JP2008059147A - 機能性フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Tatsuya Moriike
達哉 森池
Takenori Hiyakawa
武憲 冷川
Takashi Nishiyama
貴志 西山
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Abstract

【課題】基材に所望の凹凸形状を有して所望の光学的特性を発揮することができ、しかも透明導電膜の電気的特性に影響を与えない機能性フィルム及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】機能性フィルム1は、一方の主面11aに凹凸形状11bを有するフィルム基材11と、フィルム基材11上の主面11a上に設けられた剥離層12と、剥離層12上に設けられた透明導電膜13と、透明導電膜13上に設けられ、未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層14とから主に構成されている。この機能性フィルム1は、接着樹脂層14上にセパレータ15が設けられている。剥離層12は、未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、透明導電膜13と樹脂層14との間の密着力よりも透明導電膜13と剥離層12との間の密着力が弱くなるような材料で構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、画面上の座標を直接入力する透明座標入力装置に用いて好適な透明導電膜付き透明基板とこれを得る為に使用される機能性フィルムとその製造方法に関する。
PDA(Personal Digital Assistant)に代表される携帯情報端末は、液晶表示装置に代表される表示画面上を直接ペンや指で入力して、メニューの選択やデータ入力を行うための透明座標入力装置を備えているのが一般的である。こうした、透明座標入力装置は通常、液晶表示装置に代表される表示装置の上に配置されている。
透明座標入力装置のなかでも特に広く用いられている抵抗膜式の透明座標入力装置は、周知の通り表示装置側にITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電膜を表面に形成した透明基板と、操作側に同様の透明導電膜を形成したPET(ポリエチレンテレフタレートフィルム)などの柔軟な透明樹脂フィルムと、これら透明基板と透明樹脂フィルムとを所定間隔で対向配置させる絶縁スペーサと、を備えて構成される。特に、モニタ画面側の透明基板の一面に凹凸を形成しており、透明樹脂フィルムがたるみ、透明基板との間隔が極小になった際に光の干渉現象によって発生する虹色状の干渉縞を凹凸による散乱効果により視認しにくくしている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−18726号公報
しかしながら、透明導電膜を有する透明基板に所望形状の凹凸を形成することは難しく、所望の光学的特性を発揮させることができないという問題がある。また、加熱・加圧工程を含む加工により透明基板に凹凸形状を付与すると、透明導電膜の抵抗値が上昇してしまう問題が生じる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、基材に所望の凹凸形状を有して所望の光学的特性を発揮することができ、しかも透明導電膜の電気的特性に影響を与えない透明導電膜付き透明基板に使用される機能性フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の機能性フィルムは、一方の主面に凹凸形状を有するフィルム基材と、前記フィルム基材の前記一方の主面上に剥離層を介して設けられた透明導電膜と、前記透明導電膜上に設けられ、未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層とを具備し、前記剥離層は、前記未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、前記透明導電膜と前記接着樹脂層との間の密着力よりも前記透明導電膜と前記剥離層との間の密着力が弱くなるような材料で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、微細な凹凸形状に沿って透明導電膜を設けることができ、この微細な凹凸形状により所望の光学的特性を発揮することができ、十分に電気的特性を発揮することができる。
本発明の機能性フィルムにおいては、前記透明導電膜は、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより形成されたものであることが好ましい。
