JP2008051191A - 固定式等速自在継手 - Google Patents

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    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
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    • F16D3/843Shrouds, e.g. casings, covers; Sealing means specially adapted therefor enclosed covers
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Abstract

【課題】外輪のトラック溝の開口側溝底をテーパ状にすると共に内輪のトラック溝の奥側溝底をテーパ状とし、外輪のトラック溝を短くした固定式等速自在継手において、最大作動角時に最も飛び出した位相にあるボールが外輪のトラック溝から外れた後に再びそのトラック溝に収まるまでボールの挙動を安定化させる。
【解決手段】外輪10の開口端18の外周面に締め付け固定されたブーツ60の大径端部62の内径側から径方向に延在し、最も飛び出る位相にあるボール30に対して外輪10の内部へ向けて押し込み力を作用させる干渉部64を、外輪10の開口端18の端面11に配設する。
【選択図】図3

Description

本発明は固定式等速自在継手に関し、詳しくは、自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で作動角度変位のみを許容する固定式の等速自在継手に関する。
近年、自動車の乗車空間拡大の観点からホイールベースを長くすることがあるが、それに伴って車両回転半径が大きくならないようにするため、自動車のドライブシャフト等の連結用継手として使用されている固定式等速自在継手の高角化による前輪の操舵角の増大が求められている。
一般的に、この等速自在継手は、図12に示すように内球面112に複数のトラック溝114を円周方向等間隔に軸方向に沿って開口端118に向けて形成した外側継手部材としての外輪110と、外球面122に外輪110のトラック溝114と対をなす複数のトラック溝124を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内側継手部材としての内輪120と、外輪110のトラック溝114と内輪120のトラック溝124との間に介在してトルクを伝達する複数のボール130と、外輪110の内球面112と内輪120の外球面122との間に介在してボール130を保持するケージ140とを備えている。
前述した高角化のニーズに対する等速自在継手は、大きな作動角を取り得る構造とするため、図12に示すようにケージ140の内球面144の曲率中心Oと、外球面142の曲率中心Oとは、継手中心面Pに対して等距離fだけ軸方向に逆向きにオフセットされている(ケージオフセット)。このように、ケージオフセットを設けることにより、ケージ140は、外輪110の開口側に向けて厚肉で、かつ、その奥側に向けて薄肉となる形状を有する。
また、外輪110のトラック溝114の曲率中心Oおよび内輪120のトラック溝124の曲率中心Oは、外輪110の内球面112の曲率中心Oおよび内輪120の外球面122の曲率中心Oに対して等距離Fだけ軸方向に逆向きにオフセットされている(トラックオフセット)。このように、トラックオフセットを設けることにより、外輪110のトラック溝114および内輪120のトラック溝124のそれぞれは、外輪110の開口側で深く、かつ、その奥側で浅くなっている。これら一対のトラック溝114,124により、外輪110の奥側から開口側に向けて径方向間隔が徐々に増加する楔状のボールトラックが形成されている。
なお、内輪120の外球面122の曲率中心Oは、ケージ140の内球面144の曲率中心と一致し、外輪110の内球面112の曲率中心Oは、ケージ140の外球面142の曲率中心と一致している。
この固定式等速自在継手では、さらに高角化を図るため、外輪110のトラック溝114の開口側溝底を、その外輪110の開口側に向けて直線的に拡径したテーパ状にすると共に、内輪120のトラック溝124の奥側溝底を、その内輪120の奥側に向けて直線的に拡径したテーパ状とすることにより、高角域の作動を実現している(例えば、特許文献1〜3参照)。
図13は、継手が最大作動角θをとった状態、つまり、外輪110の回転軸Xと内輪120の回転軸Y(内輪120に連結されたシャフト150の中心軸)が最大作動角θをとった状態を示す。また、特許文献4に開示された固定式等速自在継手では、最大作動角をとった時に最も飛び出した位相(位相角φ=0°)にあるボール130が外輪110のトラック溝114から外れ、そのボール130の隣りに位置するボール130が外輪110のトラック溝114が外れない範囲内で、外輪110のトラック溝114を短くする構造が提案されている。このような構造とすることにより、シャフト150との干渉を回避して継手の高角化を図るようにしている。
