JP2008043267A - 凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法 - Google Patents

凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原料種として良好な食感を有し、原料種がフライ処理されることなく、原料種を全体に均一にフライ衣で被覆した形状を有し、熱湯により良好に復元する長期保存可能な凍結乾燥天ぷら様食品の製造を目的とした。
【解決手段】原料種をボイル処理し、これとは別にフライ処理したフライ衣で原料種を挟み込んで蒸煮することにより原料種とフライ衣を一体化するとともに、原料種をフライ衣により被覆し、これを凍結乾燥する。尚、原料種をフライ衣で挟み込む際には、加熱結着性食品材料を介して結着させることもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、原料種として種々の形状、大きさの食品素材を使用でき、原料種自体にはフライ処理がされることなく、原料種を全体に均一にフライ衣で被覆した形状を有し、かつ、熱湯により良好に復元する長期保存可能な凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法に関するものである。
即席麺類に添付したり、家庭内や飲食店で喫食する麺類にも使用できる長期保存可能な天ぷらについては、従来まで種々のものが開示されている。例えば、特許文献1には、野菜を主体とする具材に膨張剤を一定量含む小麦粉等よりなる衣材に浸漬した後、フライ・FD処理する方法が開示されている。また、特許文献2には、野菜類等の具材に低粘性加工澱粉を一定量含有する小麦粉を衣材として用い、フライ・FD処理する方法が開示されている。
しかし、これらの文献によれば、原料種自体がフライ処理されることから、十分内部まで加熱しようとする場合、原料種の食品素材の形状や大きさが制限されることが予想される。
また、特許文献3には、未加熱又は加熱した天ぷら台に空揚げした小エビ等の原料種を付着して一体化し、フライ処理する方法が開示されており、特許文献4には、原料種のうち、高含水の食品素材について予備油揚げ又は火通し、その後に複数種の食品素材を混ぜフライする方法が開示されている。
しかし、このように原料種を予備的に空揚げする場合であっても、原料種のサイズが大きいと短時間のフライのみでは十分に水分を減少させることができず、長期保存は不可能である。また、長時間のフライを行うと、原料種の縮み・湾曲等の問題が生じ、復元性に問題が生じる。
さらに、本発明者等の実験においても、約3cm以上の大きさの原料種を用いて、原料種にバッター付け、フライ等の通常の天ぷら製法により天ぷらを調製し、これを凍結乾燥した場合、熱湯で十分に復元する凍結乾燥天ぷらを調製することができなかった。
一方、原料種を油熱処理せず、凍結乾燥を利用することで良好に復元性を向上させる方法として、特許文献5には、原料エビを殻等の除去の後、ボイルしたものに、打ち粉付け、バッター付け、天かす(揚げ玉)付けした後、凍結乾燥処理による湯戻し加水率が高い凍結乾燥エビ天ぷらの製造方法が開示されている。
しかし、前記方法は、天かす(揚げ玉)を原料種に付着させるものであるため、輸送中に天かすが剥がれ落ちることも予想される。
以上のように、麺類や即席麺に添付できる長期保存可能な天ぷらとしては、種々のタイプのものが開示されていたが、原料種として種々の形状、大きさの食品素材を使用でき、かつ、食感や微生物等の安全性に優れ、さらに、熱湯により良好に復元する凍結乾燥天ぷらは現在までのところ完成されていない。
特開平3-259059 特開平6-30713 特開平9-271329 特開2001-136916 特開2004-89075
そこで、本発明者等は、種々の形状、大きさの食品素材を使用でき、原料種がフライ処理により加熱されることなく、熱湯により良好に復元する長期保存可能な凍結乾燥天ぷら様食品の製造を目的とした。また、特に原料種としてエビを用いた場合においても上述の効果を奏することができる凍結乾燥エビ天ぷら様食品の製造を目的とした。
本発明は、先行技術で認められていた上述の問題点に鑑みて発明されたものであって、その要旨とするところは、
凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法であって、以下の工程、すなわち;
A)原料種を加熱処理する工程、
B)原料種とは別にバッターを所定形状にフライ処理することにより成型フライ衣を調製する工程、
C)前記A工程で得た加熱処理後の原料種を前記B工程で得た成型フライ衣で挟み込んで
蒸煮することにより原料種をフライ衣で被覆するように一体化する工程、
D)前記一体化した原料種とフライ衣を凍結乾燥する工程、
の各工程を含むことを特徴とする凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法、である。
尚、本発明においては、前記C工程の原料種を成型フライ衣によって挟み込む際に、成
型フライ衣同士、又は原料種及び成型フライ衣を、加熱結着性食品材料を介して結着させることができる。また、本発明は十分に復元性を持たせることの困難な、エビ、イカ、タコに用いるのが好適である。
さらに、原料種がエビ、イカ、タコの場合、前記A工程の加熱処理前に、原料種を重合リン酸塩水溶液に浸漬することにより、復元性を高めることができる。
加えて、原料種がエビ、イカ、タコの場合、上述の重合リン酸塩水溶液に浸漬する前に、原料種をカルシウム塩水溶液に浸漬することで、一層、復元後の食感等が良好な凍結乾燥エビ天ぷら様食品が提供される。
本発明の製造方法を採用することにより、原料種として良好な食感を有し、原料種がフライ処理により加熱されることなく、熱湯により良好に復元する長期保存可能な凍結乾燥天ぷら様食品の製造が可能となる。また、原料種を成型フライ衣で挟み込んで蒸煮することにより、原料種が十分にフライ衣に覆われることになるため、外観上も本来の天ぷらと相違ない食品となる。また、本発明に係る凍結乾燥天ぷら様食品は長期保存が可能であり、即席麺に添付したり、家庭内や飲食店で喫食する場合に有効である。
以下に、本発明をその製造工程に沿って詳細に説明する。尚、本発明については、原料種自体はフライ処理されないことから、本発明は凍結乾燥天ぷら様食品に関するものとする。
─原料種─
本発明に係る凍結乾燥天ぷら様食品の原料種としては、エビ、イカ、タコ、いわし、かに、貝、小魚、小エビ等の水産物、鶏肉、牛肉、豚肉その他の食用肉類、ゴボウ、ニンジン、キャベツ、ジャガイモ、キノコ、昆布等の野菜・海草類又は果実類等の種々の原料種を使用することができる。さらに、原料種としては、前記のような食品素材そのものでなく、練り製品等の加工された食品を用いてもよい。
また、本発明においては原料種の大きさにおいては特に限定されるものではなく、1cm以下の比較的小さな原料種から、長さ10cm以上の大きな原料種も利用することができる。尚、本発明は優れた復元性を有することにより、特に大きな原料種を用いるのに適している。
また、原料種として、エビ、かに等の甲殻類を用いる場合には、殻の部分を除去する工程を経ることが好ましい。原料種にエビを用いる場合については、エビは一般に加熱処理中に縮み、また、その形状が腹側へ強く湾曲して変形してしまうという現象があるため、例えば、筋切り、串刺し、あるいはさらに、二枚開きにする等の処置をすることが好ましい。
─原料種がエビ、イカ、タコの場合の浸漬処理─
本発明においては、原料種としてエビ、イカ、タコを用いる場合、必要に応じて、原料種を加熱処理する前に重合リン酸塩水溶液に浸漬しておくことが有効である。原料種を重合リン酸塩に浸漬しておくことで、原料種に十分な水分を吸収させ、水分を保持することが可能となる。これによって、後の凍結乾燥処理した場合における原料種の復元性を高めることができる。
重合リン酸塩としては、例えば、ポリリン酸、メタリン酸、ピロリン酸等のナトリウム塩もしくはカリウム塩、またはこれら2種以上の混合物の使用が可能である。
重合リン酸塩水溶液の濃度は使用する重合リン酸塩の種類により設定されるものであり、通常0.5〜5.0%である。重合リン酸塩水溶液の濃度が0.1%より少ないと浸漬時間が長くかかる場合がある。
浸漬時の液温、浸漬時間は特に限定されていないが、通常、品質劣化の防止の点で、5℃〜30℃、10分〜24時間が好ましい。
