JP2008037467A - ヘアライン加工面付きアルミ缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム合金板を絞りしごき加工することで底部と胴部が一体成形されるアルミ缶について、缶の生産性を大幅に低下させることなく、また、胴部外面に白色塗料を塗布するようなことなく、缶体の胴部外面の明度を高くして、金属色を利用した印刷による装飾効果を向上させる。
【解決手段】印刷・塗装が施される前の缶体の胴部外面に、多数の微細な凹凸線条を形成するヘアライン加工が施されて、その上から透明なクリア塗料が塗装された状態で、ヘアライン加工面での明度(L値)が55〜70の範囲内となり、光沢度が55〜100の範囲内となるように、缶体2の胴部外面に(研磨具5によって)ヘアライン加工を施しておく。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料缶等に使用される金属缶で、アルミニウム合金板を絞りしごき加工することにより底部と胴部が一体成形されるアルミ缶に関し、特に、印刷・塗装が施される前の缶の胴部外面に所定のヘアライン加工を施すことで、缶の胴部外面の明度を高くして、金属色を利用した印刷による装飾効果を高められるようなヘアライン加工面付きのアルミ缶に関する。
飲料缶等に使用される金属缶では、金属板から絞りしごき加工により底部と胴部が一体成形された缶体に対して、その胴部外面に、印刷による文字や模様からなる任意のデザインを付与するということが一般的に行なわれているが、そのような絞りしごき加工された缶体の胴部外面に所望の印刷デザインを付与するための方法としては、胴部外面に直接に印刷する方法や、胴部外面に白色塗料によるホワイトコート層を形成して、このホワイトコート層の上から印刷する方法や、印刷・塗装と接着層が予め施された印刷済み樹脂フィルムを缶体の胴部外面に熱接着させる方法等が従来から一般的に行なわれている。
缶体の胴部外面に直接に印刷する方法によれば、下地の金属色を利用した豪華な黄金色やキラキラ輝く銀色等のある印刷デザインにより装飾効果を上げることができる。これに対して、缶体の胴部外面に予め形成されたホワイトコート層の上から印刷する方法では、ホワイトコート層により缶体の金属色が完全に隠蔽されるので、各色のインキの色が下地の金属色による影響を受けることなく、インキの色を鮮やかに表現できるという利点があり、特に、分光反射率の低い(明度が低い)鉄面が下地の金属色となるスチール缶(錫メッキ鋼板等による缶体)に多く適用される。
また、印刷済み樹脂フィルムを缶の胴部外面に熱接着させる方法によれば、非重ね刷りのドライオフセット印刷では得られない連続階調のデザインや、写真印刷のような広範囲の階調設定を必要とするデザインを、グラビア印刷などによる多色印刷によって得ることができる。即ち、円筒状の胴部外面に印刷する場合には、グラビア印刷が困難であるためにドライオフセット印刷しているが、予め平板状の樹脂フィルムに対して印刷することで、ドライオフセット印刷に限らず、グラビア印刷などによる多色印刷での豪華な印刷デザインも容易に施すことができる。
一方、印刷デザインが付与される缶体の胴部外面に関して、下記の特許文献1には、スリーピース缶用の錫めっき鋼板について、缶外面に当たる面に印刷されたフィルムを積層した場合に印刷鮮映性が良くなるような金属面の光沢度に関する技術が記載されており、該文献中(第2ページ右欄第43〜46行)には、フィルムを積層しない場合について、「同一金属の場合、一般的には表面粗度が大きく光沢度が低い方が乱反射するために白く見え、表面粗度が小さく光沢度の高いものは、正反射率が高いためにかえって黒っぽく見える。」という記載がある。
また、下記の特許文献2には、印刷・塗装が施される前の缶体の胴部外面の明度を高くするということとは全く無関係なものとして、缶体の円筒状の胴部外面(金属容器の外表面)に、多数の微細な凹凸線条によって構成されるヘアライン模様パターン部を形成するということが記載されている。
