JP2008041739A - 蛍光発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】励起光を効率よく蛍光に変換させることで従来に比べて高輝度の蛍光を取り出すことのできる発光装置を提供すること。
【解決手段】蛍光材料と衝突することで蛍光を励起する紫外光を発生させる紫外光源2と、紫外光源2の前面に配置された第1の光学薄膜層8と、第1の光学薄膜層8の前面に配置される蛍光材料を含有する蛍光体層6と、蛍光体層6の前面に配置された第2の光学薄膜層9とから構成され、前記第1の光学薄膜層8は紫外光を透過させるとともに、蛍光を反射し、第2の光学薄膜層9は紫外光を反射するとともに、蛍光を透過させる。これによって励起光を効率よく蛍光に変換させることができ、また発光効率の低下も抑えることが可能であるため従来に比べて高輝度の蛍光を取り出すことが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は紫外光や青色光のような比較的高エネルギーの励起光によって所定の蛍光を発光させる蛍光発光装置に関するものである。
主として照明用の白色光を得るために蛍光体を利用した発光装置が従来から提供されている。これは光源から紫外光のような非可視光や可視光でも青色光のような比較的高エネルギーの光を蛍光材料に対し励起光として照射し、必要とする白色光を取り出すものである。このような発光装置の一例として特許文献1を挙げる。特許文献1の技術は青色、緑色及び赤色の発光成分(蛍光材料)を含む表示装置用蛍光体に対して光源から紫外光を照射して青色、緑色及び赤色の蛍光を励起させてこれらを混色して白色光を取り出すようにしたものである。
また、特許文献2の技術は青色発光ダイオードをYAG蛍光体で覆い、青色光の一部を励起光として使用してYAG蛍光体内で黄色又は黄橙色の蛍光を励起させダイオードの青色光と混色させてやはり白色光を取り出すようにしたものである。
特開2000−73052号公報 特開2005−216892号公報
しかしながら、従来のこの種の蛍光によって白色光を取り出す発光装置にはいくつかの課題が生じていた。
1)特許文献1のように紫外光を励起光として蛍光発光させて可視光にする場合には、なるべく多くの紫外光が蛍光体の蛍光材料に衝突することが発光効率の点からは好ましい。つまり、紫外光が蛍光材料に遭遇する機会が多い方が発光効率は向上する。ところが、紫外光が蛍光材料に遭遇する機会を増やすためには蛍光体の厚みを増加させるかあるいは蛍光体中の蛍光材料の濃度を高くすることが必要となる。しかし、蛍光体が厚すぎたり蛍光材料が高濃度であるとかえって蛍光が蛍光体において光子が散乱したり吸収されたりして減衰することとなってしまうため、結局蛍光体の厚みや蛍光材料濃度については効率が最適となる領域が決まってしまう。そのため、蛍光体自体の改良では十分な発光効率の改善は望めず新たな発光効率の向上の手段が求められていた。
2)特許文献2では青色発光ダイオードからの青色光を励起光として、所定量の黄色又は黄橙色の蛍光を励起させる必要があるが、従来ではこのような青色光の一部を励起光として使用する場合に十分に黄色又は黄橙色の蛍光を取り出すことができないケースがあった。そのため、青みがかった白色光が混色されることとなっていた。そのため蛍光体を厚くしたり蛍光材料の濃度を高く設定して励起光の蛍光への変換効率を向上させることが行われていた。しかし、その結果、上記と同様蛍光及び青色光が蛍光体によって減衰させられることとなってしまい、輝度の低い白色光しか得られないこととなっていた。つまり、変換効率を向上させるために発光効率を犠牲にせざるを得なかったわけである。
これらのような課題から蛍光体の厚みや蛍光材料の濃度の如何に関わらず蛍光体での励起光による蛍光への変換効率を向上させることでより発光効率の良い蛍光、とりわけ最も用途の多い白色光を取り出す発光装置が求められていた。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、励起光を効率よく蛍光に変換させることで従来に比べて高輝度の蛍光を取り出すことのできる発光装置を提供することである。
上記課題を解決するために請求項1の発明では、少なくとも、蛍光材料と衝突することで蛍光を励起する励起光を発生させる励起光発生源と、同励起光発生源の前面に配置された第1の光学薄膜層と、同第1の光学薄膜層の前面に配置される蛍光材料を含有する蛍光層と、同蛍光層の前面に配置された第2の光学薄膜層とから構成され、前記第1の光学薄膜層は励起光を透過させるとともに、蛍光を反射し、前記第2の光学薄膜層は励起光を反射するとともに、蛍光を透過させるようにしたことをその要旨とする。
