JP2008041766A - Fpc、rfid用タグ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】線幅が細くて導電性の高い導電性パターンを、少ない工程数にて材料の無駄なく形成することができるFPC及びRFIDタグの製造方法と、この方法によって製造されたFPC及びRFIDタグを提供する。
【解決手段】基材1の表面に金属酸化物薄膜2を形成する。金属酸化物薄膜2の上に無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェットヘッドから噴霧して印刷パターン3を形成する。基材1をめっき浴中に浸漬すると、触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、無電解めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。
【選択図】図1
【解決手段】基材1の表面に金属酸化物薄膜2を形成する。金属酸化物薄膜2の上に無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェットヘッドから噴霧して印刷パターン3を形成する。基材1をめっき浴中に浸漬すると、触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、無電解めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。
【選択図】図1
Description
本発明はFPC(フレキシブルプリント配線基板)及びRFIDタグ(Radio Frequency IDタグ、バッテリレス無線タグ)とその製造方法に係り、特に、基材上に無電解めっきにより導電性パターンを形成してなるFPC及びRFIDタグとその製造方法に関する。
近時、電子機器の小形・軽量化、多機能・高機能化、実装の合理化、信頼性向上の進展とともにFPCの必要性が増大している。このFPCはカメラ、時計、電卓をはじめ、ビデオテープレコーダー(VTR)、CDプレーヤーなどの民生機器、プリンタ、ディスプレイ、ハードディスクドライブ(HDD),フロッピーディスクドライブ(FDD)などのオフィスオートメーション(OA)機器などの回路部品として使用され、その需要を増大している。
また、近年、タイヤに、現在のタイヤサイドウォールに凹凸で表示されている社名,製品名,製造番号やタイヤ構造記号,断面幅,リム径呼び,扁平率などの当該タイヤの情報を書き込んだRFIDタグを装着することが検討されている。このRFIDタグは、製品を移動させるコンベヤなどの搬送装置に設置されるRFIDシステムに用いられるもので、例えば、図3に示すように、製品50を搬送する搬送装置51の近傍に設置されるRFIDシステムの本体52に設けられた質問器(リーダ)52aとアンテナ52bにより、上記製品50に取付けられたバッテリレス無線タグ(RFIDタグ)53と交信して上記製品を識別する。上記RFIDタグ53は、アンテナと、このアンテナで受信された微弱電波により発生する誘導起電力により稼動する通信機能を有するICチップとから成り、上記リーダ52aに応答して、上記ICチップの不揮発メモリの情報を図示しないアンテナから上記リーダ52aに送信する(例えば、特許文献1参照)。
ところで、RFIDタグはリーダがない場合には製品の情報を知ることができず不便なことや、RFIDタグが破損した場合には情報が失われるので、管理する製品に表示が必要な場合には、別途、表示札やラベルを上記製品に添付している。しかし、RFIDタグとラベルが別体であるとラベルが剥がれるなどしてて貼り替えたりするときに、誤ったラベルを貼ってしまう可能性があることから、RFIDタグとラベルとを一体化したRFIDタグ付きラベルが提案されている。
図4(a),(b)はその一例である非接触ICタグ付きラベル60の構成を示す図で、(a)図は表面側、(b)図は裏面側の平面図である。上記非接触ICタグ付きラベル60は、表面側に製品名や製造区分などの物品の管理や物流に必要な情報61a及びバーコード61bを印刷した、ポリエチレンフィルムから成る基材61の裏面側に非接触ICタグ62を貼着したものである。上記非接触ICタグ62は、コイル状のパターンを有するアンテナ(ループコイルアンテナ)62aとICチップ62bとを備えた20mm×20mm程度の大きさのもので、これを上記基材61の上部角部に貼着する。このとき、上記基材61の裏面下部側に、上記非接触ICタグ付きラベル60を物品に貼着するための粘着剤を塗布した貼着部63を設け、金属製品等の電波を遮断する材料から成る物品に上記ラベル60を貼着する際には、交信に有利なように、上記貼着部63のみが物品に接触し、上記非接触ICタグ62の部分が空中にあるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献3の第0033段落及び図2には、FPCの回路パターンやRFIDタグのアンテナパターンの製造方法が記載されている。なお、図5は、特許文献3の図2を示している。
