JP2008052902A - 光ディスク装置および光ディスク装置の信号処理方法 - Google Patents

光ディスク装置および光ディスク装置の信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ピックアップのアクチュエータ感度のばらつきの問題点にかんがみてなされたもので、感度のばらつきを正確に補正可能な光ディスク装置を提供する。
【解決手段】少なくとも第1および第2のレイヤーを有する光ディスクから読み出された信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成手段と、前記フォーカスエラー信号のフォーカスサーボループのループ利得を検出するフォーカス利得検出手段と、前記フォーカスエラー信号に基づいてフォーカスサーチを行い、その時の前記フォーカスエラー信号の振幅を測定する振幅測定手段とを有し、前記振幅測定手段により測定された最大エラー振幅を示す前記第1のレイヤーにおける第1のループ利得と、前記第2のレイヤーにおける第2のループ利得と比較して、前記第2のレイヤーの前記フォーカスエラー信号の振幅幅を推定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ディスク装置、特に光ピックアップのアクチュエータ感度のばらつきの補正機能を有する光ディスク装置および光ディスク装置の信号処理方法に関する。
従来、光ディスク装置のアクチュエータの感度のばらつきを補正する方法として、特許文献1、や許文献2に記載の方法が知られている。これらの方法は、フォーカス駆動増幅器を含むフォーカスアクチュエータの低域感度を、このアクチュエータを一定のスルーレートで駆動しておき、光ディスク表面から情報記録面までの距離を時間間隔で得るものである。しかし、通常、例えばCDでは1.2±0.1mm、DVDでは0.6mm±0.05mmと、光ディスクの厚みはばらついている。また、2層構造の光ディスクのレイヤージャンプでは、フォーカスアクチュエータに加速及び減速パルスを印加して制御する、いわゆるオープン制御を行っており、その時のジャンプ時間は1msec程度で行う。したがって、フォーカスアクチュエータで使用される周波数は、1KHz程度となり後述する慣性制動領域を使用することになる。然るに上述の方法では、後述するバネ制動領域における感度しか得られず、質量により制御される慣性制動領域の感度、すなわち高域感度を得ることができないので正確な感度補正を行うことができないという、問題点がある。
また、特許文献3には、フォーカスエラー信号の波形を微分することによりレイヤージャンプ中の速度制御を行い、光ディスクの面ぶれや層間距離の影響を低減させることが記載されている。しかしながら、フォーカスエラー信号の振幅情報を使用しているため、フォーカスエラー信号の振幅がばらつくと微分で得られた速度信号も影響を受けることから、所定の速度制御が得られないという問題がある。
特開2002−279654号公報 特開2000−173065号公報 特許第3489780号公報
本発明は、上記のような従来の光ディスク装置に搭載される光ピックアップのアクチュエータ感度のばらつきの問題点にかんがみてなされたもので、感度のばらつきを正確に補正可能な光ディスク装置および光ディスク装置の信号処理方法を提供することを目的とする。
本発明の光ディスク装置によれば、光ピックアップ、ヘッドアンプ、フォーカスサーボ増幅部、およびフォーカスアクチュエータ駆動部から成り、前記光ピックアップを介して少なくとも第1および第2の層を有する光ディスクの各層から読み出された信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、前記フォーカスエラー信号によってビームスポットの各層のフォーカス制御を行うフォーカスサーボループと、前記フォーカスサーボ増幅部に設けられた第1および第2の可変増幅器と、少なくとも前記ヘッドアンプ、前記フォーカスサーボ増幅部の前記第1および第2の可変増幅器を制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、フォーカスサーボをOFFに設定した状態で前記第1および第2の可変増幅器に初期値を設定し、前記第1の層に対してフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスエラー信号の第1の振幅を測定し、次に前記第2の層に対してフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスエラー信号の第2の振幅を測定することにより、最大エラー振幅がどちらであるかを測定し、前記フォーカスサーボをONに設定した状態で前記第1の層のフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスサーボループの第1のループ利得を測定し、次に前記第2の層のフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスサーボループの第2のループ利得を測定し、前記第1の層から第2の層、又は前記第2の層から第1の層へのレイヤージャンプ時に、前記第1のループ利得と前記第2のループ利得に応じて前記第1の振幅又は前記第2の振幅が前記最大エラー振幅となるように前記第1の可変増幅器を制御して前記レイヤージャンプの移動速度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、光ピックアップのアクチュエータの感度のばらつきを正確に補正可能とし、レイヤージャンプやトラックジャンプの動作制御を精度良く行うことのできる光ディスク装置が得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する前に、本発明のいくつかの特徴を、図7を用いて説明する。図7(a)は、フォーカスサーチ動作時におけるフォーカスコイルの駆動電圧と、フォーカスエラー信号と、光ディテクタから出力として得られる全加算信号との関係を示した図で、図7(b)の波形は、光ディスクとしてレイヤー0,1を有する2層構造の光ディスクを使用した場合の対物レンズの動きに伴って得られるフォーカスエラー信号を示したものである。
