JP2008057487A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気バルブの開閉特性を変更する内燃機関にあって、点火時期制御がピストン打音の発生に起因して不安定化し、点火時期が過度に遅角されて機関出力が低下することを好適に抑制することのできる制御装置を提供する。
【解決手段】制御部40は、変更機構20を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を機関運転状態に基づいて制御する。また、制御部40はノッキングセンサ52によりノッキングが検出されるときに点火時期を遅角させる一方、ノッキングが検出されないときには点火時期を進角させる。更に、制御部40は、点火時期が所定の判定点火時期よりも遅角側の時期であるときに、燃機運転領域がピストン打音の発生する運転領域にある旨判定する。そして、制御部40はピストン打音の発生する運転領域にある旨判定されるときには変更機構20を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させる。
【選択図】図1
【解決手段】制御部40は、変更機構20を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を機関運転状態に基づいて制御する。また、制御部40はノッキングセンサ52によりノッキングが検出されるときに点火時期を遅角させる一方、ノッキングが検出されないときには点火時期を進角させる。更に、制御部40は、点火時期が所定の判定点火時期よりも遅角側の時期であるときに、燃機運転領域がピストン打音の発生する運転領域にある旨判定する。そして、制御部40はピストン打音の発生する運転領域にある旨判定されるときには変更機構20を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させる。
【選択図】図1
Description
この発明は、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を機関運転状態に基づいて変更するバルブ開閉特性制御、並びにノッキングが検出されるときに点火時期を遅角させる一方、同ノッキングが検出されないときに点火時期を進角させる点火時期制御を併せて実行する内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関においては、例えば吸入空気の温度が高い場合やオクタン価の低い燃料が使用された場合等に、混合気が自己着火することに起因する異常な機関振動、すなわちノッキングが発生することがある。こうしたノッキングはそれが微弱である場合にはこれを許容することにより燃費や機関出力を向上させることができるが、過度のノッキングはピストンの溶損やガスケットの吹き抜け等を招くこととなるため、一般にはその発生を確実に抑制することが望ましい。このため、例えば特許文献1等に記載されるように、内燃機関の多くでは、機関振動の大きさに応じた信号を出力するノッキングセンサを機関本体に設け、このノッキングセンサを通じて過度なノッキングが検出された場合にはそれが消失するまで点火時期を遅角させるようにしている。その一方、ノッキングセンサによりノッキングが検出されない場合やそれが許容できる微弱なものである場合には点火時期を徐々に進角させるといった一種のフィードバック制御が行われている。そして、こうした点火時期にかかるフィードバック制御を実行することにより、点火時期の遅角による機関出力の低下を極力抑えつつ、過度なノッキングの発生を抑制することができるようになる。
また近年では、例えば特許文献2に記載されるように、吸気バルブの最大リフト量及び作用角(以下ではこれらを併せてバルブ開閉特性と称する)を連続的に変更する変更機構を搭載し、この変更機構を通じてバルブ開閉特性を機関負荷や機関回転速度といった機関運転状態に基づいて連続的に制御するようにした内燃機関が提案されている。こうした内燃機関にあっては、吸気バルブのバルブ開閉特性を機関運転状態に見合った最適な状態に設定することができるため、ポンピングロスを低減させて燃費を向上させるとともに、充填効率を高めて機関出力の増大を図ることができるようになる。
特開2004−150378号公報
特開2001−263015号公報
ところで、上述したノッキングは、燃焼室に取り込まれる吸入空気の温度が高いときほど発生し易い傾向にある。そして、この吸入空気の温度は外気温や吸気通路を吸入空気が流通する際の温度上昇はもとより、吸気バルブの絞り昇温現象によっても大きく左右される。ここで、この吸気バルブの絞り昇温現象とは、吸気バルブの開弁直後や閉弁直前のようにその開度が極めて小さく、弁体と弁座との間に僅かな間隙しか形成されていない場合に、その僅かな間隙を通過する際の摩擦抵抗によって吸入空気が一時的に温度上昇する現象をいう。そして、このように絞り昇温現象によって温度上昇した吸入空気が燃焼室に多量に取り込まれるようになると、燃焼温度が異常に高くなってノッキングを誘発するようになる。
但し、このような絞り昇温現象は吸気バルブが開弁した直後や閉弁する直前のように、その開度が極めて小さい場合に限って生じるものであるため、通常これがノッキングの主要因になることは稀である。しかしながら、上述したように、吸気バルブのバルブ開閉特性を機関運転状態に基づいて変更するようにした内燃機関にあっては、この絞り昇温現象によるノッキングの誘発が無視できないものとなる。即ち、こうした内燃機関では、通常、中負荷中回転速度時においてその充填効率を高めるべくバルブ開閉特性がその変更可能な範囲の最大値よりも小さく設定される。このため、こうしたバルブ開閉特性の変更がなされない場合と比較すると、吸気バルブの開弁直後及び閉弁直前において吸入空気が吸気バルブにより大きく絞られた状態で燃焼室に導入される期間が長くなり、上述したような絞り昇温現象がより顕著なものとなる。これに加えて、中負荷中回転速度時では、吸気バルブの開閉特性を変更することにより充填効率を高めるようにしているため、こうした変更が行われない場合と比較すると必然的に燃焼時の筒内圧が高くなる傾向にあり、ノッキングの発生を抑制するという点ではそもそも厳しい状況に置かれている。このように、吸気バルブの開閉特性を変更する内燃機関にあっては、通常、中負荷中回転速度域においてノッキングが発生し易い状況にあり、これを抑制するための点火時期遅角量も自ずと大きなものとなる。
もっとも、このように点火時期遅角量が大きくなるとはいえ、点火時期の遅角による機関出力の低下量が所定の範囲内に収まるのであれば、吸気バルブの開閉特性の変更を通じて充填効率を高めたことによる機関出力の上昇分が相殺されてしまうことはない。即ち、点火時期を遅角させつつ吸気バルブの開閉特性を機関運転状態に適した状態に変更したほうが結果的に機関出力を増大させることができる。しかしながら、以下に説明するように、点火時期が大きく遅角された状態では、ノッキングとはその発生原理が全く異なる別の機関振動であるピストン打音が誘発されるようになり、これを要因として点火時期のフィードバック制御が不安定化することにより機関出力が必要以上に大きく低下してしまうことがある。
