JP2008050033A - 包装材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリ乳酸を主材料とする包装材本体と、この包装材本体を被覆する式(1)で表されるポリパラキシリレン誘導体膜とからなる樹脂包装材である。ポリ乳酸を主材料とする包装材本体に、CVD蒸着法を用いてポリパラキシリレン誘導体膜を被覆形成することを特徴とする樹脂包装材の製造方法である。
【選択図】なし
Description
高分子論文集、2002年59号12巻760〜766頁
そこで、本発明の目的は、ポリパラキシリレン誘導体膜を用いることにより、充分なガスバリア性を有し、かつ良好な外観を有した樹脂包装材およびその製造方法を提供することにある。
(i)ポリ乳酸を主材料とする包装材本体と、この包装材本体を被覆する式(1)で表されるポリパラキシリレン誘導体膜とからなる樹脂包装材。
本発明の樹脂包装材を構成する包装材本体は、ポリ乳酸を主材料とするものである。なかでも、ポリ乳酸を50質量%以上含有することが好ましい。ポリ乳酸の含有量は、好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。ポリ乳酸の含有量が減ることは、環境への負荷も大きくなる。
食品用包装材、農業・園芸用包装材、ブリスターパック、およびプレススルーパックについては、その形態は特に限定されないが、食品、物品、および薬品等を収容するために深さ2mm以上に深絞りされていてもよい。包装材の厚さは特に限定しないが、必要強度から考えて厚さは50μm以上、より好ましくは150μm〜2mmである。食品用包装材の具体的例としては、生鮮食品のトレー、インスタント食品容器、包装材、ファーストフード容器、弁当箱等が挙げられる。農業・園芸用容器の具体例としては、育苗ポット等が挙げられる。ブリスターパックの具体的例としては、食品以外にも事務用品、玩具、乾電池等の多様な商品群の包装材が挙げられる。プレススルーパックの具体例としては、医薬品容器等が挙げられる。こうした成形体は、前記したシートを用いて真空成形、圧空成形、および真空圧空成形等の深絞り成形を行うことによっても製造することができる。
成形した容器に純水を充填、密封し、50℃の乾燥機中にて30日間保存した後、内容物減少率が2%未満であるものをバリア性良好(○)と評価し、1.5%未満であるものをバリア性優良(◎)と評価し、2%以上であるものをバリア性不良(×)と評価した。
JIS K5600に基づいて評価を行った。すなわち、ポリパラキシリレン誘導体膜の蒸着を施した包装材本体としての容器の表面に、カッターナイフで1mm間隔の直線状のキズを縦11本、横11本入れて、計100個の升目を作製し、この升目の部分にニチバン社製の粘着テープ(No.405)を密着してから、容器の表面に対し90℃の方向に強く引き剥がしたとき、包装材本体に残存する升目数により、密着性を評価した。そして、100〜80枡残存したものを密着性良好(○)と評価し、80枡未満しか残存しなかったものを密着性不良(×)とした。
樹脂包装材について、目視で評価を行った。蒸着前後で透明性が全く変わらないものを外観良好(○)と評価した。
JIS K7210に従い、付属書A表1のDの条件(190℃、2.16kg)にて測定した。
次に、下記の実施例、比較例において用いた各種原料を示す。
(樹脂A)
ポリ乳酸(カーギルダウ社製、NatureWorks、重量平均分子量(Mw)=190、000、融点170℃)
テレフタル酸/アジピン酸/1,4−ブタンジオール共重合体(BASF社製、エコフレックス、融点108℃、メルトフローレート5g/10分)
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、ノバテックPP、メルトフローレート0.8g/10分)
溶融混練には、池貝社製PCM−30型2軸押出機を用いた。スクリュー径は30mm、平均溝深さは2.5mmであった。
(樹脂組成物D)
樹脂A90質量部、樹脂B10質量部を混合し、上記の2軸押出機を用いて、設定温度190℃、スクリュー回転数200rpm、滞留時間1.6分で溶融混練を行い、樹脂組成物Dを得た。
樹脂A、樹脂C、樹脂組成物Dについて、射出ブロー成形機(日精ASB機械社製、ASB−50TH)を用い、シリンダ設定温度200℃で溶融して金型に充填し、10秒間冷却して5mm厚の予備成形体(有底パリソン)を得た。これを所定の温度に設定された低温金型または高温金型に入れ、圧力空気3.5MPaの条件下でブロー成形し、内容積130ml、厚み1.1mmの、包装材としての樹脂容器を作製した。金型はその温度を25℃に設定した。
樹脂Aの容器について、CVD法によりポリパラキシリレン膜のコーティングを行った。
ジクロロジパラキシリレンを気化させるため、気化室の温度を、最初110℃まですばやく上昇させ、その後180℃まで所定のプログラムで上昇させた。蒸着の進行につれてチャンバー内の減圧度は変動するが、本実施例では最大4Paであった。
なお、被着体へのポリクロロパラキシリレン膜の密着性を高める目的で、被着体の気相カップリングを行った。
樹脂組成物Dの容器について実施例1と同様にしてポリパラキシリレン膜のコーティングを行い、同様に表面と内面にポリクロロパラキシリレン膜が均一に蒸着された容器を得た。
樹脂Aの容器であって、CVD法によりポリパラキシリレン膜のコーティングを行わなかったものについて、バリア性、外観、密着性の評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂Cの容器について、何ら前処理を施すことなしに、樹脂Aの容器と同様にして、CVD法によりポリパラキシリレン膜のコーティングを行おうとした。しかし、前処理を施さなかったため、薄膜を蒸着することができなかった。このように薄膜を蒸着することができなかった樹脂Cの容器について、バリア性、外観、密着性の評価を行った。その結果を表1に示す。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018202686A (ja) * | 2017-05-31 | 2018-12-27 | 大日本印刷株式会社 | 積層体およびその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10315394A (ja) * | 1997-05-20 | 1998-12-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 塗膜を形成したフィルム及びその製造方法 |
JP2004114657A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-04-15 | Toppan Printing Co Ltd | 生分解性を有するバリア性積層包装材料 |
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2006
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