JP2008059401A - 医療情報通知システムおよび医療情報通知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特有の救急タグや情報記録カードを所有しなくても済む上に、医療関係者等が個人情報保護の観点を気にすることなく、医療情報を容易かつ迅速に入手することができる医療情報通知システムおよび医療情報通知方法を提供する。
【解決手段】表示部2および記憶部を有して所有者の医療情報を記憶可能である携帯電話1に、前記所有者の医療情報が携帯電話1に記憶されていることを通知する医療情報存在通知シール10を貼り付けている。これにより、携帯電話1の所有者が、意識の無い急病人として医療機関に搬送されてきた場合でも、医療関係者は、医療情報存在通知シール10を見て、携帯電話1の記憶部に医療情報が記憶されていることを知ることができる。また、医療情報存在通知シール10が貼り付けられていることから推察して、この医療情報を医療関係者などが見ることを所有者が許可していることを認識できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、救急医療機関などに搬送されてくる意識の無い人などの医療情報を、前記救急医療機関等に通知する(すなわち、この救急医療機関等の医療関係者が前記医療情報を入手する)ことに適した医療情報通知システムおよび医療情報通知方法に関するものである。
救急の患者を対象とする救急医療機関などでは、救急車などで意識の無い急病人が、付き添いの人もおらずに1人で搬送されてくる場合がある。この場合に、前記患者に対して医療行為を行うに際し、この患者に関する医療情報が全く無く、さらには、その患者の住所や名前等もわからないなど、医療情報を知る手掛かりもないことがある。
このように医療情報が全く無い場合には、医療行為を行うにあたり必要な情報を得るために各種検査を行うなど、多くの手間や時間を余分に要することになる。また、医療情報が事前に入手できていれば、より適切な医療処置を行えたにもかかわらず、このような対処が行えなかったりするおそれもある。
このような問題を解決すべく、意識の無い急病人が単独で搬送されてきた場合などでも、その人の医療情報を医療機関等に通知できる対処方法の一例として、例えば特許文献1に救急医療情報の提供方法が開示されている。これは、医者が発作を起こす可能性の高いと判断した患者を予め登録しておくとともに、各患者が発作を起こしたときの応急処置に必要な医療情報データを記録した救急タグを所定機関で発行しておき、各患者にこの救急タグを携帯させておく方法である。なお、救急タグのデータを読み取る読取装置と、この読取装置で読み取ったデータを表示する表示装置とを、救急車や医療機関等に備えておく。また、医療情報の一部を救急タグに保存するとともに、患者がかかった各医療機関において、当該患者の各医療機関でのデータを保存し、かつ別途設けた医療情報管理センターのコンピュータ端末にこれらの医療機関のデータをまとめて管理して保存する。
そして、利用者である患者が発作を起こしたり気絶したりした場合など本人の意識が無いときに、前記患者が保持する救急タグから読取装置で医療情報データを読み取り、この医療情報を表示装置に表示することで、患者の掛り付けの医療機関を特定したり、患者に対する応急処置に必要な情報を入手可能にするなど、救急医療に必要な情報を得ることができるよう構成している。
また、医療情報を取得する別途の方法として、特許文献2には、病人や老人等に、各人に関する氏名や、年令、住所、血液型、既往症等の医療情報を記録させたICカードや磁気カードからなる情報記録カードを保持させ、前記情報記録カードの情報を読み取ることができるカードリーダと表示装置とを、警察官が所持する移動通信体や救急車搭載の電話機等の移動通信体に一体化するなどして接続して配置し、前記カードリーダに接続した表示装置において前記医療情報を表示できるよう構成するとともに、応急処置を行う医療機関等にこの医療情報を移動通信体から転送し、前記医療機関で、患者の医療情報を入手可能に構成したシステム(救急連絡装置及び移動通信装置)が開示されている。
このシステムにおいても、意識を失っている患者が保持する情報記録カードを、警察官や救急隊員が所持する移動通信体に接続されたカードリーダで読み込み、この読み込んだ医療情報を表示装置に表示させたり、医療機関に転送したりすることで、医療関係者が患者の医療情報を入手することができる。
