JP2008062160A - メタル担体およびメタル担体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハニカム構造体の中心部に形成される巻芯による中空領域を高精度に形成し、この中空領域を容易に封止することができるメタル担体およびメタル担体の製造方法を提供する。
【解決手段】まず、円柱状の巻芯ロール10の外周側から外力を与えることにより、平箔2aと波箔2bとを重ね合わせた箔材を、巻芯ロール10周りに巻回して、ハニカム構造体2を形成する。つぎに、形成されたハニカム構造体2を処理対象として、巻芯ロール10が挿入されていた中空領域に、箔材と同一材料で形成されたプラグ3を挿入する。そして、プラグ3が挿入されたハニカム構造体2を拡散接合する。
【選択図】図1
【解決手段】まず、円柱状の巻芯ロール10の外周側から外力を与えることにより、平箔2aと波箔2bとを重ね合わせた箔材を、巻芯ロール10周りに巻回して、ハニカム構造体2を形成する。つぎに、形成されたハニカム構造体2を処理対象として、巻芯ロール10が挿入されていた中空領域に、箔材と同一材料で形成されたプラグ3を挿入する。そして、プラグ3が挿入されたハニカム構造体2を拡散接合する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車の排気ガスの処理を行うための触媒コンバータに用いられるメタル担体およびその製造方法に関する。
従来より、内燃機関等の排気系には、排ガスを浄化する触媒コンバータが装着されているが、この種の触媒コンバータに用いる触媒担体として、Fe−Cr−Al系フェライトステンレス箔材等の金属製薄板から成るメタル担体が広く用いられている。
この類のメタル担体は、一般に、以下のような方法によって製造される。まず、金属製薄板から成るコルゲート加工された波箔と平箔とを交互に重ね、これらをロール状に巻回して断面円形状等のハニカム構造体を形成する。つぎに、ハニカム構造体の外周にろう箔材を巻き回した上で、これを金属製の外筒内に圧入する。そして、これを真空状態で加熱することにより、波板と平板とを拡散接合するとともに、外筒とハニカム構造体をろう付け接合する。
特開平07−108334号公報
しかしながら、従来の手法によれば、箔材を巻回する際に、箔材の先端を巻芯ロールに形成された溝に挟み込むことによって箔材を巻芯ロールに固定した上で巻回を行う。この場合、形成されたハニカム構造体の中心部に巻芯ロールに対応した空間(中空領域)が形成されるが、巻芯ロールの溝に挟みこまれていた箔材がその中空領域内に残ってしまうという問題がある。この巻芯ロールに対応した中空領域は、浄化性能の向上の観点からプラグ等によってこれを塞いでおくことが好ましいが、内部に残る箔材によってプラグを挿入することが困難となる問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハニカム構造体の中心部に形成される巻芯による中空領域を高精度に形成し、この中空領域を容易に封止することができるメタル担体およびメタル担体の製造方法を提供することである。
本発明の請求項1にかかるメタル担体は、平箔と、平箔をコルゲート加工した波箔とが巻回されたハニカム構造体よりなるメタル担体において、円柱状の巻芯ロールの外周側から外力を与えることにより、平箔と波箔とを重ね合わせた箔材を、前記巻芯ロール周りに巻回することによって形成されたハニカム構造体と、箔材と同一材料で形成されるとともに、ハニカム構造体において巻芯ロールが挿入されていた中空領域に挿入されるプラグとを有し、ハニカム構造体およびプラグは、拡散接合によって一体化されていることを特徴とするメタル担体。
本発明の請求項2にかかるメタル担体の製造方法は、平箔と平箔をコルゲート加工した波箔とが巻回されたハニカム構造体よりなるメタル担体の製造方法において、円柱状の巻芯ロールの外周側から外力を与えることにより、平箔と波箔とを重ね合わせた箔材を、巻芯ロール周りに巻回して、ハニカム構造体を形成する第1のステップと、形成されたハニカム構造体を処理対象として、巻芯ロールが挿入されていた中空領域に、箔材と同一材料で形成されたプラグを挿入する第2のステップと、プラグが挿入されたハニカム構造体を拡散接合する第3のステップとを有する。
