JP2008046384A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多画素化や高フレームレート化に伴い、システム全体の駆動速度が高速化されて1水平時間が短くなっても、高画質な表示画像を得ることを可能にする。
【解決手段】表示駆動の制御を行う駆動基板33から供給されるVCOMデータに基づいて、COF実装されたドライバIC32にてVCOM電位を生成して表示パネル11上の画素アレイ部12に供給する構成を採る液晶表示装置において、ドライバIC32で生成したVCOM電位を一度駆動基板33に戻し、パスコンデンサ38が接続されたVCOM迂回配線37を経由して再びフィルム31に入力し、当該フィルム31を経由して表示パネル11に供給するようにする。
【選択図】図1
【解決手段】表示駆動の制御を行う駆動基板33から供給されるVCOMデータに基づいて、COF実装されたドライバIC32にてVCOM電位を生成して表示パネル11上の画素アレイ部12に供給する構成を採る液晶表示装置において、ドライバIC32で生成したVCOM電位を一度駆動基板33に戻し、パスコンデンサ38が接続されたVCOM迂回配線37を経由して再びフィルム31に入力し、当該フィルム31を経由して表示パネル11に供給するようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光素子を含む画素が複数配置されてなる画像表示装置に関する。
画像表示装置の多画素化や高フレームレート化に伴い、システム全体の駆動速度が高速化されるため、1水平時間が短くなってきている。このため、映像信号を信号線や画素へ書き込む有効水平時間が短くなるだけでなく、水平ブランキング時間も短くなってきている。
前者の有効水平時間が短くなると、信号線や画素への書込みが正常に行えず、画面内の明るさや色の均一性、即ち画面のユニフォミティが悪化する。特に、点順次駆動方式や信号線選択駆動(擬似線順次駆動)方式を採用した場合、線順次駆動と比較して書込み時間が短くなるため、縦スジが発生し、ユニフォミティが著しく悪化する。
これは、例えば液晶表示装置において、表示パネル内で基準電位となっているコモン電位VCOM(以下、「VCOM電位」と記述する)が、信号線とVCOM電位を供給するVCOM配線との寄生容量によって映像信号の書込み時間内に安定せず、信号線の書込み順で実効的な保持電圧が異なるためである。
ここで、信号線選択駆動(擬似線順次駆動)を採用する液晶表示装置(例えば、特許文献1参照)におけるユニフォミティ低下の現象について説明する。
図14に、信号線選択駆動方式の液晶表示装置の構成の概略を示す。図14に示すように、表示パネル101上に、画素が2次元配置されてなる画素アレイ部102が設けられ、当該画素アレイ部102の例えば両側に垂直(V)ドライバ(走査線駆動回路)103A,103Bが配されている。画素アレイ部102の各画素には、その周囲に配線されVCOM配線104によってパネル外部からVCOM電位が共通に与えられる。
画素アレイ部102には、画素列ごとに信号線105(105−1,105−2,…)が配線されている。これら信号線105は、例えば4本ずつが単位となっている。この単位となる4本ずつの信号線、例えば信号線105−1,105−2,105−3,105−4に対して、セレクトスイッチ106が1個ずつ配置されている。
このセレクトスイッチ106が全信号線分配置されることにより、水平(H)ドライバ107が構成される。セレクトスイッチ106は、パネル外部から時系列で入力される映像信号Vsigを時分割で4本の信号線105−1,105−2,105−3,105−4に順番に書き込む。これが、信号線選択駆動である。
図15に、セレクトスイッチ106の4つのスイッチHSW1,HSW2,HSW3,HSW4と、4本の信号線線105−1,105−2,105−3,105−4との接続関係を示す。
上記構成の信号線選択駆動方式の液晶表示装置では、VCOM配線104のインピーダンスが高い場合、セレクトスイッチ106の各スイッチHSW1,HSW2,HSW3,HSW4によって映像信号Vsigを順番に書き込む際に、図16に示すように、信号線105(105−1,105−2,…)とVCOM配線104の寄生容量によってVCOM電位が大きく変動する。図16において、波形A,B,C,Dは、信号線線105−1,105−2,105−3,105−4上の信号波形を示している。
このように、VCOM電位が大きく変動した際に、当該VCOM電位が安定するまで十分な時間を確保できないと、映像信号Vsigの書込み順によるユニフォミティ低下(縦スジ)が生じる。このVCOM電位の揺れを小さくするため、表示パネル101内のVCOM電位を安定化させるためのパスコンデンサをVCOM配線104に配置することや、あるいは、VCOM配線104の低インピーダンス化を図ることが求められている。
しかしながら、図17に示すように、フィルム201上にCOF(Chip On Film)実装されたドライバIC202でVCOM電位を生成する場合、フィルム201上にパスコンデンサ203を搭載することは実装コストの上昇を招く。
特に、低温ポリシリコンや高温ポリシリコンに代表される駆動回路内蔵の表示パネル101では、VCOM配線104は、ガードリング(静電気対策)のために設けられるものであるとともに、表示パネル101上には対向電極へ接続するCOMパッドが存在する等の理由により、通常、表示パネル101の最外周に配置される。その結果、垂直ドライバ103A,103B用の電源線やその制御線108A,108Bと、ドライバIC202に繋がるVCOM配線104とが表示パネル101内で交差することになるため、配線が複雑になり、VCOM配線104のインピーダンスが増加してしまう。
