JP2008055277A - 着色排水の脱色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】着色排水より着色物質を除去する際、みだりに排水の汚染を増長させず、また、高分子凝集剤を多量に使用することなく、無色に近いレベルの水が得られる着色物質除去技術を提供する。
【解決手段】少なくとも着色物質を含有する着色排水より着色物質を分離する工程を有する着色排水の脱色方法において、前記着色物質を分離する工程は、該着色物質と逆極性を有する高分子凝集剤を添加した後、さらに、両性高分子凝集剤を添加するものであることを特徴とする着色排水の脱色方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、製造工程で発生する着色排水の脱色方法に関し、特に、高分子凝集剤を用いた着色排水の脱色方法に関する。
たとえば、トナーの製造工程や、紙の漂白工程、繊維材料の染色工程等、製造工程において使用された水が着色した状態となることがある。この様な着色排水は、環境負荷を表すCODやBODがたとえ基準以下の小さな値になっていても、着色している分、感覚的に汚染感をぬぐい切れないものである。また、着色排水の製造工程での再使用は、製品に何らかの影響を与えることが懸念され、ほとんど行われていないものと思量される。
この様な状況であるが、排水から着色成分を分離して水を無色化する試みは以前から行われていた。具体的には、無機凝集剤や高分子凝集剤等の凝集剤を排水中に加えて着色物質を捕獲する方法である。しかしながら、染料等の様に、着色物質は一般に高い親水性を有するものが多く、親水性の高い物質を水中から除去するにはこれらの凝集剤を多量に使用しなくてはならなかった。そこで、これらの凝集剤を用い、凝集剤の使用量を抑えて着色物質を分離する技術が検討される様になった。具体的には、着色排水中に無機凝集剤と高分子凝集剤を添加して着色物質を除去する技術がある(たとえば、特許文献1参照)。また、高分子凝集剤と着色物質の双方の極性に着目して、着色物質と逆極性の基を有する高分子凝集剤を添加したり、両性高分子凝集剤を用いる方法が登場する様になった(たとえば、特許文献2参照)。
ところで、排水中に着色物質とともにキレート剤を含有するケースがある。これは、製造工程で使用水にキレート剤を添加することにより、製品の品質や生産性を向上させるために使用され、その結果、排水中にキレート剤が残存することになる。キレート剤を含有する着色排水に無機凝集剤を添加すると、キレート剤の影響で無機凝集剤により一度捕獲された着色物質成分が再溶解するケースが多く、着色排水を無色化することが難しかった。
そこで、高分子凝集剤を用い、これにオゾン酸化法や熱加水分解処理法を併用することにより、着色物質の除去を可能にする技術がある(たとえば、特許文献3参照)。同様に、高分子凝集剤とジシアミンアミド系のカチオン性凝集剤を併用する技術(たとえば、特許文献4、5参照)により、キレート剤を含有する排水から着色物質を除去することを可能にしている。
特開2004−154734号公報 特開2004−344829号公報 特開平7−185522号公報 特開平6−343976号公報 特開2004−154734号公報
上記技術による着色物質の除去は、着色物質を高分子凝集剤と結合、凝集させて分離凝集物を形成することにより実現されるものであるが、たとえば無色に近いレベルの水を得ることはとても難しかった。着色物質を効率よく除去するために、高分子凝集剤や無機酸化物等の薬品を多めに添加することも試みられたが、着色物質の分離凝集物の形成が思う様に進まず、色のうすい無色に近い水を得ることはなかなかできなかった。また、着色排水中への高分子凝集剤や無機酸化物等の薬品の添加量を増やすことは、排水の汚染を増大させることになり、また、処理後に廃棄物となる分離凝集物の量も増えてしまうので、環境面からも好ましい対応とは言い難いものであった。
本発明は、着色排水を脱色させる際に、無機酸化物や高分子凝集剤を多量に使用して、排水の汚染や廃棄物を増加させることなく、無色に近いレベルの水が得られる着色排水の脱色方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、下記構成を採ることにより達成される。
1.
