JP2008038772A - 内燃機関の吸入空気量推定装置及び方法 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量推定装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の吸入空気量推定装置及び方法に関し、変動弁機構を備えた内燃機関においてもシリンダ内の吸入空気量を精度良く推定することができるようにする。
【解決手段】吸気通路15,19内の吸入空気量を制御するスロットルバルブ16と、吸気バルブ14の動作状態を変化させうる可変動弁機構30とを備えられた内燃機関1に装備され、吸気通路15,19を通過する吸入空気流量を計測するエアフローセンサ20と、吸気バルブ14の動作状態の変化に応じて変化するシリンダ3の有効行程容積を演算する有効行程容積演算手段41と、計測された吸入空気の流量を、演算された有効行程容積を用いた1次フィルタ演算により各行程ごとに演算処理することによって、シリンダ3内への推定吸入空気量を演算する推定吸入空気量演算手段42と、を備えるようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関のシリンダ内への吸入空気量を推定する吸入空気量推定装置及び方法に関し、特に可変バルブタイミング機構が設けられた内燃機関においてバルブタイミングの変更に応じてシリンダ内への吸入空気量を推定する、内燃機関の吸入空気量推定装置及び方法に関する。
内燃機関(以下、エンジンとも言う)において、例えば燃料噴射量を制御するには、その時点のシリンダへの吸入空気量を把握することが必要である。しかし、シリンダへの吸入空気量自体を直接測定することは困難である。このため、通常、エンジンの吸気通路のスロットル上流にエアフローセンサを装備し、このエアフローセンサでスロットルを通過した空気流量を測定し、この測定結果に基づいてシリンダ内に吸入された空気量を推定演算している。
例えば、4気筒エンジンを例に図7を用いて説明すると、図7(a)に示すように、第n−1行程において、第2気筒♯2が吸気行程(このとき、第1気筒♯1は排気行程、第3気筒♯3は膨張行程、第4気筒♯4は圧縮行程)となり、スロットルTをQin(n−1)の空気が通過するものとする。この後、第2気筒♯2が吸気行程を終了すると、図7(b)に示すように、スロットル下流容積部(スロットルTから各気筒#1〜#4の吸気ポートまでの空間)SはQs(n−1)の空気で満たされるものとし、第2気筒容積はQc(n−1)の空気で満たされるものとし、このときのスロットル下流容積部Sの空気Qsと第2気筒容積の空気Qcとは同密度であるものとする。
次に、図7(c)に示すように、第n行程において、第1気筒♯1が吸気行程(このとき、第2気筒♯2は圧縮行程、第3気筒♯3は排気行程、第4気筒♯4は膨張行程)となり、スロットルTをQin(n)の空気が通過するものと考える。この後、第1気筒♯1が吸気行程を終了すると、図7(d)に示すように、スロットル下流容積部SはQs(n)の空気で満たされるものとし、第1気筒容積はQc(n)の空気で満たされるものとし、スロットル下流容積部Sの空気と第1気筒容積の空気とは同密度であるものとする。
以上の仮定のもと、スロットル下流容積部Sの容積をVs、各シリンダ容積(吸気閉弁時の各シリンダ容積)をVcとすると、容積比を考えることにより、第n−1行程において次式(1a)が、第n行程において次式(1b)がそれぞれ成立する。
Figure 2008038772
一方、第n−1行程終了時にスロットル下流容積Vsを満たしていた空気量Qs(n−1)と第n行程中にスロットルTを通過した空気量Qin(n)との和は、第n行程終了時にスロットル下流容積Vsを満たしていた空気量Qs(n−1)とシリンダ容積Vcを満たしていたQc(n)との和である。よって、次式(2)が成立する。
Figure 2008038772
ここで、式(1a)と式(1b)とを式(2)に代入し、左辺のQc(n)について整理すると、次式(3)が成立する。
Figure 2008038772
上記の式(3)は、KをCCA(Cylinder Charged Air)フィルタ定数とする1次フィルタ演算式である。この式(3)によって、直前の第n−1行程においてシリンダ容積Vcを満たしていた空気量Qc(n−1)とこのときスロットルTを通過する空気量Qin(n)とから、第n行程においてシリンダ容積Vcを満たしている空気量Qc(n)、即ち、その時点のシリンダ吸入空気量を求めることができる。
ところで、近年、運転状態に応じて最適なバルブ特性を達成するために可変動弁機構が種々開発され実用化されている。バルブ特性としては、バルブタイミング、バルブ開期間(カム作用期間)、バルブリフト量(カムリフト量)等がある。
