JP2008042818A - 感光剤塗布方法、圧電振動片の製造方法および圧電デバイスの製造方法、並びに圧電振動片および圧電デバイス - Google Patents

感光剤塗布方法、圧電振動片の製造方法および圧電デバイスの製造方法、並びに圧電振動片および圧電デバイス Download PDF

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圭介 平野
Kenichi Kikuchi
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Abstract

【課題】 凹凸または貫通孔が形成されたウエハ基板(10)の角部に、フォトレジストが均一に塗布されるようにフォトレジスト塗布方法を提供する。
【解決手段】 本発明のフォトレジスト塗布方法は、第一面と第二面とを有する基板(10)を、正極または負極の一方に帯電する帯電ステップ(S1241)と、第一面と第二面に対して、正極または負極の他方に帯電するフォトレジスト粉末(PR1)を塗布するフォトレジスト粉末塗布ステップ(S1242)と、基板に塗布された感光剤粉末にフォトレジスト粉末を溶解可能な溶剤ガスを噴霧し、フォトレジスト粉末を溶解させる溶解ステップ(S1245)と、溶解したフォトレジストを硬化させるフォトレジスト硬化ステップ(S1246)とを有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、水晶基板、シリコン基板などに対してフォトレジスト(感光剤)粉末を塗布し、その基板の電極膜上にフォトレジストを形成する感光剤塗布方法、圧電振動片の製造方法および圧電デバイスの製造方法、並びに圧電振動片および圧電デバイスに関するものである。
従来、対象物に薄く均一なフォトレジスト薄膜を形成しようとする方法としては、たとえばスピンコート方式と呼ばれる手法を用いることが多い。このスピンコート方式は、回転させたウエハ基板の中心近傍に液体のフォトレジストを所定量だけ塗布し、遠心力によってウエハ基板の表面に液体のフォトレジストを塗布することができるという特徴を有する。このスピンコート方式は、ウエハ基板の表面が平坦であれば適用することができ、フォトレジストの塗布厚を薄く均一に形成できる。
しかしながら、ウエハ基板の表面に凹凸または貫通穴を有する基板に薄く均一な塗布厚で塗布することがスピンコート方式では困難である。たとえば、圧電振動片の基材である水晶ウエハは、電極フォトレジストを形成する前に圧電振動片の外形エッチングが完了しており、水晶ウエハ上にすでに凹凸または貫通穴が形成されているため、凹凸または貫通穴に対してフォトレジストを薄く均一に形成することが困難である。また。マイクロマシンの基材であるシリコンウエハにおいても、加工が進むにつれシリコンウエハ上にすでに凹凸または貫通穴が形成されるため、同様に、フォトレジストを薄く均一に形成することが困難である。
このため、たとえば特許文献1の発明は、液体のフォトレジストをミスト状のフォトレジスト微粒子にして負に帯電させ、ウエハ基板表面にフォトレジストを静電付着させている。このようにして、ウエハ基板の凹凸または貫通穴にも均一にフォトレジストを塗布している。また、特許文献2は、ミスト状のフォトレジスト微粒子を蒸気ガスで隙間無く均一にする発明を開示している。
特開2002−290181号公報 特開2005−006013号公報
ところが、ミスト状のフォトレジスト微粒子であっても、フォトレジスト微粒子が液状であるため、角部のフォトレジスト塗布厚が薄くなり、フォトレジスト塗布厚を均一にすることが困難であった。特に、いわゆる音叉型圧電振動片の電極形成においては、角部においても電極を形成する場合があり、角部であってもフォトレジスト塗布圧の均一性が求められている。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消して、角部であっても基板上のフォトレジストの塗布厚を均一に薄く形成することができる感光剤塗布方法、圧電振動片の製造方法、圧電デバイスの製造方法、圧電振動片および圧電デバイスを提供することである。
第1の観点の感光剤塗布方法は、第一面と第二面とを有する基板を、正極または負極の一方に帯電する帯電ステップと、第一面と第二面に対して、正極または負極の他方に帯電する感光剤粉末を塗布する感光剤粉末塗布ステップと、基板に塗布された感光剤粉末に、感光剤粉末を溶解可能な溶剤ガスを噴霧し、感光剤粉末を溶解させる溶解ステップと、溶解した感光剤を硬化させる感光剤硬化ステップと、を有する。ここで基板とは、水晶ウエハまたはシリコンウエハばかりでなく、水晶ウエハまたはシリコンウエハから一つ一つに切り出された一片の圧電振動子などを含む概念である。
上記構成によれば、基板上に塗布された感光剤粉末は、角部においても塗布厚が均一となり、この感光剤粉末が基板上において溶剤の蒸発ガスによって溶解することで感光剤粉末間の隙間がなくなる。したがって、全体的に均一となり薄い感光剤が基板上に形成される。このため、基板上の角部においても微細なパターンの露光が可能となる。
第2の観点の感光剤塗布方法は、第1の観点において、感光剤粉末塗布ステップは、液状の感光剤溶剤を微粒子状にして、さらに微粒子状の感光剤溶液を加熱して感光剤粉末を生成する感光剤粉末生成ステップを含む。