図14は機関燃焼時における筒内圧の推移をクランク角の変化に対応して示すグラフである。同図において実線により示されるように、点火時期が機関運転状態に基づいて設定される基本点火時期近傍に設定されている場合(例えば同図の点aで示されるように点火時期が上死点TDCよりも進角側の時期に設定されている場合)、筒内圧はピストンの上昇に伴って徐々に増大する。そしてその後、更に混合気の点火が実行されてこれが爆発燃焼することにより最高圧まで上昇する。この場合、筒内圧は減少することなく最高圧まで常に増大し続ける。一方、同図に一点鎖線で示されるように、点火時期が過度に遅角されている場合(例えば同図の点bで示されるように点火時期が上死点TDCよりも遅角側の時期に設定されている場合)、筒内圧はピストンの上昇に伴って徐々に増大するものの、ピストンが上死点TDCを通過した後に一旦減少するようになる。そしてその後に、混合気の点火が実行されてこれが爆発燃焼することにより筒内圧は再び増大して最高圧に達するようになる。そして、このように筒内圧が変化すると、ピストンが下降する途中にその頂面に作用する筒内圧が大→小→大といった態様で振動することとなる。その結果、図15において二点鎖線で示されるように、ピストンがピストンピンを軸として揺動し、ピストンの側面がシリンダ壁に衝突して同シリンダ壁を加振する現象、いわゆるピストン打音が発生することとなる。そして、こうしたピストン打音が発生すると機関本体が振動し、これがノッキングセンサによりノッキングに起因する振動として誤検出されてしまうようになる。その結果、このピストン打音の発生により点火時期制御が不安定化し、点火時期が過度に遅角されてしまうようになる。以下、このピストン打音の発生に起因する点火時期制御の不安定化について図16を参照して更に詳細に説明する。
図16(a),図16(b),図16(c)は順に、上述した点火時期制御における点火時期の推移態様、ノッキング信号の強度、機関振動の強度をそれぞれ示している。同図に示されるように、こうしたピストン打音が発生していない場合には、点火時期が基本点火時期から徐々に遅角されることにより、ノッキングの強度が徐々に低下し、これに伴って機関振動の強度も低下するようになる。その結果、ノッキングセンサにより検出されるノッキング信号は低下し、これがノッキング判定値を下回った時点で点火時期の遅角操作は終了する。従ってこの場合には、ノッキングが無視できる程度まで低下した後、更に点火時期が遅角されてしまうことはない。また上述したように、ノッキングが更に発生し難い状況になりノッキング信号が更に低下すれば、この遅角された点火時期は再び基本点火時期を超えない範囲で徐々に進角されることとなる。
一方、ピストン打音が発生する場合には、点火時期が基本点火時期から徐々に遅角されることにより、ノッキングの強度が徐々に低下し、これに伴ってノッキングに起因する機関振動の強度も低下するようになる。この点については、ピストン打音が発生していない場合と同様である。しかしながら、このようにノッキングに起因する機関振動の強度も低下する一方、ピストン打音に起因する機関振動の強度はこの点火時期の遅角に伴って逆に増大するようになる。そして、ノッキングセンサでは、このノッキングに起因する機関振動と、ピストン打音に起因する機関振動とを判別することができないため、点火時期を遅角させているにもかかわらず、ノッキング信号は増大してしまうようになる。その結果、点火時期の遅角操作とノッキング信号の増大といったサイクルが繰り返されることとなり、点火時期は基本点火時期に対応して設定されている最大遅角時期、即ち点火時期を遅角させる際の限界値として設定されている時期まで遅角されてしまうこととなる。またここで、点火時期が過度に遅角されている以上、ピストン打音が自然に消失することはないため、点火時期制御を通じて点火時期が進角されて適切な時期に復帰することも期待できない。そして、このように点火時期が最大遅角時期にまで過度に遅角された状況では、もはや機関出力の確保は極めて困難になり、こうしたピストン打音の増大による静粛性の悪化についても無視できないものとなる。
このように吸気バルブの最大リフト量及び作用角を変更するようにした内燃機関にあっては、同変更を行わない通常の内燃機関と比較するとノッキングが発生し易い状況に置かれており、ピストン打音が発生することにより点火時期制御が不安定化し、点火時期が過度に遅角されて結局は機関出力の大幅な低下を招くことがあるといった問題が存在していた。
この発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を変更する内燃機関にあって、点火時期制御がピストン打音の発生に起因して不安定化し、点火時期が過度に遅角されて機関出力が低下することを好適に抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上述した課題を解決するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を変更する変更機構を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を機関運転状態に基づいて制御するバルブ開閉特性制御手段と、機関本体に設けられたノッキングセンサによりノッキングが検出されるときに点火時期を遅角させる一方、ノッキングが検出されないときに点火時期を進角させる点火時期制御手段とを有する内燃機関の制御装置において、点火時期が所定の判定点火時期よりも遅角側の時期であることに基づいて内燃機関がピストン打音の発生する運転領域にある旨判定する判定手段を含み、前記バルブ開閉特性制御手段は前記判定手段によりピストン打音の発生する運転領域にある旨判定されるときに吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させることをその要旨としている。
請求項1に記載の発明は、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を変更する変更機構を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を機関運転状態に基づいて制御するバルブ開閉特性制御手段と、機関本体に設けられたノッキングセンサによりノッキングが検出されるときに点火時期を遅角させる一方、ノッキングが検出されないときに点火時期を進角させる点火時期制御手段とを有する内燃機関の制御装置において、点火時期が所定の判定点火時期よりも遅角側の時期であることに基づいて内燃機関がピストン打音の発生する運転領域にある旨判定する判定手段を含み、前記バルブ開閉特性制御手段は前記判定手段によりピストン打音の発生する運転領域にある旨判定されるときに吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させることをその要旨としている。
同構成では、内燃機関がピストン打音の発生する運転領域(以下ではこれを「疑似ノッキング発生領域」と称する)にある旨判定されるときに、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させるようにしている。このため、吸気バルブの絞り昇温現象によって一時的に温度上昇した吸入空気が燃焼室に取り込まれることを回避し、これに起因するノッキングの発生を抑制することができる。その結果、点火時期を進角させて内燃機関の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外すことができ、ノッキングの発生を抑制するための点火時期制御がピストン打音の発生に起因して不安定化し、点火時期が過度に遅角されて機関出力が低下することを好適に抑制することができるようになる。