特開平7−62591号公報 特開2005−231316号公報
ところで、アルミニウム合金板から絞りしごき加工により底部と胴部が一体成形されるアルミ缶では、錫メッキ鋼板のようなスチール系の金属板から絞りしごき加工されるスチール缶の場合と比べて、缶体の胴部外面(アルミニウム面)の分光反射率が高く金属色が鮮やかであることから、この金属色を利用したデザインとなるように、胴部外面に予めホワイトコート層を設けることなく、胴部外面に直接に印刷するという方法が多く採用されている。
そのような胴部外面に直接に印刷が施されるアルミ缶について、本発明者等の研究の結果、缶体の胴部外面での印刷による装飾効果をより一層高めるためには、印刷・塗装が施される前の缶体について、その胴部外面の明度を従来のものよりも高くすることが望ましいということが判った。
なお、絞りしごき加工により底部と胴部が一体成形される缶体では、絞り加工と再絞り加工により直径と高さが略同一になった絞り缶を、この絞り缶の胴壁の厚さよりもダイスとポンチとの間隙を狭くした状態で、複数回のしごき加工を行うことにより、胴壁を元板厚の1/2〜1/3の厚さまで薄くしているが、それによって、ダイスと接触した胴部外面は必然的に鏡面となり、その光沢度が非常に高くなる反面、明度はかなり低くなっている。
すなわち、絞りしごき加工されたアルミ缶の場合、従来のものでは、透明なクリア塗料が塗装された状態で、光沢度は約150〜360の範囲となり、明度(L値)は32〜41の範囲となっている。この光沢度については、日本電色工業(株)製の光沢度測定器(VGS−300A)によって測定した値であり、また、明度(ハンタ表色系LabのL値)については、日本電色工業(株)製の色差計(Σ80)で測定した値である。
絞りしごき缶の胴部外面の明度を上げるためには、単純には胴部外面の全体に白色塗料によるホワイトコート層を設ければ良いのであるが、アルミ缶で金属色を利用した印刷デザインを胴部外面に付与したい場合には、ホワイトコート層を設けると下地の金属色を利用することができなくなる。これに対して、上記の特許文献1中の記載から見ると、缶体の胴部外面で、ホワイトコート層を設けることなく、金属面の表面粗度を大きくすることで、光沢度を低下させて明度を上げる(光の乱反射により白く見えるようにする)ということが考えられる。
しかしながら、缶体の胴部外面での表面粗度を大きくするために、従来からアルミ系金属板の表面処理として一般的に行なわれているようなブラスト処理(鉄や砂等の粒子を被処理物の表面に吹き付ける処理)を施した場合、確かに缶体の胴部外面では表面粗度が高くなって光が乱反射するために明度は高くなるものの、光沢度が大幅に低下して艶消し状態になるため、その上から印刷を施したときにインキの色が鮮やかさをなくして鮮映性に欠けることとなる。
なお、胴部外面が鏡面に形成される絞りしごき缶ではなく、アルミニウム含有量が99.5〜99.75%の工業的純アルミニウムのスラグからインパクト成形(インパクトエクストルージョン成形)されるモノブロックタイプのエアゾール缶等では、その外表面が見苦しい肌荒れ状態に成形され易いために、この肌荒れ状態を解消する目的で、比較的厚く白色塗料を胴部外面に塗装してホワイトコート層を形成するか、または、円周方向に延びる多数の微細な凹凸線条によるヘアライン加工を胴部外面に施すということが従来から行われている。
そのようなインパクト成形された缶体の外表面の肌荒れ状態を解消するためのヘアライン加工の場合、外表面の明度(L値)は高くなる(透明なクリア塗料を塗装した状態で、ヘアライン加工前では約55〜63、ヘアライン加工後では約63〜69)が、光沢度は大幅に低下する(透明なクリア塗料を塗装した状態で、ヘアライン加工前では約93〜108、ヘアライン加工後では約33〜36)こととなり、しかも、濃い色の印刷面以外の部分(金属色が露出する部分)では、ヘアラインの線模様がかなり目立つものとなる。そのようなヘアライン加工では、これをアルミニウム合金板から絞りしごき加工された飲料用アルミ缶に適用したとしても、印刷による装飾効果を向上させることはできない。