この特許文献3の第1の製造方法は、以下の工程に従って行われる。
プラスチックフィルム21の表面をプラズマ処理する工程;
上記プラズマ処理表面に第1級又第2級のアミノ基を有するアミノシランを含む溶液を塗布し、乾燥、硬化させてアンカーコート層22を形成する工程;及び
アンカーコート層22上に、金属を含む導電性ペーストをスクリーン印刷により印刷して、金属薄膜からなる微細な回路パターン23を形成する工程。
上記プラズマ処理表面に第1級又第2級のアミノ基を有するアミノシランを含む溶液を塗布し、乾燥、硬化させてアンカーコート層22を形成する工程;及び
アンカーコート層22上に、金属を含む導電性ペーストをスクリーン印刷により印刷して、金属薄膜からなる微細な回路パターン23を形成する工程。
また、特許文献3の第0041,0044段落及び図4には、FPCの回路パターンやRFIDタグのアンテナパターンの製造方法が記載されている。なお、図6は、特許文献3の図4を示している。
この特許文献3の第2の製造方法は、以下の工程に従って行われる。
プラスチックフィルム41の表面をプラズマ処理する工程;
上記プラズマ処理表面に第1級又第2級のアミノ基を有するアミノシランを含む溶液を塗布し、乾燥、硬化させてアンカーコート層42を形成する工程;
アンカーコート層上42に、インキをスクリーン印刷又はグラビア印刷により印刷して、微細な回路パターンのネガ像46を形成する工程;
ネガ像46を有するアンカーコート層42の上に金属を蒸着することにより金属薄層44を形成する工程;
該金属薄層4の上にパラジウムの蒸着層を電子ビーム法により形成する工程;
ネガ像及びその上の金属薄膜を除去することにより微細な回路パターン43を形成する工程;及び
該回路パターン43の上に無電解めっきで銅を堆積させ、回路パターンを所定の厚さの銅膜にする工程。
特開2003−283365号公報
特開2002−123805号公報
特開2006−7519号公報
上記プラズマ処理表面に第1級又第2級のアミノ基を有するアミノシランを含む溶液を塗布し、乾燥、硬化させてアンカーコート層42を形成する工程;
アンカーコート層上42に、インキをスクリーン印刷又はグラビア印刷により印刷して、微細な回路パターンのネガ像46を形成する工程;
ネガ像46を有するアンカーコート層42の上に金属を蒸着することにより金属薄層44を形成する工程;
該金属薄層4の上にパラジウムの蒸着層を電子ビーム法により形成する工程;
ネガ像及びその上の金属薄膜を除去することにより微細な回路パターン43を形成する工程;及び
該回路パターン43の上に無電解めっきで銅を堆積させ、回路パターンを所定の厚さの銅膜にする工程。
上記特許文献3の第1の製造方法(図5)のように、導電性ペーストをスクリーン印刷して回路パターン23を形成する場合、該導電性ペースト中にバインダー(樹脂成分)が含まれているため回路パターン2の導電性が低く、FPCの回路及び電極やRFID用タグのアンテナパターンとしての性能が低いものになるという問題がある。また、スクリーン印刷の場合、スクリーン目がつぶれ易いため、線幅が小さく、かつ線幅の均一な回路パターンを安定して形成することが困難である。また、回路パターンを変える毎に、スクリーンの印刷版を作製し直す必要があり、煩雑であるという問題もある。
また、上記特許文献3の第2の製造方法(図6)のように、ネガ像46の上に金属箔層44を蒸着する場合、該金属箔層44を厚く(例えば、1000Å以上)蒸着すると、ネガ像が水に溶けず水洗が困難になり、回路パターン43を作成し難くなる。また、ネガ像の水洗が必要なため、工程数が多くなると共に、ネガ像の水溶性インクやネガ像に蒸着した金属薄層4及びパラジウムの蒸着層が水洗により除去されるため、材料の無駄が多い。
本発明は、線幅が細くて導電性の高い導電性パターンを、少ない工程数にて材料の無駄なく形成することができるFPC及びRFIDタグの製造方法と、この方法によって製造されたFPC及びRFIDタグを提供することを第1の目的とする。
また、特許文献3のように、基材上に有機物質がアンカーコーティングされている場合、該アンカーコーティング層に印刷ペーストを形成するための前処理工程(ソフトエッチング、スマット除去、プレディップ工程など)や、無電解めっき工程において、該アンカーコーティング層が酸性又はアルカリ性の液に浸漬されて脆化し、導電性パターンの密着性が悪化するという問題がある。
本発明は、基材上に導電性パターンを強固に密着することができるFPC及びRFIDタグの製造方法と、この方法によって製造されたFPC及びRFIDタグを提供することを第2の目的とする。