このような構成では、励起光発生源によって発光させられた励起光は第1の光学薄膜層を透過して蛍光層に至る。励起光は蛍光層内において蛍光材料と衝突し蛍光材料を励起する。励起光は蛍光材料に吸収されるとともにその励起光に基づいて蛍光材料は蛍光を発生させることとなる。発生した蛍光は蛍光層内で次のように挙動する。まず、前方に指向する蛍光は第2の光学薄膜層を経て外部に放射される。一方、後方(励起光発生源方向)に指向する蛍光は第1の光学薄膜層に衝突すると反射して前方に指向することとなり、第2の光学薄膜層を経て外部に放射される。
これに対し、蛍光材料に遭遇しなかった励起光は蛍光層を抜けると第2の光学薄膜層に衝突する。ここで反射した励起光は折り返して蛍光層を通過する途中で再度蛍光材料と遭遇する機会を与えられることとなるため、蛍光材料と衝突すれば蛍光材料を励起して、蛍光が発生することとなる。発生した蛍光は上記と同じ挙動をとることとなる。
従って、第2の光学薄膜層を設けることによって同じ厚みの蛍光層を有する従来のケースと比較したと仮定すれば本願発明では励起光の光路が単純に倍増することとなる。つまり、励起光が蛍光材料に遭遇する可能性が高まり励起光の蛍光への変換効率が向上することとなる。更に、第1の光学薄膜層を設けることによって後方(励起光発生源方向)に指向する蛍光が反射して前方に指向することとなり照明光として利用される蛍光量も増大することとなる。そのため、トータルで従来の発光装置と比較して高輝度の蛍光を取り出すことが可能となっている。
また、励起光の光路が倍増するということは、従来の厚みの蛍光層を有するケースと同等の変換効率を従来よりも蛍光層の厚みを薄くして実現できるということにもなる。この場合では蛍光層の厚みを薄くしたため従来のケースと変換効率は大きな違いはないものの、蛍光層の厚みがかなり薄くなることから励起光、蛍光とも蛍光層における減衰量が大幅に減少するため、結果として従来の発光装置と比較して高輝度の蛍光を取り出すことが可能となる。
ここに、取り出す蛍光は白色光のみではなく、およそ励起によって得ることを目的とする蛍光であれば特に限定はされない。また、「励起光発生源」とは蛍光材料に対して蛍光を励起させ得る光を発生させられる光源であれば特に限定はされない。一般には紫外光光源と青色光光源が想定される。また、以下の概念では紫色光は近紫外として紫外光に含めるものとする。
光学薄膜層とは所定の波長域の光を選択的に透過させ、また反射させる膜であって、光学薄膜としては一般にはそれ自体が多層膜構造を取ることとなる。多層膜の各構成膜層は金属酸化物もしくは金属フッ化物からなる誘電体であって、例えばTiO2(二酸化チタン)、Ta25(五酸化タンタル)、ZrO2(酸化ジルコン)、Al23(酸化アルミニウム)、Nb25(五酸化ニオブ)、SiO2(酸化ケイ素)、MgF2(フッ化マグネシウム)、ZnO2(酸化亜鉛)HfO2(酸化ハフニウム)、CaF2(フッ化カルシウム)らが上げられる。本発明の誘電体膜ではこれら10種から選ばれる少なくとも2種の誘電体を光の透過する方向に低屈折率材料と高屈折率材料を交互に積層した交互層から構成されることが好ましい。構成される多層膜の数は特に限定されるものではない。所望の波長に対する反射性能又は透過性能を発現させるために化合物を選択し、組み合わせて誘電体光学膜を構成することが可能である。光学薄膜層の成膜方法に特に限定的な意味はないが一般的には蒸着法やスパッタリング法で成膜されることが好ましい。
また請求項2の発明では、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記励起光発生源の背面位置には前記第2の光学薄膜層で反射して前記第1の光学薄膜層を透過した励起光を再び同第1の光学薄膜層方向に反射させる反射部材を配置したことをその要旨とする。
このような構成では上記請求項1の作用に加え、蛍光材料に遭遇しなかった励起光は蛍光層を抜けて第2の光学薄膜層に衝突し、反射して再度蛍光層を通過することとなるが、その際に更に蛍光層で蛍光材料に衝突しなかった励起光は第1の光学薄膜層を透過して反射部材に衝突する。すると、反射部材に衝突した励起光は再度第1の光学薄膜層を透過して蛍光層を通過することとなる。このように蛍光材料と衝突しない励起光は第2の光学薄膜層と反射部材との間で減衰するまで往復することとなり、励起光が蛍光材料と遭遇する機会をより多く与えられることとなる。
また請求項3の発明では請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記励起光発生源から発生される励起光は紫外光であって、前記蛍光層は青色の蛍光が発光される最も同励起光発生源側に配置される第1の蛍光層と、緑色の蛍光が発光される同第1の蛍光層の外側に配置される第2の蛍光層と、赤色の蛍光が発光される同第2の蛍光層の外側に配置される第3の蛍光層とから構成され、同第1の蛍光層と同第2の蛍光層の間には紫外光及び青色の蛍光を透過させるとともに緑色の蛍光を反射する第3の光学薄膜層と、同第2の蛍光層と同第3の蛍光層の間には紫外光、青色の蛍光及び緑色の蛍光を透過させるとともに赤色の蛍光を反射する第4の光学薄膜層を配置し、前記第2の光学薄膜層は青色、緑色及び赤色のすべての蛍光を透過させるようにしたことをその要旨とする。