また、上記の特許文献2には、缶体の円筒状の胴部外面(金属容器の外表面)に、多数の微細な凹凸線条によって構成されるヘアライン模様パターン部を形成するということが記載されているものの、このヘアライン模様パターン部については、印刷・塗装が施される前の缶体の胴部外面の明度を高くすることとは全く無関係なものであって、どのような状態(明度や光沢度)にヘアライン加工するのかは不明である。しかも、ヘアライン加工を模様パターンとして施す場合には、このヘアライン模様と印刷模様(図柄)との位置合わせが必要となって、被印刷面が円筒状缶の胴部であることからも、缶の生産性が大幅に低下せざるを得ないという問題も発生する。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、アルミニウム合金板を絞りしごき加工することで底部と胴部が一体成形されるアルミ缶について、缶の生産性を大幅に低下させることなく、また、胴部外面に白色塗料を塗布するようなことなく、缶体の胴部外面の明度を高くして、金属色を利用した印刷による装飾効果を向上させるということを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、アルミニウム合金板を絞りしごき加工することで底部と胴部が一体成形された缶体に対して、その胴部外面に直接に印刷が施されてから透明なクリア塗料による塗装が施されるような金属缶において、印刷・塗装が施される前の缶体の胴部外面に、多数の微細な凹凸線条を形成するヘアライン加工が施されて、その上から透明なクリア塗料が塗装された状態で、ヘアライン加工面での明度(L値)が55〜70の範囲内となり、光沢度が55〜100の範囲内となるように、缶体の胴部外面にヘアライン加工が施されていることを特徴とするものである。
上記のような本発明のヘアライン加工面付きアルミ缶によれば、ヘアライン加工面での明度(L値)が55〜70の範囲内であり、しかも、光沢度が55〜100の範囲内であることによって、その上から印刷されたインキの色がくすむことなく、そのインキ自体の色と殆ど同一となるため、例えば、山吹色、赤色、青色等のような薄い色のインキ(隠蔽力が弱い色のインキ)の部分では、明るい黄金色、赤味のある明るい金属色、青味のある明るい金属色等のようにインキの色にアルミの金属色が加わった色となり、また、例えば、茶色、黒色、白色、緑色等のような濃い色のインキ(隠蔽力の強いインキ)の部分では、インキの色の鮮明度が高くなり、更に、印刷が施されていない部分(クリア塗装のみの部分)では、明るく輝く銀色を呈することとなる。
これに対して、明度(L値)が55末満だと、印刷部分では鮮明度が低く、また、印刷が施されていない部分(クリア塗装のみの部分)では地金色の銀色の明るさが低く、全体として印刷による装飾効果が劣ったものになり、一方、明度(L値)が70を超えると、印刷が施されていない部分(クリア塗装のみの部分)の地金色の銀色が白っぽくなり過ぎて、印刷部分が映えなくなる。即ち、背景となる銀色部分が目立ち過ぎる結果、印刷部分が埋没して、本来目立つべき部分である印刷部分が目立ち難くなってしまう。
また、光沢度が55未満だと、印刷が施されていない部分(クリア塗装のみの部分)では金属光沢が乏しくなり、印刷部分では、薄い色のインキ(隠蔽力が弱い色のインキ)の部分でも金属色が殆ど感じられ難くなり、一方、光沢度が100を超えると、印刷が施されていない部分(クリア塗装のみの部分)では銀色となり、薄い色のインキ(隠蔽力が弱い色のインキ)の部分ではインキの色が加わった金属色となるが、どちらもややくすんだ色又は少し暗い色を呈することになって、印刷による装飾効果が減殺されてしまう。