このように吸気バルブの最大リフト量及び作用角をそれぞれ増大させることにより吸気バルブにおける絞り昇温現象の発生を回避してノッキングの発生を抑制することができる。但し、内燃機関の回転速度によっては、このように最大リフト量及び作用角を増大させることによって吸入空気量が増大することがある。そしてこの結果、燃焼時の筒内圧が上昇し、この筒内圧上昇により上述したノッキングの抑制効果が低下してしまうことが懸念される。
このため、請求項2に記載の発明によるように、バルブ開閉特性制御手段は吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させるに際し、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側の時期になるように作用角の増大量を設定するものである、といった構成を採用することが望ましい。
こうした構成によれば、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側に設定されているため、吸気バルブを介して一旦燃焼室に導入された吸入空気の一部がピストンの上昇に伴って吸気通路に吹き返されるようになる。従って、こうした吸入空気の吹き返しを利用することにより、吸気バルブが閉弁したときに最終的に燃焼室に残留する実質的な吸入空気の量を減少させることができ、上述したノッキング抑制効果の低下を極力抑えることができる。更に、吸気バルブが閉弁する直前に絞り昇温現象が生じたとしても、これにより温度上昇した吸入空気は燃焼室には殆ど導入されずその大部分が吸気通路に吹き返されるようになる。従って、絞り昇温現象により燃焼室における吸入空気の温度が上昇することを好適に回避することができ、点火時期制御の不安定化を回避して点火時期が過度に遅角されることによる機関出力の低下を一層好適に抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、前記バルブ開閉特性制御手段は吸気バルブのバルブタイミングを変更する機能を更に有し、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側の時期になるように作用角と併せてバルブタイミングを変更するものであることを要旨としている。
同構成によれば、作用角を変更する際の変更量が何らかの条件により制限され、吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期まで変更することが困難な場合であっても、更にバルブタイミングを変更することによって同吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期まで確実に変更することができるようになる。従って、最大リフト量及び作用角を変更することによる吸入空気量の増大を一層確実に抑制することができ、同吸入空気量の増大に起因してノッキング抑制効果が低下することを好適に抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記判定手段は機関負荷を媒介変数として前記判定点火時期を決定するための演算用マップが記憶された記憶手段を含み、該記憶手段に記憶される演算用マップは機関負荷が高いときほど前記判定点火時期が進角側の時期となるように該判定点火時期と機関負荷との対応関係が設定されてなることを要旨としている。
上述したように、ピストン打音は、ピストンの上昇に伴って増大した筒内圧がピストンが下降する際に一旦減少した後、混合気の爆発燃焼により再び増大することにより発生するものであり、そのピストン打音の大きさは、ピストンの上昇に伴って増大したときの筒内圧P1と、その後混合気の爆発燃焼により再度増大したときの筒内圧P2との差圧ΔP(=P2−P1)が大きいときほど大きくなる。ここで、機関負荷が相対的に高いときには低いときと比較して、混合気の爆発燃焼により筒内圧が再び上昇する際の上昇量ΔPが大きくなるため、より大きなピストン打音が発生するようになる。従って、点火時期が大きく遅角されている場合であっても機関負荷が低い場合にはピストン打音が発生することがある一方、点火時期の遅角量が小さい場合であっても機関負荷が高い場合にはピストン打音の発生する可能性は高くなる。
この点に着目し、請求項4に記載の発明では、機関負荷が高いときほど判定点火時期を進角側の時期に設定するようにしている。このため、上述したような機関負荷の大きさに応じて変化するピストン打音の発生頻度に応じたかたちで、同判定点火時期を設定することができ、内燃機関がピストン打音の発生し得る領域にあるか否かをより高い精度をもって判定することができるようになる。
また、上述したように、内燃機関が疑似ノッキング発生領域にある旨の判定がなされるときに、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させることにより、吸気バルブの絞り昇温現象に起因するノッキングの発生を抑制し、点火時期を進角させて内燃機関の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外すことができるようになる。但しここで、内燃機関が疑似ノッキング発生領域に移行して点火時期がある程度遅角操作され、ノッキングが完全に消失してしまった後に最大リフト量及び作用角を変更するようにした場合、ノッキングセンサの信号強度が殆ど変化せず、その結果点火時期制御による点火時期の進角操作が適切に実行されない、といった状況になることが懸念される。
こうした点に鑑み、請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記点火時期制御手段は吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させる際に併せて点火時期を所定量だけ強制的に進角させるものである、としている。
こうした構成によれば、吸気バルブの最大リフト量及び作用角の変更に併せて過度に遅角された点火時期を所定量だけ強制的に進角させることにより、内燃機関を一旦疑似ノッキング発生領域から確実に外すことができ、その後における点火時期制御の安定性を確保して点火時期に制御することができるようになる。
また、請求項6に記載の発明では、バルブ開閉特性制御手段は内燃機関がピストン打音の発生しない運転領域から同ピストン打音の発生する運転領域に移行したタイミングに合わせて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させるものであるとしている。
同構成によれば、内燃機関がピストン打音の発生しない運転領域からこれが発生し得る疑似ノッキング発生領域に移行したタイミング、換言すれば点火時期がピストン打音の発生により過度に遅角される前の段階で最大リフト量及び作用角を増大させてノッキングの発生を抑制することができるため、その後、点火時期制御を通じて点火時期を徐々に進角側の時期に変更させて内燃機関の運転領域を疑似ノッキング発生領域から確実に外すことができ、点火時期制御の不安定化を好適に回避することができるようになる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させることにより吸入空気量が変化する場合にその吸入空気量の変化が相殺されるようにスロットルバルブの開度を制御するスロットル開度制御手段を更に備えることをその要旨としている。