これに対して、フィルム201上で配線を入れ換えることにより、垂直ドライバ103A,103B用の電源線やその制御線108A,108BとVCOM配線104との表示パネル101内での交差を回避することができる。しかしながら、フィルム201上で配線を入れ換えるには、配線層を複数用意する必要があるため、フィルム201のコスト高につながる。
一方、1水平時間が短くなることに伴って水平ブランキング時間が短くなると、従来からユニフォミティ向上のために導入されていた信号線一括プリチャージ駆動に要する時間も短くなるので、十分なユニフォミティが得られない。このため、プリチャージドライバ109(図17参照)によって全信号線にプリチャージ信号PSIGを書き込む際に高速に書き込む必要がある。しかしながら、多画素化が進むと、一括プリチャージする信号線の数も増加するので、プリチャージ信号PSIGによって駆動する容量負荷も増大し、プリチャージ時間の短縮はますます困難となる。
特に、図18に示すように、プリチャージ信号PSIGを書き込むスイッチ群からなるプリチャージドライバ109を表示パネル101の下部(画素アレイ部102を挟んで水平ドライバ107と反対側)に配置した場合に、プリチャージドライバ109までの引き回し配線(PSIG配線)110が長くなり、当該引き回し配線110の抵抗成分(配線抵抗)がプリチャージ信号PSIGの書込み速度を遅くする重要な要因となる。
また、COF実装のドライバIC202に搭載されたプリチャージ信号PSIGのバッファ回路で全信号線を駆動する場合、低温ポリシリコンや高温ポリシリコンに代表される駆動回路内蔵の表示パネル101では、垂直ドライバ103A,103B用の電源線やその制御線108A,108BとドライバIC202から出力されるPSIG配線110が表示パネル101内で交差するため、配線が複雑になり、PSIG配線110の引き回し配線の配線抵抗が増加してしまう。
一方、COF実装のドライバIC202で多画素化や高フレームレート化を実現する場合、高速化のためにドライバIC202内のデジタル信号処理部のみならず、映像信号駆動用バッファ部の消費電力も増加するので、発熱によりCOF実装の信頼性の問題になっており、ドライバIC202の消費電力低下の必要性がますます高まりつつある。また、特に画質のユニフォミティ向上のために導入している信号線一括プリチャージ駆動では、画素数の増加と共に駆動する信号線の負荷容量が増大し、それに伴って消費電力が増大してしまう。
以上では、ドライバIC202がCOF実装の場合を例に挙げて従来の問題点を述べたが、ドライバIC202が表示パネル101上に実装されたCOG(Chip On Glass)実装の場合にも、基本的に、同様のことが言える。
そこで、本発明は、多画素化や高フレームレート化に伴い、システム全体の駆動速度が高速化されて1水平時間が短くなっても、高画質な表示画像を得ることが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明による画像表示装置は、発光素子を含む画素が複数配置されてなる画素アレイ部を含む表示パネルと、前記表示パネルの外部に設けられた駆動基板から与えられる情報に基づいて前記画素アレイ部の各画素を駆動する駆動回路とを備え、前記駆動回路の出力信号を前記駆動基板を経由して前記表示パネルに供給する構成となっている。
上記構成の画像表示装置において、駆動回路の出力信号を一度駆動基板に戻すことで、当該出力信号を伝送する配線を駆動基板上で自由に配置できる。具体的には、表示パネル上において駆動回路の出力信号を伝送する配線が他の配線と交差しないように、表示パネル上の配線に対応して駆動基板上の配線を配置できる。駆動回路の出力信号を伝送する配線が他の配線と表示パネル内で交差しないことで、当該出力信号を伝送する配線のインピーダンスを下げることができる。
本発明によれば、駆動回路の出力信号を伝送する配線のインピーダンスを下げることができることにより、当該出力信号に基づく駆動を限られ時間内で実行できるために、多画素化や高フレームレート化に伴い、システム全体の駆動速度が高速化されて1水平時間が短くなっても、高画質な表示画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。本実施形態では、例えば、信号線選択駆動(擬似線順次駆動)方式を採用する液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明するものとする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図である。本実施形態では、例えば、信号線選択駆動(擬似線順次駆動)方式を採用する液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明するものとする。
図1に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置は、表示パネル11上に、液晶セルを含む複数の画素が行列状に2次元配置されてなる画素アレイ部12が設けられ、当該画素アレイ部12の例えば両側に垂直ドライバ(走査線駆動回路)13A,13Bが配置され、画素アレイ部12の例えば上側に水平ドライバ(信号線駆動回路)14が、下側にプリチャージドライバ15が夫々配置されたいわゆる駆動回路内蔵のパネル構造となっている。
表示パネル11は、透明な2枚の基板が対向して配置され、これら2枚の基板間に液晶(液晶層)が封入された構造となっている。また、単位画素が形成された一方の基板(アレイ基板)には透明な電極(画素電極)が画素単位で形成され、他方の基板(対向基板)には一つの透明な電極(対向電極)が表示エリア全体に亘って形成されている。