本発明では、サーボループの応答特性を調べることにより、後述する慣性制動領域のアクチュエータ感度を測定することができ、レイヤージャンプおよびトラックジャンプにおける感度を含めてアクチュエータの感度を補正できる。例えば、2層構造の光ディスクを考えると図7(b)に示すように、レイヤー0におけるフォーカスエラー信号の振幅L0と、レイヤー1におけるフォーカスエラー信号の振幅L1は、信号面の反射率の影響を受けて、同一になるとは限らない。光ディスクの反射率は通常、20〜30%程度のばらつきが存在するので、各層の反射率が1.5倍(50%)程度も異なる光ディスクがある。なお、ここではレイヤー0は対物レンズに近い層であり、レイヤー1は対物レンズに遠い層である。
フォーカスエラー信号の振幅L0,L1を検出するには、図7(b)に示すように、ピークとボトムを検出することが考えられる。しかし、層間距離は例えば50μmと狭いので、図7(b)に示すピーク値dとボトム値eを振幅L0,L1毎に見分けることが困難である。即ち、レイヤー0の振幅L0に比較して、レイヤー1の振幅L1のような小さな振幅を正確に検出できない。また、どちらの層の振幅であるかを判別できない。この点、本発明ではフォーカスサーボループのループ利得からフォーカスエラー信号を想定することができるので、例えばレイヤージャンプ動作時のビームスポットと光ディスク面の相対的な速度制御を正確にしかも安定に行うことができる。また、複数のレイヤー各々のサーボループ利得を調べることにより、フォーカスエラー信号の最も大きなレイヤーを検知でき、また他のレイヤーを含めて各レイヤーのループ利得から各層のフォーカスエラー信号の振幅をほぼ同等になるように調整することができる。
次に、本発明が適用される光ディスク装置の制御系の構成及びアクチュエータの感度について図1、図2、図6Cおよび図7を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態による光ディスク装置の全体構成例を示したブロック図である。図2は、光ピックアップのアクチュエータ機構の電気的な構成を示すブロック図である。また、図6Cは、光ピックアップのアクチュエータ機構の入出力特性の領域区分を示したものである。
まず、図1を用いて本実施形態における光ディスク装置の構成を説明する。この光ディスク装置1は、ディスクモータ2により光ディスク3が回転駆動されており、この光ディスク3の一方の面に光ピックアップ4から対物レンズ5を介してレーザ光が照射され、その反射光から光ディスク3に記録されている情報が読み取られる。
この光ディスク装置1の制御系は、レーザ光のレーザ駆動回路11と、反射光からの信号を増幅しフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号を出力するヘッドアンプ12と、このヘッドアンプ12から出力されるフォーカスエラー信号を増幅および位相補償するフォーカスサーボ増幅器13fと、このフォーカスサーボ増幅器13fの出力により、光ピックアップ4のフォーカス用アクチュエータを駆動するためのフォーカス駆動信号を発生する駆動回路14fと、ヘッドアンプ12から出力されるトラッキングエラー信号を増幅および位相補償するトラッキングサーボ増幅器13tと、このトラッキングサーボ増幅器13tの出力により、光ピックアップ4のトラッキング用アクチュエータを駆動するための駆動回路14tと、光ピックアップ4の本体を光ディスク3の径方向に送る送りモータ15と、この送りモータ15や上記レーザ駆動回路11、ヘッドアンプ12、フォーカスサーボ増幅器13f、トラッキングサーボ増幅器13t、駆動回路14f,14tを制御する制御回路16とから成る。
光ディスク3は、ディスクモータ2により回転自在に構成されている。光ピックアップ4は、送りモータ15によって光ディスク3の半径方向に自在に移動可能に構成される。光ピックアップ4に内蔵されるレーザダイオード(図示せず)は、レーザ駆動回路11により駆動制御され、制御回路16の制御によって所定のレーザ光を光ディスク3に向けて出射する。
レーザダイオードから発したレーザ光は、光ピックアップ4内の光学素子を通過し対物レンズ5から出射される。対物レンズ5により集光されたレーザ光は、光ディスク3の情報面(レイヤー0又は1)において集光されその後、反射される。光ディスク3の情報面において反射されたレーザ光は、対物レンズ5、光ピックアップ4の光学素子を通過した後、例えば4分割された光ディテクタを有する光検出器に入射する。
光ピックアップ4の光検出器から出力された信号は、後述するようにヘッドアンプ12で増幅された後、演算処理されフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号に変換される。フォーカスエラー信号は、フォーカスサーボ増幅器13f、駆動回路14fを通して対物レンズ5をフォーカス方向に駆動する。また、トラッキングエラー信号は、トラッキングサーボ増幅器13t、駆動回路14tを通して対物レンズ5をトラッキング方向に駆動する。光ディスク装置1の各部の制御は、制御回路16が行う。対物レンズ5を可動させるために種々のアクチュエータが用いられるが、ここでは、2軸駆動のムービングコイル式のアクチュエータを用いる場合について説明する。
一般的に、2軸駆動のムービングコイル式のアクチュエータ機構の構造として、対物レンズ5と、その対物レンズ5をフォーカス方向およびトラッキング方向に可動させるためのフォーカス用可動コイルおよびトラッキング用可動コイル(以下、アクチュエータコイルと呼ぶ)とが一体的に構成されたレンズホルダーとなっている。そして、このレンズホルダーが光ピックアップ4の本体にダンピング材を介してバネ性を有した複数のサスペンションワイヤーで取り付けられ、フォーカス方向およびトラッキング方向に可動可能に保持されている。
