JP2008039940A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナー画像の現像性、転写性に優れ、かつ、解像度に優れた画像を形成することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、液体現像剤貯留部より供給された液体現像剤を用いて像を形成する現像部と、現像部で形成された像を前記記録媒体上に転写し、転写像を形成する転写部と、現像部において残存した液体現像剤を回収する回収部と、回収された液体現像剤を液体現像剤貯留部に搬送する搬送部とを有し、現像部は、少なくとも、表面に液体現像剤の層を形成する現像ローラと、層中において現像ローラの表面近傍にトナー粒子を偏在させる圧縮手段と、現像ローラ上の液体現像剤と静電潜像とにより像を形成する感光体とを有し、トナー粒子の平均粒径が0.7〜3μmであり、かつ、トナー粒子の粒度分布の幅Sが1.4以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の画像形成装置は、液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、液体現像剤貯留部より供給された液体現像剤を用いて像を形成する現像部と、現像部で形成された像を前記記録媒体上に転写し、転写像を形成する転写部と、現像部において残存した液体現像剤を回収する回収部と、回収された液体現像剤を液体現像剤貯留部に搬送する搬送部とを有し、現像部は、少なくとも、表面に液体現像剤の層を形成する現像ローラと、層中において現像ローラの表面近傍にトナー粒子を偏在させる圧縮手段と、現像ローラ上の液体現像剤と静電潜像とにより像を形成する感光体とを有し、トナー粒子の平均粒径が0.7〜3μmであり、かつ、トナー粒子の粒度分布の幅Sが1.4以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来より、記録媒体上に画像を形成する方法として、絶縁性液体中にトナー粒子が分散した液体現像剤を用いる方法が知られている。
このような液体現像剤に適用される画像形成装置は、一般に、感光体ドラムの表面に対して画像情報に応じた光を照射することにより静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、現像ローラ上の液体現像剤の層(液体現像剤層)から液体現像剤を転写することにより、感光体ドラムにトナー像を形成した後、記録媒体にトナー像を転写する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
このような液体現像剤に適用される画像形成装置は、一般に、感光体ドラムの表面に対して画像情報に応じた光を照射することにより静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、現像ローラ上の液体現像剤の層(液体現像剤層)から液体現像剤を転写することにより、感光体ドラムにトナー像を形成した後、記録媒体にトナー像を転写する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の画像形成装置では、現像ローラ上に形成された液体現像剤層中のトナー粒子が、液体現像剤層の厚さ方向に均一に分散しているため、現像ローラから感光体に転写する際に、現像ローラ表面付近に存在するトナー粒子が感光体ドラムに十分に転写されないという問題があった。その結果、十分な現像濃度が得られず、また、最終的に得られるトナー画像にムラ等が生じてしまうといった問題があった。
本発明の目的は、トナー画像の現像性、転写性に優れ、かつ、解像度に優れた画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の画像形成装置は、絶縁性液体中にトナー粒子が分散した液体現像剤を用いて、記録媒体上に像を形成する画像形成装置であって、
前記液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、
前記液体現像剤貯留部より供給された前記液体現像剤を用いて像を形成する現像部と、
前記現像部で形成された像を前記記録媒体上に転写し、転写像を形成する転写部と、
前記現像部において残存した前記液体現像剤を回収する回収部と、
回収された前記液体現像剤を前記液体現像剤貯留部に搬送する搬送部とを有し、
前記現像部は、少なくとも、表面に前記液体現像剤の層を形成する現像ローラと、前記層中において前記現像ローラの表面近傍に前記トナー粒子を偏在させる圧縮手段と、前記現像ローラ上の前記液体現像剤と静電潜像とにより前記像を形成する感光体とを有し、
前記トナー粒子の平均粒径が0.7〜3μmであり、かつ、下記式(I)で表される前記トナー粒子の粒度分布の幅Sが1.4以下であることを特徴とする。
S=〔D(90)−D(10)〕/D(50)・・・(I)
(ただし、トナー粒子を小さい粒径から粒度分布の測定をした場合において、累積体積にて全体の体積のX%の地点での粒径をD(X)とする。)
これにより、トナー画像の転写性、現像性に優れ、かつ、形成したトナー画像の解像度が優れた画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置は、絶縁性液体中にトナー粒子が分散した液体現像剤を用いて、記録媒体上に像を形成する画像形成装置であって、
前記液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、
前記液体現像剤貯留部より供給された前記液体現像剤を用いて像を形成する現像部と、
前記現像部で形成された像を前記記録媒体上に転写し、転写像を形成する転写部と、
前記現像部において残存した前記液体現像剤を回収する回収部と、
回収された前記液体現像剤を前記液体現像剤貯留部に搬送する搬送部とを有し、
前記現像部は、少なくとも、表面に前記液体現像剤の層を形成する現像ローラと、前記層中において前記現像ローラの表面近傍に前記トナー粒子を偏在させる圧縮手段と、前記現像ローラ上の前記液体現像剤と静電潜像とにより前記像を形成する感光体とを有し、
前記トナー粒子の平均粒径が0.7〜3μmであり、かつ、下記式(I)で表される前記トナー粒子の粒度分布の幅Sが1.4以下であることを特徴とする。
S=〔D(90)−D(10)〕/D(50)・・・(I)
(ただし、トナー粒子を小さい粒径から粒度分布の測定をした場合において、累積体積にて全体の体積のX%の地点での粒径をD(X)とする。)
これにより、トナー画像の転写性、現像性に優れ、かつ、形成したトナー画像の解像度が優れた画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置では、前記圧縮手段は、前記層に対して、前記トナー粒子と同極性の電界を印加することにより、前記層中において前記現像ローラの表面近傍に前記トナー粒子を偏在させることが好ましい。
これにより、現像濃度(現像効率)を向上させることができ、その結果、品質の高い鮮明な画像を得ることができる。
これにより、現像濃度(現像効率)を向上させることができ、その結果、品質の高い鮮明な画像を得ることができる。
本発明の画像形成装置では、前記圧縮手段は、コロナ放電器であることが好ましい。
これにより、現像濃度(現像効率)を向上させることができ、その結果、品質の高い鮮明な画像を得ることができる。
本発明の画像形成装置では、前記絶縁性液体として、不飽和脂肪酸成分を含み、かつ、ヨウ素価が、85〜200であるものを用いることが好ましい。
これにより、現像濃度の低下や、得られるトナー画像の解像度の低下をより効果的に防止しつつ、記録媒体にトナー粒子をより強固に定着することができる。
これにより、現像濃度(現像効率)を向上させることができ、その結果、品質の高い鮮明な画像を得ることができる。
本発明の画像形成装置では、前記絶縁性液体として、不飽和脂肪酸成分を含み、かつ、ヨウ素価が、85〜200であるものを用いることが好ましい。
これにより、現像濃度の低下や、得られるトナー画像の解像度の低下をより効果的に防止しつつ、記録媒体にトナー粒子をより強固に定着することができる。
本発明の画像形成装置では、前記絶縁性液体として、粘度が5〜1000mPa・sであるものを用いることが好ましい。
これにより、トナー画像の現像性、転写性を特に優れたものにできる。
本発明の画像形成装置では、前記回収部は、回収された前記液体現像剤を撹拌する撹拌手段を備えることが好ましい。
これにより、回収された液体現像剤中においてトナー粒子をより均一に分散させることができ、回収された液体現像剤をより好適に再利用することができる。
これにより、トナー画像の現像性、転写性を特に優れたものにできる。
本発明の画像形成装置では、前記回収部は、回収された前記液体現像剤を撹拌する撹拌手段を備えることが好ましい。
これにより、回収された液体現像剤中においてトナー粒子をより均一に分散させることができ、回収された液体現像剤をより好適に再利用することができる。
以下、本発明の画像形成装置の好適な実施形態について説明する。
《画像形成装置》
本発明の画像形成装置は、絶縁性液体中に、後に詳述するようなトナー粒子が分散した液体現像剤を用いて記録媒体上にトナー画像を形成するものである。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す図である。
画像形成装置P100は、図1に示すように、液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部P1と、液体現像剤貯留部P1内に貯留された液体現像剤を用いて像(トナー画像)を形成する現像部P2と、現像部P2で形成された像を記録媒体に転写する転写部P3と、現像部P2において不要となった液体現像剤を回収する現像部液回収部P4と、現像部液回収部P4で回収された液体現像剤を液体現像剤貯留部P1に搬送する回収液体現像剤搬送部(搬送部)P5とを有している。
《画像形成装置》
本発明の画像形成装置は、絶縁性液体中に、後に詳述するようなトナー粒子が分散した液体現像剤を用いて記録媒体上にトナー画像を形成するものである。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す図である。
画像形成装置P100は、図1に示すように、液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部P1と、液体現像剤貯留部P1内に貯留された液体現像剤を用いて像(トナー画像)を形成する現像部P2と、現像部P2で形成された像を記録媒体に転写する転写部P3と、現像部P2において不要となった液体現像剤を回収する現像部液回収部P4と、現像部液回収部P4で回収された液体現像剤を液体現像剤貯留部P1に搬送する回収液体現像剤搬送部(搬送部)P5とを有している。
液体現像剤貯留部P1は、絶縁性液体中にトナー粒子が分散した液体現像剤を貯留する機能を有している。
現像部P2は、像を形成する感光体P21と、液体現像剤貯留部P1内の液体現像剤にその一部が浸漬された液供給ローラP22と、感光体P21に液体現像剤を供給する現像ローラP23とを有している。
現像部P2は、像を形成する感光体P21と、液体現像剤貯留部P1内の液体現像剤にその一部が浸漬された液供給ローラP22と、感光体P21に液体現像剤を供給する現像ローラP23とを有している。
感光体P21は、エピクロロヒドリンゴム等で構成された帯電器(帯電ローラ)P211によりその表面が均一に帯電された後、レーザーダイオード等で構成された露光ランプP212によって記録すべき情報に応じた露光が行なわれることにより、静電潜像が形成されるものである。なお、感光体P21から後述する中間転写ローラP31へのトナー画像の転写の後には、感光体P21は、除電光P213によって除電される。また、感光体P21上に残留した転写残り液体現像剤は、ウレタンゴム等で構成されたクリーニングブレードP214によって除去される。
液供給ローラP22は、現像ローラP23に液体現像剤を供給する機能を有している。
液供給ローラP22は、例えば、ステンレス等の金属製のグラビアローラであり、後述する現像ローラP23と対向して回転する。
また、液供給ローラP22の表面には、液体現像剤供給層P221が形成され、メータリングブレードP222によってその厚さが一定に保持される。そして、液供給ローラP22から現像ローラP23に対して液体現像剤が転写される。
液供給ローラP22は、例えば、ステンレス等の金属製のグラビアローラであり、後述する現像ローラP23と対向して回転する。
また、液供給ローラP22の表面には、液体現像剤供給層P221が形成され、メータリングブレードP222によってその厚さが一定に保持される。そして、液供給ローラP22から現像ローラP23に対して液体現像剤が転写される。
現像ローラP23は、ステンレス等の金属製のローラ芯体P231上に低硬度シリコーンゴム層を有し、その最外層には導電性のPFA(ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体)等で構成されたフッ素樹脂層が形成されている。
現像ローラP23は、その表面に、前述した液供給ローラP22から液体現像剤を供給することにより、液体現像剤層P232を形成するものである。
現像ローラP23は、その表面に、前述した液供給ローラP22から液体現像剤を供給することにより、液体現像剤層P232を形成するものである。
また、現像ローラP23は、感光体P21と等速で回転して液体現像剤を潜像部に転写する。
また、現像部P2は、図1に示すように、現像ローラP23上の液体現像剤層P232に対して、トナー粒子と同じ電荷を放電するコロナ放電器(圧縮手段)P24を備えている。
また、現像部P2は、図1に示すように、現像ローラP23上の液体現像剤層P232に対して、トナー粒子と同じ電荷を放電するコロナ放電器(圧縮手段)P24を備えている。
このコロナ放電器P24は、前述した液体現像剤層P232に対してトナー粒子と同極性の電界を印加することにより、図2に示すように、液体現像剤層P232中において、現像ローラP23の表面近傍にトナー粒子1を偏在させる機能を有している。このようにトナー粒子を偏在させることにより、現像濃度(現像効率)を向上させることができ、その結果、品質の高い鮮明な画像を得ることができる。特に、本発明では、後述するような形状のトナー粒子が分散した液体現像剤を用いるため、現像ローラP23の表面付近に均一に偏在させることができるとともに、効率良く感光体P21にトナー粒子を転写することができる。その結果、より質の高い鮮明な画像を形成することができる。
転写部P3は、中間転写ローラP31と、二次転写ローラP32とを有している。
感光体P21上に形成されたトナー像は、中間転写ローラP31に対して転写された後に、二次転写ローラP32に転写電流を通電して、両者の間を通過する紙等の記録媒体F5に画像が転写される。
その後、紙等の記録媒体F5上に転写されたトナー画像(転写像)は、後述する定着装置(定着部)F40に搬送され、定着が行われる。
感光体P21上に形成されたトナー像は、中間転写ローラP31に対して転写された後に、二次転写ローラP32に転写電流を通電して、両者の間を通過する紙等の記録媒体F5に画像が転写される。
その後、紙等の記録媒体F5上に転写されたトナー画像(転写像)は、後述する定着装置(定着部)F40に搬送され、定着が行われる。
特に、本発明では、後述するような形状のトナー粒子が分散した液体現像剤を用いて現像することにより、感光体P21への転写効率を特に高いものとすることができる。なお、液体現像剤については、後に詳述する。
