JP2008042467A - 施設監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、使い勝手の良いシステムを提供する。
【解決手段】施設内に設置されたICタグ受信機102の上を園児が通過すると、ICタグ受信機102により、園児が所持するICタグ101からタグ情報を読み込み、位置特定部105aにおいて園児の位置を特定する。こうして特定された園児の位置に基づいて、撮影制御部105bにより、園児が同じ位置に留まっている時間を算出し、その滞留時間が所定の撮影開始時間を超えている場合は、その園児をカメラ103で撮影して撮影画像を記録装置108に記録する。
【選択図】図1
【解決手段】施設内に設置されたICタグ受信機102の上を園児が通過すると、ICタグ受信機102により、園児が所持するICタグ101からタグ情報を読み込み、位置特定部105aにおいて園児の位置を特定する。こうして特定された園児の位置に基づいて、撮影制御部105bにより、園児が同じ位置に留まっている時間を算出し、その滞留時間が所定の撮影開始時間を超えている場合は、その園児をカメラ103で撮影して撮影画像を記録装置108に記録する。
【選択図】図1
Description
本発明は、カメラにより撮影した画像を用いて施設内を監視するシステムに関する。
被写体を検出して撮影を行うシステムが従来より知られている。たとえば特許文献1に開示される自動撮影システムでは、ユーザに関する情報を格納した無線タグを各ユーザに配布しておき、各撮影スポットに設置された撮影ユニットは、ユーザが所持する無線タグを検出した場合には、ユーザの画像を撮影する。
特許文献1に開示されるような従来の自動撮影システムは、テーマパークや遊園地等の娯楽施設内の撮影スポットにおいて来場者の記念写真を自動撮影する際に用いられるものである。そのため、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、そのままでは使い勝手の良いシステムを提供することができない。
請求項1の発明は、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムにおいて、施設内に設置されるカメラと、施設内にいる各人物がそれぞれ同じ位置に留まっている時間(滞留時間)を算出する滞留時間算出手段と、滞留時間算出手段により算出された各人物の滞留時間に基づいて、施設内にいる人物のいずれかをカメラで撮影する撮影制御手段と、撮影制御手段により撮影された撮影画像を記録する記録手段とを備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1の施設監視システムにおいて、施設内における各人物の所在位置を特定する位置特定手段をさらに備え、滞留時間算出手段は、位置特定手段により特定された各人物の所在位置に基づいて、各人物の滞留時間を算出するものである。
請求項3の発明は、請求項2の施設監視システムにおいて、施設内にいる各人物によってそれぞれ所持され、各々が固有の識別情報を送信する複数の送信手段と、施設内にそれぞれ設置され、送信手段から送信される識別情報を受信する複数の受信手段とをさらに備え、位置特定手段は、受信手段により受信された識別情報と、その識別情報を受信した受信手段の設置位置とに基づいて、施設内における各人物の所在位置を特定するものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれか一項の施設監視システムにおいて、滞留時間に対して所定のしきい値を設定するしきい値設定手段をさらに備え、撮影制御手段は、いずれかの人物について滞留時間算出手段により算出された滞留時間がしきい値設定手段により設定されたしきい値を超えたときに、その人物をカメラで撮影するものである。
請求項5の発明は、請求項4の施設監視システムにおいて、しきい値設定手段は、施設内で各人物が留まっている位置ごとにしきい値を異なる値で設定するものである。
請求項6の発明は、請求項1〜5いずれか一項の施設監視システムにおいて、撮影制御手段は、施設内にいる人物のいずれかをカメラで撮影するときに、所定の時間間隔でその人物を連続的に撮影するものである。
請求項7の発明は、請求項1〜6いずれか一項の施設監視システムにおいて、外部の端末からのアクセスに応じて、記録手段に記録された撮影画像を端末において表示させるアクセス制御手段をさらに備えるものである。
請求項8の発明は、請求項1〜7いずれか一項の施設監視システムにおいて、記録手段に記録された撮影画像を添付した電子メールを、その撮影画像を撮影された人物と対応付けて予め登録されたメールアドレスに送信するメール送信手段をさらに備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1の施設監視システムにおいて、施設内における各人物の所在位置を特定する位置特定手段をさらに備え、滞留時間算出手段は、位置特定手段により特定された各人物の所在位置に基づいて、各人物の滞留時間を算出するものである。
請求項3の発明は、請求項2の施設監視システムにおいて、施設内にいる各人物によってそれぞれ所持され、各々が固有の識別情報を送信する複数の送信手段と、施設内にそれぞれ設置され、送信手段から送信される識別情報を受信する複数の受信手段とをさらに備え、位置特定手段は、受信手段により受信された識別情報と、その識別情報を受信した受信手段の設置位置とに基づいて、施設内における各人物の所在位置を特定するものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれか一項の施設監視システムにおいて、滞留時間に対して所定のしきい値を設定するしきい値設定手段をさらに備え、撮影制御手段は、いずれかの人物について滞留時間算出手段により算出された滞留時間がしきい値設定手段により設定されたしきい値を超えたときに、その人物をカメラで撮影するものである。
請求項5の発明は、請求項4の施設監視システムにおいて、しきい値設定手段は、施設内で各人物が留まっている位置ごとにしきい値を異なる値で設定するものである。
請求項6の発明は、請求項1〜5いずれか一項の施設監視システムにおいて、撮影制御手段は、施設内にいる人物のいずれかをカメラで撮影するときに、所定の時間間隔でその人物を連続的に撮影するものである。
請求項7の発明は、請求項1〜6いずれか一項の施設監視システムにおいて、外部の端末からのアクセスに応じて、記録手段に記録された撮影画像を端末において表示させるアクセス制御手段をさらに備えるものである。
請求項8の発明は、請求項1〜7いずれか一項の施設監視システムにおいて、記録手段に記録された撮影画像を添付した電子メールを、その撮影画像を撮影された人物と対応付けて予め登録されたメールアドレスに送信するメール送信手段をさらに備えるものである。
本発明によれば、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、使い勝手の良いシステムを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態による施設監視システムの構成を示すブロック図である。この施設監視システムは、幼稚園や保育園などの託児施設において施設内の安全を監視するために用いられる。この施設監視システムでは、施設内にいる園児達を自動的に撮影して撮影画像を記録し、各園児の保護者(両親など)がその撮影画像を自宅から見られるようにすることで、施設に預けている間でも保護者が自分の子供を見守ることができるようにする。また、施設内の同じ場所に長時間留まっている園児がいる場合には、施設の管理者(園長)や保育士(先生)に対して、その園児に危険や異常が起きていないかを確認するよう警告を行う。このようにして、施設内にいる園児の安全を監視する。
図1の施設監視システム100は、ICタグ101と、ICタグ受信機102と、カメラ103と、ビデオカメラ104と、制御装置105と、モニタ106と、監視用携帯端末107と、記録装置108とで構成される。制御装置105には、インターネットや固定電話回線設備、携帯電話回線設備などによって構成される公衆回線網200を介して、保護者の自宅などに設置されたパーソナルコンピュータ300と、保護者の所有する携帯電話400とが接続されている。
ICタグ101は、園児達が各自1つずつ所持している。例えば、名札、帽子、靴、園児服、体操服などにICタグ101を装着しておき、これらのものを身に着けることによって園児達にICタグ101を所持させる。すなわち、図1ではICタグ101を代表して1つのブロックで表しているが、実際には園児の数に応じた複数のICタグ101が施設監視システム100に含まれる。