本発明の機能性フィルムの製造方法は、フィルム基材の一方の主面に凹凸形状を付与する工程と、凹凸形状を有する前記フィルム基材の主面に剥離層を形成する工程と、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記剥離層上に透明導電膜を形成する工程と、前記透明導電膜上に未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層を形成する工程と、を具備し、前記剥離層は、前記未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、前記透明導電膜と前記接着樹脂層との間の密着力よりも前記透明導電膜と前記剥離層との間の密着力が弱くなるように調整されていることを特徴とする。
本発明の機能性フィルムの製造方法は、フィルム基材の一方の主面に未硬化の硬化型樹脂層を形成する工程と、前記硬化型樹脂層を硬化させながら凹凸形状を付与する工程と、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記凹凸形状を有する前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記剥離層上に透明導電膜を形成する工程と、前記透明導電膜上に接着樹脂層を形成する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の機能性フィルムの製造方法は、フィルム基材の一方の主面に凹凸形状を付与する工程と、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を、前記凹凸形状を有する主面上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記フィルム基材上に透明導電膜を形成する工程と、前記フィルム基材の他方の主面上に接着剤層を形成する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、一方の主面に凹凸形状を有するフィルム基材と、前記フィルム基材の前記一方の主面上に剥離層を介して設けられた透明導電膜と、前記透明導電膜上に設けられ、未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層とを具備し、前記剥離層は、前記未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、前記透明導電膜と前記接着樹脂層との間の密着力よりも前記透明導電膜と前記剥離層との間の密着力が弱くなるような材料で構成されているので、基材に所望の凹凸形状を有して所望の光学的特性を発揮することができ、しかも透明導電膜の電気的特性に影響を与えない機能性フィルムを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る機能性フィルムを示す断面図である。図1に示す機能性フィルム1は、一方の主面11aに凹凸形状11bを有するフィルム基材11と、フィルム基材11上の主面11a上に設けられた剥離層12と、剥離層12上に設けられた透明導電膜13と、透明導電膜13上に設けられ、未硬化状態の硬化型樹脂で構成された樹脂層14とから主に構成されている。また、この機能性フィルム1は、樹脂層14上にセパレータ15が設けられている。
フィルム基材11としては、後工程で形成する機能膜層の加熱や加圧などのプロセスに耐え得るものであれば良く、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(アクリル)、PAR(ポリアリレート)、アラミド、ARTON(JSR株式会社製、ノルボルネン系樹脂)、ZEONOR(日本ゼオン株式会社製、シクロオレフィンポリマー)などの樹脂フィルムを挙げることができる。フィルム基材11の主面11aの凹凸形状11bは、後述する方法により与えられる。この凹凸形状11bとしては、例えば、図2に示すような形状であり、特定方向に延在する山部11cと谷部11dとが交互に並設された形状や、図6に示すように、略四角錐形状の突起11eが複数並設された形状などが挙げられる。図2に示す凹凸形状11bにおける山部11cと谷部11dとの間の深さtは、用途や光学的効果により異なるが、0.5μm〜10μmであることが好ましい。また、凹凸形状のピッチPは、用途や光学的効果により異なるが、100μm〜5000μmであることが好ましい。