一方、このアクチュエータコイルと磁気回路を形成するマグネットがアクチュエータコイルに対向するようにエアーギャップ(磁気ギャップ)を介して光ピックアップ4の本体に取り付けられている。そして、アクチュエータコイルに電流を流すことによって対物レンズ5を、マグネットとアクチュエータコイルとの磁力作用によって、フォーカス方向およびトラッキング方向に可動するようになっている。
こうした構造を有する、光ピックアップのアクチュエータ機構の電気的ブロック図を、図2に示す。図2では、電圧駆動で示しているが、コイルの逆起電圧は小さいため無視している。
図2において、入力端子21に駆動電圧Vinが印加されると、この駆動電圧Vinは、ブロック22の伝達定数1/Z(Z−1)で電流に変換され、駆動電流I(P)として出力される。この駆動電流I(P)は、ブロック23においてアクチュエータコイルの巻きターン数およびマグネットの強さに比例する値の変換定数K(p)によって、駆動力Fに変換されて出力される。この駆動出力Fは、ブロック25に入力され、ブロック25の可動部の質量mに関係する変換定数1/mSによって変移Xとして出力される。一方、この変移Xは、バネ定数Kを有するブロック26,およびダンピング変換定数DSを有するブロック27を通り、ブロック25の入力ポイント24にネガティブフィードバックされる。
なお、ブロック25の可動部の質量mはレンズホルダーの質量が主で、Sはラプラス演算子を示す。また、ブロック26のバネ定数Kは、サスペンションワイヤーのバネ定数Kに比例した定数である。また、ブロック27のダンピング変換定数DSは、レンズホルダーのサスペンション系に設けられたダンピング材のダンピング定数である。
このアクチュエータ機構の入出力特性は、図6Cで示すように、バネ定数Kで特性がほぼ決まるバネ制動領域R1と、共振周波数f0を含みバネ定数Kおよび可動質量mで特性がほぼ決まるダンピング領域R2と、可動質量mで特性がほぼ決まる慣性制動領域R3とに大きく分けられる。共振周波数f0はフォーカス系のレスポンス、トラック系のレスポンスとも50〜60Hz程度に設定されるのが一般的である。なお、共振周波数f0のレスポンスは、ブロック27のダンピング定数DSに左右される。
このようなムービングコイル式アクチュエータ機構における伝達特性のばらつきは、バネ制動領域R1においては、サスペンションワイヤーのバネ材の機械寸法と材質、アクチュエータコイルの抵抗、マグネットの磁力、および磁気ギャップなどによって生ずる。また、慣性制動領域R2においては、可動質量m、コイルインピーダンス、マグネットの磁力、および磁気ギャップなどによって生ずる。
バネ制動領域R1は、図7に示すようなフォーカスサーチ動作に使われたり、ディスク判別、フォーカスエラー振幅の測定などに用いられる。一方、本発明では後述するように慣性制動領域R2を、サーボループ利得の調整、レイヤージャンプ動作、トラックジャンプ動作に用いる。
次に、本発明の一実施形態について図3乃至図9を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形態によるアクチュエータ駆動回路の構成を示したものである。このアクチュエータ駆動回路の構成は、例えば4つの光ディテクタA,B,C,Dから成る4分割光検出器31を用い、フォーカスエラー信号の検出には非点収差法を用い、トラッキングエラー信号の検出には、プッシュプル法を用いた場合について述べる。
アクチュエータ駆動回路の構成は、4分割光検出器31から、図3に示すように各々2つの光ディテクタからの出力を受ける加算器32a,32b,32c,32dと、各加算器32b,32dの出力を受ける乗算器33b,33dと、加算器32aと乗算器33bの出力を受ける減算器34aと、加算器32cと乗算器33dの出力を受ける減算器34cとをヘッドアンプ12に備える。また、各減算器34a,34cの出力を受ける乗算器35a,35cと、各乗算器35a,35cの出力を受ける加算器36a,36cと、各加算器36a,36cにその発振出力を供給する発振器37a,37cと、加算器36a,36cの出力を各々入力とし、積分補償や微分補償機能を有するイコライザ38a,38cと、これらイコライザ38a,38cの出力を入力とする乗算器39a,39cとを前記フォーカスサーボ増幅器13fおよびトラッキングサーボ増幅器13tにそれぞれ備える。そして、これらの乗算器39a,39cの出力を受けて各々フォーカスアクチュエータFAと,トラッキングアクチュエータTAとを駆動する前記駆動回路14f、14tに相当する駆動回路40a,40cと、上記乗算器33b,33d,35a,35c,39a,39cおよび発振器37a,37cを制御する前記制御回路16に相当する制御回路40とから成る。なお、乗算器33b、33d,35a,35c,39a,39cは、可変増幅器として説明する。
乗算器35aは、フォーカス点を最適に調整する機能を有し、4分割光検出器31の4つの光ディテクタA,B,C,Dに受ける信号の合計が最大、すなわち光ビームのスポットが光ディスク3の目的の信号部にジャストフォーカスとなるように制御回路40により調整される。実際には、これらの回路において発生する直流オフセットをキャンセルする直流オフセット調整部が必要であるが、図3では省略している。また乗算器35cは、トラッキング点を調整する機能を有し、図5(c)に示すトラッキングエラー信号の正負の振幅a,bが等しくなるように、制御回路40がトラッキングエラー信号を検知して調整する。