ICタグ101には、ICタグ101の各々を一意に識別するための固有のタグ番号がそれぞれ付与されており、このタグ番号でICタグ101を所持している園児を特定できるようになっている。具体的には、園児達がそれぞれ所持している複数のICタグ101のタグ番号と、その各々を所持している園児とを対応付けたタグ管理情報が後述するように記録装置108に予め記録されている。そして、制御装置105は、ICタグ受信機102で読み取ったICタグ101のタグ番号に基づいて、そのICタグ101を所持している園児を特定する。なお、各ICタグ101のタグ番号はタグ情報の一部としてICタグ受信機102に送信される。すなわち各ICタグ101は、各々に固有の識別情報としてタグ情報を送信する。
ICタグ受信機102は、施設監視システム100が用いられる施設内に所定間隔ごとに設置される。具体的には、園庭の地中、園舎の床下などにICタグ受信機102が設置される。このICタグ受信機102は、所定の間隔を空けて(例えば、地中には2mおき、床下には1mおきに)碁盤の目状に埋め込まれて設置される。すなわち、このICタグ受信機102も図1では代表して1つのブロックで表しているが、実際には複数のICタグ受信機102が施設監視システム100に含まれている。また、各ICタグ受信機102には、それぞれのICタグ受信機102を一意に識別するための受信機番号が付加されている。そして、各ICタグ受信機102の設置位置と受信機番号とを対応付けた受信機管理情報が記録装置108に記録されている。
上記のように施設内に所定間隔ごとに設置されたICタグ受信機102のいずれかの上を園児が通過すると、そのICタグ受信機102は、通過した園児が所持しているICタグ101から無線通信によりタグ情報を読み込んで、そのタグ情報と自身の受信機番号とを制御装置105へ出力する。制御装置105では、後述するように、タグ情報に含まれるタグ番号を特定し、さらに受信機番号に基づいてその受信機の設置位置を特定することで、ICタグ101を所持する園児の施設内における所在位置をそれぞれ特定することができる。換言すると、ICタグ受信機102により受信されたICタグ101の各々に固有の識別情報と、そのICタグ101からの識別情報を受信したICタグ受信機102の設置位置とに基づいて、監視対象とする園児の施設内における所在位置を特定することができる。
なお、本実施の形態では、施設内の特定の場所ではICタグ受信機102の設置密度を高くする。たとえば、遊具の設置場所、トイレ、本棚などのように園児が停止する可能性の高い場所や、窓際、階段などのように園児に危険が生じる可能性のある場所において、ICタグ受信機102の設置密度を高くする。一方、園庭の遊具が設置されていない場所や園舎内の廊下などでは、園児が動いている可能性が高いことから、ICタグ受信機102の設置密度を低くする。
すなわち、園児が停止する可能性が低い位置、例えば園児が立ち止まらず通過する可能性が高い位置においては、ICタグ受信機102の設置密度が低くても園児の移動に伴ってすぐに隣接するICタグ受信機102でICタグ情報を受信することができ、園児の位置の検出を継続して行うことができる。これに対して、園児が停止する可能性が高い位置では、ICタグ受信機102の設置密度が低いと一旦園児の位置を検出した後、園児が隣接するICタグ受信機102の設置位置まで移動するのに時間を要することから、それまでの間は位置を検出できなくなってしまう。これを回避するために、園児が停止する可能性が高い位置の設置密度を上げて、園児が停止しやすい場所でも継続して位置を検出できるようにする。
図2は、園舎内におけるICタグ受信機102の設置例を示す図である。図2においては、ICタグ受信機102の設置位置を白丸で示している。この図2に示すように、園舎内には窓2a、2bおよび棚2cが設置されており、これらの周囲では、他の位置と比べてICタグ受信機102の設置密度が高くなっている。
カメラ103は、園児の静止画像を撮影するために用いられる。このカメラ103は、制御装置105の制御により、同じ位置に一定時間以上留まっている園児が検出されたときに、その園児の静止画像を撮影して制御装置105へ出力する。こうしてカメラ103から制御装置105に出力された園児の撮影画像は、記録装置108に記録される。このとき同じ位置に一定時間以上留まっている園児を検出する方法については、後で説明する。なお、カメラ103は、園内においてその撮影範囲が園内全体を網羅するように複数台設置される。また、各カメラ103は、園内の人物が鮮明に撮影できるように、その設置位置および設置角度が調整されている。
ビデオカメラ104は、防犯用カメラとして用いられるものであり、施設内を撮影してその映像を制御装置105へ出力する。このビデオカメラ104から出力される映像に基づいて、制御装置105において、施設内に侵入者や不審者がいないかを後で説明するように検出する。もし侵入者や不審者が検出された場合には、ビデオカメラ104の撮影映像が制御装置105から記録装置108へ出力され、記録装置108に記録される。なお、ビデオカメラ104もカメラ103と同様に、園内においてその撮影範囲が園内全体を網羅するように複数台設置される。また、各ビデオカメラ104は、園内の人物が鮮明に撮影できるように、その設置位置および設置角度が調整されている。
全てのカメラ103およびビデオカメラ104は、各機器に一意に付加されたカメラ番号によって識別可能である。カメラ103およびビデオカメラ104の設置位置は、後述する記録装置108内にカメラ番号と対応付けて記録されている。なお、トイレの個室内などの撮影に適さない場所には、カメラ103やビデオカメラ104の設置を行わないようにすることが好ましい。
制御装置105は、例えばパソコンやサーバなどのコンピュータ装置であり、施設内の複数箇所に設置されたICタグ受信機102、カメラ103およびビデオカメラ104とは、施設内に敷設されたLAN等を介して接続されている。また、モニタ106および記録装置108とは所定のインタフェースを介して接続されており、監視用携帯端末107とは無線LANなどの無線通信回線を介して接続されている。この制御装置105は、位置特定部105a、撮影制御部105b、監視部105c、侵入者検出部105d、アクセス制御部105eおよびメール配信部105fを機能的に有している。
位置特定部105aは、ICタグ受信機102からタグ情報と受信機番号が入力されると、記録装置108に記録されているタグ管理情報に基づいて、そのタグ情報を発信したICタグ101のタグ番号によりそのICタグ101を所持している園児を特定する。そして、記録装置108に記録されている受信機管理情報に基づいて、入力された受信機番号に対応するICタグ受信機102の設置位置を特定する。こうして各ICタグ101について所持する園児とICタグ受信機102の設置位置を特定することにより、各園児の施設内における所在位置を特定する。この各園児の所在位置は、園児が移動し、その園児の所持するICタグ101のタグ情報がそれまでとは異なるICタグ受信機102によって受信されることにより更新される。
撮影制御部105bは、位置特定部105aにより特定される各園児の所在位置に基づいて、施設内の同じ位置に留まっている園児がいないか判断する。同じ位置に所定時間留まっている園児がいる場合、その園児を撮影対象に設定してカメラ103を制御することにより、その園児をカメラ103で撮影して撮影画像を記録装置108に記録する。この撮影画像は、後述の監視部105cによって警告と共に表示されたり、アクセス制御部105eによってパーソナルコンピュータ300や携帯電話400に表示されたり、メール配信部105fによってメールに添付して送信されたりする。
監視部105cは、位置特定部105aにより特定される各園児の所在位置に基づいて、施設内の同じ場所に長時間留まっている園児がいないか監視する。長時間同じ場所に留まっている園児がいた場合は、モニタ106および監視用携帯端末107を用いて、撮影画像の表示と共に施設管理者や保育士への警告を行う。なお、この撮影画像は上記の撮影制御部105bによって記録装置108に記録されたものである。この警告を受けた施設管理者や保育士は、モニタ106や監視用携帯端末107に表示される撮影画像を確認すると共に、必要に応じてその場に行き園児の様子を実際に確認することにより、危険や異常の有無を判断する。
侵入者検出部105dは、位置特定部105aにより特定される各園児の所在位置と、ビデオカメラ104により撮影された映像に基づいて、施設内にいる侵入者や不審者を検出する。施設内に侵入者や不審者が検出された場合、ビデオカメラ104の撮影映像を記録装置108に記録すると共に、モニタ106や監視用携帯端末107を用いて、施設管理者や保育士に対し警告を行う。この警告を受けた施設管理者や保育士は、必要に応じてその場に行き様子を確認することにより、侵入者や不審者がいないか判断する。
アクセス制御部105eは、公衆回線網200を介して行われるパーソナルコンピュータ300や携帯電話400からのアクセスを受け付け、そのアクセスに応じて、ユーザ認証処理や、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400において表示する撮影画像の選択および表示用データの送信などを行う。このときの具体的な処理内容については後で詳しく説明する。このアクセス制御部105eの制御により、撮影制御部105bによって記録装置108に記録された各園児の施設内での撮影画像がパーソナルコンピュータ300や携帯電話400において表示される。これにより、保護者は託児施設に預けている間でも自分の子供を見守ることができる。
