JP2008038625A - 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有害な排気ガスの発生を、より簡便且つ的確に、低減させることを可能とする。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置(1)は、排気通路(4)から吸気通路(3)へ連通し、排気ガスの一部である還流ガスを、排気通路から吸気通路に還流させるEGR通路(11)と、還流ガスの流量を、変化させるEGR弁(14)と、EGR率を測定する第1測定手段(7a等)と、過給圧力比を測定する第2測定手段(7a)と、(i)過給圧力比が、所定閾値より大きい場合、目標EGR率を減少させるために、第1補正係数(80%)を乗算することで、目標EGR率を補正し、(ii)過給圧力比が、所定閾値より小さい場合、第2補正係数(50%)を乗算することで、目標EGR率を補正する第1補正手段(20等)と、EGR率と、補正された目標EGR率との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、EGR弁の開度を制御する制御手段(20等)と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置(1)は、排気通路(4)から吸気通路(3)へ連通し、排気ガスの一部である還流ガスを、排気通路から吸気通路に還流させるEGR通路(11)と、還流ガスの流量を、変化させるEGR弁(14)と、EGR率を測定する第1測定手段(7a等)と、過給圧力比を測定する第2測定手段(7a)と、(i)過給圧力比が、所定閾値より大きい場合、目標EGR率を減少させるために、第1補正係数(80%)を乗算することで、目標EGR率を補正し、(ii)過給圧力比が、所定閾値より小さい場合、第2補正係数(50%)を乗算することで、目標EGR率を補正する第1補正手段(20等)と、EGR率と、補正された目標EGR率との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、EGR弁の開度を制御する制御手段(20等)と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば内燃機関から排出される排気ガスを浄化する内燃機関の排気浄化装置、及び方法に関する。
内燃機関から排出される排気ガスに含まれるNOxの発生量を低減させるための技術として、排気ガスの一部を内燃機関の吸気通路に再循環させる、いわゆるEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置がある。EGR装置は、内燃機関の燃焼室に排気ガスの一部である還流ガスを還流させることにより、燃焼室内の燃焼温度を下げてNOxの発生量を減少させるものである。この還流ガスの流量と、前記内燃機関に吸入される空気の吸入量との合計量に対する、還流ガスの流量の割合であるEGR率は、EGR弁の開度の自動制御(所謂、フィードバック制御)に基づいて、決定されている。このEGR弁の開度の自動制御は、EGR弁の開度の基準となる基準マップ情報と、例えば内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量を入力情報とした、目標となるEGR率を規定した目標マップ情報に基づいて行われている。
一酸化炭素及び炭化水素の発生量と、NOxの発生量とは、空燃比に対応して、排気ガス中での濃度が変化し、一般的に、トレードオフの関係(所謂、相反な関係)にある。具体的には、例えば理論空燃比である「14.7」以下の混合比が濃い領域では一酸化炭素、及び炭化水素の発生量は増加する。これは、燃料の量に対して空気の量が不足するため、不完全燃焼となるからである。他方、空燃比が薄くなると一酸化炭素の発生量は急激に減少してゆく。これは、空気が充分あるため、一酸化炭素は、ほとんど二酸化炭素に変化してしまうからである。これに対して、炭化水素は混合比が薄くなっても一酸化炭素ほどは激減しない。これは、燃焼室に取り込まれた燃料は、その一部が燃焼室の壁面やピストン頭部に付着して有効に燃やされず、未燃ガスとして排気時に排出されるからである。そして、ある程度(例えば空燃比「18」から「19」)以上、空燃比が薄くなると燃焼が不安定になって失火が生じるためである。この失火が発生すると、そのサイクルでは燃料が燃やされないので、未燃ガスがそのまま排出されて炭化水素が増加する。
他方、NOxの発生は、燃焼温度が高いときにより多く発生する。従って、NOxの発生量は、燃焼温度が最高になる理論混合比より若干薄い空燃比が「15.5」程度で最大になる。この空燃比「15.5」以上でも以下でも燃焼温度は下がるので、NOxの発生量は減少するのである。
しかしながら、上述した手法によれば、例えば冷間駆動時のように、外界温度が低く、触媒の温度が活性温度(活性化温度)に迅速に到達することが困難な場合、炭化水素や、PM(Particulate Molecule:粒子状物質)の発生量の減少が必要となる。他方、例えば外界温度が高く、触媒の温度が活性温度に迅速に到達することが容易な場合、NOxの発生量の減少が必要となる。このように、炭化水素及びPMの発生量と、NOxの発生量と、を全て同時に減少させる必要性は高くなっているが、内燃機関の物理的な設計上の技術的な制約があるので、新しい浄化装置や浄化部品の追加を行うことは困難である。また、内燃機関を制御するECU(Engine Control Unit)に備えられたROM(Read Only Memory)に、各種の変数を入力情報とする操作量を、専用のマップ(MAP)を記憶させ、この専用のマップに基づいて、炭化水素及びPMの発生量と、NOxの発生量と、を減少させる手法では、ROMの記憶容量の制約上、記憶させるマップの情報量に限界が生じてしまう。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、有害な排気ガスの発生を、より簡便且つ的確に、低減させることが可能な内燃機関の排気浄化装置及び方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量を変化させるEGR弁と、前記還流ガスの流量と、前記内燃機関に吸入される空気の吸入量との合計量に対する、前記還流ガスの流量の割合であるEGR率を測定する第1測定手段と、前記吸気通路における過給圧力比を測定する第2測定手段と、(i)測定された前記過給圧力比が、所定閾値(1.0)より大きい場合、目標となる目標EGR率を減少させるために、1より小さい第1補正係数(80%)を乗算することで、前記目標EGR率を補正し、(ii)前記過給圧力比が、所定閾値(1.0)より小さい場合、前記第1補正係数より小さな第2補正係数(50%)を乗算することで、前記目標EGR率を補正する第1補正手段と、測定された前記EGR率と、補正された目標EGR率との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、前記EGR弁の開度を制御する制御手段と、を備える。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、(i)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きい場合、第1補正手段によって、目標となる目標EGR率を減少させるために、「1.0」より小さい第1補正係数(「0.8」即ち「80%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に小さい程度で、減少側に、補正される。尚、本発明に係る補正係数は、例えば目標EGR率等の基準値に対して乗算をされる係数であるので、基準値より減少側に、即ち、基準値より小さくなる方向で、補正する場合、補正係数は、「1.0」より小さい値になる。他方、基準値より増加側に、即ち、基準値より大きくなる方向で、補正する場合、補正係数は、「1.0」より大きい値になる。ここに、本発明に係る目標EGR率とは、例えば内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量を入力情報として、一義的に規定可能であると共に、有害な排気ガスを低減することが可能なEGR率を意味する。この目標EGR率は、例えばECU(Engine Control Unit)に設けられたROM(Read Only Memory)に予め記憶された、内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量と、目標EGR率と、を対応付けた所定のマップによって規定可能である。尚、この目標EGR率は、例えば吸気管内の圧力や温度、行程排気量、EGR弁の開度、又は、排気ガスの量等に基づいて規定される。また、本発明に係る「過給圧力比」とは、定常回転状態における目標過給圧に対する、実際の実過給圧の割合を意味する。更に、本発明に係る「所定閾値」とは、目標EGR率を補正するか否かを判断するための基準となる過給圧力比の値を意味する。