ここで、図5(a)は、光ディスクが1層構造の場合のフォーカスエラー信号である。図5(b)は、光ディスクが2層構造の場合のレイヤー0とレイヤー1におけるフォーカスエラー信号である。図5(c)は、トラッキングエラー信号を示す。そして、図5(a)の振幅AFは、1層構造の場合のフォーカスエラー信号の振幅である。また、図5(b)の振幅AF0は、2層構造のレイヤー0のフォーカスエラー信号の振幅、振幅AF1はレイヤー1のフォーカスエラー信号の振幅である。さらに、図5(c)の振幅ATは、トラッキングエラー信号の振幅を示し、振幅a,bはトラッキングエラー信号の正方向および負方向の振幅を示す。
ここで、図3に示す乗算器35a,35cの初期値は0dBである。光ピックアップ4においては、この初期値0dBが光学調整の目標値である。減算器34aはフォーカスエラー信号FEを出力し、減算器34cはトラッキングエラー信号TEを出力する。光ピックアップ4の光学調整誤差は、可変増幅機能を有する乗算器35a,35cの増幅度を制御回路40の制御によって増減させることにより、取り除くようにする。
減算器34aは、光ディテクタAと光ディテクタDからの信号を加算する加算器32aの出力から、乗算器33bの出力を減算する。乗算器33bの入力は、光ディテクタBからの信号と光ディテクタCからの信号を加算する加算器32bの出力である。したがって、4分割光検出器31に入力する光量をPとすると、減算器34aの出力信号であるフォーカスエラー信号FEは、FE=((A+D)−(B+C))P、と表わすことができる。なお、光量Pはレーザ出力光と光ディスク3の反射率に比例する値である。
一方、減算器34cは、光ディテクタAと光ディテクタCからの信号を加算する加算器32cの出力から、乗算器33dの出力を減算する。乗算器33dの入力は、光ディテクタDと光ディテクタBからの信号を加算する加算器32dの出力である。したがって、減算器34cの出力信号であるトラッキングエラー信号TEは、TE=((A+C)−(B+D))Pと、表わすことができる。
図4は、図3の構成におけるフォーカス制御系に着目した構成を示すものである。図4において、図3と同じものには同じ番号を付して、その説明は省略する。図4に示す振幅検出器41a,42aは、制御回路40内に有するがここでは、外に出して示している。
減算器34aからの出力信号であるフォーカスエラー信号FEは、乗算器35aに入力され、その振幅が振幅検出器41aで検出され、その検出された振幅の値に応じて制御回路40はフォーカス制御を行う。
乗算器35aには、初期の増幅率に設定されており、図7(a)(b)(c)に示すフォーカスサーチ動作を行う。図7は、フォーカスサーチ動作時におけるフォーカスコイルの駆動電圧とフォーカスエラー信号電圧と光ディテクタから出力として得られる信号の関係を示した図である。図7(a)は、フォーカスコイルに加えられる駆動電圧を示し、正の方向(図中の矢印方向)が対物レンズ5を光ディスク3に近づける方向である。図7(b)は、光ディスク3としてレイヤー0、1を有する2層構造の光ディスクを使用した場合の対物レンズ5の動きに伴って得られるフォーカスエラー信号を示している。図7(c)は、この光ディスク3から得られる全反射光信号を示し、光ディテクタA、B、CおよびDから出力された信号の全加算信号を示す。図7(a)、(b)、(c)とも、横軸は時間軸である。
図7(a)に示すように、フォーカスサーチのための駆動電圧を負から正の方向に加えていくと、図7(b)の信号Suに示す光ディスク3の表面からの反射に基づくフォーカスエラー信号がまず得られる。そして、次に振幅L0に示す表面に近いレイヤー0からのフォーカスエラー信号が得られ、次に振幅L1に示すレイヤー1からの反射に基づくフォーカスエラー信号が得られる。図7(b)において、ピーク値d,ボトム値eはレイヤー0における光ビームの反射によるピーク値とボトム値を各々示している。
このフォーカスサーチ動作により、図7(b)に示すフォーカスエラー信号が乗算器35aから出力された時、信号Su、振幅L0、および振幅L1の最大振幅を、図4に示す振幅検出器41aが検出し、最大振幅(すなわち、レイヤー0の振幅L0)が目標値になるように、乗算器35aの利得が制御回路40によって制御設定される。このレイヤー0のフォーカスエラー信号の振幅AF0は、通常、そのピーク値dとボトム値eを検出することにより測定される。
フォーカスエラー信号の振幅AF0の利得が乗算器35aに設定されたら、制御回路40は再びフォーカスサーチ動作を行い、焦点が合ったらフォーカスサーチ動作を停止し、フォーカスサーボをオンする。つまり、フォーカスサーチ中は、フォーカスサーボがオフされている。なお、図4にはフォーカスサーボのオン・オフ制御部の構成は示していない。
フォーカスサーボループの利得は、フォーカスサーボループに、発振器37aからの出力信号OSC1を外乱信号として加算器36aに加えることにより、得られる。図6Aに、加算器36aの具体的な構成例を示す。この加算器36aは、正入力端子が接地された演算増幅器61と、この演算増幅器61の負入力端子と加算器36aの入力端子62との間に接続された抵抗R62と、同じく演算増幅器61の負入力端子と加算器36aの発振器37aからの入力端子63との間に接続された抵抗R63と、そして演算増幅器61の負入力端子と出力端子64との間に接続された抵抗R64とから成る。また、加算器36cについても加算器36aと同様の構成を有する。
これらの抵抗R62,R63,R64は等しい抵抗値を与え、加算器36aの利得を1としておく。この状態において、フォーカスサーボループの入力信号としての発振器37aからの外乱信号OSC1の振幅と、それに対するフォーカスサーボループの出力信号となる乗算器35aからの出力信号の振幅との比を求めることによってフォーカスサーボループの利得が得られる。
同様に、トラッキングサーボループの入力信号としての発振器37cからの外乱信号OSC2の振幅と、それに対するトラッキングサーボループの出力信号となる乗算器35cからの出力信号の振幅との比を求めることによってトラッキングサーボループの利得が得られる。なお、上記では抵抗R62,R63,R64を等しい抵抗値として説明したが、異なった値を有してもループ利得を求めることができることは勿論である。