上記構成によれば、感光剤粉末を生成する際には、いわゆる液体の感光剤溶剤をミスト状にしてから乾燥することによって生成することができる。なお、液体の感光剤溶剤は、スピンコートなどによる感光剤の塗布にも使用できる。
第3の観点の感光剤塗布方法は、第1または第2の観点において、感光剤粉末塗布ステップは、基板の第一面と第二面に対して同時に、ノズルを使って感光剤粉末を塗布する。
上記構成によれば、基板を上下に裏返したりすることなく、基板の両面に感光剤粉末を塗布することができる。このため、感光剤の塗布の作業効率がよい。また、ノズルから正負の一方に帯電している感光剤が塗布されることで、均一厚さに基板の両面に感光剤粉末を塗布することができる。
第4の観点の感光剤塗布方法は、第3の観点において、基板は凹凸形状または貫通穴を有する形状であり、ノズルと基板とを相対的に二次元方向に移動させる。
上記構成によれば、凹凸形状または貫通穴を有する基板であっても、薄く均一な塗布厚の感光剤を用いて、基板に微細なパターンの電極を形成することができる。また、ノズルと基板とを相対的に移動させることによって均一厚さに基板の両面に感光剤粉末を塗布することができる。
第5の観点の感光剤塗布方法は、第3の観点において、基板は凹凸形状または貫通穴を有する形状であり、ノズルが基板の全体を覆う大きさである。
上記構成によれば、凹凸形状または貫通穴を有する基板であっても、薄く均一な塗布厚の感光剤を用いて、基板に微細なパターンの電極を形成することができる。また、ノズルが基板全体を覆うので、ノズルと基板とを相対的に移動させることなく、均一厚さに基板の両面に感光剤粉末を塗布することができる。
第6の観点の感光剤塗布方法によれば、基板の第一面と第二面に対して同時に、噴霧ノズルで溶剤ガスを噴霧する。
上記構成によれば、基板の両面に形成された感光剤粉末の層が溶剤の蒸発ガスによって溶解することで感光剤粉末間の隙間がなくなる。噴霧ノズルで溶剤ガスを噴霧することにより、感光剤粉末の層の奥まで溶剤ガスを浸透させることができる。
第7の観点の圧電振動片の製造方法は、第1から第6の観点による感光剤塗布方法によって前記感光剤が塗布された基板に、形成すべき電極パターンに対応したマスクを配置し、前記感光剤を露光する露光ステップと、前記感光剤パターンを用いて前記電極パターンに対応した電極を前記基板上に形成する電極形成ステップと、を有する。
上記構成によれば、角部においても均一な厚さになった感光剤によって電極の露光を行うことができるため、精度の良い電極が形成された圧電振動片を製造することができる。
また第8の観点の圧電振動片の製造方法は、第7の観点による圧電振動片の製造方法によって製造された圧電振動片を、パッケージに固定し圧電振動片を内蔵したパッケージを封止する封止ステップを有する。
上記構成によれば、角部においても均一な厚さになった感光剤によって電極の露光を行った精度の良い圧電振動片を使い、圧電デバイスを製造することができる。
本発明によれば、角部であっても基板上のフォトレジストの塗布厚を均一に薄く形成することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
<圧電振動デバイスの構成>
図1Aおよび図1Bは、本発明の感光剤塗布方法を適用した圧電振動デバイス50の実施形態を示している。この圧電振動デバイス50は、たとえばHDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において広く使用されている。図1Aは圧電振動デバイス50の透視した概略平面図、図1Bは図1AのB−B線概略断面図である。図1において、圧電振動デバイス50は、音叉形状の圧電振動片20を構成した例を示しており、圧電振動デバイス50は、パッケージ51内に圧電振動片20を収容している。パッケージ51は、たとえば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質の混練物からなるセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層し、焼結して形成されている。
この実施形態では、パッケージ51は、図1Bに示すように、ベース基板51a、壁基板51bおよび床基板51cで構成されている。パッケージ51は、壁基板51bで覆うことで内部空間を形成し、この内部空間に圧電振動片20を収容している。そして、圧電振動片20を所定の高さで支えるように、床基板51cがベース基板51a上に配置されている。床基板51cには、たとえば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキおよび金メッキで形成した電極部52が設けられている。
この電極部52は、ベース基板51a下に形成された実装端子55と接続されている。これにより、外部から印加される駆動電圧を、実装端子55を介して電極部52に伝え、最終的に圧電振動片20に供給する。具体的には、図1Bに示すように、この実装端子55と電極部52は、パッケージ51外部をメタライズにより引き回したり、もしくは、ベース基板51aの焼成前にタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール(不図示)で接続したりすることで形成できる。ここで、本実施形態では、箱状のパッケージ51を形成して、圧電振動片20を収容するようにしているが、たとえば、金属製の筒状のケース内に圧電振動片を収容し、圧電振動片と接続されたリードを外部に導出するプラグで気密に封止するようにしてもよい。