他方、(ii)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、第1補正手段によって、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第1補正係数より小さな第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。このように、過給圧力比の変化に対応して、目標EGR率を減少させる減少の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
以上の結果、目標EGR率の減少側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に起因される、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量を顕著に減少させることが可能である。加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素やSmokeの発生量を顕著に減少させることが可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の一の態様では、前記目標EGR率は、前記内燃機関の回転数と、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量とを変数としたマップ情報として規定される。
この態様によれば、過給圧力比の変化に対応して、マップ情報として高精度に規定された目標EGR率を減少させる減少の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の他の態様では、前記目標EGR率は、前記内燃機関の回転数が小さいほど、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量が小さいほど、大きくなるように規定される。
この態様によれば、過給圧力比の変化に対応して、内燃機関の回転数及び燃料の噴射量に基づいて、高精度に規定された目標EGR率を減少させる減少の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の他の態様では、前記吸気通路に備えられ、前記空気の流量を変化させる流量変化弁(電子スロットル弁)と、前記空気の流量を測定する第3測定手段と、(i)測定された前記過給圧力比が、所定閾値(1.0)より大きい場合、前記空気の目標となる目標流量を増加させるために、1より大きい第3補正係数(120%)を乗算することで、前記目標流量を補正し、(ii)前記過給圧力比が、所定閾値(1.0)より小さい場合、前記第3補正係数より大きな第4補正係数(150%)を乗算することで、前記目標流量を補正する第2補正手段と、を更に備え、前記制御手段は、更に、測定された前記空気の流量と、補正された目標流量との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、前記流量変化弁の開度を制御する。
この態様によれば、(i)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きい場合、第2補正手段によって、空気の目標流量を増加させるために、「1.0」より大きな第3補正係数(「1.2」即ち「120%」)が乗算されることで、目標流量が、相対的に小さい程度で、増加側に、補正される。ここに、本発明に係る目標流量とは、例えば、内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量を入力情報として、一義的に規定可能であると共に、有害な排気ガスを低減することが可能な空気の流量を意味する。この目標流量は、例えばECUに設けられたROMに予め記憶された、内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量と、目標流量と、を対応付けた所定のマップによって規定可能である。ECUの制御下で、この目標流量に対応して、電子スロットル弁の開度が調整される。
他方、(ii)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、第2補正手段によって、空気の目標流量を更に増加させるために、第3補正係数より大きな第4補正係数(「1.5」即ち「150%」)が乗算されることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。このように、過給圧力比の変化に対応して、目標流量を増加させる増加の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
以上の結果、目標流量の増加側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に起因される、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量を顕著に減少させることが可能である。加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素やSmokeの発生量を顕著に減少させることが可能である。
上述した目標流量に係る態様では、前記目標流量は、前記内燃機関の回転数と、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量とを変数としたマップ情報として規定されるように構成してもよい。
このように構成すれば、過給圧力比の変化に対応して、マップ情報として高精度に規定された目標流量を増加させる増加の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
上述した目標流量に係る態様では、前記目標流量は、前記内燃機関の回転数が小さいほど、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量が小さいほど、小さくなるように規定されるように構成してもよい。
このように構成すれば、過給圧力比の変化に対応して、内燃機関の回転数及び燃料の噴射量に基づいて、高精度に規定された目標流量を増加させる増加の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の他の態様では、前記排気通路に設けられ、前記排気ガスを浄化する触媒(DPNR)と、前記触媒の温度を測定する温度測定手段と、を更に備え、前記第1補正手段は、測定された前記温度が、活性温度より大きい場合、前記目標EGR率を補正しない。