本発明の請求項3にかかるメタル担体の製造方法において、第1のステップは、巻芯ロールの外周面の周方向に配置された複数のロールを箔材の外周面に接触させながら回転させることにより、箔材に曲げ加工を施すとともに、巻回に必要なトルクを箔材に付与して、ハニカム構造体を形成するステップである。
本発明の請求項4にかかるメタル担体の製造方法において、第1のステップは、平箔を巻芯ロールに巻回して、巻芯を形成するステップと、巻芯と平箔の内周面との間に、先端側を平板状態に加工した波箔を挿入するステップと、波箔と平箔とを重ねた状態で巻回するステップと、巻回された波箔および平箔とを巻芯ロールから取り外すステップとを有する。
本発明の請求項5にかかるメタル担体の製造方法において、プラグは、ハニカム構造体の軸方向長さに対応して挿入されている。
本発明の請求項1にかかるメタル担体によれば、ハニカム構造体の巻回時、円柱形状の軸心ロール周りに外力を与えて箔材を巻回することによって巻芯が形成されているので、この巻芯による中空領域を高精度に形成することができる。そのため、この中空領域を塞ぐプラグの形状設計が容易となり、巻芯における中空領域を容易に塞ぐことができる。これにより、浄化能力の低い巻芯内の中空領域を塞ぐことができ、浄化性能の向上を図ることができる。
本発明の請求項2にかかるメタル担体の製造方法によれば、ハニカム構造体の巻回時に巻芯が形成されるが、円柱形状の軸心ロール周りに外力を与えて箔材を巻回しているので、この巻芯によって形成される空間を精度高く形成することができるので、これをプラグによって容易に塞ぐことができる。そのため、浄化能力の低い巻芯内の中空領域を塞ぐことができるので、浄化性能の向上を図ることができる。
本発明の請求項3にかかるメタル担体の製造方法によれば、巻芯ロールに箔材の先端を挟み込んで巻回を開始することなく、箔材を巻回することができる。そのため、巻芯内に箔材が残ってしまうといった事態を抑制することができるので、プラグを用いて巻芯によって形成される中空領域を容易に塞ぐことができる。また、プラグの形状も軸心ロールに対応させればよく、プラグを容易に形成することができる。
本発明の請求項4にかかるメタル担体の製造方法によれば、平箔によって巻芯を予め形成した後に、平箔と波箔とを重ねて巻回することにより、巻芯ロールの外周形状に対応した巻芯を容易に形成することができる。
本発明の請求項5にかかるメタル担体の製造方法によれば、ハニカム構造体の外筒への圧入や、拡散接合に必要とされる圧縮応力が巻芯によって形成される空間に逃げてしまうといった事態を抑制することができるので、拡散接合を安定して行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるメタル担体を有する触媒コンバータの構成を模式的に示す断面図である。第1の実施形態にかかるメタル担体1は、図2に示すように、数十ミクロンの金属製薄板の平箔2aと、平箔をコルゲート加工した波箔2bとを重ねて、ロール状に巻回した円柱状のハニカム構造体2を主体に構成されている。このハニカム構造体2のセル通路(すなわち、平箔2aと波箔2bとによって形成されて軸心方向に延在する複数の貫通通路)2cの表面には、アルミナ等からなる触媒担体層が形成される。この触媒担体層に触媒金属が担持されることにより、ハニカム構造体2が排ガス浄化触媒として機能し、これが内燃機関の排気経路に配置されることにより、排気ガス中のHC、CO、NOx等を浄化する。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるメタル担体を有する触媒コンバータの構成を模式的に示す断面図である。第1の実施形態にかかるメタル担体1は、図2に示すように、数十ミクロンの金属製薄板の平箔2aと、平箔をコルゲート加工した波箔2bとを重ねて、ロール状に巻回した円柱状のハニカム構造体2を主体に構成されている。このハニカム構造体2のセル通路(すなわち、平箔2aと波箔2bとによって形成されて軸心方向に延在する複数の貫通通路)2cの表面には、アルミナ等からなる触媒担体層が形成される。この触媒担体層に触媒金属が担持されることにより、ハニカム構造体2が排ガス浄化触媒として機能し、これが内燃機関の排気経路に配置されることにより、排気ガス中のHC、CO、NOx等を浄化する。
