JP2008038641A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスセンサの活性化を好適に行い、ひいてはそのセンサ出力を有効に用いることを可能とする。
【解決手段】エンジン10の排気管14には、ヒータ23bの通電により活性状態とされて排気管14内の排気成分を検出するA/Fセンサ23が設けられている。また、吸気管11にはスロットル弁12が設けられ、EGR配管31にはEGR弁33が設けられている。ECU40は、排気管14内が所定の低温状態にあるか否かを判定し、所定の低温状態にあると判定された場合に、スロットル弁開度を閉じ側に制御するとともに、EGR弁開度を開き側に制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】エンジン10の排気管14には、ヒータ23bの通電により活性状態とされて排気管14内の排気成分を検出するA/Fセンサ23が設けられている。また、吸気管11にはスロットル弁12が設けられ、EGR配管31にはEGR弁33が設けられている。ECU40は、排気管14内が所定の低温状態にあるか否かを判定し、所定の低温状態にあると判定された場合に、スロットル弁開度を閉じ側に制御するとともに、EGR弁開度を開き側に制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関の排気管においては、排気中の酸素濃度などを検出するためのガスセンサ(A/Fセンサ等)が設けられており、同センサでは、固体電解質などからなるセンサ素子が活性状態にあることを条件に酸素濃度等が精度良く検出できる。また、ガスセンサには、センサ素子の活性化を早め、かつ活性後はその活性状態を維持するべくヒータが設けられている。
ここで、例えば内燃機関の冷間始動時などにおいて、排気管内に凝縮水(水滴)が存在している状態でヒータ通電を行うと、センサ素子が破損する(素子割れが生じる)おそれがある。そのため従来から、被水による素子割れ対策として、排気管内に凝縮水が存在しているか否か、すなわち排気管内が乾燥しているか否かを判定し、乾燥していない場合にヒータ通電を制限する技術が提案されている。また、排気管内の凝縮水が排気の流れによって吹き飛ばされることを考慮して乾燥判定を行う技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−269231号公報
上述した特許文献1を含む先行技術では、排気管内において凝縮水(水滴)が無くなったことの判定(乾燥判定)は可能であり、その判定結果に基づいてヒータ通電の制限を解除することができる。しかしながら、そもそも排気管内の凝縮水が無くなるまでの時間が長い場合には、ヒータ通電が制限される時間が長くなり、ガスセンサが非活性となることで同ガスセンサの出力が使用できない事態が生じうる。これは、ガスセンサの出力に基づいて各種制御を実施し、それにより排気エミッションの良化を図る場合などにおいて不都合となる。
近年では、ディーゼルエンジンにもA/Fセンサ等のガスセンサを適用することが検討されているが、ディーゼルエンジンの場合には、ガソリンエンジンに比べて排気温が低いため、排気管内の凝縮水の消失に長い時間を要し、有効なセンサ出力(電気信号)がなかなか得られないという不都合が生じる。
本発明は、ガスセンサの活性化を好適に行い、ひいてはそのセンサ出力を有効に用いることができる内燃機関の制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明は、内燃機関の排気通路に設けられヒータの通電により活性状態とされて排気通路中の排気成分を検出するガスセンサと、内燃機関から排出される排気の一部を吸気系に環流させるEGR装置とを備えた内燃機関システムに適用される。そして、ガスセンサのヒータ通電に関して、排気通路内の温度が所定のヒータ通電許可温度を超えることを条件にヒータ通電を実行する。また特に、請求項1に記載の発明では、排気通路内が所定の低温状態にあるか否かを判定し、排気通路内が所定の低温状態にあると判定された場合に、EGR装置により吸気系に環流される環流ガスの熱量を増大させる。
上記によれば、EGR装置による環流ガス(EGRガス)の熱量が増大されることで排気通路内の温度が上昇し、同排気通路内に凝縮水(水滴)が存在してもそれを早期に消失させることができる。これにより、内燃機関の始動時やアイドル運転状態が長く継続される場合など、排気通路内が低温になりがちな場合において、ヒータ通電に対する制限を緩和することができる。その結果、ガスセンサの活性化を好適に行い、ひいてはそのセンサ出力を有効に用いることができるようになる。
ここで、請求項2に記載したように、前記EGR装置により環流される環流ガス量を増量することで、前記環流ガスの熱量を増大させると良い。この場合、環流ガス量(EGRガス量)を増やすことにより、新気量に対する環流ガス量の比率が大きくなり、内燃機関の筒内温度が上昇する。そして、それに伴い排気温度が上昇し、結果として排気通路内の温度を上昇させることができる。
環流ガス量を増やす具体的手法としては、請求項3に記載したように、EGR弁の開度を開き側に制御するとともに、吸気絞り弁の開度を閉じ側に制御すると良い。この場合、環流ガスが吸気通路側に取り込みやすくなり、環流ガス量の増量が実現できる。特に、EGR通路と吸気通路との合流部近傍に吸気絞り弁を設けた構成では、吸気絞り弁の開度を閉じ側に制御することで吸気通路内に負圧が生じるため、環流ガスの取り込みに有利に作用する。