この態様によれば、触媒の温度に基づいて、迅速に補正の実行の有無を、迅速且つ的確に決定することが可能である。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化方法は、内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量を変化させるEGR弁と、前記還流ガスの流量と、前記内燃機関に吸入される空気の吸入量との合計量に対する、前記還流ガスの流量の割合であるEGR率を測定する第1測定手段と、前記吸気通路における過給圧力比を測定する第2測定手段と、を備える内燃機関の排気浄化装置における排気浄化方法であって、(i)測定された前記過給圧力比が、所定閾値(1.0)より大きい場合、目標となる目標EGR率を減少させるために、1より小さい第1補正係数(80%)を乗算することで、前記目標EGR率を補正し、(ii)前記過給圧力比が、所定閾値(1.0)より小さい場合、前記第1補正係数より小さな第2補正係数(50%)を乗算することで、前記目標EGR率を補正する第1補正工程と、測定された前記EGR率と、補正された目標EGR率との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、前記EGR弁の開度を制御する制御工程と、を備える。
本発明に係る内燃機関の排気浄化方法によれば、上述した本発明の内燃機関の排気浄化装置に係る実施形態が有する各種利益を享受することが可能となる。
尚、上述した本発明の内燃機関の排気浄化装置に係る実施形態が有する各種態様に対応して、本発明の内燃機関の排気浄化方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
(1)車両の基本構成
先ず、図1を参照して、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成を図式的に示した模式図である。尚、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両は、#1気筒「1a」から#4気筒までの四つの気筒が一列に並べられた、いわゆる直列四気筒のレシプロ式内燃機関(所謂、「ディーゼルエンジン」:以下、適宜、「エンジン1」と称す)に適用した一形態を示している。エンジン1は例えば自動車の走行用駆動源として使用され、エンジン1で発生した駆動力が、図示しない、クラッチや変速機やディフェレンシャルギヤやドライブシャフトを介して車輪に伝達される。
先ず、図1を参照して、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成を図式的に示した模式図である。尚、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両は、#1気筒「1a」から#4気筒までの四つの気筒が一列に並べられた、いわゆる直列四気筒のレシプロ式内燃機関(所謂、「ディーゼルエンジン」:以下、適宜、「エンジン1」と称す)に適用した一形態を示している。エンジン1は例えば自動車の走行用駆動源として使用され、エンジン1で発生した駆動力が、図示しない、クラッチや変速機やディフェレンシャルギヤやドライブシャフトを介して車輪に伝達される。
図1に示されるように、エンジン1は、電子スロットル弁2、AFM(Air Flow Meter)2a、シリンダ#1から#4、吸気通路3、排気通路4、吸気濾過用のエアフィルタ5、ターボ過給機6、コンプレッサ6a、タービン6b、吸気量調節用の絞り弁7、吸気系の過給圧を測定する過給圧センサ7a、DPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)触媒8、排気浄化ユニット9、燃料添加弁10、EGR通路11、EGR触媒12、EGRクーラ13、EGR弁14、排気絞り弁15、マフラー16、燃料ポンプ17、ECU20、インジェクタ30、コモンレール31、燃料ポンプ32、及び、内燃機関の回転数を測定するためのクランク角センサ33を備えて構成されている。
図1に示されるように、エンジン1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、エンジン1の還流系、所謂、EGR(Exhaust Gas Recirculation)系は、そのシリンダ#1から#4には、吸気通路3及び排気通路4が接続され、吸気通路3には吸気濾過用のエアフィルタ5、ターボ過給機6のコンプレッサ6a、吸気量を調節するための絞り弁7が、排気通路4にはターボチャージャ6のタービン6bがそれぞれ設けられている。排気通路4のタービン6bよりも下流側には排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒の一例であるDPNR触媒8を含んだ排気浄化ユニット9と、そのDPNR触媒8の上流に還元剤としての燃料を添加する燃料添加手段としての燃料添加弁10とが設けられている。排気通路4と吸気通路3とはEGR通路11で接続され、EGR通路11には、還流ガスの流れる方向を基準として、上流側から下流側へ向かって、EGR触媒12、EGRクーラ13、及びEGR弁14が設けられている。
ターボ過給機6は、それぞれ可変ノズル6nを備えた可変ノズル式ターボ過給機であり、それぞれに設けられた可変ノズル6nの開度を変更することによってタービン6bの入口部分の流路断面積を変更することができる。
また、エンジン1の吸気系は、図示しない外気を取り込むためのエアダクトから、AFM(Air Flow Meter)2a、電子スロットル弁2、吸気通路3へ流れ、更に吸気ポートを経由して、シリンダ#1から#4内の燃焼室へ吸気されるように構成されている。吸気ポートには、吸気ポートを開閉する吸気弁が設けられている。他方、エンジン1の排気系は、排気ガスが、気筒#1から#4内の燃焼室から排気ポート、図示しない排気通路4、DPNR触媒8、及びマフラー16を経由して、大気中へ排出されるように構成されている。
燃料添加弁10は、DPNR8の上流に燃料を添加してDPNR8に吸収されたNOxの放出やDPNR8のS再生のために必要な還元雰囲気を生成するために設けられている。燃料添加弁10の燃料添加動作はエンジンコントロールユニット(ECU)20にて制御される。ECU20はシリンダ#1から#4に燃料を噴射するためのインジェクタ30、燃料ポンプ32からインジェクタ30へ供給される燃料圧力を蓄えるコモンレール31の圧力調整弁といった各種の装置を操作してエジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20はエンジン1に吸入される空気とインジェクタ30から添加される燃料との質量比として与えられる空燃比が理論空燃比よりもリーン側に制御されるようにインジェクタ30の燃料噴射動作を制御する。
DPNR触媒8は、排気空燃比が理論空燃比よりもリーンの時は窒素酸化物(NOx)を吸蔵し、排気空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりもリッチのときは吸蔵していたNOxを放出して窒素(N2)に還元する性質を有している。DPNR触媒8に吸蔵可能なNOx量には上限があるため、吸蔵されているNOx量がこの上限に達しないように触媒14からNOxを放出させてN2に還元させるNOx還元を所定の間隔で行い、DPNR触媒8の排気浄化性能を高い状態に維持する。また、DPNR触媒8は、排気中に含まれる硫黄酸化物(SOx)により被毒される。そのため、DPNR触媒8をNOx触媒から硫黄(S)が放出される温度域に昇温させるとともに排気空燃比を理論空燃比又は理論空燃比よりもリッチにして硫黄被毒を回復させてDPNR触媒8の機能を再生させるS再生を所定の間隔で行う。以降、NOx還元及びS再生をまとめて機能再生処理と呼ぶこともある。これら機能再生処理は、燃料添加弁10からDPNR触媒8の上流の排気通路4内に燃料を添加して行う。尚、排気浄化ユニット9は、DPNR触媒8の温度を測定する温度センサを備えている。
尚、本発明において吸蔵還元型NOx触媒は、NOxを触媒にて保持できるものであればよく、吸収又は吸着いずれの態様でNOxが保持されるかは吸蔵の用語によって制限されない。また、SOxの被毒についてもその態様を問わないものである。更に、NOxやSOxの放出についてもその態様を問わない。