このような構成では、紫外光は第1の光学薄膜層を透過し、第1の蛍光層内において蛍光材料と衝突しこれを励起して青色の蛍光を発光する。また、同様に第2の蛍光層内において緑色の蛍光を発光し、第3の蛍光層内において赤色の蛍光を発光する。この時、青色の蛍光は第1の蛍光層、第3の光学薄膜層、第2の蛍光層、第4の光学薄膜層、第3の蛍光層及び第2の光学薄膜層の順で透過して放射される。緑色の蛍光は第2の蛍光層、第4の光学薄膜層、第3の蛍光層及び第2の光学薄膜層の順で透過して放射される。また、赤色の蛍光は第3の蛍光層及び第2の光学薄膜層の順で透過して放射される。これによって3色が混色されて白色光が生成される。
一方、各蛍光が後方(励起光発生源方向)に指向する場合がある。その場合には青の蛍光では第1の光学薄膜層に衝突すると反射して折り返し前方に指向することとなる。この前方に向かった青の蛍光は上記のように外部に放出される。同じく緑の蛍光は第3の光学薄膜層に衝突し反射して折り返し前方に指向し外部に放出される。更に、赤の蛍光は第4の光学薄膜層に衝突し反射して折り返し前方に指向し外部に放出される。
これに対し、蛍光材料に遭遇しない励起光は途中の第1の蛍光層、第3の光学薄膜層、第2の蛍光層、第4の光学薄膜層及び第3の蛍光層の順で透過すると第2の光学薄膜層に衝突する。ここで反射した励起光は折り返して各蛍光層を通過する途中で再度蛍光材料と遭遇する機会を与えられることとなる。そして、各蛍光層において蛍光材料と衝突すれば蛍光材料を励起して、蛍光が発生されることとなる。各蛍光層において発生した蛍光は第1、第3及び第4の光学薄膜層によって内方に指向することなく反射して外部に放射される。
この構成では上記段落0005で記述したように蛍光層の厚みが薄くできることから励起光、蛍光とも蛍光層における下層(励起光源側に近接する方)の蛍光が上層の蛍光体層を通過するときに、吸収、散乱によって生じる減衰が減少するため、この様な3原色の多段構成とした場合、特に改善効果が大となる。また蛍光各色の配合比は蛍光体成分、層厚のみならず誘電体層の透過、反射率によっても制御することができる。
また請求項4の発明では請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記励起光発生源から発生される励起光は紫外光であって、前記蛍光層は青色を輝度特性のピークとして同ピークよりも長波長側の成分が短波長側の成分よりも少ない所定の波長域(以下、この項ではこのような波長域の色を青色と定義する)の蛍光が発光される同励起光発生源側に配置される第1の蛍光層と、黄色を輝度特性のピークとして同ピークよりも短波長側の成分が長波長側の成分よりも少ない所定の波長域(以下、この項ではこのような波長域の色を黄色と定義する)の蛍光が発光される同第1の蛍光層の外側に配置される第2の蛍光層とから構成され、同第1の蛍光層と同第2の蛍光層の間には紫外光及び青色の蛍光を透過させるとともに黄色の蛍光を反射する第3の光学薄膜層を配置したことをその要旨とする。
このような構成では、紫外光は第1の光学薄膜層を透過し、第1の蛍光層内において蛍光材料と衝突し蛍光材料を励起して青色の蛍光を発光する。また、同様に第2の蛍光層内において黄色の蛍光を発光する。この時、青色の蛍光は第1の蛍光層、第3の光学薄膜層、第2の蛍光層及び第2の光学薄膜層の順で透過して放射される。黄色の蛍光は第2の蛍光層及び第2の光学薄膜層を透過して放射される。これによって2色が混色されて白色光が生成される。
一方、各蛍光が後方(励起光発生源方向)に指向する場合には、青の蛍光は第1の光学薄膜層に衝突すると反射して折り返して前方に指向することとなる。この前方に向かった青の蛍光は上記のように外部に放出される。黄の蛍光は第3の光学薄膜層に衝突すると反射して折り返して前方に指向することとなる。この前方に向かった黄の蛍光は上記のように外部に放出される。
これに対し、蛍光材料に遭遇しない励起光は途中の第1の蛍光層、第3の光学薄膜層、及び第2の蛍光層の順で透過すると第2の光学薄膜層に衝突する。ここで反射した励起光は蛍光層を通過する途中で再度蛍光材料と遭遇する機会を与えられることとなる。そして、各蛍光層において蛍光材料と衝突すれば蛍光材料を励起して、蛍光が発生されることとなる。各蛍光層において発生した蛍光は第1及び第3の光学薄膜層によって内方に指向することなく反射して外部に放射される。
尚、上記では青色の定義としてなるべく緑がかっていない青を、また、黄色の定義として赤みがかった黄色を含めるようにしているが、これは青色と黄色が混色された場合になるべく純粋な白色に近い状態で蛍光が放射されることを念頭においたものである。
また請求項5の発明では請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、 前記励起光発生源から発生される励起光は青色光であって、前記蛍光層は黄色を輝度特性のピークとする所定の波長域の蛍光を発光させるとともに、前記第2の光学薄膜層は励起光の一部を透過させるようにしたことをその要旨とする。
