JP2008056941A - 導電性ウレタン組成物および導電性ローラ - Google Patents

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高幸 服部
Tetsuro Mizoguchi
哲朗 溝口
Yoshihisa Mizumoto
善久 水本
Shinichi Murakami
伸一 村上
Fumihiko Noda
文彦 野田
Tsutomu Tokushige
勤 徳重
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Abstract

【課題】電気抵抗値が低く、その環境依存性も小さく、かつ、良好な物性を有し、導電性ローラに好適に用いられる導電性ウレタン組成物を提供する。
【解決手段】ポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応により得られるポリウレタンを含む導電性ウレタン組成物であって、上記ポリオールと上記ポリイソシアネートはイソシアネートインデックスが100〜110になる量で配合されていると共に、上記ポリオールとしてポリエーテルポリオールを含み、該ポリエーテルポリオールの分子量が4000〜6000、不飽和度の平均値が0.025ミリ当量/g以下であり、さらに、有機イオン性導電剤と、イオン吸着剤としてハイドロタルサイト類またはゼオライト類をイオン吸着剤を含み、上記有機イオン性導電剤を上記ポリオール100重量部に対し0.01重量部以上5.0重量部以下の割合で含んでいることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ウレタン組成物及び該組成物を用いた導電性ローラに関し、詳しくは、コピ−機、プリンター等の帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等の導電性ローラに有効に用いられるウレタン組成物の配合組成を改良し、低電気抵抗と優れた物性を実現するものである。
従来、コピ−機、プリンター等に用いる帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、転写ベルトにおいては、適度の安定した電気抵抗値を持たせる必要がある。このため、この種のローラやベルトに導電性を付与する方法として、ゴム中に金属酸化物の粉末やカーボンブラック等の導電性充填剤を配合した電子導電性ゴムを用いる方法と、ウレタンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性ゴムを用いる方法がある。
上記導電性充填剤を配合した電子導電性ゴムを用いた導電性ローラまたは導電性ベルトにおいては、その電気抵抗値が印加電圧に依存し、一定の電気抵抗値を備えていない問題がある。特に、導電性充填剤としてカーボンブラックを使用した場合、カーボンブラックの添加量とゴムの体積固有抵抗との間に安定した相関関係が見られず、かつ、カーボンブラックの添加量のわずかな変化により電気抵抗値が急激に変化する領域があるため、電気抵抗値の制御が非常に困難になる。
また、ゴム中で導電性充填剤が均一に分散し難いことから、ローラやベルトの周方向や幅方向で電気抵抗値がばらつきを持つという問題もある。さらに、電気抵抗値の大きなばらつきが低減されたとしても、μmオーダーの微小な範囲での電気抵抗値のばらつきは依然として存在する。このことから、デジタル化、カラー化等、高画質化の技術のめざましい最近においては、電子導電性ゴムでなく、イオン導電性ゴムの方が特に好んで用いられる傾向にある。
一方、上記イオン導電性ゴムの作成方法としては、ポリエチレンオキサイド等のポリエーテル構造を含む導電性オリゴマーや導電性可塑剤(いずれもMnが10000以下)を用いるか、あるいは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)やウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等を単独または他の材料とブレンドして用いることがなされており、種々の提案がなされている。
例えば、特開平9−34215号では、ポリイソシアネート、ポリオールおよび導電性付与剤を含有する反応性混合物を、ジアザビシクロアミン塩触媒の存在下、反応硬化させて得られるポリウレタンエラストマーからなる導電弾性層を有する導電性ローラが提案されている。
また、特開平11−52712号では、平均エチレンオキサイド化率が10%以上の分子端末を有するポリプロピレンエーテルポリオール、ポリイソシアネート、導電性付与剤及び触媒の混合物を反応硬化して得られるポリウレタンからなる導電弾性層を有する電子写真装置用導電性ローラが提案されている。
特開平9−34215号公報 特開平11−52712号公報
しかしながら、上記導電剤を用いたイオン導電性ゴムでは、ブリードやブルームを起こしてしまい、感光体を汚染しやすい問題がある。