図6Bに一例として、フォーカスサーボループの閉ループ応答特性例を示す。また、図6Cは、図6Bの応答特性に対応するフォーカスアクチュエータFAの動作領域を示している。図6Cに示す共振周波数f0は、ほぼサーボループのカットオフ周波数なる。このため、フォーカスサーボループの利得調整やレイヤージャンプ、トラックジャンプ等の制御に使用する外乱信号周波数fsは、図6Bに示すように共振周波数f0より高い周波数を選択する。通常は、この外乱信号周波数fsとして、1.5〜2.5kHz位の周波数が選ばれる。図6Bと図6Cに示すようにフォーカスアクチュエータの調整は、慣性制動領域R3において実行される。
図6Bにおいて、ループ応答特性65a,65b,65cは、サーボループ利得が目標値より高い場合、目標値に同じ場合、目標値より低い場合を各々示しており、この値は図3に示す制御回路40が得る。このループ応答特性は、発振器37aの出力信号OSC1に対する、乗算器35aの出力信号の周波数応答特性を示すものである。
加算器36aまたは加算器36cの入力信号は、それぞれフォーカスエラー信号FEまたはトラッキングエラー信号TEの周波数成分でありであり、制御回路40は前記発振器37a,37cと同じ周波数成分を得るために、通常、バンドパスフィルタを使用する。そのほか、発振器37aの出力信号と加算器36aの入力信号との位相差によりフォーカスループ利得を得る方法もある。トラッキングループ利得も同じようにして、発振器37cの出力信号と加算器36cの入力信号との位相差によりループ利得を得ることができる。
フォーカスサーボループのループ利得の調整は、フォーカスアクチュエータの感度が例えば図6Bに示すループ応答特性65aが得られたら、制御回路40はこのループ応答特性65aの値からループ応答特性65bの値(目標値)を減算し、それに相当する利得だけ、乗算器39aの利得を低くする。あるいは、制御回路40は、乗算器39aの利得を段階的に低下させていき、(65a−65b)の絶対値が所定の範囲に入るまでループ制御させる方法を取る。また、ループ応答特性65cが得られた場合には、上記ループ応答特性65aが得られた場合と逆の操作を行う。つまり、制御回路40はループ応答特性65bの値(目標値)からループ応答特性65cの値を減算し、(65b−65c)に相当する利得だけ、乗算器39aの利得を高くする。
このように処理することにより、乗算器39aの入力から、駆動回路40a、フォーカスアクチュエータFAの高域感度を、一定に周波数応答特性を調整することが可能となる。したがって、一連の制御を司る制御回路40は、この調整されたフォーカスアクチュエータの高域感度を知ることになる。なぜならば、フォーカスエラー振幅とループ利得を知ることができるためである。
上記では、フォーカスサーボループのループ利得の調整について述べたが、乗算器39cにおけるトラッキングサーボループのループ利得の調整も同様に行うことができる。制御回路40は、乗算器39cを、図5(c)に示すトラッキングエラー信号の正、負の振幅a、bがa=bとなるようにトラッキングエラー信号のバランスを調整する。
次に、レイヤージャンプの動作について説明する。図8(a)〜(e)にレイヤージャンプ動作における各波形の関係を示す。図8(a)はフォーカスエラー信号(FE)の波形、図8(b)はフォーカスエラー信号の微分信号即ち速度成分(FZCR)信号の波形で、このFZCR信号振幅をフォーカスエラー信号振幅で除した値(FZCR/FE)が微分利得を表す。図8(c)は高周波振幅(RFRP)信号の波形、図8(d)は乗算器39aから駆動回路40aに出力されるアクチュエータ駆動(FOO)信号の波形、図8(e)はフォーカスサーボON/OFF(JMPST)信号の波形を示している。
フォーカスサーボがONになっているとき、制御回路40はJMPST信号をhigh“H”にしてフォーカスサーボをOFFする。フォーカスサーボをOFFにすると同時に駆動回路40aを制御してFOO信号を所定方向に加速させるため振幅Fを持つアクチュエータ駆動パルスをT時間、フォーカスアクチュエータコイルに出力する。そして、駆動回路40aはT時間経過後、振幅Bを持つブレーキ信号とするブレーキ駆動パルスをフォーカスエラー信号FEがレベルSTに到達するまで、フォーカスアクチュエータコイルに出力する。
次に、駆動回路40aはFZCR信号の逆極性の信号であるBRK信号を期間BDだけ、フォーカスアクチュエータコイルに出力する。図8(d)の期間BDは、FZCR信号がゼロクロスする時点で終了する。制御回路40は、このゼロクロスを検出したらJMPST信号をlow“L”にすると同時にフォーカスサーボをONにする。なお、トラッキングサーボの場合は、JMPST信号がhigh“H”となる前にOFFとし、high“H”となった以降にONにする。
このとき、図8(d)のFOO信号のアクチュエータ駆動パルスの幅Tとブレーキ駆動パルスの振幅Bは、フォーカスアクチュエータFAの高域感度を加味しなければ光スポットのジャンプ速度の精度が悪化する。
また、BRK信号が示す速度信号は、フォーカスエラー信号FEの振幅に依存し、このBRK信号と速度目標との誤差分で速度制御が行われているため、フォーカスエラー信号FEの変化は速度制御の速度目標が変わったことに相当する。フォーカスエラー信号FEの振幅が所定値から大きくずれると速度制御が安定しない。また、そのループ利得は、フォーカスアクチュエータの高域感度に依存するので、高域感度を安定化することによって速度制御を安定化させることができ、レイヤージャンプ動作時のビームスポットと光ディスク面との相対移動速度のばらつきを、その高域感度を補正することによって実質的に補正することができる。
なお、図5(a)に示すフォーカスエラーの検出距離d1は、光ピックアップ5に用いられる光学素子により決定されるものである。
