JP2008054707A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成でロッキング機能が高い椅子を提供する。
【手段】椅子は座1と背もたれ2とを備えており、背もたれ2は左右の背用フレーム装置4の弾性変形によって後傾動が許容されている。背用フレーム装置4は、座1の左右外側に配置された主部41と、主部41の上部後端から延びる上内向き部43a,44bと、主部41の下端から座1の下方に入り込む下内向き部43b,44bと、下内向き部43b,44bから前向きに延びる前向きの端部43c,44cとを備えている。前向きの端部43c,44cがベース7に固定されている。背用フレーム装置4の主部41は側面視で後ろ向き開口の略V字状に形成されている。背用フレーム装置4は適度の弾性を備えており、このため変形の容易性と剛性とのバランスが取れている。
【選択図】図1

Description

本願発明は、背用フレーム装置の弾性変形によって背もたれが後傾動する椅子に関するものである。
比較的簡易な構造の椅子として、背もたれを棒材やパイプ材から成るフレーム装置に取り付けたものがある。そして、このタイプの椅子において、着座した人のもたれかかりによって背もたれが後傾するロッキング機能を持たせることが行われている。その一例が特許文献1に記載されている。
すなわち特許文献1において、椅子のフレーム装置は、床に載る前後長手の左右の下水平部と、下水平部の前端から上向きに立ち上がった左右の前足部と、左右の前足部の上端から後方に延びる上水平部と、下水平部の後端から立ち上がった左右の後足部とを備えており、左右の上水平部に座が取り付けられている。
また、左右の上水平部の後端は上向きに立ち上がっていて、この左右の上水平部は下横長部にて一体に連結されており、この下横長部が背もたれの下部背面に連結されている。更に、左右の後足部の上端は上横長部で接続されており、この上横長部が背もたれの中途高さ部の背面に連結されている。この特許文献1の椅子では、背もたれの後傾動は、主として後足部が弾性に抗して後傾動することによって実現している。
他方、脚支柱をガスシリンダで構成した回転椅子において、座及び背もたれをフレームで支持した例が特許文献2に記載されている。更に、特許文献3に開示された椅子は、フレーム装置を側面視で後ろ向きに開口した形状と成して、フレーム装置の下端部をベースに固定し、フレーム装置の上端後部に背もたれを取り付けている。
特公平8−15446号公報 特表平9−502631号公報 日本国登録意匠第390617号公報
ロッキング状態での安楽性を向上させるには、背もたれができるだけ大きく後傾動することが有効である。従って、フレーム装置の弾性変形を利用して背もたれをロッキングさせる椅子の場合、フレーム装置をできるだけ大きく変形させることが必要である。しかし、特許文献1の場合、フレーム装置はその後足部が弾性変形するに過ぎないため、背もたれの後傾量は僅かであり、このため、ロッキング状態での快適さを向上させることに限度があった。
また、特許文献2の椅子は、座と背もたれとが全体として前後スライドするに過ぎず、ロッキング機能はあまり期待できないと言える。また、特許文献3の椅子も高いロッキング機能は期待できないと推測される。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたもので、主たる目的は、フレーム装置の変形によって背もたれを後傾させる椅子において、フレーム装置の変形の容易性と剛性とのバランスをとることにより、ロッキング性能を向上させることにある。
本願発明の椅子は、ベースで支持された座と、後傾動可能な背もたれと、前記ベース又は座の下面に固定された左右一対の背用フレーム装置とを備えている。前記左右の背用フレーム装置は、前記座の左右外側に配置されていて側面視で後ろ向きに開口した形状の主部を有しており、前記主部の上部後端に、前記背もたれが取り付く上連結部を設けている。また、前記背用フレーム装置における主部の下部後端には、座の下方に入り込む下連結部が一体に形成されており、前記下連結部は手前側に延びる端部を有しており、前記下連結部の端部が前記ベース又は座に固定されている。更に、本願発明の特徴として、前記背用フレーム装置の主部は、前端から後端に向けて上下間隔が徐々に大きくなる略横向きV字状に形成されている。