このような構成では、青色光は第1の光学薄膜層を透過し、蛍光層内において蛍光材料と衝突し蛍光材料を励起して黄色を輝度特性のピークとする所定の波長域(以下、この項ではこのような波長域の色を黄色と定義する)の蛍光を発光する。また、青色光はすべてが励起光となるのではなくその一部は蛍光材料に吸収されず、かつ第2の光学薄膜層を透過して外部に放射される。これによって2色が混色されて白色光が生成される。
更に、蛍光材料を励起することもなく、かつ第2の光学薄膜層を透過しなかった青色光は第2の光学薄膜層に衝突し、反射して折り返し蛍光層を通過する途中で再度蛍光材料と遭遇する機会を与えられることとなる。これによって黄色の蛍光が発光される機会が増えることとなる。つまり、従来のように青色光の一部を励起光として使用する場合に十分に黄色又は黄橙色の蛍光を取り出すことができないケースがあったが、本請求項にかかる発明では蛍光体を厚くしたり蛍光材料の濃度を高く設定するといった発光効率の低下に結びつくような処理をしなくとも黄色又は黄橙色の蛍光を増加させることが可能となり、結果として輝度の高い白色光を得ることが可能となる。
尚、ここに「黄色を輝度特性のピークとする所定の波長域の蛍光」とは黄色の蛍光のみが発せられるのではなく、波長が黄色を挟んで赤側あるいは青側にずれた蛍光同士が混色されて黄色を呈するような場合をも含む意味である。
上記各請求項の発明では、励起光を効率よく蛍光に変換させることができ、また発光効率の低下も抑えることが可能であるため従来に比べて高輝度の蛍光を取り出すことが可能となる。
以下、図面に従って具体的な実施の形態の説明をする。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の蛍光発光装置1の概略説明図である。蛍光発光装置1は励起光発生源としての紫外光源2を備えている。紫外光源2は紫外光を出力する発光源であって発光源の全周囲に紫外光を放射する。紫外光源2は例えば、紫外線発光ダイオード、紫外線レーザーダイオード、蛍光管等が想定される。紫外光源2の背後には半円状に湾曲した反射鏡3が配設されている。紫外光源2の前方には蛍光体ユニット5が配設されている。図2に示すように、蛍光体ユニット5はRGB(赤、緑、青)蛍光材料がそれぞれ含有された蛍光体層6を備えている。蛍光体層6は紫外線を励起光として赤、緑、青の蛍光を発生する。これらの蛍光色が混色されて白色光を生成する。
蛍光体層6の外側(紫外光源2方向とは反対方向)には透明な基板7が配設されている。蛍光体層6の内側面には第1の光学薄膜層8が形成され、基板7の外側面には第2の光学薄膜層9が形成されている。尚、図2は蛍光体ユニット5の構成及び作用を分かりやすく説明するために作成したため、各層の厚み等は実際の比率とは無関係に図示されている。
第1の光学薄膜層8は400nm〜800nmの光に対しては平均98%の反射率(平均5%以下の透過率)に設定され、250nm〜320nmの光に対しては平均5%以下の反射率(平均98%の透過率)に設定されている。つまり、第1の光学薄膜層8は可視光(赤から青)に対する反射率は極めて高く、紫外光に対しては極めて反射率が低く設定されている。
一方、第2の光学薄膜層9は400nm〜800nmの光に対しては平均5%以下の反射率(平均98%の透過率)に設定され、250nm〜320nmの光に対しては平均98%の反射率(平均5%以下の透過率)に設定されている。つまり、第2の光学薄膜層9は紫外光に対する透過率は極めて低く、可視光(赤から青)に対しては極めて透過率が高く設定されている。第1の光学薄膜層8の特性の一例を表1に示し、第2の光学薄膜層9の特性の一例を表2に示す。
Figure 2008041739
Figure 2008041739
このような構成では次のような作用で蛍光が発光されることとなる。
図2に示すように紫外光源2から蛍光体ユニット5方向に放射された紫外光は軌跡A〜Cともに第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層6内に進入する。また、紫外光源2の背面又は側面方向に放射された紫外光は反射鏡3によって反射されて同じく第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層6内に進入する。
そして、軌跡AのようにRGB蛍光材料と遭遇するとこれを励起させて蛍光を発生させる。発生した蛍光のうち前方に指向する蛍光は軌跡Aaのように第2の光学薄膜層9を透過して外部に放射される。一方、後方(紫外光源2方向)に指向する蛍光は軌跡Abのように第1の光学薄膜層8に衝突すると反射して前方に指向することとなり、第2の光学薄膜層9を透過して外部に放射される。