電極部52の上には、導電性接着剤57が塗布されて、圧電振動片20の基部29が接合されている。この導電性接着剤57としては、接合力を発揮する接着剤成分としての合成樹脂剤に、導電性のフィラー(銀製の細粒等の導電粒子を含む)および、所定の溶剤を含有させたものが使用できる。
壁基板51bの開放された上端には、蓋体59が封止材58で接合されることにより、封止されている。蓋体59は、好ましくは、酸化アルミニウム質の混練物からなるセラミックで形成されている。コバール等の金属材料で形成される場合には、蓋体59はシーム溶接等の手法により、壁基板51bに対して固定される。
圧電振動片20の母材は、たとえば2枚貼り合わせた結合水晶ウエハで形成されており、小型で必要な性能を得るために、図1Aに示す形状になっている。すなわち、圧電振動片20は、導電性接着剤57と接着する基部29と、この基部29を基端として、図1Aにおいて右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕を備えている。つまり、圧電振動片20は、全体が音叉のような形状とされた、いわゆる音叉型圧電振動片である。以下、本実施形態では一対の振動腕21を備えた圧電振動片20で説明するが、3本または4本の振動腕21を備えた圧電振動片20であってもよい。
<水晶ウエハの構成>
図2Aは、本実施形態に用いる円形の接合水晶ウエハ10の構成を示す斜視図である。この円形の接合水晶ウエハ10は、たとえば厚さ0.8mmの人工水晶からなり、円形の接合水晶ウエハ10の直径は3インチまたは4インチである。円形の接合水晶ウエハ10は、厚さ0.4mmの第一水晶ウエハと厚さ0.4mmの第二水晶ウエハとからなり、両者ともZ軸方向に切断されたZカットウエハが用いられている。第一水晶ウエハと第二水晶ウエハとは直接接合、具体的には耐熱性が優れたシロキサン結合(Si−O−Si)によって接合している。このシロキサン結合は、第一水晶ウエハと第二水晶ウエハとの両方の接合面を清浄な状態にしてその面同士を貼り合わせ、その後約500°Cのアニールを行うことによって結合が行われる。第一水晶ウエハと第二水晶ウエハとをシロキサン結合するには、互いに電気軸がX軸方向に逆になるように結合されている。さらに、円形の接合水晶ウエハ10の軸方向が特定できるように、接合水晶ウエハ10の周縁部10eの一部には、水晶の結晶方向を特定するオリエンテーションフラット10cが形成されている。
図2Bは、本実施形態に用いる矩形の接合水晶ウエハ15の構成を示す斜視図である。この矩形の接合水晶ウエハ15も、例えば厚さ0.8mmの人工水晶からなり、その矩形の接合水晶ウエハ15の一辺は2インチである。矩形の接合水晶ウエハ15も、厚さ0.4mmの第一水晶ウエハと厚さ0.4mmの第二水晶ウエハとからなり、両者ともZ軸方向に切断されたZカットウエハが用いられ、シロキサン結合(Si−O−Si)によって接合している。また、第一水晶ウエハと第二水晶ウエハとをシロキサン結合するには、互いに電気軸がX軸方向に逆になるように結合されている。そして、矩形の接合水晶ウエハ15の軸方向が特定できるように、矩形の接合水晶ウエハ15の周縁部15eの一部には、水晶の結晶方向を特定するオリエンテーションフラット15cが形成されている。
図2Aの円形の接合水晶ウエハ10および図2Bの矩形の接合水晶ウエハ15は、すでに一度フォトリソグラフィによって圧電振動片20が形成されている。円形の接合水晶ウエハ10および矩形の接合水晶ウエハ15ともに、結合水晶ウエハの両面および側面に、金(Au)、クロム(Cr)等を材質とする電極膜18が被覆されている。ただし、図1で示したように、圧電振動片20が完全に一個の振動片とはなっておらず、圧電振動片20の基部29の一部が接合水晶ウエハ10または接合水晶ウエハ15と接続されている。このため、一つ一つの圧電振動片20をパレットなどに並べて処理することなく、数十から数百個の圧電振動片20を一枚の接合水晶ウエハ10または接合水晶ウエハ15として、取り扱うことができる。なお、以下の実施形態では、図2Aに示すオリエンテーションフラット10cを有する円形の接合水晶ウエハ10で説明する。
<感光剤塗布>
本発明の感光剤塗布方法では、液体状のフォトレジストPR3をフォトレジスト粉末PR1にして、結合水晶ウエハ10に静電塗布している。この静電塗布方式は、結合水晶ウエハ10に被覆した電極膜18を帯電させ、その電極膜18に対してその電極膜18と異極に帯電させたフォトレジスト粉末PR1を静電塗布するようにしている。本実施形態では、2つの実施例を例示する。
<<実施例1>>
図3は、結合水晶ウエハ10に対してフォトレジスト粉末PR1を塗布してフォトレジスト粉末層PR2を形成するフォトレジスト塗布装置100の構成例を示す概略断面図である。フォトレジスト塗布装置100は、塗布チャンバ70、粉末生成チャンバ80およびフォトレジストタンク90を備えている。
フォトレジストタンク90には、たとえばノボラック樹脂、O-キノンジアシドなどからなる感光剤および有機溶剤による液状のポジフォトレジストPR3が入っている。有機溶剤として、たとえばナフトキノンジアジドスルホン酸と多価フェノールとからなるナフトキノンジアジド化合物を使用する。フォトレジストタンク90内のフォトレジストPR3は、液体供給ポンプ92によって粉末生成チャンバ80に送られる。なお、平坦な結合水晶ウエハ10に対しては、スピンコータによるフォトレジスト塗布も可能である。そのため、図には示していないが、フォトレジストタンク90は不図示のスピンコータにもパイプで接続されている。フォトレジストタンク90内は約10°C〜20°Cに設定されている。本実施形態ではポジフォトレジストで説明するが、ネガフォトレジストであってもよいことは言うまでもない。