各種のアクチュエータの動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)20によって制御される。ECU20は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、各種センサから入力される信号に基づいて可変ノズル6nなどの各種の装置を操作してエンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20には例えばエンジン1のクランク軸の角度に対応した信号を出力するクランク角センサ33、排気浄化ユニット9を通過した排気の温度に対応した信号を出力する排気温センサ、及びAFM2a、などが接続され、ECU20はこれらの出力信号を参照してエンジン1の運転状態を制御する。また、ECUは、図4に示したルーチンを実行することにより本発明の制御手段として機能する。尚、これらのルーチンの詳細は後述する。ECU20による制御対象はその他にも種々存在するが、ここでは図示を省略する。
(2)EGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法
次に、図2から図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法について説明する。
次に、図2から図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法について説明する。
(2−1)EGR率の制御原理
先ず、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率の制御方法の基本原理について説明する。ここに、図2は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図2中の4つのマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を夫々示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を夫々示す。図3は、一般的な内燃機関の排気浄化装置における、EGR率と、還流ガス及び排気ガスとの関係を概念的に示した模式図(図3(a)及び図3(b))である。
先ず、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率の制御方法の基本原理について説明する。ここに、図2は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図2中の4つのマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を夫々示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を夫々示す。図3は、一般的な内燃機関の排気浄化装置における、EGR率と、還流ガス及び排気ガスとの関係を概念的に示した模式図(図3(a)及び図3(b))である。
一般的に、図2の上側の2つのマップに示されるように、例えば定常域では、内燃機関の回転数が小さいほど、燃料の噴射量が小さいほど、内燃機関におけるEGR率は大きくなるように設定されている。これは、一般的に、NOxの排出量は、内燃機関の回転数が小さいほど、燃料の噴射量が小さいほど、大きくなる傾向があるからである。尚、このマップの情報は、理論的、実験的、経験的、シミュレーション等に基づいて、規定することが可能である。
特に、本実施形態では、図2の左側上部に示されているように、(i)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きい場合、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を減少させるために、「1.0」より小さい第1補正係数(「0.8」即ち「80%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に小さい程度で、減少側に、補正される。尚、本実施形態に係る補正係数は、例えば目標EGR率等の基準値に対して乗算をされる係数であるので、基準値より減少側に、即ち、基準値より小さくなる方向で、補正する場合、補正係数は、「1.0」より小さい値になる。他方、基準値より増加側に、即ち、基準値より大きくなる方向で、補正する場合、補正係数は、「1.0」より大きい値になる。ここに、本実施形態に係る目標EGR率とは、例えば内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量を入力情報として、一義的に規定可能であると共に、有害な排気ガスを低減することが可能なEGR率を意味する。この目標EGR率は、例えばECU(Engine Control Unit)に設けられたROM(Read Only Memory)に予め記憶された、内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量と、目標EGR率と、を対応付けた所定のマップによって規定可能である。また、本実施形態に係る「過給圧力比」とは、定常回転状態における目標過給圧に対する、実際の実過給圧の割合を意味する。更に、本実施形態に係る「所定閾値」とは、目標EGR率を補正するか否かを判断するための基準となる過給圧力比の値を意味する。具体的には、過給圧力比が、例えば「0.8」から「1.0」等の所定閾値より小さい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の流量変化弁の開度を増加させても、流量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に到達するまでに、時間的な遅延、所謂、応答遅れが発生してしまい、ある一定時間の間、実過給圧が、目標過給圧より小さくなる回転数の範囲、所謂、回転領域が発生してしまう。この回転数の範囲では、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼が不安定になってしまい、例えばNOxに加えて、炭化水素や一酸化炭素の発生を増大させてしまう。他方、過給圧力比が、例えば「0.8」から「1.0」等の所定閾値より大きい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の吸入量変化弁の開度を増加させた場合、吸入量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に遅延なく迅速に到達することが可能である。
他方、図2の右側上部に示されているように、(ii)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第1補正係数より小さな第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。このように、過給圧力比の変化に対応して、目標EGR率を減少させる減少の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
以上の結果、目標EGR率の減少側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に起因される、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量を顕著に減少させることが可能である。加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素やSmokeの発生量を顕著に減少させることが可能である。
(2−2)電子スロットル弁の開度の制御原理
次に、前述した図2に加えて、図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される電子スロットル弁の開度の制御方法の基本原理について説明する。図4は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、減少側、又は増加側に変化させる補正係数の一具体例を示したグラフ(図4(a)及び図4(b))、並びに、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、減少側、又は増加側に変化させる補正係数の他の具体例を示したグラフ(図4(c)及び図4(d))である。