同構成によれば、請求項1〜6のいずれか一項に記載の構成を通じて、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させることにより内燃機関の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外して点火時期制御の不安定化を回避するに際し、意図しない吸入空気量の変化により機関出力が急変して運転者に違和感を与えてしまうことを回避することができるようになる。
以下、この発明の一実施の形態について説明する。図1に車両に搭載される内燃機関10並びにその制御装置の概略構成を示す。同図1に示されるように、内燃機関10の吸気通路15には、吸入空気量を調量するスロットルバルブ16が設けられるとともに、その上流に吸入空気量、換言すれば機関負荷を検出するエアフローメータ50が設けられている。また、内燃機関10には機関本体の振動強度に基づいてノッキングを検出するためのノッキングセンサ52が取り付けられている。これらエアフローメータ50、ノッキングセンサ52の他、回転速度を検出する回転速度センサ51、運転者により操作されるアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサ53といった各種センサの検出信号は内燃機関10を統括的に制御する制御部40に取り込まれる。この制御部40は、内燃機関10の各種制御を実行するためのプログラム、同制御の実行に際して用いられる演算用マップ、制御の実行結果等々を記憶するためのメモリ42を有している。
また、内燃機関10には、その吸気バルブ(図示略)の開閉特性を変更する変更機構20が設けられている。即ち、図2に示されるように、変更機構20は、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を、それらが最も小さく設定された状態(同図の一点鎖線)からそれらが最も大きく設定された状態(同図の二点鎖線)にまで連続的に変更する。
更に、図3に示されるように、この変更機構20は、吸気バルブのバルブタイミングを、最も遅角したタイミング(同図の一点鎖線)から最も進角したタイミング(同図の二点鎖線)にまで連続的に変更する。そして、制御部40はこの変更機構20を通じてこれら最大リフト量及び作用角並びにバルブタイミングを内燃機関10の回転速度及び吸入空気量等に基づいて機関運転状態に適した状態となるように制御する。
概略的には、図4に示されるように、制御部40は、内燃機関10が低負荷低回転域にあるときには、同図において二点鎖線で示されるように最大リフト量及び作用角を相対的に小さく、またバルブタイミングを相対的に進角した状態に制御する。一方、制御部40は、内燃機関10が高負荷高回転域にあるときには、同図に実線で示されるように最大リフト量及び作用角を相対的に大きく、またバルブタイミングを相対的に遅角した状態に制御する。他方、制御部40は内燃機関10が中負荷中回転域にあるときには、最大リフト量及び作用角並びにバルブタイミングを、実線及び二点鎖線で示される各状態の中間の状態、例えば同図に一点鎖線で示される状態に制御する。本実施の形態にかかる内燃機関10では、このように最大リフト量及び作用角並びにバルブタイミングといった吸気バルブの開閉特性を機関運転状態に基づいて制御することにより、ポンピングロスの増大を抑制しつつ、吸入空気の充填効率を向上させ機関出力の向上を図るようにしている。
こうした吸気バルブの開閉特性にかかる制御に加え、制御部40はイグナイタ30に所定のタイミングで点火信号を出力することにより点火プラグ32による点火を実行する。図5はこの制御部40により実行される点火時期制御の一連の処理手順を示し、図6はこの点火時期制御を通じて設定される点火時期の推移の一例を示している。尚、図5に示される一連の処理は、制御部40によって所定クランク角毎に周期的に実行される。
図5に示されるように、この点火時期制御の実行に際しては、まず基本点火時期が内燃機関10の回転速度及び吸入空気量に基づいて算出される(ステップS100)。この基本点火時期は、そのときの回転速度及び吸入空気量において最も大きな機関出力を得ることのできる点火時期(いわゆるMBT)である。一般的に、この基本点火時期は、図6に示されるように、内燃機関10の回転速度が高いときほど、また機関負荷が低いときほど、進角側の時期に設定される。
次に、ノッキングセンサ52の検出信号に基づいてノッキングが発生しているか否か、即ち内燃機関10に所定強度以上の振動が発生しているか否かが判定される(ステップS110)。そして、ノッキングが発生している旨判定された場合には、点火時期の遅角量が所定量だけ増大させられる(ステップS120)。一方、ノッキングが発生していない旨判定された場合には、点火時期の遅角量が所定量だけ減少させられる(ステップS130)。
このようにノッキングの発生状況に応じて点火時期の遅角量が調節された後、その遅角量と基本点火時期に基づいて最終点火時期が算出される(ステップS140)。例えば、図6に示されるように、基本点火時期が点Aで示される時期に設定されている状況下でノッキングが発生すると、点火時期は基本点火時期よりも遅角側の時期、例えば図6の点Bで示される時期まで遅角される。そして、このように点火時期が遅角されてもノッキングが消失しない場合には、更に点火時期が遅角されるようになる。
但しここで、図6の点Cで示されるように、点火時期が最大遅角時期に達した場合には、ノッキングセンサ52によりノッキングに相当する強度の機関振動が検出される場合であっても、この遅角操作は停止される。ここで、最大値遅角時期は、点火時期を遅角させる際の限界値であり、このように点火時期の遅角操作が制限されることにより、点火時期の過度な遅角により排気温度が異常に上昇したり、これに起因して排気系が損傷したりすることが抑制される。
一方、このようにノッキングの発生により点火時期が遅角された場合であっても、その後、ノッキングが発生しない状況が継続した場合には、点火時期の遅角量が徐々に減少させられる。従って、点火時期は進角させられ、点火時期の遅角による機関出力の低下が抑制されるようになる。
ところで、上述したように、内燃機関10では、その吸気バルブの開閉特性を機関運転状態に基づいて変更することにより、吸入空気の充填効率を向上させるようにしているため、こうした吸気バルブの開閉特性を変更しない内燃機関と比較すると、特に中負荷中回転域において点火時期の遅角量が相対的に大きくなる傾向がある。もっとも、通常であれば、吸気バルブの開閉特性を変更を通じて充填効率を高めたことによる機関出力の上昇分が点火時期を遅角することによる機関出力の低下によって相殺されてしまうことはない。即ち、点火時期を遅角させつつ最大リフト量、作用角、バルブタイミングを機関運転状態に適した状態に変更したほうが結果的に機関出力を増大させることができる。しかしながら、上述したように点火時期が大きく遅角された状態では、ノッキングとはその発生原理が全く異なる別の機関振動であるピストン打音が誘発されることがあり、これを要因として点火時期のフィードバック制御が不安定化して点火時期が必要以上に増大して機関出力が大きく低下してしまうことがある。