剥離層12は、後述する未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、透明導電膜13と樹脂層14との間の密着力よりも透明導電膜13と剥離層12との間の密着力が弱くなるような材料で構成されている。したがって、剥離層12を構成する材料は、透明導電膜13を構成する材料や樹脂層14を構成する材料に応じて適宜設定する。例えば、透明導電膜13を構成する材料が、ITO膜であり、樹脂層14を構成する材料が紫外線硬化型樹脂である場合には、剥離層12を構成する材料としては、シリコーン系樹脂を用いることが好ましい。なお、剥離層12の密着力の調整については、構成材料の硬化度(硬化温度や硬化時間)、下地の表面状態などを考慮して行う。このように剥離層12の密着力や剥離力を調整することにより、硬化型樹脂の硬化前は透明導電膜13が剥離層12に密着し、硬化型樹脂の硬化後に透明導電膜13が樹脂層14に密着する態様を実現することができる。なお、剥離層12の厚さは、密着力や曲げ応力に対する耐久性などを考慮すると、0.1μm〜10μmであることが好ましい。
透明導電膜13としては、ITO(酸化インジウム錫)、SnO(酸化錫)、ZnO(酸化亜鉛)などを挙げることができる。本発明の機能性フィルムおいては、透明導電膜13は、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を剥離層12上に塗布し、乾燥、圧縮することにより形成されたものであることが好ましい。このようにして得られた透明導電膜13は、透明導電性微粒子で膜が構成されており、ポーラスな状態で剥離層12上に形成される。
さらに乾燥、圧縮された透明導電膜13上に硬化型樹脂を塗布すると硬化型樹脂が透明導電膜13の透明導電性微粒子間に入り込む。この状態で硬化型樹脂の溶媒を加熱蒸発させることにより、硬化型樹脂が流動性が低く微タック性を備えた未硬化状態となり透明導電膜13の透明導電性微粒子を保持した状態で固定される。樹脂層14を構成する硬化型樹脂としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール等の紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂などが挙げられるが、特に限定されることはなく透明性に優れる樹脂を1種又は2種以上混合して用いることが出来る。形成後、長期保存における抵抗値安定性などを考慮すると、紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。なお、樹脂層14の厚さは、密着力や曲げ応力に対する耐久性などを考慮すると、1μm〜10μmであることが好ましい。
セパレータ15は、未硬化状態の硬化型樹脂を覆い、硬化樹脂層の汚染防止や紫外線などに晒されないようにし、ロール状に巻取りした形態で輸送や保管ができる状態にする役割を果たすものであり、樹脂層14に対して被覆可能な材料であれば、特に制限はない。例えば、セパレータ15としては、シリコーン層を形成したPETフィルムなどを挙げることができる。このセパレータ15は、ラミネートなどの方法により樹脂層14上に設けることができる。
なお、機能性フィルムを用い、例えば透明座標入力装置に使用する透明導電膜付き樹脂基板を作製する場合、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(アクリル)、PAR(ポリアリレート)、ARTON(JSR株式会社製、ノルボルネン系樹脂)、ZEONOR(日本ゼオン株式会社製、シクロオレフィンポリマー)などの光学透明樹脂を材料とする透明基板に、セパレータ15を取り外して樹脂層14を露出させた面をラミネータなどにより貼付け、紫外線を照射し樹脂層14を硬化させる。硬化後においては、透明導電膜13と樹脂層14との間の密着力が剥離層12と透明導電膜13との間の密着力より高くなる。その結果、フィルム基材11を取り外したときに、透明導電膜13は樹脂層14に保持された状態で残り、フィルム基材11に付与した凹凸形状11bが樹脂層14に転写され、その樹脂層14の凹凸形状に沿って透明導電膜13が表面に露出した透明導電膜付き樹脂基板を得ることが出来る。なお、透明導電膜13の厚さは、光学特性や抵抗値などを考慮すると、0.1μm〜5μmであることが好ましい。また、透明導電性微粒子の粒径は、光学特性や抵抗値などを考慮すると、10nm〜50nmであることが好ましい。
次に、本発明の実施の形態1に係る機能性フィルムの製造方法について説明する。図3(a)〜(d)は、本発明の実施の形態1に係る機能性フィルムの製造方法を説明するための図である。
本実施の形態に係る機能性フィルムの製造方法においては、フィルム基材の一方の主面に凹凸形状を付与する工程と、凹凸形状を有する前記フィルム基材の主面に剥離層を形成し、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記剥離層上に透明導電膜を形成し、前記透明導電膜上に未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層を形成する。この場合、剥離層は、前記未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、前記透明導電膜と前記接着樹脂層との間の密着力よりも前記透明導電膜と前記剥離層との間の密着力が弱くなるように調整されている。
