JP2008056202A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機クラッチの耐久性の悪化を抑制しつつ、温度変動幅を低減することが可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】送風機と、蒸発器と、蒸発器の吹出空気温度を検出する蒸発器温度検出手段と、クラッチを介して、エンジンからの回転動力によって駆動され、蒸発器の出口側の冷媒を吸入して圧縮する圧縮機と、蒸発器温度検出手段の検出温度がオフ側目標温度よりも低い場合に、クラッチをオフ状態にして圧縮機を停止させ、蒸発器温度検出手段の検出温度がオン側目標温度よりも高い場合に、クラッチをオン状態にして圧縮機を作動させる車両用空調装置において、車室外の温度を検出する検出手段の検出結果、エンジンの回転数を検出す検出手段の検出結果および風量制御手段による送風機風量制御内容のうちの少なくとも1つに応じて、オン側目標温度とオフ側目標温度の温度差を変更する。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷凍サイクルを構成する圧縮機の断続運転制御を行う車両用空調装置に関するものである。
従来、車両用空調装置として、圧縮機をエンジンからの回転動力によって駆動させ、圧縮機の作動をクラッチにより断続させる制御(圧縮機のオン・オフ制御)を行うことにより、蒸発器の吹出空気温度を調整するものがある。
具体的には、この圧縮機のオン・オフ制御は、蒸発器の空気吹出直後に配置された温度センサの検出温度が蒸発器のフロスト防止のためのオフ側目標温度より低くなると、圧縮機の作動を停止させ、その後、温度センサの検出温度がオン側目標温度より高くなると、圧縮機を再起動させる制御である(例えば、特許文献1参照)。
特許第3465308号公報
上記した圧縮機のオン・オフ制御では、オン側目標温度はオフ側目標温度よりも高く設定され、その温度差(以下、ディファレンシャルと呼ぶ)は、通常、一定(固定)であるる。このため、環境や条件によっては、蒸発器吹出温度変動幅が大きくなり、乗員に不快感を与えてしまうという問題が発生する。
なお、この問題の解決方法としては、ディファレンシャルを、通常よりも、あらかじめ小さく設定しておく方法が考えられるが、常に、ディファレンシャルが小さい場合、クラッチのオン・オフフ回数が増加するため、クラッチの耐久性が悪化するという別の問題が発生してしまう。
本発明は、上記点に鑑み、圧縮機クラッチの耐久性の悪化を抑制しつつ、温度変動幅を低減することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
蒸発器吹出温度変動幅が大きくなるのは、外気温が高い高負荷環境時や、圧縮機の回転数が高回転であったり、送風機の風量が多かったり等の高冷房能力時であり、その逆に、蒸発器吹出温度変動幅が大きくなりにくいのは、外気温が低い低負荷環境時や、圧縮機の回転数が低回転であったり、送風機の風量が少なかったり等の低冷房能力時である。
また、車室外温度検出手段による検出結果より、負荷環境が、通常時か、高負荷環境時か、または、低負荷環境時かを判別できる。また、圧縮機が固定容量型の場合、圧縮機の回転数は、エンジンの回転数によって決まることから、エンジン回転数検出手段の検出結果より、冷房能力が、通常時か、高冷房能力時か、または、低冷房能力時かを判別できる。
これらのことに着目することにより、本発明者は下記の内容の発明をするに至った。
すなわち、本発明では、車室外の温度を検出する車室外温度検出手段の検出結果、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段の検出結果および風量制御手段による送風機風量制御内容のうちの少なくとも1つに応じて、クラッチの耐久性の悪化を抑制しつつ、圧縮機のオン時/オフ時の温度変動幅を低減できるように、オン側目標温度とオフ側目標温度の温度差を設定する温度差設定手段を備えることを特徴としている。
このように、本発明では、車室外の温度を検出する車室外温度検出手段の検出結果、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段の検出結果および風量制御手段による送風機風量制御内容から、負荷環境や冷房能力を判断し、そのときの負荷環境や冷房能力に応じて、オン側目標温度とオフ側目標温度の温度差を設定するようにしている。
これにより、圧縮機クラッチの耐久性の悪化を抑制しつつ、圧縮機のオン時/オフ時の温度変動幅を低減することが可能となる。
具体的には、温度差設定手段は、外気温が第1所定温度よりも高い時、エンジン回転数が第1所定回転数よりも高回転数の時および送風機からの吹出風量が第1所定量よりも多い時の少なくとも1つに該当する場合では、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動幅が大きくなる条件である高負荷環境時もしくは高冷房能力時と判断して、オン側目標温度とオフ側目標温度の差を所定値よりも小さくする変更を行う。