そこで、この実施の形態においては、こうしたピストン打音が発生する運転領域、即ち疑似ノッキング発生領域に内燃機関があるか否かを判定し、同領域にある旨判定されるときには、吸気バルブの開閉特性を変更することにより内燃機関10の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外し、点火時期制御の不安定化を抑制するようにしている。以下、この制御(以下では「疑似ノッキング回避制御」と称する)について詳細に説明する。
図7は、この疑似ノッキング回避制御における処理手順を示すフローチャートである。同図に示されるように、この一連の処理ではまず、内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にあるか否かが判定される(ステップS200)。具体的にこの判定は、点火時期が所定の判定点火時期よりも遅角側の時期に設定されているか否かに基づいて行われる。制御部40のメモリ42には、この判定点火時期を回転速度及び機関負荷を媒介変数として決定するための演算用マップが記憶されている。
図8は、この演算用マップにおける判定点火時期と回転速度及び機関負荷との関係を概念的に示している。同図8に示されるように、判定点火時期は機関負荷を一定とした場合、回転速度が高いときほど進角側の時期に設定される。このように設定しているのは、回転速度が高い場合には、実際の点火時期が同じ時期に設定されている場合であっても、混合気の燃焼に伴って筒内圧が最大圧となるクランク角が遅角側の時期になり、上述したような筒内圧の振動が生じ易くなる結果、ピストン打音がより発生し易いものになるためである。
一方、同図8に示されるように、判定点火時期は回転速度を一定とした場合、機関負荷が高いときほど進角側の時期に設定される。図10に示されるように、ピストン打音は、ピストンの上昇に伴って増大した筒内圧がピストンが下降する際に一旦減少した後、混合気の爆発燃焼により再び増大することにより発生する。そして、ピストン打音の大きさは、ピストンの上昇に伴って増大したときの筒内圧P1と、その後混合気の爆発燃焼により再度増大したときの筒内圧P2との差圧ΔP(=P2−P1)が大きいときほど大きくなる。ここで、機関負荷が相対的に高いときには低いときと比較して、混合気の爆発燃焼により筒内圧が再び上昇する際の上昇量ΔPが大きくなるため、より大きなピストン打音が発生するようになる。従って、点火時期が大きく遅角されている場合であっても機関負荷が低い場合にはピストン打音が発生しないことがある一方、点火時期の遅角量が小さい場合であっても機関負荷が高い場合にはピストン打音の発生する可能性は高くなる。即ち、ピストン打音は点火時期の遅角量が大きいときはもとより、回転速度が高いときほど、機関負荷が高いときほど、発生し易いこととなる。こうした理由により、本実施の形態では、機関負荷が高いときほど、また回転速度が高いときほど判定点火時期を進角側の時期に設定するようにしている。
図9(a)〜(c)は、内燃機関10の回転速度が低回転速度域、中回転速度域、高回転速度域にあるときの基本点火時期、最大遅角時期、並びに判定点火時期の関係についてその概略を示している。図9(a),(c)に示されるように、ノッキングは回転速度が低回転速度域或いは高回転速度域にあるときには比較的発生し難いため、基本点火時期と最大遅角時期との差、換言すれば点火時期にかかる最大遅角量が相対的に小さく設定されている。従って、ノッキングが発生することにより点火時期が遅角されることがあっても、同点火時期が判定点火時期よりも遅角側の時期に設定されることは殆どない。一方、内燃機関10の回転速度が中回転速度域にあるときには、他の回転速度域と比較してノッキングが発生し易いため、図9(b)に示されるように基本点火時期と最大遅角時期との差、即ち点火時期制御による遅角可能な量が他の回転速度域と比較して相対的に大きく設定されている。従って、同図9(b)に示されるように、機関負荷が中負荷以上になると、最大点火時期よりも判定点火時期が進角側の時期になる領域が存在するようになる。従って、この負荷領域において、点火時期が遅角された場合には、ノッキングとピストン打音が同時に発生する可能性が極めて高くなる。図7のステップS200では、点火時期が遅角操作されることにより判定点火時期よりも遅角側の時期に設定されたことをもって、内燃機関がこのようにノッキングとピストン打音が同時に発生し得る状況にあることを適切に把握するようにしている。
図7のステップS200の判定処理において、内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にある旨判定された場合には、吸気バルブの開閉特性が変更機構20を通じて変更される(ステップS210)。具体的には、図11に示されるように、変更機構20により吸気バルブの最大リフト量及び作用角が予め定められた所定の最大リフト量及び所定の作用角にまで増大させられるとともに、バルブタイミングが所定量だけ遅角側に変更される。そして、本実施の形態では、こうした吸気バルブの開閉特性にかかる変更を通じて吸気バルブの絞り昇温現象の発生を抑制するようにしている。即ち、吸気バルブが閉弁する直前ではその開度(リフト量)が極めて小さくなり、弁体と弁座との間には僅かな間隙しか形成されない。このため、吸入空気がその僅かな間隙を通過する際の摩擦抵抗が極めて大きくなり、その摩擦によって吸入空気が一時的に温度上昇するようになる。そして、このように温度上昇した吸入空気が燃焼室に多量に取り込まれるようになると、燃焼温度が異常に高くなってノッキングを誘発してしまうこととなる。このため、先のステップS210では、この絞り昇温現象による影響を極力抑えるべく、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させるようにしている。その結果、図12に示されるように、吸気バルブの開度(リフト量)が所定開度以下になった状態で吸入空気が吸気バルブの弁体と弁座との間の間隙を通過する時間が変更前T1から変更後T2に短縮される。従って、絞り昇温現象によって温度上昇した吸入空気が燃焼室に多量に導入されることを抑制することができようになる。
これに加えて、先のステップS210の処理では、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側の時期になるようにこれが変更される。これにより、吸気バルブを介して一旦燃焼室に導入された吸入空気の一部がピストンの上昇に伴って吸気通路に吹き返されるようになる。従って、こうした吸入空気の吹き返しにより、吸気バルブが閉弁したときに最終的に燃焼室に残留する実質的な吸入空気の量が減少するようになる。更に、吸気バルブが閉弁する直前に絞り昇温現象が生じたとしても、これにより温度上昇した吸入空気は燃焼室には殆ど導入されずその大部分が吸気通路に吹き返されるようになる。従って、絞り昇温現象により燃焼室における吸入空気の温度上昇についてもこれを併せて回避することができるようになる。