このような可変動弁機構を備えた内燃機関において、吸入空気量を求める技術も提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1は、スロットルバルブを閉から開に駆動する加速状態のような過渡時において、エアフローメータの計測値を実際の機関吸入空気量に修正するため、エアフローメータ計測値を鈍化する処理として、いわゆる「なまし」を行う技術に関するものである。つまり、この技術は、「なまし」を行う際使用するなまし率を、バルブタイミング変位量に基づく体積効率、あるいは、バルブタイミング変位量に加えてスロットル開度、機関回転速度にも基づく体積効率に応じて変化させる。通常、なまし率は、機関の型式に応じた一定値を採用するが、可変動弁機構を備えた内燃機関の場合、一定のなまし率を用いると機関吸入空気量を正確に算出することができない。これに対し、特許文献1によれば、なまし率をバルブタイミング等に応じて変化させるため、機関吸入空気量を正確に検出することができるとされている。
ところが、この特許文献1において、バルブタイミング変位量に基づく体積効率に応じてなまし率を変化させる場合は、空気量の算出精度を充分向上できない可能性がある。さらに、バルブタイミング変位量・スロットル開度・機関回転速度に基づく体積効率に応じてなまし率を変化させる場合は、演算が煩雑化する傾向がある。
WO99/54614号公報
ところで、上記(3)式の1次フィルタ演算式を用い、各時点においてシリンダ容積Vcを満たしている空気量Qc(n)を求める技術によれば、センサにより直接検知することが困難なシリンダ内の吸入空気量を精度良く推定することができ、例えば各シリンダの燃料供給量制御や点火時期制御を正確に行うことが可能になる。
そこで、上記の1次フィルタ演算式を用いてシリンダ内の吸入空気量を推定する技術を可変動弁機構を備えた内燃機関へ適用させることができるようにしたいが、この場合、以下のような課題がある。
つまり、可変動弁機構を備えた内燃機関として、例えば、バルブリフト量を連続的に変更しうる連続可変バルブリフト量エンジンや、バルブ開閉タイミングを連続的に変更しうる連続可変バルブタイミングエンジンがあるが、このようなエンジンでは、運転条件により吸気バルブの閉弁時期が変化し、吸気を行う際の有効な行程容積(吸気バルブの閉弁時期における行程容積)が変化する。このため、通常のエンジン(可変動弁機構を備えないエンジン)と同様に、上記(3)式を用いた演算を行うと、実際にシリンダ内に吸入された空気量と演算による推定空気量とが大きく異なってしまい、エンジン燃料制御や点火時期制御等を正確に行うことが困難となる。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、可変動弁機構を備えた内燃機関においてもシリンダ内の吸入空気量を容易に精度良く推定することができるようにした、内燃機関の吸入空気量推定装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目標を達成するため、本発明の内燃機関の吸入空気量推定装置は、吸気通路と、前記吸気通路内に設けられ吸入空気量を制御するスロットルバルブと、吸入空気のシリンダ(燃焼室)内への流れを制御する吸気バルブの動作状態を変化させうる可変動弁機構と、を有する内燃機関に装備され、前記吸気通路を通過する吸入空気流量を計測する通過空気量計測手段(エアフローセンサ)と、前記吸気バルブの動作状態の変化に応じた前記吸気バルブ閉弁時の前記シリンダの有効行程容積を演算する有効行程容積演算手段と、前記通過空気量計測手段で計測された吸入空気流量を、前記有効行程容積演算手段により演算された前記有効行程容積を用いたフィルタ演算により各行程ごとに演算処理することによって、前記シリンダ内への推定吸入空気量を演算する推定吸入空気量演算手段と、を備えていることを特徴としている(請求項1)。
なお、シリンダの有効行程容積とは、吸気行程、即ち、シリンダ内への吸入空気の取り込み可能な状態において、シリンダ内の実質的な有効容積の最大値であり、基本的には、吸気弁が閉じる時のシリンダ内容積となる。ただし、吸気時の実質的なシリンダ内有効容積は、エンジン運転回転速度や吸気圧力(インマニ圧)などにも依存する。
また、前記吸気バルブの動作状態を検出する吸気バルブ動作状態検出手段と、前記内燃機関の機関回転速度を検出する機関回転速度検出手段と、をさらに備え、前記有効行程容積演算手段は、前記吸気バルブ動作状態検出手段の検出結果から得られる前記吸気バルブの閉弁時期と前記機関回転速度検出手段により検出される機関回転速度とに基づいて、前記有効行程容積を演算することが好ましい(請求項2)。
また、前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記有効行程容積演算手段は、前記圧力検出手段により検出された前記吸気通路内の圧力に基づき前記有効行程容積を補正した上で、前記推定吸入空気量演算手段に出力することが好ましい(請求項3)。