上記請求項3に記載の発明では、請求項4に記載したように、排気通路内の温度を検出又は推定により取得し、該取得した排気通路内の温度に基づいて、EGR弁の開度と吸気絞り弁の開度とを可変に制御すると良い。例えば、排気通路内の温度が低いほど、EGR弁の開度を大きく、吸気絞り弁の開度を小さくする。この場合、排気通路内が低温状態となり、ヒータ通電が制限される状態にあっても、いち早くヒータ通電の制限を解除することができる。
上記のように、EGR弁の開度を開き側に、吸気絞り弁の開度を閉じ側に制御する構成では、新気量が不足し(すなわち、EGR率が過大となり)、それに起因して内燃機関の燃焼状態が悪化することが懸念される。そこで、請求項5に記載したように、EGR弁及び吸気絞り弁の上記制御に際し、都度のEGR率を、内燃機関において燃焼状態の悪化が生じない上限値にて制限すると良い。これにより、排気通路内の温度を上昇させるべく環流ガス量を増量させつつ、内燃機関の燃焼状態の悪化を抑制することができる。
又は、請求項6に記載したように、内燃機関において燃焼状態の悪化が生じない範囲内で最大又はその近傍となる目標EGR率を定め、該目標EGR率を基に、EGR弁の開度と吸気絞り弁の開度とを制御してEGR率フィードバック制御を実施すると良い。本構成においても、排気通路内の温度を上昇させるべく環流ガス量を増量させつつ、内燃機関の燃焼状態の悪化を抑制することができる。
請求項7に記載の発明では、EGR装置を通過する環流ガスを冷却するための冷却手段を設けた内燃機関システムにおいて、当該冷却手段による環流ガスの冷却を停止することで、前記環流ガスの熱量を増大させる。この場合、環流ガスの冷却を停止することにより、環流ガスが高温のまま、すなわち冷却されることなく燃焼室内(筒内)に導入され、内燃機関の筒内温度が上昇する。そして、それに伴い排気温度が上昇し、結果として排気通路内の温度を上昇させることができる。
請求項7の発明として、次の具体的な構成が考えられる。すなわち、EGR配管の途中に冷却手段としてのEGRクーラを設けるとともに、同EGRクーラを迂回するクーラバイパス通路を設ける。また、環流ガス(EGRガス)がEGRクーラを通過するか否かを切り換えるための切換弁としてクーラバイパス弁を設ける。そして、上記構成において、排気通路内が低温状態にあれば、クーラバイパス弁を制御し、環流ガスがクーラバイパス通路を通過する(すなわち、EGRクーラを通過しない)ようにする。かかる場合、EGRクーラによって環流ガスが冷却されないため、上記のとおり環流ガスの熱量を増大させ、排気通路内の温度を上昇させることができる。
請求項8に記載の発明では、内燃機関の始動時における前記ヒータの通電開始前に、前記環流ガスの熱量を増大させる。本発明によれば、内燃機関の冷間始動時に、排気通路内に存在する凝縮水をいち早く消失させることができ、ヒータ通電の開始タイミング(すなわち、ヒータ通電の制限解除のタイミング)を早めることができる。これにより、ガスセンサの早期活性化が実現できる。
ここで、請求項9に記載したように、排気通路内の温度を検出又は推定により取得し、該取得した排気通路内の温度が、前記ヒータ通電許可温度よりも低温側に規定した始動時温度判定値を下回る場合に、前記所定の低温状態にある旨を判定すると良い。このとき、その判定結果を受けて、環流ガスの熱量を増大させる制御が実施される。本発明によれば、内燃機関の冷間始動時において、ヒータ通電の開始に先立って環流ガス熱量の増大化がなされるが、ヒータ通電の開始前にその熱量の増大化が終了される。これにより、ガスセンサの早期活性化を促しつつ、通常制御とは異なる変則的な制御(EGR弁や吸気絞り弁に関する制御)を必要最小限で実施することができる。
また、請求項10に記載の発明では、内燃機関においてアイドル運転状態が所定時間継続した場合に、前記所定の低温状態にある旨を判定する。このとき、その判定結果を受けて、環流ガスの熱量を増大させる制御が実施される。要するに、アイドル運転状態が継続されると、排気通路内の温度が低下するが、かかる場合にあっても凝縮水の発生を抑制することができる。また仮に凝縮水が発生したとしても、それを早期に消失させることができる。これにより、内燃機関の運転途中にヒータ通電が制限され、それに伴いガスセンサが非活性となるといった不都合が抑制できる。
また、請求項11に記載の発明では、排気通路内の温度を検出又は推定により取得し、該取得した排気通路内の温度が低下傾向にあり、かつ前記ヒータ通電許可温度よりも高温側に規定したアイドル時温度判定値を下回る場合に、前記所定の低温状態にある旨を判定する。このとき、その判定結果を受けて、環流ガスの熱量を増大させる制御が実施される。本発明によれば、内燃機関のアイドル運転時において、温度低下に伴うヒータ通電の制限開始に先立って環流ガスの熱量が増大される。これにより、ガスセンサが非活性となる事態を回避することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、内燃機関であるディーゼルエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしている。そして、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUと言う)を中枢として燃料噴射量の制御等を実施することとしている。まずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成を説明する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、内燃機関であるディーゼルエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしている。そして、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUと言う)を中枢として燃料噴射量の制御等を実施することとしている。まずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11には、当該吸気管11を通じて吸入される新気量を調整するスロットル弁(吸気絞り弁)12が設けられている。スロットル弁12は、DCモータ等からなるアクチュエータ13によって開度調節されるものであり、その開度(スロットル弁開度)はアクチュエータ13に内蔵されたスロットル開度センサ(図示略)により逐次検出される。吸気管11に通じる吸気ポートと排気管14に通じる排気ポートとにはそれぞれ吸気弁16及び排気弁17が設けられており、吸気弁16の開動作により吸入空気が燃焼室18内に導入され、排気弁17の開動作により燃焼後の排気が排気管14に排出される。燃焼室18には燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁19が取り付けられている。
排気管14には、排気中のPMを捕集するためのDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)21が設けられている。なお、排気浄化装置としてDPF21以外に、排気中のNOxを浄化するNOx触媒や排気中のHCやCOを浄化する酸化触媒などが設けられても良い。
また、排気管14においてDPF21の下流側には、排気管14内の温度(以下、排気温Texとも言う)を検出するための排気温センサ22と、排気を検出対象として酸素濃度を検出するためのA/Fセンサ23が設けられている。排気温センサ22とA/Fセンサ23とは近接位置に設けられており、排気温センサ22によればA/Fセンサ23近傍の排気温が検出可能となっている。ここで、A/Fセンサ23は、例えばジルコニア等の固体電解質からなるセンサ素子23aと、同センサ素子23aを加熱するヒータ23bとを有するものであり、ヒータ23bの通電により、センサ素子23aが活性化され、かつその活性状態(例えば700℃程度の高温状態)が保持されるようになっている。そして、A/Fセンサ23では、センサ素子23aが活性化された状態で有効なセンサ出力が得られるようになっている。
スロットル弁12の上流側には、吸気管11最上流部のエアクリーナ(図示略)を通じて吸入される新気量を検出するためのエアフロメータ24が設けられている。その他本制御システムでは、エンジン10の回転速度を検出するための回転速度センサ25や、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作量(アクセル開度)を検出するためのアクセルセンサ26が設けられている。
また、本エンジン10には、排気の一部を吸気系に環流させるためのEGR装置が設けられている。具体的には、EGR装置として、吸気管11(特に、スロットル弁12近傍であって同弁の下流側)と排気管14との間にはEGR配管31が設けられ、そのEGR配管31には、当該EGR配管31内を通過するEGRガスを冷却するためのEGRクーラ32と、電磁弁等によりなるEGR弁33とが設けられている。EGRクーラ32は、冷却水を循環させる冷却水循環構造を有しており、EGRガスが通過する際に冷却水との間で熱交換が行われ、それによりEGRガスの冷却が行われる。EGR弁33は、その開度が可変となっており、EGR弁開度が調節されることにより、EGR配管31を通じて吸気系に再循環される排気量(EGRガス量)が調整される。
また、EGR配管31には、EGRクーラ32を迂回するクーラバイパス通路34が設けられており、同通路34においてEGR配管31(言うなれば、EGRメイン通路)との分岐点にはクーラバイパス弁35が設けられている。クーラバイパス弁35は、クーラバイパス通路34を開放又は閉鎖のいずれかの状態とする2位置切り替え式の開閉弁であり、クーラバイパス弁35をクーラバイパス通路34を閉鎖する状態(これが通常状態)とすることで、EGR配管31内に流れ込んだ排気(EGRガス)をEGRクーラ32にて冷却することができる。また、クーラバイパス弁35をクーラバイパス通路34を開放する状態とすることで、EGR配管31内に流れ込んだ排気(EGRガス)をEGRクーラ32にて冷却することなく吸気系に供給できる。
図示は省略するが、本システムでは、吸気を過給するためのターボチャージャ(過給装置)を備えており、排気エネルギにより排気タービンが回転するとともに、その排気タービンの回転に伴い吸気コンプレッサが回転することで、吸気が過給されるようになっている。なお、排気タービンはDPF21の上流に設けられ、吸気コンプレッサはスロットル弁12の上流に設けられる。