次に、前述した図2に加えて、図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される電子スロットル弁の開度の制御方法の基本原理について説明する。図4は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、減少側、又は増加側に変化させる補正係数の一具体例を示したグラフ(図4(a)及び図4(b))、並びに、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、減少側、又は増加側に変化させる補正係数の他の具体例を示したグラフ(図4(c)及び図4(d))である。
一般的に、図2の下側の2つのマップに示されるように、内燃機関の回転数が大きいほど、燃料の噴射量が大きいほど、電子スロットル弁の開度は大きくなり、内燃機関に吸入される空気の吸入量は大きくように設定されている。従って、内燃機関において発生する発生トルクや、排出ガスの排出量も、内燃機関の回転数が大きいほど、燃料の噴射量が大きいほど、大きくなる。尚、このマップの情報は、理論的、実験的、経験的、シミュレーション等に基づいて、規定することが可能である。
特に、本実施形態では、図2の左側下部に示されているように、(i)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きい場合、ECUの制御下で、空気の目標流量を増加させるために、「1.0」より大きな第3補正係数(「1.2」即ち「120%」)が乗算されることで、目標流量が、相対的に小さい程度で、増加側に、補正される。ここに、目標流量とは、例えば、内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量を入力情報として、一義的に規定可能であると共に、有害な排気ガスを低減することが可能な空気の流量を意味する。この目標流量は、例えばECUに設けられたROMに予め記憶された、内燃機関の回転数、及び、燃料の噴射量と、目標流量と、を対応付けた所定のマップによって規定可能である。ECUの制御下で、この目標流量に対応して、電子スロットル弁の開度が調整される。
他方、図2の右側下部に示されているように、(ii)測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、空気の目標流量を更に増加させるために、第3補正係数より大きな第4補正係数(「1.5」即ち「150%」)が乗算されることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。このように、過給圧力比の変化に対応して、目標流量を増加させる増加の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。詳細には、図3(a)及び図3(b)に示されるように、吸入される空気の吸入量と、排気ガスの量と、還流ガスの量とにおける関係は、EGR率を減少側に変化させた場合、即ち、EGR弁を閉弁側に変化させた場合、還流ガスの量が減少し、排気ガスが多量になり、一酸化炭素が多量に発生するので、電子スロットル弁の開度の制御によって、吸入される空気の吸入量を多量にさせることは、一酸化炭素の発生を抑制する観点において、顕著に好ましい。
以上の結果、目標流量の増加側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に起因される、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量を顕著に減少させることが可能である。加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素やSmokeの発生量を顕著に減少させることが可能である。
尚、上述した減少側、及び増加側に補正する補正係数の一具体例については、図4(a)に示されるように、減少側に補正する補正係数は、過給圧力比が、「1.0」より小さい場合、「0.5」即ち「50%」であるようにしてもよい。他方、過給圧力比が、「1.0」より大きい場合、「0.8」即ち「80%」であるようにしてもよい。また、図4(b)に示されるように、増加側に補正する補正係数は、過給圧力比が、「1.0」より大きい場合、「1.2」即ち「120%」であるようにしてもよい。他方、過給圧力比が、「1.0」より小さい場合、「1.5」即ち「150%」であるようにしてもよい。
或いは、上述した減少側、及び増加側に補正する補正係数の他の具体例については、図4(c)に示されるように、減少側に補正する補正係数は、「1.0」より小さい範囲内において、過給圧力比が大きいほど、内燃機関の回転数が大きいほど、補正係数は大きくように設定されているようにしてよい。また、図4(d)に示されるように、増加側に補正する補正係数は、「1.0」より大きい範囲内において、過給圧力比が小さいほど、内燃機関の回転数が小さいほど、補正係数は大きくように設定されているようにしてよい。
(2−2)動作原理
次に、図5を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法の動作原理について説明する。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御方法の動作原理について説明する。
(2−2−1)EGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理
先ず、図5を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理について説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理の流れを示したフローチャートである。尚、このEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理は、ECUによって、例えば、数十μ秒、又は数μ秒等の所定の周期で繰り返し実行される。
先ず、図5を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理について説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用されるEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理の流れを示したフローチャートである。尚、このEGR率、及び、電子スロットル弁の開度の制御処理は、ECUによって、例えば、数十μ秒、又は数μ秒等の所定の周期で繰り返し実行される。
図5に示されるように、ECUの制御下で、DPNR触媒の温度、所謂、触媒の床温が、所定の活性温度「A度」より小さいか否かが判定される(ステップS101)。この判定の結果、DPNR触媒の温度が、所定の活性温度「A度」より小さい場合(ステップS101:Yes)、ECUの制御下で、過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きいか否かが判定される(ステップS102)。この判定の結果、過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きい場合(ステップS102:Yes)、ECUの制御下で、走行中における、空気の目標流量を増加させるために、「1.0」より大きな第3補正係数(「1.2」即ち「120%」)が乗算されることで、目標流量が、相対的に小さい程度で、増加側に、補正される。と共に、ECUの制御下で、この補正された目標流量に対応して、電子スロットル弁の開度が調整される(ステップS103)。
次に、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を減少させるために、「1.0」より小さい第1補正係数(「0.8」即ち「80%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に小さい程度で、減少側に、補正される。と共に、ECUの制御下で、この補正された目標EGR率に対応して、EGR弁の開度が調整される(ステップS104)。