さらに、前記推定吸入空気量演算手段は、現行程nにおける前記推定吸入空気量Qc(n)を、前行程n−1における前記推定吸入空気量Qc(n−1)及び前記有効行程容積Vc(n−1)と、現行程nにおける前記吸入空気流量Qin(n)及び前記有効行程容積Vc(n)と、前記スロットルバルブから前記吸気バルブまでのスロットル下流容積Vsとに基づいて、下式(A)によりフィルタ演算を行うことが好ましい(請求項4)。
Figure 2008038772
なお、請求項3の吸気通路内の圧力に基づき前記有効行程容積を補正する構成を前提として、請求項4の式(A)によりフィルタ演算を実施する場合、例えば、前記有効行程容積を補正するための補正係数Kpinを吸気通路内の圧力Pinに応じて設定し、前行程n−1における吸気通路内の圧力Pin(n−1)に基づく補正係数Kpin(n−1)により有効行程容積Vc(n−1)を補正し、現行程nにおける吸気通路内の圧力Pin(n)に基づく補正係数Kpin(n)により有効行程容積Vc(n)を補正し、式(A)において、有効行程容積Vc(n−1)及びVc(n)に代えて、補正した前行程n−1における有効行程容積Vc´(n−1)及び現行程nにおける有効行程容積Vc´(n)を用いてフィルタ演算を行うことができる。
本発明の内燃機関の吸入空気量推定方法は、吸気通路と、前記吸気通路内に設けられ吸入空気量を制御するスロットルバルブと、吸入空気のシリンダ(燃焼室)内への流れを制御する吸気バルブの動作状態を変化させうる可変動弁機構と、を備えた内燃機関の前記シリンダ内への吸入空気量を推定する方法であって、前記吸気通路を通過する吸入空気流量を計測する通過空気量計測ステップと、前記吸気バルブの動作状態の変化に応じた前記吸気バルブ閉弁時の前記シリンダの行程容積である有効行程容積を演算する有効行程容積演算ステップと、前記通過空気量計測ステップで計測された吸入空気流量を、前記有効行程容積演算ステップにより演算された前記有効行程容積を用いたフィルタ演算により各行程ごとに演算処理することによって、前記シリンダ内への推定吸入空気量を演算する推定吸入空気量演算ステップと、を備えていることを特徴としている(請求項5)。
本発明の内燃機関の吸入空気量推定装置(請求項1)及び方法(請求項5)によれば、吸気通路を通過する吸入空気流量を計測し、吸気バルブの動作状態の変化に応じた有効行程容積(前記吸気バルブ閉弁時の前記シリンダの行程容積)を演算する。そして、計測された吸入空気の流量を、演算された前記有効行程容積を用いたフィルタ演算により各行程ごとに演算処理することによって、シリンダ内への推定吸入空気量を演算する。このように、吸気バルブの動作状態の変化に応じて変化する有効行程容積に着目するため、吸気バルブの動作状態が変化してもシリンダ内への推定吸入空気量を正確に演算することが可能になる。
また、前記吸気バルブ動作状態検出手段の検出結果から得られる前記吸気バルブの閉弁時期と前記機関回転速度検出手段により検出される機関回転速度とに基づけば、前記有効行程容積を容易に且つ精度良く演算することができる(請求項2)。
また、前記有効行程容積を吸気通路内の圧力に基づき補正した上で、フィルタ演算を行うことで、シリンダ内への推定吸入空気量をより精度良く演算することが可能になる(請求項4)。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6は本発明の実施形態にかかるもので、これらの図に基づき説明する。
(装置構成)
まず、本実施形態にかかる内燃機関(エンジン)について説明する。
本実施形態にかかるエンジンは、車両に搭載されるもので、吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)ガソリンエンジン(ここでは、DOHCエンジンとなっている)が採用される。このエンジンの吸気弁及び排気弁の動弁系には、バルブの開閉タイミングを変更することが可能な可変バルブタイミング装置が付設されている。
図2に示すように、エンジン1のシリンダヘッド2には、各シリンダ(気筒)3毎に点火プラグ11が取り付けられている。この点火プラグ11には高電圧を出力する点火コイル12が接続されている。シリンダヘッド2には、各気筒3毎に吸気ポート5が形成されている。各吸気ポート5のシリンダ内(燃焼室)4側には、吸気バルブ14がそれぞれ設けられている。吸気バルブ14は、クランク軸7の回転(エンジン回転)に応じて回転するカムシャフト13のカム13aの動作に応じて開閉作動し、各吸気ポート5とシリンダ内4との連通と遮断とを行う。
各吸気ポート5には、吸気マニホールド(吸気通路)15の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド15には、吸入空気量を調節するスロットルバルブ(ここでは電磁式スロットルバルブ:ETV)16が設けられている。スロットルバルブ16近傍には、スロットル開度θthを検出するスロットルポジションセンサ(TPS)17が設けられている。
また、吸気マニホールド15のスロットルバルブ16よりも下流部分には、吸気マニホールド15内の圧力を検出するインマニ圧センサ(圧力検出手段)18が設けられ備えている。