このように、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動幅が大きくなる条件のときだけ、オン側目標温度とオフ側目標温度の差を所定値よりも小さくすることで、クラッチのオン・オフ回数の増加を必要最小限に抑えつつ、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動幅を低減することができる。
また、温度差設定手段は、外気温が第2所定温度よりも低い時、エンジン回転数が第2所定回転数よりも低回転数の時および送風機からの吹出風量が第2所定量よりも少ない時の少なくとも1つに該当する場合では、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動への影響が少ない条件である低負荷環境時もしくは低冷房能力時と判断して、オン側目標温度とオフ側目標温度の差を所定値よりも大きくする変更を行う。
このように、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動への影響が少ない条件のときだけ、オン側目標温度とオフ側目標温度の差を所定値よりも大きくすることで、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動幅の急激な増大を抑制しつつ、クラッチのオン・オフ回数を減少させることができる。
なお、温度差設定手段は、その他の場合、オン側目標温度とオフ側目標温度の差を所定値に維持する。
また、例えば、温度差設定手段が、外気温が第1所定温度よりも高い時、エンジン回転数が第1所定回転数よりも高回転数の時および送風機からの吹出風量が第1所定量よりも多い時の少なくとも1つに該当する場合に、オン側目標温度とオフ側目標温度の差を所定値よりも小さくする変更を行うときでは、オン側目標温度とオフ側目標温度のうち、オン側目標温度のみを変更する。
これにより、圧縮機のオフ時における蒸発器吹出温度の大幅な上昇を抑制することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す。本実施形態の車両用空調装置は、車室内最前部の計器盤(図示せず)の内側部に配設される空調ユニット1を備えている。この空調ユニット1はケース2を有し、このケース2内に車室内へ向かって空気が送風される空気通路(送風通路)が構成される。このケース2の空気通路の最上流部に内気導入口3および外気導入口4を有する内外気切替箱5を配置している。この内外気切替箱5内に、内外気切替手段としての内外気切替ドア6を回転自在に配置している。
この内外気切替ドア6はサーボモータ7によって駆動されるもので、内気導入口3より内気(車室内空気)を導入する内気導入モードと外気導入口4より外気(車室外空気)を導入する外気導入モードとを切り替える。
内外気切替箱5の下流側には車室内に向かう空気流を発生させる電動式の送風機8を配置している。この送風機8は、遠心式の送風ファン8aをモータ8bにより駆動するようになっている。
送風機8の下流側にはケース2内を流れる空気を冷却するための蒸発器9を配置している。この蒸発器9は、冷媒を蒸発させることで、送風機8の送風空気を冷却する冷房用熱交換器であって、冷凍サイクル10を構成する要素の一つである。なお、蒸発器9の空気吹出部(空気流れ下流側)には、蒸発器9の吹出空気温度Teを検出する蒸発器温度検出手段としてのサーミスタ等の蒸発器温度センサ41aが配置されている。
冷凍サイクル10は、圧縮機11の冷媒吐出側から、凝縮器12、受液器13および減圧手段としての膨張弁14を介して蒸発器9に冷媒が循環するように構成された周知のものである。
圧縮機11は、常に一定の吐出容量で作動する固定容量型である。圧縮機11は、電磁クラッチ11a、ベルト等を介して車両エンジン(図示せず)の回転動力が伝達されることにより回転駆動され、電磁クラッチ11aによって、エンジンからの回転動力の伝達が断続されるようになっている。
冷凍サイクル10においては、圧縮機11により冷媒が高温高圧に圧縮され、この圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器(放熱器)12に導入され、この凝縮器12でガス冷媒は図示しない冷却ファンにより送風される外気と熱交換して放熱し凝縮する。そして、凝縮器12を通過した冷媒を受液器13で液相冷媒と気相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を受液器13内に貯留する。また、高圧液冷媒を膨張弁14により低圧の気液2相状態に減圧し、この減圧後の低圧冷媒を上記の蒸発器9において空調空気から吸熱して蒸発させるようになっている。蒸発器9において蒸発した後のガス冷媒は再度、圧縮機11に吸入され、圧縮される。なお、冷凍サイクル10のうち、圧縮機11、凝縮器12、受液器13等の機器は、車両エンジンルーム(図示せず)内に配置されている。