ここで、このように吸気バルブの開閉特性が変更されると、運転者の意図しない吸入空気量の変化が生じて機関出力が急変し、運転者に違和感を与えてしまうことが懸念される。また、吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期に設定して吸入空気の吹き返し量を増大させることにより吸入空気量の増大を抑制するようにしているとはいえ、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させているため、そのときの回転速度によっては、吸入空気量が増大することがある。そして、このように吸入空気量が増大すると燃焼時の筒内圧が上昇し、これにより上述した吸入空気の温度を低下させることによるノッキングの抑制効果が低下してしまうことが懸念される。このため、本実施の形態では、先のステップS210において吸気バルブの開閉特性が変更された場合、その変更により吸入空気量が変化した場合にはその変化が相殺されるようにスロットルバルブ16の開度を調節するようにしている(ステップS220)。従って、吸気バルブの開閉特性が変更されても、吸入空気量についてはこれが常に回転速度及びアクセル開度に対応した量となるようにスロットルバルブ16の開度がフィードバック制御されることとなる。このようにスロットルバルブ16の開度調節を実行した後、或いは先のステップS200において内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にない旨判定された場合には、いずれもこの処理を一旦終了する。
次に、図13を参照して、上述した点火時期制御及び疑似ノッキング回避制御が実行された場合における点火時期の推移について具体例を挙げて説明する。内燃機関10の運転が開始されると、上述した点火時期制御を通じて基本点火時期が回転速度及び吸入空気量に基づいて設定される。そして、この基本点火時期に基づいて点火が実行される。尚、実際の点火時期制御にあっては、このように機関運転状態に基づいて設定された基本点火時期にて点火が行われることは希である。即ち通常は、この基本点火時期よりも所定量だけ遅角側に設定された学習時期にてまず点火を行い、そのときのノッキングの発生状況によって点火時期を徐々に遅角或いは進角するのが一般的ではあるが、ここではこうした制御の詳細な部分の説明については割愛する。上述したように基本点火時期にて点火を実行したときにノッキングが発生しない場合には、点火時期が遅角されることはなく、基本点火時期による点火が継続して実行される。一方、ノッキングが発生している場合には、点火時期は図13の点Aで示される基本点火時期から徐々に遅角側の時期に変更される。そして、こうした遅角操作を通じて点火時期が図13の点Bで示される時期まで遅角されると、点火時期が判定点火時期よりも遅角側の時期になるため、ピストン打音の発生する可能性が高くなる。このため、このような状況の下で点火時期を更に遅角してノッキングを抑制するようにしても、その遅角により逆にピストン打音が増大してノッキングセンサ52により検出される機関振動の強度が増大するため、結局は点火時期の無意味な遅角操作が助長されてしまうこととなる。その結果、図13の点Cに示されるように、点火時期はこれを遅角する際の限界値、即ち最大遅角時期まで遅角されこの時期に維持されてしまうようになる。このような状況下では適切な機関出力の確保は望めなくなる。
一方、本実施の形態では、こうした点火時期制御の不安定化を抑制するために、点火時期が図13の点Bに示される時期まで遅角されると、内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にある旨の判定がなされて吸気バルブの開閉特性が変更される。この開閉特性の変更により燃焼室に導入される吸入空気の温度が低下しノッキングの発生が抑制されるようになるため、ノッキングセンサ52により検出されるノッキングの強度は低下し、図13の点Bに示されるように一旦遅角された点火時期は再び点火時期制御を通じて進角されるようになる。また、このように点火時期が進角されるのに伴ってピストン打音の強度も低下するようになるため、点火時期の遅角操作が不必要に助長されてしまうことはない。その結果、内燃機関10は疑似ノッキンング発生領域から外れるようになり、ノッキングの強度が減少しているにもかかわらず、ピストン打音による機関振動がノッキングに起因するものと誤検出され、点火時期が過度に遅角されてしまうことが好適に回避されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば以下に記載する作用効果を奏することができる。
・内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にある旨を判定された場合には、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させるようにしている。これにより、吸気バルブの絞り昇温現象によって一時的に温度上昇した吸入空気が燃焼室に取り込まれることを回避し、これに起因するノッキングの発生を抑制することができる。その結果、点火時期を進角させて内燃機関10の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外すことができ、点火時期制御がピストン打音の発生に起因して不安定化し、点火時期が過度に遅角されて機関出力が低下することを好適に抑制することができるようになる。
・内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にある旨を判定された場合には、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させるようにしている。これにより、吸気バルブの絞り昇温現象によって一時的に温度上昇した吸入空気が燃焼室に取り込まれることを回避し、これに起因するノッキングの発生を抑制することができる。その結果、点火時期を進角させて内燃機関10の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外すことができ、点火時期制御がピストン打音の発生に起因して不安定化し、点火時期が過度に遅角されて機関出力が低下することを好適に抑制することができるようになる。
・更に、このように吸気バルブの開閉特性を変更するに際して、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側の時期になるように作用角の増大量を設定している。このため、吸気バルブを介して一旦燃焼室に導入された吸入空気の一部がピストンの上昇に伴って吸気通路に吹き返されるようになる。従って、こうした吸入空気の吹き返しを利用することにより、吸気バルブが閉弁したときに最終的に燃焼室に残留する実質的な吸入空気の量を減少させることができ、吸入空気量が大きく増大することに起因してノッキング抑制効果が低下することを極力抑えることができる。更に、吸気バルブが閉弁する直前に絞り昇温現象が生じたとしても、これにより温度上昇した吸入空気は燃焼室には殆ど導入されずその大部分が吸気通路に吹き返されるようになる。従って、絞り昇温現象により燃焼室における吸入空気の温度が上昇することを好適に回避することができ、点火時期制御の不安定化を回避して点火時期が過度に遅角されることによる機関出力の低下を一層好適に抑制することができるようになる。
・また、このように吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期に設定するに際して、作用角の変更に併せてバルブタイミングを変更するようにしている。従って、作用角を変更する際の変更量が何らかの条件により制限され、吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期まで変更することが困難な場合であっても、更にバルブタイミングを変更することによって同吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期まで確実に変更することができるようになる。従って、最大リフト量及び作用角を変更することによる吸入空気量の増大を一層確実に抑制することができ、同吸入空気量の増大に起因してノッキング抑制効果が低下することを好適に抑制することができるようになる。
