JP2008050758A - 床材の実結合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業性よく隣接する床材の端部どうしを実結合し、結合後は雇い実が簡単に外れることなく、床材どうしをしっかりと、目透きの生じることなく実結合する構造を提供する。
【解決手段】隣り合う床材Aの四側面に同一形状の凹部Hを延設し、該凹部Hどうしを雇い実3で結合してなる床材の実結合構造であって、上記凹部Hの開口端を形成する上部開口端縁1には下向きの爪部11が設けられるとともに、下部開口端縁2には上向きの爪部21が設けられ、上記雇い実3は軟質中空弾性体からなる床材の実結合構造。好ましくは、上記上部開口端縁1の突き出し長さが下部開口端縁2の突き出し長さよりも大きくされる。
【選択図】図3
【解決手段】隣り合う床材Aの四側面に同一形状の凹部Hを延設し、該凹部Hどうしを雇い実3で結合してなる床材の実結合構造であって、上記凹部Hの開口端を形成する上部開口端縁1には下向きの爪部11が設けられるとともに、下部開口端縁2には上向きの爪部21が設けられ、上記雇い実3は軟質中空弾性体からなる床材の実結合構造。好ましくは、上記上部開口端縁1の突き出し長さが下部開口端縁2の突き出し長さよりも大きくされる。
【選択図】図3
Description
本発明は、隣り合う床材の端部どうしを結合する構造に関する。さらに詳しくは、床材を雇い実を用いて結合する実結合構造に関する。
従来、床材の側面に凹部を設け、この凹部と隣接する床材の凹部とを雇い実を用いて結合する実結合は公知であり、種々の実結合構造が提案されている。例えば、下記特許文献1には、金属爪を有する雇い実を隣接する床パネルの凹部と凹部とに嵌入して実結合し、接合する端部どうしを離す方向の力が床パネルに生じた際に、その力に対抗するように上記金属爪が凹部内で突っ張ることができる状態とし、熱や力が加わっても隙間が生じにくい実結合を実現できる床パネル接合方法および床パネル接合用雇い実が提案されている。
特開2006−57360号公報(第1〜3頁、第1〜3図)
しかしながら、上記公知技術における雇い実は、雇い実本体を合成樹脂とし、くの字状に折り曲げられた金属板を対称配置して、インサートモールド成型等により一体化して製造されるため、コスト的に有利ではなく、また、上記のように形成された雇い実を隣接する床パネルの凹部と凹部との間に嵌入するには突出した金属爪が引っ掛かるため、必ずしも作業性はよくないという問題がある。本発明はこのような問題を解決して、作業性よく、隣接する床材の端部どうしを実結合できるとともに、結合後は雇い実が簡単に外れることなく、床材どうしをしっかりと、目透きの生じることなく結合する床材の実結合構造を提供することを、その課題とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、隣り合う床材の四側面に同一形状の凹部を延設し、該凹部どうしを雇い実で結合してなる床材の実結合構造であって、上記凹部の開口端を形成する上部開口端縁には下向きの爪部が設けられるとともに、下部開口端縁には上向きの爪部が設けられ、上記雇い実は軟質中空弾性体からなる床材の実結合構造が提供される。上記軟質中空弾性体は、自由変形可能な柔軟性のある軟質中空弾性体であればとくに限定せず用いることができる。また、隣り合う床材どうしを実結合するとともに、該床材の裏面を接着剤等により下地材に固定して施工することも可能である。
請求項2に記載の床材の実結合構造は、請求項1に記載の発明に加えて、上記上部開口端縁の突き出し長さが下部開口端縁の突き出し長さよりも大きいことが好ましい。上部開口端縁の突き出し長さは、とくに限定されないが、上部開口端縁に設けられた下向きの爪部と下部開口端縁に設けられ上向きの爪部との間に、上記軟質中空弾性体が容易に嵌入できる程度に隔てられることが好ましい。
請求項3に記載の床材の実結合構造は、請求項1に記載の発明に加えて、軟質中空弾性体が軟質合成樹脂から形成された円筒形中空パイプであることが好ましい。軟質合成樹脂としては、とくに限定されないが、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等をあげることができる。
請求項1に記載の発明にかかる床材の実結合構造は上記のとおりであり、隣り合う床材の四側面に延設された同一形状の凹部どうしを雇い実で結合してなり、上記凹部の開口端の上部開口端縁には下向きの爪部が設けられ、下部開口端縁には上向きの爪部が設けられるとともに、上記雇い実は軟質中空弾性体からなるため、雇い実は自由変形して隣り合う凹部に嵌入し、しっかりと床材どうしを実結合することができる。また、上記下向き爪部と上向き爪部とが柔軟な軟質中空弾性体にしっかりと掛止するため、雇い実が脱落することを防ぐ。
請求項2に記載の床材の実結合構造は上記のとおりであり、請求項1の床材の実結合構造の有する効果に加え、上部開口端縁の突き出し長さが下部開口端縁の突き出し長さよりも大きくされているため、上記軟質中空弾性体が弾性的に嵌入することが容易であり、作業性よく隣り合う床材どうしを実結合することができる。
請求項3に記載の床材の実結合構造は上記のとおりであり、請求項1の床材の実結合構造の有する効果に加え、軟質中空弾性体が軟質合成樹脂から形成された円筒形中空パイプであるため、柔軟で自由変形可能であり、隣り合う床材どうしを実結合した後、下地材の上に目透きなく施工することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の床材の実結合構造にかかる床材Aを示す斜視図である。図2は、図1におけるX−X線に沿う部分断面図である。図1、図2に示されるように、上記床材Aは、床材の四側面に同一形状の凹部Hが延設され、上記凹部Hの開口端を形成する上部開口端縁1には下向き爪部11が設けられるとともに、下部開口端縁2には上向き爪部21が設けられている。また、図2に示すように、上記上部開口端縁1の突き出し長さを下部開口端縁2の突き出し長さよりも大きくして、後記する雇い実3を容易に嵌入できるように、下向き爪部11と上向き爪部21との先端間には傾斜した距離dが形成されている。