これに対して、RGB蛍光材料を励起させられなかった紫外光は第2の光学薄膜層9に達すると反射されて軌跡Bのように紫外光源2方向に折り返される。これによってRGB蛍光材料に遭遇する機会が増える。更に、この折り返しでもRGB蛍光材料と遭遇しなかった紫外光は軌跡Cのように第1の光学薄膜層8を透過し、反射鏡3によって反射させられ再び第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層6内に進入する。
このような構成とすることで実施例1では次のような効果が奏される。
(1)紫外光源2から放射されて蛍光体ユニット5内に進入した紫外光は第2の光学薄膜層9によって外部に放出されずに反射されるため、RGB蛍光材料と遭遇する機会が増え、紫外光の蛍光への変換効率が向上する。
(2)前方に指向しなかった蛍光は第1の光学薄膜層8によって反射されて前方に指向するようになるため光量アップが望め輝度が高まる。
(3)折り返して第1の光学薄膜層8から紫外光源2側に反射した紫外光は反射鏡3に反射されて再び第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層6内に進入するため蛍光物質に遭遇する機会が増え、更に紫外光の蛍光への変換効率が向上する。
(実施例2)
実施例2は実施例1における蛍光体層6の構成をB(青)蛍光材料、G(緑)蛍光材料、R(赤)蛍光材料をそれぞれ含む3つの蛍光部分に分けて構成したものである。以下、実施例1と異なる構成を中心に説明する。
図3に示すように、蛍光体ユニット11では紫外光源2側から順に基板としての透明な基板12、第1の蛍光体層13、第2の蛍光体層14及び第3の蛍光体層15が配置されている。第1の蛍光体層13はB(青)蛍光材料が含有されており、紫外線を励起光として青色光の蛍光を発生する。第2の蛍光体層14はG(緑)蛍光材料が含有されており、紫外線を励起光として緑色光の蛍光を発生する。第3の蛍光体層15はR(赤)蛍光材料が含有されており、紫外線を励起光として赤色光の蛍光を発生する。これらの蛍光色が混色されて白色光を生成する。
基板12の内側面には実施例1と同じ第1の光学薄膜層8が形成されており、最外層の第3の蛍光体層15の外側面には実施例1と同じ第2の光学薄膜層9が形成されている。第1の蛍光体層13と第2の蛍光体層14との面間には第3の光学薄膜層16が配置され、第2の蛍光体層14と第3の蛍光体層15との面間には第4の光学薄膜層17が配置されている。尚、図3は蛍光体ユニット11の構成及び作用を分かりやすく説明するために作成したため、各層の厚み等は実際の比率とは無関係に図示されている。
第3の光学薄膜層16は450nm〜800nmの光に対しては平均98%の反射率(平均5%以下の透過率)に設定され、250nm〜400nmの光に対しては平均5%以下の反射率(平均98%の透過率)に設定されている。つまり、第3の光学薄膜層16は緑色光以上の波長に対する透過率は極めて低く、紫外光〜青色光は極めて透過率が高く設定されている。
また、第4の光学薄膜層17は580nm〜800nmの光に対しては平均95%以上の反射率に設定され(平均5%以下の透過率)、250nm〜520nmの光に対しては5%以下の反射率(平均95%以上の透過率)に設定されている。つまり赤色光以上の波長に対する透過率は極めて低く、紫外光〜緑色光は極めて透過率が高く設定されている。第3の光学薄膜層16の特性の一例を表3に示し、第4の光学薄膜層17の特性の一例を表4に示す。
Figure 2008041739
Figure 2008041739
このような構成では次のような作用で蛍光が発光されることとなる。
図3に示すように紫外光源2から蛍光体ユニット5方向に放射された軌跡Aのように紫外光は第1の光学薄膜層8を透過してまず第1の蛍光体層13内に進入する。ここで一部紫外光はB蛍光材料と遭遇するとこれを励起させて青色蛍光を発生させる。同様に第2の蛍光体層14と第3の蛍光体層15においてそれぞれ緑色蛍光と赤色蛍光を発生させる。発生した蛍光のうち前方に指向する蛍光は軌跡Aaのようにそれより外層の光学薄膜層及び蛍光体層を透過して外部に放射される。
一方、後方(紫外光源2方向)に指向する蛍光については軌跡Abのように青色光は第1の光学薄膜層8に衝突して反射し、緑色光は第3の光学薄膜層16に衝突して反射し、赤色光は第4の光学薄膜層17に衝突して反射し、それぞれ前方に指向することとなり、第2の光学薄膜層9を透過して外部に放射される。
これに対して、各蛍光体層13〜15の各蛍光材料を励起させられなかった紫外光は軌跡Bのように第2の光学薄膜層9に達すると反射されて紫外光源2方向に折り返される。これによって各蛍光材料に遭遇する機会が増える。
更に、この折り返しでも各蛍光材料と遭遇しなかった紫外光は軌跡Cのように第1の光学薄膜層8を透過し、反射鏡3によって反射させられ再び第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層6内に進入する。
