JP2008055958A - 駐車支援方法及び駐車支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両を駐車目標領域の所望の位置に容易に駐車させることができる駐車支援方法及び駐車支援装置を提供する。
【解決手段】車両に設けられたカメラ35から画像データを取得し、画像データに基づく俯瞰合成画像をディスプレイ20に表示する支援制御装置2において、車両の舵角に応じた予想軌跡の座標を演算し、車両周辺の駐車領域を検出するとともに、検出した駐車領域の幅を算出し、予想軌跡を駐車領域の幅に合わせて拡張し、拡張予想軌跡線を俯瞰合成画像上に描画する画像プロセッサ11を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、駐車支援方法及び駐車支援装置に関する。
従来より、車両の後退時の駐車操作を支援するために、車両周辺の背景画像をディスプレイに表示する車載システムが知られている。このシステムは、車両に取り付けられた車載カメラから映像信号を入力し、その映像信号に基づく周辺画像を運転席近傍に配設されたディスプレイに出力する。
このようなシステムの中には、その時点のステアリング角度に基づく予想軌跡線を演算し、自車位置、距離目安線、車幅延長線等とともに周辺画像に重畳するシステムがある。例えば、図23に示すような予想軌跡線102は、車幅延長線(図示略)と同様に、車幅とほぼ同じ幅Wsに固定されている。この場合、ドライバーは、車両Cを後退させながら、予想軌跡線102が駐車領域を区画する白線103に平行になるようにステアリング操作を行う。また、特許文献1には、そのときのステアリング角度に基づく車両の予想軌跡線と、最大舵角の場合の予想軌跡線とを俯瞰画像に重畳する駐車支援システムが記載されている。
特開2001−10432号公報
ところが、上記したシステムでは、予想軌跡線102と白線103との相対位置を確認してステアリング操作の目安にすることができるものの、駐車領域104内の所望の位置に車両Cを駐車させることが難しく、切り返して微調整を行う場合がある。即ち、ドライバーは、図23に示す俯瞰画像100に表示された白線103と予想軌跡線102の各側端との各クリアランスΔdを目測し、それらのクリアランスΔdのバランスに応じてステアリング角度を決定していた。例えば、駐車領域104の中央に車両Cを駐車させたい場合、予想軌跡線102の側端と各白線103とのクリアランスΔdが、それぞれ同じ幅になるようにステアリング角度を決めていた。このとき、ドライバーは、各クリアランスΔdの調整を目分量で行うため、目測を誤ると、駐車領域104の中央に車両Cを駐車させることができず、切り返して微調整を行う余分な操作を行わなければならなかった。また、例えば車両Cを駐車領域104の左右いずれかに寄せて駐車させたい場合にも、目測を誤ると、駐車位置が極端に片側に偏倚することがあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両を駐車目標領域の所望の位置に容易に駐車させることができる駐車支援方法及び駐車支援装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に設けられた撮影手段から映像信号を取得し、前記映像信号に基づく車両周辺画像を表示手段に表示する駐車支援方法において、前記車両周辺の駐車領域を検出し、検出した前記駐車領域の幅を算出するとともに、前記車両の舵角及び前記駐車領域の幅に基づいて演算した予想軌跡を前記車両周辺画像上に描画することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、車両に設けられた撮影手段から映像信号を取得し、前記映像信号に基づく車両周辺画像を表示手段に表示する駐車支援装置において、前記車両周辺画
像を描画する周辺画像描画手段と、前記車両周辺の駐車領域を検出する検出手段と、前記検出手段により検出した前記駐車領域の幅を算出する幅取得手段と、前記車両の舵角及び前記幅取得手段により算出した前記駐車領域の幅に基づいて予想軌跡を演算し、該演算した予想軌跡を前記車両周辺画像上に描画する軌跡演算手段とを備えたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の駐車支援装置において、前記軌跡演算手段は、前記車両の舵角に応じた予想軌跡の座標を演算し、該予想軌跡を前記幅取得手段により算出した前記駐車領域の幅に合わせて拡張した予想軌跡を前記車両周辺画像上に描画することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の駐車支援装置において、前記軌跡演算手段は、前記予想軌跡の中心を、前記車両の中心に合わせて描画することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2又は3に記載の駐車支援装置において、前記軌跡演算手段は、前記予想軌跡を、前記車両の中心に対して偏倚させて描画することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、前記検出手段により前記駐車領域が検出された際に、検出した前記駐車領域を区画する区画表示を描画する第1駐車領域描画手段をさらに備えたことを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、前記予想軌跡の向きと近い前記駐車領域を、目標駐車領域として強調表示する第2駐車領域描画手段をさらに備えたことを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2〜7のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、前記予想軌跡と、前記検出手段により検出された前記駐車領域の側端とがマッチングした場合に、前記予想軌跡及び前記駐車領域のうち少なくとも一つを強調表示する強調描画手段をさらに備えたことを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項2〜8のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、前記周辺画像描画手段は、前記車両周辺を俯瞰した俯瞰変換データを生成し、その俯瞰変換データに基づく俯瞰画像を前記表示手段に出力することを要旨とする。