他方、ステップS102の判定の結果、過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合(ステップS102:No)、ECUの制御下で、走行中における、空気の目標流量を更に増加させるために、第3補正係数より大きな第4補正係数(「1.5」即ち「150%」)が乗算されることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。と共に、ECUの制御下で、この補正された目標流量に対応して、電子スロットル弁の開度が調整される(ステップS105)。
次に、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第1補正係数より小さな第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。と共に、ECUの制御下で、この補正された目標EGR率に対応して、EGR弁の開度が調整される(ステップS106)。
(3)本実施形態の作用と効果の検討
次に、図6から図14を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて検討する。
次に、図6から図14を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて検討する。
(3−1)作用と効果との一の検討(その1)
先ず、図6から図8を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて一の検討を行う。ここに、図6は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図6中のマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図7は、本実施形態に係る、速度の変化、過給圧力比の変化、EGR率の変化、EGR弁の開度の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図7(a)、図7(b)、図7(c)及び図7(d))である。図8は、本実施形態に係る、一酸化炭素の発生量の変化、及びSmokeの発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図8(a)、及び図8(b))である。尚、図7及び図8中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図7及び図8中の横軸は、時間軸を示す。また、図7(d)におけるEGR弁の開度は、全開を100%とする。
先ず、図6から図8を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて一の検討を行う。ここに、図6は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図6中のマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図7は、本実施形態に係る、速度の変化、過給圧力比の変化、EGR率の変化、EGR弁の開度の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図7(a)、図7(b)、図7(c)及び図7(d))である。図8は、本実施形態に係る、一酸化炭素の発生量の変化、及びSmokeの発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図8(a)、及び図8(b))である。尚、図7及び図8中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図7及び図8中の横軸は、時間軸を示す。また、図7(d)におけるEGR弁の開度は、全開を100%とする。
図6の右側に示されているように、本実施形態に係る作用と効果とについて一の検討においては、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第1補正係数より小さな第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。
具体的には、図7(a)及び図7(b)に示されるように、速度の変化に対応して、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、図7(c)に示されるように、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。と共に、図7(d)に示されるように、ECUの制御下で、この補正された目標EGR率に対応して、EGR弁の開度が調整される。
この結果、過給圧力比の変化に対応して、目標EGR率を減少させる減少の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
以上の結果、目標EGR率の減少側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に対応した、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素やSmokeの発生量を顕著に減少させることが可能である。具体的には、図8(a)に示されるように、炭化水素(THC)の発生量を、概ね「400(ppm:parts per million)」より小さく抑制することが可能である。加えて、図8(b)に示されるように、Smokeの発生量を、「10%」より小さく抑制することが可能である。
(3−2)作用と効果との他の検討(その2)
先ず、図9及び図10を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて他の検討を行う。ここに、図9は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図9中のマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図10は、本実施形態に係る、電子スロットル弁の開度の変化、及び、一酸化炭素の発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図10(a)、及び図10(b))である。尚、図10中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図10中の横軸は、時間軸を示す。図10(a)における電子スロットル弁の開度は、全開を0%とする。
先ず、図9及び図10を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて他の検討を行う。ここに、図9は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図9中のマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図10は、本実施形態に係る、電子スロットル弁の開度の変化、及び、一酸化炭素の発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図10(a)、及び図10(b))である。尚、図10中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図10中の横軸は、時間軸を示す。図10(a)における電子スロットル弁の開度は、全開を0%とする。
図9の右側上部に示されているように、本実施形態に係る作用と効果とについて他の検討においては、前述したように、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第1補正係数より小さな第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。具体的には、前述した図7(a)及び図7(b)に示されるように、速度の変化に対応して、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、図7(c)に示されるように、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。と共に、図7(d)に示されるように、ECUの制御下で、この補正された目標EGR率に対応して、EGR弁の開度が調整される。