ECU40は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御ユニットであり、ECU40には、上述した各種センサの検出信号が逐次入力される。そして、ECU40は、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁19の燃料噴射制御などを適宜実施する。つまり、ECU40は、各種センサから検出したエンジン回転速度やアクセル操作量等のエンジン運転情報に基づいて最適な燃料噴射量及び噴射時期を決定し、それに応じた噴射制御信号により燃料噴射弁19の駆動を制御する。
また、ECU40は、都度のエンジン運転状態に基づいてスロットル弁12、EGR弁33及びクーラバイパス弁35の駆動を制御する。さらに、ECU40は、A/Fセンサ23を活性状態とすべく、ヒータ通電の制御を実施する。
ところで、A/Fセンサ23においてヒータ23bの通電が行われる際に、排気管14内のA/Fセンサ23付近に凝縮水が存在し、その凝縮水がセンサ素子23aにかかると、同センサ素子23aが破損する(素子割れが生じる)おそれがある。例えば、エンジン10の冷間始動時には排気管14内が低温状態となっており、かかる状態では排気管14内で凝縮水が存在し、その凝縮水により上記した素子割れのおそれが生じる。そして、素子割れを抑制しようとすれば、ヒータ通電の開始タイミングを遅くするなど、ヒータ通電を制限しなければならないという不都合が生じる。ちなみに、ディーゼルエンジンの場合、ガソリンエンジンに比して排気温が低いため、凝縮水が無くなるまでに数分〜10分程度の時間を要することがあり、ヒータ通電の開始タイミングを早めたいという要望も高いものとなっている。
そこで本実施形態では、エンジン始動時等における排気昇温処理として、スロットル弁12及びEGR弁33の開度制御を実施する。すなわち、排気温Texを検出し、その排気温Texが低温である場合に、スロットル弁開度を閉じ側に制御するとともにEGR弁開度を開き側に制御する。またこのとき、クーラバイパス弁35によってクーラバイパス通路34を開放することで、EGRガスが冷却されないようにする。上記制御により、EGRガスの熱量を増大化させるようにしている。すなわち、排気管14内を高温化して同排気管14内における凝縮水の早期消失を図り、ヒータ通電の開始タイミングを早めるようにしている。
図2は、排気昇温処理を含むヒータ通電制御に関する処理手順を示すフローチャートであり、本処理はECU40により所定の時間周期で繰り返し実行される。
図2において、まずステップS101では、排気温センサ22の検出信号により算出した排気温Texを読み込む。続くステップS102では、前記読み込んだ排気温Texが所定値K1以下であるか否かを判定する。所定値K1は、A/Fセンサ23のヒータ通電について許可判定を行うためのヒータ通電許可温度に相当するものであり、例えば150℃程度の値である。そして、Tex>K1であればステップS103に進み、Tex≦K1であればステップS106に進む。
ステップS103ではヒータ通電を許可する(例えば、ヒータ通電許可フラグをセットする)。また、続くステップS104ではスロットル弁12及びEGR弁33の通常制御を実施する。通常制御に際し、スロットル弁12は概ね全開付近で制御され、EGR弁33は都度のエンジン運転状態に応じた目標開度に制御される。また、ステップS105では、クーラバイパス通路34を閉鎖すべくクーラバイパス弁35の切り替えを実施する。ステップS102→S103→S104→S105の処理の流れは、通常のヒータ通電時の処理の流れに相当するものである。
一方、ステップS106ではヒータ通電を禁止する(例えば、ヒータ通電許可フラグをクリアする)。続くステップS107では、排気温Texが所定値K2以下であるか否かを判定する。所定値K2は、前述の所定値K1(ヒータ通電許可温度)よりも低温値であり、例えば100℃程度の値である。この所定値K2が「始動時温度判定値」に相当する。そして、Tex>K2であればステップS104に進み、Tex≦K2であればステップS108に進む。なお、ステップS104及びそれに続くステップS105では、前述のとおりスロットル弁12及びEGR弁33の通常制御とクーラバイパス通路34の閉鎖とを実施する。
また、ステップS108では、スロットル弁12を通常制御よりも閉じ側の所定開度(あらかじめ規定した弁開度)に制御するとともに、EGR弁33を通常制御よりも開き側の所定開度(あらかじめ規定した弁開度)に制御する。次に、ステップS109では、クーラバイパス通路34を開放すべくクーラバイパス弁35の切り替えを実施する。
その後、ステップS110では、都度の新気量(エアフロメータ検出値)やEGR開度等に基づいてEGR率を算出するとともに、そのEGR率が所定値K3以上であるか否かを判定する。所定値K3は、EGR率が過大となることで新気量不足となり、ひいては燃焼状態の悪化を招くことを回避するべく規定されたEGR率上限値であり、都度のエンジン運転状態(燃料噴射量やエンジン回転速度など)に基づいて可変に設定される。ただし、所定値K3を固定値とすることも可能である。
EGR率が所定値K3未満の場合、そのまま本処理を終了する。これに対し、EGR率が所定値K3以上の場合、ステップS111に進み、EGR率の上限ガード処理を実施する。具体的には、EGR率が所定値K3未満となるよう、スロットル弁開度とEGR弁開度とをフィードバック制御する。このとき具体的には、スロットル弁12は開き側に制御され、EGR弁33は閉じ側に制御される。