一方、空調ユニット1において、蒸発器9の下流側にはケース2内を流れる空気を加熱するヒータコア15を配置している。このヒータコア15は車両エンジンの温水(エンジン冷却水)を熱源として、蒸発器9通過後の空気(冷風)を加熱する暖房用熱交換器であり、その側方にはヒータコア15をバイパスして空気が流れるバイパス通路16が形成してある。
蒸発器9とヒータコア15との間にエアミックスドア17を回転自在に配置してある。このエアミックスドア17はサーボモータ18により駆動されて、その回転位置(開度)が連続的に調節可能になっている。エアミックスドア17の開度によりヒータコア15を通る空気量(温風量)と、バイパス通路16を通過してヒータコア15をバイパスする空気量(冷風量)との風量割合を調節し、これにより、車室内に吹き出す空気の温度を調節するようになっている。
ケース2の空気通路の最下流部には、車両の前面窓ガラスWに向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口19、乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス吹出口20、および乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口21の計3種類の吹出口が設けられている。
これら吹出口19〜21の上流部にはデフロスタドア22、フェイスドア23およびフットドア24が回転自在に配置されている。これらのドア22〜24は、図示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ25によって駆動される。
次に、本実施形態の電気制御部(空調制御装置40)の概要を説明する。図2に、電気制御部の概略ブロック図を示す。
空調制御装置(空調ECU)40は、CPU、ROMおよびRAM等を含んで構成される周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されるもので、ROM内に空調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。空調制御装置40の入力側には、センサ群41からのセンサ検出信号、空調パネル42からの操作信号およびエンジン制御装置(エンジンECU)50からエンジン回転数の情報信号が入力される。なお、エンジン制御装置50は、図示しないが、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段としての回転数センサから回転数検出信号が入力される。
センサ群41には、上記したように、蒸発器吹出空気温度Teを検出する蒸発器温度センサ41aが備えられており、空調制御装置40は、この温度センサ41aにより検出される蒸発器吹出空気温度Teに応じて電磁クラッチ11aの通電を断続制御し、電磁クラッチ11aのオン状態とオフ状態とを切り替える。電磁クラッチ11aがオン状態のとき、圧縮機11が作動し、電磁クラッチ11aがオフ状態のとき、圧縮機11が停止する。これにより、圧縮機11の作動を断続して蒸発器9の冷却能力を制御するようになっている。
この蒸発器温度センサ41aの他に、車室外の温度(外気温Tam)を検出する車室外温度検出手段としての外気温センサ41bや、内気温Tr、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する各種のセンサ41c〜41e等がセンサ群41に備えられている。
空調パネル42は、車室内の運転席前方の計器盤(図示せず)付近に配置されるものであって、乗員により操作される以下の操作スイッチ42a〜42eを有している。温度設定スイッチ42aは車室内の設定温度Tsetの信号を出すものであり、内外気切替スイッチ42bは内外気切替ドア6による内気モードと外気モードをマニュアル設定する信号を出すものである。
吹出モードスイッチ42cは吹出モードとして周知のフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード、およびデフロスタモードをマニュアル設定するための信号を出すものである。風量切替スイッチ42dは送風機8のオン・オフおよび送風機8の風量切替をマニュアル設定するための信号を出すものであり、エアコンスイッチ42eは電磁クラッチ11aの通電のオンオフ信号を出して圧縮機11の作動を断続するものである。
空調制御装置40の出力側には、圧縮機11の電磁クラッチ11a、送風機8の駆動用モータ8b、および各機器の電気駆動手段をなすサーボモータ7、18、25等が接続され、これらの機器の作動が空調制御装置40の出力信号により制御される。