メール配信部105fは、パーソナルコンピュータ300や携帯電話400に対して、保護者に園児の様子を知らせるためのメール配信を行う。このメール配信は、予め保護者が設定したメール配信条件に従って、後で説明するようにして行われる。このメール配信部105fが行うメール配信により、保護者は託児施設に預けている間でも自分の子供の様子を知ることができる。
モニタ106は、施設内の職員室や園長室などに設置されており、制御装置105の制御により、制御装置105を操作するための各種操作画面の表示や、記録装置108に記録されている園児の撮影画像および侵入者の撮影映像の表示などを行う。また、監視部105cや侵入者検出部105dから後述の警告出力が行われたときに、それに応じた警告表示を行って施設管理者に対する警告を行う。このモニタ106には、たとえば液晶ディスプレイなどが用いられる。
監視用携帯端末107は、保育士によって所持される携帯型の無線通信端末であり、液晶ディスプレイやアンテナ、無線受信機などが搭載されている。なお、保育士は動きが激しいため、監視用携帯端末107は保育士がいつでも簡単に所持できるような形態、たとえば腕時計型とすることが好ましい。この監視用携帯端末107は、監視部105cや侵入者検出部105dから後述のようにして警告情報が送信されると、その警告情報を受信して警告表示を行うことで、保育士に対して警告を行う。
記録装置108は、前述のタグ管理情報や受信機管理情報、カメラ103により撮影された園児の撮影画像、ビデオカメラ104により侵入者検出時に撮影された撮影映像などを記録するための装置である。この記録装置108には、たとえばハードディスクなどが用いられる。
以上説明したような施設監視システム100を用いることにより、幼稚園や保育園などの託児施設において、施設内にいる園児達が自動的に撮影され、その撮影画像が記録される。この撮影画像は、各園児の保護者がパーソナルコンピュータ300や携帯電話400を用いて制御装置105にアクセスすることで表示される。これにより、託児施設に預けている間でも保護者が自分の子供を見守ることができる。また、施設内の同じ場所に長時間留まっている園児がいる場合には、施設の管理者や保育士に対して警告が行われる。これにより、園児に危険や異常が起きていないかを施設の管理者や保育士に確認させることができる。こうして施設内の安全監視が行われる。
次に、制御装置105において、位置特定部105a、撮影制御部105b、監視部105c、侵入者検出部105d、アクセス制御部105eおよびメール配信部105fによりそれぞれ実行される処理の内容について説明する。図3〜9は、これら各部により実行される処理のフローチャートを示している。図3は位置特定部105aによって実行される位置特定処理のフローチャートであり、図4は撮影制御部105bによって実行される撮影制御処理のフローチャートであり、図5は監視部105cによって実行される監視処理のフローチャートであり、図6は侵入者検出部105dによって実行される侵入者検出処理のフローチャートであり、図7および8はアクセス制御部105eによって実行されるアクセス監視処理のフローチャートであり、図9はメール配信部105fによって実行されるメール配信処理のフローチャートである。以下ではこれら各フローチャートについて順に説明する。
初めに図3の位置特定処理のフローチャートについて説明する。このフローチャートは、位置特定部105aにおいて所定の処理サイクルで実行される。ステップS101では、ICタグ受信機102からタグ情報と受信機番号を入力する。ステップS102では、ステップS101で入力したタグ番号と記録装置108に記録されたタグ管理情報に基づいて、そのタグ番号に該当する園児を特定する。ステップS103では、ステップS102で特定された園児について、ステップS101で入力した受信機番号と記録装置108に記録された受信機管理情報に基づいて、その園児の位置を特定する。ステップS104では、ステップS103で特定された園児の位置情報を記録装置108に記録する。ステップS104を実行したら、図3のフローチャートを終了する。
位置特定処理では、以上説明したような処理が実行される。これにより、施設内における各園児の所在位置がそれぞれ特定され、その所在位置が記録装置108に記録される。こうして記録装置108に記録された各園児の所在位置は、園児が移動することによって更新される。
次に図4の撮影制御処理のフローチャートについて説明する。このフローチャートは、撮影制御部105bにおいて所定の処理サイクルで実行される。ステップS201では、前述の位置特定処理によって記録装置108に記録された各園児の位置情報を記録装置108から読み出す。ステップS202では、ステップS201で読み出した各園児の位置情報に基づいて、各園児がそれぞれ同じ位置に留まっている時間(滞留時間)を各園児について算出する。
ステップS203では、次のステップS204において判定のしきい値として用いられる撮影開始時間の設定を行う。この撮影開始設定時間は、施設内の場所ごとに、すなわち施設内で各園児が留まっている位置ごとに、それぞれ異なる値で設定される。たとえば、教室の入口では10秒、窓側では短めに5秒(落下の危険があるため)、廊下では15秒、トイレでは20分(異常に長い場合を除いて監視を禁止するため)など、場所に応じた長さの撮影開始設定時間が設定される。これにより、施設内の場所ごとに想定される園児の行動内容に応じて、適切な値により撮影開始時間を設定することができる。
なお、ステップS203では、園児ごとに異なる撮影開始時間を設定することとしてもよい。たとえば、各園児の保護者が予め任意の撮影開始時間を設定しておき、この撮影開始時間を各園児に対してそれぞれ設定する。なお、この場合にも上記のように施設内の場所ごとに撮影開始設定時間を異なる値としてもよい。
ステップS204では、いずれかの園児について、ステップS202で算出した滞留時間がステップS203で設定した撮影開始時間を超えているか否かを判定する。いずれかの園児の滞留時間が設定された撮影開始時間を超えている場合は、次のステップS205へ進む。一方、いずれの園児についても滞留時間が撮影開始時間を超えていない場合は、図4のフローチャートを終了する。
ステップS205では、ステップS204において滞留時間が撮影開始時間を超えていると判定された園児を撮影対象園児として設定する。次のステップS206では、ステップS205で設定された撮影対象園児をカメラ103で撮影してその撮影画像を取得し、取得した撮影画像を記録装置108に記録する。このとき、前述のようにカメラ番号と対応付けて記録装置108に記録されたカメラ103の設置位置に基づいて、複数あるカメラ103のうちのどれを用いて撮影するかの判断が行われる。
ステップS207では、前回ステップS206において撮影画像を取得してから所定の撮影サイクル時間が経過したか否かを判定する。この撮影サイクル時間は、各保護者が自分の子供に対して、たとえば1秒などの任意の時間を予め設定しておくことができる。すなわち、各園児にはそれぞれ異なる撮影サイクル時間がその保護者によって予め設定されている。そして、いずれかの園児について滞留時間が撮影開始時間を超えているとステップS204において判定されると、その園児に対して設定された撮影サイクル時間に基づいて、ステップS207の判定が行われる。ステップS207において撮影サイクル時間が経過したと判定したらステップS206へ戻り、前述のように撮影画像の取得および記録を行う。このようにして、同じ位置に留まっている園児の撮影画像が所定の撮影サイクル時間間隔で連続的に撮影され、記録装置108に記録される。
一方、ステップS207において撮影サイクル時間がまだ経過していないと判定した場合は、ステップS208へ進む。ステップS208では、ステップS205で設定された撮影対象園児のうちいずれかの園児の位置が移動したか否かを判定する。なお、このとき撮影対象園児の最新の位置情報が記録装置108から読み出される。いずれかの撮影対象園児の位置が移動しており、その園児が既にそれまでとは異なる位置にいる場合は、ステップS209へ進む。一方、全ての撮影対象園児の位置がそのまま変化していない場合は、ステップS207へ戻る。
ステップS209では、ステップS208において位置移動があったと判定された園児を撮影対象から除外する。これにより、その園児は撮影対象園児でなくなり、以降は上記のような処理の対象から除かれる。すなわち、位置移動があった園児については撮影画像の取得および記録が停止される。