このような構成とすることで実施例2では次のような効果が奏される。
(1)紫外光源2から放射されて蛍光体ユニット11内に進入した紫外光は第2の光学薄膜層9によって外部に放出されずに反射されるため、各蛍光体層13〜15の各蛍光材料と遭遇する機会が増え、紫外光の蛍光への変換効率が向上する。
(2)前方に指向しなかった各蛍光は第1の光学薄膜層8、第3の光学薄膜層16及び第4の光学薄膜層17によって反射されて前方に指向するようになるため光量アップが望め輝度が高まる。
(3)折り返して第1の光学薄膜層8から紫外光源2側に反射した紫外光は反射鏡3に反射されて再び第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層13〜15内に進入するため蛍光物質に遭遇する機会が増え、更に紫外光の蛍光への変換効率が向上する。
(4)蛍光体層13〜15が青、緑、赤の三原色毎に分割されているため、各蛍光体層13〜15毎に蛍光への変換効率を調整することが可能となり、混色する際の演色性能を高めることが可能となる。
(実施例3)
実施例3は実施例1における蛍光体層6の構成をB(青)蛍光材料、Y(黄)蛍光材料をそれぞれ含む2つの蛍光部分に分けて構成したものである。以下、実施例1と異なる構成を中心に説明する。
図4に示すように、蛍光体ユニット21では紫外光源2側から順に基板としての透明な基板22、第1の蛍光体層23及び第2の蛍光体層24が配置されている。第1の蛍光体層23はB(青)蛍光材料が含有されており、紫外線を励起光として青色光の蛍光を発生する。第2の蛍光体層14はY(黄)蛍光材料が含有されており、紫外線を励起光として黄色光の蛍光を発生する。これらの蛍光色が混色されて白色光を生成する。
尚、蛍光体層は、塗布、焼成、基材中への分散など既知の方法で構成することができるがここでは一例として塗布を前提としている。
基板22の内側面には実施例1と同じ第1の光学薄膜層8が形成されており、最外層の第2の蛍光体層24の外側面には実施例1と同じ第2の光学薄膜層9が形成されている。第1の蛍光体層23と第2の蛍光体層24との面間には第3の光学薄膜層26が配置されている。尚、図4は蛍光体ユニット21の構成及び作用を分かりやすく説明するために作成したため、各層の厚み等は実際の比率とは無関係に図示されている。
第3の光学薄膜層26は520nm〜800nmの光に対しては平均95%以上の反射率(平均5%以下の透過率)に設定され、300nm〜450nmの光に対しては平均5%以上の反射率(平均95%以上の透過率)に設定されている。つまり、黄色光以上の波長に対する透過率は極めて低く、紫外光〜青色光は極めて透過率が高く設定されている。第3の光学薄膜層26の特性の一例を表5に示す。
Figure 2008041739
このような構成では次のような作用で蛍光が発光されることとなる。
図4に示すように紫外光源2から蛍光体ユニット5方向に放射された紫外光は第1の光学薄膜層8を透過してまず第1の蛍光体層23内に進入する。ここで一部紫外光はB蛍光材料と遭遇するとこれを励起させて青色蛍光を発生させる(軌跡A)。同様に第2の蛍光体層24において黄色の蛍光を発生させる(軌跡A)。発生した蛍光のうち前方に指向する蛍光は軌跡Aaのようにそれより外層の光学薄膜層及び蛍光体層を透過して外部に放射される。
一方、後方(紫外光源2方向)に指向する蛍光については青色光は第1の光学薄膜層8に衝突して反射し、黄色光は第3の光学薄膜層26に衝突して反射しそれぞれ前方に指向することとなり、第2の光学薄膜層9を透過して外部に放射される(軌跡Ab)。
これに対して、各蛍光体層23,24の各蛍光材料を励起させられなかった紫外光は第2の光学薄膜層9に達すると反射されて軌跡Bのように紫外光源2方向に折り返される。これによって各蛍光材料に遭遇する機会が増える。更に、この折り返しでも各蛍光材料と遭遇しなかった紫外光は軌跡Cのように第1の光学薄膜層8を透過し、反射鏡3によって反射させられ再び第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層23内に進入する。
このような構成とすることで実施例3では次のような効果が奏される。
(1)紫外光源2から放射されて蛍光体ユニット21内に進入した紫外光は第2の光学薄膜層9によって外部に放出されずに反射されるため、各蛍光体層23,24の各蛍光材料と遭遇する機会が増え、紫外光の蛍光への変換効率が向上する。
(2)前方に指向しなかった各蛍光は第1の光学薄膜層8、第3の光学薄膜層26によって反射されて前方に指向するようになるため光量アップが望め輝度が高まる。
(3)折り返して第1の光学薄膜層8から紫外光源2側に反射した紫外光は反射鏡3に反射されて再び第1の光学薄膜層8を透過して蛍光体層23,24内に進入するため蛍光物質に遭遇する機会が増え、更に紫外光の蛍光への変換効率が向上する。
(4)蛍光体層23,24が青と黄色に分割されているため、各蛍光体層23,24毎に蛍光への変換効率を調整することが可能となり、混色する際の演色性能を高めることが可能となる。