なお、図中、外輪110のトラック溝114を軸方向に移動するボール130がそのトラック溝114と接触する点の移動軌跡mを破線で示す。また、外輪110のトラック溝114から外れたボール130の接触点Aを図中×印で示す。
この等速自在継手では、潤滑剤としてグリースが内部に封入されており、そのグリースが外部へ漏洩したり、あるいは、外部から継手内部へ水やダスト等の異物が侵入したりすることを防止する目的から、等速自在継手の外輪110と内輪120に連結されたシャフト150との間に密封用ブーツ160が装着されている。
このブーツ160は、外輪110の開口端118の外周面にブーツバンド170により締め付け固定される大径端部162と、シャフト150の外周面にブーツバンドにより締め付け固定される小径端部(図示せず)と、その大径端部162と小径端部との間に介在する伸縮自在な蛇腹部166とで構成されている。
特開2001−153149号公報 特開2001−304282号公報 特開2001−349332号公報 特公平6−68290号公報
ところで、前述の特許文献4に開示された固定式等速自在継手では、最大作動角時に最も飛び出した位相にあるボールと外輪との接触点がその外輪のトラック溝から外れるように外輪のトラック溝を短くした構造を採用している。この場合、シャフトとの干渉を回避して継手の高角化を実現する上で有効な手段である。
しかしながら、最大作動角時に最も飛び出した位相にあるボールと外輪のトラック溝との接触点がトラック溝から一旦外れると、その接触点が再び外輪のトラック溝に収容されるまで、その外れた状態にあるボールの挙動は不安定となり、それが原因で振動や異音が発生する可能性がある。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、最大作動角時に最も飛び出した位相にあるボールが外輪のトラック溝から外れた後に再びそのトラック溝に収まるまでボールの挙動を安定化させ得る高角化の固定式等速自在継手を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、内球面に複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って開口端に向けて形成した外側継手部材と、外球面に外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材の両トラック溝間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、外側継手部材の内球面と内側継手部材の外球面との間に介在してボールを保持するケージとを備え、ケージの外球面中心と内球面中心は継手中心に対して軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされ、ケージの縦断面において、外側継手部材の開口端側を厚肉にすると共にその反開口端側を薄肉にし、外側継手部材のトラック溝の開口端側溝底を開口端に向けて直線的に拡径したテーパ状にすると共に、内側継手部材のトラック溝の反開口端側溝底をその反開口端側に向けて直線的に拡径したテーパ状とし、さらに高角化を実現するために前記外側継手部材のトラック溝を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出る位相にあって前記トラック溝から外れるボールに対して、外側継手部材内部へ向けて押し込み力を作用させる干渉部を、前記外側継手部材の開口端外周面に締め付け固定されるブーツの大径端部内径側から径方向に延在することで、外側継手部材の開口端の端面に配設したことを特徴とする。
本発明では、さらに高角化を実現するために外側継手部材のトラック溝を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出る位相にあるボールがそのトラック溝から外れても、外側継手部材の開口端外周面に締め付け固定されたブーツの大径端部内径側から径方向に延在して外側継手部材の開口端の端面に配設された干渉部が、最も飛び出る位相にあるボールに対して外側継手部材内部へ向けて押し込み力を作用させるため、トラック溝から一旦外れた後に再びトラック溝に収まるまでボールの挙動を安定化させることができる。
前述した構成における干渉部は、ブーツの大径端部内周面から一体的に径方向に向けて、かつ、外側継手部材の開口端の端面に沿って延在する突起形状とした構成、ブーツの大径端部から一体的に径方向に向けて、かつ、外側継手部材の開口端の端面に沿って延在する折曲部とした構成、あるいは、ブーツの大径端部内周面と外側継手部材の開口端外周面とで挟持された干渉部材の端部から径方向に向けて、かつ、外側継手部材の開口端の端面に沿って延在する折曲部とした構成が望ましい。このように干渉部材を構成すれば、ボールの不安定な挙動を抑制する干渉部材を継手に容易に組み込むことができる。
