JP2008049498A - 割断装置および割断方法 - Google Patents

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江 敦 司 大
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Abstract

【課題】被加工基板を割断する際に発生するソゲ量を自在に調整し、とりわけ当該ソゲ量を抑える割断装置および当該割断装置を用いた割断方法を提供すること。
【解決手段】本発明の割断装置は、脆性材料からなる被加工基板60を、割断予定線65に沿って局部的に加熱及び冷却し、その際に生じる応力によって当該被加工基板60に亀裂を生じさせて割断する。割断装置は、被加工基板60を保持する基板ホルダ50と、基板ホルダ50に保持された被加工基板60の割断予定線65近傍に沿って、被加工基板60を局部的に加熱する加熱部30と、基板ホルダ50に保持された被加工基板60のうち、レーザ加熱部30からのレーザ光LB2によって加熱された領域に沿って、冷却流体Cを噴射する冷却部40とを備えている。冷却部40には、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1を調整する水平距離制御機構が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、被加工基板の割断時に発生するソゲ量を自在に調整する割断装置および割断方法に係り、とりわけ当該ソゲ量を抑える割断装置および割断方法に関する。
図6および図7に示すように、従来から、脆性材料からなる被加工基板60に対して割断加工を行う方法として、脆性材料からなる被加工基板60の割断予定線65上の加熱領域HAを、レーザ光LBを用いて局部的に加熱するとともに、被加工基板60の割断予定線65上の冷却領域CAを、水等の冷却流体Cを用いて局部的に冷却し、その熱応力によって当該被加工基板60に亀裂を生じさせて割断する方法が提案されている(特許文献1参照)。なお、図7は、図6の矢印から見た正面斜視図である。
このような被加工基板60の割断方法において、被加工基板60の割断面の品位の良否は実用上非常に重要である。一般的に、液晶パネル等で用いられる長方形のガラス基板等において、その割断面の品位は、直線性とソゲ量とによって評価される。図8に示すように、「直線性」とは、被加工基板60の表面における割断線68の直線性(割断予定線65からの割断線68のずれδw)をいい、「ソゲ量」とは、被加工基板60の表面に対する割断面69の厚さ方向の直角度(割断予定線65に対応する垂直な面からの割断面69のずれδw)をいう。なお、実際の製品では、これらの直線性及びソゲ量に関して上限値が決められており、具体的には、直線性に関して±数十μm以下(±数百μm以下)、ソゲ量に関して±数十μm以下(±数百μm以下)程度である。これらの数値は、メーカーや製品に応じて異なるものであるが、例えば、直線性に関して±50μm以下、ソゲ量に関して±70μm以下程度であることが好ましい。
特表平8−509947号公報
しかしながら、上述したように、被加工基板60の割断予定線65上の加熱領域HAを局部的に加熱するとともに、割断予定線65上の冷却領域CAを局部的に冷却することによって被加工基板60を割断すると、とりわけ、図6に示すように裏面に複数の配線からなる金属膜4が形成された被加工基板60を割断する場合には、被加工基板60内の熱分布(すなわち、熱分布を示す等温線)が割断予定線65に対して非対称になってしまう(図6参照)。このため、被加工基板60内の割断予定線65近傍で発生する熱応力が割断予定線65に対して非対称になってしまい、割断線68が割断予定線65から大きくずれてしまう。この結果、被加工基板60を割断する際に発生するソゲ量が大きくなってしまう。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、被加工基板を割断する際に発生するソゲ量を自在に調整し、とりわけ当該ソゲ量を抑えることができる割断装置、および当該割断装置を用いた割断方法を提供することを目的とする。
本発明は、脆性材料からなる被加工基板を、割断予定線に沿って局部的に加熱及び冷却し、その際に生じる応力によって当該被加工基板に亀裂を生じさせて割断する割断装置において、被加工基板を保持する基板ホルダと、基板ホルダに保持された被加工基板の割断予定線近傍に沿って、被加工基板を局部的に加熱する加熱部と、基板ホルダに保持された被加工基板のうち、加熱部によって加熱された領域に沿って、冷却流体を噴射する冷却部とを備え、冷却部に、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離を調整する水平距離制御機構が設けられたことを特徴とする割断装置である。