そして、表示パネル11の外周部および画素アレイ部12の周囲には、表示パネル11の外部から供給されるVCOM電位を伝送するためのVCOM配線16がパターン配線されている。このVCOM配線16は、表示パネル11の外周部にもパターン配線されることで、画素アレイ部12およびその周辺の駆動回路(垂直ドライバ13A,13B、水平ドライバ14およびプリチャージドライバ15)を静電気から保護するガードリング(シールド)の作用をなす。
図2に、画素20の回路構成の一例を示す。図2に示すように、画素20は、画素トランジスタ、例えばTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)21と、このTFT21のドレイン電極に画素電極が接続された液晶セル22と、TFT21のドレイン電極に一方の電極が接続された保持容量23とを有する回路構成となっている。
ここで、液晶セル22は、画素電極とこれに対向して形成される対向電極との間に発生する液晶容量を意味する。TFT21は、ゲート電極が走査線24に接続され、ソース電極が信号線25に接続されている。また、保持容量23の他方の電極は、VCOM配線26に対して各画素共通に接続されている。
そして、保持容量23の他方の電極には、VCOM配線16を通してVCOM電位(コモン電位)が各画素共通に与えられる。また、VCOM配線16によって伝送されたVCOM電位は、表示パネル11上の例えば4隅に設けられたコンタクト部19A〜19Dを介して対向基板に与えられ、その結果、当該対向基板を通して液晶セル22の対向電極にVCOM電位が各画素共通に印加される。
なお、図示を省略するが、画素アレイ部12には、画素列ごとに信号線が配線され、画素行ごとに走査線が配線されている。また、信号線選択駆動方式の液晶表示装置においては、背景技術で述べたように、水平ドライバ14は、複数の信号線を単位とし、この単位となる複数の信号線に対して1個ずつ配置されたセレクトスイッチ群によって構成されている。さらに、本実施形態に係る液晶表示装置では、信号線一括プリチャージ駆動方式を採用していることから、プリチャージドライバ15は、信号線ごとに配されたプリチャージスイッチ群によって構成されている。
表示パネル11の一辺、例えば水平ドライバ14側の一辺のコネクタ部には、フィルム31がその一辺のコネクタ部にて電気的に接続されている。フィルム31の配線層は単層となっている。ただし、単層に限られるものではなく、複数層の配線層であっても良い。フィルム31上には、駆動回路(以下、「ドライバIC」と記述する)32が実装(COF実装)されている。フィルム31の表示パネル11と反対側の辺のコネクタ部には、駆動基板33がそのコネクタ部にて電気的に接続されている。駆動基板33からは、映像信号データ、VCOMデータ、PSIG(プリチャージ信号)データや、垂直ドライバ13A,13B用の電源や制御信号などが出力される。
COF実装のドライバIC32は、D/A(ディジタル/アナログ)変換器、アンプ、バッファ等によって構成され、駆動基板33から供給される映像信号データや、VCOMデータおよびPSIGデータをアナログ信号やDC電位に変換して出力する。ドライバIC32から出力される映像信号は直接表示パネル11に供給される。
駆動基板33から供給される垂直ドライバ13A,13B用の電源や制御信号などは、フィルム31上に配線された電源線や制御線35A,35Bを経由し、表示パネル11上に配線された電源線や制御線17A,17Bを介して垂直ドライバ13A,13Bなどに供給される。
VCOMデータに基づいてドライバIC32で生成されたVCOM電位は、フィルム31上の第1のVCOM配線36によって一度駆動基板33に戻される。駆動基板33上にはVCOM迂回配線37が配線されている。そして、VCOM迂回配線37と基準電位ノード、例えば接地(GND)との間には、VCOM電位を安定化させるためのパスコンデンサ38が接続されている。駆動基板33に供給されたVCOM電位は、VCOM迂回配線37を経由して再びフィルム31に入力し、フィルム31上の電源線や制御線35Bよりも外側に配線された第2のVCOM配線39によって表示パネル11上のVCOM配線16に供給される。
上述したように、表示駆動の制御を行う駆動基板33から供給されるVCOMデータに基づいて、COF実装されたドライバIC32にてVCOM電位を生成して表示パネル11上の画素アレイ部12に供給する構成を採る例えば液晶表示装置において、ドライバIC32で生成したVCOM電位を一度駆動基板33に戻し、パスコンデンサ38が接続されたVCOM迂回配線37を経由して再びフィルム31に入力し、当該フィルム31を経由して表示パネル11に供給するようにすることで、フィルム31上にパスコンデンサ38を設けなくて良いために、フィルム31の実装の大幅なコストダウンになる。
なお、ドライバIC32で生成したVCOM電位を一度駆動基板33に戻し、再度フィルム33に戻すことで、フィルム31と駆動基板33とを接続するコネクタ部のピン数が増加することになるが、当該コネクタ部のピン数の増加に伴うコストアップは、フィルム31の実装のコストダウンに比べてはるかに小さい。すなわち、ピン数増加に伴ってコストが多少アップしたとしても、フィルム31の実装コストダウンに伴うメリットの方が大である。
一方、ドライバIC32で生成したVCOM電位をフィルム31から直接表示パネル11に入力する場合は、その配線がフィルム31上の電源線や制御線35Bよりも内側を通ることになるために(図17参照)、VCOM配線16と垂直ドライバ13A,13B用の電源線やその制御線17A,17Bとが表示パネル11内で交差することになる。
これに対して、VCOM電位を一度駆動基板33に戻すことにより、フィルム31上の電源線や制御線35Bよりも外側に配線された第2のVCOM配線39に対応させてVCOM迂回配線37を配置できるために、VCOM電位を制御線35Bよりも外側のVCOM配線39を通して表示パネル11に入力することができる。これにより、図1から明らかなように、VCOM配線16が垂直ドライバ13A,13B用の電源線やその制御線17A,17Bと表示パネル11内で交差することがなくなるために、VCOM配線16のインピーダンスを下げることができる。