次に、エンジン始動時における排気昇温処理を、図3のタイムチャートを用いてより具体的に説明する。なお、図3において、排気温Texの推移チャートには、本実施形態の排気昇温処理を実施した場合の排気温Texの推移を「制御あり」として実線で示し、本実施形態の排気昇温処理を実施していない場合の排気温Texの推移を「制御なし」として二点鎖線で示している。
図3において、タイミングt1でエンジン10の始動処理が行われると(IGスイッチがONされると)、排気温Texが上昇し始める。エンジン始動時には排気温Texが極低温であるため、スロットル弁開度が閉じ側の所定開度に制御されるとともに、EGR弁開度が開き側の所定開度に制御される。また、クーラバイパス弁35の動作により、クーラバイパス通路34が開放され、EGRクーラ32側の通路が閉鎖される。
図3の事例では、スロットル弁開度及びEGR弁開度の上記操作によりEGR率が所定値K3(EGR率上限値)を超える場合を想定しており、タイミングt2でEGR率≧K3となる。そして、同タイミングt2において、スロットル弁開度が若干開き側に、EGR弁開度が若干閉じ側に制御されている。
その後、タイミングt3では、排気温Texが所定値K2(例えば100℃)を超えるため、スロットル弁開度及びEGR弁開度の制御が通常制御に移行される。また、クーラバイパス弁35の動作により、クーラバイパス通路34が閉鎖され、EGRクーラ32側の通路が開放される。さらに、タイミングt4では、排気温Texが所定値K1(例えば150℃)を超え、それに伴いA/Fセンサ23のヒータ通電が開始される。
ここで、2つの温度判定値K1,K2がK1>K2であるため、スロットル弁開度及びEGR弁開度の制御は、ヒータ通電の開始タイミング(タイミングt4)よりも早いタイミング(タイミングt3)で通常制御に移行されるようになっている。これにより、通常制御とは異なる変則的な制御(スロットル弁開度を閉じ側、EGR弁開度を開き側にする制御)が必要最小限で実施されるようになっている。なお、タイミングt3では、排気温Texがある程度は上昇しており、その時点で通常制御に移行したとしてもその後の温度上昇を見込むことができる。
図3において、「制御あり」及び「制御なし」で排気温Texの推移を比較すると、前者の方が排気温Texの上昇が早くなっており、ヒータ通電の開始タイミングが大幅に早まることが分かる。要するに、ヒータ通電の開始前に、EGR弁開度が開き側にかつスロットル弁開度が閉じ側に制御されることで、EGRガス量が増量されている。また、クーラバイパス通路34が開放されることでEGRガスの冷却が停止され、EGRガスが高温のまま燃焼室18内(筒内)に導入されるようになっている。そしてそれらによってEGRガス熱量の増大化がなされている。なおこのとき、スロットル弁開度が閉じ側に制御されることで吸気管11内の負圧が大きくなり、EGRガスの取り込みに有利に作用する。以上により、排気管14内の温度が上昇し、同排気管14内に凝縮水(水滴)が存在してもそれが早期に消失する。故に、ヒータ通電の開始タイミングを早めることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
排気管14内が所定の低温状態にある場合(具体的には、Tex≦K2の場合)に、EGRガス量を増量するべく、EGR弁開度を開き側に制御するとともにスロットル弁開度を閉じ側に制御するようにした。また、クーラバイパス弁35の駆動によりクーラバイパス通路34を開放した。これにより、排気管14内が低温になりがちなエンジンの冷間始動時において、ヒータ通電に対する制限を緩和することができる。その結果、A/Fセンサ23の早期活性化を実現し、そのセンサ出力をいち早く用いることができるようになる。
スロットル弁12及びEGR弁33の上記制御に際し、都度のEGR率をEGR上限値(所定値K3)にて上限ガードする構成としたため、排気管14内の温度を上昇させるべくEGRガス量を増量させながらも、エンジン10の燃焼状態の悪化を抑制することができる。
(第2の実施形態)
前述したとおりディーゼルエンジンでは、ガソリンエンジンに比して排気温が低い。そのため、エンジン始動後にA/Fセンサ23が一旦活性状態(所定の高温状態)となった後であっても、アイドル運転状態が比較的長い時間継続されるような場合には排気管14内に凝縮水が発生することがある。この凝縮水の発生により素子割れのおそれが生じる。そこで本実施形態では、長時間のアイドル運転などにより排気温が低下する場合に、排気管14内での凝縮水の発生を抑制すべく、排気昇温処理を実施することとしている。
前述したとおりディーゼルエンジンでは、ガソリンエンジンに比して排気温が低い。そのため、エンジン始動後にA/Fセンサ23が一旦活性状態(所定の高温状態)となった後であっても、アイドル運転状態が比較的長い時間継続されるような場合には排気管14内に凝縮水が発生することがある。この凝縮水の発生により素子割れのおそれが生じる。そこで本実施形態では、長時間のアイドル運転などにより排気温が低下する場合に、排気管14内での凝縮水の発生を抑制すべく、排気昇温処理を実施することとしている。
図4は、排気昇温処理を含むヒータ通電制御に関する処理手順を示すフローチャートであり、本処理はECU40により所定の時間周期で繰り返し実行される。なお本処理では、エンジン10の運転途中で排気温が低下する場合の排気昇温処理を規定したものとなっている。