このような構成によって、冷却部からの冷却流体によって、被加工基板内に発生する熱応力を割断予定線に対して容易に略対称にすることができるので、被加工基板を割断する際に発生するソゲ量を自在に調整し、とりわけ当該ソゲ量を抑えることができる。
本発明は、冷却部に、冷却部から噴射される冷却流体の被加工基板に対する角度を調整する角度調整機構が設けられたことを特徴とする割断装置である。
このような構成によって、被加工基板に冷却流体を噴射して割断する際に発生する被加工基板内の熱応力を微調整することができる。このため、被加工基板内に発生する熱応力を、割断予定線に対してより容易に略対称にすることができるので、被加工基板を割断する際に発生するソゲ量を、より確実に抑えることができる。
本発明は、加熱部及び冷却部に対して被加工基板を相対的に移動させる移動ユニットをさらに備え、当該移動ユニットからの移動速度に関する信号に基づいて、冷却部から噴射される冷却流体の量を制御することを特徴とする割断装置である。
このような構成によって、被加工基板の移動速度にあった量の冷却流体を噴射することができる。このため、無駄なく確実に被加工基板を割断することができる。
本発明は、加熱部及び冷却部に対して被加工基板を相対的に移動させる移動ユニットをさらに備え、当該移動ユニットからの移動速度に関する信号に基づいて、冷却部から噴射される冷却流体の温度を制御することを特徴とする割断装置である。
このような構成によって、被加工基板の移動速度にあった温度の冷却流体を噴射することができる。このため、無駄なく確実に被加工基板を割断することができる。
本発明は、冷却部に、被加工基板から冷却部までの垂直距離を調整する垂直距離制御機構が設けられたことを特徴とする割断装置である。
このような構成によって、被加工基板に対して噴射される冷却流体の強さを調整することができるため、被加工基板内に発生する熱応力を適宜調整することができる。このため、被加工基板内に発生する熱応力を割断予定線に対して効率よく略対称にすることができ、被加工基板を割断する際に発生するソゲ量をより確実に抑えることができる。
本発明は、冷却部が、被加工基板上の割断予定線に平行な線に対して非対称な領域で冷却流体を噴射することを特徴とする割断装置である。
本発明は、冷却部近傍に、被加工基板上の割断線を測定する測定部をさらに備え、測定部によって測定される割断線に関するデータに基づいて、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離をリアルタイムで調整することを特徴とする割断装置である。
このような構成によって、実際の割断線に関するデータに基づいて、被加工基板の割断予定線から冷却部までの水平距離を調整することができるので、被加工基板に発生するソゲの量をより確実に抑えることができる。
本発明は、脆性材料からなる被加工基板を、割断予定線に沿って局部的に加熱及び冷却し、その際に生じる応力によって当該被加工基板に亀裂を生じさせて割断する割断方法において、基板ホルダによって、被加工基板を保持する基板保持工程と、加熱部によって、基板ホルダに保持された被加工基板の割断予定線近傍に沿って、被加工基板を局部的に加熱する加熱工程と、冷却部に設けられた水平距離制御機構によって、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離を調整する水平距離制御工程と、加熱部の下流側に配置された冷却部によって、基板ホルダに保持された被加工基板のうち、加熱部によって加熱された領域に沿って、冷却流体を噴射する冷却工程と、を備えたことを特徴とする割断方法である。
このような構成によって、冷却部からの冷却流体によって、被加工基板内に発生する熱応力を割断予定線に対して容易に略対称にすることができるので、被加工基板を割断する際に発生するソゲ量を自在に調整し、とりわけ当該ソゲ量を抑えることができる。
本発明によれば、冷却部に、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離を調整する水平距離制御機構を設けることによって、被加工基板を割断する際に発生するソゲ量を自在に調整し、とりわけ当該ソゲ量を抑えることができる。
実施の形態
以下、本発明に係る割断装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図5は本発明の実施の形態を示す図である。