また、このハニカム構造体2には、その中心部に、平箔2aによって形成された円柱状の中空領域を備える巻芯2dが形成されている。この巻芯2dの両端部には、図1に示すように、箔材と同一材料より形成されたプラグ3がそれぞれ挿入される。プラグ3は、巻芯2dへの挿入性を考慮して、軸心方向にかけて径が連続的に縮小するテーパ形状を有している。
外筒4は、1〜2mmの板厚のSUS430のフェライト系ステンレス板材等で形成された円筒形状の部材であり、ハニカム構造体2の外形と対応した中空領域を備えている。また、本実施形態において、外筒4の軸心方向の長さは、ハニカム構造体2のそれよりも大きくなるように形成されている。
このハニカム構造体2は、その外周の一部にロー箔材(図示せず)が巻回され、図3に示すように、外筒4内に圧入される。そして、このメタル担体1を熱処理することにより、波箔2bの頂部と平箔2aとを、また、巻芯2dとプラグ3とをそれぞれ拡散接合させるとともに、外筒4をロー箔材でハニカム構造体2の外周面と接合する。この熱処理により、両者を一体化させることで、メタル担体1を得ることができる。
再び図1を参照するに、このようなメタル担体1の両端開口縁部には、入口ディフューザ5および出口ディフューザ6の大径側開口部のそれぞれが溶接によって固定されることにより、触媒コンバータが構成される。
以下、本実施形態の特徴の一つであるメタル担体1を構成するハニカム構造体2の製造方法について説明する。図4は、メタル担体1を構成するハニカム構造体2の製造方法を説明する説明図である。同図に示すように、ハニカム構造体2は、ストレート状に延在する平箔2aおよび波箔2bが、円柱状の巻芯ロール10を中心として、この巻芯ロール10の外周面の周方向に配置された複数の外側ロール(本実施形態では、一対の下側ロール11,12と、上側ロール13)を回転駆動させることにより、巻回されて形成される。ここで、巻芯ロール10には、箔材を挟み込むよな溝等は形成されていない。
上側および下側ロール11〜13は、被巻回物の外周面を接触しながら軸中心に回転することにより、被巻回物に曲げ加工を施すとともに、巻回に必要なトルクを被巻回物に付与する。また、上側ロールおよび下側ロール11〜13は、巻芯ロール10に巻回された被巻回物の外径の変化に応じて巻芯ロール10の接線方向(外側)へと移動する。
これらのロール10〜13を用いた一般的な巻回工程は、以下のような手順で進行する。まず、被巻回物は、被巻回物の挿入側(図中左側)に位置する下側ロール11と巻芯ロール10との間に挿入されると、個々のロール10,11が回転することにより曲げ加工が施され、巻芯ロール10の外周面の周方向に沿って湾曲した状態となる。また、ロール10,11の回転にともない、被巻回物がさらに搬送(挿入)されるため、次に、被巻回物は、他方の下側ロール12へと到達して、巻芯ロール10と下側ロール12とが回転することにより曲げ加工が施され、巻芯ロール10の外周面の周方向に沿って湾曲した状態となる。さらに、ロール10〜12の回転にともない、被巻回物がさらに搬送(挿入)されると、被巻回物は、上側ロール13へと到達して、巻芯ロール10と上側ロール13とが回転することにより曲げ加工が施され、巻芯ロール10の外周面の周方向に沿って湾曲した状態となる。このような一連の工程を経ることにより、被巻回物は、個々のロール11〜13によって曲げ加工が施されつつ、巻芯ロール10周りに順次巻回されることとなる。