回収部P4は、現像ローラクリーニングブレードP41と、回収液体現像剤貯留部P42と、回収液体現像剤搬送部P43とを有している。
現像ローラクリーニングブレードP41は、現像ローラP21上から、感光体P21へ転写後に現像ローラP23に残存する液体現像剤を除去する機能を有している。
回収液体現像剤貯留部P42は、現像ローラクリーニングブレードP41によって除去された液体現像剤を回収・貯留する機能を有している。
回収部P4は、現像ローラクリーニングブレードP41と、回収液体現像剤貯留部P42と、回収液体現像剤搬送部P43とを有している。
現像ローラクリーニングブレードP41は、現像ローラP21上から、感光体P21へ転写後に現像ローラP23に残存する液体現像剤を除去する機能を有している。
回収液体現像剤貯留部P42は、現像ローラクリーニングブレードP41によって除去された液体現像剤を回収・貯留する機能を有している。
ところで、コロナ放電器P24によって、現像ローラP23の表面近傍に偏在させたトナー粒子は、密集した状態で回収される。しかしながら、本発明では、後述するような形状のトナー粒子が分散した液体現像剤を用いるため、トナー粒子が密集した状態であっても、容易に均一分散させることができる。これは、後述するような形状のトナー粒子同士の間には、適度な量の絶縁性液体が存在するためであると考えられる。
回収液体現像剤貯留部P42は、回収した液体現像剤を撹拌する撹拌手段P421を備えている。このような撹拌手段P421を備えることにより、回収された液体現像剤中においてトナー粒子をより均一に分散させることができ、回収された液体現像剤をより好適に再利用することができる。
回収液体現像剤搬送部P43は、回収液体現像剤貯留部P42に貯留された液体現像剤を液体現像剤貯留部P1に搬送する機能を有している。
回収液体現像剤搬送部P43は、回収液体現像剤貯留部P42に貯留された液体現像剤を液体現像剤貯留部P1に搬送する機能を有している。
また、回収液体現像剤搬送部P43は、図1に示すように、ポンプP430を有しており、このポンプP430により、回収液体現像剤貯留部P42に回収された液体現像剤を液体現像剤貯留部P1に搬送する。
なお、上記説明では、圧縮手段として、コロナ放電器を用いるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、帯電ローラ、グロー放電器等であってもよい。
なお、上記説明では、圧縮手段として、コロナ放電器を用いるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、帯電ローラ、グロー放電器等であってもよい。
次に、本発明の画像形成装置に適用される定着装置について説明する。
図2は、本発明の画像形成装置に適用される定着装置の一例を示す断面図である。
定着装置(定着部)F40は、前述した現像部P2、転写部P3等において形成された未定着のトナー画像F5aを、記録媒体F5上に定着させるものである。
定着装置F40は、図2に示すように、熱定着ローラF1と、加圧ローラF2と、耐熱ベルトF3と、ベルト張架部材F4と、クリーニング部材F6と、フレームF7と、スプリングF9とを有している。
図2は、本発明の画像形成装置に適用される定着装置の一例を示す断面図である。
定着装置(定着部)F40は、前述した現像部P2、転写部P3等において形成された未定着のトナー画像F5aを、記録媒体F5上に定着させるものである。
定着装置F40は、図2に示すように、熱定着ローラF1と、加圧ローラF2と、耐熱ベルトF3と、ベルト張架部材F4と、クリーニング部材F6と、フレームF7と、スプリングF9とを有している。
熱定着ローラ(定着ローラ)F1は、パイプ材で構成されたローラ基材F1bと、その外周を被覆する弾性体F1cと、ローラ基材F1bの内部に、加熱源としての柱状ハロゲンランプF1aとを有しており、図に矢印で示す反時計方向に回転可能になっている。
また、加圧ローラF2は、パイプ材で構成されたローラ基材F2bと、その外周を被覆する弾性体F2cとを有し、図に矢印で示す時計方向に回転可能になっている。
また、加圧ローラF2は、パイプ材で構成されたローラ基材F2bと、その外周を被覆する弾性体F2cとを有し、図に矢印で示す時計方向に回転可能になっている。
また、熱定着ローラF1の弾性体F1cの表層にはPFA層が設けられている。これにより、各弾性体F1c、2cの厚みは異なるが、両弾性体F1c、2cは略均一な弾性変形をして、いわゆる水平ニップが形成され、また、熱定着ローラF1の周速に対して、後述する耐熱ベルトF3または記録媒体F5の搬送速度に差異が生じることもないので、極めて安定した画像定着が可能となる。
また、熱定着ローラF1の内部に、加熱源を構成する2本の柱状ハロゲンランプF1a、F1aが内蔵されており、これらの柱状ハロゲンランプF1a、F1aの発熱エレメントはそれぞれ異なった位置に配置されている。そして、各柱状ハロゲンランプF1a、F1aが選択的に点灯されることにより、後述する耐熱ベルトF3が熱定着ローラF1に巻き付いた定着ニップ部位と、後述するベルト張架部材F4が熱定着ローラF1に摺接する部位との異なる条件下や、幅の広い記録媒体と幅の狭い記録媒体との異なる条件下等での温度コントローラが容易に行われるようになっている。
加圧ローラF2は、熱定着ローラF1と対向するように配されており、後述する耐熱ベルトF3を介して、未定着のトナー画像が形成された記録媒体F5に対して圧力を加えるよう構成されている。
また、加圧ローラF2は、パイプ材で構成されたローラ基材F2bと、その外周を被覆する弾性体F2cとを有し、図に矢印で示す時計方向に回転可能になっている。
また、加圧ローラF2は、パイプ材で構成されたローラ基材F2bと、その外周を被覆する弾性体F2cとを有し、図に矢印で示す時計方向に回転可能になっている。
前述した熱定着ローラF1の弾性体F1cと加圧ローラF2の弾性体F2cとは、略均一な弾性変形をして、いわゆる水平ニップを形成する。また、熱定着ローラF1の周速に対して、後述する耐熱ベルトF3または記録媒体F5の搬送速度に差異が生じることもないので、極めて安定した画像定着が可能となる。
耐熱ベルトF3は、加圧ローラF2とベルト張架部材F4の外周に張架されて移動可能とされ、熱定着ローラF1と加圧ローラF2との間に挟圧されるエンドレスの環状のベルトである。
耐熱ベルトF3は、加圧ローラF2とベルト張架部材F4の外周に張架されて移動可能とされ、熱定着ローラF1と加圧ローラF2との間に挟圧されるエンドレスの環状のベルトである。
この耐熱ベルトF3は、0.03mm以上の厚みを有し、その表面(記録媒体F5が接触する側の面)をPFAで形成し、裏面(加圧ローラF2およびベルト張架部材F4と接触する側の面)をポリイミドで形成した2層構成のシームレスチューブで形成されている。なお、耐熱ベルトF3は、これに限定されず、ステンレス管やニッケル電鋳管等の金属管、シリコーン等の耐熱樹脂管等の他の材料で形成することもできる。
ベルト張架部材F4は、熱定着ローラF1と加圧ローラF2との定着ニップ部よりも記録媒体F5搬送方向上流側に配設されるとともに、加圧ローラF2の回転軸F2aを中心として矢印P方向に揺動可能に配設されている。
ベルト張架部材F4は、記録媒体F5が定着ニップ部を通過しない状態において、耐熱ベルトF3を熱定着ローラF1の接線方向に張架するように構成されている。記録媒体F5が定着ニップ部に進入する初期位置で定着圧力が大きいと進入がスムーズに行われなくて、記録媒体F5の先端が折れた状態で定着される場合があるが、このように耐熱ベルトF3を熱定着ローラF1の接線方向に張架する構成にすることで、記録媒体F5の進入がスムーズに行われる記録媒体F5の導入口部が形成でき、安定した記録媒体F5の定着ニップ部への進入が可能となる。
ベルト張架部材F4は、記録媒体F5が定着ニップ部を通過しない状態において、耐熱ベルトF3を熱定着ローラF1の接線方向に張架するように構成されている。記録媒体F5が定着ニップ部に進入する初期位置で定着圧力が大きいと進入がスムーズに行われなくて、記録媒体F5の先端が折れた状態で定着される場合があるが、このように耐熱ベルトF3を熱定着ローラF1の接線方向に張架する構成にすることで、記録媒体F5の進入がスムーズに行われる記録媒体F5の導入口部が形成でき、安定した記録媒体F5の定着ニップ部への進入が可能となる。
ベルト張架部材F4は、耐熱ベルトF3の内周に嵌挿されて加圧ローラF2と協働して耐熱ベルトF3に張力fを付与する略半月状のベルト摺動部材(耐熱ベルトF3はベルト張架部材F4上を摺動する)である。このベルト張架部材F4は、耐熱ベルトF3が熱定着ローラF1と加圧ローラF2との押圧部接線Lより熱定着ローラF1側に巻き付けてニップを形成する位置に配置される。突壁F4aはベルト張架部材F4の軸方向一端または両端に突設されており、この突壁F4aは、耐熱ベルトF3が軸方向端の一方に寄った場合に、この耐熱ベルトF3がこの突壁F4aに当接することで耐熱ベルトF3の端への寄りを規制するものである。突壁F4aの熱定着ローラF1と反対側の端部とフレームとの間にスプリングF9が縮設されていて、ベルト張架部材F4の突壁F4aが熱定着ローラF1に軽く押圧され、ベルト張架部材F4が熱定着ローラF1に摺接して位置決めされる。
ベルト張架部材F4が熱定着ローラF1に軽く押圧される位置がニップ初期位置とされ、また、熱定着ローラF1に加圧ローラF2が押圧する位置がニップ終了位置とされる。
定着装置F40において、未定着のトナー画像F5aが形成された記録媒体F5は、上記ニップ初期位置から定着ニップ部に進入して耐熱ベルトF3と熱定着ローラF1との間を通過し、ニップ終了位置から抜け出ることで、記録媒体F5上に形成された未定着のトナー画像F5aが熱定着され、その後、熱定着ローラF1への加圧ローラF2の押圧部の接線方向Lに排出される。
定着装置F40において、未定着のトナー画像F5aが形成された記録媒体F5は、上記ニップ初期位置から定着ニップ部に進入して耐熱ベルトF3と熱定着ローラF1との間を通過し、ニップ終了位置から抜け出ることで、記録媒体F5上に形成された未定着のトナー画像F5aが熱定着され、その後、熱定着ローラF1への加圧ローラF2の押圧部の接線方向Lに排出される。
クリーニング部材F6は、加圧ローラF2とベルト張架部材F4との間に配置されている。
このクリーニング部材F6は耐熱ベルトF3の内周面に摺接して耐熱ベルトF3の内周面の異物や摩耗粉等をクリーニングするものである。このように異物や摩耗粉等をクリーニングすることで、耐熱ベルトF3をリフレッシュし、前述の摩擦係数の不安定要因を除去している。また、ベルト張架部材F4に凹部F4fが設けられており、耐熱ベルトF3から除去した異物や摩耗粉等を収納するよう構成されている。
このクリーニング部材F6は耐熱ベルトF3の内周面に摺接して耐熱ベルトF3の内周面の異物や摩耗粉等をクリーニングするものである。このように異物や摩耗粉等をクリーニングすることで、耐熱ベルトF3をリフレッシュし、前述の摩擦係数の不安定要因を除去している。また、ベルト張架部材F4に凹部F4fが設けられており、耐熱ベルトF3から除去した異物や摩耗粉等を収納するよう構成されている。
なお、耐熱ベルトF3を加圧ローラF2とベルト張架部材F4とにより張架して加圧ローラF2で安定して駆動するには、加圧ローラF2と耐熱ベルトF3との摩擦係数をベルト張架部材F4と耐熱ベルトF3との摩擦係数より大きく設定するとよい。しかし、摩擦係数は、耐熱ベルトF3と加圧ローラF2との間あるいは耐熱ベルトF3とベルト張架部材F4との間への異物の侵入や、耐熱ベルトF3と加圧ローラF2およびベルト張架部材F4との接触部の摩耗などによって不安定になる場合がある。
そこで、加圧ローラF2と耐熱ベルトF3の巻き付け角よりベルト張架部材F4と耐熱ベルトF3の巻き付け角が小さくなるように、また、加圧ローラF2の径よりベルト張架部材F4の径が小さくなるように設定する。これにより、耐熱ベルトF3がベルト張架部材F4を摺動する長さが短くなり、経時変化や外乱などに対する不安定要因から回避でき、耐熱ベルトF3を加圧ローラF2で安定して駆動することができるようになる。
トナー粒子が定着ニップ部位を通過するのに要する時間(ニップ時間)は、0.02〜0.2秒であるのが好ましく、0.03〜0.1秒であるのがより好ましい。トナー粒子が定着ニップ部を通過するのに要する時間がこのように短い時間であっても、前述したような本発明の液体現像剤を用いることにより、十分に定着させることができ、印刷速度のさらなる高速化を図ることができる。
熱定着ローラF1により加える熱(定着温度)は、具体的には、80〜200℃であるのが好ましく、100〜180℃であるのがより好ましい。
熱定着ローラF1により加える熱(定着温度)は、具体的には、80〜200℃であるのが好ましく、100〜180℃であるのがより好ましい。
《液体現像剤》
次に、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤について説明する。本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤は、絶縁性液体中にトナー粒子が分散したものである。
<トナー粒子>
まず、トナー粒子について説明する。
次に、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤について説明する。本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤は、絶縁性液体中にトナー粒子が分散したものである。
<トナー粒子>
まず、トナー粒子について説明する。
[トナー粒子の形状]
本発明の画像形成装置は、以下に示すような形状のトナー粒子が絶縁性液体中に分散した液体現像剤に適用するものである。
すなわち、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤中に分散したトナー粒子は、その平均径が0.7〜3μmのものであり、かつ、下記式(I)で表される粒度分布の幅Sが1.4以下のものである。
S=〔D(90)−D(10)〕/D(50) ・・・ (I)
(ただし、トナー粒子を小さい粒径から粒度分布の測定をした場合において、累積体積にて全体の体積のX%の地点での粒径をD(X)とする。)
本発明の画像形成装置は、以下に示すような形状のトナー粒子が絶縁性液体中に分散した液体現像剤に適用するものである。
すなわち、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤中に分散したトナー粒子は、その平均径が0.7〜3μmのものであり、かつ、下記式(I)で表される粒度分布の幅Sが1.4以下のものである。
S=〔D(90)−D(10)〕/D(50) ・・・ (I)
(ただし、トナー粒子を小さい粒径から粒度分布の測定をした場合において、累積体積にて全体の体積のX%の地点での粒径をD(X)とする。)
このような形状のトナー粒子を用いることにより、形成されるトナー画像の解像度を十分に高いものとすることができる。また、トナー粒子の形状が上記のようなものであると、現像ローラP23上において、コロナ放電器P24によって、現像ローラP23の表面近傍にトナー粒子を偏在(密集)させた際に、各トナー粒子間に、適度な量の絶縁性液体を存在させることができる。このように、各トナー粒子間に絶縁性液体が存在すると、感光体P21に転写する際に、トナー粒子を容易に、かつ、高濃度で転写することができる。また、回収部P4に回収した際に、密集した状態から、容易に分散した状態へとすることができる。また、感光体P21、中間転写ローラP31等に転写した後においても、各トナー粒子間に適度な量の絶縁性液体を存在させることができるため、感光体P21から中間転写ローラP31への転写の際や、中間転写ローラP31から記録媒体への転写の際に、確実にトナー像を転写することができ、転写効率、現像効率に特に優れたものとなる。