さらに、吸気マニホールド15のスロットルバルブ16よりも上流の吸気管(吸気通路)19には、これら吸気マニホールド15,吸気管19内を通過する吸入空気流量Qinを計測するエアフローセンサ(通過空気量計測手段)20が設けられている。このエアフローセンサ20としては、例えばカルマン渦式エアフローセンサが使用される。
また、吸気マニホールド15には、電磁式の燃料噴射弁21が取り付けられている。この燃料噴射弁21には、燃料パイプ22を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。
また、シリンダヘッド2には、各気筒3毎に排気ポート6が形成されている。各排気ポート6の燃焼室4側には、排気バルブ24がそれぞれ設けられている。排気バルブ24は、クランク軸7の回転(エンジン回転)に応じて回転するカムシャフト23のカム23aの動作に応じて開閉作動し、各排気ポート6と燃焼室4との連通と遮断とを行う。
各排気ポート6には、排気マニホールド25の一端がそれぞれ接続されている。この排気マニホールド25の他端には、排気管26が接続されている。この排気管26には、排気浄化触媒装置として三元触媒27が介装されている。
そして、シリンダヘッド2には、カム13a,23aを進角或いは遅角操作することで、吸気バルブ14や排気バルブ24の開閉タイミングを可変させる可変バルブタイミング機構(可変動弁機構)30が設けられている。
本実施形態の可変バルブタイミング機構30は、吸気側と排気側とにそれぞれ設けられたベーンユニット31や、電磁式のオイルコントロールバルブ(OCV)32等から構成されており、その構成自体は公知のものが用いられている。より詳しくは、各ベーンユニット31は、カムシャフト13,24の一端にそれぞれ固定されたベーンロータ(図示せず)や、このベーンロータに一体に形成された例えば2つのベーン(図示せず)、これらベーンを収容するベーン収容室が設けられたベーンハウジング(図示せず)等を備えている。ベーンユニット31のベーンハウジングは、例えば歯付きベルトを介して、クランク軸7に同期回転可能に接続されており、その各ベーン収容室は、各々収容されたベーンにより遅角油室と進角油室とに区分されている。そして、これら各油室は、OCV32を介して油ポンプ(図示せず)に接続されている。
可変バルブタイミング機構30は、OCV32の開閉操作によりベーン収容室の各油室に対する圧油の給排が制御されることで、ベーン収容室内でベーンの位置が変化し、クランクシャフト7に対するカムシャフト13,23の位相角が変化するように構成されている。これにより、吸気バルブ14や排気バルブ24の開閉タイミングが可変制御される。
ECU(電子コントロールユニット)40は、入出力装置、記憶装置(ROM,RAM,不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えている。このECU40により、本実施形態の吸入空気量推定装置に係る各種機能要素をはじめとしてエンジン1の各部の総合的な制御が行われる備え。
ECU40の入力側には、上述したTPS17,インマニ圧センサ18,エアフローセンサ20の他、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ43や、エンジン1の加減速操作を行うアクセルペダル44の操作量(即ちアクセル開度θacc)を検出するアクセルポジションセンサ(APS)45等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。なお、クランク角センサ43からのクランク角情報に基づいてエンジン回転速度(回転数)Neが検出されるので、クランク角センサ43は機関回転速度検出手段としても機能する。
一方、ECU40の出力側には、上述の燃料噴射弁21,点火コイル12,スロットルバルブ16,可変バルブタイミング機構30のOCV32等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量,燃料噴射時期,点火時期,吸排気バルブ開度(例えば、デューティ率)等がそれぞれ出力される。
つまり、アクセルペダル44の操作によりアクセル開度θaccが変化すると、APS45からのアクセル開度情報θaccに基づいてスロットルバルブ16が適正な開度に調整される。そして、エアフローセンサ20からの吸入空気流量情報Qinに基づいて体積効率Evが求められ(体積効率算出手段)、この体積効率Evとエンジン回転速度Neとに基づいて目標空燃比(目標A/F)が設定され、この目標A/Fに応じた量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁21から噴射される。
さらに、体積効率Evとエンジン回転速度Neとに基づいて目標点火時期が設定され、この目標点火時期に応じて適正なタイミングで点火プラグ11により火花点火が実施される。また、ECU40によりOCV32が制御されて可変バルブタイミング機構30の可変操作も行われ、これにより吸気バルブ14や排気バルブ24の開閉タイミングの適正化が図られ、エンジン1の出力性能の向上が図られる。