VCOM配線16のインピーダンスが下がることにより、液晶表示装置の多画素化や高フレームレート化によってシステム全体の駆動速度が高速化され、それに伴って1水平時間、ひいては有効水平時間が短くなってきたとしても、VCOM電位を映像信号の書込み時間内に安定させることができるために、線順次駆動方式と比較して書込み時間が短くなる信号線選択駆動方式の液晶表示装置でも、ユニフォミティを悪化させることなく、高画質な表示画像を得ることができる。
(第1変形例)
図3は、第1実施形態の第1変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。ドライバIC32で生成したVCOM電位を一度駆動基板33に戻すことにより、図3に示すように、VCOM迂回配線37を駆動基板33上で2系統に分離した後、フィルム31上のドライバIC32の両脇に配置された2系統のVCOM配線39A,39Bを通して表示パネル11上のVCOM配線16にその両端から入力することができる。この第1変形例によれば、VCOM配線16のさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
図3は、第1実施形態の第1変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。ドライバIC32で生成したVCOM電位を一度駆動基板33に戻すことにより、図3に示すように、VCOM迂回配線37を駆動基板33上で2系統に分離した後、フィルム31上のドライバIC32の両脇に配置された2系統のVCOM配線39A,39Bを通して表示パネル11上のVCOM配線16にその両端から入力することができる。この第1変形例によれば、VCOM配線16のさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
(第2変形例)
ただし、VCOM迂回配線37の分離は2系統に限られるものではなく、3系統以上の複数系統、例えば図4に示すように、4系統に分離することも可能である。4系統に分離する場合、VCOM電位をフィルム31上の4系統のVCOM配線39A,39B,39C,39Dを通して表示パネル11上のVCOM配線16に4箇所から入力することができる。この第2変形例によれば、VCOM配線16のさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、多画素化や高フレームレート化が進んでも、ユニフォミティを悪化させることがない良好な液晶表示装置を実現できる。
ただし、VCOM迂回配線37の分離は2系統に限られるものではなく、3系統以上の複数系統、例えば図4に示すように、4系統に分離することも可能である。4系統に分離する場合、VCOM電位をフィルム31上の4系統のVCOM配線39A,39B,39C,39Dを通して表示パネル11上のVCOM配線16に4箇所から入力することができる。この第2変形例によれば、VCOM配線16のさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、多画素化や高フレームレート化が進んでも、ユニフォミティを悪化させることがない良好な液晶表示装置を実現できる。
(他の変形例)
また、表示パネル11の基準電位となっているVCOM電位を安定させるためにVCOM配線16を低インピーダンス化させる必要があるが、フィルム31と表示パネル11との接続抵抗に律速しないように、VCOM供給端子数を増やす、または、VCOM供給端子のパッド(接続パッド)の面積を他の端子よりも広くして、表示パネル11とフィルム31との接続部分の接続抵抗を抑えることで、VCOM配線16のさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
また、表示パネル11の基準電位となっているVCOM電位を安定させるためにVCOM配線16を低インピーダンス化させる必要があるが、フィルム31と表示パネル11との接続抵抗に律速しないように、VCOM供給端子数を増やす、または、VCOM供給端子のパッド(接続パッド)の面積を他の端子よりも広くして、表示パネル11とフィルム31との接続部分の接続抵抗を抑えることで、VCOM配線16のさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。本実施形態でも、信号線選択駆動方式の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明するものとする。
図5は、本発明の第2実施形態に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。本実施形態でも、信号線選択駆動方式の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明するものとする。
第1実施形態では、COF実装されたドライバIC32で生成するVCOM電位を表示パネル11へ供給する供給経路を対象としていたのに対して、本実施形態では、COF実装されたドライバIC32で生成するプリチャージ信号PSIGを表示パネル11へ供給する供給経路を対象としている。
図5において、COF実装されたドライバIC32は、駆動基板33から与えられるPSIGデータに基づく信号レベルのプリチャージ信号PSIGを生成する。ドライバIC32で生成されたプリチャージ信号PSIGは、フィルム31の第1のPSIG配線41によって一度駆動基板33に供給される。