加えて、図9の右側下部に示されているように、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、空気の目標流量を更に増加させるために、電子スロットル弁が全開にされることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。具体的には、前述した図7(a)及び図7(b)に示されるように、速度の変化に対応して、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、図10(a)に示されるように、ECUの制御下で、電子スロットル弁が全開側に制御されることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。
この結果、過給圧力比の変化に対応して、目標流量を増加させる増加の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
以上の結果、目標EGR率の減少側の制御に加えて、目標流量の増加側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に対応した、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素の発生量を、更に顕著に減少させることが可能である。具体的には、図10(b)に示されるように、炭化水素(THC)の発生量を、概ね「300(ppm)」より小さく抑制することが可能である。
(3−3)作用と効果との他の検討(その3)
先ず、図11から図14を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて他の検討を行う。ここに、図11は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図11中の2つのマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図12は、本実施形態に係る、速度の変化、過給圧力比の変化、EGR率の変化、EGR弁の開度の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図12(a)、図12(b)、図12(c)及び図12(d))である。図13は、本実施形態に係る、電子スロットル弁の開度の変化、及び、Smokeの発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図13(a)、及び図13(b))である。尚、図13中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図12及び図13中の横軸は、時間軸を示す。図12(d)におけるEGR弁の開度は、全開を100%とし、図13(a)における電子スロットル弁の開度は、全開を0%とする。図14は、本実施形態に係る、炭化水素の発生量の変化、PMの発生量の変化、及び燃費の変化を図式的に示したグラフ(図14(a)から図14(c))である。
先ず、図11から図14を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて他の検討を行う。ここに、図11は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される、EGR率の制御方法の基本原理を示したマップを含む模式図である。尚、図11中の2つのマップの横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図12は、本実施形態に係る、速度の変化、過給圧力比の変化、EGR率の変化、EGR弁の開度の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図12(a)、図12(b)、図12(c)及び図12(d))である。図13は、本実施形態に係る、電子スロットル弁の開度の変化、及び、Smokeの発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図13(a)、及び図13(b))である。尚、図13中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図12及び図13中の横軸は、時間軸を示す。図12(d)におけるEGR弁の開度は、全開を100%とし、図13(a)における電子スロットル弁の開度は、全開を0%とする。図14は、本実施形態に係る、炭化水素の発生量の変化、PMの発生量の変化、及び燃費の変化を図式的に示したグラフ(図14(a)から図14(c))である。
図11の右側上部に示されているように、本実施形態に係る作用と効果とについて他の検討においては、前述したように、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。具体的には、図12(a)及び図12(b)に示されるように、速度の変化に対応して、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、図12(c)に示されるように、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を更に減少させるために、第2補正係数(「0.5」即ち「50%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に大きい程度で、減少側に、補正される。他方、図11の左側上部に示されているように、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より大きい場合、ECUの制御下で、目標となる目標EGR率を減少させるために、第1補正係数(「0.8」即ち「80%」)が乗算されることで、目標EGR率が、相対的に小さい程度で、減少側に、補正される。と共に、図12(d)に示されるように、ECUの制御下で、この補正された目標EGR率に対応して、EGR弁の開度が調整される。
加えて、図11の右側下部に示されているように、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、空気の目標流量を更に増加させるために、電子スロットル弁が全開にされることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。具体的には、前述した図12(a)及び図12(b)に示されるように、速度の変化に対応して、測定された過給圧力比が、例えば「1.0」等の所定閾値より小さい場合、図13(a)に示されるように、ECUの制御下で、電子スロットル弁が全開側に制御されることで、目標流量が、相対的に大きい程度で、増加側に、補正される。
この結果、過給圧力比の変化に対応して、目標流量を増加させる増加の度合いを適切に変化させることで、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。
以上の結果、目標EGR率の減少側の制御に加えて、目標流量の増加側の制御に基づいて、過給圧力比の変化に対応した、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素の発生量を、更に顕著に減少させることが可能である。具体的には、図13(b)に示されるように、Smokeの発生量を、概ね「9(%)」より小さく抑制することが可能である。加えて、図14(a)から図14(c)に示されるように、比較例と比べて、本実施形態では、炭化水素の発生量を減少させ、PMの発生量を減少させ、燃費の向上を実現することが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、本発明はディーゼルエンジンに限らず、ガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。また、排気通路に配置される排気を浄化する手段は、吸蔵還元型NOx触媒に限定されない。パティキュレートフィルタ、酸化触媒が担持されたパティキュレートフィルタ、又は吸蔵還元型NOx触媒が担持されたパティキュレートフィルタが配置されていてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の排気浄化装置、及び方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1 エンジン