また、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)やウレタンゴムを用いた場合、体積固有抵抗値の低減と他の物性との両立が難しく、他の物性を維持しようとすると、ある程度高い抵抗値しか得られず、転写ベルトや転写ローラでもカラー用のもの等、比較的低い電気抵抗値が要求されるものには対応しにくいという問題がある。また、NBRや従来のウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムに関しては、電気抵抗値の環境依存性が大きくなり、コピー機やプリンター等で用いる場合、より大きい電源をその制御用に搭載する必要が生じ、コストアップにつながってしまうという問題もある。
特に、ウレタンエラストマーは、一般に、圧縮永久歪みは小さいものの、低硬度かつ低電気抵抗値を実現できないという問題がある。また、熱可塑性タイプのウレタンもあるが、圧縮永久歪みが非常に大きい上に硬度が高く、さらには電気抵抗値の環境依存性も大きくなりやすく、導電性ローラ等への実用化には問題がある。
また、上記特開平9−34215号の導電性ローラ及び、上記特開平11−52712号の電子写真装置用導電性ローラは、ある程度、感光体の汚染を低減できるものの、低電気抵抗のローラを実現しようとした場合には、感光体汚染を生じる場合がある。このように、電気抵抗の低減と他の物性との両立が困難であり、未だ改善の余地がある。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたもので、電気抵抗値が低く、その環境依存性も小さく、かつ、良好な物性(圧縮永久ひずみが低く、低硬度)を有する上に、感光体汚染も生じない導電性ウレタン組成物を提供し、さらには、この組成物を用いた、耐久性や寸法安定性に優れた導電性ローラを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、ポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応により得られるポリウレタンを含む導電性ウレタン組成物であって、
上記ポリオールとしてポリエーテルポリオールを含み、該ポリエーテルポリオールの不飽和度の平均値が0.025ミリ当量/g以下であることを特徴とする導電性ウレタン組成物を提供している。
上記のように、不飽和度が低いポリエーテルポリオールを用いることにより、架橋せずに残されるモノオールを少なくでき、タック、汚染性を著しく低減することが出来、低圧縮永久ひずみ・低硬度化・低電気抵抗化・電気抵抗値の環境依存性の低減と両立することが出来る。
上記ポリオールとしてポリエーテルポリオールを含み、該ポリエーテルポリオールの不飽和度の平均値を0.025ミリ当量/g(meq/g)以下としているのは、不飽和度の平均値が0.025ミリ当量/g(meq/g)より大きいと感光体汚染が生じ、また、タックも多くなるためである。
また、上記不飽和度の平均値は、好ましくは0.015meq/g以下、さらに好ましくは0.010meq/g以下が良い。なお、不飽和度は小さければ小さいほど好ましい。
上記不飽和度の平均値が0.025meq/g以下となるポリエーテルポリオールは、二重金属シアン化物触媒を用いて製造されていることが好ましい。これによりモノオール含量が小さいポリエーテルポリオールを容易に製造することができる。二重金属シアン化物触媒を用いた製造方法は、従来公知の方法をとることができる。
本発明の導電性ウレタン組成物は、JIS K6262に記載の加硫ゴムの永久ひずみ試験法にて、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した圧縮永久ひずみの値が15%以下であることが好ましい。
これは、上記圧縮永久ひずみの値が15%より大きいと、ローラになった時の寸法変化が大きくなりすぎて実用に適さないためである。特に、発泡体として用いる(スポンジにする)場合、発泡倍率や発泡形態によって幾分の差は生じるが、上記範囲であることが好ましい。なお、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下が良い。
本発明の導電性ウレタン組成物は、印加電圧500Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が109.0[Ω・cm]未満であるのが好ましい。これは、109.0Ωcm以上であると、ローラやベルト等とした際に、転写や帯電、トナー供給等の効率が低下し実用に適さなくなるという問題があるためである。また、体積抵抗率は、106.0Ωcm以上108.0Ωcm以下であるのが好ましい。
なお、体積固有抵抗値(体積抵抗率)の測定条件は、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下、印加電圧500Vのもとであり、JIS K6911に記載の体積固有抵抗率としている。また、体積固有抵抗値の環境依存性Δlog10ρを後述する式で算出しているが、この環境依存性Δlog10ρは1.0未満であることが好ましく、0.8未満であればより好ましく、0.6未満であればさらに好ましい。
本発明の導電性ウレタン組成物は、JIS K6253に記載のデュロメーター硬さ試験タイプAで測定した硬度が55度以下であることが好ましい。これは、軟らかいほど、ニップが大きくなり、転写、帯電、現像等の効率が大きくなる、又は感光体等の他の部材への機械的ダメージを小さくできるという利点があるという理由による。なお、柔らかいほど好ましいが30度〜45度程度がより最適である。