前述した構成におけるケージは、その外球面の開口側端部を軸方向に向けて延在させ、ケージの内球面の開口側端部を外球面の開口側端部に向けて拡径するテーパ状とした構造が望ましい。ここで、ケージの外球面の開口側端部を軸方向に向けて延在させる場合、等速自在継手が最大作動角をとった状態で、内側継手部材に取り付けられたシャフトがケージの開口側端部と干渉しない程度にその外球面の開口側端部を延在させる。
シャフトがケージの開口側端部と干渉しない程度までケージの外球面の開口側端部を延在させる場合、ケージの内球面の開口側端部のテーパ角度を、外側継手部材と内側継手部材がなす最大作動角の半分以上とすることが望ましい。このようにテーパ角度を最大作動角の半分以上とすれば、高角域においてもケージの外球面と外側継手部材の内球面との接触面積を確保することができる点で好ましい。なお、このテーパ角度が最大作動角の半分よりも小さければ、シャフトがケージのテーパ状開口側端部と干渉することになる。
このように高角域においてもケージの外球面と外側継手部材の内球面との接触面積を確保することができることにより、最大作動角をとった時に、ボールがケージを開口側へ押し、そのケージの外球面の開口側端部と外側継手部材の内球面が強く擦れ合っても発熱による耐久性の低下や伝達トルクの損失を最小限に抑えることができる。また、ケージの剛性を最大限に確保することができるので、ケージ自体の強度も向上する。
本発明では、外側継手部材および内側継手部材の両トラック溝をテーパ状とすることにより、外側継手部材の外径を大きくすることなく、作動角の高角化を容易に実現する上で、外側継手部材の肉厚を薄くしてもその外側継手部材の強度および加工性を低下させないように、この固定式等速自在継手の内部諸元の中で、トラック溝をテーパ状にすることによる影響および傾向を検証し、前述のトラック溝のテーパ角度の最適値としてその上限値を12°に規定した。
本出願人は、従来必要な基本性能である強度や耐久性を確保しながら、静的内部力解析、有限要素法(FEM)解析を用いて検討を進め、トラック溝のテーパ角度の範囲を絞り込んで最適設定した。そして、テーパ角度を変えたサンプルの評価結果と解析結果との整合性を確認した。
前述の構成において、ケージの外球面中心と内球面中心とのケージオフセット量fと、外側継手部材のトラック溝の曲率中心または内側継手部材のトラック溝の曲率中心とボール中心との距離PCRとの比の値f/PCRが0.12以下であることが望ましい。このケージオフセット量fは、ケージの縦断面における肉厚差に関係するため、この点を考慮してケージオフセット量fを設定することが望ましい。
例えば、ケージオフセット量fを大きく設定することにより、外側継手部材の開口側にケージの厚肉側を位置させるようにすれば、外側継手部材の開口側のケージの肉厚を増大させて強度向上を図ることができる利点を有する。また、外側継手部材の開口側のケージの肉厚を増大させることによって、作動角をとった時、外側継手部材の開口端部から飛び出そうとするボールをケージで拘束することができる。
ただし、ケージオフセット量fが大きすぎると、ケージのポケット内におけるボールの周方向移動量が大きくなり、ボールの適正な運動を確保するため、ケージのポケットの周方向寸法を大きくする必要が生じるので、ケージの柱部が細くなり、強度面が問題となる。また、ケージの入口側と反対側に位置する奥側の肉厚が小さくなり、強度面が問題となる。
以上より、ケージオフセット量fが過大であるのは好ましくなく、ケージオフセット量fを設ける意義と前述の強度面での問題との均衡を図り得る最適範囲が存在する。ただ、ケージオフセット量fの最適範囲は継手の大きさによって変わるので、継手の大きさを表わす基本寸法との関係において求める必要がある。そのため、ケージオフセット量fと、外側継手部材のトラック溝の曲率中心または内側継手部材のトラック溝の曲率中心とボール中心との距離PCRとの比f/PCRを用いる。
そこで、前述の構成におけるケージオフセット量は、そのケージオフセット量fと、作動角0°時における外側継手部材のトラック溝の曲率中心または内側継手部材のトラック溝の曲率中心とボール中心との距離PCRとの比f/PCRを0より大きく、かつ、0.12以下とすることが望ましい。
この比f/PCRが0.12より大きいと前述の強度面での問題がある。逆に、0以下であるとケージオフセット量fを設ける意義がなくなる。すなわち、ケージオフセット量fが0の場合、トラックオフセット量も0のため、オフセットが0となり、くさび角=0でボール(ケージ)位置が定まらず、作動性が著しく悪化することから、0以下の範囲では、その目的が達成できない。従って、ケージ強度の確保、耐久性の確保の点から、比f/PCRが0より大きく、かつ、0.12以下であることが、ケージオフセット量fの最適範囲である。
なお、本発明は、ボール数が6個あるいは8個である固定式等速自在継手に適用可能であるが、ボール数が8個の固定式等速自在継手に適用すれば、固定式等速自在継手のコンパクト化が図れる点で有効である。