本発明の割断装置は、脆性材料からなる被加工基板60、とりわけ、裏面に複数の配線からなる金属膜4が形成された被加工基板60を割断予定線65近傍に沿って局部的に加熱及び冷却し、その際に生じる応力によって当該被加工基板60に亀裂を生じさせて割断する際に用いられる(図2参照)。以下、割断対象として、図2に示すように裏面に複数の配線からなる金属膜4が形成された被加工基板60を用いて、説明する。なお、割断対象となる被加工基板60としては、例えば、液晶工程で取り扱われる素ガラス基板や膜付き基板(カラーフィルタ基板やTFT基板等)のほか、液晶などを注入した貼合基板を用いることができる。
図1に示すように、割断装置は、被加工基板60を保持する基板ホルダ50と、基板ホルダ50に保持された被加工基板60を、割断予定線65に沿って局部的に予熱するレーザ予熱部20と、レーザ予熱部20の下流側に配置され、レーザ予熱部20からのレーザ光LB1によって予熱された領域に沿ってレーザ光LB2を照射し、局部的に加熱するレーザ加熱部(加熱部)30と、レーザ加熱部30の下流側に配置され、基板ホルダ50に保持された被加工基板60のうち、レーザ加熱部30からのレーザ光LB2によって加熱された領域に沿って、冷却流体Cを噴射する冷却部40とを備えている。
図1に示すレーザ予熱部20は、被加工基板60上にレーザ光LB1を照射して被加工基板60を局部的に予熱するためのものである。図1に示すように、レーザ予熱部20は、200W程度のCOレーザ光を出射するレーザ発振器21と、レーザ発振器21により出射されたレーザ光LB1を反射する反射ミラー22と、反射ミラー22により反射されたレーザ光LB1を被加工基板60上で走査するポリゴンミラー23とを有している。そして、レーザ発振器21から出射したレーザ光LB1は、反射ミラー22を経てポリゴンミラー23で反射され、被加工基板60上で割断予定線65に沿って繰り返し走査される。
図1に示すレーザ加熱部30は、被加工基板60上にレーザ光LB2を照射して被加工基板60を局部的に加熱して、被加工基板60に亀裂を生じさせるためのものである。図1に示すように、レーザ加熱部30は、数十W〜百数十W程度のCOレーザ光を出射するレーザ発振器31と、レーザ発振器31により出射されたレーザ光LB2を反射する反射ミラー32と、反射ミラー32により反射されたレーザ光LB2を被加工基板60上で走査するポリゴンミラー33とを有している。そして、レーザ発振器31から出射したレーザ光LB2は、反射ミラー32を経てポリゴンミラー33で反射され、被加工基板60上で割断予定線65に沿って繰り返し走査される。
図1に示す冷却部40は、局部的に加熱された被加工基板60上の割断予定線65に冷却流体Cを吹き付けて冷却するためのものである。このような冷却流体Cとしては、水や霧(水と気体との混合物)、窒素、ヘリウム等の気体、二酸化炭素粒子(ドライアイス)等の微粒子固体、アルコール等の液体、霧状のアルコール、雪状のドライアイス等を用いることができる。
図1に示すように、冷却部40には、駆動機構45が設けられている。そして、この駆動機構45は、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1(図2および図3参照)を調整する水平距離制御機構(図示せず)と、冷却部40から噴射される冷却流体Cの被加工基板60に対する角度を調整する角度調整機構(図示せず)と、被加工基板60から冷却部40までの垂直距離を調整する垂直距離制御機構(図示せず)とを有している。
このため、駆動機構45は、図1に矢印で示すように、冷却部40を水平方向(図1のX方向およびY方向)および垂直方向(図1のZ方向)に自在に移動させることができるとともに、冷却部40を被加工基板60に対して自在に傾斜させることができる。
図1に示すように、基板ホルダ50は、加熱部30及び冷却部40に対して基板ホルダ50を相対的に移動させる移動ユニット55上に配置されている。
また、図1に示すように、冷却部40および移動ユニット55は、制御部70に接続されている。この制御部70は、移動ユニット55からの移動速度に関する信号に基づいて、冷却部40から噴射される冷却流体Cの量および冷却流体Cの温度を制御することができる。
また、図1に示すように、冷却部40近傍には、制御部70に接続されるとともに、被加工基板60上の割断線68を測定する測定部71が配置されている。制御部70は、この測定部71によって測定される割断線68に関するデータに基づいて、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1を調整することができる(図2および図3参照)。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、基板ホルダ50によって、被加工基板60が保持される(基板保持工程81)(図1および図4参照)。