なお、バルブ開閉タイミングについては、基本的には、目標A/Fや目標点火時期と同様に体積効率Evとエンジン回転速度Neとに基づいて設定される。このバルブ開閉タイミングは、体積効率Evやエンジン回転速度Neが高いほど開弁時期は早く閉弁時期は遅くして開弁期間が長くなるように設定され、逆に、体積効率Evやエンジン回転速度Neが低いほど開弁時期は遅く閉弁時期は早くして開弁期間が短くなるように設定される。
(吸入空気量の推定)
ここで、吸入空気量推定装置の各種機能要素に着目する。
ECU40には、シリンダの有効行程容積(有効シリンダ容積とも言う)を演算する有効行程容積演算手段41と、シリンダ内への推定吸入空気量を演算する推定吸入空気量演算手段42とが備えられている。本吸入空気量推定装置は、これらの有効行程容積演算手段41及び推定吸入空気量演算手段42と、各演算手段41,42への入力情報を検出する吸気バルブ動作状態検出手段41c,クランク角センサ(機関回転速度検出手段)43及びインマニ圧センサ18から構成される。
なお、シリンダの有効行程容積とは、吸気行程、即ち、シリンダ内への吸入空気の取り込み可能な状態において、シリンダ内の実質的な有効容積の最大値であり、基本的には、吸気弁が閉じる時のシリンダ内容積となるが、吸気時の実質的なシリンダ内有効容積は、エンジン回転速度Neにも依存する他、吸気圧力(インマニ圧)などにも依存する。
有効行程容積演算手段41は、吸気バルブ閉弁時期とエンジン回転速度Neとから有効シリンダ容積Vcを算出する有効行程容積算出部41aと、有効行程容積算出部41aにより算出された有効シリンダ容積Vcを吸気圧力(インマニ圧)Pinに応じた補正係数Kpinで補正する補正部41bとを備えており、補正部41bにより補正された有効シリンダ容積Vc´を出力するようになっている。
有効行程容積算出部41aは、図3に示すようなマップに基づいて、吸気バルブ閉弁時期とエンジン回転速度Neとから有効シリンダ容積Vcを算出する。つまり、吸気バルブ閉弁時期が遅角側であるほど有効シリンダ容積Vcを大きく、吸気バルブ閉弁時期が進角側であるほど有効シリンダ容積Vcを小さく、エンジン回転速度Neが低いほど有効シリンダ容積Vcを大きく、エンジン回転速度Neが高いほど有効シリンダ容積Vcを小さく設定する。
なお、吸気バルブ閉弁時期は、可変バルブタイミング機構30の制御にかかるバルブ開閉タイミングの目標値から取得し(この機能要素を、吸気バルブ動作状態検出手段41cとする)、エンジン回転速度Neは、クランク角センサ43のクランク角情報に基づいた算出値として得られる。
なお、可変バルブタイミング機構には、バルブタイミングを目標値にフィードバック制御するため、実際のタイミングを代表する値(カムの位相角)を検知するセンサが備わっており、このセンサの出力からバルブの開閉タイミングを演算し有効行程容積の演算に使用する。また、カム切換式のバルブタイミング機構の場合はカムの切換を行うアクチュエータ(電動式,油圧式)の動作状態から現在のカムに対するバルブの開閉タイミングを演算し有効行程容積の演算に使用する。
補正部41bでは、図4に示すようなマップに基づいて、インマニ圧センサ18により検出されたインマニ圧Pinからインマニ圧力補正係数Kpinを求めて、有効行程容積算出部41aで算出された有効シリンダ容積Vcにこの補正係数Kpinを乗算することにより有効シリンダ容積の値を補正する。なお、このインマニ圧Pinに応じた補正(補正部41bで実行される補正)は、吸入空気量の推定精度を高める上で有効であるが、要求される推定精度に応じて省略することもできる。
推定吸入空気量演算手段42では、有効行程容積演算手段41により算出された有効シリンダ容積Vc又はVc´と、エアフローセンサ20により計測された吸入空気流量(スロットルを通過した空気量)Qinとに基づいて推定吸入空気量Qcを演算する。
この推定吸入空気量演算手段42による推定吸入空気量の演算についてさらに説明する。
ここでは、4気筒エンジンを例に図1を用いて説明するが、各行程でのシリンダ容積に関する点を除いて図7を用いて説明したものと同様な手法を用いる。
図1(a)に示すように、第n−1行程において、第2気筒♯2が吸気行程(このとき、第1気筒♯1は排気行程、第3気筒♯3は膨張行程、第4気筒♯4は圧縮行程)となり、スロットルTをQin(n−1)の空気が通過するものとする。この後、第2気筒♯2が吸気行程を終了すると、図1(b)に示すように、スロットル下流容積部(スロットルから各気筒の吸気ポートまでの空間)SはQs(n−1)の空気で満たされ、第2気筒容積はQc(n−1)の空気で満たされ、このときのスロットル下流容積部Sの空気Qsと第2気筒容積の空気Qcとは同密度であるものとする。