液体供給ポンプ92によって送られたフォトレジストPR3は、まず粉末生成チャンバ80の上部に取り付けられたスプレーノズル82によって、微粒子(ミスト状)に噴霧される。このため液状のフォトレジストPR3は、フォトレジスト微粒子となって粉末生成チャンバ80内に漂う。粉末生成チャンバ80には、空気または窒素等の不活性ガスのキャリアガスが供給されている。フォトレジスト微粒子のうち、大きな直径のフォトレジスト微粒子はフォトレジスト微粒子自体の自重によって粉末生成チャンバ80の下方に落ちる。粉末生成チャンバ80の下方に落ちたフォトレジスト微粒子は、一時的に蓄えられ、粉末生成チャンババルブ84を経由して、戻しポンプ94によりフォトレジストタンク90に再び戻される。
小さな直径のフォトレジスト微粒子は、粉末生成チャンバ80の下方に落ちることなく粉末生成チャンバ80で漂う。そして、小さな直径のフォトレジスト微粒子は、粉末供給ポンプ87によってキャリアガスとともにパイプ85の方に吸引される。どのような大きさのフォトレジスト微粒子を塗布チャンバ70に供給するかは、粉末供給ポンプ87の吸引力によって変更することができる。パイプ85の周りには、ヒータ86が設けられており、パイプ85内を加熱するように構成されている。パイプ85内は約25°C〜35°Cに設定されている。フォトレジスト微粒子は約10度から20度ほどの温度上昇により、フォトレジスト微粒子内の有機溶剤であるナフトキノンジアジド化合物が蒸発する。この時点で微細なフォトレジスト粉末PR1となる。
微細なフォトレジスト粉末PR1は、キャリアガスとともに、粉末供給ポンプ87により塗布チャンバ70内の噴射ノズル71、72に送られる。噴射ノズル71は、接合水晶ウエハ10の表面である第一面10aに向き、噴射ノズル72は、接合水晶ウエハ10の裏面である第二面10bに向いている。また、噴射ノズル71および噴射ノズル72は、互いに向かい合う位置に配置されている。接合水晶ウエハ10は、オリエンテーションフラット10cにチャック73で垂直に保持されている。チャック73は、Z方向駆動手段75に接続され、図3中で上下方向に移動可能であり、また、Z方向駆動手段75は、X方向駆動手段77に接続され、図3中で紙面表裏方向に移動可能である。すなわち、チャック73は、XZ平面で移動可能となっており、チャック73に保持される接合水晶ウエハ10も、同様にXZ平面で移動可能となっている。Z方向駆動手段75およびX方向駆動手段77は、リニアモータで構成されたり、ステッピングモータとボールネジとから構成されたりする。この構成については、図4を使って詳述する。
図4Aは、図3の塗布チャンバ70内の拡大図であり、図4Bは、図4Aの側面図である。噴霧される前のフォトレジスト粉末をフォトレジスト粉末PR1、接合水晶ウエハ10に噴霧された後のフォトレジスト粉末をフォトレジスト粉末層PR2と便宜上呼ぶことにする。
噴霧されたフォトレジスト粉末層PR2を、接合水晶ウエハ10を均一な厚さで満遍なく塗布するために、Z方向駆動手段75およびX方向駆動手段77が矢印AR1方向および矢印AR2方向に移動可能である。これにより、図4Bに示される矢印AR3方向に、接合水晶ウエハ10が移動する。移動速度は、必要なフォトレジスト粉末層PR2の膜厚と、噴射ノズル71および噴射ノズル72からのフォトレジスト粉末PR1の供給量とによって適宜設定する。
また、噴射ノズル71および噴射ノズル72には、高圧電源74が接続されている。この高圧電源74は、噴射ノズル71および噴射ノズル72に40kV〜100kV程度の負の高電圧を印加して、イオン化された空気によってフォトレジスト粉末PR1を負に帯電させ、負に帯電したフォトレジスト粉末PR1を生成する機能を有する。一方、接合水晶ウエハ10を保持するチャック73、Z方向駆動手段75またはX方向駆動手段77の部材は接地されるように構成されている。つまり、接合水晶ウエハ10に形成された電極膜18が、正に帯電している。このため、噴射ノズル71および噴射ノズル72から噴霧されるフォトレジスト粉末PR1は、正に帯電した接合水晶ウエハ10の電極膜18にクローン力も加わって塗布される。塗布されたフォトレジスト粉末層PR2は、クローン力により垂直に立てられた接合水晶ウエハ10から零れ落ちることもない。
なお、チャック73、Z方向駆動手段75またはX方向駆動手段77の外側表面はプラスチックまたはセラミックなどの非導電性材料で覆う。チャック73は、接合水晶ウエハ10のオリエンテーションフラット10cを保持する。チャック73は、オリエンテーションフラット10cの電極膜18と接する部分のみ導電性部材が表面に出ている。フォトレジスト粉末PR1がチャック73または駆動手段などに付着しにくくするためである。