次に、基板ホルダ50に保持された被加工基板60の割断予定線65上の領域が、レーザ予熱部20から照射される線状のレーザビームLB1によって、所定の温度(30℃〜200℃程度)で局部的に予熱される(レーザ予熱工程82)(図1および図4参照)。このとき、レーザ予熱部20は、レーザ発振器21により出射されたレーザ光LB1を、反射ミラー22で反射した後、ポリゴンミラー23で反射し、被加工基板60上の割断予定線65に沿って繰り返し走査する(図1参照)。
次に、移動ユニット55によって、被加工基板60が図1のX方向に移動し、レーザ予熱部20によって予熱された被加工基板60上の領域が、レーザ加熱部30のポリゴンミラー33下方に配置される(第一移動工程83)。
次に、レーザ予熱部20によって局部的に予熱された被加工基板60上の領域よりも幅の狭い割断予定線65上の領域(加熱領域HA)が、レーザ加熱部30から照射される線状のレーザビームLB2によって、所定の温度(100℃〜400℃程度)で局部的に加熱される(レーザ加熱工程84)(図1、図2および図4参照)。このとき、レーザ加熱部30は、レーザ発振器31により出射されたレーザ光LB2を、反射ミラー32で反射した後、ポリゴンミラー33で反射し、被加工基板60上で割断予定線65に沿って繰り返し走査する(図1参照)。このように、被加工基板60の割断予定線65上の領域で加熱することによって、熱応力が発生する。
次に、移動ユニット55によって、被加工基板60が図1のX方向に移動し、レーザ加熱部30によって加熱された被加工基板60上の領域が、冷却部40下方に配置される(第二移動工程85)。
次に、レーザ加熱部30の下流側に配置された冷却部40から、被加工基板60上の加熱領域HAに沿って、冷却流体Cが噴射される(冷却工程90)(図1乃至図4参照)。このように、被加工基板60上のレーザ加熱部30からのレーザ光LB2によって加熱された領域に沿って、冷却部40から冷却流体Cを噴射することによって、被加工基板60の表面が収縮し、熱応力(とりわけ、引張応力)が発生する。
ところで、制御部70は、予め(例えば、図4に示すように、基板ホルダ50に保持された被加工基板60をレーザ予熱部20からのレーザ光LB1によって予熱をする前に)、冷却部40に設けられた駆動機構45の水平距離制御機構を用いて、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1を調整する(水平距離制御工程75)(図1乃至図4参照)。
この冷却部40の水平距離D1の調整は、具体的には次のように行われる。すなわち、この水平距離D1の調整を行わない場合に、冷却部40からの冷却流体Cの噴射により、被加工基盤60内に割断予定線65に対して非対称となる熱分布(等温線により構成される)が発生したとする。この冷却部40の水平距離D1の調整は、この非対称となる熱分布を修正して、割断予定線65に対して対称となる熱分布になるように行われる。
このため、被加工基板60上の割断予定線65から、適切な量だけ水平方向にずれた被加工基板60上の所定位置に、冷却部40からの冷却流体Cを噴射することができる(図2および図3参照)。従って、裏面に複数の配線からなる金属膜4などが形成された被加工基板60に冷却流体Cを噴射して割断する場合であっても、被加工基板60内の熱分布(等温線により構成される)を割断予定線65に対して容易に略対称にすることができる。この結果、被加工基板60の割断予定線65近傍で発生する熱応力を割断予定線65に対して容易に略対称にすることができ、被加工基板60に冷却流体Cを噴射して割断する際に発生するソゲ量を抑えることができる(図2参照)。なお、図3は、図2の矢印から見た正面斜視図である。
なお、図3に示したように、駆動機構45の水平距離制御機構によって、被加工基板60上の加熱領域HAと、冷却部40からの冷却流体Cによって冷却される被加工基板60上の冷却領域CAとの間の距離D2を調整することもできる。
また、制御部70は、予め、冷却部40に設けられた駆動機構45の角度調整機構を用いて、冷却部40から噴射される冷却流体Cの被加工基板60に対する角度を調整することもできる(角度調整工程76)(図1および図4参照)。
このため、被加工基板60内の熱分布を適宜調整することができる(図1参照)。従って、被加工基板60に冷却流体Cを噴射して割断する際に発生する被加工基板60内の熱応力を微調整することができ、当該熱応力を割断予定線65に対してより容易に略対称にすることができる。この結果、被加工基板60を割断する際に発生するソゲ量を、より確実に抑えることができる。