本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤中に分散したトナー粒子は、その平均径が0.7〜3μmのものであるが、0.8〜2.5μmのものであるのが好ましく、0.8〜2.0μmのものであるのがより好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。これに対して、トナー粒子の平均粒径が前記下限値未満であると、各トナー粒子間での特性のばらつきが大きくなり、液体現像剤全体としての信頼性を高いものとできなくなる結果、優れた現像性、転写性が得られない。また、保存時にトナー粒子の凝集が起こる可能性があり、十分な解像度のトナー画像を得るのが困難となる。一方、トナー粒子の平均粒径が前記上限値を超えると、十分な解像度のトナー画像を得ることができない。また、画像形成装置を長時間停止させた場合等において、トナー粒子の沈降が起こりやすくなり、十分な現像濃度を得るのが困難となる。なお、本明細書では、「平均粒径」とは、体積基準の平均粒径のことを指すものとする。
また、本発明において下記式(I)で表されるトナー粒子の粒度分布の幅Sは1.4以下であるが、1.3以下であるのが好ましく、1.2以下であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。これに対して、トナー粒子の粒度分布の幅Sが大きすぎると、現像ローラP23上において、コロナ放電器P24によって、現像ローラP23の表面近傍にトナー粒子を偏在(密集)させた際に、トナー粒子間の隙間が小さくなるため、各トナー粒子間に適度な量の絶縁性液体を存在させることが困難となり、効率的な転写、現像が困難になる。また、回収部P4に液体現像剤を回収した際に、密集した状態のトナー粒子を十分に分散することができず、回収した液体現像剤を十分に再利用するのが困難となる。
また、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤を構成するトナー粒子についての下記式(I)で表される円形度Rの平均値(平均円形度)は、0.85以上であるのが好ましく、0.90〜0.99であるのがより好ましく、0.92〜0.99であるのがさらに好ましい。
R=L0/L1・・・(I)
(ただし、式中、L1[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の周囲長、L0[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の面積に等しい面積の真円の周囲長を表す。)
これにより、トナー粒子の粒径を十分に小さいものとしつつ、トナー粒子の転写効率、現像効率を特に優れたものとすることができる。
R=L0/L1・・・(I)
(ただし、式中、L1[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の周囲長、L0[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の面積に等しい面積の真円の周囲長を表す。)
これにより、トナー粒子の粒径を十分に小さいものとしつつ、トナー粒子の転写効率、現像効率を特に優れたものとすることができる。
また、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤を構成するトナー粒子間での平均円形度の標準偏差は、0.15以下であるのが好ましく、0.001〜0.10であるのがより好ましく、0.001〜0.05であるのがさらに好ましい。これにより、各トナー粒子間での帯電特性、定着特性等の特性のばらつきが特に小さくなり、画質に特に優れた画像を得ることができる。
[トナー粒子の構成材料]
次に、前述したような形状のトナー粒子の構成材料について説明する。
トナー粒子(トナー)は、少なくとも、結着樹脂(樹脂材料)と着色剤とを含むものである。
1.樹脂材料
液体現像剤を構成するトナーは、主成分としての樹脂材料を含む材料で構成されている。
次に、前述したような形状のトナー粒子の構成材料について説明する。
トナー粒子(トナー)は、少なくとも、結着樹脂(樹脂材料)と着色剤とを含むものである。
1.樹脂材料
液体現像剤を構成するトナーは、主成分としての樹脂材料を含む材料で構成されている。
本発明においては、樹脂(バインダー樹脂)は、特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体等のスチレン系樹脂でスチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニール樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂等が挙げられる。これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。この中でも、ポリエステル樹脂を用いた場合、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性を特に優れたものとすることができる。
樹脂(樹脂材料)の軟化温度は、特に限定されないが、50〜140℃であるのが好ましく、50〜130℃であるのがより好ましく、60〜120℃であるのがさらに好ましい。なお、本明細書で、軟化温度とは、高化式フローテスター(島津製作所製)における測定条件:昇温速度:5℃/min、ダイ穴径1.0mmで規定される軟化開始温度のことを指す。
2.着色剤
また、トナーは、着色剤を含んでいる。着色剤としては、例えば、顔料、染料等を使用することができる。このような顔料、染料としては、例えば、カーボンブラック、スピリットブラック、ランプブラック(C.I.No.77266)、マグネタイト、チタンブラック、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、キノリンイエロー、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、カルコオイルブルー、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、ファイナルイエローグリーンG、ローダミン6G、キナクリドン、ローズベンガル(C.I.No.45432)、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー5:1、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー162、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、金属錯塩染料、シリカ、酸化アルミニウム、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、トナーは、着色剤を含んでいる。着色剤としては、例えば、顔料、染料等を使用することができる。このような顔料、染料としては、例えば、カーボンブラック、スピリットブラック、ランプブラック(C.I.No.77266)、マグネタイト、チタンブラック、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、キノリンイエロー、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、カルコオイルブルー、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、ファイナルイエローグリーンG、ローダミン6G、キナクリドン、ローズベンガル(C.I.No.45432)、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー5:1、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー162、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、金属錯塩染料、シリカ、酸化アルミニウム、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
3.その他の成分
また、トナーは、上記以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、ワックス、帯電制御剤、磁性粉末等が挙げられる。
ワックスとしては、例えば、オゾケライト、セルシン、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックス等の炭化水素系ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、キャンデリラワックス、綿ロウ、木ロウ、ミツロウ、ラノリン、モンタンワックス、脂肪酸エステル等のエステル系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド等のアミド系ワックス、ラウロン、ステアロン等のケトン系ワックス、エーテル系ワックス等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、トナーは、上記以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、ワックス、帯電制御剤、磁性粉末等が挙げられる。
ワックスとしては、例えば、オゾケライト、セルシン、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックス等の炭化水素系ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、キャンデリラワックス、綿ロウ、木ロウ、ミツロウ、ラノリン、モンタンワックス、脂肪酸エステル等のエステル系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド等のアミド系ワックス、ラウロン、ステアロン等のケトン系ワックス、エーテル系ワックス等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
帯電制御剤としては、例えば、安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、ニグロシン染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、塩素化ポリエステル、ニトロフニン酸等が挙げられる。
磁性粉末としては、例えば、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料で構成されたもの等が挙げられる。
また、トナー粒子の構成材料(成分)としては、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム、シリカ、酸化チタン、酸化鉄、脂肪酸、脂肪酸金属塩、等を用いてもよい。
磁性粉末としては、例えば、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料で構成されたもの等が挙げられる。
また、トナー粒子の構成材料(成分)としては、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム、シリカ、酸化チタン、酸化鉄、脂肪酸、脂肪酸金属塩、等を用いてもよい。
<絶縁性液体>
次に、絶縁性液体について説明する。
本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤を構成する絶縁性液体としては、十分に絶縁性の高い液体であれば、特に限定されないが、不飽和結合を有する不飽和脂肪酸成分を含むものを用いるのが好ましい。
不飽和脂肪酸成分は、植物由来の油脂であり、環境に優しい成分である。したがって、画像形成装置外への絶縁性液体の漏出や、使用済液体現像剤の廃棄等による絶縁性液体の環境への負荷を低減することができる。その結果、環境に優しい画像形成装置を提供することができる。
次に、絶縁性液体について説明する。
本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤を構成する絶縁性液体としては、十分に絶縁性の高い液体であれば、特に限定されないが、不飽和結合を有する不飽和脂肪酸成分を含むものを用いるのが好ましい。
不飽和脂肪酸成分は、植物由来の油脂であり、環境に優しい成分である。したがって、画像形成装置外への絶縁性液体の漏出や、使用済液体現像剤の廃棄等による絶縁性液体の環境への負荷を低減することができる。その結果、環境に優しい画像形成装置を提供することができる。
また、不飽和脂肪酸成分は、トナー粒子の記録媒体への定着性向上に寄与することができる成分である。より詳しく説明すると、不飽和脂肪酸成分は、酸化されることにより(定着時に酸化されることにより)、重合反応が進行し、それ自体が硬化することによって、トナー粒子の定着性を向上させる機能を有する成分である。また、不飽和脂肪酸成分が硬化することにより、定着したトナー画像に対して、水性ボールペンでの追記を容易かつ確実に行うことができる。
また、不飽和脂肪酸成分は、トナー粒子(トナー粒子を構成する樹脂材料)との親和性が高いため、絶縁性液体として不飽和脂肪酸成分を含むものを用いた場合、トナー粒子の分散性を向上させることができる。その結果、画像形成装置を長時間停止させた場合等において、トナー粒子の沈降や凝集等を効果的に防止することができ、現像濃度の低下や、得られるトナー画像の解像度の低下を効果的に防止することができる。
不飽和脂肪酸成分を構成する不飽和脂肪酸としては、例えば、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸等の一価不飽和脂肪酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、アラキドン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸等(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等の多価不飽和脂肪酸の不飽和脂肪酸やこれらの誘導体等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述したような不飽和脂肪酸成分は、例えば、ひまし油、桐油、紅花油、亜麻仁油、ひまわり油、コーン油、綿実油、菜種油、大豆油、ごま油、トウモロコシ油、大麻油、月見草油、ブラックカラント油、ボリジ油(ボラージ油)、イワシ油、サバ油、ニシン油等の植物由来の油脂、各種動物由来の油脂等の天然由来の油脂から得ることができる。
絶縁性液体中における全脂肪酸成分に対する不飽和脂肪酸成分の割合は、特に限定されないが、10mol%以上であるのが好ましく、20mol%以上であるのがより好ましく、20〜90mol%であるのがさらに好ましい。これにより、定着時において、酸化重合反応をより効果的に進行させることができる。