ハニカム構造体2の製造では、まず、図4(a)に示すように、平箔2aのみが挿入されて、下側ロール11,12と巻芯ロール10とによって曲げ加工が施され、同図(b)に示すように、平箔2aが巻芯ロール10に沿って湾曲した形状となる。個々のロール10〜13がさらに回転することで、同図(c)に示すように、平箔2aは、上側ロール13と巻芯ロール10とによって曲げ加工が施され、巻芯ロール10に沿った円弧形状となる。
また、個々のロール10〜13がさらに回転すると、平箔2aの先端側が、平箔2aの挿入側の下側ロール11位置へと到達して、巻芯ロール10を一周して平箔2aによって円筒状の巻芯2dが形成される。このようにして巻回が可能な状態ができあがると、同図(d)に示すように、波箔2bの先端側を平板状に加工した上で、この波箔2bが巻芯2dと平箔2aの内周面との間に挿入され、平箔2aと波箔2bとの巻回加工が開始される。
所定の長さに到達するまで平箔2aと波箔2bとの巻回が終了すると、これらの箔材を切断した上で、最外周がスポット溶接などにより固定される。そして、巻回された箔材が巻芯ロール10から取り外されることによってハニカム構造体2が形成される。形成されたハニカム構造体2には、その中心部に、巻芯ロール10の外周形状に相当する、巻芯2dによって画定される円柱状の中空領域が形成されている。この中空領域には、巻芯ロール10の外径と同一または若干大きな径寸法を有するプラグ3が挿入され、上述したように拡散接合することで、この中空領域の開口部がプラグ3によって塞がれる。
ここで、本実施形態の製造方法によるハニカム構造体2と従来の製造方法によるハニカム構造体とについて比較する。図5は、従来例の製造方法を示す説明図である。従来の製造方法によるハニカム構造体は、図5に示すように、巻芯ロール20の挿入溝20aに平箔21と波箔22とを挟み込み、これを起点として所定のサイズまで平箔21と波箔22とを巻回することにより形成される。
この手法において、巻き上げ完了後のハニカム構造体を巻芯ロール20から抜きとった場合には、図6に示すように、巻芯の中空部分に、挿入溝20aに挟み込んだ箔材がそのまま残った状態となる。具体的には、挿入溝20aへの箔材の挿入量のばらつきによって、同図(a)に示すように平箔21が直線的に残ったり、同図(b)に示すように、挿入溝20aから突出した部位21aが巻回によって折り曲げられたりと種々の形状となる。
この巻芯によって画定される中空領域は、平箔2aと波箔2bとによって形成されるセル通路よりもそのサイズが大きくなることから、浄化性能がセル通路よりも低下してしまうという問題がある。
このような問題に対して、巻芯の径寸法を小さくすることが考えられるが、巻回に必要なトルクからその大きさには限界がある。そのため、巻芯径寸法は6mm程度が限界寸法となり、このような手法では効果が期待できない。
また、巻芯による中空領域をプラグで塞ぐ方法も考えられるが、図6に示すように、中空領域に箔材が残るため、内部形状にバラツキが生じ、画一的に適用することができるプラグ形状を設計することは容易ではない。
さらには、従来の製造方法では、巻回の終了直前に、これを一旦停止させ、所定の長さに切断した後、再度巻回を行うが、この再起動時に巻芯が空転し、初期的に巻回された部位を局部的に変形させるという不具合も生じる。
このような点に鑑み、以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
本実施形態にかかるメタル担体1およびこの製造方法によれば、従来のメタル担体およびその製造方法のように、箔材の巻回時、挿入溝等が存在しない円柱状の巻芯ロール10を用いて箔材を巻回することができるので、プラグによって画一的に塞ぐことができる精度の高い巻芯2d空間(中空領域)を形成することができる。そのため、巻芯2dによる中空領域を、画一的に適用することができるプラグ3によって塞ぐことできるので、生産性の向上を図ることができる。