少なくとも着色物質を含有する着色排水より着色物質を分離する工程を有する着色排水の脱色方法において、
前記着色物質を分離する工程は、最初にアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤を着色排水に添加し、その後で、両性高分子凝集剤を添加するものであることを特徴とする着色排水の脱色方法。
2.
前記着色排水が、キレート剤を含有するものであることを特徴とする前記1に記載の着色排水の脱色方法。
本発明によれば、高分子凝集剤や無機酸化物等の併用物質を多量に使用することなく、着色物質を排水中から精度よく分離凝集することができる様になった。その結果、環境に大きな負荷をかけずに、ほとんど無色透明に近いレベルの水を着色排水から得られ、着色排水の脱色性能を向上させることが可能になった。そして、得られた水を製造工程で使用することも可能なので、製造工程における水資源の消費量を大幅に低減させることも期待される様になった。
本発明は、後述する様に、着色物質を含有する凝集物の表面状態を電気的に安定化させるとともに着色物質が排水中に再溶解しにくい状態にすることにより、上記課題の解決を実現したものと推測される。この様に、生成凝集物の表面状態を安定化させることにより着色物質の再溶解を防止することにより課題解消するという考えは、従来の高分子凝集剤による着色排水の脱色技術から容易に想到できるものではないと思量される。
本発明は、高分子凝集剤を用いて着色排水より着色物質を除去する技術に関する。
本発明では、着色排水中に含有される着色物質の極性と逆極性の高分子凝集剤を添加した後、さらに、両性高分子凝集剤を添加することにより、たとえば、より無色に近い水が得られる様に着色物質の除去が行える様になった。本発明の構成により着色排水から着色物質をより確実に除去できる様になった理由は以下の様に推測される。
先ず、高分子凝集剤添加前の排水中に分散、溶解した着色物質はイオン化状態にあり、着色物質の極性と逆極性を有する高分子凝集剤を添加することにより、着色物質は静電作用で排水より分離し、凝集物を形成する。ここで、形成された凝集物の表面は、着色物質の極性部分と凝集剤の極性部分とが混在することにより極性の強い状態になっており、凝集物中の着色物質が排水中に再溶解し易い状態にあるものと推測される。
本発明では、着色物質の凝集物を形成後、さらに両性高分子凝集剤を添加することにより、極性の強い凝集物表面を高分子凝集剤中のアニオン部分とカチオン部分により電気的に中和させて極性を打ち消し、凝集物表面を無極性にするものと推測される。また、前述した複数種類の高分子凝集剤を用いることにより、着色物質が凝集物中奥深くに閉じこめられ、凝集物表面にみだりに現れにくい状態になることも推測される。
この様に、本発明は、着色物質と逆極性の高分子凝集剤を添加後、両性高分子凝集剤を添加することで、凝集物表面を無極性の状態にし、かつ、凝集物表面に着色物質が現れにくい構造とすることにより、本発明の課題が解消されたものと推測される。したがって、着色排水中から着色物質をより確実に分離凝集させることが可能になったものと推測される。以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、少なくとも着色物質を含有する着色排水より着色物質を分離する工程を有する着色排水の脱色方法で、着色物質と逆極性を有する高分子凝集剤を添加後、さらに、両性高分子凝集剤を添加することにより、着色排水より着色物質を分離するものである。
ここで、着色排水とは水を使用する生産活動により生じた排水のうち、後述する着色物質により着色した排水のことをいう。すなわち、色のついた水のことで、着色して透明性を有する排水のみでなく、白濁液の様にある程度の濁度を有する排水も含まれる。排水の着色状態を確認する方法は特に限定されるものではなく、目視や分光光度計等の測定機器により確認する方法が挙げられる。
目視による着色の確認方法としては、たとえば、ビーカ等の容器に排水を投入し、これを白紙上に静置することにより着色状況を定性的に判定する方法等が挙げられる。
また、分光光度計等の測定機器を用いて、排水中に溶解する着色物質の濃度(着色度という)を測定することによる定量的な判定方法も挙げられる。すなわち、ランベルト−ベールの法則の関係より、分光光度計により測定される吸光度の値から液中の着色物質濃度を一義的に算出するものである。
分光光度計による着色度の測定は、たとえば、紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)等の市販の分光光度計を使用し、以下の手順で測定することが可能である。