しかし、上記特許文献1や特許文献2に開示された救急医療情報の提供方法や救急連絡装置及び移動通信装置は、医療情報の通知対象となる患者が、医療情報を書き込んだ救急タグや情報記録カードを有している者に限定されているので、救急タグや情報記録カードを有していない患者は当然ながらその患者の医療情報を、救急隊員や、搬送されてきた医療機関等に通知することができないという問題がある。
また、その患者の医療情報を出力できる機関も、救急タグや情報記録カードの情報を読み取る読取装置と、この読取装置で読み取った情報を表示する表示装置とを有し、かつ医療情報管理センター等のコンピュータ端末に接続できる環境であることが前提であるので、患者が搬送される救急車や医療機関が、救急タグや情報記録カードを読み取る読取装置やその情報を表示する表示装置を有しておらず、または、医療情報管理センター等のコンピュータ端末に接続できる環境でない場合には、救急タグや情報記録カードを患者が所持していた場合でも、患者の医療情報を、前記救急車や医療機関の医療関係者が入手できないため、このシステム自体が全く意味をなさないという問題もある。
また、医療情報を登録するためには、患者が救急タグや情報記録カードの発行機能を備えた情報管理センター等やこの機関に連携した医療機関等に出向き、手続を行って救急タグや情報記録カードを入手しなければならず、極めて多くの手間や時間を要する問題もある。さらに、救急タグや情報記録カード内の情報を更新する際にも、多くの手間や時間を要する。
さらに、この救急医療情報の提供方法等を実施するためには、この方法を実施するシステムに、救急タグや情報記録カード、並びにこれらの読取装置、および医療情報管理センターのコンピュータ端末等が必要であり、このシステムを実施するためだけでも極めて高額な費用を必要とする短所もある。
これらの問題や短所に対してある程度対処するものとして、特許文献3において緊急医療情報提供システムが提案されている。
この緊急医療情報提供システムは、インターネット上の情報管理サーバーに患者の医療情報を記憶させるとともに管理し、患者の携帯情報端末、例えば患者の携帯電話から、所定の入力操作を行い、かつ、医療関係者が、そのシステムにおいて予め登録した固有の識別番号とパスワード等を含めた認証情報を入力して、前記情報管理サーバーに接続することで、患者の医療情報をダウンロード可能に構成しているものである。そして、患者が意識を失った際に、現場に居合わせた人などが患者に代わって携帯電話を操作して前記情報管理サーバーにアクセスすることで、患者に関するある程度の基本情報(名前や住所など)を入手可能に構成し、また、救急医療の現場では医師が識別番号と認証情報を入力して前記情報管理サーバーにアクセスすることで、患者に関する医療情報を入手可能に構成している。この緊急医療情報提供システムにおいては、意識を失っている患者の携帯電話を所定操作することで、患者の基本情報や医療情報を入手することが可能である。
この緊急医療情報提供システムでは、患者が所有する携帯電話を利用して、医療情報を必要とする患者を特定するとともに、前記医療情報をその携帯電話に情報管理サーバーから発信するため、携帯電話を所有するものであれば、この緊急医療情報提供システムを利用することが可能であり、また、医療情報がその携帯電話の表示部に即座に表示されるため、上記特許文献1、2のように、特有の救急タグや情報記録カードを別途に所有しなくても済む上に、読取装置や表示装置を別途に有していなくても、医療関係者が医療情報をその携帯電話の表示部に表示させて容易かつ迅速に見て知ることができる利点がある。
また、特有の救急タグや情報記録カード、読取装置や表示装置を個別に設けなくても済むため、利用者の経済的負担を低減することができるとともに、システム全体としてもその分だけ設備コスト等を低減できる利点もある。
特開2002−117190号公報 特開平6−85964号公報 特開2003−162578号公報