本願発明は請求項2〜5に記載したバリエーションを含んでいる。このうち請求項2の発明では、前記背用フレーム装置における主部の前端部は、側面視で円弧状に湾曲している。
請求項3の発明では、請求項1又は2において、前記左右の背用フレーム装置はそれぞれ略平行に延びる2本の棒状材製単位フレームで構成されており、前記主部のうち少なくとも上面部の箇所において前記2本の単位フレームは平面視で略平行に延びており、主部のうち上面部を構成する2本の単位フレームに肘当てを取り付けている。
請求項4の発明では、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、前記背もたれは、前面にクッションを張った背インナーシェルと、前記背インナーシェルの裏側に配置された背アウターシェルとから成っており、他方、前記背用フレーム装置における主部の上部後端には、前記背インナーシェルと背アウターシェルとの間に入り込む上内向き部が一体に折り曲げ形成されており、前記上内向き部を上連結部と成している。
請求項5の発明では、請求項4において、前記背アウターシェルには、前記背用フレーム装置の上内向き部との干渉を回避するための後ろ向き突出部が左右全長にわたって延びるように曲げ形成されている。
本願発明では、a.背用フレーム装置の主部は後ろ向きに開口した形状であるため、主部は全体としての長い長さになっている、b.背用フレーム装置の下部を構成する下連結部は、ロッキング時にねじり作用と曲げ作用とを受けて弾性変形し易い、c.背用フレーム装置の下端部を構成する下連結部の端部も、ロッキングに際してねじり作用と曲げ作用を受けて変形し易い、d.下連結部が略前向きの端部を有することにより、主部の長さをより一層長くすることができ、この面からも主部が一層変形しやすくなっている、といった作用上での特徴を持っている。
そして、本願発明では、上記したa〜dの特徴が絡みあって、背用フレーム装置は全体的に変形しやすくなっている。このため、フレーム方式の簡易な椅子でありながら、背もたれを大きく後傾させることができる。その結果、ロッキング状態での使用感を向上できる。
さて、背もたれの後傾角度を大きくするためには背用フレーム装置の変形量が大きいのが好ましいが、あまりに変形しすぎると、強度が低下する虞が生じたり、ロッキング時の身体に対する抵抗(反力)が弱くて使用者に違和感を与えたりする虞がある。これに対して本願発明は、背用フレーム装置の主部が側面視で略V文字状であることに基因して、過度に変形することが抑制されて使用感に優れていた。
背用フレーム装置の主部が側面視で略V文字状であることに基因して過度の変形が抑制される理由は、主部の長さが長くなり過ぎることを防止できる点や、ロッキング時のモーメントを主部の各部位に分散させ得る点にあると推測される。請求項2の構成は、背用フレーム装置の主部の前端部に応力が集中することを抑制できて特に好適であった。
請求項3の構成は、背用フレーム装置を肘当ての取り付けに兼用できるため経済的に優れている。請求項4の構成を採用すると、背用フレーム装置の上内向き部は背もたれの背インナーシェルと背アウターシェルとの間に隠れているため美観に優れている。請求項4の下位概念として請求項5の構成を採用すると、背もたれが全体として厚くなることを防止できる利点や、後ろ向き突出部のリブ効果によって背アウターシェルの強度がアップする利点がある。従って、請求項5の発明はより好適であると言える。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).第1実施形態の概要
本実施形態の椅子は回転椅子に適用している。椅子は、一体に連結された座1及び背もたれ2と、これらを支持する脚3と、背もたれ2を後傾動可能に保持するための左右の背用フレーム装置4とを備えている。脚3は、平面視で放射方向に延びる複数本の枝足3aとガスシリンダからなる脚支柱5とを備えており、枝足3aの先端にはキャスター6を設けている。脚支柱5の上端には円形のベース7が固着されている。