例えば、送風機8の駆動用モータ(ブロワモータ)8bは、図示しないブロワ駆動回路により印加電圧(ブロワ電圧)が制御されることにより、ブロワモータ8bの回転速度が制御される。このブロワ駆動回路は、空調制御装置40からのブロワ制御信号(出力信号)に基づき、ブロア電圧を制御する。これにより、送風機8の風量が調整される。したがって、本実施形態では、空調制御装置40およびブロワ駆動回路が送風機の風量制御手段に相当する。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。最初に、車両用空調装置としての作動の概要を説明すると、空調パネル42の風量切替スイッチ42dを投入して送風機8を作動させることにより、空調ユニット1のケース2内の通風路に空気が送風される。
そして、空調パネル42の圧縮機作動スイッチであるエアコンスイッチ42eを投入すると、空調制御装置40により電磁クラッチ11aに通電されて電磁クラッチ11aが接続状態となり、圧縮機11が車両エンジンにより回転駆動される。これにより、冷凍サイクル10において蒸発器9に冷媒が循環するので、送風空気を蒸発器9により冷却、除湿して、車室内へ空調風を吹き出すことができる。
次に、空調制御装置40により実行される空調制御全体の概要を説明する。図3に、この空調制御全体のフローチャートを示す。
先ず、ステップS101にて初期設定を行った後に、次のステップS102にてセンサ群41の検出信号、操作パネル42、43からの操作信号等を読み込む。
続いて、ステップS103にて車室内への吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは空調熱負荷変動にかかわらず、操作パネル42の温度設定スイッチ42aにより乗員が設定した設定温度Tsetに車室内を維持するために必要な車室内への吹出空気温度であって、TAOは公知のごとく設定温度Tset、外気温Tam、内気温Tr、日射量Tsに基づいて算出する。
続いて、ステップS104にて送風機8の風量をTAO等に基づいて設定する。具体的には、TAOの低温側および高温側で風量レベルを最大とし、そして、TAOの中間温度域にて風量レベルを最小にしている。ここで、風量レベルは、送風機8のモータ8bに印加される電圧レベル(ブロア電圧)として決定される。この決定された電圧レベルに基づくブロワ制御信号を出力することで、ブロワ駆動回路がブロワ電圧を制御し、送風機8の風量を変化させる。
また、乗員が操作パネル42の風量切替スイッチ42dを操作したときは、風量切替スイッチ42dにより設定される風量レベル(通常は4〜5段階程度の風量レベル)をステップS104にて設定する。
続いて、ステップS105にてエアミックスドア17の開度制御をTAO等に基づいて行う。具体的には、エアミックスドア17の目標開度SWを、TAOと、蒸発器温度センサ41aにより検出される蒸発器吹出空気温度Teと、水温センサ41eにより検出される温水温度Twとに基づいて次式(1)により算出する。
SW={(TAO−Te)/(Tw−Te)}×100(%) (1)
そして、エアミックスドア17の実際の開度がこの目標開度SWとなるように、サーボモータ18によりエアミックスドア17を駆動する。なお、SW=0(%)は、エアミックスドア17の最大冷房位置であり、バイパス通路16を全開し、ヒータコア15側の通風路を全閉する。これに対し、SW=100(%)は、エアミックスドア17の最大暖房位置であり、バイパス通路16を全閉し、ヒータコア15側の通風路を全開する。
続いて、ステップS106にて吹出モードの制御をTAO等に基づいて行う。具体的には、TAOが低温側から高温側へと変化するにつれて、前席側吹出モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードと順次切り替える。なお、乗員が前席側操作パネル42の吹出モードスイッチ42cを操作したときは、乗員操作による吹出モードをステップS106にて設定する。また、フットデフロスタモードとデフロスタモードは、吹出モードスイッチ42cの手動操作のみで設定される。
続いて、ステップS107にて圧縮機のオン・オフ制御に用いられるオン側目標温度TeONとオフ側目標温度TeOFFの温度差であるディファレンシャルAを設定する。このディファレンシャルの設定方法の詳細については、図4により後述する。
続いて、ステップS108にて、圧縮機11のオン・オフ制御を行う。具体的には、蒸発器温度センサ41aから読み込んだ蒸発器吹出空気温度Teを、オン側目標温度TeONおよびオフ側目標温度TeOFFと比較する。なお、オン側目標温度TeONは、オフ側目標温度TeOFFよりも高い温度に設定されるものであり、本実施形態では、例えば、TeON=TeOFF+Aと定義される。