本発明では、さらに高角化を実現するために外側継手部材のトラック溝を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出る位相にあってトラック溝から外れるボールに対して、外側継手部材内部へ向けて押し込み力を作用させる干渉部を、外側継手部材の開口端外周面に締め付け固定されるブーツの大径端部内径側から径方向に延在することで、外側継手部材の開口端の端面に配設した構造を具備する。
これにより、外側継手部材のトラック溝を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出る位相にあるボールがそのトラック溝から外れても、外側継手部材の開口端外周面に締め付け固定されたブーツの大径端部内径側から径方向に延在して外側継手部材の開口端の端面に配設された干渉部が、最も飛び出る位相にあるボールに対して外側継手部材内部へ向けて押し込み力を作用させるため、トラック溝から一旦外れた後に再びトラック溝に収まるまでボールの挙動を安定化させることができ、振動や異音の発生を抑制することができる。
その結果、作動角の高角化を容易に実現することができ、近年における自動車の乗車空間拡大の観点からホイールベースを長くする要望に対して、車両回転半径が大きくならないように前輪の操舵角の増大を容易に図ることができる。
本発明に係る固定式等速自在継手の実施形態を以下に詳述する。
図1に示す固定式等速自在継手は、外輪10と、内輪20と、ボール30と、ケージ40を主要な構成要素としている。この固定式等速自在継手によって連結すべき二軸、例えば従動側の回転軸(図示せず)を外輪10と結合し、駆動側の回転軸(図示せず)を結合して、両者が角度をなした状態でも等速でトルクを伝達するようになっている。なお、図1は外輪10の回転軸Xと内輪20の回転軸Y(内輪20に連結されたシャフト50の中心軸)とがなす作動角θが0°の状態を示し、図3はその作動角θが最大の状態を示す。
外側継手部材としての外輪10はマウス部16とステム部(図示せず)とからなり、ステム部にて従動側の回転軸とトルク伝達可能に結合する。マウス部16は一端にて開口した椀状で、その内球面12に、軸方向に延びた複数のトラック溝14が円周方向等間隔に形成されている。そのトラック溝14はマウス部16の開口端18まで延びている。
内側継手部材としての内輪20は、その外球面22に、軸方向に延びた複数のトラック溝24が円周方向等間隔に形成されている。そのトラック溝24は内輪20の軸方向に切り通されている。内輪20は駆動側の回転軸とトルク伝達可能に結合するためのスプライン孔26を有している。
外輪10のトラック溝14と内輪20のトラック溝24とは対をなし、各対のトラック溝14,24で構成されるボールトラックに1個ずつ、トルク伝達要素としてのボール30が転動可能に組み込んである。ボール30は外輪10のトラック溝14と内輪20のトラック溝24との間に介在してトルクを伝達する。
各ボール30はケージ40の円周方向に配設したポケット46内に収容されている。ボール30の数、換言すれば、トラック溝14,24の数は任意であるが、例を挙げるならば6あるいは8である。コンパクトな等速自在継手を実現する上では、この実施形態のようにボール30は8個が好ましい。
ケージ40は外輪10と内輪20との間に摺動可能に介在し、外球面42にて外輪10の内球面12と接し、内球面44にて内輪20の外球面22と接する。外輪10の内球面12の曲率中心とケージ40の外球面42の曲率中心とは一致し、図2に符号Oで示している。同様に、内輪20の外球面22の曲率中心とケージ40の内球面44の曲率中心とは一致し、図2に符号Oで示している。なお、図面では、外輪10の内球面12とケージ40の外球面42との間、内輪20の外球面22とケージ40の内球面44との間のすきまが誇張して示している。
外輪10のトラック溝14は円弧部分14aと直線部分14bとからなり、円弧部分14aはマウス部16の奥側つまり反開口端側に位置し、直線部分14bは開口端側に位置する。そして、トラック溝14は、開口端側の溝底を、開口端18に向かって直線的に拡径するテーパ角度αのテーパ状としている。
内輪20のトラック溝24は円弧部分24aと直線部分24bとからなり、円弧部分24aは外輪10の開口端側に位置し、直線部分24bは反開口端側に位置する。そして、トラック溝24は、外輪10の奥側つまり反開口端側の溝底を、反開口端側に向かって直線的に拡径するテーパ角度αのテーパ状としている。
この継手では、大きな作動角θを取り得る構造とするため、図2に示すように、外輪10のトラック溝14の曲率中心Oは内球面12の中心Oに対して、内輪20のトラック溝24の曲率中心Oは外球面22の中心Oに対して、等距離Fだけ軸方向に逆向きにオフセットさせている(トラックオフセット)。同様に、ケージ40の外球面42の曲率中心Oと内球面44の曲率中心Oは、継手中心Oに対して等距離fだけ軸方向に逆向きにオフセットさせている(ケージオフセット)。