請求項10に記載の発明は、請求項2〜9のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、前記周辺画像描画手段は、前記車両が前記駐車領域に向かって移動する過程で前記画像データを画像データ記憶手段に蓄積し、その時点で取得した最新の現在画像データと、前記画像データ記憶手段に蓄積した前記画像データとを用いて前記車両周辺画像を前記表示手段に表示することを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、駐車領域の幅に合わせた予想軌跡が、車両周辺画像上に描画される。このため、ドライバーは、その予想軌跡と駐車領域とが幅方向において合致するようにステアリング操作を行って、駐車領域の所望の位置に車両を駐車させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、駐車領域の幅に合わせた予想軌跡が、車両周辺画像上に描画される。このため、ドライバーは、その予想軌跡と駐車領域とが幅方向において合致するようにステアリング操作を行って、駐車領域内の所望の位置に車両を駐車させるこ
とができる。
請求項3に記載の発明によれば、駐車領域の幅に合わせて拡張された予想軌跡が、車両周辺画像上に描画される。このため、ドライバーは、その拡張した予想軌跡と駐車領域とが幅方向において合致するようにステアリング操作を行って、駐車領域内の所望の位置に車両を駐車させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、予想軌跡は、車両の中心に合わせて描画される。このため、予想軌跡が目標駐車領域と合うようにステアリング操作すると、目標駐車領域の中央に車両を駐車させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、予想軌跡は、その幅方向の中心と、車両の中心とが偏倚した状態で描画される。このため、予想軌跡が目標駐車領域と合うようにステアリング操作すると、駐車した車両の左右いずれか一方に確保されるスペースを大きくすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、車両周辺画像上に、駐車領域を区画する区画表示が描画される。このため、区画表示を目安にすることによって、予想軌跡を駐車領域に合わせることができるので、ステアリング操作をしやすくすることができる。
請求項7に記載の発明によれば、予想軌跡の向きと近い駐車領域が強調表示されるので、目標となる駐車領域を判りやすく表示することができる。
請求項8に記載の発明によれば、予想軌跡と駐車領域の側端とがマッチングした場合に、予想軌跡及び前記駐車領域のうち少なくとも一つが強調表示されるので、マッチングしたことを判りやすく報知することができる。
請求項9に記載の発明によれば、予想軌跡は、俯瞰画像上に表示されるので、車両の軌跡を判りやすく表示することができる。
請求項10に記載の発明によれば、車両周辺画像は、最新の現在画像データと、画像データ記憶手段に蓄積した画像データとを用いて表示される。従って、そのときの撮影手段の死角を表示することができるので、死角に入った白線と車両との相対位置を把握することができる。このため、駐車領域内の所望の位置により、車両を簡単に駐車させることができる。
以下、本発明の駐車支援装置の一実施形態を図1〜図16に従って説明する。図1は、駐車支援システム1の構成を説明するブロック図である。
図1に示すように、駐車支援システム1は、駐車支援装置としての支援制御装置2、各種画面を表示するディスプレイ20、撮影手段としてのバックモニタカメラ(以下、単にカメラ35という)、スピーカ36を備えている。
支援制御装置2は、制御部3、メインメモリ4及びROM5を有している。制御部3は、LSI等からなり、ROM5に格納された駐車支援プログラム等、各種プログラムに従って各種処理の主制御を行う。メインメモリ4は、制御部3の演算結果を一時記憶するとともに、駐車支援のための各種変数、フラグ等を記憶している。
また、支援制御装置2は、GPS受信部6を備えている。制御部3は、GPS受信部6から入力した位置検出信号に基づいて、車両Cの位置を示す絶対座標を算出する。さらに、支援制御装置2は、車両Cに設けられた各種センサから検出信号を入力する車両側I/F部7を備えている。車両側I/F部7は、車両Cに設けられたイグニッションモジュー
ル30から、イグニッションモジュール30のオン信号及びオフ信号を入力し、入力した信号を制御部3に出力する。制御部3は、オン信号を入力した場合には、駐車支援システム1を起動し、オフ信号を入力した場合には駐車支援システム1をシャットダウンする。
さらに、制御部3は、車両側I/F部7を介して、車両Cに設けられた車速センサ31から車速パルスを入力し、パルス数をカウントする。また、制御部3は、車両側I/F部7を介してジャイロ32から方位検出信号を入力し、メインメモリ4に格納された変数である、現在方位を更新する。
また、制御部3は、車両側I/F部7を介して、車両Cのニュートラルスタートスイッチ33から、シフトポジション信号を入力し、各時点での車両Cのシフトポジションを検出する。さらに、制御部3は、車両側I/F部7を介して、ステアリングセンサ34から、ステアリングセンサ信号を入力する。制御部3は、このステアリングセンサ信号に基づき、車両Cの現在のステアリング値を検出する。
また、支援制御装置2は、ユーザ入力I/F部8を備える。ディスプレイ20は、タッチパネルであって、このタッチパネルにおいて入力操作が行われると、ユーザ入力I/F部8を介して、入力操作に応じた信号が制御部3に出力される。また、ディスプレイ20に隣設された操作スイッチ21がユーザにより入力操作されると、同じようにユーザ入力I/F部8を介して、入力操作に応じた信号が制御部3に出力される。
さらに、支援制御装置2は、音声プロセッサ9を備える。音声プロセッサ9は、音声ファイルを格納した図示しないメモリやデジタル/アナログ変換器等を備え、その音声ファイルを使用して、スピーカ36から案内音声や警告音を出力する。
また、支援制御装置2は、画像データ入力部10、周辺画像描画手段、軌跡演算手段、検出手段、幅取得手段、軌跡演算手段、第1及び第2駐車領域描画手段及び強調描画手段としての画像プロセッサ11、画像メモリ16を備える。画像データ入力部10は、制御部3の制御に従って、車両Cに設けられたカメラ35を駆動制御して、映像信号としての画像データGを逐次取得する。カメラ35は、図2に示すように、車両Cのバックドア等、車両の後端に光軸を下方に向けて取り付けられている。このカメラ35は、カラー画像を撮像するデジタルカメラであって、広角レンズ、ミラー等から構成される光学機構と、CCD撮像素子(いずれも図示せず)とを備えている。カメラ35は、車両Cの後端を含む、後方数メートルを撮像範囲Dとしている。画像データ入力部10は、カメラ35によってアナログ/デジタル変換された画像データGを、制御部3の制御に基づき取得して、画像プロセッサ11に出力する。