比較した結果、蒸発器吹出空気温度Teがオン側目標温度TeONよりも高ければ、電磁クラッチ11aをオン状態にして圧縮機11を作動させ、蒸発器吹出空気温度Teがオフ側目標温度TeOFFよりも低ければ、電磁クラッチ11aをオフ状態にして圧縮機11を停止させる。
なお、本実施形態では、オン側目標温度とオフ側目標温度の温度差を設定する温度差設定手段が図3のステップS107により構成され、圧縮機断続制御手段が図3のステップS108により構成される。
次に、上記したステップS107でのディファレンシャルの設定方法について説明する。図4にディファレンシャルの設定制御のフローチャートを示す。
蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇が大きくなる条件としては、(1)外気温度が高いとき、(2)ブロワモータ電圧が高い(風量が多い)とき、(3)エンジン回転数が高いときである。これは、外気温度が高ければ、高負荷環境であり、風量が多かったり、エンジン回転数が高く、圧縮機の回転数が高かったりするときは、冷房能力が高いためである。
その反対に、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇への影響が小さい条件は、(4)外気温度が低いとき、(5)ブロワモータ電圧が低い(風量が少ない)とき、(6)エンジン回転数が低いときである。
そこで、空調制御装置40は、ステップS107で、上記(1)〜(3)の少なくとも1つに該当する場合に、ディファレンシャルAを通常よりも小さくする制御を行い、上記(4)〜(6)の少なくとも1つに該当する場合に、ディファレンシャルAを通常よりも大きくする制御を行う。
具体的には、まず、ステップS1で、信号の初期化を行う。
続いて、ステップS2〜S4で、ディファレンシャルの設定制御に必要な外気温度(ステップS2)、ブロワ電圧(ステップS3)、エンジン回転数(ステップS4)の読み込みを行う。なお、ブロワ電圧については、空調制御装置40がステップS104で設定したブロア電圧を利用する。また、外気温度については、図3中のステップS102で、蒸発器温度センサ41aから読み込んだ検出結果を利用したり、蒸発器温度センサ41aから新たに読み込みを行ったりしても良い。
続いて、ステップS5、S6では、外気温度に応じたディファレンシャルの設定を行う。図5に、外気温度に対するディファレンシャル可変のパターン図を示す。あらかじめ、図5に示すように、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇が大きくなる条件の境界温度として、高温側閾値Ta1(第1所定温度)を設定し、逆に、蒸発器9の吹出温度変動への影響が小さくなる条件の境界温度として、低温側閾値Ta2(第2所定温度)を設定しておく。
ステップS5で、外気温度がTa1より高いか判定する。その結果、外気温度が高温側閾値Ta1より高い場合、ディファレンシャルをA−αとして、ステップ11で、ディファレンシャルを通常よりも小さな値に変更する(図5参照)。ここで、αは任意に設定される値である。
その反対に、外気温度が高温側閾値Ta1以下の場合、ステップS6で、外気温度が低温側閾値Ta2より低いか判定する。その結果、外気温度が低温側閾値Ta2より低い場合、吹出温度上昇への影響は少ないため、ステップ13で、ディファレンシャルをA+αとして、ディファレンシャルを通常よりも大きな値に変更する(図5参照)。
なお、ディファレンシャルを変更する方法としては、図5中の実線のように急変させる方法、破線のようにリニアに変更させる方法のどちらを採用しても良い。後述するブロワ電圧、エンジン回転数に応じたディファレンシャルの設定を行う場合においても同様である。
そして、外気温度が低温側閾値Ta2以上の場合、ステップS7に進み、ブロワ電圧の条件判定を行う。
続いて、ステップS7、S8では、ステップS5、S6と同様に、ブロワ電圧に応じたディファレンシャルの設定を行う。図6に、ブロワ電圧に対するディファレンシャル可変のパターン図を示す。あらかじめ、図6に示すように、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇が大きくなる条件の境界風量(ブロワ電圧)として、高電圧側閾値Mv1(第1所定量)を設定し、逆に、蒸発器9の吹出温度変動への影響が小さくなる条件の境界風量(ブロワ電圧)として、低電圧側閾値Mv2(第2所定量)を設定しておく。
ステップS7で、ブロア電圧が高電圧側閾値Mv1よりも高いか判定する。その結果、高電圧側閾値Mv1よりも高い場合、ステップ11で、ディファレンシャルをA−αとして、ディファレンシャルを通常よりも小さな値に変更する(図6参照)。
その反対に、ブロア電圧が高電圧側閾値Mv1以下の場合、ステップS8で、ブロワ電圧が低電圧側閾値Mv2より低いか判定する。その結果、ブロワ電圧が低電圧側閾値Mv2より低い場合、吹出温度上昇への影響は少ないため、ステップ13で、ディファレンシャルをA+αとして、ディファレンシャルを通常よりも大きな値に変更する(図6参照)。