接合水晶ウエハ10には、数十から数百個の圧電振動片20が設けられているため、複数の貫通穴または凸凹が接合水晶ウエハ10に形成されている。たとえば、図4Aでは、一つの貫通穴10fを誇張して描いてある。噴霧されるフォトレジスト粉末PR1は、クローン力により、貫通穴10f内部にも、そして角部にも均一に形成される。噴射ノズル71および噴射ノズル72は、互いに向かい合う位置に配置されているので、貫通穴10fであってもフォトレジスト粉末PR1が通り抜けることなく、噴射ノズル71からのフォトレジスト粉末PR1と噴射ノズル72からのフォトレジスト粉末PR1とが衝突する。これも、貫通穴10f内部にも、そして角部にも均一にフォトレジスト粉末層PR2が形成される理由である。
また、高圧電源74は、印加する電圧に応じて、接合水晶ウエハ10に形成するフォトレジストPR2の膜厚を調整することができる。なお、正負を逆にして、フォトレジスト粉末PR1を正に帯電させて、接合水晶ウエハ10を負に帯電させても良い。また、接合水晶ウエハ10を固定し、噴射ノズル71および噴射ノズル72をXZ平面で移動させるようにしてもよい。
<<実施例2>>
図5は、圧電振動片20に対してフォトレジスト粉末PR1を塗布してフォトレジスト粉末層PR2を形成するフォトレジスト塗布装置110の構成例を示す概略断面図である。実施例1と同じ部材には同じ符号を付している。フォトレジスト塗布装置110は、塗布チャンバ70、およびフォトレジストタンク91を備えている。
フォトレジストタンク91には、たとえばノボラック樹脂、感光剤および有機溶剤による液状のポジフォトレジストPR3が入っている。フォトレジストタンク91には、スロープ部93が設けられている。フォトレジストPR3の液面からスロープ部93までの深さは、浅くなっている。そのスロープ部93に沿ってピエゾ素子などから構成される超音波振動子95が設けられている。なお、フォトレジストタンク91内は約10°C〜20°Cに設定されている。
超音波振動子95がスロープ部93で超音波振動を発生させると、ポジフォトレジストPR3が微粒子(ミスト状)になり、フォトレジスト微粒子としてフォトレジストタンク91に漂う。大きな直径のフォトレジスト微粒子はフォトレジスト微粒子自体の自重によってフォトレジストタンク91内に落ちる。小さな直径のフォトレジスト微粒子は、粉末供給ポンプ87によってキャリアガスとともにパイプ85の方に吸引される。どのような大きさのフォトレジスト微粒子を塗布チャンバ70に供給するかは、粉末供給ポンプ87の吸引力によって変更することができる。そしてヒータ86により、フォトレジスト微粒子内の有機溶剤が蒸発し、微細なフォトレジスト粉末PR1となる。
フォトレジストタンク91のポジフォトレジストPR3は、フォトレジストタンク91内へのポジフォトレジストPR3の供給量および使用状況によって、液面が上下(Z方向)変動する。このため、フォトレジストタンク91にスロープ部93を設け、そのスロープ部93に超音波振動子95を配置することで、ポジフォトレジストPR3が少なくなったり多くなったりしても、超音波振動子95でポジフォトレジストPR3を微粒子(ミスト状)にすることができる。
微細なフォトレジスト粉末PR1は、キャリアガスとともに塗布チャンバ70内の口広噴射ノズル78,79に送られる。口広噴射ノズル78は、接合水晶ウエハ10の表面である第一面10aに向き、口広噴射ノズル79は、接合水晶ウエハ10の裏面である第二面10bに向いている。また、口広噴射ノズル78および口広噴射ノズル79は、接合水晶ウエハ10の全面を覆う口径であり、互いに向かい合う位置に配置されている。接合水晶ウエハ10は、チャック73で保持されて、口広噴射ノズル78および口広噴射ノズル79の位置に配置された後は、固定される。この構成については、図6を使って詳述する。
図6Aは、図5の塗布チャンバ70内の拡大図であり、図6Bは、図6Aの側面図である。噴霧されたフォトレジスト粉末層PR2を、接合水晶ウエハ10を均一な厚さで満遍なく塗布するために、口広噴射ノズル78および噴射ノズル79は、接合水晶ウエハ10の全体を覆う大きさにそれらの先端が広がっている。つまり、口広噴射ノズル78および噴射ノズル79の先端は、円形の接合水晶ウエハ10の直径と同等またはそれ以上の直径を有している。矩形の接合水晶ウエハ15であれば、矩形形状の口広噴射ノズルを用意すればよい。
また、口広噴射ノズル78および噴射ノズル79には、高圧電源74が接続されている。実施例1で説明したように、この高圧電源74は、口広噴射ノズル78および噴射ノズル79に40kV〜100kV程度の負の高電圧を印加して、イオン化された空気によってフォトレジスト粉末PR1を負に帯電させ、負に帯電したフォトレジスト粉末PR1を生成する。また、高圧電源74は、印加する電圧に応じて、接合水晶ウエハ10等に形成する電極フォトレジストPR2の膜厚を調整することができる。実施例1と異なり、塗布チャンバ70内に配置する駆動部材を少なくすることができるため、故障の確率が少なくなる。なお、チャック73は、チャック73の外側表面はプラスチックまたはセラミックなどの非導電性材料で覆い、チャック73が接合水晶ウエハ10の電極膜18と接する部分のみ導電性部材が表面に出ている構造となっている。
<噴霧処理>
図7Aは、噴霧処理装置120をYZ平面でみた断面の概略図であり、図7BはXZ平面でみた拡大図である。図7Aに示す噴霧処理装置120は、密閉された筐体であるガラスチャンバ101に、噴出ノズル103、ポンプ105、ヒータ107およびベント109を備えている。また、接合水晶ウエハ10を保持し、不図示の扉から接合水晶ウエハ10をガラスチャンバ101に搬入および搬出するウエハチェック106とウエハ駆動装置108を備えている。ガラスチャンバ101の底部には、フォトレジスト粉末を溶解可能な溶剤SOLを蓄積するタンク102が設けられている。