例えば図5(A)に示すように、座1は、合板(木板)製の座アウターシェル8と、座アウターシェル8の上面に重ねて固定した樹脂製の座インナーシェル9と、座インナーシェル9の上面に張った座クッション10とで構成されている。他方、背もたれ2は、合板(木板)製の背アウターシェル11と、その前側に配置された背インナーシェル12と、背インナーシェル12の前面に張った背クッション13とで構成されている。なお、敢えて述べるまでもないがクッション10,13はクロス(表皮材)で覆われている。背インナーシェル12の素材は樹脂と金属とのいずれも採用できるが、強度を確保する必要がある場合は金属製(例えば板金製又はアルミダイキャスト品)を採用するのが好ましい。
座インナーシェル9及び背インナーシェル12には、アウターシェル8,11と重なるリブ14,15が形成されている。座アウターシェル8と背アウターシェル11、座インナーシェル9と背インナーシェル12はそれぞれ別部材として製造されている。そして、図2(A)(B),図7(D)に示すように、座アウターシェル8の後部下面に薄金属板製の補強板16を固定し、補強板16と背インナーシェル12とを蝶番17で相対回動可能に連結している。補強板16の前端部は、金属板製の押さえ板18で座アウターシェル8に固定されている。
補強板16を使用せずに座アウターシェル8と背インナーシェル12とを蝶番17で直接に連結しても良い。また、座インナーシェル9と背インナーシェル12とを蝶番で連結することや、座インナーシェル9と背アウターシェル11とを蝶番で連結することも可能である。更に、座インナーシェル9と背インナーシェル12とを樹脂で一体成形することも可能である(この場合は、背もたれ2を屈曲させるためのヒンジ部を形成するのが好ましい。)。
座インナーシェル9と座アウターシェル8、及び背インナーシェル12と背アウターシェル11とは、弾性に抗しての変形によって嵌まり合う雌雄一対のスナップ部材によって一体に保持されている。もちろん、ビスのような締結具で固定することも可能である。
座インナーシェル9の後部及び座アウターシェル8の後部は、側面視で緩く湾曲しながら若干の寸法だけ立ち上がっている(座1の立ち上がり部を図5Aにおいて符号1aで示している。)。従って、座1の後部で背もたれ2の下部が構成されているとも言えるし、或いは、座1が腰支持部を備えているとも言える。しかし、本明細書では、立ち上がり部1aも座1の一部に含ませている(これは説明を簡単にするための便宜的なものである。)。
座1と背もたれ2との連結部(すなわち蝶番17の支軸の箇所)は、おおむね着座した人の腰椎群の下部の当たりの高さになっている。
(2).ベースの詳細・座の取り付け構造
図4,図5(A),図8,図9に示すよう、ベース7は円筒体21を備えており、この円筒体21の内部に上板22,中間板23,下板24が配置されている。各板22,23,24は円筒体21に溶接によって固着されている。各板22,23,24の中心部にはブッシュ25が溶接によって固着されており、ブッシュ25に脚支柱5の上端部が嵌着している。
例えば図3,4に示すように、座アウターシェル8の下方には、ベース7の内部に一部が入り込んだ上下長手の左右一対のストッパーロッド26が配置されている。ストッパーロッド26の上端には水平状の支持板28が溶接によって固着されており、支持板28が座アウターシェル8にビスで固定されている。
また、例えば図4,図8,図11に示すように、ベース7における下板24には、ブッシュ25を左右及び後部から囲う棒材製の座サポート27が溶接によって固着されている(図4では座サポート27の上面は中間板23に重なっているが、実際には、図9に示すように座サポート27と中間板23との間には隙間が空いている。)。
座サポート27には、側面視前傾姿勢でかつ正面視では左右に広がりながら立ち上がった支柱部27aが形成されており、支柱部27aの先端には左右横向きの水平部27bが一体に形成されている。座サポート27の水平部27bは保持金具29によって座アウターシェル8に押さえ保持されている。保持金具29はカバー30で覆われている。
前記カバー30は、座アウターシェル8と水平部27bとの間に嵌まる片持ち梁状の張り出し部30aと、保持金具29の下面に重なるリブ30bとを備えており、図3に矢印Aで示すように、水平部27bに外側から差し込むことによって取り付けられる。このためビスのような締結具は不要である。