絶縁性液体中における全脂肪酸成分に対する不飽和脂肪酸成分の割合は、特に限定されないが、10mol%以上であるのが好ましく、20mol%以上であるのがより好ましく、20〜90mol%であるのがさらに好ましい。これにより、定着時において、酸化重合反応をより効果的に進行させることができる。
また、絶縁性液体中において、不飽和脂肪酸成分は、いかなる形態をとっていてもよい。例えば、絶縁性液体中において、不飽和脂肪酸成分は、不飽和脂肪酸(または、共不飽和脂肪酸塩)として存在するものであってもよいし、他の成分と結合して化合物を形成していてもよい。このような化合物としては、例えば、不飽和脂肪酸成分とアルコール成分(多価アルコール成分)とのエステル、不飽和脂肪酸成分とアミン成分(多価アミン成分)とのアミド等が挙げられるが、中でも、エステルが好ましく、グリセリンと、不飽和脂肪酸成分とのエステル(以下、「不飽和脂肪酸トリグリセリド」とも言う)がより好ましい。絶縁性液体中において、上記のようなエステルが形成されていることにより、液体現像剤中において、トナー粒子の分散性が向上し、現像濃度の低下や、得られるトナー画像の解像度の低下を効果的に防止することができる。また、記録媒体にトナー粒子を強固に定着することができる。
絶縁性液体中の不飽和脂肪酸トリグリセリドの含有量は、20〜90wt%であるのが好ましく、30〜80wt%であるのがより好ましく、40〜70wt%であるのがさらに好ましい。絶縁性液体中の不飽和脂肪酸トリグリセリドの含有量をこのような範囲の値とすることにより、現像濃度の低下や、得られるトナー画像の解像度の低下をより効果的に防止することができる。また、記録媒体にトナー粒子をより強固に定着することができる。
また、本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤を構成する絶縁性液体には、前述した不飽和脂肪酸トリグリセリドとともに、脂肪酸モノエステルが含まれているのが好ましい。このように脂肪酸モノエステルが含まれていることにより、以下のような効果が得られる。すなわち、不飽和脂肪酸トリグリセリドと、脂肪酸モノエステルとでは、一般に、脂肪酸モノエステルのほうが、粘度が低い性質を有する。このため、絶縁性液体に不飽和脂肪酸トリグリセリド、および、脂肪酸モノエステルの双方を含むことにより、絶縁性液体、液体現像剤ともに適度な粘度とすることができる。その結果、液供給ローラP22によって適度な量の液体現像剤を現像ローラP23に提供することができる。また、液体現像剤の記録媒体内への浸透を好適なものとすることができる。さらに、絶縁性液体中の不飽和脂肪酸成分の酸化により、トナー粒子を含んだ状態で、絶縁性液体(不飽和脂肪酸成分)が硬化するため、硬化した絶縁性液体と記録媒体とのアンカー効果により、トナー粒子を記録媒体へ強固に定着することができる。また、脂肪酸モノエステルは、定着過程において樹脂粒子(トナー粒子)に浸透し、可塑剤効果を発現する。この可塑剤効果により、例えば、記録媒体として紙を用いた場合には、トナー粒子が紙繊維の隙間に入り込み易くなるため、トナー粒子の定着強度をより高いものとすることができる。さらに、このようにトナー粒子が記録媒体の繊維の隙間に入り込むことにより、得られるトナー画像が、凹凸のない、平滑なものとなる結果、形成される画像の光沢(グロス)を優れたものとすることができる。特に、脂肪酸モノエステルの中でも、不飽和結合を有する不飽和脂肪酸モノエステルを用いた場合、定着する際に、不飽和脂肪酸モノエステルが酸化重合反応することにより、より強固にトナー粒子を記録媒体に定着することができる。また、脂肪酸モノエステルは環境に優しい成分であるため、画像形成装置外への絶縁性液体の漏出や、使用済液体現像剤の廃棄等による絶縁性液体の環境への負荷を低減することができる。その結果、環境に優しい画像形成装置を提供することができる。
絶縁性液体中の不飽和脂肪酸トリグリセリドの含有量をX[wt%]、脂肪酸モノエステルの含有量をY[wt%]としたとき、0.1≦X/Y≦9の関係を満足するのが好ましく、0.4≦X/Y≦9の関係を満足するものであるのがより好ましく、0.6≦X/Y≦9の関係を満足するものであるのがさらに好ましい。このような関係を満足することにより、絶縁性液体の粘度をより適度なものとすることができ、液供給ローラP22によって、より適度な量の液体現像剤を現像ローラP23に提供することができる。また、絶縁性液体の記録媒体への浸透性をより高いものとすることができ、その結果、不飽和脂肪酸成分の硬化によるアンカー効果がより顕著に発揮され、記録媒体へトナー粒子の定着強度を特に優れたものとすることができる。また、可塑効果をより顕著なものとすることができ、形成される画像の光沢(グロス)を特に優れたものとすることができる。
また、絶縁性液体中に飽和脂肪酸成分が含まれていてもよい。飽和脂肪酸成分を含むことにより、液体現像剤の化学的安定性や絶縁性液体の電気絶縁性をさらに高く保つことが可能になり、長期にわたって、高画質のトナー像を形成することができる。
このような飽和脂肪酸成分を構成する飽和脂肪酸としては、例えば、酪酸(C4)、カプロン酸(C6)、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)、ラウリン酸(C12)、ミスチリン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、アラキジン酸(C20)、ベヘン酸(C22)、リグノセリン酸(C24)等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記のような飽和脂肪酸の中でも、分子内の炭素数が、6〜22のものであるのが好ましく、8〜20のものであるのがより好ましく、10〜18のものであるのがさらに好ましい。このような飽和脂肪酸で構成された飽和脂肪酸成分を含むことにより、前述したような効果はさらに顕著なものとして発揮される。
このような飽和脂肪酸成分を構成する飽和脂肪酸としては、例えば、酪酸(C4)、カプロン酸(C6)、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)、ラウリン酸(C12)、ミスチリン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、アラキジン酸(C20)、ベヘン酸(C22)、リグノセリン酸(C24)等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記のような飽和脂肪酸の中でも、分子内の炭素数が、6〜22のものであるのが好ましく、8〜20のものであるのがより好ましく、10〜18のものであるのがさらに好ましい。このような飽和脂肪酸で構成された飽和脂肪酸成分を含むことにより、前述したような効果はさらに顕著なものとして発揮される。
また、絶縁性液体は、上述した以外の成分を含むものであってもよい。例えば、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;エクソン化学社の商品名)、シエルゾール70、シエルゾール71(シエルゾール;シエルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品名)、低粘度・高粘度流動パラフィン(和光純薬工業)等の鉱物油、飽和脂肪酸のグリセリド、脂肪酸モノエステル、中鎖脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル、グリセリン、脂肪酸等の脂肪酸グリセリドの分解物、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の画像形成装置に適用される液体現像剤を構成する絶縁性液体のヨウ素価は、85〜200であるのが好ましく、100〜180であるのがより好ましく、110〜150であるのがさらに好ましい。絶縁性液体のヨウ素価がこのような範囲の値であると、現像濃度の低下や、得られるトナー画像の解像度の低下をより効果的に防止しつつ、記録媒体にトナー粒子をより強固に定着することができる。
絶縁性液体の粘度は、特に限定されないが、5〜1000mPa・sであるのが好ましく、50〜800mPa・sであるのがより好ましく、100〜500mPa・sであるのがさらに好ましい。絶縁性液体の粘度が前記範囲内の値であると、液供給ローラP22に液体現像剤をより均一に供給することができるとともに、液供給ローラP22によって適度な量の液体現像剤を現像ローラP23に提供することができる。その結果、トナー画像の現像性、転写性を特に優れたものにできる。また、液体現像剤の記録媒体内への浸透を好適なものとすることができる。ただし、本明細書における粘度とは25℃において測定した値を指すものとする。
上述したような絶縁性液体の室温(20℃)での電気抵抗は、1×109Ωcm以上であるのが好ましく、1×1011Ωcm以上であるのがより好ましく、1×1013Ωcm以上であるのがさらに好ましい。
また、絶縁性液体の誘電率は、3.5以下であるのが好ましい。
なお、上記説明では、絶縁性液体として、不飽和脂肪酸成分を含むものについて説明したが、これに限定されず、例えば、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、各種シリコーンオイル、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;エクソン社の商品名)、シエルゾール70、シエルゾール71(シエルゾール;シエルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品名)流動パラフィン(和光純薬工業)等を用いてもよい。
また、絶縁性液体の誘電率は、3.5以下であるのが好ましい。
なお、上記説明では、絶縁性液体として、不飽和脂肪酸成分を含むものについて説明したが、これに限定されず、例えば、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、各種シリコーンオイル、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;エクソン社の商品名)、シエルゾール70、シエルゾール71(シエルゾール;シエルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ;スピリッツ社の商品名)流動パラフィン(和光純薬工業)等を用いてもよい。
本発明の画像形成装置で用いる液体現像剤は、前述したような粒径と粒度分布とを満たすトナー粒子が絶縁性液体に分散したものであれば特に限定されず、例えば、樹脂と着色材料を含む微粒子を凝集させてなる粒子、樹脂と着色材料を含む微粒子を会合させてなる粒子(以下、会合粒子という。)、モノマー成分を絶縁体性中で重合させることにより絶縁性液体に不溶な樹脂微粒子を形成する重合法等で得られる球状の粒子、樹脂と着色材料を含む水乳化液を噴霧乾燥させて得られる粒子、およびそれらを絶縁体性液体中で粉砕または解砕させて得られる粒子、粉砕法にて得られる粒子等が絶縁性液体に分散したものを用いることができる。上述した中でも、トナー粒子を、会合粒子を絶縁性液体中で解砕して得ることにより、容易に前記粒径と粒度分布を満たすことができる。
《液体現像剤の製造方法》
液体現像剤の製造方法の一例として、トナー粒子として、会合粒子を絶縁性液体中で解砕して得られる粒子(以下、単に、会合解砕粒子ともいう。)を用いた場合について説明する。
本実施形態において、液体現像剤の製造方法は、主として、樹脂材料で構成された樹脂微粒子を会合させ、会合粒子を得る会合粒子形成工程と、絶縁性液体中において会合粒子を解砕してトナー粒子を得る工程とを有する。
液体現像剤の製造方法の一例として、トナー粒子として、会合粒子を絶縁性液体中で解砕して得られる粒子(以下、単に、会合解砕粒子ともいう。)を用いた場合について説明する。
本実施形態において、液体現像剤の製造方法は、主として、樹脂材料で構成された樹脂微粒子を会合させ、会合粒子を得る会合粒子形成工程と、絶縁性液体中において会合粒子を解砕してトナー粒子を得る工程とを有する。
<会合粒子の調製>
まず、主として樹脂材料で構成された樹脂微粒子が会合した会合粒子の調製方法の一例について説明する。
会合粒子の調製は、いかなる方法を用いるものであってもよいが、本実施形態では、水系液体で構成された水系分散媒中に、主として樹脂材料(トナー構成材料)で構成された分散質(微粒子)が分散した水系乳化液を得、当該水系乳化液中の分散質を会合させることにより、会合粒子を得る。
まず、主として樹脂材料で構成された樹脂微粒子が会合した会合粒子の調製方法の一例について説明する。
会合粒子の調製は、いかなる方法を用いるものであってもよいが、本実施形態では、水系液体で構成された水系分散媒中に、主として樹脂材料(トナー構成材料)で構成された分散質(微粒子)が分散した水系乳化液を得、当該水系乳化液中の分散質を会合させることにより、会合粒子を得る。
[水系乳化液]
本実施形態で用いる水系乳化液について説明する。
後述する水系乳化液調製工程で得られる水系乳化液は、水系液体で構成された水系分散媒中に、分散質(微粒子)が微分散した構成となっている。
(水系分散媒(水系液体))
水系分散媒は、水系液体で構成されている。
本発明において、「水系液体」とは、水および/または水との相溶性に優れる液体(例えば、25℃における水100gに対する溶解度が30g以上の液体)で構成されたもののことを指す。このように、水系液体は、水および/または水との相溶性に優れる液体で構成されたものであるが、主として水で構成されたものであるのが好ましく、特に、水の含有量が70wt%以上のものであるのが好ましく、90wt%以上のものであるのがより好ましい。このようなものを用いることにより、例えば、水系分散媒中における分散質の分散性を高めることができ、水系乳化液中における分散質を、粒径が比較的小さく、かつ、大きさのばらつきの少ないものとすることができる。その結果、最終的に得られる液体現像剤中のトナー粒子は、粒子間での大きさ、形状のばらつきが小さく、円形度の大きいものとなる。
本実施形態で用いる水系乳化液について説明する。
後述する水系乳化液調製工程で得られる水系乳化液は、水系液体で構成された水系分散媒中に、分散質(微粒子)が微分散した構成となっている。
(水系分散媒(水系液体))
水系分散媒は、水系液体で構成されている。
本発明において、「水系液体」とは、水および/または水との相溶性に優れる液体(例えば、25℃における水100gに対する溶解度が30g以上の液体)で構成されたもののことを指す。このように、水系液体は、水および/または水との相溶性に優れる液体で構成されたものであるが、主として水で構成されたものであるのが好ましく、特に、水の含有量が70wt%以上のものであるのが好ましく、90wt%以上のものであるのがより好ましい。このようなものを用いることにより、例えば、水系分散媒中における分散質の分散性を高めることができ、水系乳化液中における分散質を、粒径が比較的小さく、かつ、大きさのばらつきの少ないものとすることができる。その結果、最終的に得られる液体現像剤中のトナー粒子は、粒子間での大きさ、形状のばらつきが小さく、円形度の大きいものとなる。
また、水系分散媒(水系液体)は、後述する高絶縁性液体との相溶性が低いもの(例えば、25℃における高絶縁性液体100gに対する溶解度が0.01g以下のもの)であるのが好ましい。これにより、後述する混合液調製工程で得られる混合液中において、分散質の形状を好適に保持することができ、最終的に得られる液体現像剤中のトナー粒子の形状をより均一なものとすることができる。