(実施例4)
図5は本発明の実施例4の蛍光発光装置30を組み込んだモールドタイプの白色LED装置31である。白色LED装置31は透明エポキシ樹脂で成型され砲弾形状の外観の本体32を呈している。本体32にはp側電極用リード35aとn側電極用リード35bの先端寄りが封入されている。p側電極用リード35aは本体32内に封入されたリードフレーム37に接続されている。n側電極用リード35b先端は内部空間Sの中央付近に配置され、同リード35bの先端には逆円錐形状に形成された反射鏡38が固着されている。反射鏡38内部には図2に示す蛍光発光装置30が配設されている。リードフレーム17から金線からなるワイヤ34が励起光発生源としてのLEDチップ36にボンディングされている。
次に白色LED装置31の蛍光発光装置30について説明する。図6に示すように、反射鏡38内にはn側電極用リード35bと導通状態を保ったスタンド37が立設され、同スタンド37上部に青色発光ダイオードであるLEDチップ36が銀はんだによって固着されている。反射鏡38の開口面38aには同開口面38aに蓋をするように蛍光体ユニット40が嵌合されている。LEDチップ36、蛍光体ユニット40及び反射鏡38によって蛍光発光装置30が構成されている。尚、本実施例4に応用する光学薄膜層は、入射、射出媒質が空気ではなくモールド材(透明エポキシ樹脂)になるため、その屈折率を配慮して所望の光学特性が得られるよう最適化設計を行う。
図7に示すように、蛍光体ユニット40は(黄色)の蛍光材料が含有された蛍光体層41を備えている。蛍光体層41は紫外線を励起光として黄色の蛍光を発生する。この黄色の蛍光色と青色発光ダイオードの青色光が混色されて白色光を生成する。
蛍光体層41の外側には基板としての透明な基板42が配設されている。蛍光体層41の内側面には第1の光学薄膜層43が形成され、基板42の外側面には第2の光学薄膜層44が形成されている。尚、図7は蛍光体ユニット5の構成及び作用を分かりやすく説明するために作成したため、各層の厚み等は実際の比率とは無関係に図示されている。
第1の光学薄膜層43は450nm〜800nmの光に対しては平均98%以上の反射率(平均5%以下の透過率)に設定され、300nm〜400nmの光に対しては平均5%以下の反射率(平均95%以上の透過率)に設定されている。つまり、黄色光に対する透過率は極めて低く、青色光に対しては極めて透過率が高く設定されている。
一方、第2の光学薄膜層44は450nm〜800nmの光に対しては平均5%以下の反射率(平均95%以上以下の透過率)に設定され、300nm〜400nmの光に対しては平均48%の透過率に設定されている。つまり、本実施例4では青色光に対する透過率は青色光の第2の光学薄膜層44に達する光量の半分程度に設定されており、一方黄色光に対しては極めて透過率が高く設定されている。第1の光学薄膜層43の特性の一例を表6に示し、第2の光学薄膜層44の特性の一例を表7に示す。
Figure 2008041739
Figure 2008041739
このような構成では次のような作用で蛍光が発光されることとなる。
図7に示すようにLEDチップ36から蛍光体ユニット40方向に放射された青色光は軌跡Aのように第1の光学薄膜層8を透過してまず第1の蛍光体層41内に進入する。ここで一部青色光はY蛍光材料と遭遇するとこれを励起させて黄色蛍光を発生させる。発生した黄色蛍光のうち前方に指向する蛍光は軌跡Aaのように第2の光学薄膜層44を透過して外部に放射される。一方、後方(LEDチップ36方向)に指向する黄色蛍光については軌跡Abのように第1の光学薄膜層8に衝突して反射し折り返して前方に指向することとなり、第2の光学薄膜層44を透過して外部に放射される。
これに対して、Y蛍光材料と遭遇しなかった青色光は軌跡Bのように第2の光学薄膜層9に達すると一部は反射されてLEDチップ36方向に折り返される。これによってY蛍光材料に遭遇する機会が増える。更に、この折り返しでも各蛍光材料と遭遇しなかった紫外光は軌跡Cのように第1の光学薄膜層43を透過し、反射鏡38によって反射させられ再び第1の光学薄膜層43を透過して蛍光体層41内に進入する。
また、Y蛍光材料と遭遇しなかった青色光の一部は第2の光学薄膜層9を透過して外部に放射される。本実施例5では第2の光学薄膜層44に達する光量の半分程度が外部に放射されることとなっている。
このような構成とすることで実施例4では次のような効果が奏される。
(1)LEDチップ36から放射されて蛍光体ユニット40内に進入した青色光は第2の光学薄膜層9によって外部に放出されずに反射されるため、蛍光体層41のY蛍光材料と遭遇する機会が増え、黄色光の蛍光への変換効率が向上する。
(2)前方に指向しなかった黄色蛍光は第1の光学薄膜層43によって反射されて前方に指向するようになるため光量アップが望め輝度が高まる。また、外部に放射される青色光に対する黄色光の割合を増やすこととなる。