また、ブロワ電圧が低電圧側閾値Mv2以上の場合、ステップS9に進み、エンジン回転数の条件判定を行う。ステップS9、S10では、ステップS5、S6と同様に、エンジン回転数に応じたディファレンシャルの設定を行う。図7に、エンジン回転数に対するディファレンシャル可変のパターン図を示す。あらかじめ、図7に示すように、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇が大きくなる条件の境界回転数として、高回転側閾値Ne1(第1所定回転数)を設定し、逆に、蒸発器9の吹出温度変動への影響が小さくなる条件の境界回転数として、低回転側閾値Ne2(第2所定回転数)を設定しておく。
ステップS9で、エンジン回転数が高回転側閾値Ne1より高いか判定する。その結果、エンジン回転数が高回転側閾値Ne1より高い場合、ステップ11で、ディファレンシャルをA−αとして、ディファレンシャルを通常よりも小さな値に変更する(図7参照)。
その反対に、エンジン回転数が高回転側閾値Ne1以下の場合、ステップS10で、エンジン回転数が低回転側閾値Ne2より低いか判定する。その結果、エンジン回転数が低回転側閾値Ne2より低い場合、吹出温度上昇への影響は少ないため、ステップ13で、ディファレンシャルをA+αとして、ディファレンシャルを通常よりも大きな値に変更する(図7参照)。
また、エンジン回転数が低回転側閾値Ne2以上の場合、ステップS12で 、ディファレンシャルを通常のAのままで維持する決定をする。このように、外気温度がTa2以上Ta1以下、かつ、ブロワモータ電圧がMv2以上Mv1以下、かつ、エンジン回転数がNe2以上Ne1以下の場合、ディファレンシャルは通常のAのままとする。
次に、本実施形態の主な特徴を説明する。
図8に、ディファレンシャルを変更しない場合および変更した場合の圧縮機11のオン・オフ回数変化(電磁クラッチ11aのオン・オフ信号)と、蒸発器吹出温度変化のイメージ図を示す。図8(a)、(b)、(c)は、それぞれ順に、ディファレンシャルがA+α、A、A−αのときを示している。
上記したように、本実施形態では、空調制御装置40は、図4中のステップS5、S7、S9において、外気温度が高温側閾値Ta1より高い時、ブロア電圧が高電圧側閾値Mv1よりも高い時およびエンジン回転速度が高回転側閾値Ne1より高回転の時の少なくとも1つに該当すると判断した場合に、オン側目標温度とオフ側目標温度の温度差であるディファレンシャルを所定値Aよりも小さいA−αとする変更を行うようになっている。
この場合、圧縮機11のオン・オフ制御では、例えば、A=1、α=0.5、TeOFF=1℃のとき、通常時は、図8(b)に示すように、TeON=2℃であるのに対して、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇が大きくなる条件時は、図8(c)に示すように、TeON=1.5℃となるため、図8(b)、(c)を比較してわかるように、圧縮機10のオン時/オフ時の吹出温度変動幅を低減することができる。
なお、本実施形態では、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇が大きくなる条件時のみ、ディファレンシャルを所定値Aよりも小さいA−αに変更しているので、クラッチのオン・オフ回数の増加を必要最小限に抑えている。
また、本実施形態では、空調制御装置40は、図4中のステップS6、S8、S10において、外気温度が低温側閾値Ta2より低く、かつ、ブロア電圧が低電圧側閾値Mv2よりも低く、かつ、エンジン回転速度が低回転側閾値Ne2より低回転であると判断した場合に、オン側目標温度とオフ側目標温度の温度差であるディファレンシャルを所定値Aよりも大きなA+αとする変更を行うようになっている。
この場合、圧縮機11のオン・オフ制御では、例えば、A=1、α=0.5、TeOFF=1℃のとき、通常時は、図8(b)に示すように、TeON=2℃であるのに対して、蒸発器9の吹出温度変動および圧縮機11のオフ時における蒸発器9の吹出温度上昇に影響が小さい条件時は、図8(a)に示すように、TeON=2.5℃となるため、図8(a)、(b)を比較してわかるように、電磁クラッチ11aのオン・オフ回数を減少させることができる。
なお、本実施形態では、フロスト性を考慮して、オン側目標温度TeONをTeON=TeOFF+Aと定義しており、オフ側目標温度TeOFFを固定し、オン側目標温度TeONを変動させるようにしている。これにより、オフ側目標温度TeOFFをフロスト防止できる温度に設定したまま、圧縮機のオン時/オフ時の吹出温度変動幅の急激に増大を抑制しつつ、クラッチのオン・オフ回数を減少させることができる。
(他の実施形態)