駆動基板33上にはPSIG迂回配線42が配線されている。そして、駆動基板33に供給されたプリチャージ信号PSIGは、PSIG迂回配線42を経由して再びフィルム31に入力し、フィルム31上の電源線や制御線35Bよりも外側に配線された第2のPSIG配線43によって表示パネル11に入力される。
表示パネル11上には、フィルム31から供給されるプリチャージ信号PSIGをプリチャージドライバ15に伝送するPSIG配線18が配線されている。プリチャージドライバ15は、画素アレイ部12の画素列ごとに配線されたn本の信号線25−1〜25−nの各一端とPSIG配線18との間に接続されたn個のプリチャージスイッチPSW−1〜PSW−nを有する構成となっている。
上述したように、表示駆動の制御を行う駆動基板33から供給されるPSIGデータに基づいて、COF実装されたドライバIC32にてプリチャージ信号PSIGを生成して表示パネル11上のプリチャージドライバ15に供給する構成を採る例えば液晶表示装置において、ドライバIC32で生成したプリチャージ信号PSIGを一度駆動基板33に戻し、PSIG迂回配線42を経由して再びフィルム31に入力し、当該フィルム31を経由して表示パネル11に供給するようにすることで、次のような作用効果を得ることができる。
先ず、ドライバIC32で生成したプリチャージ信号PSIGをフィルム31から直接表示パネル11に入力する構成を採った場合は、図6に示すように、フィルム31上のPSIG配線41が電源線や制御線35Bよりも内側を通ることになるために、PSIG配線18と垂直ドライバ13A,13B用の電源線やその制御線17A,17Bとが表示パネル11内で交差することになる。
これに対して、プリチャージ信号PSIGを一度駆動基板33に戻すことにより、フィルム31上の電源線や制御線35Bよりも外側に配線された第2のPSIG配線43を通して表示パネル11に入力することができることから、図5から明らかなように、PSIG配線18が垂直ドライバ13A,13B用の電源線やその制御線17A,17Bと表示パネル11内で交差することがなくなるために、PSIG配線18のプリチャージスイッチPSW−1〜PSW−nまでの引き回し配線の配線抵抗を下げることができる。これにより、短時間でプリチャージ動作を行うことができるために、高画質な表示画像を得ることができる。
(第1変形例)
図7は、第2実施形態の第1変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図5と同等部分には同一符号を付して示している。ドライバIC32で生成したプリチャージ信号PSIGを一度駆動基板33に戻すことにより、図7に示すように、PSIG迂回配線42を駆動基板33上で2系統に分離した後、フィルム31上の2系統のPSIG配線43A,43Bを通して表示パネル11に入力するとともに、表示パネル11上に配線された2系統のPSIG配線18A,18Bを通してプリチャージドライバ15のスイッチ群(プリチャージスイッチPSW−1〜PSW−n)に対してその両端から入力することができる。
図7は、第2実施形態の第1変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図5と同等部分には同一符号を付して示している。ドライバIC32で生成したプリチャージ信号PSIGを一度駆動基板33に戻すことにより、図7に示すように、PSIG迂回配線42を駆動基板33上で2系統に分離した後、フィルム31上の2系統のPSIG配線43A,43Bを通して表示パネル11に入力するとともに、表示パネル11上に配線された2系統のPSIG配線18A,18Bを通してプリチャージドライバ15のスイッチ群(プリチャージスイッチPSW−1〜PSW−n)に対してその両端から入力することができる。
この第1変形例によれば、PSIG配線18A,18BのプリチャージスイッチPSW−1〜PSW−nまでの引き回し配線の配線抵抗をさらに下げることができるために、プリチャージ動作をさらに短時間で行うことができる。これにより、液晶表示装置の多画素化や高フレームレート化によってシステム全体の駆動速度が高速化され、それに伴って1水平時間、ひいては水平ブランキング時間が短くなり、信号線一括プリチャージ駆動に要する時間が短くなってきたとしても、ユニフォミティ向上のための信号線一括プリチャージ駆動を限られた時間内で確実に行うことができるために、高画質な表示画像を得ることができる。
図8に、プリチャージ信号PSIGのパネル入力部での信号波形PSIG1aと、第1変形例を適用したときの信号線25−1〜25−nへの書込み波形SIG1および適用しないときの信号線25−1〜25−nへの書込み波形SIG2とを示す。
第1変形例を適用しないときは、書込波形SIG2から明らかなように、多画素化が進むことに伴って一括プリチャージする信号線25−1〜25−nの数が増加し、全信号線の容量が大きくなることで、プリチャージ信号PSIGを十分に書き込めないことが分かる。これに対して、第1変形例を適用すると、書込波形SIG1から明らかなように、PSIG配線18A,18Bの引き回し配線の配線抵抗が下がり、当該配線抵抗の影響を低減できるため、プリチャージ信号PSIGを全信号線に十分に書き込めることが分かる。
(第2変形例)
図9は、第2実施形態の第2変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図5と同等部分には同一符号を付して示している。この第2変形例に係る液晶表示装置では、ドライバIC32の出力段に設けられていたプリチャージ信号PSIGについてのバッファ(以下、「PSIGバッファ」と記述する)44を駆動基板33上に設けた構成を採っている。
図9は、第2実施形態の第2変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図5と同等部分には同一符号を付して示している。この第2変形例に係る液晶表示装置では、ドライバIC32の出力段に設けられていたプリチャージ信号PSIGについてのバッファ(以下、「PSIGバッファ」と記述する)44を駆動基板33上に設けた構成を採っている。