請求項1のFPCの製造方法は、基材と、この基材の表面に無電解めっきにより形成された導電性パターンとを備えるFPCを製造する方法において、該基材の表面に無電解めっき触媒を含有するインクを印刷して印刷パターンを形成する工程と、その後、該無電解めっき処理して、該印刷パターン上に導電材料を付着させて前記導電性パターンを形成する工程とを備え、前記インクの印刷をインクジェット法によって行うことを特徴とするものである。
請求項2のFPCの製造方法は、請求項1において、前記導電性パターンは回路パターンであることを特徴とするものである。
請求項3のFPCの製造方法は、請求項1において、前記導電性パターンは電極パターンであることを特徴とするものである。
請求項4のFPCの製造方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記基材の表面に金属酸化物薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜の上に前記インクを印刷することを特徴とするものである。
請求項5のFPCの製造方法は、請求項4において、前記基材の表面をコロナ法又はプラズマ放電により表面処理した後、前記金属酸化物薄膜を形成することを特徴とするものである。
請求項6のFPCの製造方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記導電性パターンの上に、さらに電解めっき処理することを特徴とするものである。
請求項7のFPCは、請求項1ないし6のいずれか1項の方法により製造されたものであることを特徴とするものである。
請求項8のRFID用タグの製造方法は、基材と、この基材の表面に形成されたICチップ及びアンテナパターンとを備え、該アンテナパターンが無電解めっきにより形成されたRFID用タグを製造する方法において、該基材の表面に無電解めっき触媒を含有するインクを印刷して印刷パターンを形成する工程と、その後、該無電解めっき処理して、該印刷パターン上に導電材料を付着させて前記アンテナパターンを形成する工程とを備え、前記インクの印刷をインクジェット法によって行うことを特徴とするものである。
請求項9のRFID用タグの製造方法は、請求項8において、前記基材の表面に金属酸化物薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜の上に前記インクを印刷することを特徴とするものである。
請求項10のRFID用タグの製造方法は、請求項9において、前記基材の表面をコロナ法又はプラズマ放電により表面処理した後、前記金属酸化物薄膜を形成することを特徴とするものである。
請求項11のRFID用タグの製造方法は、請求項8ないし10のいずれか1項において、前記アンテナパターンの上に、さらに電解めっき処理することを特徴とするものである。
請求項12のRFID用タグは、請求項8ないし11のいずれか1項の方法により製造されたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェット法により印刷するため、線幅が小さく、かつ線幅の均一な印刷パターンを安定して形成することができる。導電性パターンないしアンテナパターンは、この印刷パターンに倣うものであるため、この印刷パターンの上に、線幅が小さく、かつ線幅の均一な導電性パターンないしアンテナパターンを安定して形成することができる。
また、導電性パターンないしアンテナパターンは無電解めっきにより形成されるため、導電性ペーストによって形成される場合よりも導電性が高くなり、導電性パターンないしアンテナパターンの性能が高いものになる。
さらに、無電解めっき触媒を含有するインクを、インクジェット法により回路パターン、電極パターンないしアンテナパターンと同一パターンに印刷して印刷パターンを形成する。このため、特許文献3の第2の方法のように、ネガ像上にパラジウム(無電解めっき触媒)の蒸着層を形成してから該ネガ像と共に該パラジウムの蒸着層を水洗除去する場合と比べて、高価な無電解めっき触媒が無駄になることが無く、経済的である。
本発明において、基材とインクとの密着性を向上させるために、アンカーコーティングとして基材の表面に金属酸化物薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜の上にインクを印刷することが好ましい。この金属酸化物薄膜は、有機物質と比べて耐アルカリ性及び耐酸性に優れており、無電解めっき液によって劣化することがほとんどない。従って、基材上に導電性パターンを強固に密着することができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