まず、図3(a)に示すように、フィルム基材としてPETフィルム11に対してエンボス工法により凹凸形状11bを付与する。すなわち、加熱下で、微細形状加工したロール20と、ロール20と一定距離を隔てて対向配置したロール21との間にPETフィルム11を通して、両ロール間でPETフィルム11を加圧して、ロール20上に形成された微細形状をPETフィルム11に転写する。これにより、PETフィルム11に凹凸形状11bを付与する。なお、ロールに微細形状加工を施す方法としては、機械加工によりロールに直接微細形状を設ける方法、電鋳により形成した微細形状を平板に転写する方法、エッチングによる微細加工などが挙げられる。
本実施の形態においては、微細形状加工を施したロールを用いて微細形状加工をPETフィルムに転写する方法について説明しているが、本発明においては、図5に示す装置を用いてPETフィルム11に凹凸形状11bを付与するようにしても良い。すなわち、微細形状を形成した平板状の転写部材30をPETフィルム11に加熱・加圧して、PETフィルム11に凹凸形状11bを転写するようにしても良い。このとき、転写部材30は、プレス部材31に断熱部材32を介して取り付けたヒータブロック33を用いてPETフィルム11に押圧される。また、転写部材30が押圧される領域は、ヒータブロック34上に緩衝ゴム35が設けられる。
次いで、図3(b)に示すように、凹凸形状11bが与えられたPETフィルム11上にシリコーン系樹脂を塗布し、乾燥することにより剥離層12を形成する。次いで、剥離層12上に透明導電膜であるITO膜13を形成する。このITO膜13は、ITO微粒子をアルコールなどの揮発性の分散媒に分散させて溶液を作製し、この溶液を剥離層12上に塗布し、乾燥、圧縮することにより剥離層12上に形成する。このとき、ITO膜13は、ITO微粒子が結合されたポーラスな状態の膜である。
次いで、図3(c)に示すように、ITO膜13上に硬化型樹脂としてアクリル系紫外線硬化型樹脂を塗布し溶媒を乾燥除去することで未硬化状態の硬化型樹脂で構成された樹脂層14を形成する。このとき、ITO膜13においては、ITO微粒子間の領域に未硬化状態の硬化型樹脂が入り込んだ形態となる。
次いで、図3(d)に示すように、セパレータとしてシリコーン層付PETフィルム15を樹脂層14上にラミネートする。このようにして、本発明に係る機能性フィルム1を作製する。この機能性フィルム1は、この状態で搬送され、ユーザにより対象基材に対して貼付される。
このような機能性フィルム製品を、例えば樹脂基板に取り付ける場合、図4(a)に示すように、機能性フィルム1からセパレータ15を外して接着樹脂層14を露出させ、その接着樹脂層14を被着対象物である樹脂基板40に当接させ、矢印方向に押圧した状態で、樹脂層14に紫外線を照射する。これにより、接着樹脂層14が硬化すると共に、ITO膜13に入り込んだ硬化型樹脂も硬化する。これにより、ITO膜13と樹脂層14とが強固に結合することになり、ITO膜13と樹脂層14との間の密着力がITO膜13と剥離層12との間の密着力よりも高くなる。
次いで、図4(b)に示すように、PETフィルム11を取り外す。このとき、上述したように、ITO膜13と樹脂層14との間の密着力がITO膜13と剥離層12との間の密着力よりも高くなっているので、ITO膜13と剥離層12との間の界面で剥離が生じ、PETフィルム11が剥離層12と共に取り外され、ITO膜13が表面に露出した樹脂基板を得ることが出来る。
このような機能性フィルムは、微細な凹凸形状を有するので、所望の光学的特性を発揮することができる。また、プロセス中に透明導電膜の抵抗値を上昇させるような加熱工程がないので、十分に電気的特性を発揮することができる。また、本実施の形態に係る機能性フィルムにおいては、透明導電膜がスパッタリングで形成された単層薄膜よりも曲げ応力に強いので、耐久性に富む樹脂基板が得られる。
(実施の形態2)
図7(a)〜(e)は、本発明の実施の形態2に係る機能性フィルムの製造方法を説明するための図である。この方法においては、フィルム基材の一方の主面に未硬化の硬化型樹脂層を形成し、前記硬化型樹脂層を硬化させながら凹凸形状を付与し、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記凹凸形状を有する前記剥離層上に塗布し、乾燥することにより、前記剥離層上に透明導電膜を形成し、前記透明導電膜上に粘着剤層を形成する。
