JP2008041406A - 燃料電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラッディング現象等を引き起こすことなく、固体高分子膜を適切な湿潤状態に保持することができる燃料電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】固体高分子膜5と、該固体高分子膜5の表面側及び裏面側に配設された一対の電極触媒層7と、該電極触媒層7上に形成された一対のガス拡散層9とからなる膜電極接合体1を備えた燃料電池において、前記電極触媒層7中に、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子15が分散された状態で含有されている。
【選択図】図1
【解決手段】固体高分子膜5と、該固体高分子膜5の表面側及び裏面側に配設された一対の電極触媒層7と、該電極触媒層7上に形成された一対のガス拡散層9とからなる膜電極接合体1を備えた燃料電池において、前記電極触媒層7中に、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子15が分散された状態で含有されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池及びその製造方法に関する。
近年、自動車等の動力源として固体高分子型の燃料電池が開発されている。この固体高分子型燃料電池においては、燃料極と空気極との間に固体高分子膜を挟んだ膜電極接合体を備えている。
そして、水素を含有する燃料ガスを燃料極(アノード極)に供給し、酸素を含有する酸化ガスを空気極(カソード極)に供給して発電を行う。
燃料極で生成されたプロトンは、固体高分子膜を通って空気極に水と共に運ばれる。また、燃料極で生成された電子は外部回路を介して空気極に送られる。空気極に送られたプロトン及び電子は、空気極において、酸素と反応して水を生成する。
ここで、固体高分子型燃料電池においては、プロトン伝導性を維持するために水分が必要になるため、電極触媒層とガス拡散層との間に保水層を配設する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。なお、この電極触媒層中には、空孔率が高い造孔材を含んでおり、該造孔材によって電極触媒層中の水分の排出性を向上させるようにしている。
特開2004−158387公報
しかしながら、前記従来例では、保水層が電極触媒層を覆ってしまい、電極触媒層に、いわば保水性の蓋をすることと同様になってしまうため、電流増大時には、フラッディング現象を引き起こすおそれがあった。
一方、燃料電池の低温起動時等の低湿環境においては、造孔材によって排水され電極触媒層及び固体高分子膜のプロトン伝導性が低下するため、燃料電池の出力低下を引き起こすおそれがあった。
そこで、本発明は、フラッディング現象等を引き起こすことなく、固体高分子膜を適切な湿潤状態に保持することができる燃料電池及びその製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る燃料電池は、固体高分子膜と、該固体高分子膜の表面側及び裏面側に配設された一対の電極触媒層と、該電極触媒層上に形成された一対のガス拡散層とからなる膜電極接合体を備えた燃料電池において、前記電極触媒層中に、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子が分散された状態で含まれていることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池の製造方法は、固体高分子膜の表面側及び裏面側に、電極触媒層を介してガス拡散層を形成することにより膜電極接合体を作製する工程を有する燃料電池の製造方法において、前記固体高分子膜の表裏面、及び電極触媒層中の少なくともいずれかに、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子を設けることを特徴とする。
本発明によれば、吸水・保水性粒子が水分を吸収及び保持するため、固体高分子膜を湿潤状態にすることができる。よって、フラッディング現象等を引き起こすことなく、固体高分子膜を適切な湿潤状態に保持することができる。また、燃料電池の始動時から短時間で通常出力を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。なお、本発明に係る燃料電池は、膜電極接合体を備えており、この膜電極接合体について以下に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による膜電極接合体の断面図である。
図1は、本発明の第1実施形態による膜電極接合体の断面図である。