図1は本発明のFPCの製造方法の実施の形態を示す断面図である。まず、基材1を準備する(図1(a))。本実施の形態では、基材1の表面にコロナ法又はプラズマ放電による表面処理を施した後、この基材1の表面に金属酸化物薄膜2を形成する(図1(b))。この金属酸化物薄膜2の上に無電解めっき触媒を含有するインクをインクジェットヘッドから噴霧して、形成すべき回路パターンと同一パターンの印刷パターン3を形成する(図1(c))。
そして、このように印刷パターン3を形成した基材1を無電解めっき処理に供する。この無電解めっき処理において、この基材1をめっき浴中に浸漬すると、印刷パターン3の表面に露出している無電解めっき触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、無電解めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。これにより、基材1上に回路パターンとしての導電性パターン5が形成されたFPCが得られる(図1(d))。
本発明において、基材1の構成材料としては、めっき浴に対する耐侵食性に優れるものであれば良く、特に制限はないが、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレン−α,β−ビス(2−クロルフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート)等のポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、芳香族ポリアミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等からなるフィルムを挙げることができる。本発明では耐熱性フィルムが好ましく、特にポリイミドフィルムが好ましい。ポリイミドの例としては、全芳香族ポリイミド、ビスマレイミド系ポリイミド等を挙げることができ、全芳香族ポリイミドが好ましい。特に、ピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから得られるポリイミド(例、東レ・デュポン社製の商品名カプトン)が好ましい。ポリイミドフィルムは、強度、伸度等の特性に優れたものが好ましく、例えば強度は200MPa以上(JIS−C−2318)、伸度は60%以上(JIS−C−2318)であることが好ましい。
基材1の厚さは得られる窓材の用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によって適宜決定されるが、通常の場合、1μm〜5mmの範囲とされるが、厚さ25〜200μm程度のフィルムが、FPCの薄肉、軽量化のために好ましい。
金属酸化物薄膜2の構成材料としては、めっき浴に対する耐食性に優れ、絶縁性であり、無電解触媒を含有するインクの付着性に優れるものであればよく、特に制限はない。例えば、SiOX(X=1〜2)、TiO2、Al2O3が挙げられる。
この金属酸化物薄膜2は、スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、化学蒸着などの気相法や、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダオコート、リップコート、ロールリバースコート、ワイヤーバーコート、キスコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ブレードコート、ロールコート、ディップコート、スピンコートなどの塗布法によって形成することができる。
印刷パターン3のインクは、無電解めっき触媒粒子と、溶剤とを含むものである。
無電解めっき触媒粒子としては、Pd,Au,Ag,Pt等の貴金属粒子や、Cu等の金属粒子、或いはITO(インジウムスズ酸化物)等の金属酸化物粒子を用いることができる。これらの触媒粒子は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
触媒粒子の配合量は、用いる触媒粒子の種類によって適宜決定されるが、一般的には、樹脂成分100重量部に対して10〜700重量部の範囲である。上記触媒粒子のうち、Pdはその必要量が少なく、例えば、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度で良く、触媒粒子の配合量の低減の面で有利である。
用いる触媒粒子は、粒径は大きいと、均質なめっき層が得られないことから、触媒粒子は粒径1μm以下、特に0.1μm以下、例えば平均粒径3〜500nm程度の微粒子であることが好ましい。
また、本発明で用いるインクは、粘度調整のために溶剤を含んでいる。この溶剤としては、グリセリン、ジエチレングリコール、エチレングリコールなどの沸点の高いアルコール等を用いることができる。この溶剤は、樹脂成分100重量部に対して0〜50重量部程度とすることが好ましい。