(1)分光光度計により可視領域(400〜700nm)における吸光度測定を行う。
(2)下記計算式に基づき、400〜700nmの範囲で吸光度の積分計算を行い、着色度を算出する。尚、着色度は分光光度計の「ピーク面積」のモードを使用して算出する。
Figure 2008055277
(式中、f(λ)は各波長における吸光度、λは波長を表す。)
また、上記紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)を使用して吸光度の測定を行う際の条件は以下のとおりである。すなわち、
測定用セル ;石英製角型セル(スターナ社製)
標準角形セル Type1 1/Q/10
(長さ12.5mm×幅12.5mm×高さ45mm)
(容量3.5ml)
試料の使用量 :3.0ml
ブランク :純水を使用
吸光度の測定は、可視領域(400nm〜700nm)を1nm間隔で測定し、各波長における吸光度f(λ)の値は「各波長における試料の吸光度」より「純水の吸光度」を差し引いた値になる。
本発明に使用される着色排水は、少なくとも着色物質を含有するもので、排水中に着色物質のみを含有するものの他に、着色物質に加えてキレート剤等の生産工程で添加、使用された各種化学物質を含有する排水も含むものである。
また、本発明でいう着色物質は、水中に溶解あるいは分散することにより水を着色させる物質を意味するものである。すなわち、水に溶解するものの他に、エマルジョンの様に水中で粒子がコロイド分散した状態になるものも含まれる。また、水に溶解するものについても、着色物質が完全に溶解するものの他に、一部が水中に溶解し一部は溶けきれずに析出状態にあるものも含むものである。
本発明は、着色排水中に高分子凝集剤を添加するものである。
高分子凝集剤は、通常、水環境の浄化に用いられるものであり、本発明では着色排水に添加して排水中の着色物質を凝集させ、着色物質の凝集物形成により着色物質を排水中より分離するものである。
高分子凝集剤は、たとえば、ビニル系ポリマー等の主鎖上にイオン性基や活性官能基を配置した構造を有するもので、これらのイオン性基や活性官能基の存在により、カチオン性、アニオン性、ノニオン性、あるいは、両性等の高分子凝集剤に分類される。
本発明は、排水中に含有される着色物質の極性と逆極性を有する高分子凝集剤を添加するものである。すなわち、着色物質が排水中でカチオン性を発現する場合にはアニオン性の高分子凝集剤(排水中で解離によりアニオン部位を構造中に形成することが可能な高分子凝集剤のこと)を添加するものである。また、着色物質が排水中でアニオン性を発現する場合にはカチオン性の高分子凝集剤(排水中で解離によりカチオン部位を構造中に形成することが可能な高分子凝集剤のこと)を添加するものである。また、本発明では、着色排水中に両性高分子凝集剤を添加するものである。すなわち、着色物質の極性と逆極性を有する高分子凝集剤を添加後、排水中で解離によりアニオン部位とカチオン部位の両方の部位を構造中に形成することが可能な高分子凝集剤を添加するものである。
本発明に使用可能な高分子凝集剤の分子量は、特に限定されるものではないが、2万〜1800万程度のものであり、分子量は粘度法測定等の公知の分子量測定方法により算出される。
図1は、着色物質を有する着色排水で、凝集物を形成する際のしくみを説明する想像図である。
図1の1は着色物質、2は着色物質が示す極性と逆極性を示す高分子凝集剤で、本発明でいうカチオン性又はアニオン性の高分子凝集剤、3は着色物質と前述の高分子凝集剤により形成された凝集物、4は両性高分子凝集剤、5は両性高分子凝集剤の添加により凝集物3が大きくなっていく過程の凝集物、6は凝集物5における凝集が終了した状態の凝集物を示す。
図1において、(a)は排水中でカチオン性を示す着色物質1に逆極性(アニオン性)の高分子凝集剤2を添加した状態を示す。(b)は着色物質に前述の高分子凝集剤2を添加することにより凝集物3を形成する状態を示す。(c)は形成された凝集物3が両性高分子凝集剤4の添加により凝集物5を形成する状態を示す。(d)は両性高分子凝集剤4の添加により形成された凝集物5の凝集を終了させ、最終状態の凝集物6を形成した状態を示す。
次に、本発明に使用可能な高分子凝集剤を構成する単量体の具体例を説明する。先ず、高分子凝集剤を形成した時に、排水中でカチオン性を発現する部位を構成する単量体としては、例えば、
Figure 2008055277
Figure 2008055277