さらに、制御部70は、予め、冷却部40に設けられた駆動機構45の垂直距離制御機構を用いて、被加工基板60から冷却部40までの垂直距離を調整してもよい(垂直距離制御工程77)(図1および図4参照)。
このため、被加工基板60の冷却領域CAに噴射される冷却流体Cの強さを調整することができる(図1参照)。従って、被加工基板60内の熱分布を適宜調整することができ、被加工基板60内に発生する熱応力を適宜調整することができる。この結果、被加工基板60内に発生する熱応力を割断予定線65に対して効率よく略対称にすることができ、被加工基板60を割断する際に発生するソゲ量を、より確実に抑えることができる。
なお、冷却部40から冷却流体Cが噴射される(冷却工程90の)間、制御部70は、移動ユニット55からの移動速度に関する信号に基づいて、冷却部40から噴射される冷却流体Cの量および冷却流体Cの温度を制御する(冷却流体制御工程91)(図1および図4参照)。このため、被加工基板60の移動速度に合った量であって、適切な温度の冷却流体Cを噴射することができるので、無駄なく確実に被加工基板60を割断することができる。
また、冷却部40から冷却流体Cが噴射される(冷却工程90の)間、制御部70は、冷却部40近傍に配置された測定部71によって測定される割断線68に関するデータに基づいて、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1をリアルタイムで調整する(リアルタイム水平距離調整工程92)(図1乃至図4参照)。このため、実際の割断線68に関するデータに基づいて、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1をリアルタイムで調整することができるので、被加工基板60に発生するソゲの量をより確実に抑えることができる。
ところで、上記では、冷却部40が被加工基板60上の対象な領域からなる冷却領域CAに冷却流体Cを噴射する態様を用いて説明したが、これに限ることなく、図5に示すように、冷却部40は、被加工基板60上の割断予定線65に平行な線65aに対して非対称な領域からなる冷却領域CAに冷却流体Cを照射してもよい。ところで、図5は、図3に相当する正面斜視図である。
上記では、被加工基板60の割断予定線65近傍で発生する熱応力を割断予定線65に対して略対称にすることによって、被加工基板60に冷却流体Cを噴射して割断する際に発生するソゲ量を抑える態様を用いて説明した。
しかしながら、被加工基板60内の熱分布が割断予定線65に対して略対称であっても、外部から被加工基板60に、割断予定線65に対して非対称な力が加えられる場合や、被加工基板60内の機械的剛性が割断予定線65に対して対称でない場合には、大きなソゲが発生してしまう。しかしこのような場合であっても、本発明によれば、上述のように冷却部40に設けられた駆動機構45の水平距離制御機構を用いて、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1を調整することによって、被加工基板60の割断予定線65近傍で発生する熱応力を自在に調整することができる。このため、被加工基板60に冷却流体Cを噴射して割断する際に発生するソゲ量を抑えることができる。
また、被加工基板60として貼合基板を用いる場合には、貼合基板の基板同士を貼り合わせるシール材に起因する基板内の機械的剛性が割断予定線65に対して非対称になることがある。このような場合には、被加工基板60内の熱分布が割断予定線65に対して略対称であっても、大きなソゲが発生してしまう。しかしながら本発明によれば、上述のように冷却部40に設けられた駆動機構45の水平距離制御機構を用いて、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1を調整することによって、被加工基板60の割断予定線65近傍で発生する熱応力を自在に調整することができる。このため、被加工基板60に冷却流体Cを噴射して割断する際に発生するソゲ量を抑えることができる。
ところで、上述した実施の形態では、被加工基板60を割断する際に発生するソゲ量を抑えることを目的とした態様について説明してきた。しかしながら、本発明によると、被加工基板60上の割断予定線65から冷却部40までの水平距離D1を調整することによって、被加工基板60の割断予定線65近傍で発生する熱応力を自在に調整することができる。このため、被加工基板60を割断する際に発生するソゲ量を目的に応じて自在に調整することができ、目的によっては、ソゲ量を意図的に大きくすることもできる。