インクの粘度は5〜30mPas特に10〜20mPasであることが好ましい。5mPas未満であると、インクジェットヘッドからのインクの噴出が過大になる。30mPas超であると、インクジェットヘッドからインクが極めて噴出し難くなる。
本発明で用いるインクは、上記成分以外に更に必要に応じて界面活性剤等の分散剤を、樹脂成分100重量部に対して0〜10重量部程度含有していても良い。
なお、調製されたインクは、印刷に先立ち、適当な目開きのメッシュで処理して粗大粒子等を排除することが好ましい。
本発明において、印刷パターン2の厚さは0.1〜1.0μmであることが好ましい。
この無電解めっき処理は、通常の無電解めっき浴を用いて常法に従って行うことができる。めっき金属、即ち、導電性パターン5を構成する導電材料としては、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、亜鉛等の金属又は合金が好適であるが、これらの中でも銅、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、銀又は金の純金属又は合金が好ましい。従って、例えば、無電解Cuめっき浴、無電解Ni−Pめっき浴、無電解Ni−Bめっき浴、無電解Auめっき浴等が使用可能である。
この無電解めっき処理により、印刷パターン3の表面に露出した無電解めっき触媒粒子を核としてめっき金属が析出し、めっき層4よりなる導電性パターン5が形成される。
このようにして形成される導電性パターン5の厚さは、0.5〜8.0μm、特に2.0〜5.0μmであることが好ましい。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図2の通り、無電解めっき層4を形成した後、その上に電解めっき層4aを形成し、これら無電解めっき層4と電解めっき層4aとによって導電性パターン5を形成するようにしてもよい。
上記実施の形態では、基材1の上に金属酸化物薄膜2を形成したが、省略してもよい。
上記実施の形態では、導電性パターン5を回路パターンに形成してFPCの回路パターンとしたが、当然のことながら、該導電性パターン5を電極パターンに形成してFPCの電極パターンとしてもよく、また、該導電性パターン5をアンテナパターンに形成してRFID用タグのアンテナパターンとしてもよい。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
実施例1
以下の方法により、図1(d)に示す構造のFPCを作成した。なお、基材1として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人製、グレードSL、厚み125μm)を用いた。
以下の方法により、図1(d)に示す構造のFPCを作成した。なお、基材1として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人製、グレードSL、厚み125μm)を用いた。
[金属酸化物薄膜2の作製]
上記基材1の表面に、春日電機株式会社製のコロナ放電処理装置を用いて印加電圧150V、電流15Aにて3秒間のコロナ放電処理を行った。
上記基材1の表面に、春日電機株式会社製のコロナ放電処理装置を用いて印加電圧150V、電流15Aにて3秒間のコロナ放電処理を行った。
次いで、電子ビーム蒸着法によって、該基材1の表面にSiOX薄膜よりなる金属酸化物薄膜2を形成した。装置としては、電子ビーム蒸着装置(EGL−35M;(株)アルバック製)を用い、5×10−6torrの条件で蒸着を実施した。得られたSiOX薄膜の平均膜厚は0.5μmであった。
[印刷パターン3の作製]
パラジウム触媒を含むインデューサー(OPC−50;奥野製薬工業製)50mlと、水50mlと、グリセリン100mlとを混合し、粘度15mPas(温度25℃)のインクを調製した。このインクを用い、インクジェット装置によってメッシュ形状パターン(線幅30μm、100メッシュ)を描画し、40℃で6分間乾燥後、水洗した。これにより、印刷パターン3を得た。
パラジウム触媒を含むインデューサー(OPC−50;奥野製薬工業製)50mlと、水50mlと、グリセリン100mlとを混合し、粘度15mPas(温度25℃)のインクを調製した。このインクを用い、インクジェット装置によってメッシュ形状パターン(線幅30μm、100メッシュ)を描画し、40℃で6分間乾燥後、水洗した。これにより、印刷パターン3を得た。
なお、インクジェット装置としては、有限会社マイクロジェット社製インクジェット式塗布装置(MJP−1500V)を用いた。
[無電解めっき処理]
上記印刷パターン3を形成した基材1を、第1の前処理液(温度25℃)に5分間浸漬し、その後、第2の前処理液(温度25℃)に1分間浸漬することにより、印刷パターン3中のパラジウム核を還元して無電解めっきの析出を容易にする処理を施した。なお、第1の前処理液及び第2の前処理液は以下の通りである。