画像プロセッサ11は、画像変換部12、画像合成部13、駐車枠検出部14、予想軌跡演算部15を備えている。画像変換部12は、画像データ入力部10から入力した画像データGを、公知の方法で座標変換する。
画像合成部13は、座標変換されたデータを、画像メモリ16の合成用メモリ領域17の所定の位置に書き込む。また、合成用メモリ領域17に書き込まれたデータのうち、所定領域に記憶されたデータを抽出して、ディスプレイ20に車両周辺の俯瞰画像を表示するための出力用データを生成する。
駐車枠検出部14は、画像データGに対し、エッジ検出、パターンマッチング等の画像処理を行い、駐車領域を区画する白線、隣設された駐車領域に駐車された他車両等を検出し、空いている駐車領域を検出する。予想軌跡演算部15は、制御部3を介してステアリングセンサ34からステアリングセンサ信号を入力し、そのときのステアリング値に応じ
た予想軌跡線を演算する。予想軌跡演算部15により予想軌跡線の座標が演算されると、画像合成部13は、出力用データ、予想軌跡線、及び画像合成部13に記憶された車両画像データをVRAM19に一時記憶した後、所定のタイミングでディスプレイ20に出力する。
次に、本実施形態の処理手順について、図3〜7に従って説明する。図3は、支援制御装置2が行う駐車支援のメインフローである。図3に示すように、制御部3は、車両側I/F部7を介してイグニッションモジュール30からオン信号を入力すると、ROM5に記憶された駐車支援プログラムに従って、メインメモリ4に記憶された各変数及びフラグと、画像メモリ16の合成用メモリ領域17を確保して、システムの初期化を行う(ステップS1)。システムの初期化を行うと、制御部3は、開始トリガの入力を待つ(ステップS2)。本実施形態では、開始トリガは、リバースを示すシフトポジション信号である。ニュートラルスタートスイッチ33から、リバースを示すシフトポジション信号を入力すると(ステップS2においてYES)、カメラ画像表示処理を行う(ステップS3)。
このカメラ画像表示処理について図4に従って詳述する。まず、図4に示すように、画像データ入力部10は、カメラ35を駆動制御して、画像データGを取得する(ステップS3−1)。このとき、画像データ入力部10は、所定時間(数十ミリ秒〜数秒)毎に、画像データGを取得する。画像データGを取得すると、画像データ入力部10は、画像プロセッサ11に出力する。
画像プロセッサ11の画像変換部12は、画像データ入力部10から画像データGを入力すると、その画像データGを、車両Cの鉛直方向上方の視点からみたデータに俯瞰変換する(ステップS3−2)。このとき、画像変換部12は、予め記憶された俯瞰変換テーブルを用いて俯瞰変換を行う。俯瞰変換テーブルは、カメラ35から入力したままの画像データGの各画素座標と、俯瞰変換後の画素座標とをマッピングしたテーブルである。画像変換部12は、俯瞰変換テーブルを用いて、図8(a)に示すような画像データGの各画素座標の画素値を、変換先の画素座標にマッピングし、図8(b)に示すような俯瞰画像データG1を生成する。これにより、カメラ35のレンズにより生じていた歪みは相殺される。
俯瞰画像データG1を生成すると、画像プロセッサ11の画像合成部13は、画像メモリ16の合成用メモリ領域17を用いて、画像合成を行う(ステップS3−3)。本実施形態では、俯瞰画像データG1を合成用メモリ領域17のうち車両Cの現在位置に応じた位置に書き込む。例えば、車両Cが、リバースのシフトポジション信号を入力した位置、即ち後退を開始した初期位置にある場合、画像合成部13は、図9(a)に示すように、初期位置に対応する俯瞰画像データG1aを、初期領域Zaに書き込む。画像座標系(i,j)内の初期領域Zaは、車両周辺の路面上の座標を示す路面座標系(X,Y)(図2参照)において、初期位置の撮像範囲Dと対応している。尚、本実施形態では、車両Cの位置は、車両後端の中心に設定されている。
初期位置からさらに後退した位置で生成した画像データGを取得した場合、画像合成部13は、画像変換部12により俯瞰変換した後、画像座標系のうち、その車両Cの位置に対応した位置にデータを書き込む。即ち、画像合成部13は、俯瞰画像データG1bが生成されると、その時点の車両位置及び方位を制御部3から取得して、初期位置との相対距離及び相対角度を算出する。そして、初期領域Zaを相対距離だけ平行移動するとともに、相対角度回転させて領域Zbを設定し、俯瞰画像データG1bをその領域Zbに書き込む。画像合成部13は、このような処理を画像データGを取得する度に行う。尚、本実施形態では合成用メモリ領域17の所定領域に俯瞰画像データG1を書き込むようにしたが、他の画像合成方法を用いてもよい。
画像合成を行うと、画像合成部13は、合成用メモリ領域17に書き込まれた俯瞰画像データG1を用いて画像描画を行う(ステップS3−4)。具体的には、車両Cが図9(a)に示す初期位置Aから、図9(b)に示す位置Fまで後退している場合、画像合成部13は、合成用メモリ領域17に書き込まれた各俯瞰画像データG1のうち、位置Fにある車両Cの後部(車両後端から500〜800mm)周辺に相当する後部領域17aを抽出する。
また、画像合成部13は、画像データ入力部10を介して、その時点の車両Cの位置で撮影された最新の画像データ(以下、現在画像データG3という)を取得する。そして、図10に示す画面表示フレームFaのうち、後部領域17aを抽出した抽出データG2を上部の過去画像表示領域F1に配置し、現在画像データG3を下部の現在画像表示領域F2に配置した俯瞰変換データとしての俯瞰合成データG4を生成し、VRAM19に一時記憶する。そして、所定のタイミングで、俯瞰合成データG4に基づく車両周辺画像及び俯瞰画像としての俯瞰合成画像41を表示手段としてのディスプレイ20に表示する。俯瞰合成画像41の上部には、現在のカメラ35の死角領域に相当し、抽出データG2に基づく過去画像43が表示され、俯瞰合成画像41の下部には、現在画像データG3に基づく現在画像44が表示されている。
さらに、画像合成部13は、車両画像データに基づき、過去画像43のうち現在の自車位置に相当する位置に、車両Cの後部を示す車両画像45を描画する。尚、本実施形態では、上部に車両Cの後端周辺に相当する過去画像43を表示し、下部に現在画像44を表示したが、過去画像43の表示範囲及び表示位置や、過去画像43及び現在画像44の割合は、他の表示形式にしてもよい。