図3に示すように、外輪10の回転軸Xと内輪20の回転軸Yが0°以外のある作動角θをとったとき、両回転軸X,Yのなす角度θの二等分線に垂直な平面すなわち継手中心面P内にすべてのボール30があれば、ボール中心から両回転軸X,Yまでの距離が相等しく、したがって、両回転軸X,Y間で等角速度で回転運動の伝達が行われる。継手中心面Pと回転軸X,Yとの交点を継手中心Oと称する。固定式等速自在継手では、作動角θに関わりなく継手中心Oは固定されている。
対をなす外輪10のトラック溝14と内輪20のトラック溝24とで構成されるボールトラックは、トラックオフセットを設けることにより、外輪10のマウス部16の奥側から開口端側に向かって径方向間隔が徐々に拡大する楔状を呈している。
ケージ40は、前述したようにケージオフセットを設けたことにより、外輪10の開口端側に向けて厚肉で、その反開口端側に向けて薄肉となった形状を有する。つまり、外輪10の開口端側に厚肉部41、その反開口端側に薄肉部43が配されている。この厚肉部41の外球面側を軸方向に向けて延在させ、厚肉部41の内球面側を外球面側に向けて拡径するテーパ状としている。
このようにケージ40の厚肉部41の外球面側を軸方向に向けて延在させることにより、継手が最大作動角をとった時、高角域においてもケージ40の外球面42と外輪10の内球面12との接触面積を確保することができる。その結果、ボール30がケージ40を開口端側へ押し、そのケージ40の厚肉部41の外球面42と外輪10の内球面12が強く擦れ合っても発熱による耐久性の低下や伝達トルクの損失を最小限に抑えることができる。また、ケージ40の剛性を最大限に確保することができるので、ケージ自体の強度も向上する。
また、ケージ40の厚肉部41の内球面側を外球面側に向けて拡径するテーパ状とすることにより、継手が最大作動角をとった状態で、内輪20に取り付けられたシャフト50がケージ40の厚肉部41と干渉しないようにすることができる(図3参照)。
この等速自在継手では、潤滑剤としてグリースが内部に封入されており、そのグリースが外部へ漏洩したり、あるいは、外部から継手内部へ水やダスト等の異物が侵入したりすることを防止する目的から、等速自在継手の外輪10と内輪20に連結されたシャフト50との間に密封用ブーツ60が装着されている。
このブーツ60は、外輪10の開口端18の外周面にブーツバンド70により締め付け固定される大径端部62と、シャフト50の外周面にブーツバンドにより締め付け固定される小径端部(図示せず)と、その大径端部62と小径端部との間に介在する伸縮自在な蛇腹部66とで構成されている。ブーツ60は、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料、あるいは、熱可塑性エラストマー(TPE)等の樹脂材料からなる。
この実施形態の等速自在継手では、図3に示すように、最大作動角時に最も飛び出る位相(位相角φ=0°)にあるボール30の接触点Bが外輪10のトラック溝14から外れるようにそのトラック溝14を短くする。このように外輪10のトラック溝14を軸方向で短くすることにより、シャフト50との干渉を回避して継手の高角化を実現することが容易となる。図中、外輪10のトラック溝14を軸方向に移動するボール30がそのトラック溝14と接触する点の移動軌跡nを点線で示す。また、外輪10のトラック溝14から外れたボール30の接触点Bを図中×印で示す。
前述したように外輪10のトラック溝14を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出た位相(位相角φ=0°)にあるボール30の接触点Bがトラック溝14から外れることに対して、外輪10の開口端18の外周面にブーツバンド70により締め付け固定されたブーツ60の大径端部62に、最も飛び出る位相にあるボール30に対して外輪10の内部へ向けて押し込み力(図3の白抜き矢印参照)を作用させる干渉部64を配設する。この干渉部64は、ブーツ60の大径端部62の内周面から一体的に径方向に向けて、かつ、外輪10の開口端18の端面11に沿って延在する突起形状をなす。
外輪10のトラック溝14を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出る位相にあるボール30がそのトラック溝14から外れても、外輪10の開口端18でブーツ60の大径端部62の内周面から延びる干渉部64が、図3に示すように、ボール30に押し当てられて外側へ弾性変形することにより、最も飛び出る位相(位相角φ=0°)にあるボール30に対して外輪10の内部へ向けて押し込み力が作用するため(図中の白抜き矢印参照)、トラック溝14から一旦外れた後に再びトラック溝14に収まるまでボール30の挙動を安定化させることができ、振動や異音の発生を抑制することができる。この時、最も飛び出す位相にあるボール30に負荷される荷重は非常に小さく設定されているので、干渉部64に負荷される荷重も非常に小さくすることができる。