ステップS210では、ステップS209において位置移動があったと判定された園児を撮影対象から除外した結果、全ての園児が撮影対象から除外されたか否かを判定する。全ての園児が撮影対象から除外された場合、すなわち撮影対象園児がいなくなった場合は、図4のフローチャートを終了する。これにより、全ての園児について撮影画像の取得および記録が停止される。一方、いずれかの園児が撮影対象に残されており、まだ撮影対象園児がいる場合には、ステップS207へ戻って上記のような処理を繰り返す。撮影制御処理では、以上説明したような処理が実行される。
なお、上記の説明では、ステップS204において滞留時間が撮影開始時間を超えていると判定された園児をステップS205において撮影対象園児に設定し、ステップS206において撮影画像を記録することとしたが、たとえば登園時や退園時など特定の時間帯では、滞留時間とは無関係に必ず撮影画像を記録するようにしてもよい。このようにすれば、滞留時間が撮影開始時間を超えることが一日のうちで一度も無かった園児についても、その時間帯では必ず撮影画像を記録することができる。
次に図5の監視処理のフローチャートについて説明する。このフローチャートは、監視部105cにおいて所定の処理サイクルで実行される。ステップS301およびS302では、図4のステップS201およびS202と同様の処理を行う。すなわち、ステップS301では位置特定処理によって記録装置108に記録された各園児の位置情報を記録装置108から読み出し、ステップS302では、ステップS301で読み出した各園児の位置情報に基づいて、前回と同じ位置に留まっている園児を特定する。
ステップS303では、次のステップS304において判定のしきい値として用いられる警告開始時間の設定を行う。この警告開始時間も図4のステップS203において設定される撮影開始時間と同様に、施設内の場所ごとに、すなわち施設内で各園児が留まっている位置ごとに、それぞれ異なる値で設定される。なお、この警告開始時間には撮影開始時間よりも長い時間を設定してもよいし、同じ時間としてもよいが、撮影開始時間よりも短い時間を設定すべきではない。もし撮影開始時間よりも短い時間を設定すると、図4のステップS206により撮影画像の記録が行われない状態で、後述のステップS305において警告対象園児が設定される。その結果、ステップS306において警告時に表示する撮影画像の選択ができなくなってしまう。したがって、撮影開始時間よりも短い時間を警告開始時間に設定すべきではない。
ステップS304では、いずれかの園児について、ステップS302で算出した滞留時間がステップS303で設定した警告開始時間を超えているか否かを判定する。いずれかの園児の滞留時間が設定された警告開始時間を超えている場合は、次のステップS305へ進む。一方、いずれの園児についても滞留時間が警告開始時間を超えていない場合は、図5のフローチャートを終了する。
ステップS305では、ステップS304において滞留時間が警告開始時間を超えていると判定された園児を警告対象園児として設定する。次のステップS306では、図4のステップS206においてそれまでに記録装置108に記録された撮影画像の中から、モニタ106および監視用携帯端末107において警告時に表示する撮影画像の選択を行う。ここでは、たとえば警告対象園児についてそれまでに記録された撮影画像のうちで最新の撮影画像を選択する。あるいは、最新のものから順に複数の撮影画像を予め決められた枚数だけ選択してもよい。
ステップS307では、モニタ106への警告出力を行う。この警告出力は、ステップS306で選択した撮影画像をモニタ106へ出力すると共に、たとえば「長時間同じ場所に留まっている園児がいます」のような警告文をモニタ106へ出力することにより行われる。この警告出力によってモニタ106に撮影画像と警告文が表示されることにより、施設管理者に対する警告が行われる。このときに警告音の出力などを同時に行ってもよい。なお、複数の撮影画像がステップS306において選択されていた場合は、その複数の撮影画像を同時に一画面内に表示してもよいし、連続的にスライド表示してもよい。
ステップS308では、監視用携帯端末107へ警告情報の送信を行う。この警告情報の送信では、ステップS306で選択された撮影画像と共に、たとえば「長時間同じ場所に留まっている園児がいます」のような警告文が警告情報として監視用携帯端末107へ送信される。この警告情報に応じて監視用携帯端末107において撮影画像と警告文が表示されることにより、保育士に対する警告が行われる。なお、このときステップS307と同様に、警告音の出力などを同時に行ってもよい。また、複数の撮影画像がステップS306において選択されていた場合は、その複数の撮影画像を同時に一画面内に表示してもよいし、連続的にスライド表示してもよい。
なお、ステップS308では、特定の保育士が所持している監視用携帯端末107のみに対して警告情報を送信するようにしてもよい。たとえば、警告対象園児の担任である保育士が所持する監視用携帯端末107に対してのみ警告情報を送信し、それ以外の監視用携帯端末107に対しては警告情報を送信しないようにする。この場合、各保育士が担任している園児と各保育士が所持する監視用携帯端末107との対応関係を表した情報を予め記録装置108に記録しておく必要がある。あるいは、担任が警告対象園児と違う場所にいる場合にのみ、その担任が所持する監視用携帯端末107に対して警告情報を送信することとしてもよい。この場合、園児と同様に保育士にもICタグ101を所持させることにより、各保育士の位置を特定することができる。
ステップS309では、ステップS307およびS308によって施設管理者や保育士に対して行われた警告が解除されたか否かを判定する。この警告の解除は、たとえば施設管理者または保育士が状況を確認した後、施設管理者が制御装置105に対して所定の解除操作を行うことにより行われる。警告がまだ解除されていなければステップS310へ進み、警告が解除された場合はステップS312へ進む。
ステップS310では、ステップS307およびS308により警告をしてから、または後述のステップS311においてトラブル発生通知メールを前回送信してから、所定の通知サイクル時間が経過したか否かを判定する。この通知サイクル時間は予め設定されており、たとえば5分などの時間が通知サイクル時間として設定される。通知サイクル時間がまだ経過していない場合はステップS309へ戻り、経過したら次のステップS311へ進む。
ステップS311では、警告対象園児の保護者へ何らかのトラブルが発生した可能性があることを通知するためのトラブル発生通知メール(ワーニングメール)を送信する。このトラブル発生通知メールは、警告対象とされた園児の保護者がその園児と対応付けて予め登録しておいたメールアドレスに基づいて送信される。当該保護者は、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400を用いて送信されたトラブル発生通知メールを受信する。なお、トラブル発生通知メールではステップS306で選択した警告時の撮影画像を添付して送信することが好ましい。このようにすれば、保護者はメールに添付された撮影画像から自分の子供の様子を確認することができる。ステップS311を実行したらステップS309へ戻る。このようにして、長時間同じ場所に留まっている園児がいる場合は施設管理者や保育士に対して警告し、その警告が解除されないときには保護者に対してトラブル発生通知メールを送信することにより、施設内で何らかのトラブルが発生した可能性があることを通知する。
一方、ステップS309において警告が解除されたと判定した場合、続くステップS312では、それまでにステップS311を実行することで警告対象園児の保護者へトラブル発生通知メールを送信済みであるか否かを判定する。ステップS311を実行しておりトラブル発生通知メールを送信済みである場合はステップS313へ進み、トラブル発生通知メールを送信していない場合は図5のフローチャートを終了する。
ステップS313では、警告対象園児の保護者へ通知済みのトラブルが解除されたことを知らせるためのトラブル解除通知メールを送信する。このトラブル解除通知メールも前述のトラブル発生通知メールと同様に、保護者が予め登録しておいたメールアドレスに基づいて送信される。保護者はパーソナルコンピュータ300または携帯電話400を用いて、送信されたトラブル解除通知メールを受信する。なお、トラブル解除通知メールでは、施設管理者や保育士が保護者に対する状況の説明を記載することが好ましい。ステップS313を実行したら、図5のフローチャートを終了する。監視処理では、以上説明したような処理が実行される。
次に図6の侵入者検出処理のフローチャートについて説明する。このフローチャートは、侵入者検出部105dにおいて所定の処理サイクルで実行される。ステップS401では、各ビデオカメラ104によって撮影された映像を入力する。ステップS402では、ステップS401で入力した各ビデオカメラ104の撮影映像に基づいて、その撮影映像に映っている各人物の位置や人数、特徴などを特定するための画像認識処理を行う。この画像認識処理は周知の処理アルゴリズムを用いて行われる。