しかしながら、上記特許文献3に開示された緊急医療情報提供システムにおいて、このシステムを利用している医療関係者の医療機関等に意識の無い急病人(患者と称す)が、1人だけで何の情報もなく搬送されてきた際には、この患者が、医療情報等を登録しているかどうかを判断することはできない。したがって、医療情報が入っているかどうかを確認するために、所持者の携帯電話を勝手に操作したり、携帯電話の中の情報等を表示させたりすることは可能ではあるものの、携帯電話を操作することで医療情報を取得できるという確信も無い状態で、このように携帯電話を勝手に操作することや、携帯電話内の情報を表示させることは、個人情報の保護(プライバシー保護)の観点から好ましくない。
したがって、実際には、医療機関の現場に偶然居合わせた人が、その患者が医療情報の登録者であることを知っている場合や、診察を行ったことのある医療機関の関係者である場合ならともかく、それ以外の場合には、その人の医療情報を迅速に入手することは困難である場合が多い。
また、搬送されてきた医療機関等の医療関係者が、この緊急医療情報提供システムにおいて、識別番号や認証情報を登録していない者である場合には、当然ながらこの医療情報を入手できない。
また、大規模災害等が発生した場合には、情報管理サーバーがダウンしたり通信障害が発生したりすることが多いが、この場合には、患者が医療機関に搬送されてきた場合でも、携帯電話から情報管理サーバー上の医療情報を入手できないという欠点もある。
また、前記緊急医療情報提供システムでは情報管理サーバーに極めて多数の人の医療情報(個人情報)が集中して蓄積されることとなる。しかし、これらの情報が外部に漏洩すると甚大な被害を生じるため、これらの情報が外部に漏洩しないようする対策として、システムのデータ管理手法の変更やソフトの開発等に多大な手間と費用を要してしまう。
また、この緊急医療情報提供システムにおいても、医療情報を登録するためには、情報管理サーバーに登録できる機関等に対して手続をする必要があり、前記特許文献1等に開示されているような情報管理センター等の機関に出向いていく場合と比較すると、比較的手間や時間を少なく済ますことが可能ではあるものの、それでも、前記登録機関等への申請手続きや登録、更新手続き等、ある程度の手間や時間がかかってしまう。
本発明は上記課題を解決するもので、特有の救急タグや情報記録カードを所有しなくても済む上に、医療関係者等が個人情報保護(プライバシー保護)の観点を気にすることなく、医療情報を容易かつ迅速に入手することができ、しかも、大規模災害等が発生した場合でも医療情報の入手に支障をきたすことがなく、さらに医療情報の登録や更新も比較的容易に行うことができる医療情報通知システムおよび医療情報通知方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明の医療情報通知システムは、表示部および記憶部を有して所有者の医療情報を記憶可能である携帯電話と、前記所有者の医療情報が携帯電話に記憶されていることを通知する医療情報存在通知材とを備え、前記医療情報存在通知材が、携帯電話に添付可能、または携帯電話とともに所有者に所持可能に構成されていることを特徴とする。なお、この場合に、医療関係者に対して、携帯電話に記憶されている所有者の医療情報を、携帯電話の表示部への表示行為を含めて出力することを許容する旨の内容が、医療情報存在通知材に記載されていると好適である。
また、本発明の医療情報通知方法は、携帯電話の記憶部に、携帯電話の所有者の医療情報を記憶させ、前記医療情報が携帯電話に記憶されていることを通知する医療情報存在通知材を、前記携帯電話に添付、または所持可能に構成し、携帯電話に添付または、携帯電話とともに所持された医療情報存在通知材を確認した上で、携帯電話の表示部に所有者の医療情報を表示させることを含む医療関係者の出力行為により所有者の医療情報を医療関係者に通知することを特徴とする。
この医療情報通知システム、並びに医療情報通知方法により、携帯電話の記憶部に所有者の医療情報を入力して記憶させておくとともに、この携帯電話に医療情報存在通知材を貼り付けるなどして付加したり、所持したりすることで、当該所有者が、意識の無い急病人として、医療機関に、単独で他の情報も無く搬送されてきた場合でも、医療関係者は、医療情報存在通知材を見て、携帯電話の記憶部に医療情報が記憶されていることを知ることができる。また、医療情報が記憶されていることを知らせる医療情報存在通知材が敢えて、貼り付けられるまたは所持されることから推察して、この医療情報を医療関係者などが見ることを所有者が許可していることを認識でき、これにより、医療関係者は、個人情報保護(プライバシー保護)の観点を気にすることなく、携帯電話の表示部に医療情報を表示させて、容易かつ迅速に医療情報を知ることができる。また、所有者の医療情報を医療関係者が、携帯電話の表示部への表示する行為などを許容する旨の内容が医療情報存在通知材に記載されている場合には、医療関係者は、より安心して所有者の医療情報を閲覧できる。