また、原料種として特にエビを用いる場合においては、重合リン酸塩水溶液に浸漬する工程の前に、カルシウム塩の浸漬工程を加えてもよい。本浸漬法は、特開2001-128649号に開示されているものであるが、本製法により、凍結乾燥後のエビ天内部の原料種のエビの形状を大きく保持することができ、かつ熱湯による復元後の収縮度が低いものが得られる。
具体的には、カルシウム塩としては、例えば第一リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウムまあはこれらの1種以上の混合物が採用可能である。また、第二リン酸カルシウムを使用すると、エビの食感がソフトで弾力のあるものを得ることができ、より好ましい。カルシウム塩水溶液の濃度は使用するカルシウム塩の種類により適宜設定することができ、通常、0.1〜3.0%である。
尚、浸漬時の液温、浸漬時間は特に限定されていないが、通常、品質劣化の防止の点で、5℃〜30℃、10分〜24時間が好ましい。
─原料種の加熱処理─
原料種の加熱方法としては、ボイル、蒸煮、焼き等の種々の方法を用いることができるが、原料種の加熱による収縮等の問題と後の凍結乾燥工程を勘案すると、ボイル又は蒸煮が好ましい。
ボイル、蒸煮、焼き等の条件としては、ボイルの場合、エビの場合については熱湯中で、
30秒〜10分の処理をすることができる。また、好ましくは、1〜3分である。蒸煮の場合は、3〜15分の処理をすることができる。また、好ましくは、4〜5分である。尚、野菜が原料種の場合、加熱処理を省略することもできる。
─成型フライ衣の調製─
フライ衣の調製については以下の通りである。フライ衣はバッターをフライすることにより調整するが、バッターの主成分となるのは、小麦粉であって、中力粉や薄力粉あるいは強力粉の使用をすることができる。
また、小麦粉以外にも、穀粉として、米粉、コーンフラワー等の穀粉や各種の澱粉を必要に応じて、本発明に使用することができる。また、食塩や、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、ベーキングパウダー等の膨張剤、全卵液、ビタミンE等の酸化防止剤、グルタミン酸ソーダなどの調味料、クチナシ色素、アナトー色素等の食用色素も使用することができる。グアーガム等の増粘剤を添加することができる。さらに、バッターには揚げ玉を添加することもできる。
また、本発明においては、バッターのみをフライし、フライ衣を調製するが、本バッターに比較的小さな野菜、海産物、食用肉類等の具材を副原料種として添加して、かき揚げ風のフライ衣とすることもできる。このようにバッターに副原料種を加えることで、主原料種のみならず、副原料種も喫食することができる。
尚、フライに用いる食用油としては、パーム油、大豆油、ナタネ油、綿実油、コーン油などの植物油、またはラード、牛脂などの動物油を使用することができるが、天ぷらの保存性及び油の融点の問題から、パーム油が特に好ましい。また、保存性の向上のため、水素添加処理した食用油を用いることもできる。
また、フライ衣は後述するように、これによって原料種を被覆するため、型枠等でフライし、所定形状に成型することもできる。
バッターのフライ条件としては、副原料種の量にもよるが、油の温度として145〜190℃として、1〜4分程度行うことができる。
尚、本発明においては、フライ後のフライ衣の油脂含量を低下させておくと、湯戻り性が向上するため、余分な油を除去するために、フライ後のフライ衣を油切りのため天ぷら用網等に一定時間静置したり、遠心分離して除くことが好ましい。
具体的には、油脂含量を10〜30%にまで、低減させたものを用いることで、凍結乾燥後の湯戻りを向上させることができる。
─原料種の成型フライ衣での挟み込み─
前記加熱後の原料種を成型フライ衣で挟み込む工程については、以下のように行う。一般的には、2枚のフライ衣の間に原料種を挟み込んで、後述する蒸煮工程に移る。
ここで、挟み込みの際には、押圧を加えてもよい。また、成型フライ衣同士又は原料種及び成型フライ衣を結着させるために、成型フライ衣の内側又は原料種にバッター、卵液、魚肉・畜肉・鶏肉のミンチ又はすり身、小麦タンパク質又は大豆タンパク質等の加熱結着性食品材料を予め付着させることが有効である。これによって、成型フライ衣同士あるいは原料種及び成型フライ衣を密着させることができ、その後の蒸煮工程で、より強固にフライ衣と原料種を結着させることができる。これと同時に、喫食時にこれらの加熱結着性食品材料の味を楽しむこともできる。