図4において、まずステップS201では、排気温センサ22の検出信号により算出した排気温Texを読み込む。続くステップS202では、アイドル運転が所定時間TX(例えば、数分〜10分程度)継続されたか否かを判定する。これは、アイドル運転状態が比較的長い時間継続され、それに伴い排気管14内の温度が低下したかどうかを間接的に判定するものである。そして、ステップS202がNOであればステップS203に進み、ステップS202がYESであればステップS206に進む。なお、上記ステップS202の処理に代えて、エンジン運転途中の排気温の低下により排気温Texが所定値(例えば200℃)以下になったか否かを判定するようにしても良い。
ステップS203ではヒータ通電を許可する(例えば、ヒータ通電許可フラグをセットする)。また、ステップS204ではスロットル弁12及びEGR弁33の通常制御を実施し、続くステップS205ではクーラバイパス通路34を閉鎖すべくクーラバイパス弁35の切り替えを実施する。なお、ステップS203〜S205の処理は、前述した図2のステップS103〜S105の処理に準ずるものである。
一方、ステップS206では、排気温Texが所定値K4以下であるか否かを判定する。所定値K4は、A/Fセンサ23のヒータ通電について許可判定を行うためのヒータ通電許可温度に相当するものであり、例えば150℃程度の値である。そして、Tex>K4であればステップS207に進み、ヒータ通電を許可する(例えば、ヒータ通電許可フラグをセットする)。また、Tex≦K4であればステップS208に進み、ヒータ通電を禁止する(例えば、ヒータ通電許可フラグをクリアする)。
以後のステップS209〜S212の処理は、前述した図2のステップS108〜S111の処理に準ずるものであり、ここでは簡単に説明する。すなわち、ステップS209では、スロットル弁開度を閉じ側に制御するとともに、EGR弁開度を開き側に制御し、続くステップS210ではクーラバイパス通路34を開放する。その後、ステップS211では、その時のEGR率が所定値K3以上であるか否かを判定し、EGR率≧所定値K3である場合、ステップS212に進み、EGR率の上限ガード処理を実施する。
次に、アイドル運転の継続時における排気昇温処理を、図5のタイムチャートを用いてより具体的に説明する。図5において、排気温Texの推移チャートには、本実施形態の排気昇温処理を実施した場合の排気温Texの推移を「制御あり」として実線で示し、本実施形態の排気昇温処理を実施していない場合の排気温Texの推移を「制御なし」として二点鎖線で示している。なお本図5では、EGR率の上限ガードに関する処理を割愛している。
図5では、タイミングt11以降、アイドル運転が継続されており、排気温Texが徐々に低下している。そして、アイドル継続時間が所定時間TXとなるタイミングt12では、スロットル弁開度が閉じ側の所定開度に制御されるとともに、EGR弁開度が開き側の所定開度に制御される。また、クーラバイパス弁35の動作によりクーラバイパス通路34が開放状態とされる。このとき、スロットル弁開度の閉じ側制御やEGR弁開度の開き側制御などにより、排気温Texの低下度合いが緩やかになっている。
その後、タイミングt13では、排気温Texが所定値K4(例えば150℃)を下回るため、A/Fセンサ23のヒータ通電が禁止される。そして、排気温Texが所定値K4まで再上昇すると、ヒータ通電が再開される(タイミングt14)。
ただし、タイミングt12でスロットル弁開度の閉じ側制御やEGR弁開度の開き側制御などが行われると、排気温Texの低下が止まり(又は、その時点から排気温Texが上昇し)、排気温Texが所定値K4まで低下しないことが考えられる。かかる場合には、ヒータ通電が一時中断されることはない。
タイミングt12以降の排気温Texの変化について見ると、「制御なし」の場合には、排気温Texがほぼ単調に低下し続ける。これに対し、「制御あり」の場合には、排気温Texの低下が鈍くなり(又は上昇に転じ)、ヒータ通電が禁止される期間が短くなる(又は、通電禁止期間がなくなる)。そのため、アイドル運転中であってもA/Fセンサ23の活性状態を維持することができる。
その後、タイミングt15で、アイドル運転状態が解除されると、スロットル弁開度及びEGR弁開度の制御が通常制御に戻される。また、クーラバイパス弁35の動作によりクーラバイパス通路34が閉鎖状態とされる。
以上詳述した第2の実施形態によれば、エンジン10のアイドル運転が継続されることで排気管14内の温度が低下しても、凝縮水の発生を抑制することができる。また仮に凝縮水が発生したとしても、それを早期に消失させることができる。これにより、エンジン10の運転途中にヒータ通電が制限され、それに伴いA/Fセンサ23が非活性となるといった不都合が抑制できる。
なお、前記図4の処理では、アイドル運転が比較的長い時間継続していることを判定し、それにより排気管14内の温度が低下したことを判定したが(ステップS202)、この構成を変更しても良い。例えば、前記図4のステップS202において、排気温Texが低下傾向にあり、かつヒータ通電許可温度(例えば150℃)よりも高温側のアイドル時温度判定値(例えば200℃)を下回るか否かを判定する。このとき、当該判定が肯定されることで、排気管14内の温度が低下した旨が判定される。本構成によれば、排気温Texの低下に伴うヒータ通電の制限開始に先立って排気昇温処理が実施される。これにより、A/Fセンサ23が非活性となる事態を回避することができる。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されても良い。