本発明の導電性ウレタン組成物は、塩素或いは臭素含有アンモニウム塩以外の有機イオン性導電剤を配合し、上記体積抵抗率が108.0[Ω・cm]以下であることが好ましい。
このように、必要に応じて有機イオン性導電剤を添加することにより、さらに効率良く、低硬度・低電気抵抗・低圧縮永久歪みと低汚染性を両立することができる上に、その種類を適切に選択することによって、電気抵抗値の環境依存性を低減することもできる。
上記有機イオン性導電剤としては、フルオロ基あるいは/及びスルホニル基を有する有機金属塩を含んでいることが好ましい。
特に、上記フルオロ基あるいは/及びスルホニル基を含む有機金属塩として、ビスフルオロアルキルスルホンイミドの金属塩、あるいは、フルオロアルキルスルホン酸の金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属塩を含んでいることが好ましい。これにより、他の物性を損なうことなく、極少量の添加で体積固有抵抗値を大きく下げることが出来る。また、その環境依存性を低減することもできる。なお、ビスフルオロアルキルスルホンイミドの金属塩の方が一般にフルオロアルキルスルホン酸の金属塩よりも少量で大きく抵抗値を下げることができ、また物性(低硬度、低圧縮永久ひずみ)を損ないにくい上に、電気抵抗値の環境依存性もより一層低減することができるので、より好適である。
上記ビスフルオロアルキルスルホンイミドの金属塩、あるいは、フルオロアルキルスルホン酸の金属塩は、強い電子吸引効果によって電荷が非局在化するため、ポリエーテル系高分子鎖に対して高い溶解性と高い塩解離度を発現することができ、高い電気化学的安定性を示し、高いイオン導電性を実現することができる上に、電気抵抗値の環境依存性も小さくできる。このように、上記フルオロ基あるいは/及びスルホニル基を含む有機金属塩を配合することで効率良く低電気抵抗を実現することが可能になるため、ポリマー成分の配合を適宜調整することで、低電気抵抗を維持しながら、環境依存性も低減し、さらには感光体汚染の問題も抑制することができる。
また、上記有機金属塩としては、リチウム塩が好ましいが、アルカリ金属、2A族、或はその他の金属の塩でも良い。
具体的には、上記有機金属塩としては、例えば、LiCFSO、LiN(SOCF、LiC(SOCF、LiCH(SOCF、LiSFCFSO、Li[(OCH(CFNb]等が挙げられる。なお、上記有機金属塩は、導電性ウレタン組成物中に均一に分散していることが好ましい。
なお、上記有機金属塩は、従来公知の方法により製造することができる。
更に、上記有機金属塩以外に、他の有機イオン性導電剤を単独で使用あるいは併用しても、良好な物性と更に大きな電気抵抗低減効果を得ることができる。例えば、他の有機イオン性導電剤としては、第4級アンモニウム塩が好ましく、ハロゲン非含有第4級アンモニウム塩、特に塩素を含まない4級アンモニウム塩が、圧縮永久歪みの悪化や、硬度の上昇を起こしにくいので、好適に用いられる。
上記ハロゲン非含有第4級アンモニウム塩は、スルホン酸の第4級アンモニウム塩、又は、グルコノラクトンの第4級アンモニウム塩等の比較的強い酸の塩を特に好適に用いることができる。これは、特に電離度が高いため、効率良く低電気抵抗を実現でき、かつ、圧縮永久ひずみを小さくすることができる上に、感光耐汚染も抑制することができることに因る。
上記有機金属塩は、0.5%以上がシングルイオン化されていると、より好ましい。これにより、さらに安定した導電化、及び、より少量の金属塩の添加でより低い電気抵抗値を得ることが出来る。さらに好ましくは、1%以上20%以下シングルイオン化されているのが良い。
なお、シングルイオン化とは、イオン吸着剤により、上記有機金属塩が解離して生じる陽イオンまたは陰イオンのうちの一方を吸着して、他方のイオンが単独で系中を比較的自由に動けるようにすることを指す。
また、本発明において、導電に寄与しているのは、主としてポリエーテルに安定化された陽イオンであることから、上記有機金属塩は、陰イオン吸着剤により陰イオンを吸着して、シングルイオン化されていることが好ましい。
陰イオン吸着剤としては、これに限られないが、ハイドロタルサイト類、ゼオライト類等の無機の複合塩等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールは、エチレンオキサイドあるいは/及びプロピレンオキサイドを、合計50重量%以上の割合で有することが好ましい。また、末端にエチレンオキサイド(EO)が存在すると、1級の水酸基を有することとなり、反応性が高くなり汚染やタックを低減させやすいという利点が得られ、好ましい。
以上のポリエーテルポリオールを用いることにより、金属カチオン或いはオキソニウムイオンをより安定化し、より低い電気抵抗値を得ることが出来る。イオン導電においては、このエチレンオキサイドユニット、或いはプロピレンオキサイドユニット等を有するポリマー鎖のセグメント運動で、金属カチオン、或いは、オキソニウムイオンが運搬されて、電荷が移動し、その結果として電気抵抗値が低くなる。なお、上記ポリエーテルポリオールは、2乃至3つ以上の水酸基を有することが好ましい。