そして、座サポート27の水平部27bと座アウターシェル8との間にカバー30の張り出し部30aがきっちり差し込まれ、かつ、座サポート27の水平部27b状態で下面が保持金具29の底面に当接している。このため、座サポート27はガタ付きのない状態で座アウターシェル8に保持されている。
座サポート27における左右水平部27bの付け根部には、平面視で前向き凸状に湾曲した補助ステー31が溶接によって固着されている。従って、補助ステー31によっても座1が支持されている。
前記ストッパーロッド26の下端は自由端になっており、非着座状態では、ストッパーロッド26の下端はベース7における中間板23の上面近くに位置している。そして、座1は座サポート27の弾性変形に抗して後傾可能であり、座1が後傾するとストッパーロッド26は下降動し、座1の最大後傾角度は、ストッパーロッド26がベース7の下板24に当ることで規制される。
ベース7の上板22には、ストッパーロッド26の下降動を許容するための長穴22a(図4参照)が空いている。また、ベース7の中間板23は、ストッパーロッド26と干渉しないように左右両端部が切欠かれている。
座サポート27における左右水平部27bの付け根部には、平面視で前向き凸状に湾曲した補助ステー31が溶接によって固着されており、補助ステー31によっても座1が支持されている。
(3).昇降操作レバーとその取り付け構造
座1の前部の下方には、当該座1を昇降させるための操作レバー33が配置されている。操作レバー33は1本の棒材(又はパイプ材)を曲げることで製造されており、全体として平面視前向き凹状(或いは弓なり状)に反った形状になっている。従って、操作レバー33は、座1の左右コーナー部の下方において上向きに引き操作できる形態になっている。かかる形態を採用しているのは、主として、人が下腿部を座1の下方に入り込ませたときに、下腿部が操作レバー33に当たることを回避するためである。
次に、操作レバー33の取り付け構造を図8〜図10に基づいて説明する。操作レバー33の付け根箇所は、左右に隔てて平行に延びる前後長手部33aと、左右の前後長手部33aに相対向するように形成した横長水平部33bとを備えており、平面視でU字に近い形態になっている。そして、左右の横長水平部33bに、脚柱5のプッシュバルブ34を押すための操作片35が溶接によって固着されており、かつ、左右の横長水平部33bは操作片35を除いた部分が保持部材36でベース7の中間板23の上面に押さえ保持されている。
保持部材36は操作片35と干渉しないように左右中間部が切欠かれており、横長水平部33bを押さえる部分は二股状になっている。また、保持部材36の後端部には、ベース7の中間板23に形成した長穴37に嵌まって上向き動不能に引っ掛かる爪38が形成されており、爪38を長穴37の縁に下方から引っ掛けることにより、1本のビス39によってずれ不能に固定されている。保持部材36は操作レバー33の前後長手部33aで左右から挟まれており、このため操作レバー33が横ずれすることはない。
操作レバー33の左右端部に指を掛けて上向きに引くと、当該操作レバー33は横長水平部33bを中心にして回動し、すると、操作片35で脚支柱5のプッシュバルブ34が押し下げられて、脚支柱(ガスシリンダ)5のロックが解除される。非操作状態で操作レバー33の前後長手部33aがベース7の中間板23の上面に重なっている。このため、操作レバー33は、非操作状態で前倒れ不能な状態に保持されている。
(4).背用フレーム装置
次に、背用フレーム装置4について説明する。背用フレーム装置4は座1の左右外側に位置した主部4aを有しており、主部4aは、前端を境にして上部を構成する後傾部4bと、前端を境にして下部を構成する前傾部4cとで構成されており、全体として後ろ向きに開口したV字状になっている。
主部4aを構成する後傾部4bと前傾部4cとの連続部(すなわち主部4aの前端部)は側面視で円弧状に湾曲している。また、後傾部4bの傾斜の程度が前傾部4cの傾斜の程度よりも小さくなっている。これは、後傾部4bに肘当て42を取り付けているためである。また、後傾部4b及び前傾部4cとも、相対向する方向に向いて凹状を成すように側面視で緩く湾曲している。