干渉部64は、ボール30に対して外輪10の内部へ向けて押し込み力を作用させることが可能なように、図4(a)〜(c)に示すようにその内周縁部をトラック溝14の底面から径方向内側に向けて突出するように延在させる必要がある。同図(a)は干渉部64の内周縁部の全周に亘って突出させ、その突出量が外輪10の内球面12まで達していない場合、同図(b)は干渉部64の内周縁部のトラック溝14と対応する部位のみを突出させ、その突出量が外輪10の内球面12まで達していない場合、同図(c)は干渉部64の内周縁部の全周に亘って突出させ、その突出量が外輪10の内球面12まで達している場合をそれぞれ示している。
なお、ボール30が最も奥に入る位相(位相角φ=180°)付近については、干渉部64がシャフト50の外周面に当接しながら折れ曲がるように大きく弾性変形することにより、シャフト50との干渉を回避することができる。
以上の実施形態では、干渉部64を、ブーツ60の大径端部62の内周面から一体的に径方向に向けてストレートに延在させた突起形状とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、図5に示すようにブーツ60の大径端部62の内周面から一体的に径方向に向けて延在させ、その先端部、つまり内周縁部を外輪10の内部方向へ屈曲させた形状としてもよい。このようにすれば、干渉部64’によるボール30の押し込みがより一層確実となる。また、図6に示すように干渉部68を、ブーツ60の大径端部62を外輪10の開口端18で折り曲げ、その開口端18の端面11に沿って延在させた構成とすることも可能である。さらに、図7に示すようにブーツ60の大径端部62の内周面と外輪10の開口端18の外周面との間で干渉部材80を挟持し、その干渉部材80の端部から径方向に向けて、かつ、外輪10の開口端18の端面11に沿って延在させた折曲部で干渉部84を構成することも可能である。この場合、ブーツ60と別体である干渉部材80の材質は、ブーツ60と同様、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料、熱可塑性エラストマー(TPE)等の樹脂材料あるいは他の弾性材料とすればよい。以上のような構成とすれば、ボール30の不安定な挙動を抑制する干渉部64,64’,84を継手に容易に組み込むことができる。
外輪10と内輪20が最大作動角θをとったとき、外輪10のマウス部16の開口端18からボール30が飛び出すことを防止するため、ケージ40のポケット46で拘束できるようにケージオフセット量fを従来のものよりも大きく設定する。すなわち、ケージオフセット量をf、ボール30の中心軌跡半径値、すなわち、作動角0°時における外輪10のトラック溝14の曲率中心Oまたは内輪20のトラック溝24の曲率中心Oとボール30の中心Oとを結ぶ線分の長さをPCRとした場合、f/PCRが0より大きく、かつ、0.12以下となるように設定する。
このように、外輪10および内輪20の両トラック溝14,24をテーパ状とすれば、最大作動角の高角化と共に、外輪10のトラック溝14におけるボール30との接触長さを確保することができるので、外輪10と内輪20との間で安定したトルク伝達を確保することができる。また、作動角をとった時にボール30が最も飛び出そうとする位相(位相角φ=0°)(図3および図8参照)のトラック荷重およびポケット荷重を低減することができるので、外輪10と内輪20の高角域での作動において有利である。ここで、トラック荷重とは、接触するボール30からトラック溝14,24が受ける荷重を意味する。
また、ケージ40の外球面42は外輪10の内球面12に接触案内され、ケージ40の内球面44は内輪20の外球面22に接触案内され、トルク伝達時にケージ40と外輪10または内輪20との間で球面力が作用するが、その球面力の最大値を低減することができ、継手内部での発熱を抑制できる。さらに、鍛造型が抜き易いことから冷間鍛造による加工性がよく、製造コストの低減も図れる。
外輪10および内輪20の両トラック溝14,24をテーパ状とすることにより、前述したトラック荷重、ポケット荷重および球面力からなる内部力の影響および傾向を検証し、有限要素法(FEM)解析を実施することで、トラック溝14,24のテーパ角度α(図1および図2参照)の範囲を絞り込んで最適設定した。
まず、トラック溝14,24のテーパ角度αを大きくすることによる内部力(トラック荷重、ポケット荷重および球面力)の傾向は、表1のとおりである。なお、表1において、ボール30が最も飛び出そうとする位相(位相角φ=0°)と内部力が最大値となるボール30の位相、つまり、ボール30が最も奥に入る位相(位相角φ=180°付近)について検証した(図3および図8参照)。また、球面力の変動幅とは、球面力の最大値と最小値との差を意味する。
Figure 2008051191
表1から明らかなようにテーパ角度αを大きくすると、ポケット荷重の最大値が大きくなるが、ボール30が最も奥に入る位相(位相角φ=180°付近)で外輪10の肉厚を大きく、また、ケージオフセット量を大きくしてケージ40の肉厚を大きくすることにより強度を確保することができるので問題にはならない。