まず、図7(a)に示すように、PETフィルム51の一方の主面上に、硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂を塗布し、溶媒を乾燥させることにより未硬化状態の硬化型樹脂で構成された樹脂層52を形成する。次いで、図7(b)に示すように、微細形状を有する型(図示せず)を樹脂層52に押し当てながら樹脂層52に紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂を硬化させる。これにより、凹凸形状52aを有する樹脂層52がPETフィルム51上に形成される。
次いで、図7(c)に示すように、樹脂層52上に透明導電膜であるITO膜53を形成する。このITO膜53は、ITO微粒子をアルコールなどの揮発性の分散媒に分散させて溶液を作製し、この溶液を樹脂層52上に塗布し、乾燥、圧縮することにより樹脂層52上に形成する。このとき、ITO膜53は、ITO微粒子が結合されたポーラスな状態の膜である。
次いで、図7(d)に示すように、ITO膜53上に粘着剤を塗布し、粘着剤層54を形成する。このとき、ITO膜53においては、ITO微粒子間の領域に粘着剤が入り込んだ形態となる。次いで、セパレータとしてPETフィルム55を粘着剤層54上にラミネートする。このようにして、本発明に係る機能性フィルムを作製する。この機能性フィルムは、この状態で搬送され、ユーザにより対象基材に対して貼付される。
このような機能性フィルム製品を、例えば樹脂基板に取り付ける場合、図7(e)に示すように、機能性フィルムからセパレータ55を外して粘着剤層54を露出させ、その粘着剤層54を被着対象物である樹脂基板56に貼着する。そして、PETフィルム51を取り外す。このとき、ITO膜53には粘着剤が入り込んでいるので、ITO膜53と樹脂層52との間の界面で剥離が生じ、PETフィルム51が樹脂層52と共に取り外される。
このような機能性フィルムは、微細な凹凸形状を有するので、所望の光学的特性を発揮することができる。また、プロセス中に透明導電膜の抵抗値を上昇させるような加熱工程がないので、十分に電気的特性を発揮することができる。また、本実施の形態に係る機能性フィルムにおいては、透明導電膜がスパッタリングで形成された単層薄膜よりも曲げ応力に強いので、耐久性に富む樹脂基板が得られる。
(実施の形態3)
図8(a)〜(e)は、本発明の実施の形態3に係る機能性フィルムの製造方法を説明するための図である。この方法においては、フィルム基材の一方の主面に凹凸形状を付与し、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を、前記凹凸形状を有する主面上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記フィルム基材上に透明導電膜を形成し、前記フィルム基材の他方の主面上に粘着剤層を形成する。
まず、図8(a)に示すPETフィルム61の一方の主面上に、実施の形態1と同様にして、図8(b)に示すように、凹凸形状61aを付与する。次いで、図8(c)に示すように、PETフィルム61の凹凸形状61a上に透明導電膜であるITO膜62を形成する。このITO膜62は、ITO微粒子をアルコールなどの揮発性の分散媒に分散させて溶液を作製し、この溶液をPETフィルム61上に塗布し、乾燥することによりPETフィルム61上に形成する。このとき、ITO膜62は、ITO微粒子が結合されたポーラスな状態の膜である。
次いで、図8(d)に示すように、PETフィルム61の凹凸形状61aを有する主面と反対側の主面上に粘着剤を塗布し、粘着剤層63を形成する。次いで、セパレータとしてPETフィルム64を粘着剤層63上にラミネートする。このようにして、本発明に係る機能性フィルムを作製する。この機能性フィルムは、この状態で搬送され、ユーザにより対象基材に対して貼付される。
このような機能性フィルム製品を、例えば樹脂基板に取り付ける場合、図8(e)に示すように、機能性フィルムからセパレータ64を外して粘着剤層63を露出させ、その粘着剤層63を被着対象物である樹脂基板65に貼着する。
このような機能性フィルムは、微細な凹凸形状を有するので、所望の光学的特性を発揮することができる。また、プロセス中に透明導電膜の抵抗値を上昇させるような加熱工程がないので、十分に電気的特性を発揮することができる。また、本実施の形態に係る機能性フィルムにおいては、透明導電膜がスパッタリングで形成された単層薄膜よりも応力に強いので、耐久性に富む樹脂基板が得られる。
本発明の機能性フィルムは、図9(a),(b)に示すように、キートップ71をLED72で照光するようなタッチパネルに組み込むことができる。この場合、図9(a)に示すように、接点75を有する回路基板74とキートップ71との間に機能性フィルム73を配置したり、図9(b)に示すように、接点75を有する回路基板74とキートップ71との間に反射層76で覆われた機能性フィルム73を配置する。