水系液体の具体例としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、ピリジン、ピラジン、ピロール等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、アセトアルデヒド等のアルデヒド系溶媒等が挙げられる。
(分散質(微粒子))
分散質は、液体現像剤中のトナー粒子を構成する成分を含むものであり、少なくとも、主成分としての樹脂またはその前駆体(以下、これらを総称して、「樹脂材料」とも言う)を含む材料で構成されている。樹脂の前駆体としては、例えば、当該樹脂のモノマー、ダイマー、オリゴマー、プレポリマー等が挙げられる。
分散質は、液体現像剤中のトナー粒子を構成する成分を含むものであり、少なくとも、主成分としての樹脂またはその前駆体(以下、これらを総称して、「樹脂材料」とも言う)を含む材料で構成されている。樹脂の前駆体としては、例えば、当該樹脂のモノマー、ダイマー、オリゴマー、プレポリマー等が挙げられる。
以下、分散質の構成材料について説明する。
1.樹脂(樹脂材料)
分散質は、主成分としての樹脂を含む材料で構成されている。
樹脂は、特に限定されず、前述のトナー粒子を構成する樹脂およびその前駆体を用いることができる。なお、前述した樹脂には、必要に応じて硬化剤等が含まれていてもよい。
1.樹脂(樹脂材料)
分散質は、主成分としての樹脂を含む材料で構成されている。
樹脂は、特に限定されず、前述のトナー粒子を構成する樹脂およびその前駆体を用いることができる。なお、前述した樹脂には、必要に応じて硬化剤等が含まれていてもよい。
2.溶媒
分散質中には、その成分の少なくとも一部を溶解する溶媒が含まれていてもよい。これにより、例えば、水系乳化液中における分散質の流動性を高めることができ、水系乳化液中における分散質を、粒径が比較的小さく、かつ、大きさのばらつきの少ないものとすることができる。その結果、最終的に得られる液体現像剤中のトナー粒子は、粒子間での大きさ、形状のばらつきが小さく、円形度の大きいものとなる。
分散質中には、その成分の少なくとも一部を溶解する溶媒が含まれていてもよい。これにより、例えば、水系乳化液中における分散質の流動性を高めることができ、水系乳化液中における分散質を、粒径が比較的小さく、かつ、大きさのばらつきの少ないものとすることができる。その結果、最終的に得られる液体現像剤中のトナー粒子は、粒子間での大きさ、形状のばらつきが小さく、円形度の大きいものとなる。
溶媒としては、分散質を構成する成分の少なくとも一部を溶解するものであればいかなるものであってもよいが、前述した水系液体よりも沸点が低いものを用いるのが好ましい。これにより、溶媒を容易に除去することができる。
また、溶媒は、前述した水系分散媒(水系液体)との相溶性が低いもの(例えば、25℃における水系分散媒100gに対する溶解度が30g以下のもの)であるのが好ましい。これにより、水系乳化液中において、分散質を安定した状態で微分散させることができる。
また、溶媒は、前述した水系分散媒(水系液体)との相溶性が低いもの(例えば、25℃における水系分散媒100gに対する溶解度が30g以下のもの)であるのが好ましい。これにより、水系乳化液中において、分散質を安定した状態で微分散させることができる。
また、溶媒の組成は、例えば、前述した樹脂、着色剤の組成や、水系分散媒の組成等に応じて適宜選択することができる。
例えば、溶媒としては、二硫化炭素、四塩化炭素等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−メトキシエタノール、アリルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、2−メトキシエタノール等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、オクタン、ジデカン、メチルシクロヘキセン、イソプレン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、フルフリルアルコール等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化合物系溶媒、アセチルアセトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、クロロ酢酸エチル、クロロ酢酸ブチル、クロロ酢酸イソブチル、ギ酸エチル、ギ酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、トリメチルアミン、ヘキシルアミン、トリエチルアミン、アニリン等のアミン系溶媒、アクリロニトリル、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ系溶媒、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、アクリルアルデヒド等のアルデヒド系溶媒等の有機溶媒等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を混合したものを用いることができる。
例えば、溶媒としては、二硫化炭素、四塩化炭素等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−メトキシエタノール、アリルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、2−メトキシエタノール等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、オクタン、ジデカン、メチルシクロヘキセン、イソプレン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、フルフリルアルコール等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化合物系溶媒、アセチルアセトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、クロロ酢酸エチル、クロロ酢酸ブチル、クロロ酢酸イソブチル、ギ酸エチル、ギ酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、トリメチルアミン、ヘキシルアミン、トリエチルアミン、アニリン等のアミン系溶媒、アクリロニトリル、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ系溶媒、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、アクリルアルデヒド等のアルデヒド系溶媒等の有機溶媒等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を混合したものを用いることができる。
また、分散質中には、通常、着色剤が含まれている。着色剤としては、例えば、顔料、染料等を使用することができる。このような顔料、染料としては、特に限定されないが、例えば、前述のトナー粒子を構成する材料として例示したものを用いることができる。
水系乳化液中における着色剤の含有量は、特に限定されないが、0.1〜15wt%であるのが好ましく、0.3〜10wt%であるのがより好ましい。着色剤の含有量が前記下限値未満であると、着色剤の種類によっては、十分な濃度の可視像を形成するのが困難になる可能性がある。一方、着色剤の含有量が前記上限値を超えると、最終的に得られるトナーの定着強度や帯電特性が低下する可能性がある。
水系乳化液中における着色剤の含有量は、特に限定されないが、0.1〜15wt%であるのが好ましく、0.3〜10wt%であるのがより好ましい。着色剤の含有量が前記下限値未満であると、着色剤の種類によっては、十分な濃度の可視像を形成するのが困難になる可能性がある。一方、着色剤の含有量が前記上限値を超えると、最終的に得られるトナーの定着強度や帯電特性が低下する可能性がある。
また、分散質中には、ワックスが含まれていてもよい。ワックスは、通常、離型性を向上させる目的で用いられるものである。このようなワックスとしては、特に限定されないが、例えば、前述のトナー粒子を構成する材料として例示したものを用いることができる。
水系乳化液中におけるワックスの含有量は、特に限定されないが、1.0wt%以下であるのが好ましく、0.5wt%以下であるのがより好ましい。ワックスの含有量が多すぎると、最終的に得られる液体現像剤中において、トナー粒子からワックスが遊離し、粗大化して、トナーの転写効率が低下する傾向を示す。
水系乳化液中におけるワックスの含有量は、特に限定されないが、1.0wt%以下であるのが好ましく、0.5wt%以下であるのがより好ましい。ワックスの含有量が多すぎると、最終的に得られる液体現像剤中において、トナー粒子からワックスが遊離し、粗大化して、トナーの転写効率が低下する傾向を示す。
ワックスの軟化温度は、特に限定されないが、50〜130℃であるのが好ましく、50〜120℃であるのがより好ましい。
また、水系乳化液中には、これら以外の成分が含まれていてもよい。このような成分としては、例えば、乳化分散剤、帯電制御剤、磁性粉末等が挙げられる。この中でも、乳化分散剤を用いた場合、分散質の分散性が向上するとともに、比較的容易に、水系乳化液中での分散質の形状、大きさのばらつきを特に小さいものとし、また、分散質の形状を略球形状とすることができる。その結果、最終的な液体現像剤を、略球形状で、均一な形状、大きさの揃ったトナー粒子で構成されたものとして得ることができる。ここで、乳化分散剤としては、例えば、乳化剤、分散剤、分散助剤等が挙げられる。
また、水系乳化液中には、これら以外の成分が含まれていてもよい。このような成分としては、例えば、乳化分散剤、帯電制御剤、磁性粉末等が挙げられる。この中でも、乳化分散剤を用いた場合、分散質の分散性が向上するとともに、比較的容易に、水系乳化液中での分散質の形状、大きさのばらつきを特に小さいものとし、また、分散質の形状を略球形状とすることができる。その結果、最終的な液体現像剤を、略球形状で、均一な形状、大きさの揃ったトナー粒子で構成されたものとして得ることができる。ここで、乳化分散剤としては、例えば、乳化剤、分散剤、分散助剤等が挙げられる。
分散剤としては、例えば、粘土鉱物、シリカ、燐酸三カルシウム等の無機系分散剤、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ヒドロキシステアリン酸エステル等の非イオン性有機分散剤、トリステアリン酸金属塩(例えば、アルミニウム塩等)、ジステアリン酸金属塩(例えば、アルミニウム塩、バリウム塩等)、ステアリン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、鉛塩、亜鉛塩等)、リノレン酸金属塩(例えば、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩、亜鉛塩等)、オクタン酸金属塩(例えば、アルミニウム塩、カルシウム塩、コバルト塩等)、オレイン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、コバルト塩等)、パルミチン酸金属塩(例えば、亜鉛塩等)、ナフテン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩、亜鉛塩等)、レジン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、コバルト塩、マンガン鉛塩、亜鉛塩等)、ポリアクリル酸金属塩(例えば、ナトリウム塩等)、ポリメタクリル酸金属塩(例えば、ナトリウム塩等)、ポリマレイン酸金属塩(例えば、ナトリウム塩等)、アクリル酸−マレイン酸共重合体金属塩(例えば、ナトリウム塩等)、ポリスチレンスルホン酸金属塩(例えば、ナトリウム塩等)等のアニオン性有機分散剤、4級アンモニウム塩等のカチオン性有機分散剤等が挙げられる。この中でも、非イオン性有機分散剤またはアニオン性有機分散剤が特に好ましい。
水系乳化液中における分散剤の含有量は、特に限定されないが、3.0wt%以下であるのが好ましく、0.01〜1.0wt%であるのがより好ましい。
また、分散助剤としては、例えば、アニオン、カチオン、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
分散助剤は、分散剤と併用するものであるのが好ましい。水系乳化液が分散剤を含むものである場合、水系乳化液中における分散助剤の含有量は、特に限定されないが、2.0wt%以下であるのが好ましく、0.005〜0.5wt%であるのがより好ましい。
また、分散助剤としては、例えば、アニオン、カチオン、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
分散助剤は、分散剤と併用するものであるのが好ましい。水系乳化液が分散剤を含むものである場合、水系乳化液中における分散助剤の含有量は、特に限定されないが、2.0wt%以下であるのが好ましく、0.005〜0.5wt%であるのがより好ましい。
前記帯電制御剤および前記磁性粉末としては、特に限定されないが、例えば、前述のトナー粒子を構成する材料として例示したものを用いることができる。
また、水系乳化液中には、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム等が添加されていてもよい。
また、水系乳化液中には、分散質以外の成分が、不溶分として分散していてもよい。例えば、水系乳化液中には、シリカ、酸化チタン、酸化鉄等の無機系微粉末、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の有機系微粉末等が分散していてもよい。
また、水系乳化液中には、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム等が添加されていてもよい。
また、水系乳化液中には、分散質以外の成分が、不溶分として分散していてもよい。例えば、水系乳化液中には、シリカ、酸化チタン、酸化鉄等の無機系微粉末、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の有機系微粉末等が分散していてもよい。
以上説明したような本発明に用いる水系乳化液においては、分散質が液状であるため、分散質はその表面張力により、円形度(真球度)の大きい形状になる傾向を示す。したがって、最終的に得られる液体現像中のトナー粒子は、円形度が特に高く、各粒子間での形状のばらつきが特に小さいものとなる。
水系乳化液中における分散質の含有率は、特に限定されないが、5〜55wt%であるのが好ましく、10〜50wt%であるのがより好ましい。これにより、水系乳化液中における分散質同士の結合(凝集)をより確実に防止しつつ、トナー粒子(液体現像剤)の生産性を特に優れたものとすることができる。
水系乳化液中の分散質(液状の分散質)の平均粒径は、特に限定されないが、0.01〜3μmであるのが好ましく、0.1〜2μmであるのがより好ましい。これにより、最終的に得られるトナー粒子の大きさを最適なものとすることができる。
水系乳化液中における分散質の含有率は、特に限定されないが、5〜55wt%であるのが好ましく、10〜50wt%であるのがより好ましい。これにより、水系乳化液中における分散質同士の結合(凝集)をより確実に防止しつつ、トナー粒子(液体現像剤)の生産性を特に優れたものとすることができる。