次に、トラックジャンプの動作について説明する。図9(a)〜(c)に1トラックジャンプ動作における各波形の関係例を示す。図9(a)はトラッキングエラー信号(TE)で、レベルSTBは、ビームスポットが例えば光ディスクのフォワード方向(内周側から外周側に向かう方向)にジャンプするときに使用されるスタンバイレベルを示し、レベルSTFはその逆方向(外周側から内周側に向かうバックワード方向)にジャンプするときに使用されるスタンバイレベルを示す。また、図9(b)はトラッキングアクチュエータ駆動信号TROの波形を、図9(c)はジャンプ期間信号JMPSTの波形を示す図である。以下のトラッキングサーボの制御指示は、制御回路40が行う。
制御回路40は、トラッキングサーボがONのとき、図9(c)のJMPST信号を“H” にしてトラッキングサーボをOFFにする。トラッキングサーボをOFFにすると同時に駆動回路40cを制御して、図9(b)の加速パルスであるTRO信号を所定方向に振幅Fで、トラッキングエラー信号TEがゼロクロスするまで、トラッキングアクチュエータコイルに出力する。次に、駆動回路40cは振幅Bを持つ減速パルスを、トラッキングエラー信号がスタンバイレベルのSTBレベルを超えるまでトラッキングアクチュエータコイルに出力する。制御回路40は、トラッキングエラー信号がゼロクロスした時点において、JMPST信号をlow“L”にすると同時にトラッキングサーボをONして、1トラックジャンプを終了する。
このとき、加速パルスである駆動信号TROの振幅Fの値は、トラッキングアクチュエータの高域感度との積として加速状態が決まるので、ジャンプ時間の安定性を決定する。つまり、上述したレイヤージャンプ動作の時と同様に、高域感度がばらつくことによって生ずるトラックジャンプ時のビームスポットと光ディスク面との相対移動速度のばらつきを、その高域感度を補正することによって実質的に補正することができる。
ちなみに、トラッキングアクチュエータのアクチュエータ感度が高いとジャンプの加速/減速速度が上がり過ぎて安定度が低下する。逆に、アクチュエータ感度が低いと、特に、光ディスクの偏芯が大きいとき、安定度が低下する。この傾向は、1回にジャンプするトラックジャンプ数が多くなるほど顕著になる。
また、図5(c)におけるトラッキングエラー信号のゼロクロス時間T1は、トラックピッチにより決まるトラック間距離であり、振幅ATを一定にした場合、T1が小さくなるとトラッキングループ利得が上がる。なお、トラックジャンプ制御部の構成図は、省略してある。
次に、フォーカスアクチュエータやトラッキングアクチュエータのアクチュエータ感度の測定例について、図10を用いて説明する。図10は、図4に示した構成を用いてフォーカスアクチュエータ感度を測定するためのフローチャートを示したものである。ここで説明するステップを、レイヤージャンプやトラックジャンプ動作の制御に適用して、利得調整が行われるものである。
まず、制御回路40はステップS101において、フォーカスサーボをOFFにして可変増幅器1、2(図4の乗算器35a、39a)の予め定められた利得の初期値を設定する。このとき、可変増幅器1はフォーカスエラー信号の振幅が、例えばCDとCD−RWなど光ディスクに応じて、目標の信号振幅になるように利得を設定する。但し、通常、光ピックアップのばらつきや光ディスクの反射率のばらつきがあるので、そのエラー信号振幅の平均値が目標になるように設定することが好ましい。
可変増幅器2は(図4の乗算器39a)、駆動回路40aとフォーカスアクチュエータFAの感度のばらつきの平均値が、図6Bに示す目標値の応答特性65bになるように設定することが望ましい。
次のステップS102において、振幅検出器41aで初期値に設定された利得でのフォーカスエラー信号の振幅Aを測定する。フォーカスエラー信号の振幅の場合、図7(a)に示すようにフォーカスアクチュエータコイルの駆動電圧を時間軸に対して一定レートで上昇するような信号とする。このレートは、1sec位で1.2mm移動する程度が好ましい。DVD2層の光ディスクでは、層間距離が50μm程度であるので、図7(b)に示す振幅L0と振幅L1の時間間隔は40msec相当程度になる。振幅検出器41aは、図7(c)に示す振幅L0のピーク値dとボトム値eを検出して振幅Aを検出する。
また、トラッキングエラー信号TEの振幅の場合には、フォーカスサーボのONの後、トラッキングサーボをOFFして得られる図5(c)に示す振幅値a,bからその振幅Aを得る。
ステップS103では、上記ステップS102で測定した振幅Aと、所定の目標振幅値とを比較し、その振幅値の差Bを求め、制御回路40のメモリ(図示せず)に記憶する。あるいは、振幅差Bを用いてエラー信号振幅値が目標値になるように可変増幅器1(図4の乗算器35a)の利得を変更してもよい。
次のステップS104では、フォーカスサーボをONした後に、発信器37aから加算器36aに外乱信号OSC1を注入し、ステップS105ではフォーカスサーボループのループ利得Dを測定する。即ち、発信器37aから加算器36aに注入する外乱信号OSC1の振幅と、それに対する乗算器35aから加算器36aに入力される信号の振幅との比率を求める止まることによって、フォーカスサーボループのループ利得Dを得る。次のステップS106では、上記測定されたループ利得Dと、目標となる所定のループ利得とを比較してそのループ利得差Eを求め、制御回路40のメモリ(図示せず)にこのループ利得差Eを記憶すると共に、それに応じた利得を可変増幅器2(図4の乗算器39a)に設定する。あるいは、得られるループ利得が目標値となるようにこの可変増幅器2の利得の設定を変更する。
そして、ステップS107では、上記ステップS103で得られた振幅差Bと、ステップS106において得られた利得差Eに基づいてフォーカスアクチュエータの感度を算出する。