次に、図1(c)に示すように、第n行程において、第1気筒♯1が吸気行程(このとき、第2気筒♯2は圧縮行程、第3気筒♯3は排気行程、第4気筒♯4は膨張行程)となり、スロットルをQin(n)の空気が通過するものと考える。この後、第1気筒♯1が吸気行程を終了すると、図1(d)に示すように、スロットル下流容積部(上述と同様)SはQs(n)の空気で満たされ、第1気筒容積はQc(n)の空気で満たされ、スロットル下流容積部Sの空気と第1気筒容積の空気とは同密度であるものとする。
ここで、スロットル下流容積部Sの容積については一定値Vsとするが、各行程におけるシリンダ容積(吸気閉弁時のシリンダ容積:有効シリンダ容積)については各行程毎に設定する可変値Vc(n)とする。なお、この可変値である有効シリンダ容積Vc(n)は、有効行程容積演算手段41において各行程毎に演算された値である。ここでは、有効行程容積算出部41aにおいて算出された有効シリンダ容積値Vc(n)を例に説明する。
この場合、第n−1行程において次式(4a)が、第n行程において次式(4b)がそれぞれ成立する。
Figure 2008038772
ここで、第n−1行程終了時にスロットル下流容積Vsを満たしていた空気量Qs(n−1)とn行程中にスロットルを通過した空気量Qin(n)との和は、第n行程終了時にスロットル下流容積Vsを満たしていた空気量Qs(n−1)とシリンダ容積Vc(n)を満たしていたQc(n)との和である。よって、次式(5)が成立する。
Figure 2008038772
ここで、式(4a)と式(4b)とを式(5)に代入すると、次式(6)が成立する。
Figure 2008038772
本実施形態の場合、有効行程容積算出部41aにおいて算出された有効シリンダ容積Vc(n)に、補正部41bによりインマニ圧Pinに応じた補正が施されるため、上記有効シリンダ容積Vc(n−1),Vc(n)を、補正された有効シリンダ容積Vc´(n−1),Vc´(n)に置き換えると、上式(6)は次式(7)となる。
Figure 2008038772
上記の式(6),(7)は、フィルタ演算式(フィルタ定数が可変の1次フィルタ演算式)であり、この式(6)又は(7)によって、直前のn−1行程におけるシリンダ容積[Vc(n−1)又はVc´(n−1)]及びシリンダ容積[Vc(n−1)又はVc´(n−1)]を満たしていた空気量Qc(n−1)と、n行程におけるシリンダ容積[Vc(n)又はVc´(n)]及びスロットルを通過する空気量Qin(n)とから、n行程においてシリンダ容積[Vc(n)又はVc´(n)]を満たしている空気量Qc(n)、即ち、その時点の推定シリンダ吸入空気量を求めることができる。
なお、一般にスロットルからエアフローセンサまでは、距離が短く、また十分な大きさの断面積の通路で接続されているので、スロットル上流とエアフローセンサ部の圧力は等しくなっている。このため、スロットル上流とエアフローセンサ部との間の吸入空気の時間遅れは非常に小さい。したがって、エアフローセンサ部を通過した吸入空気流量Qinの測定値を、スロットルを通過した空気量とすることができる。
(作用,効果)
本発明の一実施形態にかかる内燃機関の吸入空気量推定装置は上述のように構成されているので、例えば、図5に示すように、吸入空気量推定(推定吸入空気量の演算)が行われる。なお、このフローチャートは、各シリンダの吸気行程に対して実施され、吸気行程開始(吸気バルブの開放)時点から吸気行程終了(吸気バルブの閉鎖)時点までを1サイクル(クランク角対応の期間周期であり時間周期ではない)として行われる。もちろん、エアフローセンサ20等の本推定演算にかかる情報の取り込みサイクル(時間周期)は本推定演算の1サイクルに比べ十分に短いものに設定されている。
図5に示すように、まず、エアフローセンサの出力値からスロットルバルブを通過する吸入空気流量Qin(n)を算出する(ステップS10)。この吸入空気流量Qin(n)は、該当するシリンダの吸気工程中のエアフローセンサの出力値の時間積分値に応じたものとして算出される。
次に、有効行程容積演算手段41の有効行程容積算出部41aにおいて、該当するシリンダの吸気バルブの閉鎖タイミングとエンジン回転速度Neとから図3に示すようなマップに基づいて有効行程容積Vc(n)を算出する(ステップS20)。さらに、有効行程容積演算手段41の補正部41bにおいて、図4に示すようなマップに基づいて、インマニ圧センサ18により検出されたインマニ圧Pinからインマニ圧力補正係数Kpinを求めて、有効行程容積Vc(n)にこの補正係数Kpinを乗算することにより有効行程容積の値を補正して、補正後の有効行程容積Vc´(n)を得る(ステップS30)。
次に、推定吸入空気量演算手段42において、前回の推定吸入空気量Qc(n−1)と、今回の吸入空気量Qin(n)と、前回の有効行程容積Vc´(n−1)と、今回の有効行程容積Vc´(n)とから、式(7)を用いて、今回の推定吸入空気量Qc(n)を算出する(ステップS40)。