本発明の実施の形態による割断装置を示す側方図。 本発明の実施の形態による割断装置の一部を示す斜視図。 本発明の実施の形態による割断装置の一部を示す正面斜視図。 本発明の実施の形態による割断方法を示すフロー図。 本発明の変形例による割断装置の一部を示す平面図および側方図。 従来の割断装置の一部を示す斜視図。 従来の割断装置の一部を示す正面斜視図。 従来の割断装置によって被加工基板を割断する際に発生するソゲを説明する斜視図。
符号の説明
4 金属膜
30 レーザ加熱部(加熱部)
40 冷却部
50 基板ホルダ
55 移動ユニット
60 被加工基板
65 割断予定線
68 割断線
69 割断面
71 測定部
75 水平距離制御工程
76 角度調整工程
77 垂直距離制御工程
81 基板保持工程
82 レーザ予熱工程
83 レーザ加熱工程
90 冷却工程
91 冷却流体制御工程
92 リアルタイム水平距離調整工程
C 冷却流体
CA 冷却領域
HA 加熱領域
LB1,LB2 レーザ光

Claims (8)

  1. 脆性材料からなる被加工基板を、割断予定線に沿って局部的に加熱及び冷却し、その際に生じる応力によって当該被加工基板に亀裂を生じさせて割断する割断装置において、
    被加工基板を保持する基板ホルダと、
    基板ホルダに保持された被加工基板の割断予定線近傍に沿って、被加工基板を局部的に加熱する加熱部と、
    基板ホルダに保持された被加工基板のうち、加熱部によって加熱された領域に沿って、冷却流体を噴射する冷却部とを備え、
    冷却部に、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離を調整する水平距離制御機構が設けられたことを特徴とする割断装置。
  2. 冷却部に、冷却部から噴射される冷却流体の被加工基板に対する角度を調整する角度調整機構が設けられたことを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  3. 加熱部及び冷却部に対して被加工基板を相対的に移動させる移動ユニットをさらに備え、
    当該移動ユニットからの移動速度に関する信号に基づいて、冷却部から噴射される冷却流体の量を制御することを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  4. 加熱部及び冷却部に対して被加工基板を相対的に移動させる移動ユニットをさらに備え、
    当該移動ユニットからの移動速度に関する信号に基づいて、冷却部から噴射される冷却流体の温度を制御することを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  5. 冷却部に、被加工基板から冷却部までの垂直距離を調整する垂直距離制御機構が設けられたことを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  6. 冷却部は、被加工基板上の割断予定線に平行な線に対して非対称な領域で冷却流体を噴射することを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  7. 冷却部近傍に、被加工基板上の割断線を測定する測定部をさらに備え、
    測定部によって測定される割断線に関するデータに基づいて、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離をリアルタイムで調整することを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  8. 脆性材料からなる被加工基板を、割断予定線に沿って局部的に加熱及び冷却し、その際に生じる応力によって当該被加工基板に亀裂を生じさせて割断する割断方法において、
    基板ホルダによって、被加工基板を保持する基板保持工程と、
    加熱部によって、基板ホルダに保持された被加工基板の割断予定線近傍に沿って、被加工基板を局部的に加熱する加熱工程と、
    冷却部に設けられた水平距離制御機構によって、被加工基板上の割断予定線から冷却部までの水平距離を調整する水平距離制御工程と、
    加熱部の下流側に配置された冷却部によって、基板ホルダに保持された被加工基板のうち、加熱部によって加熱された領域に沿って、冷却流体を噴射する冷却工程と、
    を備えたことを特徴とする割断方法。
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