上記ポリエーテルポリオールは、ポリプロピレングリコールをベースとしていることが好ましい。
ポリプロピレングリコールをベースとすることで、電気抵抗値が低いウレタン組成物を比較的安価に供給することができる。
また、ポリエーテルポリオールを構成する成分としては、その他、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等、あるいはそれらの誘導体を用いることができる。
上記ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、モノメリックMDI(MMDI)、ポリメリックMDI(PMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の公知のイソシアネート、及びこれらのイソシアネートを反応させた変性品や、これらの混合物が使用され得る。
上記ポリオール100重量部に対し、上記有機金属塩等の有機イオン性導電剤を0.01重量部以上5.0重量部以下の割合で配合していることが好ましい。
上記範囲としているのは、0.01重量部より小さいと、その効果がほとんど見られないためであり、5.0重量部より大きいと、それ以上添加しても抵抗値はほとんど変化せず、コストが上昇する、あるいは場合によっては表面から該金属塩等がブルームすることがあるためである。
なお、より好ましくは0.1重量部以上2.5重量部以下、さらに好ましくは0.25重量部以上1.5重量部以下である。
上記ポリオール100重量部に対し、上記ポリイソシアネートをイソシアネートインデックス(OH基に対するNCO基のモル比率)が100〜110になる量で配合していることが好ましい。
上記範囲としているのは、イソシアネートインデックスが100より小さいと未反応の水酸基末端や未架橋のポリオールが多数残り、タック感があったり、感光体を汚染したりしやすいためであり、110より大きいと過剰なイソシアネートが副反応を起こしやすいためである。
また、イソシアネート硬化反応触媒を配合することが好ましく、上記ポリオール100重量部に対し、イソシアネート硬化反応触媒を0.01重量部以上0.8重量部以下の割合で配合していることが好ましい。
イソシアネート硬化反応触媒としては、これらに限定されないが、1,8−ジアゾビシクロ(5,4,0)ウンデセン7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ−(4,3,0)−ノネン−5(DBN)等の塩等を好適に用いることができる。
また、本発明の導電性ウレタン組成物は、従来公知の方法により得ることができ、例えば、1ショット法により得ることもできるし、プレポリマー法を用いて得ることもできる。
本発明は、また、本発明の導電性ウレタン組成物を用いて導電性弾性筒状体を作製し、
上記筒状体に金属製シャフトを装着してなることを特徴とする導電性ローラを提供している。
このように、本発明の導電性ウレタン組成物を用いることにより、圧縮永久歪みが小さいため、寸法精度に優れ、長期に渡って良好な画像を提供することができ、また、イオン導電によるので、ローラ面内及び製品間のばらつきが非常に小さくすることもできる。また、低硬度であるためにニップ幅が大きく転写・帯電・現像等の効率が高くなる上に感光体等他の部材への機械的ダメージを小さくできる。さらに、電気抵抗値の環境依存性も低減できる上に、感光体汚染性も低減できるために、非常に高性能な導電性ローラを提供している。
上記金属製シャフトの表面にプラズマ処理が施され、該プラズマ処理が施されたシャフトの表面と上記筒状体の内周面とが接着されていることが好ましい。
このように、金属製シャフトの表面にプラズマ処理を施すことにより、容易に接着力を向上させることができ、場合によっては接着剤を使用しなくてもシャフトを筒状のローラに装着することができる。
本発明の導電性ウレタン組成物の原料中に加えるイソシアネートと、プラズマ処理により金属製シャフトの表面に出来る水酸基の間に結合が生じることにより、良好な接着性を得ることができる。このため、適切なプラズマ処理条件とシャフト金属種を選択すれば、接着剤無しでも導電性ローラ等を作製する事ができる。
接着剤無しで導電性ローラを作製した場合、金属製シャフト表面に接着剤を塗る必要が無いので、その塗りむらによりローラ表面に生じる凹凸や、電気抵抗のむらが生じにくくなる。よって、注型後に研磨した場合、非常に平滑な研磨面を得ることができる。これにより、高い表面精度が要求される現像ローラ等に最適な導電性ローラを得ることができる。
以上のように、本発明は、主に複写機、プリンタ等の電子写真装置における導電性機構における転写、帯電、現像等の各ローラに好適な導電性ローラを作製する事ができる。導電性ローラとしては、具体的には、感光ドラムを一様に帯電させるための帯電ローラ、トナーを感光体に付着させるための現像ローラ、トナー像を感光体から用紙または中間転写ベルト等に転写するための転写ローラ等に好適に用いることができる。また、本発明の導電性ウレタン組成物を用い導電性ベルトを作製することもできる。