また、医療情報が携帯電話に記憶されているので、別途に救急タグや情報記録カードのように特別な読取手段や表示手段を設けなくても、医療情報を携帯電話の表示部に直接表示させることができて、迅速かつ容易に医療情報を入手できる。
また、医療情報が、所有者である患者の携帯電話に記憶されているので、大規模災害等が発生した場合でも、携帯電話が損傷しない限り、携帯電話に記憶されている医療情報を見ることができる。また、医療情報は各個人の携帯電話に保持されており、医療情報管理サーバー上に極めて多数の人の医療情報(個人情報)が集中して蓄積されるようなシステムではないので、医療情報管理サーバーの情報の外部漏洩に対する防衛対策等も行わなくて済む。
また、所有者自身の携帯電話の記憶部に記憶された医療情報なので、所有者自身が医療情報を更新することも可能であり、この場合には、登録や更新の機関に出向かなくても済む。なお、所有者が勝手に更新できないように設定することも可能であるが、この場合には、所有者が更新できる領域と、医療機関からの送信医療情報など更新できない領域とを設けることが好ましい。
また、本発明の医療情報通知システムは、上記医療情報通知システムにおいて、医療情報存在通知材を、携帯電話に貼り付けられるシールで構成することを特徴とするものである。これにより、医療情報存在通知材を携帯電話に容易かつ目立つように貼り付けることができ、医療関係者が所有者の携帯電話の存在に気づいた際に、医療情報存在通知材が貼り付けられていることを容易に視認できる。したがって、医療関係者が携帯電話を見つけながら、医療情報の存在に気づかないなどの可能性を最小限に抑えることができる。
また、本発明の医療情報通知システムは、医療機関に、携帯電話の所有者の医療情報を所有者の携帯電話に出力する医療情報出力手段が設けられていることを特徴とするものである。また、本発明の医療情報通知方法は、医療機関から、所有者の携帯電話に出力することを特徴とするものである。これらの構成並びに方法により、所有者自身が医療情報を携帯電話の記憶部に入力する手間を省くことができるとともに、正確な医療情報を記憶させることができる利点がある。
また、本発明の医療情報通知システムは、携帯電話が生体認証手段を備えていることを特徴とする。この構成において、所有者の生体認証が行われなければ、医療情報が表示できないように設定することで、万一、携帯電話を所有者が落とした場合などでも、所有者の医療情報が他の者に見られて医療情報が漏洩することを防止できる。
以上のように本発明によれば、携帯電話の所有者が、意識の無い急病人として、医療機関に、付き添いの人もおらずに1人で搬送されてきた場合でも、医療関係者は、医療情報存在通知材があることを見つけることで、携帯電話の記憶部に医療情報が記憶されていること、並びに、この医療情報を見ることを所有者が許可していることを認識または推測でき、これにより、携帯電話の表示部に医療情報を表示させて、容易かつ迅速に医療情報を知ることができる。すなわち、その携帯電話の所有者や現場の医療関係者が、医療情報を発信する特有のシステム等に加入していなくても、医療関係者が前記医療情報を容易に知ることができる。また、この場合に、医療情報を見ることを所有者が許可していることを認識または推測できるので、医療関係者は、個人情報保護(プライバシー保護)の権利侵害等を気にすることなく、安心して携帯電話に記憶された基本情報や医療情報を表示部に表示させて見ることができる。
また、医療情報が携帯電話に記憶されているので、別途に救急タグや情報記録カードのように特別な読取手段や表示手段を設けなくても、医療情報を携帯電話の表示部に直接表示させることができて、迅速かつ容易に医療情報を入手でき、極めて便利である。
また、医療情報が、所有者である患者の携帯電話に記憶されているので、大規模災害等が発生した場合でも、携帯電話自体が損傷しない限り、携帯電話に記憶されている医療情報を見ることができて、良好な信頼性を維持できる。また、医療情報は各個人の携帯電話に保持され、情報管理サーバー上に極めて多数の人の医療情報(個人情報)が集中して蓄積されるようなことがないので、情報管理サーバーの情報の外部漏洩に対する防衛対策等も行わなくて済み、そのための費用もかからない。