水系乳化液中の分散質(液状の分散質)の平均粒径は、特に限定されないが、0.01〜3μmであるのが好ましく、0.1〜2μmであるのがより好ましい。これにより、最終的に得られるトナー粒子の大きさを最適なものとすることができる。
[水系乳化液調製工程]
上述したような水系乳化液は、例えば、以下のようにして調製することができる(水系乳化液調製工程)。
まず、前述した水系液体に、必要に応じて分散剤を添加した水性溶液を用意する。
一方、前述したようなトナーの主成分となる樹脂またはその前駆体(以下、これらを総称して、「樹脂材料」とも言う)を含む樹脂液を調製する。樹脂液の調製には、例えば、樹脂材料に加えて前述した溶媒を用いてもよい。また、樹脂液は、樹脂材料を加熱することにより得られる溶融した液体であってもよい。また、樹脂液の調製には、例えば、樹脂材料、着色剤等のトナー用材料を混練して得られた混練物を用いてもよい。このような混練物を用いることにより、トナーの構成材料中に、互いに分散または相溶し難い成分を含む場合であっても、混練を施すことにより、得られる混練物中においては、各成分が十分に相溶、微分散した状態とすることができる。特に、前述したような溶媒に対する分散性が比較的低い顔料(着色剤)を用いた場合、溶媒に分散する前に予め混練が施されることにより、顔料粒子の周囲を樹脂成分等が効果的にコーティングすることとなり、これにより、溶媒への顔料の分散性が向上し(特に溶媒への微分散が可能となり)、最終的に得られるトナーの発色性も良好となる。このようなことから、トナーの構成材料中に、前述した水系乳化液の水系分散媒に対する分散性に劣る成分や水系乳化液の分散媒に含まれる溶媒に対する溶解性に劣る成分が含まれる場合であっても、水系乳化液における分散質の分散性を特に優れたものとすることができる。
上述したような水系乳化液は、例えば、以下のようにして調製することができる(水系乳化液調製工程)。
まず、前述した水系液体に、必要に応じて分散剤を添加した水性溶液を用意する。
一方、前述したようなトナーの主成分となる樹脂またはその前駆体(以下、これらを総称して、「樹脂材料」とも言う)を含む樹脂液を調製する。樹脂液の調製には、例えば、樹脂材料に加えて前述した溶媒を用いてもよい。また、樹脂液は、樹脂材料を加熱することにより得られる溶融した液体であってもよい。また、樹脂液の調製には、例えば、樹脂材料、着色剤等のトナー用材料を混練して得られた混練物を用いてもよい。このような混練物を用いることにより、トナーの構成材料中に、互いに分散または相溶し難い成分を含む場合であっても、混練を施すことにより、得られる混練物中においては、各成分が十分に相溶、微分散した状態とすることができる。特に、前述したような溶媒に対する分散性が比較的低い顔料(着色剤)を用いた場合、溶媒に分散する前に予め混練が施されることにより、顔料粒子の周囲を樹脂成分等が効果的にコーティングすることとなり、これにより、溶媒への顔料の分散性が向上し(特に溶媒への微分散が可能となり)、最終的に得られるトナーの発色性も良好となる。このようなことから、トナーの構成材料中に、前述した水系乳化液の水系分散媒に対する分散性に劣る成分や水系乳化液の分散媒に含まれる溶媒に対する溶解性に劣る成分が含まれる場合であっても、水系乳化液における分散質の分散性を特に優れたものとすることができる。
次に、上記樹脂液を、撹拌した状態の水性溶液中に、徐々に滴下しながら加えていくことにより、水系分散媒中に、樹脂材料を含む分散質が分散した水系乳化液が得られる。このような方法で、水系乳化液を調製することにより、水系乳化液中における分散質の円形度をさらに高めることができる。その結果、最終的に得られる液体現像中のトナー粒子は、円形度が特に高く、各粒子間での形状のばらつきが特に小さいものとなる。なお、樹脂液の滴下を行う際、水性溶液および/または樹脂液を加熱しておいてもよい。また、樹脂液の調製に溶媒を用いた場合、例えば、上記のような滴下を行った後に、得られた水系乳化液を加熱したり、減圧雰囲気下に置くことにより、分散質中に含まれる溶媒の少なくとも一部を除去してもよい。
また、上記の操作の代わりに、攪拌した状態の樹脂液中に水溶性溶液を徐々に滴下しながら加えていってもよい。水溶性溶液を加えられることで、樹脂液が転相乳化し、上記の操作で得られる水系乳化液と同様の、水系分散媒中に、樹脂材料を含む分散質が分散した水系乳化液が得られる。
また、上記の操作の代わりに、攪拌した状態の樹脂液中に水溶性溶液を徐々に滴下しながら加えていってもよい。水溶性溶液を加えられることで、樹脂液が転相乳化し、上記の操作で得られる水系乳化液と同様の、水系分散媒中に、樹脂材料を含む分散質が分散した水系乳化液が得られる。
[会合粒子形成工程]
次に、上記のようにして得られた水系乳化液に、電解質を添加し、分散質を会合させ、会合粒子を形成する(会合粒子形成工程)。
添加する電解質としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸などの酸性物質、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニュウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシュウム、酢酸ナトリウム等の有機、無機の水溶性の塩等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、硫酸ナトリウムや硫酸アンモニウム等の1価のカチオンの硫酸塩は、均一な会合を進める上で好適に用いることができる。
次に、上記のようにして得られた水系乳化液に、電解質を添加し、分散質を会合させ、会合粒子を形成する(会合粒子形成工程)。
添加する電解質としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸などの酸性物質、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニュウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシュウム、酢酸ナトリウム等の有機、無機の水溶性の塩等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、硫酸ナトリウムや硫酸アンモニウム等の1価のカチオンの硫酸塩は、均一な会合を進める上で好適に用いることができる。
なお、電解質等を添加する前に、ヒドロキシアパタイト等の無機分散安定剤や、イオン性、非イオン性界面活性剤を分散安定剤として添加してもよい。分散安定剤(乳化剤)の存在下で電解質を添加することにより、不均一な会合を防止することができる。
このような分散安定剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、各種プルロニック系等の非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩型のアニオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。中でも、アニオン性、非イオン性の界面活性剤は、少量の添加量であっても分散安定性に効果があり、好適に用いることができる。非イオン性界面活性剤の曇点は40℃以上であることが好ましい。
このような分散安定剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、各種プルロニック系等の非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩型のアニオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。中でも、アニオン性、非イオン性の界面活性剤は、少量の添加量であっても分散安定性に効果があり、好適に用いることができる。非イオン性界面活性剤の曇点は40℃以上であることが好ましい。
添加する電解質の量は、水系乳化液中の固形分100重量部に対し、0.5〜15重量部であることが好ましく、1〜12重量部であることがより好ましく、1〜10重量部であることがさらに好ましい。電解質の添加量が前記下限値未満であると、分散質の会合が十分に進行しない場合がある。また、電解質の添加量が前記上限値を超えると、分散質の会合が不均一となり、粗大粒子が発生する可能性があり、最終的に得られるトナー粒子の大きさにばらつきが生じる可能性がある。
そして、会合させた後、濾過・乾燥を行うことにより、会合粒子を得る。
得られる会合粒子の平均粒径は、1〜10μmであるのが好ましく、1〜7μmであるのがより好ましい。これにより、最終的に得られるトナー粒子の粒径を適度なものとすることができる。また、会合粒子の平均粒径がこのような範囲のものであると、乾燥の際に、乾燥が容易であるとともに、乾燥の際に、会合粒子が凝集し、粒子が粗大化するのを防止することができる。
得られる会合粒子の平均粒径は、1〜10μmであるのが好ましく、1〜7μmであるのがより好ましい。これにより、最終的に得られるトナー粒子の粒径を適度なものとすることができる。また、会合粒子の平均粒径がこのような範囲のものであると、乾燥の際に、乾燥が容易であるとともに、乾燥の際に、会合粒子が凝集し、粒子が粗大化するのを防止することができる。
<解砕工程>
次に、上記のようにして得られた会合粒子を、液体現像剤を構成する絶縁性液体中で解砕する(解砕工程)。これにより、絶縁性液体中に十分に小さい大きさのトナー粒子が安定して分散し、トナー粒子の粒度分布の幅が十分に狭い液体現像剤を提供することができる。
次に、上記のようにして得られた会合粒子を、液体現像剤を構成する絶縁性液体中で解砕する(解砕工程)。これにより、絶縁性液体中に十分に小さい大きさのトナー粒子が安定して分散し、トナー粒子の粒度分布の幅が十分に狭い液体現像剤を提供することができる。
より詳しく説明すると、解砕して比較的小さいトナー粒子とした場合であっても、絶縁性液体中で解砕しているので、凝集等によって粗大化したトナー粒子が発生するのを防止することができる。また、微粒子(分散質)に由来するトナー粒子の表面の凹凸に絶縁性液体を保持することができ、その結果、トナー粒子の転写性をより高いものとすることができる。
また、会合粒子を解砕することによりトナー粒子を得るので、従来の粉砕法や湿式粉砕法と比較して、微粉(目的の大きさの粒子よりも極端に小さい粒子)の発生を効果的に防止することができる。その結果、最終的に得られる液体現像剤の帯電特性等の特性の低下を効果的に防止することができる。
なお、比較的小さい会合粒子を調製して、該会合粒子を解砕せずにトナー粒子として絶縁性液体に分散し、液体現像剤とすることも考えられるが、この場合、粒子が小さいため、会合粒子を乾燥させる際に凝集等を起こしやすく、トナー粒子の大きさにばらつきが生じてしまい、所望の形状のトナー粒子を得ることができない場合がある。
なお、比較的小さい会合粒子を調製して、該会合粒子を解砕せずにトナー粒子として絶縁性液体に分散し、液体現像剤とすることも考えられるが、この場合、粒子が小さいため、会合粒子を乾燥させる際に凝集等を起こしやすく、トナー粒子の大きさにばらつきが生じてしまい、所望の形状のトナー粒子を得ることができない場合がある。
また、絶縁性液体の一部を用いて解砕する場合、解砕した後に、解砕に用いた液体と同じ液体を絶縁性液体として添加するものであってもよいし、また、解砕した後に、解砕に用いた液体とは異なる液体を絶縁性液体として添加するものであってもよい。後者の場合、最終的に得られる液体現像剤の粘度等の特性を容易に調整することができる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の画像形成装置を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、本発明の画像形成装置に適用される定着装置は、前述した実施形態に限定されず、定着装置を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、本発明の画像形成装置に適用される定着装置は、前述した実施形態に限定されず、定着装置を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、前述した実施形態では、定着の際に熱をかける場合について説明したが、これに限定されず、例えば、紫外線を照射してもよい。
また、前述した実施形態では、定着ローラ側から加熱するものとして説明したが、加圧ローラ側から加熱するものであってもよい。
また、前述した実施形態では、本発明の画像形成装置に用いる液体現像剤の製造方法として、トナー粒子に会合解砕粒子を用いた場合について説明したが、樹脂と着色材料を含んだ分散質の分散液を吐出させ、吐出液を乾燥させて粒子を得る方法でトナー粒子を製造してもよい。この方法では、分散液中には製造されるトナー粒子よりも微小な分散質を分散させることができる。したがって、核分散質の大きさおよび特性にばらつきがあったとしても分散液を吐出、乾燥させたときに、複数の分散質を結合させることができ、大きさおよび特性のばらつきの少ないトナー粒子を得ることができる。また、圧電パルス等で吐出する分散液量を調節することにより、吐出する液滴の大きさを調節することができ、容易に大きさ、形状の均一なトナー粒子を得ることができる。トナー粒子の形状は凹凸のある微粒子の結合体としても得ることができるし、また、微粒子の結合体に熱処理等を施して凹凸のない球状の形状としても得ることもできる。この分散液を吐出する方法を用いた場合、得られる液体現像剤は粒度分布の幅が狭く、粒子同士のばらつきが少ないため、現像性、転写性を優れたものにできる。
また、前述した実施形態では、定着ローラ側から加熱するものとして説明したが、加圧ローラ側から加熱するものであってもよい。
また、前述した実施形態では、本発明の画像形成装置に用いる液体現像剤の製造方法として、トナー粒子に会合解砕粒子を用いた場合について説明したが、樹脂と着色材料を含んだ分散質の分散液を吐出させ、吐出液を乾燥させて粒子を得る方法でトナー粒子を製造してもよい。この方法では、分散液中には製造されるトナー粒子よりも微小な分散質を分散させることができる。したがって、核分散質の大きさおよび特性にばらつきがあったとしても分散液を吐出、乾燥させたときに、複数の分散質を結合させることができ、大きさおよび特性のばらつきの少ないトナー粒子を得ることができる。また、圧電パルス等で吐出する分散液量を調節することにより、吐出する液滴の大きさを調節することができ、容易に大きさ、形状の均一なトナー粒子を得ることができる。トナー粒子の形状は凹凸のある微粒子の結合体としても得ることができるし、また、微粒子の結合体に熱処理等を施して凹凸のない球状の形状としても得ることもできる。この分散液を吐出する方法を用いた場合、得られる液体現像剤は粒度分布の幅が狭く、粒子同士のばらつきが少ないため、現像性、転写性を優れたものにできる。
[1]液体現像剤の製造
(実施例1)
<絶縁性液体を構成する液体の調製>
絶縁性液体として用いる、主として不飽和脂肪酸トリグリセリドを含む液体および主として不飽和脂肪酸メチルエステルを含む液体を以下のようにして調製した。
(実施例1)
<絶縁性液体を構成する液体の調製>
絶縁性液体として用いる、主として不飽和脂肪酸トリグリセリドを含む液体および主として不飽和脂肪酸メチルエステルを含む液体を以下のようにして調製した。
まず、粗大豆油を以下のようにして精製し、精製した大豆油を得た。
はじめに、溶剤として、メタノール、ジエチルエーテル、石油エーテル、アセトン等を用いた低温結晶法により粗大豆油を粗精製した。