膜電極接合体1は、厚さ方向の中央に配設された固体高分子膜5と、該固体高分子膜5の表面側及び裏面側の両面に形成された一対の電極触媒層7と、該電極触媒層7上に形成された一対のガス拡散層9とから構成されている。
[固体高分子膜]
固体高分子膜5は、イオン導電性を有する電解質膜であり、例えば、パーフルオロ型のスルホン酸膜などを好適に用いることができる。前述したように、燃料極側の反応で生成したプロトンは、固体高分子膜5中を通って空気極側に水と共に移動することにより、発電が行われる。従って、固体高分子膜5が十分なプロトン導電性を有するためには、固体高分子膜5は適切な湿潤状態に保持されている必要がある。
固体高分子膜5は、イオン導電性を有する電解質膜であり、例えば、パーフルオロ型のスルホン酸膜などを好適に用いることができる。前述したように、燃料極側の反応で生成したプロトンは、固体高分子膜5中を通って空気極側に水と共に移動することにより、発電が行われる。従って、固体高分子膜5が十分なプロトン導電性を有するためには、固体高分子膜5は適切な湿潤状態に保持されている必要がある。
[電極触媒層]
電極触媒層7は、前記固体高分子膜5の両面に形成されており、一方が燃料極11に、他方が空気極13に構成される。本実施形態においては、図1の上側が燃料極11で、下側が空気極13に構成されている。ただし、本発明は、この実施形態に限定されず、上側が空気極13で、下側が燃料極11に構成しても良い。
電極触媒層7は、前記固体高分子膜5の両面に形成されており、一方が燃料極11に、他方が空気極13に構成される。本実施形態においては、図1の上側が燃料極11で、下側が空気極13に構成されている。ただし、本発明は、この実施形態に限定されず、上側が空気極13で、下側が燃料極11に構成しても良い。
また、燃料極11の電極としては、カーボンブラックに白金を担持させた触媒を用いることが好ましい。さらに、空気極13の電極としては、カーボンブラックに白金及びルテニウムを担持させた触媒を用いることが好ましい。
[吸水・保水性粒子]
前記電極触媒層7には、固体高分子膜5に近接した状態で吸水・保水性粒子15が多数含有されている。特に、固体高分子膜5の表面及び裏面に吸水・保水性粒子15が付着していることが好ましい。
前記電極触媒層7には、固体高分子膜5に近接した状態で吸水・保水性粒子15が多数含有されている。特に、固体高分子膜5の表面及び裏面に吸水・保水性粒子15が付着していることが好ましい。
この吸水・保水性粒子15は、水分を吸収して保持する性質を有している。また、非イオン性を有することが好ましく、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルリグノフェノール架橋体、高分子量ポリビニルアルコール、ポリビニルアセトアミド、ポリアクリル酸アミド、及び、ポリアクリル酸エステルの群からなる少なくともいずれかを用いることが好ましい。
[ガス拡散層9]
ガス拡散層9は、例えばカーボンペーパなどの集電材料となる多孔質体を用いることが好ましい。
ガス拡散層9は、例えばカーボンペーパなどの集電材料となる多孔質体を用いることが好ましい。
[膜電極接合体の製造方法]
以下に、本実施形態による膜電極接合体の製造方法を図2及び図3を用いて簡単に説明する。
以下に、本実施形態による膜電極接合体の製造方法を図2及び図3を用いて簡単に説明する。
[ドライスプレー法]
図2は、ドライスプレー法による膜電極接合体1の作製手順を示している。
図2は、ドライスプレー法による膜電極接合体1の作製手順を示している。
まず、図2(a)に示すように、吸水・保水性粒子15が分散された第1分散溶媒19を、高温の固体高分子膜5の表面に吹き付ける。この第1分散溶媒19は、溶質分である吸水・保水性粒子15と溶媒分とからなり、固体高分子膜5の表面に吹き付けられると、溶媒分のみが蒸発し、溶質分である吸水・保水性粒子15が固体高分子膜5の表面に付着する。
固体高分子膜5の上方には、ドライスプレー装置17が配置されている。該ドライスプレー装置17の下端には吹出口17aが開口しており、該吹出口17aから吸水・保水性粒子15を分散させた第1分散溶媒19を下方に配置された高温の固体高分子膜5に向けて吹き付ける。また、ドライスプレー装置17は、図2(a)の矢印に示すように、固体高分子膜5の表面に対して一定の距離を保ったまま平行移動する。
これによって、固体高分子膜5の表面に吹き付けられた溶媒分は蒸発し、吸水・保水性粒子15が固体高分子膜5の表面に付着する。次いで、固体高分子膜5を裏返して、裏面側を上側に配置した状態で、前述した手順と同様に、吸水・保水性粒子15を分散させた第1分散溶媒19を固体高分子膜5の裏面に吹き付ける。
このようにして、図2(b)に示すように、固体高分子膜5の両面に吸水・保水性粒子を付着させる。
次いで、図2(c)に示すように、固体高分子膜5の両面に電極触媒層7を形成し、この電極触媒層7上にガス拡散層9を形成する。