次に、テーパ角度αの上限値を決定するために、有限要素法(FEM)解析を実施した。テーパ角度αが大きくなれば、ボール30が最も飛び出そうとする位相(位相角φ=0°)では内部力(トラック荷重およびポケット荷重)が小さくなり、強度的に有利になるが、外輪10の開口端18でありその肉厚が小さくなるため、トラック溝14に発生する応力値を継手強度に換算して傾向を確認した。その結果は、図9に示すとおりである。同図に示す特性から明らかなようにテーパ角度αが12.9°で継手強度が必要強度を下回ることから、テーパ角度αの最適範囲としてその上限値を12°として規定した。
なお、前述の実施形態では、トラックオフセットを設けた場合について例示したが、そのトラックオフセットを設けずにトラックオフセット量Fを0にしてもよい。トラックオフセットを設けていると、外輪10のトラック溝14の円弧部分14aがその奥側に向けて浅くなることから、作動角をとった時にトラック溝14の最奥部に位置するボール30の乗り上げが生じる可能性がある。
そこで、外輪10のトラック溝14の曲率中心Oをその内球面12の曲率中心Oに一致させ、かつ、内輪20のトラック溝24の曲率中心Oをその外球面22の曲率中心Oに一致させてトラックオフセット量Fを0とすることにより、外輪10のトラック溝14の円弧部分14aが奥側に向けて浅くなることがなく均一な深さとなることから、作動角をとった時にトラック溝14の最奥部に位置するボール30の乗り上げを抑制することができる。
トラックオフセット量F、ケージオフセット量f、テーパ角度αの各因子を変動させて内部力解析を行った結果を次に述べる。ここで、トラックオフセットについては、高角域に入っても許容負荷トルクが落ちない超高角固定式等速自在継手の特性を考慮してトラックオフセット量F=0すなわち「トラックオフセットなし」とした。ケージオフセットについては、内部力の観点からはできるだけ小さい方がよいが、継手の機能確保のためにはある程度ケージオフセットをつけなくてはならないことから、0≦f/PCR≦0.150で変動させた。テーパ角度αについては、0°から12°までの範囲で変動させた。
ケージオフセット量f=0(f/PCR=0)ならば、テーパ角度αが1.1°以上のとき、ボール30が最も飛び出そうとする位相(0°位相)のトラック荷重およびポケット荷重はゼロになる。一方、テーパ角度α=12°ならば、ケージオフセット量f=3.94(f/PCR=0.114)以下のとき、ボール30が最も飛び出そうとする位相(0°位相)のトラック荷重およびポケット荷重はゼロになる。
つまり、ケージオフセット量fとテーパ角度αとの関係が図10の斜線領域内に設定されていれば、ボール30が最も飛び出そうとする位相(0°位相)のトラック荷重およびポケット荷重はゼロになる。ここで、図10は内部力解析により算出したデータに基づいて作図したもので、横軸がテーパ角度α(deg)、縦軸がf/PCRを表している。
これより、ボール30が最も飛び出そうとする位相(0°位相)に負荷される荷重を極力小さくし、より高角作動域において有利となる内部仕様は次のようになる。
トラックオフセット:なし
ケージオフセット量f:0<f/PCR≦0.12
テーパ角度α:1°≦α≦12°
また、この実施形態では、ボール30が最も飛び出そうとする位相(0°位相)における荷重が低減する一方、ピークの荷重は従来の等速自在継手と比較して大きくなることから、強度を確保するため、ケージ40の厚肉部41を外輪10の開口端側に向けた配置とするのが好ましい。
前述の内部仕様で寸法を設定した本発明による固定式等速自在継手(実施例)と従来の固定式等速自在継手(比較例)について、最大作動角時のボール30が最も飛び出そうとする位相(0°位相)におけるトラック荷重およびポケット荷重を算出したところ、結果は図11に示すとおりであった。同図より、比較例に対して実施例が、トラック荷重とポケット荷重のいずれも8割以上減少していることが分かる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る固定式等速自在継手の実施形態を示す断面図である。 図1の等速自在継手において、ケージオフセットおよびトラックオフセット等の内部諸元を説明するための図である。 図1の等速自在継手において、外輪に対して内輪が最大作動角をとった状態を示す断面図である。 (a)〜(c)は外輪の開口側から見た概略図で、干渉部の内周縁部の形状例を示す説明図である。 本発明の他の実施形態で、ブーツの大径端部内周面から一体的に径方向に向けて、かつ、外輪の開口端の端面に沿って延在する突起形状とした構成を示す要部断面図である。 本発明の他の実施形態で、ブーツの大径端部から一体的に径方向に向けて、かつ、外輪の開口端の端面に沿って延在する折曲部とした構成を示す要部断面図である。 本発明の他の実施形態で、ブーツの大径端部内周面と外輪の開口端外周面とで挟持された干渉部材の端部から径方向に向けて、かつ、外輪の開口端の端面に沿って延在する折曲部とした構成を示す要部断面図である。 ケージに収容されたボールの位相を示す断面図である。 トラック溝のテーパ角度に対する継手強度の関係を示す特性図である。 トラック溝のテーパ角度とf/PCRとの関係を示す特性図である。 最大作動角時における基本トルク負荷時の0°位相荷重を示す特性図である。 固定式等速自在継手の従来例を示す断面図である。 図12の等速自在継手において、外輪に対して内輪が最大作動角をとった状態を示す断面図である。