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ポリオールとしてポリエーテルポリオールを含み、該ポリエーテルポリオールの不飽和度の平均値が0.025ミリ当量/g以下であるため、電気抵抗値が低く、かつ、良好な物性(圧縮永久ひずみが小さく、低硬度)を有する上に、感光体汚染も生じず、導電性ローラ等に好適に用いられる導電性ウレタン組成物を得ることができる。また、電気抵抗値の環境依存性も小さくて、その点でも好適である。
また、圧縮永久ひずみ、体積抵抗率、硬度を設定することにより、複写機、プリンタ等の転写、帯電、現像等の各ローラに好適な導電性ローラを作製することができる。ローラ抵抗値も低く、ローラ抵抗周ムラも小さく、抵抗値の環境依存性も小さく、表面粗さも良好で、画像テストも印刷には問題ないレベルを保持することができ、特に、カラー用、高画質用のもの等、比較的低抵抗を要求されるようなプロセスに好適である。
さらに、有機イオン性導電剤を配合することにより、少量の配合でも、他の物性に影響を及ぼすことなく低電気抵抗を実現することができる。また、電気抵抗値の環境依存性もより一層低減できる上に、ポリエーテルポリオールやポリイソシアネートの構成、種類、配合量等を適宜設定することで、より効果的に低電気抵抗、感光体汚染の防止等の要求性能を実現することができる。
さらには、金属製シャフトの表面にプラズマ処理が施され、該プラズマ処理が施されたシャフトの表面と筒状のローラの内周面との接着力を向上させ、場合によってはプライマー等の接着剤を用いずに、シャフトをローラに装着することもできる。プライマー等の接着剤を用いない場合には、表面精度が高いローラを得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の第1実施形態の導電性ウレタン組成物はポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応により得られるポリウレタンを含んでいる。
上記ポリオールは、ポリプロピレングリコールをベースとされ、不飽和度の平均値が0.007meq/gであり、エチレンオキサイドあるいは/及びプロピレンオキサイドのみからなるポリエーテルポリオール100重量部を用いている。
上記ポリイソシアネートは、ポリメリックMDIを含んだ4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の変性物を8.0重量部用いている。
また、フルオロ基あるいは/及びスルホニル基を含む有機金属塩として、リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを0.5重量部用いており、その他イソシアネート硬化反応触媒等を用いている。
上記導電性ウレタン組成物は、JISK6262に記載の加硫ゴムの永久歪み試験法において、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した圧縮永久歪みの大きさが3%であり、印加電圧500Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が107.3[Ω・cm]であり、JIS K6253に記載のデュロメーター硬さ試験タイプAで測定した硬度が38度である。
下記に導電性ウレタン組成物を用いた導電性ローラの製造方法を示す。
上記導電剤をポリエーテルポリオール中に分散溶解させる。この均一分散体に硬化触媒を入れて攪拌し、均一分散させたものとイソシアネートとを各々真空ポンプ等を用いて減圧乾燥させ、水分を除去している。
上記の方法で調製した両液を容器中で汎用の攪拌機を用いて、気泡が生じないよう注意しながら攪拌し、ローラ用金型に注型している。
金型にウレタン用プライマー処理を行った金属製シャフト2をセットして、そこへ気泡が生じないように注意して注型している。注型後80℃で30分加熱した後、各々脱型し、表面の研磨、端部のカットを行った後、所要寸法に仕上げて、図1に示すように、シャフト2が装着された略円筒形状の導電性ローラ1を得ている。
このように、モノオール含量が低いポリエーテルポリオールを用いることにより、体積抵抗値が低いにも関わらず、感光体汚染もなく、圧縮永久ひずみ及び硬度も低く、寸法安定性、耐久性に優れた導電性ローラを得ることができる。また、有機金属塩を配合しているため、少量で効率良く体積抵抗値を低減することができると共に、その種類を適切に選択することにより、抵抗値の環境依存性も低減することができる。
本発明の導電性ウレタン組成物は、配合量を適宜設定し、転写ローラ、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ等の種々の導電性ローラとして用いることができる。また、種々の発泡剤を配合して発泡ロール等として用いてもよい。なお、本発明の導電性ウレタン組成物により導電性ベルトを作製することもできる。
また、上記実施形態では、プライマーを用いてシャフトをローラに装着しているが、表面にプラズマ処理を施した金属製シャフトをセットして注型することで、シャフトの表面とローラの内周面との接着力を向上させ、場合によっては、プライマーを用いずにシャフトを装着することができることもある。