これにより、固体高分子膜5の両面に吸水・保水性粒子15が付着した膜電極接合体1を得ることができる。
[コーター法]
図3は、コーター法による膜電極接合体の作製手順を示している。
図3は、コーター法による膜電極接合体の作製手順を示している。
まず、図3(a)に示すように、吸水・保水性粒子15を分散させたペースト状の第2分散溶媒21を、高温の固体高分子膜5の表面に塗布する。この第2分散溶媒21は、溶質分である吸水・保水性粒子と溶媒分とからなり、固体高分子膜5の表面に塗布されると、溶媒分のみが蒸発し、溶質分である吸水・保水性粒子15が固体高分子膜5の表面に付着する。
固体高分子膜5の上方には、コーター(ダイ)23が配置されている。該コーター23の下端には吐出口23aが開口しており、該吐出口23aから前記第2分散溶媒21を固体高分子膜5に向けて吐出させることにより、第2分散溶媒21を固体高分子膜5の表面に塗布する。また、コーター23は、図3(a)の矢印に示すように、固体高分子膜5の表面に対して一定の距離を保ったまま平行移動する。
これによって、高温の固体高分子膜5の表面に塗布された第2分散溶媒21の溶媒分は蒸発し、吸水・保水性粒子が固体高分子膜5の表面に付着する。次いで、固体高分子膜5を裏返して、裏面側を上側に配置した状態で、前述した手順と同様に、吸水・保水性粒子15を分散させた第2分散溶媒21を固体高分子膜5の裏面に塗布する。
このようにして、図3(b)に示すように、固体高分子膜5の両面に吸水・保水性粒子15を付着させる。
次いで、図3(c)に示すように、固体高分子膜5の両面に電極触媒層7を形成し、この電極触媒層7上にガス拡散層9を形成する。
これにより、固体高分子膜5の両面に吸水・保水性粒子15が付着した膜電極接合体1を得ることができる。
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
(1)本実施形態による燃料電池は、固体高分子膜5と、該固体高分子膜5の表面側及び裏面側に配設された一対の電極触媒層7と、該電極触媒層7上に形成された一対のガス拡散層9とからなる膜電極接合体1を備え、前記電極触媒層7中に吸水・保水性粒子15が分散された状態で含まれている。この吸水・保水性粒子15は、水分を吸収及び保持する性質を有するため、固体高分子膜5を適切な湿潤状態に保つことができる。
なお、従来は、燃料電池の始動時は固体高分子膜5が乾燥状態であり、プロトン伝導性は低下しているため、燃料ガス及び酸化ガスを加湿して燃料電池に供給する必要がある。従って、固体高分子膜5が湿潤するまで長時間かかるおそれがあったが、本発明によれば、短時間で固体高分子膜5を湿潤させることができる。
また、燃料電池を屋外で使用し、空気等の酸化ガスを外気から取り込む場合には、外気が乾燥状態にあると、固体高分子膜5を加湿することが困難になる。しかし、本発明によれば、燃料電池を屋外で使用する場合にも、外気の状態に左右されず、確実に固体高分子膜5の湿潤化を図ることができる。
(2)前記吸水・保水性粒子15は、前記固体高分子膜5に近接して配置されているため、固体高分子膜5を効率的に湿潤状態に保持することができる。
即ち、燃料極側の反応で生成したプロトンは、固体高分子膜5中を通って空気極側に水と共に移動することにより発電が行われるため、固体高分子膜5は適切な湿潤状態に保持されている必要がある。従って、水分を吸収及び保持する吸水・保水性粒子15は、固体高分子膜5の極力近くに配置させることが好ましい。特に、本実施形態のように、固体高分子膜5に付着させた状態で吸水・保水性粒子15を配置させることが好ましい。
(3)前記吸水・保水性粒子15は、非イオン性を有することが好ましい。吸水・保水性粒子15はイオン性を有する場合は、電極触媒層7中の水分を効率的に吸収及び保持することが困難になるため、吸水・保水性粒子15は非イオン性のものを用いることが好ましい。
(4)前記吸水・保水性粒子15は、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルリグノフェノール架橋体、高分子量ポリビニルアルコール、ポリビニルアセトアミド、ポリアクリル酸アミド、及び、ポリアクリル酸エステルの群からなる少なくともいずれかであることが好ましい。これらの吸水・保水性粒子15は、安定した状態で電極触媒層7中に含有され、電極触媒層7中の水分を効率的に吸収及び保持することができる。
(5)また、本実施形態による燃料電池の製造方法は、固体高分子膜5の表面側及び裏面側に、電極触媒層7を介してガス拡散層9を形成することにより膜電極接合体1を作製する工程を有し、前記固体高分子膜5の表裏面、及び電極触媒層7中の少なくともいずれかに、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子15を設ける方法である。吸水・保水性粒子15が固体高分子膜5に対して水分を供与するため、固体高分子膜5を適切な湿潤状態に保持することができる。