次に、2層構造の光ディスクを用いたときのフォーカスエラー信号の調整について説明する。図11は、図4に示した構成を用い、2層構造の光ディスクを用いたときのフォーカスエラー信号により、その信号振幅を変更する場合のフローチャートを示す。
まずステップS111において、可変増幅器1,2(図4の乗算器35a、39a)の初期値を設定する。次に、ステップS112では、振幅検出器41aで各層から反射して得られるフォーカスエラー信号のうち最大エラー振幅を有する信号の振幅値Aを測定する。次のステップS113では、この振幅値Aを所定の目標振幅値と比較し、その振幅値の差Bを求める。
ステップS114では、フォーカスサーボをONにし、次のステップS115では、光ディスクの層(レイヤー0)におけるフォーカスサーボループのループ利得G1を測定する。そして、ステップS116では、光ディスクの層を、先に測定したループ利得G1の層と別の層、例えばレイヤー0からレイヤー1に変更し、ステップS117ではこの層(レイヤー1)でのフォーカスサーボループのループ利得G2を測定する。
次のステップS118では、上記ステップS115とS117で測定された利得G1と利得G2の比Eを求め、ステップS119では、利得G1が利得G2より大きいかどうかを判定する。利得G1が利得G2より大きい場合には、ステップS120で利得比Eに応じて利得G2の層、例えばレイヤー1のフォーカスエラー信号の振幅が大きくなるように可変増幅器1(図4の乗算器35a)の利得を変更する。一方、利得G1が利得G2より小さい場合には利得比Eに応じて利得G1の層、例えばレイヤー0のフォーカスエラー信号の振幅が小さくなるように可変増幅器1(図4の乗算器35a)の利得を変更する。いずれにしても、最終的にはフォーカスエラー信号の振幅が略同等かつ目標振幅になるように可変増幅器1の利得を設定することになる。
また、上記のようにフォーカスエラー信号の最大エラー振幅を有する信号の振幅値Aが測定され、その最大エラー振幅値が測定されたディスクの層(レイヤー0)のフォーカスサーボループのループ利得G1を測定すると共に、先に測定した利得G1のディスクの層と別の層(レイヤー1)でのフォーカスサーボループのループ利得G2を測定しており、これらの測定結果からループ利得G2のディスクの層(レイヤー1)のフォーカスエラー振幅値を容易に推定することができる。
この推定したフォーカスエラー振幅値に基づいて各レイヤー(レイヤー0,1)からの信号の振幅が一定になるように可変増幅器1の利得を調整してもう一度確認のために測定して精度を向上させてもよいが、測定せず、上記推定値に基づいてすぐ再生を行うようにしてもよい。このようにすれば、測定のための時間を短縮することができ、結果として再生までの時間短縮する効果がある。反射信号の情報に基づいて推定された上記フォーカスエラー信号の振幅値は、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボに用いることが可能である。
上記のように、各レイヤー(レイヤー0,1)からの反射信号からフォーカスエラー信号の振幅値を推定する回路および、この推定値に基づいて振幅値が略一定になるように、振幅を調整する回路は、図示していないが、図4に示す構成では、制御回路40に含まれる。
ところで、光ディスクの反射率は、例えばDVD−RとDVD−RWのように3倍程度異なる。また、複数の層から成る光ディスクにおいては、各層で反射率が1.5倍程度異なる光ディスクがある。これらの光ディスクから反射信号を演算処理し、フォーカスエラーやトラッキングエラー、ATIP演算/検出、LPP信号演算/検出、全反射レベル演算/検出を行う場合がある。これらの検出/演算を行う場合、特にアナログ演算やA/Dコンバータは、有限のダイナミックレンジで処理する必要がある。
したがって、予め各層のフォーカスエラー信号の振幅の値を知ることによって利得を変え、信号レベルが小さいときにはレベルを大きく補正するべくヘッドアンプ利得を大きくし、信号レベルが大きいときにはレベルを小さく補正するべくヘッドアンプ利得を小さくして信号レベルを調整する。このように、上記ダイナミックレンジ内で確実にフォーカスエラー信号の検出をしやすくしておくことが、検出精度を確保するために役立つ。本発明では、この各レイヤーの反射率に応じた情報をできるだけ早い段階で知る手段を提供することができる。
例えば、1層(レイヤー0)の反射率が10%で、2層(レイヤー1)の反射率が5%であるとすると、上記の演算をする場合の利得を1層の再生では、例えば0dBとし、2層の再生を6dBと設定すれば、同一信号レベルでの検出処理ができる。反射率は、光検出器の出力に現れるので、フォーカスエラー信号や全反射信号などが利用できる。
全反射信号は加算により得られ、フォーカスエラー信号は減算により得られることから、フォーカスエラー信号がノイズの点で有利である。トラッキングエラー信号も減算で得られるが、トラックピッチの影響を受けるので、反射情報を得るには精度の点で劣ることになるが利用することはできる。
フォーカスサーボループのループ利得により反射率が推定できるとトラッキングサーボをONする以前に各層の反射率の違いがわかるので、トラッキングサーボON時の精度を向上することができる効果がある。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々変形して実施可能である。