次に、粗精製した粗大豆油(第1の粗精製油):300体積部をフラスコに投入し、その後、フラスコ内に沸騰した水:100体積部を注いでフラスコに栓をした。
はじめに、溶剤として、メタノール、ジエチルエーテル、石油エーテル、アセトン等を用いた低温結晶法により粗大豆油を粗精製した。
次に、粗精製した粗大豆油(第1の粗精製油):300体積部をフラスコに投入し、その後、フラスコ内に沸騰した水:100体積部を注いでフラスコに栓をした。
次に、フラスコを振り、上記の粗大豆油(第1の粗精製油)と沸騰した水とを混合した。
次に、フラスコ内の混合液が、3層に分離するまで、フラスコを静置した。
完全に分離が確認された後、フラスコを冷凍庫に移し、24時間放置した。
その後、凍結していない成分を別のフラスコに移した。
次に、フラスコ内の混合液が、3層に分離するまで、フラスコを静置した。
完全に分離が確認された後、フラスコを冷凍庫に移し、24時間放置した。
その後、凍結していない成分を別のフラスコに移した。
この凍結していない成分に対して、再度、上記と同様の操作を繰り返し、得られた凍結していない成分を取り出し、粗製油脂(第2の粗精製油)を得た。
次に、フラスコ内に、前述のようにして得られた粗製油脂(第2の粗精製油):100体積部と、主として含水ケイ酸アルミニウムで構成された活性白土:35体積部とを混合・撹拌した。
次に、フラスコ内に、前述のようにして得られた粗製油脂(第2の粗精製油):100体積部と、主として含水ケイ酸アルミニウムで構成された活性白土:35体積部とを混合・撹拌した。
次に得られた混合物を加圧下(0.18MPa)で、48時間保存し、活性白土を完全に沈殿させた。
その後、沈殿物を除去し、精製した大豆油(以下、単に大豆油という。)を得た。なお、大豆油には主にリノール酸を主成分とする脂肪酸グリセリドが含まれており、大豆油中の不飽和脂肪酸トリグリセリドは98wt%であった。
その後、沈殿物を除去し、精製した大豆油(以下、単に大豆油という。)を得た。なお、大豆油には主にリノール酸を主成分とする脂肪酸グリセリドが含まれており、大豆油中の不飽和脂肪酸トリグリセリドは98wt%であった。
次に、この大豆油の一部とメタノールとのエステル交換反応を行い、この反応により生じたグリセリンを取り除くことにより、主として脂肪酸モノエステルで構成された液体を得た。さらに、この液体を精製することにより、脂肪酸モノエステルの含有率が99.9wt%以上の大豆油脂肪酸メチルエステルを得た。このようにして得られた脂肪酸モノエステルは、主にオレイン酸メチル、リノール酸メチル、α−リノレン酸メチル等の不飽和脂肪酸モノエステルと、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル等の飽和脂肪酸モノエステルとを主として構成されたものであった。
<着色剤マスター溶液の調製>
まず、ポリエステル樹脂(軟化温度:125℃、Tg:60.5℃、酸価:7.7)と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3)との混合物(質量比50:50)を用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
まず、ポリエステル樹脂(軟化温度:125℃、Tg:60.5℃、酸価:7.7)と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3)との混合物(質量比50:50)を用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
次に、この原料(混合物)を2軸混練押出機を用いて混練した。2軸混練押出機の押出口から押し出された混練物を冷却した。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕し、平均粒径:1.0mm以下の粉末とした。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用いた。
得られた混練物の粉末に固形分含有量が30質量%となるようにメチルエチルケトンを加え、アイガーモーターミル(米国アイガー社製:M−1000)で湿式分散して着色剤マスター溶液を調製した。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕し、平均粒径:1.0mm以下の粉末とした。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用いた。
得られた混練物の粉末に固形分含有量が30質量%となるようにメチルエチルケトンを加え、アイガーモーターミル(米国アイガー社製:M−1000)で湿式分散して着色剤マスター溶液を調製した。
<樹脂液の調製>
上記着色剤マスター溶液:33重量部にメチルエチルケトン:200重量部および前記ポリエステル樹脂:73重量部を加えて、アイガーモーターミル(米国アイガー社製:M―1000)で混合し、樹脂液を作製した。なお、この溶液中において、顔料は均一に微分散していた。
上記着色剤マスター溶液:33重量部にメチルエチルケトン:200重量部および前記ポリエステル樹脂:73重量部を加えて、アイガーモーターミル(米国アイガー社製:M―1000)で混合し、樹脂液を作製した。なお、この溶液中において、顔料は均一に微分散していた。
<水系乳化液の調製>
マックスブレンド攪拌翼を有する円筒型の2Lセパラブルフラスコに上述の樹脂液を500重量部、メチルエチルケトンを45.5重量部入れ、樹脂液の固形分含有量を55%とした。
次いでフラスコ内の樹脂液に1規定アンモニア水:41.7重量部(前記ポリエステル樹脂が有するカルボキシル基の総量に対するモル当量比は1.1)を加えて、スリーワンモーター(新東科学社製)により、攪拌羽の回転数を210rpm(攪拌翼の周速:0.71m/s)として十分に攪拌し、その後攪拌を維持しながら、脱イオン水:133重量部を加えた。フラスコ内の溶液の温度を25℃に調整し、攪拌を継続しながら、上記樹脂液に対して133重量部の脱イオン水を滴下して転相乳化を起こし、樹脂材料を含む分散質が分散した水系乳化液を得た。
マックスブレンド攪拌翼を有する円筒型の2Lセパラブルフラスコに上述の樹脂液を500重量部、メチルエチルケトンを45.5重量部入れ、樹脂液の固形分含有量を55%とした。
次いでフラスコ内の樹脂液に1規定アンモニア水:41.7重量部(前記ポリエステル樹脂が有するカルボキシル基の総量に対するモル当量比は1.1)を加えて、スリーワンモーター(新東科学社製)により、攪拌羽の回転数を210rpm(攪拌翼の周速:0.71m/s)として十分に攪拌し、その後攪拌を維持しながら、脱イオン水:133重量部を加えた。フラスコ内の溶液の温度を25℃に調整し、攪拌を継続しながら、上記樹脂液に対して133重量部の脱イオン水を滴下して転相乳化を起こし、樹脂材料を含む分散質が分散した水系乳化液を得た。
<会合による会合粒子の製造>
次に、フラスコ内の攪拌を継続しつつ、水系乳化液に1規定アンモニア水と水との総量が593重量部となるように脱イオン水:285重量部を加えた。次いで、水系乳化液に対して、アニオン型乳化剤であるエマール0(花王社製):2.6重量部を脱イオン水:30重量部に希釈して添加した。
その後、水系乳化液の温度を25℃に保ちつつ、攪拌の回転数を150rpm(攪拌翼の周速:0.54m/s)として、3.5%の硫酸アンモニウム水溶液:300重量部を滴下し、分散質の会合体の粒径を3.5μmとした。滴下後、分散質の会合体の粒径が5.0μmに成長するまで攪拌を続け会合操作を終了した。
次に、フラスコ内の攪拌を継続しつつ、水系乳化液に1規定アンモニア水と水との総量が593重量部となるように脱イオン水:285重量部を加えた。次いで、水系乳化液に対して、アニオン型乳化剤であるエマール0(花王社製):2.6重量部を脱イオン水:30重量部に希釈して添加した。
その後、水系乳化液の温度を25℃に保ちつつ、攪拌の回転数を150rpm(攪拌翼の周速:0.54m/s)として、3.5%の硫酸アンモニウム水溶液:300重量部を滴下し、分散質の会合体の粒径を3.5μmとした。滴下後、分散質の会合体の粒径が5.0μmに成長するまで攪拌を続け会合操作を終了した。
得られた会合体分散液に対して、減圧下で有機溶剤を留去することにより乾燥し、会合粒子を得た。
なお、各実施例、比較例でのそれぞれの粒子の平均粒径は体積基準平均粒径であり、これらの粒子の平均粒径および粒度分布はMastersizer 2000粒子解析装置(Malvern Instruments Ltd.製)にて測定を行った。
なお、各実施例、比較例でのそれぞれの粒子の平均粒径は体積基準平均粒径であり、これらの粒子の平均粒径および粒度分布はMastersizer 2000粒子解析装置(Malvern Instruments Ltd.製)にて測定を行った。
<液体現像剤の調製>
上記の方法で得られた会合粒子:40重量部、大豆油脂肪酸メチルエステル:60重量部、大豆油:100重量部、ポリアミン脂肪族縮重合体(日本ルーブリゾール社製、商品名「ソルスパース11200」):1重量部、および、ステアリン酸アルミニウム(日本油脂製):0.5重量部をセラミック製ポット(内容積600ml)に入れ、さらにジルコニアボール(ボール直径:3mm)を体積充填率30%になるようにセラミック製ポットに入れた。卓上ポットミルにて回転速度210rpm(1/min)で120時間解砕を行い、ポット内の分散液をジルコニアボールと分離して取り出し、液体現像剤を得た。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は1.34μm、粒度分布の幅Sは1.13であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は200mPa・sであった。
上記の方法で得られた会合粒子:40重量部、大豆油脂肪酸メチルエステル:60重量部、大豆油:100重量部、ポリアミン脂肪族縮重合体(日本ルーブリゾール社製、商品名「ソルスパース11200」):1重量部、および、ステアリン酸アルミニウム(日本油脂製):0.5重量部をセラミック製ポット(内容積600ml)に入れ、さらにジルコニアボール(ボール直径:3mm)を体積充填率30%になるようにセラミック製ポットに入れた。卓上ポットミルにて回転速度210rpm(1/min)で120時間解砕を行い、ポット内の分散液をジルコニアボールと分離して取り出し、液体現像剤を得た。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は1.34μm、粒度分布の幅Sは1.13であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は200mPa・sであった。
(実施例2)
卓上ポットミルでの解砕時間を96時間とした以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は2.57μm、粒度分布の幅Sは1.05であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は130mPa・sであった。
卓上ポットミルでの解砕時間を96時間とした以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は2.57μm、粒度分布の幅Sは1.05であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は130mPa・sであった。
(実施例3)
卓上ポットミルでの解砕において、ボール直径:1mmのジルコニアボールを用い、解砕時間を168時間とした以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は0.87μm、粒度分布の幅Sは1.34であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は260mPa・sであった。
卓上ポットミルでの解砕において、ボール直径:1mmのジルコニアボールを用い、解砕時間を168時間とした以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は0.87μm、粒度分布の幅Sは1.34であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は260mPa・sであった。
(実施例4)
粗菜種油を実施例1の大豆油と同様の操作にて精製し、精製した菜種油(以下、単に菜種油という。)を得た。なお、菜種油には主にオレイン酸を主成分とする脂肪酸グリセリドが含まれており、菜種油中の不飽和脂肪酸トリグリセリドは98wt%であった。
次に、この菜種油の一部とメタノールとのエステル交換反応を行い、この反応により生じたグリセリンを取り除くことにより、主として脂肪酸モノエステルで構成された液体を得た。さらに、この液体を精製することにより、脂肪酸モノエステルの含有率が99.9wt%以上の菜種油脂肪酸メチルエステルを得た。
粗菜種油を実施例1の大豆油と同様の操作にて精製し、精製した菜種油(以下、単に菜種油という。)を得た。なお、菜種油には主にオレイン酸を主成分とする脂肪酸グリセリドが含まれており、菜種油中の不飽和脂肪酸トリグリセリドは98wt%であった。
次に、この菜種油の一部とメタノールとのエステル交換反応を行い、この反応により生じたグリセリンを取り除くことにより、主として脂肪酸モノエステルで構成された液体を得た。さらに、この液体を精製することにより、脂肪酸モノエステルの含有率が99.9wt%以上の菜種油脂肪酸メチルエステルを得た。
以下、絶縁性液体として、大豆油脂肪酸メチルエステルの代わりに、菜種油脂肪酸メチルエステル:60重量部を用い、大豆油の代わりに、菜種油:100重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は1.23μm、粒度分布の幅Sは1.20であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は110、粘度は160mPa・sであった。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は1.23μm、粒度分布の幅Sは1.20であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は110、粘度は160mPa・sであった。
(比較例1)
卓上ポットミルでの解砕において、ボール直径:5mmのジルコニアボールを用いて解砕した以外は前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は1.47μm、粒度分布の幅Sは1.82であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は280mPa・sであった。
卓上ポットミルでの解砕において、ボール直径:5mmのジルコニアボールを用いて解砕した以外は前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は1.47μm、粒度分布の幅Sは1.82であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は280mPa・sであった。
(比較例2)