Figure 2008055277
Figure 2008055277
が挙げられる。
また、高分子凝集剤を形成した時に、排水中でアニオン性を発現する部位を構成する単量体としては、例えば、アクリル酸単量体
Figure 2008055277
が挙げられる。
次に、本発明に使用可能な高分子凝集剤の具体例について説明する。
本発明では、水中で着色物質が示す極性と逆極性を示す高分子凝集剤を添加するもので、着色物質がアニオン性を示す場合はカチオン性を示す高分子凝集剤を用い、着色物質がカチオン性を示す場合はアニオン性を示す高分子凝集剤を用いる。
カチオン性を示す高分子凝集剤の具体例としては、以下に示す構造を有するものが挙げられる。
Figure 2008055277
Figure 2008055277
Figure 2008055277
Figure 2008055277
Figure 2008055277
上記重合体は、N−ビニルホルムアミド(CH2=CH(NHCHO))単量体とアクリロニトリル(CH2=CH(CN))単量体を共重合した後、酸加水分解処理を行って作製される。
Figure 2008055277
上記重合体は、ジシアンジアミド、塩化アンモニウム、及び、ホルムアルデヒドを重縮合することにより作製される。
また、アニオン性を示す高分子凝集剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2008055277
上記重合体は、ポリアクリルアミドをアルカリの存在下で部分的に加水分解して生成する方法か、アクリルアミド単量体とアクリル酸ナトリウム単量体とを共重合することにより作製される。
本発明では、前述のアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤を添加した後、両性高分子凝集剤を添加するものである。
両性高分子凝集剤の具体例としては、以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2008055277
Figure 2008055277
Figure 2008055277
この中でも、アクリル酸/アクリルアミド/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体、アクリル酸/アクリルアミド/N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートの共重合体が好ましく用いられる。
着色排水の脱色方法について、さらに説明する。
本発明では、少なくとも着色物質を含有する着色排水に対し、最初にアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤を添加し、さらに両性高分子凝集剤を添加し、該着色物質を着色排水から分離して脱色する方法である。
着色排水より前述の高分子凝集剤を用いて着色物質を除去する際、着色排水の温度を特に制御して除去を行う必要はなく、通常は常温(たとえば、10〜35℃)下で行うことが可能である。
着色排水中への高分子凝集剤の添加量は、着色物質の含有量にもよるが、最初に添加するアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤では、固形分換算で100ppm乃至2000ppm、好ましくは、150ppm乃至1500ppm添加することが可能である。
また、前記高分子凝集剤を添加した後に添加する両性高分子凝集剤は、固形分換算で1ppm乃至100ppm、好ましくは、3ppm乃至50ppm添加することが可能である。
アニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤と両性高分子凝集剤とをそれぞれ上記範囲となる様に、着色排水中に添加して、十分に凝集を行わせることにより、分光光度計による着色排水の着色度が10以下のレベルとなる。このことは後述する実施例の記載からも確認される。
尚、着色度が10以下のレベルの水は、目視ではほとんど着色が認められず、しかも十分に再使用可能なレベルのものである。
本発明の効果を発現させることが可能な着色排水に含有される着色物質について説明する。本発明でいう着色物質は、前述した様に、水中に溶解あるいは分散して水を着色する物質を意味するものである。すなわち、水に溶解するものの他に、エマルジョンの様に水中で粒子がコロイド分散した状態になるものも含まれる。また、水に溶解するものについても、着色物質が完全に溶解するものの他に、一部が水中に溶解し一部は溶けきれずに析出状態にあるものも含まれる。