また、本発明の医療情報通知システムとして、医療機関に、携帯電話の所有者の医療情報を所有者の携帯電話に出力する医療情報出力手段を設けたり、本発明の医療情報通知方法として、医療機関から、所有者の携帯電話に出力することにより、所有者自身が医療情報を携帯電話の記憶部に入力する手間を省くことができるとともに、正確な医療情報を記憶させることができて医療情報の信頼性が向上する。
また、本発明の医療情報通知システムとして、携帯電話が生体認証手段を備えることにより、携帯電話を所有者が落とした場合などでも、所有者の医療情報が他の者に見られることを防止することができ、医療情報の不必要な漏洩を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る医療情報通知システムおよび医療情報通知方法を図面に基づき説明する。
図1、図2は本発明の、最も簡単な構成の実施の形態としての第1の実施の形態に係る医療情報通知システムを簡略的に示すものである。図1、図2に示すように、この実施の形態に係る医療情報通知システムは、表示部2および記憶部3を有して所有者の医療情報を記憶部3に記憶可能である携帯電話1と、携帯電話1に貼り付けられ、前記所有者の医療情報が携帯電話1の記憶部3に記憶されていることを通知する医療情報存在通知材としての医療情報存在通知シール10とを有する構成とされている。
この実施の形態においては、携帯電話1の記憶部3における所定領域(例えば医療情報フォルダ3a等)に、この携帯電話1の所有者の医療情報が入力されて記憶されている。この実施の形態では、所有者が、携帯電話1のキー入力部4から、所有者の基本情報と、医療情報とを入力して記憶させている。例えば、図1(f)に示すように、基本情報として、所有者の氏名や住所、連絡先、家族の所有する携帯電話の番号等を携帯電話1に入力し、また、医療情報として、既往症や、掛かり付けの医療機関名とその電話番号等を入力しておく。なお、認知症の患者等、事理を弁識する能力を欠く者に携帯電話1を所有させる場合等には、所有者の代わりに他の者が本人の基本情報や医療情報を入力して記憶させておいてもよい。
また、携帯電話1の一部(目立つ場所が望ましく、例えば、図1(b)に示すように、携帯電話の裏面や、図1(e)に点線で示すように、開閉時自在の携帯電話1を開けた場合の表面部等)に、医療情報存在通知シール10が貼り付けられ、この医療情報存在通知シール10の貼付行為により、この携帯電話1に医療情報が記憶されていることが外部からわかるように示している。なお、医療情報は、所定の認識番号やパスワードを入力しなくても、携帯電話1の医療情報が格納されている領域の表示操作を行うことで、携帯電話1の表示部2に表示できるよう構成している。
ここで、医療情報存在通知シール10の表示記載例としては、例えば、図1(e)に示すように、「医療情報」と単に記載した医療情報存在通知シール10Aでもよいが、図1(f)に示すように、医療関係者に対して、携帯電話1に記憶されている所有者の医療情報を、携帯電話1の表示部2へ表示することを許容する旨の内容を付加して記載してもよい。なお、さらに、「緊急時に」許容するなどの文面をさらに追加してもよい。ここで、医療関係者とは、医師、看護師、医療機関内で勤務中の医療機関事務員、勤務中の救急隊員など、その携帯電話1の所有者を傷病から助けようと努力する関係者をいう。すなわち、その人の傷病を助ける気持ちがない状況では、いかなる職業のものでも閲覧することは許されない。またその人の傷病を助ける目的以外で医療情報を含むデータを閲覧したり、利用してはならない。
この実施の形態によれば、救急車などで意識の無い急病人が、付き添いの人もおらずに1人で救急医療機関などに搬送されてきた場合でも、その人が携帯電話1を所有しており、この携帯電話1に医療情報存在通知シール10が貼り付けられていた場合には、この医療情報存在通知シール10を医療関係者等が見つけることで、携帯電話1に医療情報が記憶されていることを容易に知ることができる。また、携帯電話1にわざわざ医療情報存在通知シール10が貼り付けられていることから、緊急時などには医療関係者などに対して所有者本人が(または保護者)が前記医療情報を携帯電話1の表示部2に表示させるなどして外部に出力することを許容する意思があることを推測できる。
