JP2008055659A - 吸着装置及び吸着方法 - Google Patents

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義明 田上
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Abstract

【課題】スクリーン印刷機の吸着装置において、被印刷物と載置台のとの間に介在する紗に十分な張力を保持させて、確実に平面性を保つことを目的とする。
【解決手段】通気性を有する紗12を枠11に張ることで紗12に張力を持たせた紗張り版10と、紗張り版10の裏面に設けられ紗12の裏面に向かって複数の通気孔21が形成された多孔版20と、多孔版20の複数の通気孔21を介して気体を多孔板20の裏面へ吸引して、枠11に張った紗12の表面にある被印刷物40を紗12の表面に吸着する。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば、被印刷物をテーブルに吸着固定してスクリーン印刷をするための吸着装置及び吸着方法に関する。また、例えば、薄膜や薄板を吸着して運搬する運搬装置及び運搬方法に関する。
スクリーン印刷機において、気体を吸引するための通気孔を設けた載置台に薄膜状の被印刷物を吸着固定する技術がある。この場合、図7(a)に示すように通気孔からの吸引力により被印刷物の通気孔を覆う部分に凹みが生じ、被印刷物の平面性が保てない場合がある。また、従来技術では、被印刷物と載置台との間にメッシュ状の織布を介在させて吸着固定することにより、貫通孔からの吸引力をメッシュ状の織布に略均一に分散させて被印刷物の表面の平面性を保つ技術がある。
特開平9−156072号公報 特開昭59−118460号公報 実願昭63−9312号
従来技術では、被印刷物と載置台との間に介在する織布に十分な張力がないために、貫通孔からの吸引力がメッシュ状の織布の繊維部分にかかった場合に、織布の貫通孔を覆う部分に多少の凹みが生じ、十分な平面性を保てないという課題がある。また、図7(b)に示すように被印刷物の周縁部から織布のメッシュを介して吸引時の空気が漏れることにより、十分な吸着力を発揮できないという課題がある。
また、薄板や薄膜を吸着する際に、確実に平面性を保たないと破損する可能性がある。
本発明は、例えば、吸着装置や運搬装置などで、被印刷物である被吸着物と載置台のとの間に介在する織布に十分な張力を保持させ、確実に平面性を保つことを目的とする。
また、吸引のための気体が被吸着物の周縁部から漏れないようにして、被吸着物の吸着力を増加させ、また、空気が漏れないことにより少ない負荷で効果的な吸着力を得ることを目的とする。さらに効果的な吸着力を得ることにより、通気源機構の負荷を減少させてコストダウンを実現することを目的とする。
本発明に係る吸着装置は、
被吸着物を吸着する吸着装置であって、
通気性を有する紗を枠に張った紗張り版と、
紗張り版の裏面に設けられ、紗の裏面に向かって複数の通気孔が形成された多孔版と、
前記多孔版の複数の通気孔を介して気体の流通をさせる通気源機構と
を備えたことを特徴とする。
前記吸着装置は、さらに、
紗の裏面が多孔版の表面に密着するように、紗張り版の枠を多孔版に固定する取付部を備えたことを特徴とする。
前記紗張り版の紗は、
通気性を有する通気部と、充填材を充填した無通気部とを有し、通気部は被吸着物により覆われることを特徴とする。
前記充填材は、感光性乳剤であることを特徴とする。
前記充填材は、メッキされた金属であることを特徴とする。
前記紗張り版の紗は、
充填材を充填した無通気部の面のうち少なくとも表面をフラット加工することを特徴とする。
前記通気源機構は、
複数の通気孔を介して気体を多孔版の裏面へ吸引し、
前記吸着装置は、
複数の通気孔を介して気体を通気源機構により多孔版の裏面へ吸引することにより紗張り版の表面にある被吸着物を紗張り版の表面に吸着する
ことを特徴とする。
前記多孔版は、
多孔版の表面から略垂直方向にスライドされるピンを有し、
前記紗張り版は、
紗張り版の紗の無通気部に前記ピンを通すための貫通孔を有する
ことを特徴とする。
前記通気源機構は、