以下、本発明の導電性ウレタン組成物の実施例、比較例について詳述する。
実施例1〜6および比較例1〜6について、各々下記の表1〜表3に記載の配合からなる材料を用い、物性評価用のスラブシート、試験片を作製した。
Figure 2008056941
Figure 2008056941
Figure 2008056941
上記各表中の配合薬品の数値単位は重量部である。
導電剤1〜3は、ポリエーテルポリオールに均一分散させたものを用いた。
また、リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SOCF)は、従来公知の方法により作製した。また、上記トリフルオロメタンスルホン酸のリチウム塩(LiCFSO)は市販のものを購入して使用した。
導電剤2は陰イオン吸着剤で陰イオンの10%を吸着してシングルイオン化した。吸着剤はイオン吸着後、取り除いた。導電剤3はシングルイオン化せずに用いた。
(実施例1乃至実施例6)
ポリオールとして、不飽和度が0.025meq/g以下であるポリエーテルポリオールのみを用い、イソシアネート、導電剤、その他添加剤を、表に示す配合比で用いた。
導電剤をポリエーテルポリオール中に均一に分散溶解させた。この均一分散体に、硬化触媒を入れて攪拌し、均一分散させたものとイソシアネートとを各々真空ポンプとデシケータを用いて減圧乾燥させ、中に含まれる水分を除去した。
上記の方法で調製した両液を容器中で汎用の攪拌機を用いて、気泡が生じないよう注意しながら攪拌した。攪拌後、スラブシート作製金型、各種ローラ用金型、或いは、圧縮永久歪み測定試験片用金型に注型した。
なお、ローラ金型は、現像ローラ用、帯電ローラ用、転写ローラ用金型を各種用意し、各々の金型にウレタン用プライマー(住化バイエルウレタン(株)製、スミジュール 44V20と、SBU ポリオール 0759とを重量比で1対2に混合したもの)処理(実施例1〜5)、或いは、プラズマ処理(実施例6)を行った各ローラ専用の金属製シャフトをセットして、そこへ気泡が生じないように注意して注型した。
注型後80℃で30分加熱した後、各々脱型し、ローラについては表面の研磨、端部のカットを行った後、後述の各種ローラの寸法通りに仕上げた。
(比較例1〜3)
表に示す配合比で、実施例と同様の方法により試験片及びローラを作製した。ポリオールとして不飽和度が0.025meq/gより大きいポリエーテルポリオールを含有させ、配合するポリエーテルポリオールの不飽和度の平均値を0.025meq/gより大きくした。
(比較例4、6)
表に示すように、エピクロルヒドリンゴムあるいはクロロプレンゴム、酸化亜鉛、ステアリン酸等を加えて密閉式混練機で混練し、混練物を一旦排出した。この排出物に、加硫剤、加硫促進剤を加えてオープンロールで練り込んだ。
これらの混練物を混練機からリボン取りした後、ローラヘッド押出機により押し出してシート状に成形し、それを金型に仕込んで、160℃で最適時間プレス加硫し、物性評価用のスラブシート或いは試験片を作製した。
また、混練物を単軸押出機でチューブ状に予備成形し、この予備成形品を160℃、10〜70分加硫したのち、芯金を挿入し表面を研磨した後、所要寸法にカットして、各種導電性ローラを作製した。
(比較例5)
比較例5は、熱可塑性エラストマー組成物(Li系導電剤入り熱可塑性ウレタン)のペレットをそのまま用いて、以下のサンプルを作製した。
該当ペレットを射出成型機により、成形して130×130×2mmのスラブシート、下記のJISに記載の圧縮永久ひずみ試験等のサンプルを作製し各種物性評価を行った。また、樹脂用押し出し機に上記熱可塑性エラストマー組成物のペレットを投入し、チューブ状に押し出してシャフトを挿入接着した後、必要寸法にカット・研磨し、各種導電性ローラを作製した。
なお、比較例4〜6はホットメルト接着剤(和薬ペイント(株)製、TR−5(カーボンブラック含有ポリアミド樹脂系接着剤))を用いてシャフトを接着した。
上記のように作製した各実施例及び各比較例のスラブシート等について、下記の特性測定を行った。その結果を上記表1〜表3の下段に示す。
(体積固有抵抗値の測定)
上記の様にスラブシート(130mm×130mm×2mm)を作製し、アドバンテストコーポレーション社製のデジタル超高抵抗微小電流計R-8340Aを用いて、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下、印加電圧500Vとして、JIS K6911に記載の体積抵抗率(体積固有抵抗値)ρV(Ωcm)を測定した。また、さらに印加電圧500Vのもとで、10℃相対湿度15%あるいは32.5℃相対湿度90%の条件下でρV(Ω・cm)を測定し、Δlog10ρ=log10ρ(10℃相対湿度15%)−log10ρ(32.5℃相対湿度90%)の式に従い、環境依存性を算出した。
なお、表1〜表3には、体積固有抵抗値及びその環境依存性を常用対数値で示している。
(圧縮永久ひずみの測定)
JISK6262「加硫ゴムの永久ひずみ試験方法」の規定に従い、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した。