上記印刷パターン3を形成した基材1を、第1の前処理液(温度25℃)に5分間浸漬し、その後、第2の前処理液(温度25℃)に1分間浸漬することにより、印刷パターン3中のパラジウム核を還元して無電解めっきの析出を容易にする処理を施した。なお、第1の前処理液及び第2の前処理液は以下の通りである。
第1の前処理液
OPC−150クリスターMU(奥野製薬工業製): 150ml
水 :1000ml
第2の前処理液
OPC−150クリスターMU(奥野製薬工業製): 30ml
水 :1000ml
その後、以下の無電解銅めっき浴に浸漬して60℃で80分間無電解銅めっき処理し、厚み4μmの導電性パターン5を形成した。
OPC−150クリスターMU(奥野製薬工業製): 150ml
水 :1000ml
第2の前処理液
OPC−150クリスターMU(奥野製薬工業製): 30ml
水 :1000ml
その後、以下の無電解銅めっき浴に浸漬して60℃で80分間無電解銅めっき処理し、厚み4μmの導電性パターン5を形成した。
無電解銅めっき浴
OPCカッパーJ1(奥野製薬工業製): 80ml
水 :1000ml
OPCカッパーJ2(奥野製薬工業製): 55ml
水 :1000ml
無電解銅R−H : 25ml
水 :1000ml
OPCカッパーJ1(奥野製薬工業製): 80ml
水 :1000ml
OPCカッパーJ2(奥野製薬工業製): 55ml
水 :1000ml
無電解銅R−H : 25ml
水 :1000ml
[評価]
導電特性を評価した。評価は4端子法により行い、装置としては三菱化学製 ロレスタMCP−100を用いた。その結果、表面抵抗値は0.05Ω/□であり、良好な結果であった。
導電特性を評価した。評価は4端子法により行い、装置としては三菱化学製 ロレスタMCP−100を用いた。その結果、表面抵抗値は0.05Ω/□であり、良好な結果であった。
1 基材
2 金属酸化物薄膜
3 印刷パターン
4 無電解めっき層
4a めっき層
5 導電性パターン
2 金属酸化物薄膜
3 印刷パターン
4 無電解めっき層
4a めっき層
5 導電性パターン
Claims (12)
- 基材と、この基材の表面に無電解めっきにより形成された導電性パターンとを備えるFPCを製造する方法において、
該基材の表面に無電解めっき触媒を含有するインクを印刷して印刷パターンを形成する工程と、
その後、該無電解めっき処理して、該印刷パターン上に導電材料を付着させて前記導電性パターンを形成する工程とを備え、
前記インクの印刷をインクジェット法によって行うことを特徴とするFPCの製造方法。 - 請求項1において、前記導電性パターンは回路パターンであることを特徴とするFPCの製造方法。
- 請求項1において、前記導電性パターンは電極パターンであることを特徴とするFPCの製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記基材の表面に金属酸化物薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜の上に前記インクを印刷することを特徴とするFPCの製造方法。
- 請求項4において、前記基材の表面をコロナ法又はプラズマ放電により表面処理した後、前記金属酸化物薄膜を形成することを特徴とするFPCの製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記導電性パターンの上に、さらに電解めっき処理することを特徴とするFPCの製造方法。
- 請求項1ないし6のいずれか1項の方法により製造されたものであることを特徴とするFPC。
- 基材と、この基材の表面に形成されたICチップ及びアンテナパターンとを備えており、該アンテナパターンが無電解めっきにより形成されたRFID用タグを製造する方法において、
該基材の表面に無電解めっき触媒を含有するインクを印刷して印刷パターンを形成する工程と、
その後、該無電解めっき処理して、該印刷パターン上に導電材料を付着させて前記アンテナパターンを形成する工程とを備え、
前記インクの印刷をインクジェット法によって行うことを特徴とするRFID用タグの製造方法。 - 請求項8において、前記基材の表面に金属酸化物薄膜を形成し、この金属酸化物薄膜の上に前記インクを印刷することを特徴とするRFID用タグの製造方法。
- 請求項9において、前記基材の表面をコロナ法又はプラズマ放電により表面処理した後、前記金属酸化物薄膜を形成することを特徴とするRFID用タグの製造方法。
- 請求項8ないし10のいずれか1項において、前記アンテナパターンの上に、さらに電解めっき処理することを特徴とするRFID用タグの製造方法。
- 請求項8ないし11のいずれか1項の方法により製造されたものであることを特徴とするRFID用タグ。
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