左右の背用フレーム装置4は、それぞれ2本の丸棒材からなる単位フレーム43,44で構成されており、両丸棒材43,44は全体的にみて略平行に延びている。以下の説明では、2本の単位フレーム43,44を区別する必要がある場合は、便宜上、主部4aでの姿勢を基準にして、座1に近いものを第1単位フレーム43と呼び、座1から遠いものを第2単位フレーム44と呼ぶことにする。なお、両単位フレーム43,44の素材としては、スチールやステンレス、アルミ等の金属からなる棒材を使用できる。
第1単位フレーム43及び第2単位フレーム44は、主部4aの後端から背インナーシェル12の背面に回り込む上内向き部43a,44aを有している。この場合、第2単位フレーム44の上内向き部44aが上に位置して第1単位フレーム43の上内向き部43aが下に位置しており、左右第2単位フレーム44の上内向き部44aがそれぞれ押さえ部材(軸受け部材)45によって背インナーシェル12に押さえ保持されている。押さえ部材45は背インナーシェル12にビスで固定されている。第2単位フレーム44の上内向き部44aと押さえ部材45及び背インナーシェル12とは、若干ながら相対的に回動し得る。
本実施形態では、左右第2単位フレーム44の上内向き部44aは一体に連続している。従って、左右の第2単位フレーム44は1本の丸棒材を材料にして製造されている。本実施形態では、左右の上内向き部44aが一連にのびているため、背もたれ2の傾動がスムースになる利点がある。
第1単位フレーム43の上内向き部43aは、押さえ部材45に当接又は密接する長さに設定している。上内向き部43aをこのような長さに設定することにより、背用フレーム装置4と背もたれ2との左右位置決めが自動的に行われる。
第1単位フレーム43の上内向き部43aと第2単位フレーム44の上内向き部44aとは溶接等によって一体化しておくのが好ましい。背アウターシェル11は背インナーシェル12の背面に重なっている。そこで、単位フレーム43,44の上内向き部43a,44a及び押さえ部材45との干渉を防止するため、背アウターシェル11には、山形に湾曲した後ろ向き突出部11aが曲げ形成されている。後ろ向き突出部11aを形成したことによって背アウターシェル11と背インナーシェル12との間にトンネル状の空間が空くが、この空間は、図7C,Dに示すキャップ46で塞ぐことができる。
例えば図3に示すように、第1単位フレーム43及び第2単位フレーム44は、主部4aにおける前傾部4cの後端から連続した状態で座1の下方に入り込む左右横長の下内向き部43b,44bを備えている。下内向き部43b,44bは共にベース7の後方において座2の下方に入り込んでおり、各下内向き部43b,44bの先端には更に前向きの端部43c,44cが一体に繋がっている。そして、前向きの端部43c,44cがベース7の中間板23に溶接によって固着されている。本実施形態では、左右横長の下内向き部43b,44b及び前向きの端部43c,44cとで請求項に記載した下連結部が構成されている。
敢えて述べるまでもないが、ベース7の筒体21は背用フレーム装置4の前向きの端部43c,44cと干渉しないように切欠かれている。また、図8に示すようにベース7の中間板23には前向きの端部43c,44cと平面視で重なる長穴47及び切欠き部48が形成されているが、これは、前向きの端部43c,44cを溶接するに際しての肉盛りを容易ならしめるための措置である。
本実施形態では、第1単位フレーム43の下内向き部43b及び前向きの端部43cを第2単位フレーム44の下内向き部44b及び前向きの端部44cで外側から囲われた状態になっている。これは、前向きの端部43c,44cが同じ高さになっているからである。なお、前向きの端部43c,44cは、高さを変えることで平面視で重なる姿勢と成し、前向きの端部43c,44cをベース7の側面に固着することが可能である。
第1単位フレーム43と第2単位フレーム44とは、主部4aの後傾部4bの箇所において第1単位フレーム43が低くて第2単位フレーム44が高くなるように高さを異ならせている。そして、図5Bに示すように、第1単位フレーム43と第2単位フレーム44とに、正面視で傾斜姿勢の板材49を溶接によって固着しており、この板材49に肘当て42を固定している。肘当て42は上下二つの部材に分離しており、上下の部材は板材49に貫通したねじ(図示せず)によって締結されている。