2 電子スロットル弁
2a AFM(Air Flow Meter)
#1から#4 シリンダ
3 吸気通路
4 排気通路
5 吸気濾過用のエアフィルタ
6 ターボ過給機
6a コンプレッサ
6b タービン
7 吸気量調節用の絞り弁
7a 過給圧センサ
8 DPNR触媒
9 排気浄化ユニット
10 燃料添加弁
11 EGR通路
12 EGR触媒
13 EGRクーラ
14 EGR弁
15 排気絞り弁
16 マフラー
17 燃料ポンプ
20 ECU
30 インジェクタ
31 コモンレール
32 燃料ポンプ
33 クランク角センサ
2 電子スロットル弁
2a AFM(Air Flow Meter)
#1から#4 シリンダ
3 吸気通路
4 排気通路
5 吸気濾過用のエアフィルタ
6 ターボ過給機
6a コンプレッサ
6b タービン
7 吸気量調節用の絞り弁
7a 過給圧センサ
8 DPNR触媒
9 排気浄化ユニット
10 燃料添加弁
11 EGR通路
12 EGR触媒
13 EGRクーラ
14 EGR弁
15 排気絞り弁
16 マフラー
17 燃料ポンプ
20 ECU
30 インジェクタ
31 コモンレール
32 燃料ポンプ
33 クランク角センサ
Claims (8)
- 内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、
前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量を変化させるEGR弁と、
前記還流ガスの流量と、前記内燃機関に吸入される空気の吸入量との合計量に対する、前記還流ガスの流量の割合であるEGR率を測定する第1測定手段と、
前記吸気通路における過給圧力比を測定する第2測定手段と、
(i)測定された前記過給圧力比が、所定閾値より大きい場合、目標となる目標EGR率を減少させるために、1より小さい第1補正係数を乗算することで、前記目標EGR率を補正し、(ii)前記過給圧力比が、所定閾値より小さい場合、前記第1補正係数より小さな第2補正係数を乗算することで、前記目標EGR率を補正する第1補正手段と、
測定された前記EGR率と、補正された目標EGR率との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、前記EGR弁の開度を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記目標EGR率は、前記内燃機関の回転数と、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量とを変数としたマップ情報として規定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記目標EGR率は、前記内燃機関の回転数が小さいほど、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量が小さいほど、大きくなるように規定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記吸気通路に備えられ、前記空気の流量を変化させる流量変化弁と、
前記空気の流量を測定する第3測定手段と、
(i)測定された前記過給圧力比が、所定閾値より大きい場合、前記空気の目標となる目標流量を増加させるために、1より大きい第3補正係数を乗算することで、前記目標流量を補正し、(ii)前記過給圧力比が、所定閾値より小さい場合、前記第3補正係数より大きな第4補正係数を乗算することで、前記目標流量を補正する第2補正手段と、を更に備え、
前記制御手段は、更に、測定された前記空気の流量と、補正された目標流量との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、前記流量変化弁の開度を制御することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記目標流量は、前記内燃機関の回転数と、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量とを変数としたマップ情報として規定されることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記目標流量は、前記内燃機関の回転数が小さいほど、前記内燃機関内に噴射される燃料の噴射量が小さいほど、小さくなるように規定されることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気通路に設けられ、前記排気ガスを浄化する触媒と、
前記触媒の温度を測定する温度測定手段と、を更に備え、
前記第1補正手段は、測定された前記温度が、活性温度より大きい場合、前記目標EGR率を補正しないことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、
前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量を変化させるEGR弁と、
前記還流ガスの流量と、前記内燃機関に吸入される空気の吸入量との合計量に対する、前記還流ガスの流量の割合であるEGR率を測定する第1測定手段と、
前記吸気通路における過給圧力比を測定する第2測定手段と、を備える内燃機関の排気浄化装置における排気浄化方法であって、
(i)測定された前記過給圧力比が、所定閾値より大きい場合、目標となる目標EGR率を減少させるために、1より小さい第1補正係数を乗算することで、前記目標EGR率を補正し、(ii)前記過給圧力比が、所定閾値より小さい場合、前記第1補正係数より小さな第2補正係数を乗算することで、前記目標EGR率を補正する第1補正工程と、
測定された前記EGR率と、補正された目標EGR率との偏差を入力情報とする自動制御に基づいて、前記EGR弁の開度を制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006210146A JP2008038625A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006210146A JP2008038625A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008038625A true JP2008038625A (ja) | 2008-02-21 |
Family
ID=39173968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006210146A Pending JP2008038625A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008038625A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010229966A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Daihatsu Motor Co Ltd | 制御装置 |
-
2006
- 2006-08-01 JP JP2006210146A patent/JP2008038625A/ja active Pending
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JP2010229966A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Daihatsu Motor Co Ltd | 制御装置 |
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