このように、PSIGバッファ44を駆動基板33上に設けることで、表示パネル11の全信号線の容量駆動をPSIGバッファ44が行うことになり、その分だけドライバIC32の消費電力を低下させることができるために、COF実装の信頼性を向上させることができる。また、ドライバIC32の消費電力の低下に伴ってドライバIC32の発熱を抑えるためのヒートシンクが不要になるために、その分だけコスト低減を図ることもできる。
また、ドライバIC32にバッファを形成する場合は当該バッファがCMOSトランジスタによって構成されるのに対して、PSIGバッファ44を駆動基板33上に設けることで、当該PSIGバッファ44をCMOSトランジスタよりも駆動能力が高いバイポーラトランジスタで構成することができるために、信号線一括プリチャージ駆動を限られた時間内でより確実に行うことができる。
(第3変形例)
図10は、第2実施形態の第3変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図7および図9と同等部分には同一符号を付して示している。この第3変形例に係る液晶表示装置では、PSIG迂回配線42を駆動基板33上で2系統に分離した後、プリチャージ信号PSIGをフィルム31上の2系統のPSIG配線43A,43Bを通して表示パネル11に入力するとともに、表示パネル11上に配線された2系統のPSIG配線18A,18Bを通してプリチャージドライバ15にその両端から入力する第1変形例に係る液晶表示装置において、PSIGバッファ44を駆動基板33上に設けた構成を採っている。
図10は、第2実施形態の第3変形例に係る液晶表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図7および図9と同等部分には同一符号を付して示している。この第3変形例に係る液晶表示装置では、PSIG迂回配線42を駆動基板33上で2系統に分離した後、プリチャージ信号PSIGをフィルム31上の2系統のPSIG配線43A,43Bを通して表示パネル11に入力するとともに、表示パネル11上に配線された2系統のPSIG配線18A,18Bを通してプリチャージドライバ15にその両端から入力する第1変形例に係る液晶表示装置において、PSIGバッファ44を駆動基板33上に設けた構成を採っている。
この第3変形例によれば、第2変形例の場合と同様に、ドライバIC32の消費電力を低下させ、COF実装の信頼性を向上させることができる等の作用効果を得ることができるとともに、第1変形例の場合と同様に、プリチャージ動作を短時間で行うことができるために、信号線一括プリチャージ駆動に要する時間が短くなってきたとしても、ユニフォミティ向上のための信号線一括プリチャージ駆動を限られた時間内で確実に行うことができ、それに伴って高画質な表示画像を得ることができる。
なお、第1変形例(図7)および第3変形例(図10)において、プリチャージ信号PSIGをプリチャージドライバ15にその両端から入力するPSIG配線18A,18Bを同一の配線層で形成することにより、他の配線層とを電気的に接続するコンタクト部を設けなくて済むために、PSIG配線18A,18BのプリチャージスイッチPSW−1〜PSW−nまでの引き回し配線のさらなる低抵抗化を実現することができる。
[第3実施形態]
図11は、本発明の第3実施形態に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。本実施形態でも、信号線選択駆動方式の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明するものとする。ただし、本実施形態に係る液晶表示装置は、VCOM電位の極性を所定の周期(例えば、フィールド周期)で反転させるコモン反転駆動法を採用している。
図11は、本発明の第3実施形態に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示している。本実施形態でも、信号線選択駆動方式の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明するものとする。ただし、本実施形態に係る液晶表示装置は、VCOM電位の極性を所定の周期(例えば、フィールド周期)で反転させるコモン反転駆動法を採用している。
図11において、COF実装のドライバIC32は、駆動基板33から与えられるVCOMデータに基づいて所定の周期で極性が反転するVCOM反転信号を生成する。ドライバIC32で生成されたVCOM反転信号は、フィルム31の第1のVCOM配線51によって一度駆動基板33に供給され、当該駆動基板33上に設けられたバッファ52を通してVCOM迂回配線53に供給される。
フィルム31上には、電源線や制御線35A,35Bをそれぞれ挟んで例えば4本の第2のVCOM配線54A〜54Dが配線されている。一方、駆動基板33上のVCOM迂回配線53は、フィルム31上の4本のVCOM配線54A〜54Dに対応して4分割されて配線されており、バッファ52を通して供給されるVCOM反転信号をフィルム31上の4本のVCOM配線54A〜54Dに供給する。
フィルム31から一度駆動基板33に戻され、当該駆動基板33からフィルム31に再び戻されたVCOM反転信号は、第2のVCOM配線54A〜54Dを通して、表示パネル11上の2系統のVCOM配線16A,16Bに供給され、VCOM配線16Aおよびコンタクト部19A〜19Dを通して対向基板に与えられるとともに、VCOM配線16Bを通して各画素の保持容量に全画素共通に与えられる。