ステップS403では、前述の位置特定処理によって記録装置108に記録された各園児の位置情報を記録装置108から読み出す。ここで位置情報が読み出される各園児は、ICタグ101を所持しており正当に施設内にいるものである。すなわち、ステップS403で位置情報が読み出されない人物とは、ICタグ101を所持しておらず不当に施設内にいる人物(侵入者、不審者など)である。
ステップS404では、ステップS402の画像認識処理の結果と、ステップS403で読み出した各園児の位置情報に基づいて、いずれかのビデオカメラ104によって撮影された映像において位置情報の記録されていない人物が映っているか否かを判定する。ここでは、画像認識処理によって特定された各人物の位置や人数と読み出された各園児の位置情報とを比較し、これらの内容が一致しているか否かを判定することにより、位置情報の記録されていない人物が映っているか否かを判定する。全ての撮影映像においてこれらの内容が一致している場合は、位置情報の記録されていない人物が映っていないと判定してステップS405へ進む。一方、いずれかの撮影映像においてこれらの内容が一致していない場合は、その撮影映像に位置情報の記録されていない人物が映っていると判定して、ステップS406へ進む。このとき、位置情報の記録されていない人物、すなわちICタグ101を所持しておらずに位置特定処理によってはその所在位置が特定されない人物は、侵入者あるいは不審者として検出される。
なお、ステップS404では、園児以外で施設内にいる施設管理者や保育士などの人物が侵入者や不審者と判断されないようにするため、施設管理者や保育士などにもICタグ101を所持させてその位置情報を記録しておくことが好ましい。あるいは、施設管理者や保育士などの映像を予め登録しておき、ステップS402の画像認識処理において撮影映像に映っている人物を特定するときに、これらの登録された人物を除外することとしてもよい。
ステップS404からステップS405へ進んだ場合、ステップS405では、各ICタグ101から送信されるタグ情報に基づいて、未登録のICタグ101が検出されたか否かを判定する。すなわち、タグ管理情報において予めタグ番号の登録されていないICタグ101からのタグ情報がICタグ受信機102により受信されていた場合は、未登録のICタグ101が検出されたと判定してステップS406へ進む。このとき、未登録のICタグ101を所持している人物、すなわち既卒園者や不正にICタグ101を入手した人物などは、侵入者や不審者として検出される。そうでない場合は未登録のICタグ101が検出されていないと判定し、図6のフローチャートを終了する。この場合、侵入者や不審者がいないと判断され、ビデオカメラ104の撮影映像が記録されない。
ステップS406では、ビデオカメラ104によって撮影された映像を記録装置108に記録する。このとき、ステップS404が肯定判定されていた場合は、その判定により位置情報の記録されていない人物が映っているとされた撮影映像を記録装置108に記録する。また、ステップS405が肯定判定されていた場合は、その判定により未登録のICタグ101を所持しているとされた人物を撮影しているビデオカメラ104を、前述のようにカメラ番号と対応付けて記録装置108に記録されたビデオカメラ104の設置位置に基づいて判断し、そのビデオカメラ104の撮影映像を記録装置108に記録する。
ステップS407では、モニタ106への警告出力を行う。この警告出力は、たとえば「不審者が検出されました」のような警告文をモニタ106へ出力することにより行われる。この警告出力によってモニタ106に警告文が表示されることにより、施設管理者に対する警告が行われる。なお、このときステップS406で記録された撮影映像の一コマや一部分を切り出して警告文と共に表示することとしてもよいし、警告音の出力などを同時に行ってもよい。
ステップS408では、監視用携帯端末107へ警告情報の送信を行う。この警告情報の送信では、たとえば「不審者が検出されました」のような警告文が警告情報として監視用携帯端末107へ送信される。この警告情報に応じて監視用携帯端末107において警告文が表示されることにより、保育士に対する警告が行われる。なお、このときステップS407と同様に、ステップS406で記録された撮影映像の一コマや一部分を警告文と共に送信して表示することとしてもよいし、警告音の出力などを同時に行ってもよい。ステップS408を実行したら、図6のフローチャートを終了する。侵入者検出処理では、以上説明したような処理が実行される。
なお、上記の説明ではビデオカメラ104の撮影映像に基づいて画像認識処理を行うことで侵入者や不審者を検出することとしたが、生体反応を検出するセンサを用いて侵入者や不審者を検出することとしてもよい。たとえば、熱源を検知したり、赤外線やレーザ光の遮蔽を検出したりすることにより、生体反応を検出するセンサが知られている。ステップS403で読み出した各園児の所在位置を表す位置情報と、このような生体反応検出センサの検出結果とに基づいて、侵入者を検出することができる。なお、この場合にはビデオカメラ104の撮影映像を記録する代わりに、カメラ103によって撮影した撮影画像を記録するようにしてもよい。このようにすれば、ビデオカメラ104を省略することができる。
次に図7のアクセス制御処理のフローチャートについて説明する。このフローチャートは、アクセス制御部105eにおいて、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400からのアクセスがあったときに実行される。ステップS501では、アクセスのあったパーソナルコンピュータ300または携帯電話400に対して、ログインページの送信を行う。ここで送信されるログインページが保護者の操作しているパーソナルコンピュータ300または携帯電話400において表示され、それに応じて保護者がログインIDとパスワードを入力すると、次のステップS502へ進む。
ステップS501で送信されたログインページをパーソナルコンピュータ300に表示した画面例を図10に示す。この画面において、保護者がパーソナルコンピュータ300の操作によりログインIDとパスワードを入力して「OK」をクリックすると、そのログインIDとパスワードの情報がアクセス制御部105eへ送信され、ステップS502の判定が行われる。
ステップS502では、上記のようにして保護者に入力されたログインIDとパスワードに基づいて、ユーザ認証判定を行う。入力されたログインIDとパスワードが正しければ、そのログインIDとパスワードから保護者を特定してユーザ認証OKと判定し、次のステップS503へ進む。一方、入力されたログインIDとパスワードが正しくない場合は、ユーザ認証がOKでないと判定してステップS501へ戻り、正しいログインIDとパスワードを入力しなおすように促す。
ステップS503では、ステップS502のユーザ認証によって特定された保護者の子供(園児)に同じ施設に預けられている兄弟がいるか否かを判定する。兄弟がいる場合、すなわちその保護者が複数の園児を施設に預けている場合は、ステップS504へ進む。一方、兄弟がいない場合、すなわちその保護者が施設に一人しか園児を預けていない場合は、ステップS506へ進む。
ステップS504では、アクセスのあったパーソナルコンピュータ300または携帯電話400に対して、ユーザ認証によって特定された保護者が施設に預けている兄弟のうちいずれかをその保護者に選択させるための選択ページの作成および送信を行う。次のステップS505では、兄弟のうちいずれかが当該保護者の操作によって選択されたか否かを判定する。ここでは、ステップS504で送信された選択ページが保護者の操作しているパーソナルコンピュータ300または携帯電話400において表示され、それに応じて保護者が兄弟のうちいずれかを選択するまでの間はステップS505に留まる。兄弟のうちいずれかが選択されると、ステップS506へ進む。
ステップS504で送信された選択ページをパーソナルコンピュータ300に表示した画面例を図11に示す。ここでは、前述のユーザ認証により保護者の「まつもと」さんが特定され、その保護者には同じ幼稚園に預けている3人の兄弟(「まつもとたいよう」くん、「まつもとしろ」くん、「まつもとくろ」くん)がいる例を示している。この画面において、当該保護者がパーソナルコンピュータ300の操作により上記の3人の兄弟の中からいずれかを選択すると、その選択結果がアクセス制御部105eへ送信される。これによりステップS505が肯定判定される。なお、この画面では幼稚園からのお知らせの有無も表示されており、お知らせがある場合とない場合では図中に示すように表示の内容が変化する。