このようにして、吸気バルブの動作状態の変化に応じて変化する有効行程容積に着目して、シリンダ内への推定吸入空気量を演算するため、吸気バルブの動作状態が変化してもシリンダ内への推定吸入空気量を正確に演算することができるようになる。
特に、吸気バルブの閉弁時期とエンジン回転速度とに基づき有効行程容積Vcを演算することにより、容易に且つ精度よく有効行程容積を演算することができるうえ、この算出した有効行程容積を吸気通路内の圧力に基づき補正するので、より精度の高い有効行程容積Vc´を得ることができ、この補正した値をシリンダ内への推定吸入空気量Qcの演算に用いることにより、推定吸入空気量をより正確に演算することが可能になる。
図6はこのような本発明の効果を示す試験データであるが、図6(a)は吸気バルブの動作状態が変化する場合(ここでは、吸気バルブの閉鎖時期が一定期間だけ遅くなる場合)を示し、図6(b)は吸気バルブの動作状態が変化しない場合を示す。なお、図中、菱形印はスロットル通過空気量(ロットルバルブを通過する吸入空気流量)Qinを示し、三角印は実シリンダ吸入空気量Qcrを示し、四角印は本実施形態の演算[前記の式(7)による演算]による推定シリンダ吸入空気量Qcを示し、丸印は従来の演算[前記の式(3)による演算]による推定シリンダ吸入空気量Qcを示す。
図6(b)に示すように、吸気バルブの動作状態が変化しない場合には、有効行程容積Vcは固定となり、従来の演算(前記の式(3)参照)によっても十分に精度よく推定吸入空気量を得られる(丸印が三角印に重なっている)が、吸気バルブの閉鎖時期が変化する過渡時には、従来の演算(前記の式(3)参照)による推定シリンダ吸入空気量Qc(丸印)は、黒三角印の実シリンダ吸入空気量Qcrと大きく異なってしまう。しかし、本実施形態の演算[前記の式(7)による演算]にれば、かかる過渡時にも、十分に精度よく推定吸入空気量を得られる(四角印が三角印に重なっている)ことがわかる。
このように、本推定装置又は本推定方法によれば、推定吸入空気量を精度よく演算することができるため、燃料制御や点火時期制御等の各種エンジン制御を適切に行うことが可能になる。
もちろん、この推定吸入空気量を燃料制御等に用いる場合、温度を考慮して推定吸入空気質量に換算して用いることが、御を適切に行う上で有効である。
(その他)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を適宜変更して実施しうるものである。
例えば、上記実施形態では、可変動弁機構としてベーン式の可変バルブタイミング機構を採用したが、これに限られず、可変バルブタイミング機構は如何なる方式のものであってもよく、カム切換式の可変バルブタイミング機構であっても本願を良好に適用可能である。
また、可変動弁機構として、バルブ開閉タイミングを変更する機構ではなく、バルブリフト量を変更する機構でもよい。この場合、吸気バルブの閉鎖タイミングは同じであっても、図3中に付記するように、バルブリフト量が大きいほど有効行程容積Vcは大きくなり、逆にバルブリフト量が小さいほど有効行程容積Vcは小さくなる。
この可変バルブリフト量変更機構の場合も、バルブリフト量を目標値にF/B制御するため、実際のリフト量を代表する値(コントロールシャフト制御角)を検知するセンサが備わっており、このセンサの出力からバルブの開閉タイミングを演算し有効行程容積の演算に使用する。
また、上記のように、エアフローセンサ部を通過した吸入空気流量Qinの測定値を、スロットルを通過した空気量とすることができるが、エアフローセンサ20とスロットルバルブ16との位置関係に応じた時間差を考慮した値を用いることも考えられる。
また、上記実施形態では、有効行程容積を吸気通路内の圧力に応じて補正しているが、インマニ圧センサ18や推定補正部41bを省略して、かかる補正を省略して、有効行程容積の精度よりも、コストを優先することも考えられる。もちろんこの場合にも、有効行程容積をある程度の精度で算出することができる。同様に、エンジン回転速度を考慮せずに、吸気バルブの閉弁時期のみに応じて有効行程容積Vcを演算することも考えられる。また、吸気バルブの閉弁時期のみに応じて有効行程容積Vcにインマニ圧に応じた補正を加えてもよい。
また、本発明は、4気筒エンジンに限定されず、気筒数の異なる他のエンジンにも適用しうるのはもちろんである。
また、上記実施形態では、エンジン1としてMPIエンジンを採用した例を示したが、これに限らず、エンジン1は例えば筒内噴射型エンジンなど他の方式のエンジンであってもよい。