(6)この燃料電池の製造方法として、ドライスプレー法を用いて、吸水・保水性粒子15を分散させた第1分散溶媒19を固体高分子膜5の表裏面に吹き付けたのち、固体高分子膜5の表裏面に電極触媒層7を形成することにより、固体高分子膜5の表裏面に吸水・保水性粒子を設ける方法を採用することができる。この方法によれば、吸水・保水性粒子15を固体高分子膜5の両面に付着させることができるため、固体高分子膜5の湿潤化を非常に効率的に行うことができる。
(7)この燃料電池の製造方法として、コーター法を用いて、吸水・保水性粒子15を分散させた第2分散溶媒21を固体高分子膜5の表裏面に塗布したのち、固体高分子膜5の表裏面に電極触媒層7を形成することにより、固体高分子膜5の表裏面に吸水・保水性粒子15を設ける方法を採用することができる。この方法によれば、吸水・保水性粒子15を固体高分子膜5の両面に付着させることができるため、固体高分子膜5の湿潤化を非常に効率的に行うことができる。
(8)さらに、吸水・保水性粒子15の含有量は、電極触媒層7を構成する触媒粒子の量に対して、1/1000以下に設定することが好ましい。このように、吸水・保水性粒子15の含有量を適宜調整することにより、フラッディング現象を確実に防止することができる。
[第2の実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。ただし、前記第1実施形態と同一の内容は、同一符号を付して説明を省略する。
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。ただし、前記第1実施形態と同一の内容は、同一符号を付して説明を省略する。
図4は、本発明の第2実施形態による膜電極接合体の断面図である。
膜電極接合体3は、厚さ方向の中央に配設された固体高分子膜5と、該固体高分子膜5の表面側及び裏面側の両面に形成された一対の電極触媒層7と、該電極触媒層7上に形成された一対のガス拡散層9とから構成されている。これらの固体高分子膜5及びガス拡散層9は、第1実施形態による膜電極接合体1と同一になっている。
また、電極触媒層7中には、多数の吸水・保水性粒子15が分散した状態で含有されている。即ち、第1実施形態においては、吸水・保水性粒子15が固体高分子膜5の表面及び裏面に付着した状態で含有されているが、第2実施形態においては、固体高分子膜5に近接したものや固体高分子膜5から厚さ方向に離れたものなどが混在した状態で分散されている。
[膜電極接合体の製造方法]
以下に、本実施形態による膜電極接合体3の製造方法を図5を用いて簡単に説明する。
以下に、本実施形態による膜電極接合体3の製造方法を図5を用いて簡単に説明する。
まず、貴金属粒子(例えば、白金粒子)が担持された触媒担体粒子(例えば、カーボン粒子)と高分子電解質分散液と溶媒とを混合分散させた液中に、触媒粒子に対して吸水・保水性粒子15を微量比率の割合で添加することにより、ペースト状の触媒インクを作製する。
次いで、図5(a)に示すように、固体高分子膜5の表面に前記触媒インク25を塗布する。
固体高分子膜5の上方には、コーター23(ダイ)が配置されている。該コーター23の下端には吐出口23aが開口しており、該吐出口23aから前記触媒インク25を固体高分子膜5に向けて吐出させることにより、触媒インク25を固体高分子膜5の表面に塗布する。また、コーター23は、図3(a)の矢印に示すように、固体高分子膜5の表面に対して一定の距離を保ったまま平行移動する。
こののち、触媒インク25を乾燥させることにより、吸水・保水性粒子15が電極触媒層7中に分散した状態で、電極触媒層7が固体高分子膜5の表面に形成される。次いで、固体高分子膜5を裏返して、裏面側を上側に配置した状態で、前述した手順と同様に、吸水・保水性粒子15を分散させた触媒インク25を固体高分子膜5の裏面に塗布し、乾燥させる。
このようにして、固体高分子膜5の両面に、吸水・保水性粒子15が分散した電極触媒層7を形成する。
次いで、図5(b)に示すように、電極触媒層7の両面にガス拡散層9を形成する。
これにより、電極触媒層7中に吸水・保水性粒子15が含有された膜電極接合体3を得ることができる。
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
(1)本実施形態による燃料電池の製造方法は、吸水・保水性粒子15を分散させた触媒インク25を固体高分子膜5の表裏面に塗布することにより、電極触媒層7中に吸水・保水性粒子15を設ける方法である。
本製造方法によれば、低湿環境においても高いプロトン伝導性を維持することが可能であり、低電流運転等の生成水の少ない運転条件においても電圧降下が改善され、発電性能が向上する。