具体的には、よく溶けて水を着色するものとしては染料が代表的なものである。また、水中で粒子が分散して着色を示すものとしては、顔料や電子写真用の現像剤に使用される荷電制御剤、ラテックスを形成する樹脂粒子、トナー粒子等が挙げられる。着色物質の含有量は、特に限定されるものではないが、通常、1〜5000ppm程度含有されることが多い。また、粒子の含有量は排水100質量部に対して1〜20質量部含有されることが多い。
キレート化合物を含有する着色排水も存在するが、従来技術においてキレート化合物を含有する着色排水からの着色物質の除去は、前述したようになかなか困難なものであった。
すなわち、着色物質の除去技術の1つとして、無機金属化合物を添加して金属イオンと着色物質とを結合させて着色物質の凝集を行う方法があるが、排水中にキレート剤が存在すると、金属イオンがキレート剤との間で錯体が形成される。その結果、一度形成された凝集物より着色物質が水中に再溶解し、着色物質の除去を十分に行うことができなかったのである。したがって、キレート剤を含有する着色排水を脱色する場合、無機金属化合物を多めに添加しなくてはならなかった。
本発明では、水中で着色物質が示す極性と逆極性を有する高分子凝集剤を添加した後、さらに両性高分子凝集剤を添加して、着色排水からの着色物質の除去を可能にしているので、無機金属化合物を使用せずに着色物質の除去が行える。したがって、キレート剤を含有する着色排水からも着色物質を除去することが可能である。
上述した様に、本発明は、少なくとも着色物質を含有する着色排水より着色物質を分離する工程で、最初にアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤を着色排水に添加し、その後で、両性高分子凝集剤を添加するものである。そして、最初にアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤を着色排水に添加し、その後で両性高分子凝集剤を添加することにより、以下の2つの作用が発現することにより、着色物質が凝集物から再溶解しなくなったものと推測される。すなわち、
(1)凝集物表面が電気的に中和されて無極性の状態になり、凝集物中から着色物質が水中に再溶解しなくなった。
(2)着色物質が凝集物表面に露出しにくい構造となり、凝集物中から着色物質が水中に再溶解しなくなった。
この様に、本発明では、形成される凝集物が着色物質を水中に再溶解させにくい構造となるので、無機酸化物や高分子凝集剤等の薬品を多用せずに、従来技術よりも無色に近いレベルの水が得られる様になったものと推測される。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
1.着色排水の作製
脱色処理する着色排水として下記着色排水1〜5を準備した。
(着色排水1)
アニオン性を示すシアン顔料「C.I.Acid Blue 120」の含有量が40ppmとなるように調製した着色排水を「着色排水1」とした。前記紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)により測定した着色度は500であった。
(着色排水2)
アニオン性を示すシアン顔料「C.I.Pigment Blue 15:3」の含有量が20ppmとなるように調製した着色排水を「着色排水2」とした。前記紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)により測定した着色度は700であった。
(着色排水3)
アニオン性を示すシアン顔料「C.I.Pigment Blue 15:3」の含有量が20ppm、クエン酸(キレート剤)の含有量が1000ppmとなるように調製した着色排水を「着色排水3」とした。前記紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)により測定した着色度は900であった。
(着色排水4)
数平均1次粒径が125nmのアニオン性を示すスチレンラテックスを固形分換算で1.0質量部含有するように調製した着色排水を「着色排水4」とした。前記紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)により測定した着色度は100であった。
尚、前記スチレンラテックスは以下の手順により作製したものである。