また、加熱結着性食品材料については、予めフライ衣や原料種に付着させておく以外にも、原料種をフライ衣で挟み込んでから、フライ衣同士の隙間を埋めるように加熱結着性食品材料を付着させてもよい。
また、2枚のフライ衣で原料種を挟み込む場合については、フライ衣の原料種に接触する面に凹状の溝又は窪みを設けておくこともできる。これによって、原料種が凹状の溝に入り込むことにより、フライ衣同士を互いに密着した状態で原料種を挟み込むことができる。
さらに、2枚のフライ衣だけでなく、3枚あるいは4枚のフライ衣を用いる方法や、1枚のフライ衣をロール状に成型し、フライ衣のロール内に原料種を挿入する方法や、中空の筒状のフライ衣を調製し、これに原料種を挿入することによって挟み込むことも可能である。
尚、原料種とフライ衣の重量比は、幅広く設定することができる。但し、好ましくは4:1〜1:4程度であり、さらに特に好ましくは2:1〜1:2程度である。
─蒸煮による原料種のフライ衣による被覆─
前記の原料種をフライ衣に挟み込んだ状態で蒸煮することにより、原料種をフライ衣により被覆することができる。蒸煮の過程で、フライ衣が水分を吸収して、軟化することにより、原料種を被覆することとなる。尚、蒸煮条件としては、5〜15分程度行うが、好ましくは7〜10分程度、行うことが好ましい。また、蒸煮する場合においては、蒸煮後に原料種とフライ衣がより密着するようにフライ衣を押圧する工程を加えてもよい。
本蒸煮処理により、原料種に余分な油を付着させることなく、また、フライ衣が吸湿することで柔軟性が増加し、原料種とより結着しこれを被覆することになる。これによって、原料種をフライ衣によって自然に被覆することができる。
─凍結乾燥─
前記一体化した原料種及びフライ衣を凍結乾燥処理するが、冷凍庫にて緩慢凍結にて予備凍結を行った後、凍結乾燥を行う。凍結乾燥においては、種々の凍結乾燥の機器を用いることができる。この場合の条件は、真空度0.3〜1.0Torr、設定温度45〜85℃程度、さらに、90℃程度まで昇温で行ってもよい。本発明においては、特に真空度0.5〜0.6Torr、設定温度50〜60℃程度が好ましい。このような条件により、水分1.0〜5.0%程度まで乾燥する。尚、湯戻し後の食感等の点を考慮すると、好ましくは水分2.0〜3.0%である。
以下、実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
本発明について原料種をエビとして、以下の工程により凍結乾燥エビ天ぷら様食品を調製した。
─原料エビの前処理─
原料種の前処理としては、凍結した原料エビ(種類バナメイ、全長約8.5cm、重量約9g)を流水にて解凍し、尾の部分のみを残して全てのエビの殻を剥ぎ取った。
次に、エビの背中側の後方から頭部に向かってカッターで切り込みを入れて、エビを二枚開きにした。処理後のエビを2%のポリリン酸水溶液に一昼夜、浸漬した。その後ざるを用いて液を切った。
─原料種の加熱処理─
前記の原料エビを2分、茹で釜でボイルをおこなった。次に水をかけて冷却し、次の処理まで凍結庫にて冷凍し保管した。
─成型フライ衣の調製─
フライ衣の調製としては、下表1の配合のバッター液を調製し、本バッター液6.7g及び揚げ玉2.0gを混合したものを165℃の油中にある型枠に流し込み、パーム油によってフライを行った。尚、型枠はフライ衣に原料種が入り込む窪みが生じるような凸形状を有しているものを使用した。フライ時間は1.0分間行った。次に、フライ後の衣について油切りのため天ぷら用網に10分間静置した。フライ後のフライ衣の重量は6.5gであった。
表1
Figure 2008043267
─原料種のフライ衣での挟み込み─
前記の加熱処理を施した原料エビをフライ衣に設けた溝に入るようにして、フライ衣同
士の接触する側の表面にバッター液1.0gを表面に付着させ、原料種の上下より挟み込んだ。
─蒸煮による原料種のフライ衣による被覆─
前記挟み込み後の原料種及びフライ衣をトンネル蒸器によって蒸煮を9分間行い、原料エビをフライ衣により被覆した。
─凍結乾燥─
上記原料エビとフライ衣の一体化したものを、16時間、冷凍庫にて緩慢凍結にて予備凍結を行った後、真空凍結乾燥機にて真空度0.5〜0.6Torr、設定温度60℃で20時間乾燥を行い、凍結乾燥エビ天ぷら様食品を調製した。尚、本凍結乾燥エビ天ぷらは1個当り13.5gであった。