多孔版の裏面から表面へ向かって複数の通気孔から気体を流出させ、
前記吸着装置は、
多孔版の裏面から表面へ向かって通気源機構により複数の通気孔から気体を流出させることにより、被吸着物を紗張り版の表面から吸着解除する
ことを特徴とする。
本発明に係る吸着方法は、
複数の通気孔が形成された多孔版を紗を枠に張った紗張り版の裏面に設け、通気源機構により多孔版の複数の通気孔を介して気体を多孔版の裏面へ吸引して、枠に張った紗の表面にある被吸着物を紗の表面に吸着する吸着工程を有することを特徴とする。
前記吸着方法は、さらに、
通気源機構により多孔版の裏面から表面へ向かって複数の通気孔から気体を流出させて、吸着した被吸着物を紗の表面から離すことにより吸着解除する吸着解除工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の通気孔が形成された多孔版と被吸着物との間に、枠に張った紗を備えているので、多孔版の通気孔を介して被吸着物を吸引した場合に、被吸着物にかかる吸引力が枠に張った紗によって略均一に分散され、被吸着物の平面性を保つことができるという効果を奏する。
また、紗を枠に張ることにより、紗の張力が増し、被吸着物の平面性をより確実に保つことができるという効果を奏する。
さらに、紗張り版の紗に無通気部を設け、通気部を被吸着物で覆うことにより、吸引時の密閉度が向上し、被吸着物を効果的に吸着することができるという効果を奏する。
実施の形態1.
実施の形態1について、図面を参照して以下に説明する。ここで、吸着装置100とは、例えば、テーブルに載置した被印刷物(被吸着物の一例)に対してスクリーン製版とスキージを用いてスクリーン印刷をおこなう際に、被印刷物を吸着してテーブルに固定する装置である。
図1(a)は、実施の形態1にかかる吸着装置100の分解斜視図、図1(b)は吸着装置100の全体斜視図である。
図1(a)と図1(b)を用いて吸着装置100の構成について説明する。
紗張り版10は、通気性を有する紗12を枠11に張ったものである。
また、紗張り版10の紗12は、通気性を有する通気部14と、充填材を充填することで通気性を有しない無通気部13とを備えている。また、無通気部13は、後述するピン24を通すためのピン穴15(貫通孔の一例)を備える。
テーブル部23は、多孔版20と箱体33とから構成される。箱体33は、上面が開放している箱状体であり、開放している箱体33の上面には多孔版20が蓋状に取り付けられている。
多孔版20には、多孔版の表面から裏面へと貫通する複数の通気孔21が形成されている。さらに、多孔版20の表面には、被印刷物40の位置決めのためのピン24が設置されている。ピン24は、例えばスクリーン印刷時にスキージ等の動作の妨げにならないように、被印刷物40の位置決め終了後であってスクリーン印刷開始前には、多孔版20に埋設するように略垂直方向にスライド可能に構成されている。
パイプ32は、箱体33の下面から箱体33の内部と連通するように配設されている。
通気源31は、パイプ32に接続しており、通気孔21と箱体33の内部とパイプ32とを介して気体の流通をする。通気源31は、例えばポンプ等である。
通気源機構30は、通気源31とパイプ32と箱体33とから構成されている。通気源31は、パイプを介さずに直接箱体33に接続されていても構わない。
被印刷物40は、薄膜状の被印刷物であり、例えばフィルム状の基板等である。
図1(b)に示すように、スクリーン印刷時には、被印刷物40は紗張り版10の表面に無通気部13を覆うように載置される。すなわち、被印刷物40無通気部14を覆う位置に決定されるように、被印刷物40の位置決め用のピン24が配置される。ピン24は、被印刷物40の位置決め終了後であってスクリーン印刷開始前には、下方向にスライドして多孔版20に埋設される。
図2は、実施の形態1にかかる吸着装置100の紗張り版10の平面図である。図2に示すように、被印刷物40は紗張り版10の通気部14を覆うように載置される。重なり部16は、被印刷物40の周縁部と無通気部13とが所定の幅だけ重なる部分である。また、紗張り版10は紗12を枠11に張る構造となっているので、紗張り版10の紗12に対して紗張り版10の中心部から枠11方向全体に十分な張力を持たせることができる。