したがって、医療関係者は、携帯電話1に貼り付けられた医療情報存在通知シール10を見ることで、所有者本人が、医療情報を見られることを予め認識していることを知ることができ、個人情報保護(プライバシー保護)の権利侵害等をおそれることなく、安心して携帯電話1に記憶された基本情報や医療情報を表示部2に表示させて見ることができ、必要な医療行為や、家族への連絡など、各種の有益な行為を迅速かつ容易に行うことができる。
また、医療情報が携帯電話1に記憶されているので、別途に救急タグや情報記録カードのように特別な読取手段や表示手段を設けなくても、医療情報をその表示部2に直接表示させることができて、迅速かつ容易に医療情報を入手でき、極めて便利である。
なお、携帯電話1の前記医療情報フォルダ3a等に、この携帯電話1の所有者の基本情報の一部として、所有者の写真等を添付入力させておいてもよく、この場合には、携帯電話1の所有者が、医療機関に搬送されてきた本人であるかどうかを確認できるため、より好適である。
次に、図3、図4は本発明の第2の実施の形態を示すものである。この実施の形態でも、同様に、携帯電話1の記憶部3における所定領域(例えば医療情報フォルダ3a等)に、所有者の基本情報に加えて、所有者の医療情報が入力されているが、この実施の形態では、携帯電話1の所有者等が通院する医療機関20に、携帯電話1の所有者の医療情報を前記携帯電話1に出力する医療情報出力手段21が設けられている。そして、診察した医療機関20から携帯電話1に、その診療内容と診療結果に関する医療情報が入力されて、医療情報フォルダ3a等の記憶部3に記憶され、所定操作により、この医療情報が携帯電話1の表示部2に表示されるよう構成されている。なお、医療情報出力手段21は、例えば、医療機関で使用されている電子カルテのソフトウェアにオプションとして、データを出力する機能を付与すればよいので、これに伴う出費も安価に済ますことができる。
ここで、医療機関からの前記携帯電話1への入力方法(出力方法)としては、診療終了時に、医療機関の診療システム(例えば、電子カルテシステム等)からなる医療情報出力手段21に携帯電話1を直接接続して、その所有者に関するその際の医療情報を入力するように構成してもよいし、診療時に医療情報を送信することを所有者に予め伝えておき、診療後に、医療情報出力手段21から携帯電話1に電子メール等により送信してもよく、何れの手法により携帯電話1に出力してもよい。この場合に、医療情報が、他の一般の電子メール等とは区別されて特定の記憶部3(例えば医療情報フォルダ3a)等に自動的に入力されるようにシステムを設定するとより好適であり、利便性が一層高まるとともに、この医療情報を所有者が一般の電子メール等と誤認して削除することを防止できる利点がある。
この実施の形態によれば、携帯電話1の所有者等が医療情報を入れなくても、医療機関20から医療情報が携帯電話1に出力されて記憶部3に記憶されるので、所有者が医療情報をその都度手動で入力しなくても済み、データ入力のための手間や時間を省くことができる。また、所有者自身が医療情報を入力すると、医療関係の知識が少ないためによる入力間違いなどが生じる可能性があるが、診察を行った医療機関20から医療情報が入力されると、このような原因による入力間違いを防止することができて、信頼性が向上する。
また、図4に示すように、診療の都度、医療情報を携帯電話1に蓄積することで、携帯電話1を持っているだけで、自分の病気、医療機関に受診した生涯の記録をすべて一つのデータとして保存管理することができ、個人的にも閲覧して医療情報を確認することができる利点もある。なお、図4において例示した薬剤の名称である、「テオドール」は三菱化学株式会社の登録商標、「ユニフィル」はムンディファルマ社の登録商標、「ロキソニン」は三共株式会社の登録商標である。
また、特許文献3等に示されているように所定の緊急医療情報提供システム内部だけで医療情報を取得できるシステムではなく、医療情報を携帯電話1の記憶部3に記憶しているため、前記緊急医療情報提供システム等を採用していない医療機関に前記携帯電話1の所有者が搬送されたり、前記緊急医療情報提供システム等に、携帯電話1の所有者が登録していない場合でも、その搬送先で、医療情報を支障無く容易に閲覧することができる。