(感光体汚染試験)
ヒューレットパッカード社製のLaser Jet4050型レーザービームプリンターのカートリッジ(カートリッジタイプC4127X)にセットされている感光体に、実施例、比較例の各スラブシートを押し付けた状態で、32.5℃、相対湿度90%の条件下で1週間保管する。その後、感光体から各スラブシートを除去し、当該感光体を用いて上記プリンターにてハーフトーン印刷を行い、印刷物の汚れ有無を目視にて確認し、以下の三段階にて評価した。
○:印刷物を目で見る限り汚染なし。
△:軽度の汚染(5枚以内の刷り込みにより、目で見て分からない程度にまで
とれる使用上問題ない汚染)
×:重度の汚染(5枚以上刷り込んでも、印刷物を目で見て異常がわかる汚染)
(硬度の測定)
JIS K6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの固さ試験方法」の規定に従い、デュロメーター硬さ試験 タイプAで試験した。
(ローラ電気抵抗の周ムラの測定)
ブラザー工業株式会社製レーザービームプリンタ(HL1440)に搭載の現像ローラと同寸法に作製したローラの電気抵抗値R[Ω]を下記に記載の方法で測定し、その常用対数値を計算した。また、その周ムラも計算し記載した。
尚、本ローラのゴムチューブの寸法は、外径20mm−内径(シャフト径)10mm−長さ235mmであった。
図2に示すように、シャフト2を通した導電性ローラ1をアルミドラム3上に当接搭載し、電源4の+側に接続した内部抵抗r(100Ω〜10kΩ:ローラ抵抗値のレベルによって変更)の導線の先端をアルミドラム3の一端面に接続すると共に電源4の一側に接続した導線の先端を導電性ローラ1の他端面に接続して測定した。
上記電線の内部抵抗rにかかる電圧を検出し、検出電圧Vとした。
この装置において、印加電圧をEとすると、ロール抵抗RはR=r×E/(V−r)となるが、今回−rの項は微少とみなし、R=r×E/Vとした。
シャフト2の両端に500gずつの荷重Fをかけ、30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを500Vとした時の検出電圧Vを4秒間で100個測定し、上式によりRを算出した。算出した抵抗値の最大と最小との比(最大抵抗値/最小抵抗値)を周ムラとした。なお、上記測定は、温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下で行った。
(ローラ外周表面の10点平均表面粗さRz(μm))
JIS B0601に定義される10点平均粗さRz(μm)を、上記現像ローラに対して表面粗さ計で測定した。
ローラの外周表面において、測定長2.5mm、カットオフ0.60mm、速度(周速)0.6mm/secにて、表面粗さRz(μm)を回転式で測定した。測定機は、(株)東京精密社製の接触式測定機を用いた。
具体的には、10点平均粗さとは、JIS B0601に示すように、断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分において、平均線に平行、かつ、断面曲線を横切らない直線から縦倍率の方向に測定した最高から5番目までの山頂の標高の平均値と最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差をμmで表したものをいう。10点の測定値の平均値を10点平均表面粗さとした。
(各種ローラ刷り出し画像テスト)
各種ローラを上記ブラザー工業株式会社製レーザービームプリンタHL1440と、下記カラーレーザープリンタ、モノクロ複写機に各々取り付け、ハーフトーンの画像を印刷した。コピー機においては、オレンジ色の色紙をコピーし、プリンタにおいては、パソコン上で各種ソフトを用いてハーフトーンの画像を作製し、それを印刷した。
松下電送システム株式会社製カラーレーザープリンタDP−CL16に搭載の2次転写ローラと同寸法に作製したローラを転写ローラ刷り出しテストに用いた。
この転写ローラのゴムチューブは外径20mm−内径(シャフト径)8mm−長さ221mmであった。
株式会社リコー製モノクロ複写機 IMAGIO MF2730に搭載されている帯電ローラと同寸法に作製したローラを帯電ローラ刷り出しテストに用いた。
この帯電ローラのゴムチューブは外径14mm−内径(シャフト径)8mm−長さ317mmであった。
こうして得られた印刷物を下記の基準で判定した。
○:印刷画像良好で問題なし。
△:軽度の画像汚染,或いは画像乱れが有り。写真等の高画質を要するものの印刷には不適だが、文字データ等通常の印刷には問題なし。
×:重度の画像汚染、或いは画像乱れが認められ実用性なし。
表1〜表3に示すように、実施例1〜6は、不飽和度の平均値が0.025meq/g以下であるポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応により得られるポリウレタンを含む導電性ウレタン組成物であるため、体積固有抵抗値が107.2〜108.0[Ω・cm]と低い上に、その環境依存性も0.7以下と小さく、圧縮永久ひずみも3〜4%と非常に小さく、硬度も38と小さく、かつ感光体汚染も生じなかった。さらに、ローラ抵抗値も低く、ローラ抵抗周ムラも小さく、表面粗さも良好で、画像テストも印刷には問題ないレベルを保持でき、導電性ローラに非常に適していることが確認できた。また、シャフトにプラズマ処理を施した実施例6は表面粗さが小さく、現像ローラとしての性能に特に優れていた。また、ビストリフルオロメチルスルホンイミドのリチウム塩や、トリフルオロメチルスルホン酸のリチウム塩を配合したものでは、環境依存性がさらに小さく、より一層優れていた。