上述したように、表示駆動の制御を行う駆動基板33から供給されるVCOMデータに基づいて、COF実装されたドライバIC32にて所定の周期で極性が反転するVCOM反転信号を生成して表示パネル11上の画素アレイ部12に供給するコモン反転駆動法を採る例えば液晶表示装置において、ドライバIC32で生成したVCOM反転信号を一度駆動基板33に戻し、VCOM迂回配線53を経由して再びフィルム31に入力し、当該フィルム31を経由して表示パネル11に供給するようにすることで、次のような作用効果を得ることができる。
先ず、ドライバIC32で生成したVCOM反転信号をフィルム31から直接表示パネル11に入力する構成を採った場合は、図12に示すように、フィルム31上のVCOM配線54が電源線や制御線35Bよりも内側を通ることになるために、VCOM配線16Aと垂直ドライバ13A,13B用の電源線やその制御線17A,17Bとが表示パネル11内で交差することになる。
これに対して、VCOM反転信号を一度駆動基板33に戻すことにより、図11から明らかなように、フィルム31上の4本のVCOM配線54A〜54Dを通して、表示パネル11上に抵抗基板用と保持容量用とに分けて配線された2系統のVCOM配線16A,16Bに入力することができるために、VCOM配線16Aが垂直ドライバ13A,13B用の電源線やその制御線17A,17Bと表示パネル11内で交差することがなく、VCOM配線16A,16Bのインピーダンスを下げることができる。
VCOM配線16A,16Bのインピーダンスが下がることにより、液晶表示装置の多画素化や高フレームレート化によってシステム全体の駆動速度が高速化され、それに伴って1水平時間、ひいては有効水平時間が短くなってきたとしても、VCOM反転信号を映像信号の書込み時間内に安定させることができるために、線順次駆動方式と比較して書込み時間が短くなる信号線選択駆動方式の液晶表示装置でも、ユニフォミティを悪化させることなく、高画質な表示画像を得ることができる。
また、バッファ52を駆動基板33上に設けることで、当該バッファ52がなくなった分だけドライバIC32の消費電力を低下させることができるために、COF実装の信頼性を向上させることができる。また、ドライバIC32の消費電力の低下に伴ってドライバIC32の発熱を抑えるためのヒートシンクが不要になるために、その分だけコスト低減を図ることもできる。
(変形例)
図13は、第3実施形態の変形例に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図11と同等部分には同一符号を付して示している。
図13は、第3実施形態の変形例に係る画像表示装置の構成の概略を示すシステム構成図であり、図中、図11と同等部分には同一符号を付して示している。
第3実施形態に係る液晶表示装置では、COF実装されたドライバIC32で生成したVCOM反転信号を対向電極と保持容量に共通に与える構成を採っているのに対して、変形例に係る液晶表示装置では、COF実装されたドライバIC32において、対向電極に与えるVCOM反転信号と保持容量に与えるVCS反転信号とを別々に生成する構成を採っている。
具体的には、COF実装されたドライバIC32は、駆動基板33から与えられるVCOMデータおよびVCSデータに基づいて、所定の周期で極性が反転するVCOM反転信号とVCS反転信号とを同期させて生成する。ここで、VCOM反転信号の振幅とVCS反転信号の振幅とは同じであっても良いし、異ならせても良い。
ドライバIC32で生成されたVCOM反転信号は、フィルム31の第1のVCOM配線51によって一度駆動基板33に戻され、当該駆動基板33上に設けられたバッファ52を通して、例えば2分割されたVCOM迂回配線53に供給される。駆動基板33に戻されたVCOM反転信号は、フィルム31上の電源線や制御線35A,35Bの外側に配線された2本の第2のVCOM配線54A,54Bを経由して表示パネル11上のVCOM配線16Aにその両端から入力される。
ドライバIC32で生成されたVCS反転信号は、フィルム31の第1のVCS配線55によって一度駆動基板33に戻され、当該駆動基板33上に設けられたバッファ56を通して、例えば2分割されたVCS迂回配線56に供給される。駆動基板33に戻されたVCS反転信号は、フィルム31上の電源線や制御線35A,35Bの内側に配線された2本の第2のVCS配線58A,58Bを経由して表示パネル11上のVCOM配線(VCS配線)16Bにその両端から入力される。
この変形例によれば、第3実施形態の作用効果に加えて、VCOM反転信号とVCS反転信号とを別々に生成して駆動するに当たって、駆動基板33上に設けた2つのバッファ52,56の分だけドライバIC32の消費電力を低下させることができるために、COF実装の信頼性を向上させることができる。また、ドライバIC32の消費電力の低下に伴ってドライバIC32の発熱を抑えるためのヒートシンクが不要になるために、その分だけコスト低減を図ることもできる。
(他の変形例)
コモン反転駆動法を採る液晶表示装置において、表示パネル11の基準電位となっているVCOM電位を安定させるためにVCOM配線16A,16Bを低インピーダンス化させる必要があるが、フィルム31と表示パネル11との接続抵抗に律速しないように、VCOM供給端子数を増やす、または、VCOM供給端子のパッド(接続パッド)の面積を他の端子よりも広くして、表示パネル11とフィルム31との接続部分の接続抵抗を抑えることで、VCOM配線16A,16Bのさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