また、このメタル担体1を用いることにより、触媒コンバータの浄化性能の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、巻回時、箔材の外周面から巻回な必要な外力を与えることで、巻回の終盤において一旦停止させた後に再起動したとしても、巻回された箔材に安定した動力を伝達することができるので、巻芯が空回りするといった事態を抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、ハニカム構造体2の巻芯2dにおいて、その両端部にプラグ3を挿入する形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、プラグ3は、一方の端部にだけ挿入する形態であってもよい。ただし、このメタル担体1を触媒コンバータに用いた場合、メタル担体1の向きによっては、プラグ3が挿入されていない他方の端部から、巻芯2dの中空領域に対してガスが流入してしまう虞があるので、プラグ3が挿入されている側の端部がガスの上流側となるようにメタル担体1(およびこれを使用する触媒コンバータ)を配置することが好ましい。換言すれば、本発明において、メタル担体1は、ハニカム構造体2の巻芯2dによる中空領域において、メタル担体1を通過するガスの上流側に相当する端部にだけプラグ3を設けてもよい。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態にかかるメタル担体1を模式的に示す断面図である。第2の実施形態にかかるメタル担体1が、第1の実施形態にかかるそれと相違する点は、ハニカム構造体2の巻芯によって形成される空間に、このハニカム構造体2の軸心方向長さに対応したプラグ3aが挿入されている点である。このプラグ3aは、第1の実施形態で示したように、平箔2aおよび波箔2bを重ねた箔材を巻回してハニカム構造体2を形成した後に、このハニカム構造体2の巻芯2dによる中空領域へと、例えば、エアシリンダによって、挿入されて嵌合される。そして、このハニカム構造体2は、その外周の一部にロー箔材(図示せず)が巻回され、外筒4内に圧入される。そして、このメタル担体1を熱処理することにより、波箔2bの頂部と平箔2aとを、また、巻芯2dとプラグ3とをそれぞれ拡散接合させるとともに、外筒4をロー箔材でハニカム構造体2の外周面と接合することにより、両者を一体化させることで、メタル担体1が構成される。なお、ハニカム構造体2の製造方法については、第1の実施形態と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
図7は、本発明の第2の実施形態にかかるメタル担体1を模式的に示す断面図である。第2の実施形態にかかるメタル担体1が、第1の実施形態にかかるそれと相違する点は、ハニカム構造体2の巻芯によって形成される空間に、このハニカム構造体2の軸心方向長さに対応したプラグ3aが挿入されている点である。このプラグ3aは、第1の実施形態で示したように、平箔2aおよび波箔2bを重ねた箔材を巻回してハニカム構造体2を形成した後に、このハニカム構造体2の巻芯2dによる中空領域へと、例えば、エアシリンダによって、挿入されて嵌合される。そして、このハニカム構造体2は、その外周の一部にロー箔材(図示せず)が巻回され、外筒4内に圧入される。そして、このメタル担体1を熱処理することにより、波箔2bの頂部と平箔2aとを、また、巻芯2dとプラグ3とをそれぞれ拡散接合させるとともに、外筒4をロー箔材でハニカム構造体2の外周面と接合することにより、両者を一体化させることで、メタル担体1が構成される。なお、ハニカム構造体2の製造方法については、第1の実施形態と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
以下、本実施形態による作用効果を説明する。
本実施形態のメタル担体1の製造方法によれば、従来の製造方法のように、箔材の巻回時、巻芯ロールに挿入溝を設ける必要がないので、プラグによって塞ぐことができる精度の高い巻芯空間を形成することができる。そのため、メタル担体1の軸心方向長さに対応したプラグ3aを挿入することが可能となる。また、ハニカム構造体2の巻芯空間のすべてにプラグ3aが挿入されることで、ハニカム構造体2の外筒4への圧入や、拡散接合に必要とされる圧縮応力が巻芯によって形成される空間に逃げてしまうといった事態を抑制することができるので、拡散接合を安定して行うことができる。