図3(a)は、図1(b)に示す吸着装置100のA−A断面図、図3(b)は、図3(a)に示すD部分の部分拡大図、図7は、D部分における従来の図である。
図3(a)において、多孔版20は、紗張り版10の裏面に設けられており、紗張り版10の紗12の裏面に向かって複数の通気孔21が形成されている。すなわち、テーブル部23の多孔版20の表面に紗張り版10が設置されている。
ネジ25は、紗張り版10の枠11と箱体33の側面とを固定している。すなわち、ネジ25は、紗12の裏面が多孔版20の表面に密着(接着)するように、紗張り版10の枠11を多孔版20及び箱体33に固定する取付部の一例である。取付部の他の具体例については後述する。
被印刷物40は、上述したようにピン24を利用して位置決めされ、被印刷物40が紗張り版10の通気部14を覆うように、紗張り版10の表面に載置される。位置決め・載置終了後、ピン24は図示していない機構により略垂直下方向にスライドして多孔版20に埋設される。
通気源31は、複数の通気孔21と箱体33の内部に連通したパイプ32とを介して気体を多孔版20の裏面方向Bへ吸引する。これにより、多孔版20の通気孔21部分に吸引力が発生し、発生した吸引力により紗張り版10の表面にある被印刷物40を紗張り版10の紗12を介して吸引し、紗張り版10の表面に吸着して固定する。位置決め用のピン24は、スキージの動作の邪魔にならないように略垂直下方向にスライドして多孔版20に埋設される。そして、スクリーン製版110とスキージ120を用いて、被印刷物40に対してスクリーン印刷をおこなう。
ここで、例えば、被印刷物40に対して通気孔21からB方向に直接吸引力がかかると、図7(a)の従来例に示すように、被印刷物40の通気孔部分に凹みができてしまい被印刷物40の平面性が損なわれるおそれがある。そこで、図7(b)に示すように被印刷物40と多孔版20との間にメッシュ状の紗を配設することにより、通気孔21部分の吸引力をメッシュ状の紗の隙間によって略均一に分散することができる。しかし、ただ単にメッシュ状の紗を被印刷物40と多孔版20との間に介在させただけでは、紗の繊維部分にかかる吸引力により、紗の通気孔21を覆う部分に若干の凹みができてしまい、結果的に被印刷物40の平面性を十分に保持することはできないおそれがある。また、紗により被印刷物40と多孔版20との間に隙間ができ、吸引時に十分な吸着力を維持できないおそれがある。
本実施の形態によれば、紗12を枠11に張った紗張り版10を使用するので、紗12に十分な張力を持たせることができる。紗12の枠方向への張力は、紗12に対して凹みを生じさせる紗12への通気孔21からの吸引力より生じる紗12に対して凹みを生じさせる力より大きいようにする。多孔版20と被印刷物40との間に配設された紗張り版10の紗12は、通気孔21からの吸引力を紗12の隙間によって略均一に分散することができ、さらに、紗12の繊維部分に吸引力がかかったとしても紗12が有する十分な張力により、紗12の通気孔21を覆う部分に凹みができることなく、被印刷物40の平面性を十分に保持することができる。
紗12は、例えば、細かいポリエステル・ナイロン・テトロン(登録商標)等の化学繊維又はステンレス等の金属繊維を紗織りした織布である。
スクリーン印刷機におけるスクリーン製版110のスクリーン130を、紗12として適用することができる。また、スクリーン印刷機におけるスクリーン製版110のスクリーン枠140を、枠11として適用することができる。
また、紗張り版10として、マスク処理を施す前のスクリーン製版を適用することができる。この場合、例えば、マスク処理を施す前のスクリーン製版に対して、被印刷物40の大きさに基づいて決定された無通気部13の範囲に、マスク処理で使用する感光性乳剤等を充填材とした充填処理を施すことで無通気部13を形成し、効果的な紗張り版10を容易に製造することができる。
このように、紗張り版10として、スクリーン製版を応用することにより、スクリーン印刷機や被印刷物40の大きさに合った紗張り版を、容易にしかも安価に製造することができる。
図3(b)は、図3(a)に示すD部分の拡大断面図である。
