JP2008046327A - 合焦補正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】焦点誤差検出光学系により得られる焦点誤差信号を用いて観察光学系の自動合焦を行う顕微鏡の合焦を補正する方法であって、観察用ウェルプレートのたわみを補正して、焦点を合わせることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
自動焦点装置が知られている。この装置では、顕微鏡の対物レンズの焦点位置からのずれ
を検出し、そのずれの検出信号に応じて圧電素子等のアクチュエータにより対物レンズを
移動させ、合焦させている。
ウェルプレートには観察試料を収納するウェル穴が格子状に多数形成されているが、ウェルプレートには本質的なたわみがあるため、基本的には一つ一つのウェル穴において以上のような動作を行って合焦を行っている。
このような自動焦点装置としては下記の特許文献が知られている。
しかしながら、HCA(High Content Analysis)装置のような高速性を要求されるときの自動合焦においては、一つ一つのウェル穴において以上のような動作をさせていたのでは、一つのウェルを観察し終えるまでに、非常に時間がかかってしまうという問題があった。
焦点誤差検出光学系により得られる焦点誤差信号を用いて観察光学系の自動合焦を行う顕微鏡の合焦を補正する方法であって、観察用ウェルプレートのたわみを補正して、焦点を合わせることを特徴とする。
隣接したウェルのたわみ量を、焦点誤差信号の差分より計算し、その量を加算して次のウェルの焦点位置とすることを特徴とする。
現時点のウェルのたわみ測定量と一つ前のウェルのたわみ測定量の差分をたわみ偏差とし、現時点のウェルのたわみ量に前記たわみ偏差を加算もしくは減算したものを、次のウェルの仮の焦点位置とし、仮の焦点位置における焦点誤差信号量と、真の焦点位置における焦点誤差信号量との差が、閾値より小さければそのまま観察を続け、閾値より大きければたわみ偏差の加算と減算を入れ替えて、仮の焦点位置を焦点位置とする。
観察前にウェルプレートの複数点のたわみ量を、焦点誤差信号より測定し、ウェルの2次元的なたわみをマッピングし、そのマッピングしたたわみ量に基づいて焦点位置を演算することを特徴とする。
はじめに本発明で使用する自動焦点装置を有する生物顕微鏡について、図1のブロック構成図を用いて説明する。
移動可能とされている。アクチュエータ16は制御回路3により制御される。
ミラー23、フィルタ28を通ってダイクロイックミラー12により分岐して、対物レンズ11を介してウエルプレート5に照射される。ウエルプレート5で反射された焦点誤差検出光は、対物レンズ11を介してダイクロイックミラー12に戻り、ここで分岐してフィルタ28に入射する。
、対物レンズ11、4分割フォトダイオード25、コリメータレンズ26およびシリンドリカルレンズ27は、焦点誤差検出光学系20を構成する。
り除去されきれなかったウエルプレート5の側からの観察光を遮断する。
本実施形態では、フィルタ28において観察光を遮断し、フィルタ28を経由した焦点誤差検出光のみが4分割フォトダイオード25に入射する。このため、4分割フォトダイオード25において、観察光の影響を受けない正確な焦点誤差信号を生成することができる。また、観察光の影響を排除することで、焦点誤差検出の感度を向上させることができるので、ウエルプレート5に照射する焦点誤差検出光の光量を低下させることができ、ウエルプレート5上に載置された試料が生細胞である場合などに、試料への悪影響を防止できる。
つ互いに直交する2方向(x方向、y方向)について焦点距離を異ならせ、4分割フォト
ダイオード25の受光量に基づく、非点収差法を用いた焦点誤差検出が可能となる。後述
のように、焦点誤差検出光学系20および制御回路3等は合焦手段として機能する。
おり、図2(a)は合焦時の形状、図2(b)は焦点が遠い場合の形状、図2(c)は焦
点が近い場合の形状を、それぞれ示している。フォトダイオード25の領域25aの出力
レベルを「A」、領域25bの出力レベルを「B」、領域25cの出力レベルを「C」、
領域25dの出力レベルを「D」とすると、「(A+C)−(B+D)」を演算すること
で、焦点誤差(フォーカスエラー)検出信号を得ることができる。
図3(a,b,c)は前記たわみを補正するための方法を示す説明図である。
1)まず1番目のウェル穴(底面)5aにおいて、従来技術と同様に、対物レンズをZ軸方向にスキャンさせ、S字状の焦点誤差信号(図6参照)を検出し、合焦位置に合わせる。
図4(a)はウェル穴(底面)5aが直線状に変化している場合を示している。この場合、n番目とn+1番目は上述の方法にて合焦を行う。即ち、対物レンズをZ軸方向にスキャンさせ、S字状の焦点誤差信号(図6参照)を検出し、合焦位置に合わせる。次に、合焦したウェル穴(底面)5aから、次のウェル穴(底面)5aに移す際に、まずXY軸方向にウェルプレートを移動させる。
この方法では、ウェルプレートの四隅と中央において、対物レンズのZ軸方向のスキャンを行い、合焦位置におけるアクチュエータのZ軸駆動量から、ウェルのその点におけるZ軸座標を求める。この5点のZ軸座標を元にウェルの曲面を求め、マッピングを行う。
観察時には、このマッピングされた座標に基づいて、対物レンズを動かしながら撮影を行う。
その結果、各ウェルおいて対物レンズを大きくスキャンする必要がないのでHCAにおける観察時間の短縮化を図ることができる。
従って本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形を含むものである。
4 焦点調整部(焦点調整手段)
5 ウェルプレート
10 観察光学系
11 対物レンズ
12 ダイクロイックミラー
16 レンズアクチュエータ
20 焦点誤差検出光学系(合焦手段)
21 レーザダイオード
22 レンズ群
23 ハーフミラー
25 4分割フォトダイオード(焦点誤差信号生成手段)
Claims (4)
- 焦点誤差検出光学系により得られる焦点誤差信号を用いて観察光学系の自動合焦を行う顕微鏡の合焦を補正する方法であって、観察用ウェルプレートのたわみを補正して、焦点を合わせることを特徴とする合焦補正方法。
- 隣接したウェルのたわみ量を、焦点誤差信号の差分より計算し、その量を加算して次のウェルの焦点位置とすることを特徴とする請求項1に記載の合焦補正方法。
- 現時点のウェルのたわみ測定量と一つ前のウェルのたわみ測定量の差分をたわみ偏差とし、現時点のウェルのたわみ量に前記たわみ偏差を加算もしくは減算したものを、次のウェルの仮の焦点位置とし、仮の焦点位置における焦点誤差信号量と、真の焦点位置における焦点誤差信号量との差が、閾値より小さければそのまま観察を続け、閾値より大きければたわみ偏差の加算と減算を入れ替えて、仮の焦点位置を焦点位置とすることを特徴とする請求項1に記載の合焦補正方法。
- 観察前にウェルプレートの複数点のたわみ量を焦点誤差信号より測定し、ウェルの2次元的なたわみをマッピングし、そのマッピングしたたわみ量に基づいて焦点位置を演算することを特徴とする請求項1に記載の合焦補正方法。
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