本実施形態では、主部4aにおいて第1単位フレーム43が第2単位フレーム44よりも低くなっており、このため、肘当て42の上面は正面視で座1に向けて下向き傾斜している。人が肘当て41に肘を当てるにおいて、腕を左右に広げた姿勢と成すことがあるが、この場合、腕(肘と肩との間の二の腕)は外向きに傾斜した姿勢になっており、このため、図5Bに矢印Aで示すように、肘を肘当て42の上面に略垂直に当てることができる。従って、肘を安定した状態に保持できる。この点は本実施形態の利点である。
(5).まとめ
着座した人が背もたれ2にもたれかかかると、背もたれ2の上部に大きなモーメントが掛かるため、背もたれ2は、背用フレーム装置4を弾性変形させて、蝶番17を中心にして大きく後傾する。また、座1は、座サポート27を弾性変形させて後傾する。
この場合、a.背用フレーム装置4は側面視略V字状で長さが長いため変形し易くなっている、b.背用フレーム装置4の下部に下内向き部43b,44bが存在するため、下内向き部43b,44bはその軸心回りにねじられる作用(トーション作用)を受け、このため、背用フレーム装置4は背もたれ2の後傾角度を大きくする方向に大きく変形し易くなっている、c.前向きの端部43c,44cもねじり作用と曲げ作用とを受けて変形が許容されている、という状態になっており、これらa〜cが相まって背用フレーム装置4は大きく弾性変形する。その結果、背もたれ2を大きく後傾させることができる。
そして、背用フレーム装置4の主部4aが側面視で略横向き開口V字状であるため、主部4aは過度に変形せず、このため、背用フレーム装置4の変形の容易性と剛性とがバランスして、人に快適なロッキング状態を提供できる。
背用フレーム装置4は内外2本の単位フレーム43,44からなっているが、両単位フレーム43,44は長さが相違すると共に配置状態が高さによって相違するため、両単位フレーム43,44の変形の仕方も相違している。このため、両単位フレーム43,44は互いに規制し合う状態で変形することになる。つまり、両単位フレーム43,44は、一方の変形に対して他方は抵抗として作用する現象が生じている。
すると、2本の単位フレーム43,44の弾性変形の総和が背もたれ2の後傾動に対する抵抗になるが、両単位フレーム43,44は変形の程度が大きくなればなるほど互いに規制し合うことになり、このため、背もたれ2の後傾角度の増加率よりもフレーム材43,44の全体としての弾性復元力の増加率が大きくなり、その結果、背もたれ2は急激に後傾せずに適度の反力を持ってゆっくり後傾することになる。この面からもロッキング時のもたれ心地を向上できる。
背用フレーム装置4の主部4aは略横向きV字状の形状であるため、背用フレーム装置4の主部4aと座1との間には側面視で前向きに開口した空間が空いている。従って、例えば着座した人が足を広げても背用フレーム装置4が邪魔にならない利点がある。また、背用フレーム装置4の主部4aは最も目立つ部分であるが、主部41を横向きV字状に形成すると人にシャープな印象を与えるため、デザイン面においても優れていると言える。
なお、本実施形態では座1も後傾するが、座の後傾態様としては、着座した人が背もたれ2にもたれかかることで初めて後傾する態様と、人が着座することで若干ながら後傾動する態様との2つを選択できる。いずれの態様になるかは、座サポート27の強度(弾性復元力)の設定によって決まる。
(6).第2実施形態
図13では第2実施形態を示している。この実施形態では、脚3が4本足方式のフレーム構造になっている。ベース7よりも上方の部分は本質的には第1実施形態と同じである。但し、第1実施形態の昇降操作レバー33は設けていない(第2実施形態ではガスシリンダは備えていないため昇降操作レバーはそもそも必要がない)。
脚3をパイプや棒材から成るフレーム構造と成す場合、従来から様々の形態が提案されている。本願発明は、それら従来のいずれの脚にも適用できる。もとより、新たに創作されるであろう脚にも適用できる。
(7).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも具体化できる。例えば背用フレーム装置の主部は、その上部又は下部を水平状の姿勢と成すこともできる(この場合も、主部は全体として後ろ向き開口のV字状の形態が保持されている。)。また、背用フレーム装置の主部は、その上部と下部とが例えば下向き凹状に緩く湾曲した形態と成すこともできる。