(3)折り返して第1の光学薄膜層43からLEDチップ36側に反射した青色光は反射鏡3に反射されて再び第1の光学薄膜層43を透過して蛍光体層41内に進入するため更に青色光の黄色蛍光への変換効率が向上する。
尚、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。
・上記実施例ではモールドタイプの白色LED装置31に応用した例を説明したが、チップタイプのLED装置に応用するようにしても構わない。
・上記実施例2や実施例3以外の組み合わせや積層順序以外に蛍光体ユニット11,21を構成するようにしても構わない。
・上記実施例では蛍光体層6,23は基板7に対して蒸着や塗布等の手段で形成されるようになっていたが、蛍光体層6,23以外にアクリル板のような材料中に蛍光材料を含有させるようにして蛍光体層を設けるようにしてもよい。
その他本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
本発明の実施例1の蛍光発光装置の概略説明図。 同じく実施例1での励起光と蛍光の軌跡のパターンを説明するための概略説明図。 同じく実施例2での励起光と蛍光の軌跡のパターンを説明するための概略説明図。 同じく実施例3での励起光と蛍光の軌跡のパターンを説明するための概略説明図。 実施例4のLEDチップの正面図。 実施例4のLEDチップの要部断面図。 同じく実施例4での励起光と蛍光の軌跡のパターンを説明するための概略説明図。
符号の説明
1,30…蛍光発光装置、2…励起光発生源としての紫外光源、3,38…反射部材としての反射鏡、6…蛍光層としての蛍光体層、13,23…蛍光層としての第1の蛍光体層、14,24…蛍光層としての第2の蛍光体層、15…蛍光層としての第3の蛍光体層、6…蛍光層としての蛍光体層、6…蛍光層としての蛍光体層、8,43…第1の光学薄膜層、9,44…第2の光学薄膜層、16,26…第3の光学薄膜層、17…第4の光学薄膜層、36…励起光発生源としてのLEDチップ。

Claims (5)

  1. 少なくとも、蛍光材料と衝突することで蛍光を励起する励起光を発生させる励起光発生源と、
    同励起光発生源の前面に配置された第1の光学薄膜層と、
    同第1の光学薄膜層の前面に配置される蛍光材料を含有する蛍光層と、
    同蛍光層の前面に配置された第2の光学薄膜層とから構成され、
    前記第1の光学薄膜層は励起光を透過させるとともに、蛍光を反射し、
    前記第2の光学薄膜層は励起光を反射するとともに、蛍光を透過させることを特徴とする蛍光発光装置。
  2. 前記励起光発生源の背面位置には前記第2の光学薄膜層で反射して前記第1の光学薄膜層を透過した励起光を再び同第1の光学薄膜層方向に反射させる反射部材を配置したことを特徴とする蛍光発光装置。
  3. 前記励起光発生源から発生される励起光は紫外光であって、前記蛍光層は青色の蛍光が発光される最も同励起光発生源側に配置される第1の蛍光層と、緑色の蛍光が発光される同第1の蛍光層の外側に配置される第2の蛍光層と、赤色の蛍光が発光される同第2の蛍光層の外側に配置される第3の蛍光層とから構成され、同第1の蛍光層と同第2の蛍光層の間には紫外光及び青色の蛍光を透過させるとともに緑色の蛍光を反射する第3の光学薄膜層と、同第2の蛍光層と同第3の蛍光層の間には紫外光、青色の蛍光及び緑色の蛍光を透過させるとともに赤色の蛍光を反射する第4の光学薄膜層を配置し、前記第2の光学薄膜層は青色、緑色及び赤色のすべての蛍光を透過させることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光発光装置。
  4. 前記励起光発生源から発生される励起光は紫外光であって、前記蛍光層は青色を輝度特性のピークとして同ピークよりも長波長側の成分が短波長側の成分よりも少ない所定の波長域の蛍光が発光される同励起光発生源側に配置される第1の蛍光層と、黄色を輝度特性のピークとして同ピークよりも短波長側の成分が長波長側の成分よりも少ない所定の波長域の蛍光が発光される同第1の蛍光層の外側に配置される第2の蛍光層とから構成され、同第1の蛍光層と同第2の蛍光層の間には紫外光及び青色の蛍光を透過させるとともに黄色の蛍光を反射する第3の光学薄膜層を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光発光装置。
  5. 前記励起光発生源から発生される励起光は青色光であって、前記蛍光層は黄色を輝度特性のピークとする所定の波長域の蛍光を発光させるとともに、前記第2の光学薄膜層は励起光の一部を透過させることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光発光装置。
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