紗12の無通気部13は、充填材18により充填されており、通気性がない部分である。充填材18は、例えば、上述したように、スクリーン製版のマスク処理に使用する感光性乳剤等の樹脂である。
あるいは、紗12に対して両面から金属(充填材18の一例)でメッキを施すことにより、無通気部13を形成してもよい。この場合は、メッキした金属部分に電荷が溜まる可能性があるため、アース線を接続するとよい。
図3(b)に示すように、被印刷物40の周縁部と無通気部13とが重なる重なり部16によって、被印刷物40の周縁部と多孔版20の隙間は略密封されている。これにより、通気孔21からB方向に気体を吸引した場合に、気体が被印刷物40の周縁部と多孔版20の隙間から漏れることがなく、吸引力を無駄なく被印刷物40にかけることができる。したがって、被印刷物40に対する吸着力を向上させることができる。また、気体の漏れがないため、通気源機構30による気体の吸引が効率よくおこなわれるので、通気源機構30の負荷を減少させることができコストの削減につなげることができる。
紗張り版10の紗12は、紗12の両面の平滑性を向上させるためにフラット加工される。あるいは、紗12の面のうち少なくとも表面をフラット加工する。また、フラット加工は、紗12の全面ではなく、充填材18を充填した無通気部14の面のみに施しても構わない。フラット加工により、感光性乳剤を充填あるいはメタルメッキにより金属を充填した無通気部14の感光性乳剤(あるいはメタルメッキ)の最少の厚みが2μ以下となることが好ましい。
紗12の両面のフラット加工により、紗12の両面の平滑性が向上し、無通気部14の表面と被印刷物40の裏面との密着性および無通気部14の裏面と多孔版20の表面との密着性が向上し、被印刷物40の周縁部と多孔版20との隙間の密封度はより向上する。
実施の形態1にかかる吸着装置における取付部の他の具体例について図4を用いて説明する。図4は吸着装置100の他の例を示す断面図である。
図4(a)は、箱体33の側面の上面に、紗張り版10の枠11を嵌め込むための枠用溝272を形成した例である。紗12の裏面が多孔版20の表面に密着(接着)するように紗張り版10の枠11を枠用溝272に嵌め込み、ネジ271を用いて箱体33の側面に固定する。ネジ271及び枠用溝272は、取付部の一例である。箱体33をこのような形状とすることで、枠11が外側、周辺方向(G方向)にずれることなく固定できるので、より紗張り版10の紗12の張力を向上させることができる。
図4(b)は、枠11の断面形状をL字形とし、枠11に引掛け部283を設け、さらに断面が鍵状の取付金具281により枠11を箱体33に取り付けた例である。取付金具281の鍵部分を枠の上部に引っかけて下方向(B方向)に引張りながら引張りネジ282で固定することにより、紗張り版10の紗12と多孔版20の表面と密着(接着)させている。下方向に引張ることにより紗張り版10と多孔版20との密着度(接着度)が向上し、被印刷物40の平面性をより向上させることができる。取付金具281および引張りネジ282は取付部の一例である。
図4(c)は、エアチューブ291を利用した取付部の例である。枠11と箱体33との間にエアチューブ291を配置するためのエアチューブ用溝292を形成する。さらに、枠11の断面形状をL字形とし、下部にエアチューブ291を引掛ける引掛け部293を設けている。エアチューブ291に圧縮空気を注入しその圧力により、紗張り版10を枠の周囲に向かって(枠方向、G方向)押し広げ、かつ引掛け部293により下方(B方向)にも押し広げることにより、多孔版20と箱体33とに固定している。また、エアチューブ291の膨張力により紗張り版の枠方向に力がかかり、紗張り版10の紗12の張力を増加して安定させることができる。下方にも押し広げているため、紗12と多孔版20の密着度(接着度)を向上させることができる。エアチューブ291およびエアチューブ用溝292は取付部の一例である。
以上のように、取付部により箱体33に紗張り版10を取り付けることで、紗張り版10がずれることがなく、紗張り版10の紗12の裏面と多孔版20の表面との密着度(接着度)を向上させることができる。これにより、紗12の張力がより向上し、被印刷物40の表面の平面性が向上する。
実施の形態2.