図3に示すように、カメラ画像表示処理を終了すると、予想軌跡演算処理を行う(ステップS4)。この予想軌跡演算処理について図5に従って説明する。まず、画像プロセッサ11の予想軌跡演算部15は、ステアリングセンサ34に基づき、その時点のステアリングセンサ値を取得する(ステップS4−1)。そして、取得したステアリングセンサ値に基づき、図11に示すように現在の前輪舵角θを算出し、その前輪舵角θに基づき予想軌跡線42の座標を演算する(ステップS4−2)。即ち、その前輪舵角θに基づき旋回中心Pcを算出し、旋回中心Pcと左後車輪LHとの相対距離及び旋回中心Pcと右後車輪RHとの相対距離をそれぞれ半径r1,r2とする。そして、旋回中心Pcを中心とした半径r1,r2の旋回軌跡線T1,T2の座標を算出する。そして、この旋回軌跡線T1,T2の所定領域をトリミングし、予想軌跡線42(図13参照)の座標とする。この予想軌跡線42(旋回軌跡線T1,T2)の間の幅Wは、画面上で、車幅とほぼ同じ幅で描画される。
図3に示すように、予想軌跡線42の座標を演算すると、画像プロセッサ11の駐車枠検出部14は、空き駐車スペース検出処理を行う(ステップS5)。この空き駐車スペース検出処理について、図6に従って説明する。まず、駐車枠検出部14は、空き駐車スペースを検出済みであるか否かを判断する(ステップS5−1)。空き駐車スペースとは、駐車領域のうち、他車両が駐車していないスペースを言う。車両Cが後退を開始した直後等、空き駐車スペース検出処理を起動後初めて実行する場合には、空き駐車スペースを検出していないと判断して(ステップS5−1においてNO)、ステップS5−2に進む。
ステップS5−2では、空き駐車スペースを検出する。詳述すると、駐車枠検出部14は、現在画像データG3を画像データ入力部10から取得し、その現在画像データG3を画像変換部12によって俯瞰変換する。そして、俯瞰変換した現在画像データG3に対してエッジ検出処理等、公知の白線検出処理を行う。その結果、駐車枠を示す白線がカメラ
35の撮像範囲Dに含まれている場合には、図12(a)に示すように、駐車領域を区画する白線に相当するエッジEが検出される。エッジEを検出すると、駐車枠検出部14は、各白線のエッジEによって区画されたスペースを駐車領域Rとする。また、駐車領域Rに、他車両C2の車輪等、車両特有の特徴的なエッジEが検出された場合には、その駐車領域Rに他車両C2が駐車していると判断する。他車両C2が駐車していないと判断した場合には、その駐車領域Rが、車両Cが駐車可能な駐車領域としての空き駐車スペースR1であると判断する。
また、白線のエッジEが検出されない場合でも、駐車枠検出部14は、俯瞰変換された現在画像データG3に対し、エッジ検出やパターンマッチング等、公知の他車両検出処理を行う。これにより、図12(b)に示すように、他車両C2の間のスペースが検出された場合には、そのスペースを空き駐車スペースR1と判断する。
空き駐車スペースR1を検出すると、駐車枠検出部14はその空き駐車スペースR1の画像座標系における座標を取得する。このとき、空き駐車スペースR1が長方形である場合には、四隅の代表点の座標を取得すればよい。一度検出した空き駐車スペースR1の座標は、駐車枠検出部14の図示しない記憶部に一時記憶する。そして、車両Cと空き駐車スペースR1の相対位置を逐次モニタする。
空き駐車スペースR1の検出処理を行うと、駐車枠検出部14は、空き駐車スペースR1が検出されたか否かを判断する(ステップS5−3)。空き駐車スペースR1があると判断すると(ステップS5−3においてYES)、ステップS5−5に進む。空き駐車スペースR1がないと判断すると(ステップS5−3においてNO)、空き駐車スペース検出処理を終了する。
ステップS5−5において、駐車枠検出部14は、表示枠描画データ47の生成を行う。具体的には、図12(a)及び図12(b)に示すように、表示枠描画データ47は、空き駐車スペースR1を区画表示する区画表示としての表示枠46を描画するためのデータである。駐車枠検出部14は、検出した空き駐車スペースR1の外形を示す座標を取得し、その座標に基づき表示枠描画データ47を生成する。また、本実施形態では、駐車枠検出部14は、表示枠46を描画する線を、黒色、白色又は青色等の色の初期状態の破線に設定する。このように表示枠描画データ47を生成すると、駐車枠検出部14の図示しない記憶部に記憶する。
表示枠描画データ47を生成すると、ステップS4で演算した予想軌跡線42の向きと、各空き駐車スペースR1との位置を比較する(ステップS5−6)。このとき、駐車枠検出部14は、図12(c)に示すように、予想軌跡線42と、空き駐車スペースR1を区画する表示枠46の前端46aとが重複するか否かを判断する。
そして、駐車枠検出部14は、予想軌跡線42の向きと合致する空き駐車スペースR1があるか否かを判断する(ステップS5−7)。具体的には、予想軌跡線42が、一つの表示枠46の前端46aとのみ重複している場合、駐車枠検出部14は、その表示枠46により区画された空き駐車スペースR1が、予想軌跡線42の向きと合致するスペースであると判断する。一方、図12(c)に示すように、予想軌跡線42がそれぞれ異なる表示枠46と重複する場合、各予想軌跡線42と前端46aの中心近くで交差している表示枠46を選択し、その表示枠46により区画された空き駐車スペースR1が、予想軌跡線42の向きと合致するスペースであると判断する。即ち、図12(c)では右側の表示枠46を、予想軌跡線42と向きが合致する空き駐車スペースR1とする。また、その前端46aが予想軌跡線42と重複する表示枠46がない場合には、予想軌跡線42の向きと合致する空き駐車スペースR1が無いと判断する。
予想軌跡線42の向きと合致する空き駐車スペースR1があると判断すると(ステップS5−7においてYES)、その空き駐車スペースR1を区画する表示枠描画データ47を、強調表示用に設定する(ステップS5−8)。例えば、表示枠46を描画する破線の描画色を、黒色、白色又は青色等の初期状態の色から、赤色、黄色等の視認し易い色に設定したり、線幅を太くしたり、図12(d)に示すように破線の線種を変更する。このように強調された区画表示としての強調表示枠48は、駐車枠検出部14及び予想軌跡演算部15によって車両Cの目標駐車スペースとして認識される。
一方、予想軌跡線42の向きと合致する空き駐車スペースR1がないと判断すると(ステップS5−7においてNO)、表示枠描画データ47をデフォルトに設定する(ステップS5−9)。即ち、初めに設定された描画色、線種のまま設定を変更しない。