本発明の実施形態に係る光ディスク装置全体の構成を示す図。 アクチュエータ機構の電気的ブロック図。 本発明の実施形態に係るアクチュエータ駆動回路の構成を示す図。 本発明のフォーカスサーボ系の構成を示すブロック図。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態におけるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボの制御を説明するための図。 図4における加算器36aの構成例を示す図。 フォーカスサーボループの利得調整やレイヤージャンプ、トラックジャンプ等の制御におけるフォーカスアクチュエータのループ応答特性の一例を示す図。 図6Bに対応するフォーカスアクチュエータの入出力特性の領域区分を示す図。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態におけるフォーカスサーチの波形を示す図。 (a)〜(e)は、本発明の実施形態におけるレイヤージャンプの場合の各波形を示す図。 (a)〜(c)は、1トラックジャンプの場合の波形を示す図。 本発明の実施形態におけるアクチュエータ感度を測定する動作のフローチャート。 本発明の実施形態における光ディスク装置のフォーカスエラー信号の振幅を変更する動作のフローチャート。
符号の説明
1・・・光ディスク装置、
2・・・ディスクモータ、
3・・・光ディスク、
4・・・光ピックアップ、
5・・・対物レンズ、
11・・・レーザ駆動回路、
12・・・ヘッドアンプ、
13f・・・フォーカスサーボ増幅器、
13t・・・トラッキングサーボ増幅器、
14f、14t・・・駆動回路、
15・・・送りモータ、
16、40・・・制御回路、
22,23,24,25,26,27・・・構成ブロック、
32a,32b,32c,32d・・・加算器、
34a,34c・・・減算器、
33b、33d,35a,35c,39a,39c・・・乗算器、
40a,40b・・・駆動回路、
61・・・演算増幅器、
R62,R63,R63・・・抵抗、
FE・・・フォーカスエラー信号、
FT・・・トラッキングエラー信号。

Claims (2)

  1. 光ピックアップ、ヘッドアンプ、フォーカスサーボ増幅部、およびフォーカスアクチュエータ駆動部から成り、前記光ピックアップを介して少なくとも第1および第2の層を有する光ディスクの各層から読み出された信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、前記フォーカスエラー信号によってビームスポットの各層のフォーカス制御を行うフォーカスサーボループと、
    前記フォーカスサーボ増幅部に設けられた第1および第2の可変増幅器と、
    少なくとも前記ヘッドアンプ、前記フォーカスサーボ増幅部の前記第1および第2の可変増幅器を制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、
    フォーカスサーボをOFFに設定した状態で前記第1および第2の可変増幅器に初期値を設定し、前記第1の層に対してフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスエラー信号の第1の振幅を測定し、次に前記第2の層に対してフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスエラー信号の第2の振幅を測定することにより、最大エラー振幅がどちらであるかを測定し、
    前記フォーカスサーボをONに設定した状態で前記第1の層のフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスサーボループの第1のループ利得を測定し、次に前記第2の層のフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスサーボループの第2のループ利得を測定し、
    前記第1の層から第2の層、又は前記第2の層から第1の層へのレイヤージャンプ時に、前記第1のループ利得と前記第2のループ利得に応じて前記第1の振幅又は前記第2の振幅が前記最大エラー振幅となるように前記第1の可変増幅器を制御して前記レイヤージャンプの移動速度を制御する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 光ピックアップ、ヘッドアンプ、フォーカスサーボ増幅部、およびフォーカスアクチュエータ駆動部から成り、前記光ピックアップを介して少なくとも第1および第2の層を有する光ディスクの各層から読み出された信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、前記フォーカスエラー信号によってビームスポットの各層のフォーカス制御を行うフォーカスサーボループと、前記フォーカスサーボ増幅部に設けられた第1および第2の可変増幅器と、
    少なくとも前記ヘッドアンプ、前記フォーカスサーボ増幅部の前記第1および第2の可変増幅器を制御する制御回路とを備えた光ディスク装置の信号処理方法であって、
    フォーカスサーボをOFFに設定した状態で前記第1および第2の可変増幅器に初期値を設定し、前記第1の層に対してフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスエラー信号の第1の振幅を測定し、次に前記第2の層に対してフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスエラー信号の第2の振幅を測定することにより、最大エラー振幅がどちらであるかを測定し、
    前記フォーカスサーボをONに設定した状態で前記第1の層のフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスサーボループの第1のループ利得を測定し、次に前記第2の層のフォーカスサーチを実行して得られた前記フォーカスサーボループの第2のループ利得を測定し、
    前記第1の層から第2の層、又は前記第2の層から第1の層へのレイヤージャンプ時に、前記第1のループ利得と前記第2のループ利得に応じて前記第1の振幅又は前記第2の振幅が前記最大エラー振幅となるように前記第1の可変増幅器を制御して前記レイヤージャンプの移動速度を制御する
    ことを特徴とする光ディスク装置の信号処理方法。
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