実施例2
実施例1において、原料エビを二枚開きとした後、本エビを2%ポリリン酸ナトリウム溶液10mlに一昼夜放置し、浸漬する工程を追加したものを用いて、実施例1と同様に凍結乾燥エビ天ぷら様食品を製造した。
実施例3
実施例2において、2%ポリリン酸ナトリウム溶液の浸漬前に、1%第二リン酸カルシウム溶液10mlに4時間浸漬したものを用いて、実施例1と同様に凍結乾燥エビ天ぷら様食品を製造した。
比較例1
─原料エビの前処理─
原料種の前処理としては、凍結した原料エビ(種類バナメイ、全長約8.5cm、重量約9g)を流水にて解凍し、尾の部分のみを残して全てのエビの殻を剥ぎ取った。
次に、エビの背中側の後方から頭部に向かってカッターで切り込みを入れて、エビを二枚開きにした。
─バッター付け及びフライ処理─
前記エビに表1記載のバッター液を約20g付けた後、165℃の油中において4分間フライ処理を行った。そして、フライ衣を油切りのため天ぷら用網に5分間静置した。
─凍結乾燥─
上記エビ天ぷらを、冷凍庫にて緩慢凍結にて予備凍結を行った後、真空凍結乾燥機にて真空度0.5〜0.6Torr、設定温度60℃で20時間乾燥を行い、凍結乾燥エビ天ぷらを調製した。尚、凍結乾燥後の重量は1個当り12.0gであった。
─湯戻り及び食感の評価─
上記実施例1〜3及び比較例1の凍結乾燥エビ天ぷらに対して、熱湯を200ml注ぎ込み、3分間放置後、復元性の確認及び試食を行った。以下の表2に結果を示す。
評価に際しては、熟練のパネラー5人によって行った。
表2
Figure 2008043267
通常の天ぷらの製法で調製したエビ天ぷらを凍結乾燥したものである比較例1に比べて、本発明の実施例1は、明らかに湯戻り、食感の点で優れていた。また、原料エビの前処理においてポリリン酸ナトリウム溶液での浸漬を行った実施例2は弾力感、プリプリ感があった。さらに、第二リン酸カルシウム水溶液での浸漬を行った実施例3では、プリプリ感がさらに向上した。
本発明に係る凍結乾燥天ぷら様食品は長期保存が可能であり、原料種として種々の形状、大きさの食品素材を使用でき、本格的な天ぷらの食感を楽しむことができる。また、即席麺に添付したり、家庭内や飲食店で喫食する場合にも使用できる。
実施例2により製造した凍結乾燥エビ天ぷら様食品の写真である。

Claims (5)

  1. 凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法であって、以下の工程、すなわち;
    A)原料種を加熱処理する工程、
    B)原料種とは別にバッターを所定形状にフライ処理することにより成型フライ衣を調製する工程、
    C)前記A工程で得た加熱処理後の原料種を前記B工程で得た成型フライ衣で挟み込んで蒸煮することにより原料種をフライ衣で被覆するように一体化する工程、
    D)前記一体化した原料種とフライ衣を凍結乾燥する工程、
    の各工程を含むことを特徴とする凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法。
  2. 前記C工程の原料種を成型フライ衣によって挟み込む際に、成型フライ衣同士、又は原料種及び成型フライ衣を、加熱結着性食品材料を介して結着させることを特徴とする請求項1記載の凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法。
  3. 原料種がエビ、イカ、タコであることを特徴とする請求項1又は2に記載の凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法。
  4. 前記A工程の加熱処理前に、原料種を重合リン酸塩水溶液に浸漬することを特徴とする請求項3に記載の凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法。
  5. 前記A工程の加熱処理前に、原料種をカルシウム塩水溶液に浸漬し、次いで重合リン酸塩水溶液に浸漬することを特徴とする請求項3に記載の凍結乾燥天ぷら様食品の製造方法。
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