・更に、内燃機関10が疑似ノッキング発生領域にあるか否かを判定するための判定点火時期を設定するに際し、機関負荷が高いときほど判定点火時期が進角側の時期となるように判定点火時期と機関負荷との対応関係が設定された演算用マップを参照して判定点火時期を決定するようにしている。このため、機関負荷の大きさに応じて変化するピストン打音の発生頻度に応じたかたちで判定点火時期を設定することができ、内燃機関がピストン打音の発生し得る領域にあるか否かをより高い精度をもって判定することができるようになる。同様に、内燃機関10の回転速度を判定点火時期を決定するための媒介変数としているため、回転速度に応じて変化するピストン打音の発生頻度に応じたかたちで判定点火時期を設定することができ、内燃機関がピストン打音の発生し得る領域にあるか否かをより高い精度をもって判定することができるようになる。
・加えて、内燃機関10がピストン打音の発生する疑似ノッキング発生領域からこれが発生しない運転領域に移行したタイミングに合わせて吸気バルブの開閉特性を変更するようにしている。従って、点火時期がピストン打音の発生により過度に遅角される前の段階、換言すれば点火時期制御の不安定化がまだ進行していない段階で吸気バルブの開閉特性を変更してノッキングの発生を抑制することができる。このため、その後、点火時期制御を通じて点火時期を徐々に進角側の時期に変更させて内燃機関の運転領域を疑似ノッキング発生領域から確実に外すことができ、点火時期制御の不安定化を好適に回避することができるようになる。
・また、吸気バルブの開閉特性を変更することにより内燃機関10の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外して点火時期制御の不安定化を回避するに際し、その開閉特性の変更によって吸入空気量が変化する場合には、その吸入空気量の変化が相殺されるようにスロットルバルブの開度を制御するようにしている。その結果、意図しない吸入空気量の変化により機関出力が急変して運転者に違和感を与えてしまうことを回避することができるようになる。
尚、以上説明した実施の形態は以下に示すようにその形態を変更して実施することもできる。
1.上記実施の形態では、内燃機関がピストン打音の発生しない運転領域からこれが発生し得る疑似ノッキング発生領域に移行したタイミングを判定し、そのタイミングに合わせて、換言すれば点火時期がピストン打音の発生により過度に遅角される前に吸気バルブの開閉特性を変化させてノッキングの発生を抑制するようにした。このため、その後、点火時期は点火時期制御を通じて徐々に進角側の時期に変更されて疑似ノッキング発生領域から外れるようになる。ここで、吸気バルブの開閉特性を変化させるタイミングが例えば変更機構の応答遅れ等によって遅れ、内燃機関が疑似ノッキング発生領域に移行して点火時期がある程度遅角操作されてノッキングが殆ど消失した後に吸気バルブの開閉特性が変更されるような場合がある。そして、この場合には、ノッキングセンサの信号強度変化が少ないため、点火時期制御により点火時期が速やかに進角されないおそれがある。そこでこれを回避するために、例えば、吸気バルブの開閉特性を変更するのに併せて点火時期を所定量だけ強制的に進角側の時期に変更する、といった構成を採用することが望ましい。このように吸気バルブの開閉特性を変更するのに併せて過度に遅角された点火時期を所定量だけ強制的に進角させることにより、内燃機関を一旦疑似ノッキング発生領域から確実に外すことができ、その後の点火時期制御における安定性を確保して点火時期をノッキングの発生しない時期に制御することができるようになる。
1.上記実施の形態では、内燃機関がピストン打音の発生しない運転領域からこれが発生し得る疑似ノッキング発生領域に移行したタイミングを判定し、そのタイミングに合わせて、換言すれば点火時期がピストン打音の発生により過度に遅角される前に吸気バルブの開閉特性を変化させてノッキングの発生を抑制するようにした。このため、その後、点火時期は点火時期制御を通じて徐々に進角側の時期に変更されて疑似ノッキング発生領域から外れるようになる。ここで、吸気バルブの開閉特性を変化させるタイミングが例えば変更機構の応答遅れ等によって遅れ、内燃機関が疑似ノッキング発生領域に移行して点火時期がある程度遅角操作されてノッキングが殆ど消失した後に吸気バルブの開閉特性が変更されるような場合がある。そして、この場合には、ノッキングセンサの信号強度変化が少ないため、点火時期制御により点火時期が速やかに進角されないおそれがある。そこでこれを回避するために、例えば、吸気バルブの開閉特性を変更するのに併せて点火時期を所定量だけ強制的に進角側の時期に変更する、といった構成を採用することが望ましい。このように吸気バルブの開閉特性を変更するのに併せて過度に遅角された点火時期を所定量だけ強制的に進角させることにより、内燃機関を一旦疑似ノッキング発生領域から確実に外すことができ、その後の点火時期制御における安定性を確保して点火時期をノッキングの発生しない時期に制御することができるようになる。
2.また、このように点火時期を強制的に進角させる際の進角量はこれを内燃機関10の運転領域を確実に疑似ノッキング発生領域から外すことのできる一定の値とする他、例えば、
・この進角量を吸気バルブの開閉特性を変更することにより期待できるノッキングの抑制効果に見合った量とすべく同開閉特性の変更程度に応じて可変設定される値とする
・更には現在の機関運転状態に基づいて設定される基本点火時期になるまで進角させる
といった構成を採用することも可能である。
・この進角量を吸気バルブの開閉特性を変更することにより期待できるノッキングの抑制効果に見合った量とすべく同開閉特性の変更程度に応じて可変設定される値とする
・更には現在の機関運転状態に基づいて設定される基本点火時期になるまで進角させる
といった構成を採用することも可能である。
3.更にこのように点火時期を強制的に進角させる構成の他、吸気バルブの開閉特性を変更してから所定期間が経過するまでノッキングの検出結果を無効化するといった構成を採用することもできる。このようにノッキングの検出結果を無効化することにより、その期間に過度に遅角された点火時期を点火時期制御を通じて進角させることができ、内燃機関の運転領域を疑似ノッキング発生領域から確実に外すことができるようになる。但しこの場合、ピストン打音ではなく本来のノッキングが発生している場合でもこれを点火時期に反映させることができないため、この無効化期間は点火時期を進角させる際の速度等を考慮して極力短い期間に設定することが望ましい。
4.上記実施の形態では、吸気バルブの最大リフト量及び作用角並びにバルブタイミングをそれぞれ予め定めた所定値にまで増大或いは遅角させるようにしたが、例えば、これら各パラメータを
・その変更前の値に基づいて可変設定された値に変更する
・ノッキングセンサの信号強度に応じて可変設定される値に変更する
といった構成を採用することもできる。
・その変更前の値に基づいて可変設定された値に変更する
・ノッキングセンサの信号強度に応じて可変設定される値に変更する