また、近年においては、携帯電話1は広く一般に普及しているため、このようなシステムを比較的容易に導入することができる利点もある。
また、特許文献3等に示されているような所定の緊急医療情報提供システムが採用されていた場合には、大規模災害等が発生して、医療情報の管理サーバーがダウンしたり通信障害が発生したりした場合には、患者が医療機関に搬送されてきた場合でも、携帯電話からサーバー上の医療情報を入手できなくなってしまう欠点があるが、本発明によれば、医療情報が各所有者の携帯電話1自体に記憶されているので、大規模災害等が発生して、サーバーがダウンしたような場合でも、支障無く、携帯電話内の医療情報を見ることができ、良好な信頼性を得ることができる。
また、上記のように、緊急医療情報提供システムの管理サーバーに集中して医療情報を記憶させた場合には、情報管理サーバーに極めて多数の人の医療情報(個人情報)が集中して蓄積されることとなり、これらの情報が外部に漏洩すると、莫大な個人情報が漏洩することとなるため、これらの情報が外部に漏洩しないように対処する防衛対策に多大な手間と費用を要してしまうが、本発明の医療情報通知システムの場合には、このようなことがない(医療情報が漏れた場合でも、その所有者のデータのみの最小限の漏れで済む)ので、上記のような漏洩防止のための防衛対策に多大な手間と費用を要しなくても済む。
また、携帯電話1の記憶部3には、所定の情報管理センター等の登録機関に行かないでも、その所有者の医療情報が自動的に追加されるため、手間なく最新の情報を更新できて、利便性も良好である。
また、この実施の形態の医療情報通知システムを利用することで、自然災害などでかかりつけの医療機関が書類を紛失した場合や、ライフラインの途絶でかかりつけの医療機関と連絡がつかない場合、本人が認知症などで自分の疾患や状況を十分に理解できていない場合などの何れの場合も何ら障害なく、携帯電話1から個人の医療情報を閲覧し、治療を継続することができる利点もある。
なお、上記のように、医療情報出力手段21からの医療情報は、所有者の携帯電話1における特定の記憶部3(例えば医療情報フォルダ3a)等に自動的に入力されるように設定できる(システム化する)ことがより好ましいが、このようなシステムに限るものではない。このように特定のフォルダ等に限定して送信できる機能が無い場合には、医療情報を電子メールとして所有者の携帯電話1に送信した場合には、一般の電子メールと前記医療情報の電子メールとが混在してしまうこととなる。そしてこの場合には、医療関係者が電子メールを表示する画面(いわゆるメール画面)を見ると、医療情報に関係ない他の電子メール等も見てしまうことになる不具合がある。一方、医療情報を見るための操作がむずかしいと、操作が複雑すぎて医療情報を表示させることができないおそれがある。
したがって、このような不具合に対処すべく、携帯電話の全機種統一規格で、例えば「***」とは、「###」、「*99*」など、所定の特別なキー入力を行うことで、直接医療情報の表示画面に直接入ることができるようにすると好適である。なお、この際の操作方法を、医療情報存在通知シール10に簡単に記載しておいてもよい。
さらに、図5は本発明の第3の実施の形態を示すもので、この実施の形態においては、上記第2の実施の形態に係る医療情報通知システムの各機能に加えて、所有者の携帯電話1に生体認証手段の一例としての指紋認証装置30(図5においては、指紋を認識するスキャナ部分を示している)が付加されているものである。
この携帯電話1では所有者の指紋データが予め入力されて記憶されており、この指紋認証装置30のスキャナ部で所有者の指紋が読み取られて、予め記憶されていたデータと一致した場合に限り、医療情報の表示機能を含む、携帯電話1の各機能を使用できるよう構成されている。
この医療情報通知システムによれば、携帯電話1を所有者が落とした場合などには、この携帯電話1が使用できず、所有者の医療情報が他の者に見られることがないので、医療関係者以外の第3者に医療情報を含めた個人情報を見られることを防止することができる。
なお、生体認証手段としては、指紋認証に限るものではなく、手のひらの血管を読み取る静脈認証システムや目の網膜の毛細血管のパターンを認識するシステム等でも適用可能である。