ステップS506では、当該保護者の子供を対象とした警告があったか否かを判定する。ここでいう警告とは、図5のフローチャートのステップS307とS308において、モニタ106と監視用携帯端末107によりそれぞれ行われるものである。すなわち、当該保護者の預けている園児が施設内で長時間同じ場所に留まっていたため、監視部105cが実行する前述の監視処理によってその園児が警告対象園児に設定され、施設管理者や保育士に対する警告が行われていた場合は、ステップS506が肯定判定されてステップS508へ進む。そうでない場合はステップS506が否定判定され、ステップS507へ進む。なお、兄弟がいるとステップS503で判定された場合は、その兄弟の中からステップS505で選択された園児についてステップS506の判定が行われる。
ステップS507では、アクセスのあったパーソナルコンピュータ300または携帯電話400に対して、ステップS506で警告なしと判定された園児の最新の撮影画像やその他の各種情報を表示するための最新画像ページの作成および送信を行う。これにより、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400からのアクセスに応じて、記録装置108に記録された撮影画像をパーソナルコンピュータ300または携帯電話400において表示させる。
最新画像ページをパーソナルコンピュータ300に表示した画面例を図12に示す。ここでは、図11の選択ページにおいて「まつもとたいよう」くんが選択されることにより、その「まつもとたいよう」くんについて表示される最新画像ページの例を示している。この最新画像ページでは、「まつもとたいよう」くんの最新の撮影画像301が優先的に表示される。なお、撮影画像301の下にあるスライドバーを操作することにより、以前に記録された撮影画像を表示することもできる。いずれかの撮影画像がクリックされると、その撮影画像が拡大して表示される。これらの撮影画像は、図4のフローチャートのステップS206によって記録装置108に記録されたものである。
また図12の最新画像ページでは、「まつもとたいよう」くんの幼稚園での予定を示すタイムスケジュール302が表示されている。このタイムスケジュール302には、所定時間ごとに区切られたスケジュール項目の内容(主な居場所、行動予定など)と、そのスケジュール項目ごとに撮影された画像の枚数が表されている。スケジュール項目のいずれかが選択されると、そのスケジュール項目のときに撮影された画像が下の欄に表示される。さらに、月ごとの予定を示す月間カレンダー303、保護者から幼稚園への伝言とそれに対する返信を記載するためのことづてコーナー304、受信メール通知欄305、他の兄弟の最新画像ページへのリンク306なども表示されている。なお、リンク306がクリックされて他の兄弟の最新画像ページへ移動した場合は、移動前のタイムスケジュール302において選択されていたのと同じスケジュール項目が自動的に選択される。この最新画像ページにおいて「更新」がクリックされると、最新の状態に更新される。
一方ステップS508では、アクセスのあったパーソナルコンピュータ300または携帯電話400に対して、ステップS506で警告ありと判定された園児の警告時の撮影画像などを表示するための警告ページの作成および送信を行う。これにより、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400からのアクセスに応じて、記録装置108に記録された警告時の撮影画像をパーソナルコンピュータ300または携帯電話400において表示させる。
警告ページをパーソナルコンピュータ300に表示した画面例を図13に示す。ここでは、図11の選択ページで選択された「まつもとたいよう」くんを対象とした警告があった場合に、その「まつもとたいよう」くんについて表示される警告ページの例を示している。この警告ページでは、「まつもとたいよう」くんの警告時の撮影画像311が、警告があった旨を表す「Warning!」の文字と共に優先的に表示される。それ以外の表示内容については、図12の最新画像ページと同様である。なお、受信メール通知欄には前述のトラブル発生通知メール(ワーニングメール)を受信した旨が表示されている。
ステップS507またはステップS508において、以上説明したような最新画像ページまたは警告ページをパーソナルコンピュータ300または携帯電話400へ送信して表示したら、ステップS509へ進む。ステップS509では、表示された最新画像ページまたは警告ページにおいて当該保護者により行われた操作に応じた処理を実行する。たとえば、選択された撮影画像の拡大表示や、入力された伝言の登録、受信メールの表示、他の兄弟の最新画像ページへの移動などを、前述のようにして行う。その後、保護者がログアウトしたり操作終了を選択したりすることによって操作が終了されたら、図7のフローチャートを終了する。アクセス制御処理では、以上説明したような処理が実行される。
なお、以上説明したアクセス制御処理に替えて次のようにしてもよい。図8のフローチャートは、アクセス制御部105eにおいて実行されるアクセス制御処理の変形例を示している。このフローチャートも図7と同様に、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400からのアクセスがあったときに実行される。ステップS511およびS512では、図7のステップS501およびS502と同様に、ログインページの送信およびユーザ認証の判定を行う。
ステップS513では、ステップS512のユーザ認証によって特定された保護者の子供を対象とした警告があったか否かを判定する。この判定では、図7のステップS506とは異なり、同じ施設に預けられている兄弟がいる場合はその全ての兄弟について警告があったか否かを判定する。特定された当該保護者の子供に対して(兄弟がいる場合は、そのうちいずれかに対して)警告があった場合はステップS518へ進み、警告がなかった場合はステップS514へ進む。
ステップS514〜S517では、図7のステップS503〜S505およびS507と同様の処理を行う。すなわち、ステップS514では兄弟の有無を判定し、兄弟がいると判定された場合はステップS515において選択ページの作成および送信を行う。ステップS516において兄弟のうちいずれかが選択されたと判定されると、その選択された園児についての最新画像ページがステップS517において作成され、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400に送信されて表示される。また、ステップS514において兄弟がいないと判定された場合は、その園児についての最新画像ページがステップS517において作成され、パーソナルコンピュータ300または携帯電話400に送信されて表示される。
一方ステップS518では、図7のステップS508と同様に、ステップS513で警告ありと判定された園児についての警告ページの作成および送信を行う。この場合、兄弟がいる場合であっても図11のような選択ページが表示されずに、図10のログインページから直接図13の警告ページへ移動することとなる。これにより、兄弟のいずれかに警告があった場合は、その警告のあった園児についての警告ページが優先的に表示されるため、警告時の撮影画像を確実に保護者に確認させることができる。
ステップS519では、図7のステップS509と同様に、表示された最新画像ページまたは警告ページにおいて当該保護者により行われた操作に応じた処理を実行する。その後操作が終了されたら、図8のフローチャートを終了する。アクセス制御処理では、以上説明したような処理を実行するようにしてもよい。
次に図9のメール配信処理のフローチャートについて説明する。このフローチャートは、メール配信部105fにおいて所定の処理サイクルで実行される。ステップS601では、園児のいずれかを選択する。次のステップS602では、ステップS601で選択した園児の保護者からのメール配信希望があるか否かを判定する。このメール配信希望は、予め各園児の保護者にメール配信希望の有無を確認しておき、その確認結果を登録しておくことにより実行される。メール配信希望がある場合はステップS603へ進み、ない場合はステップS606へ進む。
ステップS603では、ステップS602で保護者からのメール配信希望ありと判断された園児についてメール配信条件を満たしているか否かを判定する。メール配信条件を満たしている場合はステップS604へ進み、満たしていない場合はステップS606へ進む。このメール配信条件は各園児の保護者がそれぞれ任意に設定しておくことができる。たとえば、未配信の撮影画像が新たに記録されたことをメール配信条件とすることができる。すなわち、前回配信したメールに添付した撮影画像よりも後に撮影された画像が図4のステップS206により記録装置108に記録された場合には、メール配信条件を満たしていると判定する。あるいは、特定の時間になったらメール配信するようにメール配信条件を設定したり、予め登録されたタイムスケジュールと関連付けてメール配信条件を設定したりしてもよい。このとき、たとえばお昼寝の時間など特定の時間にはメール配信をしないように設定することもできる。これ以外にも様々なメール配信条件を各園児の保護者は設定しておくことができる。