といった構成を採用することもできる。
5.上記実施の形態では、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させることによる吸入空気量の変化が相殺されるようにスロットルバルブの開度を制御するようにしたが、こうしたスロットルバルブの開度制御を省略することもできる。こうした構成にあっても、吸気バルブの絞り昇温現象によって一時的に温度上昇した吸入空気が燃焼室に取り込まれることを回避し、これに起因するノッキングの発生を抑制することは可能であり、点火時期を進角させることにより内燃機関10の運転領域を疑似ノッキング発生領域から外して点火時期制御の安定化を図ることはできる。
6.またこのようにスロットルバルブの開度制御を完全に省略するのではなく、例えば吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させることによる吸入空気量の変化が無視できないほど大きいときにのみその変化をスロットルバルブの開度調節を通じて緩和するといった構成を採用することもできる。
7.上記実施の形態では、吸気バルブの最大リフト量及び作用角を増大させる際に併せてバルブタイミングを遅角させることにより、吸気バルブの閉弁時期が確実に機関下死点よりも遅角側の時期になるようにした。ここで、最大リフト量及び作用角の各増大量の設定如何によっては、このようにバルブタイミングを変更することなく吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期に設定することもできる。
8.また、吸気バルブの閉弁時期を機関下死点よりも遅角側の時期に設定して一旦燃焼室に導入された吸入空気を吸気通路側に吹き返すことにより吸入空気量の増大を抑制するようにしたが、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも進角側の時期であっても吸気バルブによる絞り昇温現象の発生についてはこれを抑制することができる。更にスロットルバルブの開度調節が実行されるのであれば、吸入空気量の増大に起因する燃焼時の筒内圧上昇についてはこれを確実に抑制することができる。
9.上記実施の形態において、判定点火時期を回転速度及び機関負荷をその媒介変数として決定するようにしたが、これらに加えて、例えば外気温、使用燃料のオクタン価、過給機が搭載される場合にはその過給率等々、ノッキングの発生状況に影響を及ぼすパラメータをこの判定点火時期を決定する際の媒介変数とすることも有用である。
10.上記実施の形態では、内燃機関10の回転速度が中回転速度で機関負荷が中負荷以上であるときに、ピストン打音の発生による点火時期制御の不安定化が顕在化するものとして説明したが、例えば、圧縮比、過給機の有無、ピストン形状等々によっては全回転速度域でこうしたピストン打音が発生する場合もあり得る。こうした内燃機関であっても、同様の制御構造によりピストン打音の発生による点火時期制御の不安定化を抑制することができる。
11.上記実施の形態では、機関運転中常に疑似ノッキング回避制御を実行することを前提としていたが、必要に応じて同疑似ノッキング回避制御を停止することもできる。例えば機関始動直後においては、この疑似ノッキング回避制御を一時的に停止することにより排気温度を上昇させて触媒の早期暖機を図ることができる。或いは、この触媒の早期暖機とピストン打音による騒音の増大抑制の双方を考慮し、機関始動直後には判定点火時期を通常時よりも所定量だけ遅角側の時期に変更することにより、ピストン打音が過度に大きくならない範囲で点火時期をより大きく遅角されることを許容するといった構成を採用することもできる。
12.上記実施の形態では、車両に搭載される内燃機関の制御装置を例に挙げて説明したが、本発明は、例えば定置動力用内燃機関や船舶用内燃機関等々の制御装置に適用することもできる。
10…内燃機関、15…吸気通路、16…スロットルバルブ、20…変更機構、30…イグナイタ、32…点火プラグ、40…制御部(バルブ開閉特性制御手段、点火時期制御手段、スロットル開度制御手段)、42…メモリ、50…エアフローメータ、51…回転速度センサ、52…ノッキングセンサ、53…アクセルセンサ。
Claims (7)
- 吸気バルブの最大リフト量及び作用角を変更する変更機構を通じて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を機関運転状態に基づいて制御するバルブ開閉特性制御手段と、機関本体に設けられたノッキングセンサによりノッキングが検出されるときに点火時期を遅角させる一方、ノッキングが検出されないときに点火時期を進角させる点火時期制御手段とを有する内燃機関の制御装置において、
点火時期が所定の判定点火時期よりも遅角側の時期であることに基づいて内燃機関がピストン打音の発生する運転領域にある旨判定する判定手段を含み、
前記バルブ開閉特性制御手段は前記判定手段によりピストン打音の発生する運転領域にある旨判定されるときに吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
前記バルブ開閉特性制御手段は吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させるに際し、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側の時期になるように作用角を変更する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
前記バルブ開閉特性制御手段は吸気バルブのバルブタイミングを変更する機能を更に有し、吸気バルブの閉弁時期が機関下死点よりも遅角側の時期になるように作用角と併せてバルブタイミングを変更する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記判定手段は機関負荷を媒介変数として前記判定点火時期を決定するための演算用マップが記憶された記憶手段を含み、該記憶手段に記憶される演算用マップは機関負荷が高いときほど前記判定点火時期が進角側の時期となるように該判定点火時期と機関負荷との対応関係が設定されてなる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記点火時期制御手段は吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させる際に併せて点火時期を所定量だけ強制的に進角させる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
前記バルブ開閉特性制御手段は内燃機関がピストン打音の発生しない運転領域から同ピストン打音の発生する運転領域に移行したタイミングに合わせて吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
吸気バルブの最大リフト量及び作用角を所定のリフト量及び所定の作用角にまで増大させることにより吸入空気量が変化する場合にその吸入空気量の変化が相殺されるようにスロットルバルブの開度を制御するスロットル開度制御手段を更に備える
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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