先ず、スチレン単量体509.83gを用意し、スチレン単量体の温度を80℃に昇温させ、そのまま保持した。次に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0gを純水2200gに溶解させて界面活性剤水溶液を調製し、温度が80℃になる様に加熱、保持した。
次に、80℃に保温した前記界面活性剤水溶液を撹拌させておき、この中に前記スチレン単量体を添加して、超音波乳化装置により乳化を行い、スチレン単量体を乳化分散させた乳化液を作製した。次いで、撹拌装置、冷却管、窒素導入管及び温度センサを装着した四頭コルベンに前記乳化液を投入した。
前記乳化液を撹拌させておき、窒素気流下、コルベン内の温度を70℃に保持した状態で、過硫酸アンモニウム7.52gを純水500gに溶解して作製した重合開始剤水溶液を添加し、4時間重合反応を行った。重合反応終了後、コルベン内の温度を室温まで冷却し、濾過を行ってスチレン樹脂粒子よりなるラテックスを得た。尚、反応後において重合残渣は認められず、安定したスチレンラテックスを生成したことが確認された。
生成したスチレンラテックスについて、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子(株)製)を用いて数平均1次粒径を測定することにより前述した様に125nmであった。
(着色排水5)
カチオン性を示すローダミン染料「C.I.Basic Violet10」の含有量が40ppmとなるように調製した着色排水を「着色排水5」とした。前記紫外可視分光光度計「V−530」(日本分光株式会社製)により測定した着色度は500であった。
2.凝集剤の調製
以下に示す様に、各凝集剤は実験時に水溶液で供給する様に調製した。このうち、高分子凝集剤については、ジシアンジアミド系高分子凝集剤以外は、0.1質量%の水溶液となる様に調製した。ジシアンジアミド系高分子凝集剤(ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・ホルムアルデヒド重縮合物(カチオン性高分子凝集剤3))は55質量%水溶液をさらに10倍希釈して、5.5質量%水溶液に調製した。
(1)カチオン性高分子凝集剤1(以下、カチオン性高分子1という)
アクリルアミド/N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートの共重合体(粘度平均分子量300万)
(2)カチオン性高分子凝集剤2(以下、カチオン性高分子2という)
アクリルアミド/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体(粘度平均分子量250万)
(3)カチオン性高分子凝集剤3(以下、カチオン性高分子3という)
ジシアンジアミド系高分子凝集剤(ジシアンジアミド、ホルムアルデヒド、及び、塩化アンモニウムを重縮合して作製した)(粘度平均分子量200万)
(4)カチオン性高分子凝集剤4(以下、カチオン性高分子4という)
アミジン系高分子凝集剤(N−ビニルホルムアミド(CH2=CH(NHCHO))、アクリロニトリル(CH2=CH(CN))とを共重合させ、酸加水分解処理して作製した)(粘度平均分子量100万)
(5)アニオン性高分子凝集剤1(以下、アニオン性高分子1という)
アクリル酸ナトリウム(90)/アクリルアミド(10)の共重合体(粘度平均分子量1600万)
(6)両性高分子凝集剤1(以下、両性高分子1という)
アクリル酸(30)/アクリルアミド(20)/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(50)の共重合体(粘度平均分子量600万)
(7)両性高分子凝集剤2(以下、両性高分子2という)
アクリル酸(30)/アクリルアミド(20)/N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(50)の共重合体(粘度平均分子量500万)
(8)両性高分子凝集剤3(以下、両性高分子3という)
アクリル酸(30)/アクリルアミド(20)/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(10)/N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(40)
(9)両性高分子凝集剤4(以下、両性高分子4という)
アクリル酸(30)/アクリルアミド(20)/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(25)/N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(25)