溶剤SOLは、たとえば有機溶剤であり、その一例としてはナフトキノンジアジド化合物が望ましい。この溶剤SOLは、ヒータ107で加熱によって溶剤の蒸発ガスSOLGとなる。もちろん、溶剤SOLの成分を変更して常温で気化する有機溶剤にすればヒータ107を設ける必要はない。ガラスチャンバ101のタンク102には、噴出ノズル103とつながったパイプ104が設けられており、パイプ104にはポンプ105が配置されている。
図7Bに示すように、噴出ノズル103は、接合水晶ウエハ10の両側に塗布されたフォトレジスト粉末層PR2に蒸発ガスSOLGを噴霧するため、接合水晶ウエハ10の第一面および第二面側にそれぞれ設けられている。噴出ノズル103は、細長い矩形形状で、接合水晶ウエハ10の直径よりも大きくなっている。ウエハチェック106は、接合水晶ウエハ10のオリエンテーションフラット10cを保持している。そしてウエハチェック106は、ウエハ駆動装置108で矢印AR4の方向、すなわちX方向に移動する。このため、細長い矩形形状の噴出ノズル103で、接合水晶ウエハ10上のフォトレジスト粉末層PR2全面に、蒸発ガスSOLGを噴霧することができる。
ウエハ駆動装置108は、接合水晶ウエハ10をガラスチャンバ101内に搬入、ガラスチャンバ101外へ搬出することができる。このため、蒸発ガスSOLGの噴霧の際の接合水晶ウエハ10の移動とともに移動工程を簡易にすることができる。
蒸発ガスSOLGの噴霧分量は、ヒータ107の加熱状態およびポンプ105の送風量により調節することができる。単に、雰囲気中に凹凸形状を有する接合水晶ウエハ10を配置するだけでは、接合水晶ウエハ10の両側に塗布されたフォトレジスト粉末層PR2を露光ができるフォトレジスト層PR4にするには時間が必要以上にかかる。たとえばフォトレジスト粉末層PR2が表面が平滑化され、露光ができるフォトレジスト層PR4に至るまで約20分程度が必要となる。そこで、時間を短縮するために噴出ノズル103から蒸発ガスSOLGを噴霧することで、フォトレジスト粉末層PR2の表面だけでなく深部までは蒸発ガスSOLGを短時間で浸透させる。なお、蒸発ガスSOLGを噴霧する噴霧処理を行っても、露光ができるフォトレジスト層PR4は角部のフォトレジスト厚さの均一性は保持される。
このようにして、平滑で均一な塗布厚とされたフォトレジスト層PR4は、たとえば90℃で15分程度加熱を行うプリベーク処理により溶剤SOLが飛ばされることで硬化され、さらに冷却処理され完成する。
本発明の実施形態によれば、電極膜18を被覆した結合水晶ウエハ10上に塗布されたままの状態のフォトレジスト粉末層PR2は角部であっても塗布厚が均一となり、このレジスト微粉末PR2が結合水晶ウエハ10上において溶剤の蒸発ガスSOLGによって溶解することでフォトレジスト粉末PR4の塗布厚が全体的に均一となり薄いフォトレジストが基板71の電極膜22上に形成される。したがって、圧電振動片20は、角部であっても微細な電極を形成することが可能となり、小型化を図ることができる。
<圧電振動デバイスの製造工程>
図8は、本実施形態に用いる圧電振動デバイスの製造の全工程を示したフローチャート130である。
<<圧電振動片の外形形成の工程>>
ステップS110では、第一水晶ウエハおよび第二水晶ウエハを貼り合わせて、接合水晶ウエハ10を用意する。
次に、ステップS112では、接合水晶ウエハ10の全面に、耐蝕膜をスパッタリングもしくは蒸着などの手法により形成する。すなわち、圧電材料としての接合水晶ウエハ10を使用する場合に、金(Au)や銀(Ag)等を直接成膜することは困難なため、下地としてクロム(Cr)やチタン(Ti)等を使用する。つまり、この実施形態では、耐蝕膜としてクロム層の上に金層を重ねた金属膜を使用する。たとえば、クロム層の厚みは500オングストローム、金層の厚みも500オングストローム程度とする。
ステップS114では、クロム層および金層が形成された接合水晶ウエハ10に、フォトレジスト層を全面にスピンコートなどの手法で均一に塗布する。フォトレジスト層としては、たとえば、ノボラック樹脂によるポジフォトレジストを使用できる。
次に、ステップS116では、露光装置を用いて、第1フォトマスクに描かれた圧電振動片20のパターンをフォトレジスト層が塗布された接合水晶ウエハ10を露光する。ステップS116では、両面露光装置を使って365nmのi線の露光光を用いて両面を露光する。
ステップS118では、接合水晶ウエハ10のフォトレジスト層を現像して、感光したフォトレジスト層を除去する。さらに、フォトレジスト層から露出した金層をたとえば、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液を用いて、金層をエッチングする。次いで、金層が除去されて露出したクロム層を、たとえば硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。水溶液の濃度、温度および水溶液に浸している時間を調整して余分な箇所が侵食されないようにする。これで耐蝕膜を除去することができる。次に、フッ酸溶液をエッチング液として、フォトレジスト層および耐蝕膜から露出した水晶材料を、圧電振動片20の外形になるようにウェットエッチングを行う。このウェットエッチングは、フッ酸溶液の濃度や種類、温度等により時間が変化するが、約6時間ないし約15時間かかる。