ステップS604では、メールに添付する撮影画像(添付画像)の選択を行う。このときの選択方法についても、各園児の保護者がそれぞれ任意に設定しておくことができる。たとえば、記録装置108に記録されている当該園児の撮影画像のうち、未配信の撮影画像の全てを選択したり、最新の撮影画像のみを選択したりすることができる。または、一日のうちで最初に配信するメールのみ撮影画像を添付し、2回目以降の配信メールでは撮影画像を添付しないこととしてもよい。これ以外にも様々な添付画像の選択方法を各園児の保護者は設定しておくことができる。
ステップS605では、ステップS604で選択された添付画像を添付したメールを、当該園児の保護者の送信アドレスに対して送信する。この送信アドレスは、その添付画像を撮影された園児の保護者により、その園児と対応付けて予め登録されているメールアドレスである。なお、このときに予め設定された定型のメッセージなどをメールのタイトルや本文に挿入しておくことが好ましい。
ステップS606では、ステップS601において施設にいる全ての園児を選択したか否かを判定する。全ての園児を既に選択した場合は、図9のフローチャートを終了する。しかし、まだ選択していない園児が残っている場合はステップS601へ戻り、その未選択の園児のうちいずれかを選択して、上記のような処理を繰り返す。メール配信処理では、以上説明したような処理が実行される。
以上説明した実施の形態によれば、次のような作用効果を奏することができる。
(1)撮影制御部105bが行う撮影制御処理により、施設内にいる各園児について滞留時間を算出し(ステップS202)、算出された各園児の滞留時間に基づいて、施設内にいる園児のいずれかをカメラ103で撮影し、その撮影画像を記録装置108に記録する(ステップS206)こととした。このようにしたので、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、使い勝手の良いシステムを提供することができる。
(1)撮影制御部105bが行う撮影制御処理により、施設内にいる各園児について滞留時間を算出し(ステップS202)、算出された各園児の滞留時間に基づいて、施設内にいる園児のいずれかをカメラ103で撮影し、その撮影画像を記録装置108に記録する(ステップS206)こととした。このようにしたので、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、使い勝手の良いシステムを提供することができる。
(2)施設内における各園児の所在位置を特定し(ステップS103)、その情報を記録装置108に記録しておく(ステップS104)。ステップS202では、こうして特定されて記録された各園児の所在位置に基づいて、各園児の滞留時間を算出することとした。このようにしたので、各園児の滞留時間を正確に算出することができる。
(3)施設内に複数のICタグ受信機102を設置しておき、ステップS103では、このICタグ受信機102により受信された園児が所持するICタグ101のタグ情報と、そのタグ情報を受信したICタグ受信機102の設置位置とに基づいて、施設内における各園児の所在位置を特定することとした。このようにしたので、各園児の所在位置を精度よく求めることができる。
(4)各園児の滞留時間に対するしきい値として所定の撮影開始時間を設定し(ステップS203)、いずれかの園児についてステップS202で算出された滞留時間がステップS203で設定された撮影開始時間を超えたときに(ステップS204)、その園児を撮影対象園児に設定して(ステップS205)、ステップS206においてカメラ103で撮影することとした。このようにしたので、撮影対象とする園児を的確に決めることができる。
(5)ステップS203で撮影開始時間を設定する際には、施設内で各園児が留まっている位置ごとに撮影開始時間を異なる値で設定することとした。このようにしたので、施設内の場所ごとに想定される園児の行動内容に応じて、適切な値により撮影開始時間を設定することができる。
(6)ステップS206において施設内にいる園児のいずれかをカメラ103で撮影するときに、所定の撮影サイクル時間が経過したか否かを判定し(ステップS207)、撮影サイクル時間が経過する度にステップS206を繰り返し実行することにより、その園児を撮影サイクル時間間隔で連続的に撮影して記録することとした。このようにしたので、記録された連続画像から同じ位置に留まっている園児の様子を判断することができる。
(7)アクセス制御部105eが実行するアクセス制御処理により、外部のパーソナルコンピュータ300または携帯電話400からのアクセスに応じて、記録装置108に記録された撮影画像をパーソナルコンピュータ300または携帯電話400において表示させる(ステップS507、S508、S517、S518)こととした。このようにしたので、各園児の保護者は自分の子供の撮影画像を自宅などから好きなときに見ることができる。したがって、施設に預けている間でも自分の子供を見守ることができる。
(8)メール配信部105fが実行するメール配信処理により、記録装置108に記録された撮影画像を添付した電子メールを、その撮影画像を撮影された園児と対応付けて予め登録されたメールアドレスに送信する(ステップS605)こととした。このようにしたので、各園児の保護者は自分の子供の撮影画像を配信された電子メールによって確認できる。したがって、施設に預けている間でも自分の子供を見守ることができる。
(9)施設内に複数のICタグ受信機102を設置しておき、位置特定部105aが行う位置特定処理により、このICタグ受信機102により受信された園児が所持するICタグ101のタグ情報と、そのタグ情報を受信したICタグ受信機102の設置位置とに基づいて、施設内における各園児の所在位置を特定し(ステップS103)、その情報を記録装置108に記録しておく(ステップS104)。そして、侵入者検出部105dが行う侵入者検出処理により、ICタグ101を所持しておらずに位置特定処理によって所在位置が特定されない人物を判定し(ステップS404)、その人物を施設への侵入者として検出する。こうして検出された侵入者について、ビデオカメラ104で撮影された撮影映像を記録する(ステップS406)こととした。このようにしたので、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、使い勝手の良いシステムを提供することができる。
(10)侵入者検出部105dでは、位置特定処理によって特定された各園児の所在位置と、ビデオカメラ104の撮影映像とに基づいて、侵入者を検出することとした。このようにしたので、侵入者を容易に検出することができる。
(11)あるいは、施設内における生体反応を検出する生体反応検出センサを設置して、位置特定処理によって特定された各園児の所在位置と、その生体反応検出センサの検出結果とに基づいて、侵入者を検出することもできる。このようにしても、侵入者を容易に検出することができる。
(12)ICタグ101から送信されるタグ情報に基づいて、そのICタグ101が予め登録されたものであるか否かを判定し(ステップS405)、予め登録されたものではないと判定されたICタグ101を所持する人物を、施設への侵入者としてさらに検出することとした。このようにしたので、既卒園者や不正にICタグ101を入手した人物などを施設への侵入者として検出することができる。
(13)ステップS404またはS405によって侵入者が検出されたときには警告を行う(ステップS407、S408)こととしたので、施設の管理者や保育士が迅速に状況を確認することができる。
(14)監視部105cが行う監視処理により、施設内にいる各園児について滞留時間を算出し(ステップS302)、算出された各園児の滞留時間に基づいて、施設内にいる園児のいずれかを警告対象に設定して(ステップS305)、その警告対象園児について、記録装置108に記録された当該園児の撮影画像を表示して警告を行う(ステップS307、S308)こととした。このようにしたので、施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムに適用したときに、使い勝手の良いシステムを提供することができる。
(15)施設内における各園児の所在位置を特定し(ステップS103)、その情報を記録装置108に記録しておく(ステップS104)。ステップS302では、こうして特定されて記録された各園児の所在位置に基づいて、各園児の滞留時間を算出することとした。このようにしたので、各園児の滞留時間を正確に算出することができる。
(16)施設内に複数のICタグ受信機102を設置しておき、ステップS103では、このICタグ受信機102により受信された園児が所持するICタグ101のタグ情報と、そのタグ情報を受信したICタグ受信機102の設置位置とに基づいて、施設内における各園児の所在位置を特定することとした。このようにしたので、各園児の所在位置を精度よく求めることができる。