本発明は上記実施の形態1〜3に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態1〜3における数値や材質などについては特に制限はない。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明の実施の形態1に係る機能性フィルムを示す断面図である。 図1に示す機能性フィルムのPETフィルムを示す斜視図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態1に係る機能性フィルムの製造方法を説明するための図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態1に係る機能性フィルムの使用例を説明するための図である。 PETフィルムに凹凸形状を付与する他の方法を説明するための図である。 図1に示す機能性フィルムのPETフィルムの他の例を示す斜視図である。 (a)〜(e)は、本発明の実施の形態2に係る機能性フィルムの製造方法を説明するための図である。 (a)〜(e)は、本発明の実施の形態3に係る機能性フィルムの製造方法を説明するための図である。 (a),(b)は、本発明の実施の形態に係る機能性フィルムの応用例を示す図である。
符号の説明
11,51,61 フィルム基材(PETフィルム)
11a 主面
11b,52a,61a 凹凸形状
11c 山部
11d 谷部
11e 突起
12 剥離層
13,53,62 透明導電膜(ITO膜)
14,52 樹脂層
15,55,64 セパレータ
20,21 ロール
30 転写部材
31 プレス部材
32 断熱部材
33,34 ヒータブロック
35 緩衝ゴム
40,56,65 樹脂基板
54,63 粘着剤層

Claims (7)

  1. 一方の主面に凹凸形状を有するフィルム基材と、前記フィルム基材の前記一方の主面上に剥離層を介して設けられた透明導電膜と、前記透明導電膜上に設けられ、未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層と、を具備し、前記剥離層は、前記未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、前記透明導電膜と前記接着樹脂層との間の密着力よりも前記透明導電膜と前記剥離層との間の密着力が弱くなるような材料で構成されていることを特徴とする機能性フィルム。
  2. 前記透明導電膜は、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の機能性フィルム。
  3. フィルム基材の一方の主面に凹凸形状を付与する工程と、凹凸形状を有する前記フィルム基材の主面に剥離層を形成する工程と、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記剥離層上に透明導電膜を形成する工程と、前記透明導電膜上に未硬化状態の硬化型樹脂で構成された接着樹脂層を形成する工程と、を具備し、前記剥離層は、前記未硬化状態の硬化型樹脂が硬化したときに、前記透明導電膜と前記接着樹脂層との間の密着力よりも前記透明導電膜と前記剥離層との間の密着力が弱くなるように調整されていることを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
  4. フィルム基材の一方の主面に未硬化の硬化型樹脂層を形成する工程と、前記硬化型樹脂層を硬化させながら凹凸形状を付与する工程と、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を前記凹凸形状を有する前記剥離層上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記剥離層上に透明導電膜を形成する工程と、前記透明導電膜上に接着樹脂層を形成する工程と、を具備することを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
  5. フィルム基材の一方の主面に凹凸形状を付与する工程と、透明導電性微粒子を揮発性の分散媒に分散させてなる溶液を、前記凹凸形状を有する主面上に塗布し、乾燥、圧縮することにより、前記フィルム基材上に透明導電膜を形成する工程と、前記フィルム基材の他方の主面上に接着剤層を形成する工程と、を具備することを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
  6. 請求項1又は請求項2記載の機能性フィルムを接着したことを特徴とする透明複合部材。
  7. 請求項6記載の透明複合部材を備えたことを特徴とする透明座標入力装置。
JP2006233689A 2006-08-30 2006-08-30 機能性フィルム及びその製造方法 Withdrawn JP2008059147A (ja)

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