上記実施形態では、エンジン始動時等における排気昇温処理として、EGR弁開度を開き側に制御するとともにスロットル弁開度を閉じ側に制御する際、それらをあらかじめ規定した所定開度に制御したが(前記図2のステップS108等)、これを変更する。すなわち、同じくEGRガス量を増量するべくEGR弁開度を開き側に、スロットル弁開度を閉じ側に制御する際に、都度の排気温Tex(排気管14内の温度)に基づいて、EGR弁開度とスロットル弁開度とを可変に制御するようにしても良い。例えば、排気温Texが低いほど、EGR弁開度を大きく、スロットル弁開度を小さくする。この場合、排気管14内の温度低下の度合いが大きくなり、ヒータ通電が制限(中止)される状態にあっても、いち早くヒータ通電の制限を解除することができる。
エンジン始動時等における排気昇温処理として、EGR弁開度を開き側に制御するとともにスロットル弁開度を閉じ側に制御する際、エンジン10において燃焼状態の悪化が生じない範囲内で最大(又はその近傍)となる目標EGR率を定めるとともに、該目標EGR率を基にEGR弁開度とスロットル弁開度とを制御し、それによりEGR率フィードバック制御を実施するようにしても良い。より具体的には、例えば前記図2のフローチャートにおいて、ステップS108〜S111の処理に代えて、上記のEGR率フィードバック制御を実施する。本構成によれば、排気管14内の温度を上昇させるべくEGRガス量を増量させながらも、エンジン10の燃焼状態の悪化を抑制することができる。
上記第1の実施形態では、排気温Texに関する温度判定として2つの判定処理(前記図2のステップS102,S107)を実施したが、ステップS102のみを実施する構成であっても良い。この場合、Tex>K1であれば、ヒータ通電を許可するとともに、スロットル弁12及びEGR弁33の通常制御などを実施する(ステップS103〜S105)。また、Tex≦K1であれば、ヒータ通電を禁止するとともに、スロットル弁開度の閉じ側制御、EGR弁開度の開き側制御などを実施する(ステップS106,S108〜S111)。
また、第2の実施形態において、前記図4のステップS202の処理を無くしても良い。この場合、ステップS206においてTex>K4であれば、ヒータ通電を許可するとともに、スロットル弁12及びEGR弁33の通常制御などを実施する(ステップS203〜S205)。また、Tex≦K4であれば、ヒータ通電を禁止するとともに、スロットル弁開度の閉じ側制御、EGR弁開度の開き側制御などを実施する(ステップS209〜S212)。
上記各実施形態では、エンジン始動時等における排気昇温処理として、EGR弁開度を開き側に制御するとともにスロットル弁開度を閉じ側に制御する構成としたが、そのうちEGR弁開度の制御のみを実施する構成としても良い(スロットル弁開度は固定)。かかる構成においても、前記同様、排気管14内の凝縮水をいち早く消失させ、A/Fセンサ23の早期活性化等を実現することができる。
また、エンジン始動時等における排気昇温処理として、クーラバイパス通路34を開放する処理のみを行う構成であっても良い(このとき、EGRクーラ32側の通路は閉鎖される)。すなわち、スロットル弁12及びEGR弁33については通常制御のままとする。本構成であっても、EGRガスを冷却する構成に比べれば、EGRガス熱量の増大化がなされ、それに伴いA/Fセンサ23の早期活性化等が可能となる。
上記各実施形態では、EGR装置として、EGRクーラ32を迂回するクーラバイパス通路34を設けるとともに、通路分岐点にクーラバイパス弁35を設け、クーラバイパス弁35の動作によりEGRガスを冷却するか否かを切り替える構成としたが、これを変更する。例えば、EGRクーラ32自体でガス冷却度合いを変更できる構成としても良い。具体的には、EGRクーラ32を通過する冷却水量を変更可能とする構成(冷却水量をリニア又は多段階に可変とする構成や、冷却水通過を許可/禁止で切り替える構成を含む)を採用する。
エンジンシステムとしてはEGRクーラ(冷却手段)を持たない構成も考えられ、かかる場合にも本発明の適用が可能である。
上記実施形態では、排気管14に排気温センサ22を取り付け、その排気温センサ22の検出信号に基づいて排気温Texを算出したが、この構成を変更し、都度のエンジン運転状態に基づいて排気温Texを推定する構成としても良い。この場合、例えば都度の燃料噴射量とエンジン回転速度とをパラメータとして排気温Texを推定すると良い。
本発明は、A/Fセンサ以外にも、酸素濃度に応じた2値の起電力信号を出力するO2センサ、NOx濃度に応じた電気信号を出力するNOxセンサなど、他のガスセンサにも適用できる。要は、エンジンの排気通路に設けられ、ヒータの通電により活性状態とされて排気成分を検出するガスセンサであれば任意に適用できる。ディーゼルエンジン以外に、ガソリンエンジンへの適用も可能である。
10…エンジン、11…吸気管、12…スロットル弁、14…排気管、22…排気温センサ、23…A/Fセンサ、23a…センサ素子、23b…ヒータ、31…EGR配管、32…EGRクーラ、33…EGR弁、34…クーラバイパス通路、35…クーラバイパス弁、40…ECU。