1 メタル担体
2 ハニカム構造体
2a 平箔
2b 波箔
2c ハニカム通路
2d 巻芯
3 プラグ
3a プラグ
4 外筒
5 入口ディフューザ
6 出口ディフューザ
10 巻芯ロール
11 下側ロール
12 下側ロール
13 上側ロール
20 巻芯ロール
20a 挿入溝
21 平箔
22 波箔
2 ハニカム構造体
2a 平箔
2b 波箔
2c ハニカム通路
2d 巻芯
3 プラグ
3a プラグ
4 外筒
5 入口ディフューザ
6 出口ディフューザ
10 巻芯ロール
11 下側ロール
12 下側ロール
13 上側ロール
20 巻芯ロール
20a 挿入溝
21 平箔
22 波箔
Claims (5)
- 平箔(2a)と、平箔をコルゲート加工した波箔(2b)とが巻回されたハニカム構造体2よりなるメタル担体(1)において、
円柱状の巻芯ロール(10)の外周側から外力を与えることにより、前記平箔(2a)と前記波箔(2b)とを重ね合わせた箔材を、前記巻芯ロール(10)周りに巻回することによって形成されたハニカム構造体(2)と、
前記箔材と同一材料で形成されるとともに、前記ハニカム構造体(2)において前記巻芯ロール(10)が挿入されていた中空領域に挿入されるプラグ(3)とを有し、
前記ハニカム構造体(2)および前記プラグ(3)は、拡散接合によって一体化されていることを特徴とするメタル担体(1)。 - 平箔(2a)と、平箔をコルゲート加工した波箔(2b)とが巻回されたハニカム構造体2よりなるメタル担体の製造方法において、
円柱状の巻芯ロール(10)の外周側から外力を与えることにより、前記平箔(2a)と前記波箔(2b)とを重ね合わせた箔材を、前記巻芯ロール(10)周りに巻回して、ハニカム構造体(2)を形成する第1のステップと、
前記形成されたハニカム構造体(2)を処理対象として、前記巻芯ロール(10)が挿入されていた中空領域に、前記箔材と同一材料で形成されたプラグ(3)を挿入する第2のステップと、
前記プラグ(3)が挿入されたハニカム構造体(2)を拡散接合する第3のステップと
を有することを特徴とするメタル担体の製造方法。 - 前記第1のステップは、前記巻芯ロール(10)の外周面の周方向に配置された複数のロール(11〜13)を前記箔材の外周面に接触させながら回転させることにより、前記箔材に曲げ加工を施すとともに、巻回に必要なトルクを前記箔材に付与して、前記ハニカム構造体(2)を形成するステップであることを特徴とする請求項2に記載されたメタル担体の製造方法。
- 前記第1のステップは、
前記平箔(2a)を前記巻芯ロール(10)に巻回して、巻芯(2d)を形成するステップと、
前記巻芯(2d)と前記平箔(2a)の内周面との間に、先端側を平板状態に加工した前記波箔(2b)を挿入するステップと、
前記波箔(2b)と前記平箔(2a)とを重ねた状態で巻回するステップと、
前記巻回された波箔(2b)および前記平箔(2a)とを前記巻芯ロール(10)から取り外すステップと
を有することを特徴とする請求項3に記載されたメタル担体の製造方法。 - 前記プラグ(3a)は、前記ハニカム構造体(2)の軸方向長さに対応して挿入されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載されたメタル担体の製造方法。
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JP2006241562A JP2008062160A (ja) | 2006-09-06 | 2006-09-06 | メタル担体およびメタル担体の製造方法 |
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WO2024048373A1 (ja) * | 2022-09-02 | 2024-03-07 | 株式会社キャタラー | 巻回体の製造装置、及び、巻回体の製造方法 |
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