ステップS120では、不要となったフォトレジスト層と耐蝕膜を除去することによりに、図1で示した振動腕21および基部29を有する圧電振動片20が形成される。
<<電極の形成の工程>>
ステップS122では、圧電振動片20を純水で洗浄し、圧電振動片20の全面に駆動電極としての励振電極などを形成するための金属膜を蒸着またはスパッタリング等の手法により形成する。この金属膜は、下地となるクロム層と、金層とで構成する。なお、耐蝕膜と金属膜とは同じ材料であってもよいので、耐蝕膜を電極として使用する場合には、ステップS120で耐蝕膜を除去することなく、ステップS122で新たに金属膜を形成する必要がない。
次いで、図3から図7で説明したように、ステップS124では、全面にフォトレジスト粉末層PR2を塗布する。この電極形成におけるフォトレジスト粉末の塗布工程は、図9で詳述する。
ステップS126では、電極パターンと対応した第2フォトマスク(不図示)を用意して、電極パターンをフォトレジスト層が塗布された接合水晶ウエハ10を露光する。電極パターンは圧電振動片20の両面に形成する必要があるため、ステップS126では、365nmのi線の露光光を用いて圧電振動片20の両面を露光する。両面露光装置を使って圧電振動片20の両面を一度に露光することもでき、また、片面露光装置を使って圧電振動片20の片面を露光し、圧電振動片20を裏返して他方の片面を露光することもできる。
ステップS128では、フォトレジスト層を現像後、感光したフォトレジストを除去する。残るフォトレジストは電極パターンと対応したフォトレジストになる。
次いで、ステップS128では、電極となる金属膜のエッチングを行う。すなわち、電極パターンと対応したフォトレジスト層から露出した金層をたとえば、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液でエッチングし、次にクロム層をたとえば硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。続いて、ステップS130でフォトレジストを除去する。これらの工程を経て、圧電振動片20に励振電極などが正確な位置および電極幅で形成される。
<<周波数調整およびパッケージングの工程>>
これまでの工程により、電極が形成された圧電振動片20が得られたため、ステップS132では、セラミック製のパッケージ51に圧電振動片20を導電性接着剤57で接着する。具体的には、圧電振動片20の基部29を、電極部52に塗布した導電性接着剤57の上に載置して、導電性接着剤57を仮硬化させる。次に、硬化炉で導電性接着剤57を本硬化することにより圧電振動片20を引出電極に対して接合する。
ステップS134では、さらに、圧電振動片20の振動腕21にレーザ光を照射して、振動腕21の接合水晶ウエハ10の一部を蒸散・昇華させ、質量削減方式による周波数調整を行う。そもそもステップS116およびステップS118などで形成される圧電振動片20は、振動腕21が大きめに形成されるようにフォトマスクのパターンが形成されていたり、ウェットエッチングで接合水晶ウエハ10が過度にエッチングされないようにしたりして、質量が大きめに形成されている。
次に、ステップS136で、真空チャンバ内などに圧電振動片20を収容したパッケージ51を移し、蓋体59を封止材58により接合する。続いてステップS138で、最後に圧電振動デバイス50の駆動特性などの検査を行い、圧電振動デバイス50を完成させる。
<電極の形成のフォトレジスト塗布工程>
図9は、図8において説明した圧電振動デバイスの製造のうち、ステップS124の工程を詳述したフローチャート140である。
ステップS1241では、接合水晶ウエハ10が塗布チャンバ70内で垂直にチェック73により保持される。この際、チャック73は接地してあるため、接合水晶ウエハ10に形成された電極膜18が、正に帯電している。
一方、ステップS1242では、たとえば一つの実施例では、液体供給ポンプ92によって送られたフォトレジストPR3を、粉末生成チャンバ80の上部に取り付けられたスプレーノズル82によって、微粒子(ミスト状)にする。別の実施例では、フォトレジストタンク91内のフォトレジストPR3を、超音波振動子95で超音波振動により微粒子にする。
ステップS1243では、微粒子状になったフォトレジストPR3をヒータ86で加熱してフォトレジスト粉末PR1を生成する。
ステップS1244では、塗布チャンバ70内の噴射ノズル71,72または口広噴射ノズル78,79により、微細なフォトレジスト粉末PR1をキャリアガスとともに接合水晶ウエハ10の表面である第一面10aと第二面10bに噴霧する。この際、噴射ノズル71,72または口広噴射ノズル78,79の先端付近に取り付けられた高圧電源74により、フォトレジスト粉末PR1が負に帯電する。このため、接合水晶ウエハ10の角部であっても、フォトレジスト粉末層PR2が均一に形成される。
ステップS1245では、噴霧処理装置120の噴出ノズル103で接合水晶ウエハ10上のフォトレジスト粉末層PR2全面に、溶剤の蒸発ガスSOLGを噴霧する。蒸発ガスSOLGがフォトレジスト粉末層PR2に浸透することで隙間が埋まり、露光ができるフォトレジスト層PR4に変化する。