表示枠描画データ47の設定を終了すると、駐車枠検出部14は、その表示枠描画データ47を画像合成部13に出力する。画像合成部13は、表示枠描画データ47を入力すると、ステップS3−4で出力した俯瞰合成画像41(図10参照)の空き駐車スペースR1の位置に、表示枠描画データ47を出力して、表示枠46を描画する。強調表示枠48がある場合には、強調表示枠48を描画する(ステップS5−10)。
また、空き駐車スペースR1が一度検出された後、上記した検出処理が繰り返された場合、ステップS5−1において、空き駐車スペースR1が検出済みであると判断し、空き駐車スペースR1に変化があるか否かを判断する(ステップS5−4)。そして、検出した各空き駐車スペースR1に、他車両C2が駐車して空き駐車スペースR1でなくなった場合等には、変化があると判断し(ステップS5−4においてYES)、各空き駐車スペースR1に対する表示枠描画データ47を生成し直す(ステップS5−5)。検出した各空き駐車スペースR1に変化がないと判断した場合には(ステップS5−3においてNO)、ステップS5−6に進む。
図3に示すように、表示枠46や強調表示枠48を描画すると、予想軌跡演算部15は、予想軌跡線強調処理を行う(ステップS6)。この予想軌跡線強調処理について、図7に従って説明する。予想軌跡演算部15は、目標駐車スペースが設定されているか否かを判断する(ステップS6−1)。上記したように、予想軌跡演算部15は、強調表示された空き駐車スペースR1がある場合には、その空き駐車スペースを、目標駐車スペースとして認識する。目標駐車スペースがあると判断すると(ステップS6−1においてYES)、ステップS6−2に進む。目標駐車スペースがないと判断すると(ステップS6−1においてNO)、画像合成部13は、予想軌跡線42の座標に基づいて、図13に示すように、俯瞰合成画像41上に、車幅とほぼ同じ幅Wの予想軌跡線42を描画する(ステップS6−3)。この予想軌跡線42は、ステップS4で演算した予想軌跡線42であって、俯瞰合成画像41に合わせて俯瞰変換されている。そして、予想軌跡線強調表示処理を終了する。
一方、目標駐車スペースが設定されていると判断すると(ステップS6−1においてYES)、予想軌跡演算部15は、検出した目標駐車スペースの幅に基づいて、既に演算した予想軌跡線42の幅を変更する(ステップS6−2)。詳述すると、予想軌跡演算部15は、ステップS5で演算した表示枠描画データ47に基づき、図14に示すように、目標駐車スペース49(空き駐車スペースR1)の幅Waを算出する。そして、ステップS4で演算した、図14中破線で示す車幅とほぼ同じ幅の予想軌跡線42を、目標駐車スペース49と同じ幅Waである、拡張予想軌跡としての拡張予想軌跡線50に変更する。
図14に示すように、この拡張予想軌跡線50は、左後車輪軌跡線50aと右後車輪軌
跡線50b及び後端表示線50cを有し、各軌跡線50a,50bの間の幅は、目標駐車スペース49と同じ一定の幅Waになっている。また、幅方向の中心(後端表示線50cの中心)が、車両Cの後端中心と合致している。さらに、各軌跡線50a,50bは、各予想軌跡線42の左側予想軌跡線42a及び右側予想軌跡線42bと平行して描画されている。これにより、各軌跡線50a,50bと各予想軌跡線42a,42bとの間隔は、目標駐車スペース49の幅Waと車幅とのクリアランスΔWと同じ幅になっている。
そして、拡張予想軌跡線50の座標を算出すると、予想軌跡演算部15は、拡張予想軌跡線50の描画データを画像合成部13に出力し、画像合成部13は、その描画データを俯瞰合成画像41の対応する位置に描画する(ステップS6−4)。その結果、図15に示すように、俯瞰合成画像41上に、拡張予想軌跡線50が描画される。拡張予想軌跡線50は幅Waに拡張されているため、拡張予想軌跡線50が、強調表示枠48の各側端48a,48bに接するようにステアリングを調整すると、目標駐車スペース49を区画する白線(又は他車両C2)と、車両Cの間に、上記した各クリアランスΔWに相当するスペースが保たれる。これらの各クリアランスΔWを同じ幅にすることにより、目標駐車スペース49の中央に車両Cを駐車させることができる。
次に、予想軌跡演算部15は、目標駐車スペース49と拡張予想軌跡線50とがマッチングしているか否かを判断する(ステップS6−5)。具体的には、予想軌跡演算部15は、拡張予想軌跡線50の左後車輪軌跡線50a及び右後車輪軌跡線50bの両方が、強調表示枠48の前方左隅部48c及び前方右隅部48d(図15参照)付近で交差しているか否かを判断する。
図15に示すように、強調表示枠48の前方左隅部48c及び前方右隅部48dと、拡張予想軌跡線50とが交差していない場合には、強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50とがマッチングしていないと判断して(ステップS6−5においてNO)、そのまま強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50を表示して終了する。
一方、ステップS6−5において、図16に示すように、強調表示枠48と、左後車輪軌跡線50a及び右後車輪軌跡線50bの両方が、前方左隅部48c及び前方右隅部48d付近で接している場合には、強調表示枠48と拡張予想軌跡線50とがマッチングしていると判断する(ステップS6−5においてYES)。そして、強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50をさらに強調表示する(ステップS6−6)。このとき、予想軌跡演算部15は、強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50を同期点滅させて表示する。或いは、強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50を同じ色で描画するようにしてもよい。拡張予想軌跡線50を強調表示すると、予想軌跡線強調処理を終了する。
このように、強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50が強調表示されると、ドライバーは、その時点のステアリング角度を維持したまま、車両Cを後退させる。そして、俯瞰合成画像41において、車両画像45の側端と強調表示枠48の側端48a,48bとが平行になったとき、ステアリングを中立点に戻し、後方に直進する。その結果、車体が全て目標駐車スペース49に進入した際に、車両Cの両側に各クリアランスΔWに相当するスペースが保持され、車両Cを目標駐車スペース49の中央に駐車させることができる。