また、上記各実施の形態では、医療情報存在通知材として医療情報存在通知シール10
を用いた場合を述べたが、これに限るものではなく、カード材など、携帯できるものでもよく、この許容意思表示カードを、既に実施されている臓器提供意思表示カードの場合と同様に、各医療機関や役所、郵便局、コンビニエンスストアー等、いろいろな場所で入手できるようにすることが望ましい。また、インターネットの所定のホームページ(Web)等で入手可能に構成してもよく、この場所に掲載されている印刷用情報を印刷して切断、またはタックシール等に印刷することで、許容意思表示カードとして用いたり、医療情報存在通知シール10として用いて貼り付けたりしてもよく、この場合には、配布場所に出向かなくても済む利点がある。
本発明の第1の実施の形態にかかる医療情報通知システムに用いられる携帯電話を示すもので、(a)は携帯電話の折畳状態の正面図、(b)は同折畳状態の背面図、(c)、(d)は携帯電話に貼り付けられる医療情報存在通知シール10の例をそれぞれ示す図、(e)は同携帯電話を開いた状態の正面図、(f)は携帯電話の表示部への表示例を示す図である。 同携帯電話の機能を簡略的に示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる医療情報通知システムを簡略的に示す図である。 同実施の形態の医療情報通知システムのブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる医療情報通知システムに用いられる携帯電話の斜視図である。
符号の説明
1 携帯電話
2 表示部
3 記憶部
4 キー入力部
10 医療情報存在通知シール(医療情報存在通知材)
20 医療機関
21 医療情報出力手段
30 指紋認証装置(生体認証手段)

Claims (7)

  1. 表示部および記憶部を有して所有者の医療情報を記憶可能である携帯電話と、
    前記所有者の医療情報が携帯電話に記憶されていることを通知する医療情報存在通知材とを備え、
    前記医療情報存在通知材が、携帯電話に添付可能、または携帯電話とともに所有者に所持可能に構成されていることを特徴とする医療情報通知システム。
  2. 医療関係者に対して、携帯電話に記憶されている所有者の医療情報を、携帯電話の表示部への表示行為を含めて出力することを許容する旨の内容が、医療情報存在通知材に記載されていることを特徴とする請求項1記載の医療情報通知システム。
  3. 医療情報存在通知材が、携帯電話に貼り付けられるシールであることを特徴とする請求項1または2に記載の医療情報通知システム。
  4. 医療機関に、携帯電話の所有者の医療情報を前記携帯電話に出力する医療情報出力手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の医療情報通知システム。
  5. 携帯電話に生体認証手段が備えられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の医療情報通知システム。
  6. 携帯電話の記憶部に、携帯電話の所有者の医療情報を記憶させ、前記医療情報が携帯電話に記憶されていることを通知する医療情報存在通知材を、前記携帯電話に添付、または所持可能に構成し、携帯電話に添付または、携帯電話とともに所持された医療情報存在通知材を確認した上で、携帯電話の表示部に所有者の医療情報を表示させることを含む医療関係者の出力行為により所有者の医療情報を医療関係者に通知することを特徴とする医療情報通知方法。
  7. 携帯電話の所有者の医療情報を、医療機関から、所有者の携帯電話に出力することを特徴とする請求項6記載の医療情報通知方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013128278A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Src Computers Inc 再構成可能な処理技術を利用して、低電力消費で高速アプリケーションを可能とする移動電子機器
JP2020095592A (ja) * 2018-12-14 2020-06-18 仲西 陽子 個人医療情報システム

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