Claims (11)
- 内燃機関の排気通路に設けられヒータの通電により活性状態とされて排気通路中の排気成分を検出するガスセンサと、内燃機関から排出される排気の一部を吸気系に環流させるEGR装置とを備えた内燃機関システムに適用され、
前記排気通路内の温度が所定のヒータ通電許可温度を超えることを条件に前記ヒータの通電を実行する内燃機関の制御装置において、
前記排気通路内が所定の低温状態にあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により排気通路内が所定の低温状態にあると判定された場合に、前記EGR装置により吸気系に環流される環流ガスの熱量を増大させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段は、前記EGR装置により環流される環流ガス量を増量することで、前記環流ガスの熱量を増大させる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関システムは、前記EGR装置としてEGR弁を有するとともに、吸気通路に吸気絞り弁を設けたものであり、
前記制御手段は、前記EGR弁の開度を開き側に制御するとともに前記吸気絞り弁の開度を閉じ側に制御することで、前記環流ガス量を増量する請求項2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記排気通路内の温度を検出又は推定により取得する手段を備え、
前記制御手段は、前記取得した排気通路内の温度に基づいて、前記EGR弁の開度と前記吸気絞り弁の開度とを可変に制御する請求項3に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段によるEGR弁及び吸気絞り弁の制御に際し、都度のEGR率を、前記内燃機関において燃焼状態の悪化が生じない上限値にて制限する手段をさらに備えた請求項3又は4に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御手段は、前記内燃機関において燃焼状態の悪化が生じない範囲内で最大又はその近傍となる目標EGR率を定め、該目標EGR率を基に、前記EGR弁の開度と前記吸気絞り弁の開度とを制御してEGR率フィードバック制御を実施する請求項3又は4に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記EGR装置に、当該EGR装置を通過する環流ガスを冷却するための冷却手段を設けた内燃機関システムに適用され、
前記制御手段は、前記冷却手段による環流ガスの冷却を停止することで、前記環流ガスの熱量を増大させる請求項1乃至6のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段は、前記内燃機関の始動時における前記ヒータの通電開始前に、前記環流ガスの熱量を増大させるものである請求項1乃至7のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
- 前記排気通路内の温度を検出又は推定により取得する手段を備え、
前記判定手段は、前記取得した排気通路内の温度が、前記ヒータ通電許可温度よりも低温側に規定した始動時温度判定値を下回る場合に、前記所定の低温状態にある旨を判定する請求項8に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関においてアイドル運転状態が所定時間継続した場合に、前記所定の低温状態にある旨を判定する請求項1乃至9のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
- 前記排気通路内の温度を検出又は推定により取得する手段を備え、
前記判定手段は、前記取得した排気通路内の温度が低下傾向にあり、かつ前記ヒータ通電許可温度よりも高温側に規定したアイドル時温度判定値を下回る場合に、前記所定の低温状態にある旨を判定する請求項1乃至9のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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JP2009264202A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Toyota Motor Corp | 車両走行制御装置 |
JP2011106289A (ja) * | 2009-11-12 | 2011-06-02 | Toyota Industries Corp | Egrガス冷却装置 |
JP2011179448A (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-15 | Toyota Central R&D Labs Inc | Egrバルブ制御装置およびプログラム |
CN110007102A (zh) * | 2019-04-02 | 2019-07-12 | 深圳市智创环保科技有限公司 | 一种移液精确定量进样装置 |
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