予想軌跡線強調処理を終了すると、制御部3は、図3に示すように終了トリガの有無を判断する(ステップS7)。終了トリガは、本実施形態では、ニュートラル等、リバース以外のシフトポジション信号である。終了トリガの入力がないと判断すると(ステップS7においてNO)、ステップS3に戻り、カメラ画像表示処理等の上記した各処理を繰り返す。終了トリガの入力があると判断すると(ステップS7においてYES)、駐車支援終了時の画面を表示し、処理を終了する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、駐車支援システム1の画像プロセッサ11は、車両Cのステアリング値に応じて、車幅とほぼ同じ幅の予想軌跡線42の座標を演算するようにした。また、画像プロセッサ11の駐車枠検出部14は、カメラ35から入力した画像データGに基づいて、空き駐車スペースR1を検出するようにした。そして、空き駐車スペースR1の幅Waを算出し、予想軌跡線42を、空き駐車スペースR1の幅Waに拡張した拡張予想軌跡線50を描画するようにした。このため、ドライバーは、その拡張予想軌跡線50と空き駐車スペースR1とが幅方向において合致するようにステアリング操作を行うことにより、車両Cの両側に所望のスペースを設けた状態で、車両Cを空き駐車スペースR1の中央に容易に駐車させることができる。
(2)上記実施形態では、画像プロセッサ11の駐車枠検出部14は、空き駐車スペースR1が検出された際に、その空き駐車スペースR1を区画する表示枠46を描画するようにした。このため、車両Cにある駐車可能な領域を判別しやすくすることができる。
(3)上記実施形態では、駐車枠検出部14は、拡張予想軌跡線50の向きと近い表示枠46を強調表示して強調表示枠48を描画するようにした。このため、ドライバーは、車両Cの向きと近い空き駐車スペースR1が一目で判別することができる。また、強調表示枠48と拡張予想軌跡線50とを幅方向において合わせるようにステアリング操作すればよいので、ステアリング角度の目安とすることができる。
(4)上記実施形態では、拡張予想軌跡線50と目標駐車スペース49とがマッチングした際に、拡張予想軌跡線50と目標駐車スペース49を区画する強調表示枠48を点滅表示等、さらに強調表示するようにした。このため、マッチングしたことを判りやすく表示することができる。
(5)上記実施形態では、拡張予想軌跡線50を、車両周辺を俯瞰した俯瞰合成画像41上に描画するようにした。従って、拡張予想軌跡線50と強調表示枠48との相対距離等が判りやすい画面となるため、拡張予想軌跡線50と強調表示枠48とをマッチングさせるためのステアリング操作を容易にすることができる。
(6)上記実施形態では、画像プロセッサ11の画像合成部13は、画像データGを俯瞰変換した俯瞰画像データG1を画像データ記憶手段としての画像メモリ16に書き込んで蓄積するようにした。また、蓄積した俯瞰画像データG1と、その時点で取得した最新の画像データG(現在画像データG3)とを用いて俯瞰合成画像41を表示するようにした。このため、そのときの撮影手段の死角を表示することができるので、車両Cが目標駐車スペース49に進入した後も、死角となった白線等を表示することができる。従って、俯瞰合成画像41を視認することにより、拡張予想軌跡線50と強調表示枠48とをマッチングさせた後も、目標駐車スペース49と車両Cとの相対位置を把握し、車両Cが目標駐車スペース49の中央に駐車されているか否かを確認することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ニュートラルスタートスイッチ33から、その時点のシフトポジション信号を入力するようにしたが、その他のセンサで車両Cの後退(又はシフトポジションがリバース)を検出するようにしても良い。
・上記実施形態では、所定時間毎に画像データGを取得したが、車両Cが所定距離だけ後退する度に画像データGを取得するようにしてもよい。即ち、車両Cの後退に伴い、車速センサ31から入力した車速パルスの入力パルス数をカウントし、入力パルス数が所定
値以上になったとき、即ち車両Cが所定距離(例えば200mm等、100〜500mmの範囲内の距離)だけ後退した際に、画像データGを取得する。このようにしても、カメラ35の死角領域の画像データGを蓄積することができる。
・上記実施形態では、画像合成部13は、合成用メモリ領域17の各領域に俯瞰画像データG1を書き込むことにより、俯瞰画像データG1を蓄積するようにしたが、過去に撮影された画像データG自体を合成用メモリ領域17に蓄積するようにしてもよい。また、過去に撮影された画像データGの一部を合成用メモリ領域17に蓄積するようにしてもよい。
・上記実施形態では、現在画像データG3を俯瞰変換し、俯瞰変換したデータに対してエッジ検出等を施して、空き駐車スペースR1を検出するようにしたが、合成用メモリ領域17に蓄積された俯瞰画像データG1に対して公知の画像処理を施して、空き駐車スペースR1を検出するようにしても良い。このようにすると、カメラ35の撮像範囲Dが変わっても、蓄積された俯瞰画像データG1により、車両Cの周辺にある空き駐車スペースR1の位置を判断できるので、その空き駐車スペースR1の変化をモニタするだけでよく、一度検出した空き駐車スペースR1を再度検出し直す必要がない。
・上記実施形態では、表示枠46の描画を省略して、予想軌跡線42と合致する空き駐車スペースR1が検出された際に、強調表示枠48のみを描画するようにしてもよい。また、強調表示枠48を描画せずに、表示枠46のみを描画するようにしてもよい。また、強調表示枠48(又は表示枠46)と拡張予想軌跡線50とがマッチングした際に、強調表示枠48及び拡張予想軌跡線50の強調表示を省略してもよい。
・上記実施形態では、予想軌跡線42が複数の表示枠46と重複する場合、前端46aの中心付近で予想軌跡線42と交差する表示枠46を選択するようにしたが、車両Cから近い方の表示枠46を選択してもよいし、その他の方法で選択するようにしてもよい。
・上記実施形態では、拡張予想軌跡線50が、強調表示枠48の前方左隅部48c及び前方右隅部48d付近で交差しているか否かによって、拡張予想軌跡線50が強調表示枠48とマッチングしているか否かを判断するようにしたが、前方左隅部48c及び前方右隅部48dと交差している場合のみにマッチングしていると判断してもよい。又は、強調表示枠48の側端48a,48bの中央から前方と、拡張予想軌跡線50とが交差している場合に、マッチングしていると判断するようにしてもよい。