コモン反転駆動法を採る液晶表示装置において、表示パネル11の基準電位となっているVCOM電位を安定させるためにVCOM配線16A,16Bを低インピーダンス化させる必要があるが、フィルム31と表示パネル11との接続抵抗に律速しないように、VCOM供給端子数を増やす、または、VCOM供給端子のパッド(接続パッド)の面積を他の端子よりも広くして、表示パネル11とフィルム31との接続部分の接続抵抗を抑えることで、VCOM配線16A,16Bのさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
また、VCOM反転信号の振幅とVCS反転信号の振幅とを異ならせた場合、基準電位が2個存在することになるが、それぞれについて端子数を増やしたり、また、端子のパッド部の面積を他の端子よりも広くしたりすることで、VCOM配線16A/VCS配線16Bのさらなる低インピーダンス化を図ることができるために、より高画質な表示画像を得ることができる。
なお、上記各実施形態では、信号線選択駆動(擬似線順次駆動)方式の液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこの適用例に限られるものではなく、点順次駆動方式や線順次駆動方式などの他の駆動方式の液晶表示装置にも同様に適用可能である。ただし、多画素化や高フレームレート化に伴い、線順次駆動方式と比較して書込み時間が短くなり、ユニフォミティが悪化し易い信号線選択駆動方式や点順次駆動方式の液晶表示装置に適用するとその効果が大きい。
また、上記各実施形態では、ドライバIC32がフィルム31上に実装(COF実装)された液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、ドライバIC32が表示パネル11上に実装された、即ちCOG実装された液晶表示装置に対しても同様に適用可能である。すなわち、本発明の特徴とするところは、駆動基板33から与えられたデータに基づいてドライバIC32で生成されたVCOM電位/プリチャージ信号PSIG/VCOM反転信号(VCS反転信号)を一度駆動基板33に戻し、しかる後駆動基板33からフィルム31を経由して、または直接に表示パネル11に入力する点にある。
また、上記各実施形態では、画像表示装置として、画素の発光素子として液晶セルを用いた液晶表示装置を例に挙げて説明したが、本発明は液晶表示装置への適用に限られるものではなく、発光素子として有機EL(electro luminescence) 素子を用いた有機EL表示装置など、表示パネルで用いられる各種の基準電位やプリチャージ信号をCOF実装またはCOG実装のドライバIC(駆動回路)で生成する構成を採る画像表示装置全般に適用可能である。
11…表示パネル、12…画素アレイ部、13…垂直ドライバ(走査線駆動回路)、14…水平ドライバ(信号線駆動回路)、15…プリチャージドライバ、16,16A,16B…VCOM配線、18,18A,18B…PSIG配線、20…画素、21…TFT(画素トランジスタ)、22…液晶セル、23…保持容量、24…走査線、25(25−1〜25−n)…信号線、31…フィルム、32…ドライバIC(駆動回路)、33…駆動基板、37,53…VCOM迂回配線、42…PSIG迂回配線、44,52,56…バッファ,57…VCS迂回配線
Claims (9)
- 発光素子を含む画素が複数配置されてなる画素アレイ部を含む表示パネルと、
前記表示パネルの外部に設けられた駆動基板から与えられる情報に基づいて前記画素アレイ部の各画素を駆動する駆動回路とを備え、
前記駆動回路の出力信号を前記駆動基板を経由して前記表示パネルに供給する
ことを特徴とする画像表示装置。 - 前記駆動基板は、前記駆動回路の出力信号を複数の系統に分岐して前記表示パネルに供給する分岐配線を有する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 前記駆動回路は、前記表示パネルと前記駆動基板との間に介在するフィルム上に実装されている
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 前記フィルムは、前記駆動回路の両脇に配置され、前記分岐配線を経由した前記駆動回路の出力信号を前記表示パネルに供給する複数の配線を有する
ことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。 - 前記表示パネルと前記フィルムとの接続部において、前記複数の配線の接続パッドが他の接続パッドよりも面積が広い
ことを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。 - 前記表示パネルは、同一の配線層に配線され、前記複数の配線から供給される前記駆動回路の出力信号を前記画素アレイ部に供給する複数の信号供給線を有する
ことを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。 - 前記駆動回路の出力信号は、前記表示パネルで用いる基準電位であり、
前記駆動基板は、前記基準電位を前記表示パネルに供給する配線と、当該配線と基準電位ノードとの間に接続されたコンデンサとを有する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 前記駆動基板は、前記駆動回路の出力信号をバッファリングするバッファを有する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。 - 前記バッファは、バイポーラトランジスタによって構成されている
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
Priority Applications (1)
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-
2006
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