本発明の一実施形態にかかる吸入空気量の推定演算を、(a)〜(d)の行程推移の順に説明するエンジンのシリンダの要部模式図である。 本発明の一実施形態にかかる内燃機関の吸入空気量推定装置及びこれを備えた内燃機関を示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる吸入空気量の推定演算に用いる有効行程容積算出マップを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる吸入空気量の推定演算に用いる有効行程容積補正用係数設定マップを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる吸入空気量の推定演算の手順(吸入空気量推定方法)を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる内燃機関の吸入空気量推定装置及び方法による効果を説明する図であり、(a)は吸気バルブの動作状態が変化した場合を示し、(b)は吸気バルブの動作状態が変化しない場合を示す。 従来技術にかかる吸入空気量の推定演算を、(a)〜(d)の行程推移の順に説明するエンジンのシリンダの要部模式図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダヘッド
3 シリンダ(気筒)
4 シリンダ内(燃焼室)
5 吸気ポート
14 吸気バルブ
15 吸気マニホールド(吸気通路)
16 スロットルバルブ(ETV)
17 スロットルポジションセンサ(TPS)
18 インマニ圧センサ(圧力検出手段)
19 吸気管(吸気通路)
20 エアフローセンサ(通過空気量計測手段)
30 可変バルブタイミング機構(可変動弁機構)
32 オイルコントロールバルブ(OCV)
40 ECU(電子コントロールユニット)
41 有効行程容積演算手段
41a 有効行程容積算出部
41b 補正部
41c 吸気バルブ動作状態検出手段
42 推定吸入空気量演算手段
43 クランク角センサ(機関回転速度検出手段)

Claims (5)

  1. 吸気通路と、前記吸気通路内に設けられ吸入空気量を制御するスロットルバルブと、吸入空気のシリンダ内への流れを制御する吸気バルブの動作状態を変化させうる可変動弁機構と、を有する内燃機関に装備され、
    前記吸気通路を通過する吸入空気流量を計測する通過空気量計測手段と、
    前記吸気バルブの動作状態の変化に応じた前記シリンダの有効行程容積を演算する有効行程容積演算手段と、
    前記通過空気量計測手段で計測された吸入空気流量を、前記有効行程容積演算手段で演算された前記有効行程容積を用いたフィルタ演算により各行程ごとに演算処理することによって、前記シリンダ内への推定吸入空気量を演算する推定吸入空気量演算手段と、を備えている
    ことを特徴とする、内燃機関の吸入空気量推定装置。
  2. 前記吸気バルブの動作状態を検出する吸気バルブ動作状態検出手段と、
    前記内燃機関の機関回転速度を検出する機関回転速度検出手段と、をさらに備え、
    前記有効行程容積演算手段は、前記吸気バルブ動作状態検出手段の検出結果から得られる前記吸気バルブの閉弁時期と前記機関回転速度検出手段により検出される機関回転速度とに基づいて、前記有効行程容積を演算する
    ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の吸入空気量推定装置。
  3. 前記吸気通路内の圧力を検出する圧力検出手段を備え、
    前記有効行程容積演算手段は、前記圧力検出手段により検出された前記吸気通路内の圧力に基づき前記有効行程容積を補正した上で、前記推定吸入空気量演算手段に出力する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の内燃機関の吸入空気量推定装置。
  4. 前記推定吸入空気量演算手段は、現行程nにおける前記推定吸入空気量Qc(n)を、前行程n−1における前記推定吸入空気量Qc(n−1)及び前記有効行程容積Vc(n−1)と、現行程nにおける前記吸入空気流量Qin(n)及び前記有効行程容積Vc(n)と、前記スロットルバルブから前記吸気バルブまでのスロットル下流容積Vsとに基づいて、下式(A)によりフィルタ演算を行う
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の内燃機関の吸入空気量推定装置。
    Figure 2008038772
  5. 吸気通路と、前記吸気通路内に設けられ吸入空気量を制御するスロットルバルブと、吸入空気のシリンダ内への流れを制御する吸気バルブの動作状態を変化させうる可変動弁機構と、を備えた内燃機関の前記シリンダ内への吸入空気量を推定する方法であって、
    前記吸気通路を通過する吸入空気流量を計測する通過空気量計測ステップと、
    前記吸気バルブの動作状態の変化に応じた前記シリンダの有効行程容積を演算する有効行程容積演算ステップと、
    前記通過空気量計測ステップで計測された吸入空気流量を、前記有効行程容積演算ステップで演算された前記有効行程容積を用いたフィルタ演算により各行程ごとに演算処理することによって、前記シリンダ内への推定吸入空気量を演算する推定吸入空気量演算ステップと、を備えている
    ことを特徴とする、内燃機関の吸入空気量推定方法。
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