図3は上記床材Aの凹部Hを形成する上部開口端縁1と、隣り合う床材Aaの凹部Haを形成する上部開口端縁1aとを突き合わせるとともに、下部開口端縁2と下部開口端縁2aとを対向させ、雇い実3で実結合した状態を示す側面図である。上記したように、下向き爪部11と上向き爪部21との先端は傾斜した距離dが形成されているため下向き爪部11と上向き爪部21とを鉛直方向に対向させる場合に比較して該距離dが大きくなり、軟質中空弾性体である雇い実3は床材Aの凹部Hに容易に、かつ、弾性的に嵌入され、同様に、床材Aaの凹部Haにも容易に、かつ、弾性的に嵌入される。
上記雇い実3としては、軟質の合成樹脂、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等の円筒形中空パイプが用いられているため、凹部H、Haの形状に合わせて自由変形して弾性嵌入し、床材Aと床材Aaとをしっかりと実結合することができる。また、一旦、凹部Hに嵌入された雇い実3は上部開口端縁1に設けられた下向き爪部11と下部開口端縁2に設けられた上向き爪部21によって脱落することなく、弾性的にしっかりと掛止され、同じく、凹部Haに嵌入された雇い実3も脱落することなく、弾性的にしっかりと掛止される。さらに、床材Aの上部開口端縁1と隣接する床材Aaの上部開口端縁1aとの突き合わせ部は、上記のように実結合することによって当接し、目透きを防ぐことができる。
つぎに、本発明にかかる床材の実結合構造を用いて隣り合う床材を結合する方法について説明する。図4に示すように、まず、2枚の隣り合う床材のうち、床材Aaの裏面に接着剤5を塗布して下地材4の上に接着し、雇い実3を凹部Haに嵌入する。ついで、図5に示すように、雇い実3の自由端部を、裏面に予め接着剤5を塗布した床材Aの凹部Hに嵌入し、上部開口端縁1と上部開口端縁1aとを相互に当接させるとともに、実結合させ、その後、床材Aの裏面を下地材4に接着させる。図6は、上記のようにして床材Aと床材Aaとを実結合し、下地材4に接着、固定した状態を示す部分断面側面図である。
なお、上記は左右に隣り合う床材を実結合する実施形態について説明したが、凹部Hは床材の四側面に同一形状で設けられているため、左右に隣り合う場合のみならず、前後に隣り合う場合に実結合することも可能である。たとえば、略正方形の床材を用いて、縦横に自由に展開して施工することが可能であり、また、デザインされた床材を自由に組み合わせて見栄えのよい、例えば、タイル模様の床面を形成することができる。
A 本発明にかかる床材
H 本発明にかかる床材の四側面に設けられた凹部
1 上部開口端縁
11 下向き爪部
2 下部開口端縁
21 上向き爪部
Aa 本発明にかかる床材に隣り合う床材
Ha 本発明にかかる床材に隣り合う床材の四側面に設けられた凹部
1a 上部開口端縁
11a 下向き爪部
2a 下部開口端縁
21a 上向き爪部
3 雇い実
4 下地材
5 接着剤
H 本発明にかかる床材の四側面に設けられた凹部
1 上部開口端縁
11 下向き爪部
2 下部開口端縁
21 上向き爪部
Aa 本発明にかかる床材に隣り合う床材
Ha 本発明にかかる床材に隣り合う床材の四側面に設けられた凹部
1a 上部開口端縁
11a 下向き爪部
2a 下部開口端縁
21a 上向き爪部
3 雇い実
4 下地材
5 接着剤
Claims (3)
- 隣り合う床材の四側面に同一形状の凹部を延設し、該凹部どうしを雇い実で結合してなる床材の実結合構造であって、上記凹部の開口端を形成する上部開口端縁には下向きの爪部が設けられるとともに、下部開口端縁には上向きの爪部が設けられ、上記雇い実は軟質中空弾性体からなる床材の実結合構造。
- 上記上部開口端縁の突き出し長さが下部開口端縁の突き出し長さよりも大きくされた請求項1に記載の床材の実結合構造。
- 上記軟質中空弾性体が軟質合成樹脂から形成された円筒形中空パイプである請求項1に記載の床材の実結合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006225038A JP2008050758A (ja) | 2006-08-22 | 2006-08-22 | 床材の実結合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006225038A JP2008050758A (ja) | 2006-08-22 | 2006-08-22 | 床材の実結合構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008050758A true JP2008050758A (ja) | 2008-03-06 |
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---|---|---|---|
JP2006225038A Pending JP2008050758A (ja) | 2006-08-22 | 2006-08-22 | 床材の実結合構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008050758A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008261179A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Artrock:Kk | タイルパネル及びこれに用いる連結部材 |
JP2011208375A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Asahi Woodtec Corp | 床材結合構造および床材結合用雇い実 |
JP2012149462A (ja) * | 2011-01-20 | 2012-08-09 | Osaka Gas Co Ltd | 床部材、床の製造方法及び床部材の製造方法 |
WO2021068466A1 (zh) * | 2019-10-10 | 2021-04-15 | 久盛地板有限公司 | 一种木材利用率较高的锁扣地板 |
-
2006
- 2006-08-22 JP JP2006225038A patent/JP2008050758A/ja active Pending
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