符号の説明
10 外側継手部材(外輪)
11 端面
12 外側継手部材(外輪)の内球面
14 外側継手部材(外輪)のトラック溝
18 開口端
20 内側継手部材(内輪)
22 内側継手部材(内輪)の外球面
24 内側継手部材(内輪)のトラック溝
30 ボール
40 ケージ
42 ケージの外球面
44 ケージの内球面
60 ブーツ
62 大径端部
64,64’ 干渉部
80 干渉部材
84 干渉部
f ケージオフセット量
F トラックオフセット量
外側継手部材(外輪)のトラック溝の曲率中心
内側継手部材(内輪)のトラック溝の曲率中心
ケージの内球面中心
ケージの外球面中心
α トラック溝のテーパ角度

Claims (9)

  1. 内球面に複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って開口端に向けて形成した外側継手部材と、外球面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材の両トラック溝間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、外側継手部材の内球面と内側継手部材の外球面との間に介在してボールを保持するケージとを備え、
    前記ケージの外球面中心と内球面中心は継手中心に対して軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされ、ケージの縦断面において、外側継手部材の開口端側を厚肉にすると共にその反開口端側を薄肉にし、
    前記外側継手部材のトラック溝の開口端側溝底を、前記開口端に向けて直線的に拡径したテーパ状にすると共に、前記内側継手部材のトラック溝の反開口端側溝底を、その反開口端側に向けて直線的に拡径したテーパ状とし、
    前記外側継手部材のトラック溝を短くすることで、最大作動角時に最も飛び出る位相にあって前記トラック溝から外れるボールに対して、外側継手部材内部へ向けて押し込み力を作用させる干渉部を、前記外側継手部材の開口端外周面に締め付け固定されるブーツの大径端部内径側から径方向に延在することで、外側継手部材の開口端の端面に配設したことを特徴とする固定式等速自在継手。
  2. 前記干渉部は、ブーツの大径端部内周面から一体的に径方向に向けて、かつ、外側継手部材の開口端の端面に沿って延在する突起形状とした請求項1に記載の固定式等速自在継手。
  3. 前記干渉部は、ブーツの大径端部から一体的に径方向に向けて、かつ、外側継手部材の開口端の端面に沿って延在する折曲部である請求項1に記載の固定式等速自在継手。
  4. 前記干渉部は、ブーツの大径端部内周面と外側継手部材の開口端外周面とで挟持された干渉部材の端部から径方向に向けて、かつ、外側継手部材の開口端の端面に沿って延在する折曲部である請求項1に記載の固定式等速自在継手。
  5. 前記ケージの外球面の開口側端部を軸方向に向けて延在させ、ケージの内球面の開口側端部を外球面の開口側端部に向けて拡径するテーパ状とした請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定式等速自在継手。
  6. 前記ケージの内球面の開口側端部のテーパ角度を、外側継手部材と内側継手部材がなす最大作動角の半分以上とした請求項5に記載の固定式等速自在継手。
  7. 前記外側継手部材および内側継手部材の両トラック溝のテーパ角度の上限値を12°とした請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定式等速自在継手。
  8. 前記ケージの外球面中心と内球面中心とのケージオフセット量fと、作動角0°時における外側継手部材のトラック溝の曲率中心または内側継手部材のトラック溝の曲率中心とボール中心との距離PCRとの比の値f/PCRが0より大きく、かつ、0.12以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載の固定式等速自在継手。
  9. 前記ボールの個数を8個とした請求項1〜8のいずれか一項に記載の固定式等速自在継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008626A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 株式会社ジェイテクト ボール型等速ジョイント組立体及びそのブーツ

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