卓上ポットミルでの解砕時間を40時間とした以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は3.54μm、粒度分布の幅Sは0.98であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は130mPa・sであった。
以上の各実施例および各比較例について、液体現像剤の製造条件および物性を表1に示した。なお、表中、不飽和脂肪酸の種類の項目においてオレイン酸をOL、リノール酸をLN、α−リノレン酸をLLと示す。
卓上ポットミルでの解砕時間を40時間とした以外は、前記実施例1と同様にして液体現像剤を製造した。
なお、得られた液体現像剤中における、トナー粒子の平均粒径は3.54μm、粒度分布の幅Sは0.98であった。また、絶縁性液体のヨウ素価は135、粘度は130mPa・sであった。
以上の各実施例および各比較例について、液体現像剤の製造条件および物性を表1に示した。なお、表中、不飽和脂肪酸の種類の項目においてオレイン酸をOL、リノール酸をLN、α−リノレン酸をLLと示す。
[2]評価
[2.1]画像濃度
図1に示すような本発明の画像形成装置を用いて、前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤による所定パターンの画像を記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。その後、図3に示すような定着装置を用いて、熱定着ローラの設定温度を100℃として、熱定着を行った。そして、この作業を、1日8時間、1ヶ月実施した。
その後、1番最初に形成したトナー画像と、作業開始から1ヶ月後の最後に形成したトナー画像の画像濃度を、X−Rite社製の色彩色差計により測定した。
[2.1]画像濃度
図1に示すような本発明の画像形成装置を用いて、前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤による所定パターンの画像を記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。その後、図3に示すような定着装置を用いて、熱定着ローラの設定温度を100℃として、熱定着を行った。そして、この作業を、1日8時間、1ヶ月実施した。
その後、1番最初に形成したトナー画像と、作業開始から1ヶ月後の最後に形成したトナー画像の画像濃度を、X−Rite社製の色彩色差計により測定した。
[2.2]解像力
図1に示すような本発明の画像形成装置を用いて、前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤による所定パターンの画像を記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。その後、図3に示すような定着装置を用いて、熱定着ローラの設定温度を100℃として、熱定着を行った。そして、この作業を、1日8時間、1ヶ月実施した。
その後、1番最初に形成したトナー画像と、作業開始から1ヶ月後の最後に形成したトナー画像の解像力を、目視にて調査した。
図1に示すような本発明の画像形成装置を用いて、前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤による所定パターンの画像を記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。その後、図3に示すような定着装置を用いて、熱定着ローラの設定温度を100℃として、熱定着を行った。そして、この作業を、1日8時間、1ヶ月実施した。
その後、1番最初に形成したトナー画像と、作業開始から1ヶ月後の最後に形成したトナー画像の解像力を、目視にて調査した。
[2.3]転写効率
図1に示すような画像形成装置から、二次転写ローラP32および図3のような定着装置を取り外し、中間転写ローラP31に画像形成を行った。感光体P21上の残存トナーおよび中間転写ローラP31上に付着したトナーをそれぞれメンディングテープにより採取した。各メンディングテープ上のトナー画像の画像濃度をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定し、下記式より転写効率を求め、以下の4段階の基準に従い評価した。
図1に示すような画像形成装置から、二次転写ローラP32および図3のような定着装置を取り外し、中間転写ローラP31に画像形成を行った。感光体P21上の残存トナーおよび中間転写ローラP31上に付着したトナーをそれぞれメンディングテープにより採取した。各メンディングテープ上のトナー画像の画像濃度をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定し、下記式より転写効率を求め、以下の4段階の基準に従い評価した。
転写効率(%)=B/(A+B)×100
(A:感光体P21上の残存トナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。B:中間転写ローラP31上のトナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。)
◎ :91%以上
○ :81−90%
△ :71−80%
× :70%以下
また、画像形成を1日8時間、1ヶ月行った後、上記と同様にして転写効率を評価した。
(A:感光体P21上の残存トナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。B:中間転写ローラP31上のトナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。)
◎ :91%以上
○ :81−90%
△ :71−80%
× :70%以下
また、画像形成を1日8時間、1ヶ月行った後、上記と同様にして転写効率を評価した。
[2.4]現像効率
図1に示すような画像形成装置から、中間転写ローラP31、二次転写ローラP32および図3のような定着装置を取り外し、感光体P21に現像を行った。感光体P21上の残存トナーおよび現像ローラP23上に付着したトナーをそれぞれメンディングテープにより採取した。各メンディングテープ上のトナー画像の画像濃度をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定し、下記式より現像効率を求め、以下の5段階の基準に従い評価した。
図1に示すような画像形成装置から、中間転写ローラP31、二次転写ローラP32および図3のような定着装置を取り外し、感光体P21に現像を行った。感光体P21上の残存トナーおよび現像ローラP23上に付着したトナーをそれぞれメンディングテープにより採取した。各メンディングテープ上のトナー画像の画像濃度をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定し、下記式より現像効率を求め、以下の5段階の基準に従い評価した。
現像効率(%)=D/(C+D)×100
(C:現像ローラP23の残存トナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。D:感光体P21上のトナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。)
◎◎:95%以上
◎ :90−94%
○ :80−89%
△ :70−79%
× :69%以下
また、画像形成を1日8時間、1ヶ月行った後、上記と同様にして現像効率を評価した。
(C:現像ローラP23の残存トナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。D:感光体P21上のトナーを採取したメンディングテープ上にあるトナー画像の画像濃度。)
◎◎:95%以上
◎ :90−94%
○ :80−89%
△ :70−79%
× :69%以下
また、画像形成を1日8時間、1ヶ月行った後、上記と同様にして現像効率を評価した。
[2.5]定着強度
図1に示すような本発明の画像形成装置を用いて、前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤による所定パターンの画像を記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。その後、図3に示すような定着装置を用いて、熱定着ローラの設定温度を100℃として、熱定着を行った。
図1に示すような本発明の画像形成装置を用いて、前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤による所定パターンの画像を記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。その後、図3に示すような定着装置を用いて、熱定着ローラの設定温度を100℃として、熱定着を行った。
その後、非オフセット領域を確認した後、記録紙上の定着像を消しゴム(ライオン事務機社製、砂字消し「LION 261−11」)を押圧荷重kgfで2回擦り、画像濃度の残存率をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定し、以下の5段階の基準に従い評価した。
◎◎:画像濃度残存率が95%以上。
◎ :画像濃度残存率が90%以上95%未満。
○ :画像濃度残存率が80%以上90%未満。
△ :画像濃度残存率が70%以上80%未満。
× :画像濃度残存率が70%未満。
◎◎:画像濃度残存率が95%以上。
◎ :画像濃度残存率が90%以上95%未満。
○ :画像濃度残存率が80%以上90%未満。
△ :画像濃度残存率が70%以上80%未満。
× :画像濃度残存率が70%未満。
表2から明らかなように、本発明に係る実施例では、画像濃度、解像力、転写効率、および、現像効率に優れていた。これに対して、比較例では、満足な結果が得られなかった。また、本発明に係る実施例では、定着強度に優れていた。
また、実施例では、連続して運転した場合であっても、画像濃度、解像力、転写効率、および、現像効率の低下が起こらなかった。これに対し、比較例では、画像濃度、解像力、転写効率、および、現像効率の顕著な低下が確認された。これは、液体現像剤を再利用する段階で、トナー粒子を十分に絶縁性液体中で分散できなかったためであると考えられる。
また、画像形成装置として、コロナ放電器を帯電ローラ、グロー放電器に変更したものを用いて、上記と同様の評価を行ったところ、同様の結果が得られた。
また、実施例では、連続して運転した場合であっても、画像濃度、解像力、転写効率、および、現像効率の低下が起こらなかった。これに対し、比較例では、画像濃度、解像力、転写効率、および、現像効率の顕著な低下が確認された。これは、液体現像剤を再利用する段階で、トナー粒子を十分に絶縁性液体中で分散できなかったためであると考えられる。
また、画像形成装置として、コロナ放電器を帯電ローラ、グロー放電器に変更したものを用いて、上記と同様の評価を行ったところ、同様の結果が得られた。
1…トナー粒子 P100…画像形成装置 P1…液体現像剤貯留部 P2…現像部 P21…感光体 P211…帯電器 P212…露光ランプ P213…除電光 P214…クリーニングブレード P22…液供給ローラ P221…液体現像剤供給層 P222…メータリングブレード P23…現像ローラ P231…ローラ芯体 P232…液体現像剤層 P24…コロナ放電器(圧縮手段) P3…転写部 P31…中間転写ローラ P32…二次転写ローラ P4…回収部 P41…現像ローラクリーニングブレード P42…回収液体現像剤貯留部 P421…撹拌手段 P43…回収液体現像剤搬送部 P430…ポンプ F5…記録媒体 F40…定着装置 F1…熱定着ロール(加熱ロール) F1a…柱状ハロゲンランプ F1b…ロール基材 F1c…弾性体 F2…加圧ロール F2a…回転軸 F2b…ロール基材 F2c…弾性体 F3…耐熱ベルト F4…ベルト張架部材 F4a…突壁 F4f…凹部 F5a…トナー画像 F6…クリーニング部材 F7…フレーム F9…スプリング
Claims (6)
- 絶縁性液体中にトナー粒子が分散した液体現像剤を用いて、記録媒体上に像を形成する画像形成装置であって、
前記液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、
前記液体現像剤貯留部より供給された前記液体現像剤を用いて像を形成する現像部と、
前記現像部で形成された像を前記記録媒体上に転写し、転写像を形成する転写部と、
前記現像部において残存した前記液体現像剤を回収する回収部と、
回収された前記液体現像剤を前記液体現像剤貯留部に搬送する搬送部とを有し、
前記現像部は、少なくとも、表面に前記液体現像剤の層を形成する現像ローラと、前記層中において前記現像ローラの表面近傍に前記トナー粒子を偏在させる圧縮手段と、前記現像ローラ上の前記液体現像剤と静電潜像とにより前記像を形成する感光体とを有し、
前記トナー粒子の平均粒径が0.7〜3μmであり、かつ、下記式(I)で表される前記トナー粒子の粒度分布の幅Sが1.4以下であることを特徴とする画像形成装置。
S=〔D(90)−D(10)〕/D(50)・・・(I)
(ただし、トナー粒子を小さい粒径から粒度分布の測定をした場合において、累積体積にて全体の体積のX%の地点での粒径をD(X)とする。) - 前記圧縮手段は、前記層に対して、前記トナー粒子と同極性の電界を印加することにより、前記層中において前記現像ローラの表面近傍に前記トナー粒子を偏在させる請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記圧縮手段は、コロナ放電器である請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記絶縁性液体として、不飽和脂肪酸成分を含み、かつ、ヨウ素価が、85〜200であるものを用いる請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記絶縁性液体として、粘度が5〜1000mPa・sであるものを用いる請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記回収部は、回収された前記液体現像剤を撹拌する撹拌手段を備える請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006211446A JP2008039940A (ja) | 2006-08-02 | 2006-08-02 | 画像形成装置 |
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JP2006211446A Pending JP2008039940A (ja) | 2006-08-02 | 2006-08-02 | 画像形成装置 |
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JP (1) | JP2008039940A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011158569A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Kyocera Mita Corp | 液体現像剤、液体現像装置及び湿式画像形成装置 |
-
2006
- 2006-08-02 JP JP2006211446A patent/JP2008039940A/ja active Pending
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