実施の形態1では、吸着装置100は、例えば、スクリーン印刷時においてテーブルに被印刷物を十分な平面性を保持しつつ吸着・固定するための装置として説明した。
実施の形態2では、ピン24のない吸着装置100の上下を反転して移動源に配設することにより、被印刷物を被印刷物置き場からスクリーン印刷機のテーブルまで、被印刷物がよれたり皺になったりしないように運搬する運搬装置200として使用する場合について説明する。ここで、移動源とは、ピン24のない吸着装置100を取り付けて、吸着装置100を上下左右に移動させる、あるいは、回転させることができる機構をいう。
図5は、実施の形態2にかかる運搬装置200の構成および運搬装置200の吸着・運搬方法を示す図である。
運搬装置200は、被印刷物置き場50にある被印刷物40を上方から吸着固定し、スクリーン印刷機の吸着装置100の上部まで移送し、運搬装置200の表面から被印刷物40を吸着解除して(離間して)吸着装置100の表面に被印刷物を載置する。それと同時に吸着装置100が被印刷物40の平面性を保持しつつ吸着固定し、被印刷物40に対してスクリーン印刷をおこなう。
図5において、運搬装置200は、実施の形態1における吸着装置100の上下を反転させた状態で移動源60に配設する構成となっている。すなわち、運搬装置200は、吸着装置100の一例である。
図5において、紗張り版10、枠11、紗12、無通気部13、通気部14、多孔版20、通気孔21、箱体33、通気源機構30、通気源31、パイプ32、被印刷物40については、実施の形態1で説明したものと同様の構造であるため、同じ記号を付して説明を省略する。
ピン凹部26は、吸着装置100における被印刷物40の位置決め用のピン24を収納するための凹部である(図5(c)参照)。位置決めのために、ピン凹部26の内径はピン24の径より十分大きいものとする。移動源60は、運搬装置200を移動させるための移動源である。本実施の形態では、移動源60は、少なくとも被印刷物置き場50の上方から吸着装置100の上方まで運搬装置200を往復移動させる。また、移動源60は、運搬装置200を上下方向にも移動させることが可能である。被印刷物置き場50は、例えば、スクリーン印刷前の被印刷物40を格納している場所である。
図6は、実施の形態2にかかる運搬装置200の吸着・運搬方法を示すフロー図である。
図5、図6を用いて、運搬装置200の吸着・運搬方法について説明する。
<第1の吸着工程:S601>(吸着工程の一例)
まず、運搬装置200は、移動源60によって、被印刷物置き場50に積載されている被印刷物40の上方であり、運搬装置200の紗張り版10の表面が被印刷物40の表面に接した場合に、被印刷物40が紗張り版10の通気部14を覆う位置の上方に移動する。次に、移動源60の上下方向の移動により、運搬装置200の紗張り版10の表面が被印刷物40の表面に接するか、あるいは、所定の距離だけ離れた位置に配置する。次に、通気源機構30により多孔版20の複数の通気孔21を介して気体を多孔版20の裏面の方向(E方向)へ吸引して、枠に張った紗(紗張り版10の紗12)の表面にある被印刷物40を紗12の表面に吸着する(図5(a))。
<移動工程:S602>
運搬装置200は、被印刷物40を吸着した状態を保ったまま、移動源60により移動する(図5(b))。実施の形態1で説明したように、被印刷物40の周縁部と多孔版20の隙間は略密封されているので、通気孔21からE方向に気体を吸引した場合に、気体が被印刷物40の周縁部と多孔版20の隙間から漏れることがなく、吸引力を無駄なく被印刷物40にかけることができ、被印刷物40に対する吸着力を向上させることができる。