一方、比較例1〜3は、不飽和度の平均値が0.025meq/gより大きくなるようなポリエーテルポリオールを用いているため、感光体汚染が発生し、不適であった。
比較例4は、エピクロルヒドリンゴムを主成分としているが、塩素を大量に含有しており、廃棄時に有害ガスやダイオキシン等が発生する恐れがある上に硬度がやや高かった。また、電気抵抗値の環境依存性も大きかった。
比較例5は、熱可塑性ウレタンを用いているが、圧縮永久ひずみが非常に大きい上に硬度も高かった。また、電気抵抗値の環境依存性も大きかった。比較例6は、クロロプレンゴムを主成分としているが、電気抵抗のばらつき(周ムラ)が大きく、硬度も高かった。
本発明の導電性ローラの概略図である。 導電性ローラのローラ電気抵抗の測定方法を示す図である。
符号の説明
1 導電性ローラ
2 シャフト

Claims (8)

  1. ポリオールとポリイソシアネートとの重付加反応により得られるポリウレタンを含む導電性ウレタン組成物であって、
    上記ポリオールと上記ポリイソシアネートはイソシアネートインデックス(OH基に対するNCO基のモル比率)が100〜110になる量で配合されていると共に、
    上記ポリオールとしてポリエーテルポリオールを含み、該ポリエーテルポリオールの分子量が4000〜6000、不飽和度の平均値が0.025ミリ当量/g以下であり、
    さらに、有機イオン性導電剤と、イオン吸着剤としてハイドロタルサイト類またはゼオライト類を含み、
    上記有機イオン性導電剤を上記ポリオール100重量部に対し0.01重量部以上5.0重量部以下の割合で含み、
    23℃相対湿度55%の条件下で印加電圧500Vで測定したJIS K6911に記載の体積固有抵抗値が106.0[Ω・cm]以上108.0[Ω・cm]以下であり、
    10℃相対湿度15%と32.5℃相対湿度90%の条件下で印加電圧500Vで測定した場合の体積固有抵抗値の環境依存性Δlog10ρ=log10ρ(10℃相対湿度15%)−log10ρ(32.5℃相対湿度90%)が1.0未満であることを特徴とする導電性ウレタン組成物。
  2. 上記有機イオン導電剤としてビスフルオロアルキルスルホンイミドの金属塩、あるいは/及び、フルオロアルキルスルホン酸の金属塩を含んでいる請求項1に記載の導電性ウレタン組成物。
  3. JIS K6262に記載の加硫ゴムの永久歪み試験法において、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した圧縮永久歪みの大きさが15%以下であり、JIS K6253に記載のデュロメーター硬さ試験タイプAで測定した硬度が55度以下である請求項1または請求項2に記載の導電性ウレタン組成物。
  4. 上記ポリエーテルポリオールは、エチレンオキサイドあるいは/及びプロピレンオキサイドを、50重量%以上の割合で有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導電性ウレタン組成物。
  5. 上記ポリエーテルポリオールは、ポリプロピレングリコールをベースとしている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の導電性ウレタン組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の導電性ウレタン組成物を用いて筒状体を作製し、該筒状体に金属製シャフトを装着してなることを特徴とする導電性ローラ。
  7. 温度23℃、相対湿度55%の恒温恒湿条件下において、上記導電性ローラをアルミドラム上に当接搭載して、電源の+側に接続した内部抵抗rの導線の先端を上記アルミドラムの一端面に接続すると共に該電源の一側に接続した導線の先端を上記導電性ローラの他端面の上記金属製シャフトに接続し、該金属製シャフトの両端に500gずつの荷重Fをかけ、30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを500Vとした時の上記内部抵抗rにかかる検出電圧Vを4秒間で100個測定し、式R=r×E/Vにより求めたロール抵抗Rの最大と最小との比(最大抵抗値/最小抵抗値)で示されるローラ電気抵抗の周ムラが1.11以下である請求項6に記載の導電性ローラ。
  8. 電子写真装置に装着され、感光ドラムを一様に帯電させるために用いられる帯電ローラ、トナーを感光体に付着させる現像ローラ、あるいは、トナー像を感光体から用紙または中間転写ベルト等に転写する転写ローラとして用いられる請求項6または請求項7に記載の導電性ローラ。
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