ステップS1246では、平滑で均一な塗布厚とされたフォトレジスト層PR4に対してプリベーク処理を行う。その後、図8で示したステップS126に進み、電極パターンの露光が行われる。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。たとえば、二枚の水晶ウエハを結合した結合水晶ウエハ10で説明したが、一枚の水晶ウエハであってもよい。また、水晶ウエハに限らず、マイクロマシンなどを製造する際に使用されるシリコンウエハに感光剤を塗布する際にも、半導体素子その他電子部品の電極などを製造する際にも本発明は適用できる。また、実施形態では複数の圧電振動片20が形成された結合水晶ウエハ10を塗布チャンバ70またはガラスチャンバ101に通した。しかし、一つ一つの圧電振動片20をパレットなどに並べて処理してもよい。
Aは圧電振動デバイス50の透視した概略平面図、BはAのB−B線概略断面図である。 Aは、本実施形態に用いる円形の接合水晶ウエハ10を示す斜視図、Bは、矩形の接合水晶ウエハ15を示す斜視図である。 フォトレジスト粉末の塗布に関する実施例1で、フォトレジスト塗布装置100の構成例を示す概略断面図である。 Aは、図3の塗布チャンバ70内の拡大図であり、Bは、Aの側面図である。 フォトレジスト粉末の塗布に関する実施例2で、フォトレジスト塗布装置110の構成例を示す概略断面図である。 Aは、図5の塗布チャンバ70内の拡大図であり、Bは、Aの側面図である。 Aは、噴霧処理装置120をYZ平面でみた断面の概略図であり、BはXZ平面でみた拡大図である。 圧電振動デバイスの製造の全工程を示したフローチャート100である。 図8のステップS124の工程を詳述したフローチャート140である。
符号の説明
10,15 … 水晶基板
20 … 圧電振動片、
50 … 圧電デバイス
70 … 塗布チャンバ、73 … チャック、75、77 … 駆動手段
120 … 噴霧処理装置、
PR1 … フォトレジスト粉末
PR2 … 水晶基板上に塗布されたフォトレジスト粉末
PR3 … フォトレジストの溶剤(液状のフォトレジスト溶剤)
PR4 … 蒸発ガスSOLGで液化されたフォトレジスト(液状のフォトレジスト)
SOL … 溶剤

Claims (10)

  1. 第一面と第二面とを有する基板を、正極または負極の一方に帯電する帯電ステップと、
    前記第一面と第二面に対して、正極または負極の他方に帯電する感光剤粉末を塗布する感光剤粉末塗布ステップと、
    前記基板に塗布された感光剤粉末に、前記感光剤粉末を溶解可能な溶剤ガスを噴霧し、前記感光剤粉末を溶解させる溶解ステップと、
    溶解した感光剤を硬化させる感光剤硬化ステップと
    を有することを特徴とする感光剤塗布方法。
  2. 前記感光剤粉末塗布ステップは、液状の感光剤溶剤を微粒子状にして、さらに微粒子状の感光剤溶液を加熱して前記感光剤粉末を生成する感光剤粉末生成ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の感光剤塗布方法。
  3. 前記感光剤粉末塗布ステップは、前記基板の前記第一面と第二面に対して同時に、ノズルを使って前記感光剤粉末を塗布することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感光剤塗布方法。
  4. 前記基板は凹凸形状または貫通穴を有する形状であり、前記ノズルと前記基板とを相対的に二次元方向に移動させることを特徴とする請求項3に記載の感光剤塗布方法。
  5. 前記基板は凹凸形状または貫通穴を有する形状であり、前記ノズルが前記基板の全体を覆う大きさであることを特徴とする請求項3に記載の感光剤塗布方法。
  6. 前記溶解ステップは、前記基板の第一面と第二面に対して同時に、噴霧ノズルで前記溶剤ガスを噴霧することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の感光剤塗布方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の感光剤塗布方法によって前記感光剤が塗布された基板に、形成すべき電極パターンに対応したマスクを配置し、前記感光剤を露光する露光ステップと、
    前記感光剤パターンを用いて前記電極パターンに対応した電極を前記基板上に形成する電極形成ステップと
    を有することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  8. 請求項7に記載の圧電振動片の製造方法に基づいて製造されたことを特徴とする、水晶を母材とする圧電振動片。
  9. 請求項7に記載の圧電振動片の製造方法によって製造された圧電振動片を、パッケージに固定し前記圧電振動片を内蔵した前記パッケージを封止する封止ステップ
    を有することを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  10. 請求項9に記載の圧電デバイスの製造方法に基づいて製造されたことを特徴とする圧電デバイス。
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JP2013211366A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Engineering System Kk 静電塗布方法を用いた薄膜形成方法

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