このため、実施の形態1にかかる吸着装置100を、吸着装置100の上下を反転させた運搬装置200に応用した場合でも、被印刷物40が落下するおそれのない安全な運搬装置200を提供することができる。
<吸着解除工程:S603>
次に、運搬装置200は、移動源60によって、吸着装置100の上方であり、運搬装置200が被印刷物40を吸着解除して表面から離した場合に、被印刷物40が吸着装置100の紗張り版10の通気部14を覆うような位置に位置する。運搬装置200は、被印刷物40が吸着装置100の紗張り版10の通気部14を覆うような位置に位置決め用のピン24を利用して厳密に位置させる。運搬装置200が被印刷物40を吸着解除したときに、位置決め用のピン24を利用して、正しい位置に載置してから吸着装置100で吸着することができるからである。
すなわち、移動源60の上下方向の移動により、運搬装置200の紗張り版10の表面にある被印刷物40の表面が吸着装置100の多孔版20の表面に接するように位置決めする。このとき、運搬装置200の下方にある吸着装置100の、被印刷物40の位置決め用のピン24が突出している。運搬装置200は、突出しているピン24をピン凹部26に納めることにより、運搬装置200を吸着装置100に平行に接近させて位置することができる。
運搬装置200の通気源機構30により多孔版20の裏面から表面の方向(F方向)へ向かって、複数の通気孔21から気体を流出させて、運搬装置200の紗張り版10の表面に吸着した被印刷物40を紗12の表面から吸着解除する(離す)。すなわち、運搬装置200は、運搬装置200の複数の通気孔21から気体を流出することにより、表面に吸着していた被印刷物40を紗の表面から押し出して、表面から離す(被印刷物40と運搬装置200の表面を離間させる)。
<第2の吸着工程:S604>(吸着工程の一例)
次に、運搬装置200が運搬装置200の紗張り版10の表面に吸着した被印刷物40を吸着解除することにより、被印刷物40は吸着装置100の表面に載置され、ピン24を利用して正しい位置へ位置決めされる。そして、吸着装置100によって、被印刷物40は紗張り版10の表面に平面性を保持しつつ吸着固定され(図5(d))、スクリーン印刷がおこなわれる。
S604のあと(印刷後)、運搬装置200は、印刷済みの被印刷物40を運ぶときにも使用する。すなわち、運搬装置200は、場所は異なるがS601〜S603と同様の動作により、スクリーン印刷機のテーブルから印刷済みの被印刷物の格納場所まで、印刷済みの被印刷物の運搬をする。
以上のように、実施の形態2では、強い吸着力を利用して逆さにしても被印刷物が落下する心配のない、安全な運搬装置200を提供することができる。
また、ピンを除き吸着装置100と同一のものを運搬装置200に適用することができるので、大面積の被印刷物の運搬を容易におこなう運搬装置200を提供することができる。さらに、ピンを除き吸着装置100と同一のものを運搬装置200に適用することができるので、運搬装置200の製造が容易にできる。
運搬装置200は、スクリーン印刷に限らず、全ての薄板、薄膜の運搬に用いることができる。
実施の形態1にかかる吸着装置の分解斜視図(a)および全体斜視図(b)である。 実施の形態1にかかる吸着装置の紗張り版の平面図である。 実施の形態1にかかる吸着装置の断面図(a)および拡大断面図(b)である。 実施の形態1にかかる吸着装置の取付部の具体例を示す図である。 実施の形態2にかかる運搬装置の構成および運搬装置の吸着・運搬方法を示す図である。 実施の形態2にかかる運搬装置の吸着・運搬方法を示すフロー図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