(17)各園児の滞留時間に対するしきい値として所定の警告開始時間を設定し(ステップS303)、いずれかの園児についてステップS302で算出された滞留時間がステップS303で設定された警告開始時間を超えたときに(ステップS304)、その園児をステップS305において警告対象園児に設定することとした。このようにしたので、警告対象とする園児を的確に設定することができる。
(18)ステップS303で警告開始時間を設定する際には、施設内で各園児が留まっている位置ごとに警告開始時間を異なる値で設定することとした。このようにしたので、施設内の場所ごとに想定される園児の行動内容に応じて、適切な値により警告開始時間を設定することができる。
(19)警告対象に設定された園児についてステップS307およびS308により警告が行われた場合、その警告対象園児の撮影画像を添付した電子メール(トラブル発生通知メール)を、当該警告対象園児と対応付けて予め登録されたメールアドレスに送信する(ステップS311)こととした。このようにしたので、各園児の保護者は自分の子供に何らかのトラブルが発生したこと、およびそのトラブル時の状況を、配信された電子メールによって確認することができる。
(20)警告が解除されない場合(ステップS309)、所定の通知サイクル時間が経過したか否かを判定し(ステップS310)、この通知サイクル時間が経過したときにステップS311を実行する。これにより、警告が所定時間以上解除されない場合にのみ、ステップS311においてトラブル発生通知メールを保護者へ送信することとした。このようにしたので、不必要にトラブル発生を通知する電子メールを送信して保護者に無用な心配をかけることを防止できる。
なお、上記の実施の形態では、幼稚園や保育園の託児施設において、その施設に預けられている園児を撮影して施設内にいる園児の安全を監視する施設監視システムを例に説明したが、これ以外の場合にも適用することができる。たとえば、学校における児童、生徒、学生などの安全監視や、老人ホームなどの介護施設における入居者の安全監視、病院における入院患者の安全監視などにも適用することができる。その場合、たとえば老人ホームでは施設内にいる人物(老人)は動きが遅いため、撮影開始時間や警告開始時間を比較的長く設定することが好ましい。また、病院では昼間は見舞い客や外来患者など入院患者以外の人物も多く訪れるため、夜間のみ運用することとしてもよい。これ以外にも、様々な施設においてその施設内にいる人物を撮影してその施設内の安全を監視するシステムに適用することができる。
以上説明した各実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
上記の実施の形態では、送信手段をICタグ101、受信手段をICタグ受信機102、位置特定手段を位置特定部105a、アクセス制御手段をアクセス制御部105e、メール送信手段をメール配信部105f、記録手段を記録装置108によりそれぞれ実現した。また、滞留時間算出手段をステップS202、しきい値設定手段をステップS203、撮影制御手段をステップS206の処理によってそれぞれ実現することとした。しかし、これはあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。
100:施設監視システム 101:ICタグ
102:ICタグ受信機 103:カメラ
104:ビデオカメラ 105:制御装置
106:モニタ 107:監視用携帯端末
108:記録装置 200:公衆回線網
300:パーソナルコンピュータ 400:携帯電話
102:ICタグ受信機 103:カメラ
104:ビデオカメラ 105:制御装置
106:モニタ 107:監視用携帯端末
108:記録装置 200:公衆回線網
300:パーソナルコンピュータ 400:携帯電話
Claims (8)
- 施設内にいる人物を撮影して施設内の安全を監視する施設監視システムにおいて、
前記施設内に設置されるカメラと、
前記施設内にいる各人物がそれぞれ同じ位置に留まっている時間(滞留時間)を算出する滞留時間算出手段と、
前記滞留時間算出手段により算出された各人物の滞留時間に基づいて、前記施設内にいる人物のいずれかを前記カメラで撮影する撮影制御手段と、
前記撮影制御手段により撮影された撮影画像を記録する記録手段とを備えることを特徴とする施設監視システム。 - 請求項1の施設監視システムにおいて、
前記施設内における各人物の所在位置を特定する位置特定手段をさらに備え、
前記滞留時間算出手段は、前記位置特定手段により特定された各人物の所在位置に基づいて、各人物の滞留時間を算出することを特徴とする施設監視システム。 - 請求項2の施設監視システムにおいて、
前記施設内にいる各人物によってそれぞれ所持され、各々が固有の識別情報を送信する複数の送信手段と、
前記施設内にそれぞれ設置され、前記送信手段から送信される識別情報を受信する複数の受信手段とをさらに備え、
前記位置特定手段は、前記受信手段により受信された識別情報と、その識別情報を受信した受信手段の設置位置とに基づいて、前記施設内における各人物の所在位置を特定することを特徴とする施設監視システム。 - 請求項1〜3いずれか一項の施設監視システムにおいて、
前記滞留時間に対して所定のしきい値を設定するしきい値設定手段をさらに備え、
前記撮影制御手段は、いずれかの人物について前記滞留時間算出手段により算出された滞留時間が前記しきい値設定手段により設定されたしきい値を超えたときに、その人物を前記カメラで撮影することを特徴とする施設監視システム。 - 請求項4の施設監視システムにおいて、
前記しきい値設定手段は、前記施設内で各人物が留まっている位置ごとに前記しきい値を異なる値で設定することを特徴とする施設監視システム。 - 請求項1〜5いずれか一項の施設監視システムにおいて、
前記撮影制御手段は、前記施設内にいる人物のいずれかを前記カメラで撮影するときに、所定の時間間隔でその人物を連続的に撮影することを特徴とする施設監視システム。 - 請求項1〜6いずれか一項の施設監視システムにおいて、
外部の端末からのアクセスに応じて、前記記録手段に記録された撮影画像を前記端末において表示させるアクセス制御手段をさらに備えることを特徴とする施設監視システム。 - 請求項1〜7いずれか一項の施設監視システムにおいて、
前記記録手段に記録された撮影画像を添付した電子メールを、その撮影画像を撮影された人物と対応付けて予め登録されたメールアドレスに送信するメール送信手段をさらに備えることを特徴とする施設監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006213408A JP2008042467A (ja) | 2006-08-04 | 2006-08-04 | 施設監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006213408A JP2008042467A (ja) | 2006-08-04 | 2006-08-04 | 施設監視システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008042467A true JP2008042467A (ja) | 2008-02-21 |
Family
ID=39177016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006213408A Pending JP2008042467A (ja) | 2006-08-04 | 2006-08-04 | 施設監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008042467A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103685944A (zh) * | 2013-11-26 | 2014-03-26 | 移康智能科技(上海)有限公司 | 一种摄像设备的定位摄像方法 |
JP6177408B1 (ja) * | 2016-10-18 | 2017-08-09 | オカムラ印刷株式会社 | 見守りシステム、見守り方法、情報取得装置、情報処理装置およびそれらの方法とプログラム |
JP2018067295A (ja) * | 2017-07-11 | 2018-04-26 | オカムラ印刷株式会社 | 見守りシステム、見守り方法、情報取得装置、情報処理装置およびそれらの方法とプログラム |
CN115439805A (zh) * | 2022-08-30 | 2022-12-06 | 中国标准化研究院 | 一种大型游乐设施风险强度的计算方法及系统 |
-
2006
- 2006-08-04 JP JP2006213408A patent/JP2008042467A/ja active Pending
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