背用フレーム装置を複数本の単位フレームで構成する場合、単位フレームは3本以上であっても良い。また、背用フレーム装置を複数本の単位フレームで構成することや、背用フレーム装置の下連結部に略前後方向に延びる端部を設けてこれをベース又は座に固定すること、或いは、背用フレーム装置に肘当てを取り付けることは、それぞれ請求項1とは独立してそれ自体が独立した発明たり得る。
(A)は第1実施形態の椅子を前方から見た斜視図、(B)は椅子を後ろから見た斜視図である。 (A)は椅子の平面図、(B)は椅子の正面図、(C)は椅子の右側面図である。 椅子の骨組みを示す平面図である。 ベースの断面図である。 (A)は縦断側面図、(B)は縦断側面図は図5(A)のB−B視断面図である。 (A)は図5(A)の VIA-VIA視断面図、(B)は図5(A)の VIB-VIB視断面図である。 (A)は図2(B)の VIIA-VIIA視断面図、(B)はキャップの側面図、(C)は(B)のC−C図、(D)は図2(B)の VIID-VIID視断面図である。 図4の VIII-VIII視平断面図である。 図8の IX-IX視断面図である。 (A)は昇降操作レバー用保持部材の平面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。 図4の XI-XI視断面図である。 (A)は図3の XII-XII視断面図、(B)はカバーの斜視図である。 第2実施形態の椅子の斜視図である。
符号の説明
1 座
2 背もたれ
3 脚
4 背用フレーム装置
7 ベース
8 座アウターシェル
9 座インナーシェル
10 座クッション
11 背アウターシェル
11a 後ろ向き突出部
12 背インナーシェル
13 背クッション
17 蝶番
41 背用フレーム装置の主部
43 インナーフレーム材
44 アウターフレーム
43a,44a 背用フレーム装置の上内向き部
43b,44b 背用フレーム装置の下内向き部
43c,44c 背用フレーム装置の前向きの端部

Claims (5)

  1. ベースで支持された座と、後傾動可能な背もたれと、前記ベース又は座の下面に固定された左右一対の背用フレーム装置とを備えており、
    前記左右の背用フレーム装置は、前記座の左右外側に配置されていて側面視で後ろ向きに開口した形状の主部を有しており、前記主部の上部後端に、前記背もたれが取り付く上連結部を設けている一方、
    前記背用フレーム装置における主部の下部後端には、座の下方に入り込む下連結部が一体に形成されており、前記下連結部は手前側に延びる端部を有しており、前記下連結部の端部が前記ベース又は座に固定されている、
    という椅子であって、
    前記背用フレーム装置の主部は、前端から後端に向けて上下間隔が徐々に大きくなる略横向きV字状に形成されている、
    椅子。
  2. 前記背用フレーム装置における主部の前端部は、側面視で円弧状に湾曲している、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記左右の背用フレーム装置はそれぞれ略平行に延びる2本の棒状材製単位フレームで構成されており、前記主部のうち少なくとも上面部の箇所において前記2本の単位フレームは平面視で略平行に延びており、主部のうち上面部を構成する2本の単位フレームに肘当てを取り付けている、
    請求項1又は2に記載した椅子。
  4. 前記背もたれは、前面にクッションを張った背インナーシェルと、前記背インナーシェルの裏側に配置された背アウターシェルとから成っており、
    他方、前記背用フレーム装置における主部の上部後端には、前記背インナーシェルと背アウターシェルとの間に入り込む上内向き部が一体に折り曲げ形成されており、前記上内向き部を上連結部と成している、
    請求項1〜3のうちのいずれかに記載した椅子。
  5. 前記背アウターシェルには、前記背用フレーム装置の上内向き部との干渉を回避するための後ろ向き突出部が左右全長にわたって延びるように曲げ形成されている、
    請求項4に記載した椅子。
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