(1)上記した実施形態では、ステップS107でのディファレンシャル設定制御では、オン側目標温度TeONをTeON=TeOFF+Aと定義して、オフ側目標温度TeOFFを固定し、オン側目標温度TeONを変動させる場合を例として説明したが、その反対に、オン側目標温度TeONを固定し、オフ側目標温度TeOFF変動させるようにしてもよい。この場合、TeOFF=TeON−Aであり、このようにしても、蒸発器9の吹出温度変動幅を低減することができる。
(2)上記した実施形態では、外気温度、ブロワ電圧およびエンジン回転数の3つに応じたディファレンシャルの設定を行う場合を例として説明したが、必ずしも、これら3つ全てに限らず、外気温度、ブロワ電圧およびエンジン回転数の3つのうち少なくとも1つに応じてディファレンシャルを設定するようにしても良い。
(3)上記した実施形態では、空調ECU40が電磁クラッチ11aを制御する車両用空調装置を例として説明したが、空調ECU40の代わりに、エンジンECU50が、電磁クラッチ11aを制御し、圧縮機をオン・オフ制御する車両用空調装置においても、本発明を適用できる。
第1実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す図である。 第1実施形態における空調制御装置の概略ブロック図である。 図2中の空調制御装置が実行する空調制御全体のフローチャートである。 図3中のステップS107でのディファレンシャルの設定制御のフローチャートである。 第1実施形態における外気温度に対するディファレンシャル可変のパターン図である。 第1実施形態におけるブロワモータ電圧に対するディファレンシャル可変のパターン図である。 第1実施形態におけるエンジン回転数に対するディファレンシャル可変のパターン図である。 第1実施形態において、ディファレンシャルを変更しない場合および変更した場合の圧縮機11のオン・オフ回数変化と、蒸発器吹出温度変化のイメージ図である。
符号の説明
8…送風機、9…蒸発器、11…圧縮機、11a…電磁クラッチ、40…空調用制御装置、41a…蒸発器温度センサ。

Claims (4)

  1. 車室内に向かって空気を送風し、送風量が風量制御手段によって制御される送風機(3)と、
    前記送風機の送風通路に配置され、空気を冷却するために冷媒を蒸発させる蒸発器(9)と、
    前記蒸発器の吹出空気温度を検出する蒸発器温度検出手段(41a)と、
    エンジンからの回転動力によって駆動され、前記蒸発器の出口側の冷媒を吸入して圧縮する圧縮機(11)と、
    前記エンジンから前記圧縮機への回転動力の伝達を断続するクラッチ(11a)と、
    前記蒸発器温度検出手段の検出温度がオフ側目標温度よりも低い場合に、前記クラッチをオフ状態にして前記圧縮機を停止させ、前記蒸発器温度検出手段の検出温度がオフ側目標温度よりも高温側に設定されたオン側目標温度よりも高い場合に、前記クラッチをオン状態にして前記圧縮機を作動させる圧縮機断続制御手段とを備える車両用空調装置において、
    車室外の温度を検出する車室外温度検出手段の検出結果、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段の検出結果および前記風量制御手段による前記送風機風量制御内容のうちの少なくとも1つに応じて、前記クラッチの耐久性の悪化を抑制しつつ、前記圧縮機のオン時/オフ時の温度変動幅を低減できるように、前記オン側目標温度と前記オフ側目標温度の温度差を設定する温度差設定手段を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記温度差設定手段は、外気温が第1所定温度よりも高い時、エンジン回転数が第1所定回転数よりも高回転数の時および送風機からの吹出風量が第1所定量よりも多い時の少なくとも1つに該当する場合では、前記オン側目標温度と前記オフ側目標温度の差を所定値よりも小さくする変更を行うようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記温度差設定手段は、外気温が第2所定温度よりも低い時、エンジン回転数が第2所定回転数よりも低回転数の時および送風機からの吹出風量が第2所定量よりも少ない時の少なくとも1つに該当する場合では、前記オン側目標温度と前記オフ側目標温度の差を所定値よりも大きくする変更を行うようになっていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記温度差設定手段は、前記オン側目標温度と前記オフ側目標温度のうち、前記オン側目標温度のみを変更するようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載の車両用空調装置。




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