10 紗張り版、11 枠、12 紗、13 無通気部、14 通気部、15 ピン穴、16 重なり部、18 充填材、20 多孔版、21 通気孔、23 テーブル部、24 ピン、25 ネジ、26 ピン凹部、30 通気源機構、31 通気源、32 パイプ、33 箱体、40 被印刷物、50 被印刷物置き場、60 移動源、100 吸着装置、110 スクリーン製版、120 スキージ、130 スクリーン、140 スクリーン枠、200 運搬装置、271 ネジ、272 枠用溝、281 取付金具、282 引張りネジ、291 エアチューブ、292 エアチューブ用溝、293 引掛け部。

Claims (11)

  1. 被吸着物を吸着する吸着装置であって、
    通気性を有する紗を枠に張った紗張り版と、
    紗張り版の裏面に設けられ、紗の裏面に向かって複数の通気孔が形成された多孔版と、
    前記多孔版の複数の通気孔を介して気体の流通をさせる通気源機構と
    を備えたことを特徴とする吸着装置。
  2. 紗の裏面が多孔版の表面に密着するように、紗張り版の枠を多孔版に固定する取付部を備えたことを特徴とする請求項1記載の吸着装置。
  3. 前記紗張り版の紗は、
    通気性を有する通気部と、充填材を充填した無通気部とを有し、通気部は被吸着物により覆われることを特徴とする請求項1または2に記載の吸着装置。
  4. 前記充填材は、感光性乳剤であることを特徴とする請求項3に記載の吸着装置。
  5. 前記充填材は、メッキされた金属であることを特徴とする請求項3に記載の吸着装置。
  6. 前記紗張り版の紗は、
    充填材を充填した無通気部の面のうち少なくとも表面をフラット加工することを特徴とする請求項4又は5に記載の吸着装置。
  7. 前記通気源機構は、
    複数の通気孔を介して気体を多孔版の裏面へ吸引し、
    前記吸着装置は、
    複数の通気孔を介して気体を通気源機構により多孔版の裏面へ吸引することにより紗張り版の表面にある被吸着物を紗張り版の表面に吸着することを特徴とする請求項1記載の吸着装置。
  8. 前記多孔版は、
    多孔版の表面から略垂直方向にスライドするピンを有し、
    前記紗張り版は、
    紗張り版の紗の無通気部に前記ピンを通す貫通孔を有する
    ことを特徴とする請求項3記載の吸着装置。
  9. 前記通気源機構は、
    多孔版の裏面から表面へ向かって複数の通気孔から気体を流出させ、
    前記吸着装置は、
    多孔版の裏面から表面へ向かって通気源機構により複数の通気孔から気体を流出させることにより、被吸着物を紗張り版の表面から吸着解除することを特徴とする請求項1記載の吸着装置。
  10. 紗を枠に張った紗張り版の裏面に複数の通気孔が形成された多孔版を設け、通気源機構により多孔版の複数の通気孔を介して気体を多孔版の裏面へ吸引して、紗を枠に張った紗張り版の表面にある被吸着物を紗の表面に吸着する吸着工程を有することを特徴とする吸着方法。
  11. 前記吸着方法は、さらに、
    通気源機構により多孔版の裏面から表面へ向かって複数の通気孔から気体を流出させて、吸着した被吸着物を紗の表面から吸着解除する吸着解除工程を有することを特徴とする請求項10記載の吸着方法。
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