・上記実施形態では、拡張予想軌跡線50が、強調表示枠48とマッチングした際に、点滅等により強調表示するようにしたが、拡張予想軌跡線50及び強調表示枠48のいずれか一方を強調表示するようにしてもよい。また、スピーカ36により、所定の音声又は案内音を出力して、マッチングしたことを報知するようにしてもよい。
・上記実施形態では、空き駐車スペースR1を区画する表示枠46を破線で表示し、目標駐車スペース49を区画する強調表示枠48を色や線種が異なる破線で表示するようにしたが、これ以外の表示方法で表示するようにしてもよい。例えば、表示枠46又は強調表示枠48の内側を赤色等で着色してもよい。
・上記実施形態では、拡張予想軌跡線50を、予想軌跡線42と別の色又は線種で描画するようにしてもよい。また、軌跡線ではなく、拡張予想軌跡線50の内側を着色した表示に変更してもよい。
・上記実施形態では、図15及び図16に示すように、過去画像43を有する俯瞰合成
画像41をディスプレイに表示するようにしたが、図17に示すように過去画像43を省略した俯瞰合成画像60でもよい。俯瞰合成画像60は、下部に現在画像データG3を俯瞰変換した現在画像61を表示するとともに、現在の車両位置に応じた位置に、車両画像63を表示している。現在のカメラ35の死角に相当する領域は、画像非表示であることを示すマスク64が表示されている。この場合でも、画像メモリ16に書き込んだ俯瞰画像データG1や、現在画像データG3を用いて、現在画像61に拡張予想軌跡線50を表示することにより、運転者が目標駐車スペース49の所望の位置に車両Cを駐車させることができる。
・図18に示すように、俯瞰合成画像41の拡張予想軌跡線50とともに、車幅延長線65を描画するようにしてもよい。このようにすると、拡張予想軌跡線50が、強調表示枠48の隅部付近で交差している状態で、車幅延長線65と白線41aとが平行になった際に、ステアリングを中立点にしてそのまま後退すると、目標駐車スペース49の所望の位置に車両Cを真っ直ぐ駐車させることができる。
・上記実施形態では、拡張予想軌跡線50を描画する画像を、俯瞰合成画像41にしたが、図19に示すような俯瞰変換しない背景画像66に拡張予想軌跡線68を描画するようにしてもよい。背景画像66は、カメラ35から入力した画像データGに基づく画像であって、遠近感があり、カメラ35のレンズ特性による歪みが生じている。また、背景画像66のうち、目標駐車スペース49に相当する領域には、背景画像66の遠近感・歪みに合わせた強調表示枠67を描画してもよい。この背景画像66に描画される拡張予想軌跡線68は、目標駐車スペース49の幅Waと同じ幅で描画されているが、遠近感のある画面に合わせて、画面上の幅は、車両Cから離れるに従って(画面上部に向かうにつれて)小さくなるように描画されている。このようにしても、拡張予想軌跡線68と強調表示枠67(又は白線)とを接するように操舵することで、目標駐車スペース49の所望の位置に車両Cを駐車させることができる。
・上記実施形態では、その時点のステアリング値に基づく拡張予想軌跡線50を描画するようにしたが、目標駐車スペース49への後退開始位置を示す指標をさらに付け加えるようにしてもよい。例えば、図20(a)に示すように、予想軌跡演算部15により、拡張予想軌跡線50と、強調表示枠48とがマッチングしたと判断した際に、拡張予想軌跡線50と強調表示枠48の各側端48a,48bとの接点P1,P2を算出する。そして、図20(b)に示すように、元の拡張予想軌跡線50のうち、各接点P1,P2までのステアリング補助線50dと、各接点P1,P2から延びる強調表示枠48の側端48a,48bと平行な直進補助線69とを、新たなガイド線70とする。また、各接点P1,P2の間には、直進を開始する位置を示す直進開始線71を描画する。これにより、図21に示すように、俯瞰合成画像41上に、ステアリング操作を補助し、後退開始位置を示すガイド線70を描画することができる。ドライバーはステアリング補助線50dと、強調表示枠48(図21では省略)の側端が接するようにステアリング操舵する。そして、拡張予想軌跡線50と、強調表示枠48とがマッチングした際に、直進補助線69及び直進開始線71を表示する。ドライバーは、車両画像45の後端と直進開始位置とが一致するまで、そのときのステアリング角度を保ったまま後退する。そして、車両画像45の後端と直進開始線71とが同じ位置になると、ステアリングを中立点に戻し、後方に直進する。これにより、車両Cを、目標駐車スペース49の中央に駐車させることができる。また、直進開始線71及び直進補助線69を表示することにより、ステアリングを中立点に戻すタイミングを的確に把握することができる。
・拡張予想軌跡線は、図22に示すように、左側又は右側に偏倚した拡張予想軌跡線51,52でもよい。例えば図22(a)に示す拡張予想軌跡線51は、その後端表示線51cの中央位置が、車両Cの位置に対して、左側に偏倚している。図22(b)に示す拡
張予想軌跡線52は、その後端表示線52cの中央位置が、車両Cの位置に対して右側に偏倚している。このように偏倚した拡張予想軌跡線51,52を描画することにより、車両Cを目標駐車スペース49のうち左側又は右側に寄った位置に駐車させることができる。また、これらの拡張予想軌跡線50〜52を、ドライバーの入力操作により選択できるようにしてもよい。これにより、助手席降車スペースの確保や、隣の他車両C2のドア接触被害の防止等、各用途に応じて車両Cを所望の位置に駐車させることができる。
・駐車支援システム1は、レーダ、ソナー等の障害物検出手段を備えていてもよい。そして、障害物検出手段が、車両周辺又は拡張予想軌跡線50内の障害物を検出した際に、スピーカ36から警告音を出力したり、画面に警告表示を行ってもよい。
・拡張予想軌跡線50を表示するタイミングは、車両Cの後端と強調表示枠48との距離が所定距離以下になったときや、ステアリングを中立点付近に戻したとき等にしてもよい。この場合、拡張予想軌跡線50が表示されるまで、車幅とほぼ同じ幅の拡張予想軌跡線42と俯瞰合成画像41とを視認することによって、他車両C2と接触しないように舵角をとりながら後退することができる。
・上記実施形態では、車両Cの後端にカメラ35を取り付けるようにしたが、前端又は側端等、他の位置に取り付けるようにしてもよい。この場合、ドライバーのスイッチ操作等を開始トリガとし、車両Cの前方を俯瞰する俯瞰合成画像を表示する。また、その時点のステアリング角度に応じて、目標駐車スペース49と同じ幅Waの前進用の拡張予想軌跡線50を俯瞰合成画像に描画する。