(10)塩化第二鉄(FeCl3)の5質量%水溶液(以下、塩化第二鉄という)
3.評価実験
着色排水を100ml分取し、これを25℃にして緩やかに撹拌しながら、各種凝集剤を添加し、凝集剤の添加完了後10分間静置しておき、凝集物を除去した着色排水の着色度を、前述の分光光度計(日本分光社製「V−530」)を用いて測定した。
評価結果は、着色度が10以下になったものを合格(○)、10よりも大きかったものを不合格(×)とした。具体的な内容は以下のとおりである。
(1)実施例1
「着色排水1」中に、最初に「カチオン性高分子1」を50ppmとなる様に添加し、次に、「両性高分子1」を10ppmとなるように添加した。
(2)実施例2
「着色排水2」中に、最初に「カチオン性高分子2」を70ppmとなる様に添加し、次に、「両性高分子2」を8ppmとなるように添加した。
(3)実施例3
「着色排水3」中に、最初に「カチオン性高分子3」を250ppmとなる様に添加し、次に、「両性高分子3」を12ppmとなるように添加した。
(4)実施例4
「着色排水4」中に、最初に「カチオン性高分子4」を1500ppmとなる様に添加し、次に、「両性高分子4」を20ppmとなるように添加した。
(5)実施例5
「着色排水5」中に、最初に「アニオン性高分子1」を200ppmとなる様に添加し、次に、「両性高分子4」を10ppmとなるように添加した。
(6)実施例6
実施例3において、「カチオン性高分子3」を70ppmとなるように添加した他は同様にした。(着色度を8にする)
(7)実施例7
実施例3において、「カチオン性高分子3」を30ppmとなるように添加した他は同様にした。
(8)比較例1
「着色排水1」中に、最初に「塩化第二鉄」を900ppmになるように添加し25℃の排水のpHが8.0になるように調整した。次に、「アニオン性高分子1」を30ppmになるように添加した。
(9)比較例2
「着色排水3」中に、最初に「塩化第二鉄」を900ppmになるように添加し25℃の排水のpHが8.0になるように調整した。次に、「アニオン性高分子1」を30ppmになるように添加した。
(10)比較例3
「着色排水1」中に、「カチオン性高分子1」を50ppmになるように添加した。
(11)比較例4
「着色排水3」中に、「カチオン性高分子1」を50ppmになるように添加した。
(12)比較例5
「着色排水1」中に、「両性高分子1」を30ppmになるように添加した。
(13)比較例6
「着色排水3」中に、「両性高分子1」を30ppmになるように添加した。
(14)比較例7
「着色排水1」中に、最初に「両性高分子1」を10ppmになるように添加し、次に、「カチオン性高分子1」を50ppmになるように添加した。(着色度は90)
結果を表1に示す。
Figure 2008055277
表1の結果から、実施例1〜6は、処理後の着色度が10以下で良好な結果が得られ、本発明の効果を発現することが確認された。
一方、比較例1〜7は、処理後の着色度が10を越え満足な結果が得られず、本発明の効果を発現しないことが確認された。また、処理後の着色度が70となった比較例1と着色度が80となった比較例4は、排水が着色していることを目視で確認することができた。
着色物質を有する排水から凝集物が形成される状態の一例を示す概念図である。
符号の説明
1 着色物質
2 着色物質が示す極性と逆極性を示す高分子凝集剤で、本発明でいうカチオン性又はアニオン性の高分子凝集剤
3 着色物質と前述の高分子凝集剤により形成された凝集物
4 両性高分子凝集剤
5 両性高分子凝集剤の添加により凝集物3が大きくなっていく過程の凝集物
6 凝集物5における凝集が終了した状態の凝集物

Claims (2)

  1. 少なくとも着色物質を含有する着色排水より着色物質を分離する工程を有する着色排水の脱色方法において、
    前記着色物質を分離する工程は、最初にアニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤を着色排水に添加し、その後で、両性高分子凝集剤を添加するものであることを特徴とする着色排水の脱色方法。
  2. 前記着色排水が、キレート剤を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の着色排水の脱色方法。
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