また、電極触媒層7中の水分を吸水・保水性粒子15による水素結合でトラップするため、低温環境における水分凍結を抑制し、固体高分子膜5の低温耐久性を維持することができる。
(2)また、前記吸水・保水性粒子15は、電極触媒層7中の触媒担体粒子と略同一の粒子径を有することが好ましい。電極触媒層7中には、貴金属粒子(例えば、白金粒子)が担持された触媒担体粒子(例えば、カーボン粒子)が複数含有されている。従って、吸水・保水性粒子15が触媒担体粒子と略同一の粒子径であれば、吸水・保水性粒子15が電極触媒層7中に均等に分散して含有されるため、固体高分子膜5のどの部位に対しても、均等な湿潤化を行うことができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の技術思想に基づいて種々の変更が可能である。
例えば、吸水・保水性粒子15の粒子径は、電極触媒層7中の触媒担持粒子の粒子径と略同一であることが好ましいが、触媒担持粒子の粒子径よりも小さくても良い。具体的には、0.5μm以下であっても良い。
また、吸水・保水性粒子15は、個々に分離した状態でなくても、粒子の集合体(クラスター)の状態で電極触媒層7中に含有されていても良い。
1,3…膜電極接合体
5…固体高分子膜
7…電極触媒層
9…ガス拡散層
15…吸水・保水性粒子
17…ドライスプレー装置
17a…吹出口
19…第1分散溶媒
21…第2分散溶媒
25…触媒インク
5…固体高分子膜
7…電極触媒層
9…ガス拡散層
15…吸水・保水性粒子
17…ドライスプレー装置
17a…吹出口
19…第1分散溶媒
21…第2分散溶媒
25…触媒インク
Claims (9)
- 固体高分子膜と、該固体高分子膜の表面側及び裏面側に配設された一対の電極触媒層と、該電極触媒層上に形成された一対のガス拡散層とからなる膜電極接合体を備えた燃料電池において、
前記電極触媒層中に、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子が分散された状態で含まれていることを特徴とする燃料電池。 - 前記吸水・保水性粒子は、前記固体高分子膜に近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記吸水・保水性粒子は、非イオン性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
- 前記吸水・保水性粒子は、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルリグノフェノール架橋体、高分子量ポリビニルアルコール、ポリビニルアセトアミド、ポリアクリル酸アミド、及び、ポリアクリル酸エステルの群からなる少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 固体高分子膜の表面側及び裏面側に、電極触媒層を介してガス拡散層を形成することにより膜電極接合体を作製する工程を有する燃料電池の製造方法において、
前記固体高分子膜の表裏面、及び電極触媒層中の少なくともいずれかに、水分を吸収して保持する吸水・保水性粒子を設けることを特徴とする燃料電池の製造方法。 - 吸水・保水性粒子を分散させた第1分散溶媒を固体高分子膜の表裏面に吹き付けて吸水・保水性粒子を付着させたのち、固体高分子膜の表裏面に電極触媒層を形成することにより、固体高分子膜の表裏面に吸水・保水性粒子を設けることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の製造方法。
- 吸水・保水性粒子を分散させた第2分散溶媒を固体高分子膜の表裏面に塗布して吸水・保水性粒子を付着させたのち、固体高分子膜の表裏面に電極触媒層を形成することにより、固体高分子膜の表裏面に吸水・保水性粒子を設けることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の製造方法。
- 吸水・保水性粒子を分散させた触媒インクを固体高分子膜の表裏面に塗布することにより、電極触媒層中に吸水・保水性粒子を設けることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の製造方法。
- 前記吸水・保水性粒子は、電極触媒層中の触媒担体粒子と略同一の粒子径を有することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池の製造方法。
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- 2006-08-04 JP JP2006213652A patent/JP2008041406A/ja active Pending
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