・上記実施形態では、画像データGを用いて、駐車領域を検出するようにしたが、他の方法により検出するようにしてもよい。例えば、使用頻度が高い駐車場や、マップがある駐車場等、予め設定した駐車場に対しては、画像データGを用いず、自車位置を高精度に検出することにより、自車位置と各駐車領域との相対位置を把握して、拡張予想軌跡線50を描画するようにしてもよい。
本実施形態の駐車支援システムのブロック図。 カメラの取り付け位置及び撮像範囲の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 (a)が俯瞰変換前、(b)は俯瞰変換後の画像データの説明図。 (a)は初期位置、(b)は後退した位置での画像蓄積処理の説明図。 俯瞰合成画像の説明図。 予想軌跡線演算処理の説明図。 (a)はエッジ検出、(b)は他車両検出による空車駐車スペースの検出処理の説明図であって、(c)及び(d)は強調枠表示処理の説明図。 車幅と同じ幅の予想軌跡線の説明図。 拡張予想軌跡線の演算処理の説明図。 拡張予想軌跡線が描画された俯瞰合成画像の説明図。 拡張予想軌跡線が強調表示枠とマッチングした俯瞰合成画像の説明図。 過去画像を省略した別例の俯瞰合成画像の説明図。 車幅延長線を描画した別例の俯瞰合成画像の説明図。 俯瞰変換を省略した別例の俯瞰合成画像の説明図。 (a)は後退開始位置を演算する説明図、(b)は補助線の説明図。 後退開始線及び直進補助線を描画した別例の俯瞰合成画像の説明図。 (a)は左側、(b)は右側に偏倚した別例の拡張予想軌跡線。 従来の予想軌跡線の説明図。
符号の説明
1…駐車支援システム、2…駐車支援装置としての支援制御装置、11…周辺画像描画手段、軌跡演算手段、検出手段、幅取得手段、軌跡演算手段、第1及び第2駐車領域描画手段及び強調描画手段としての画像プロセッサ、12…周辺画像描画手段としての画像変換部、13…周辺画像描画手段、軌跡演算手段、軌跡演算手段、第1及び第2駐車領域描画手段、強調描画手段としての画像合成部、14…検出手段としての駐車枠検出部、15…軌跡演算部、軌跡演算手段、強調描画手段としての予想軌跡演算部、16…画像データ記憶手段としての画像メモリ、20…表示手段としてのディスプレイ、35…撮影手段としてのカメラ、41…車両周辺画像及び俯瞰画像としての俯瞰合成画像、42…予想軌跡としての予想軌跡線、46…区画表示としての表示枠、48…区画表示としての強調表示枠、48a,48b…側端、49…目標駐車領域、50…拡張予想軌跡としての拡張予想軌跡線、C…車両、G…映像信号としての画像データ、G3…現在画像データ、G4…俯瞰変換データとしての俯瞰合成データ、R…駐車領域、R1…駐車領域としての空き駐車スペース、W,Wa…幅。

Claims (10)

  1. 車両に設けられた撮影手段から映像信号を取得し、前記映像信号に基づく車両周辺画像を表示手段に表示する駐車支援方法において、
    前記車両周辺の駐車領域を検出し、検出した前記駐車領域の幅を算出するとともに、前記車両の舵角及び前記駐車領域の幅に基づいて演算した予想軌跡を前記車両周辺画像上に描画することを特徴とする駐車支援方法。
  2. 車両に設けられた撮影手段から映像信号を取得し、前記映像信号に基づく車両周辺画像を表示手段に表示する駐車支援装置において、
    前記車両周辺画像を描画する周辺画像描画手段と、
    前記車両周辺の駐車領域を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出した前記駐車領域の幅を算出する幅取得手段と、
    前記車両の舵角及び前記幅取得手段により算出した前記駐車領域の幅に基づいて予想軌跡を演算し、該演算した予想軌跡を前記車両周辺画像上に描画する軌跡演算手段と
    を備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  3. 請求項2に記載の駐車支援装置において、
    前記軌跡演算手段は、前記車両の舵角に応じた予想軌跡の座標を演算し、該予想軌跡を前記幅取得手段により算出した前記駐車領域の幅に合わせて拡張した予想軌跡を前記車両周辺画像上に描画することを特徴とする駐車支援装置。
  4. 請求項2又は3に記載の駐車支援装置において、
    前記軌跡演算手段は、前記予想軌跡の中心を、前記車両の中心に合わせて描画することを特徴とする駐車支援装置。
  5. 請求項2又は3に記載の駐車支援装置において、
    前記軌跡演算手段は、前記予想軌跡を、前記車両の中心に対して偏倚させて描画することを特徴とする駐車支援装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、
    前記検出手段により前記駐車領域が検出された際に、検出した前記駐車領域を区画する区画表示を描画する第1駐車領域描画手段をさらに備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、
    前記予想軌跡の向きと近い前記駐車領域を、目標駐車領域として強調表示する第2駐車領域描画手段をさらに備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  8. 請求項2〜7のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、
    前記予想軌跡と、前記検出手段により検出された前記駐車領域の側端とがマッチングした場合に、前記予想軌跡及び前記駐車領域のうち少なくとも一つを強調表示する強調描画手段をさらに備えたことを特徴とする駐車支援装置。
  9. 請求項2〜8のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、
    前記周辺画像描画手段は、前記車両周辺を俯瞰した俯瞰変換データを生成し、その俯瞰変換データに基づく俯瞰画像を前記表示手段に出力することを特徴とする駐車支援装置。
  10. 請求項2〜9のいずれか1項に記載の駐車支援装置において、
    前記周辺画像描画手段は、前記車両が前記駐車領域に向かって移動する過程で前記画像
    データを画像データ記憶手段に蓄積し、その時点で取得した最新の現在画像データと、前記画像データ記憶手段に蓄積した前記画像データとを用いて前記車両周辺画像を前記表示手段に表示することを特徴とする駐車支援装置。
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