なお、上記のような本発明のヘアライン加工面付きアルミ缶において、多色印刷による豪華さをより強く出すためには、透明なクリア塗料が塗装された状態で、ヘアライン加工面での明度(L値)が60〜70の範囲内となり、光沢度が60〜90の範囲内となるようにするのが好ましい。
また、ヘアライン加工が施される領域については、絞りしごき加工された缶体の円筒状の胴部外面で、印刷が施される領域のみにヘアライン加工を施すようにしても良く、そうした場合には、ヘアライン加工を施す領域を必要最小限として加工コストの低減化(研磨具の小型化による研磨具製造コストの削減に起因する製造コストの低減化)を図ることができる。一方、缶体の円筒状の胴部で後加工によりネックイン加工される部分にまでヘアライン加工を施すようにしても良く、そうした場合には、ネックイン加工を施す部分にまで鮮明度が高い印刷を施して、缶全体の装飾効果を高めることができる。
アルミニウム合金板を絞りしごき加工することで底部と胴部が一体成形されるアルミ缶について、缶の生産性を大幅に低下させることなく、また、胴部外面に白色塗料を塗布するようなことなく、缶体の胴部外面の明度を高くして、金属色を利用した印刷による装飾効果を向上させるという目的を、最良の形態として以下の各実施例に具体的に示すように、印刷・塗装が施される前の缶体の胴部外面に、多数の微細な凹凸線条を形成するヘアライン加工が施されて、その上から透明なクリア塗料が塗装された状態で、ヘアライン加工面での明度(L値)が55〜70の範囲内となり、光沢度が55〜100の範囲内となるように、缶体の胴部外面にヘアライン加工を施しておくということで実現した。
なお、本発明が適用されるアルミ缶について、アルミニウム合金板を絞りしごき加工することで底部と胴部が一体成形される缶体それ自体は、従来から一般的に実施されている周知の製造工程により製造されるものである。先ず、そのような缶体の製造工程について以下に概略的に説明する。
コイル状に巻かれた製缶用のアルミニウム合金板をアンコイラーで巻き解きながら、カップメーカー(打ち抜き絞り装置)により浅いカップに成形してから、このカップに対して、ボデーメーカー(再絞りしごき装置)とドーマー(底部成形装置)を使用して、再絞り加工と複数回のしごき加工を連続的に行うことで、薄肉化された円筒状の胴部(カップよりも直径が小さく高さが高くなった胴部)とドーム形状の底部とが一体成形された有底円筒状の缶体(DI缶)に成形する。
そのように成形された缶体(DI缶)を、底部からの高さを一定に揃えるためのトリマー(トリミング装置)に搬送して、トリマーのマンドレルに1缶ずつ冠着してから、その開口端部を切断除去するようにトリミング加工する。その後、トリマーのマンドレルから缶体を取り外してキャンウォッシャー(缶体の表面の脱脂処理・洗浄処理・化成処理をするための装置)に搬送し、缶体の内外面を脱脂して洗浄すると共に、缶体の内外面に化成処理皮膜を形成する。
次いで、キャンウォッシャーから缶体を搬出してデコレーター(印刷・塗装装置)に搬送し、デコレーターのマンドレルに1缶ずつ冠着してから、缶体の胴部外面側に印刷を施し、その上から透明な保護塗料(クリア塗料又はトップコート)を施した後で、デコレーターのマンドレルから缶体を取り外して乾燥炉内を搬送することで乾燥させ、更に、缶体の内面側に内面用塗料をスプレー塗装してから乾燥炉内を搬送することで乾燥させる。
そのように缶体の胴部外面に印刷・塗装が施された缶体は、ネックイン・フランジ加工装置に搬送され、缶体の胴部の開口部付近に対して適宜の回数のネックイン加工が施された後、開口端部にフランジ加工が施されることで、内容物が充填・密封される前の空缶として完成する。
ところで、上記のような従来周知の製造工程において、更に、本発明をヘアライン加工面付きアルミ缶とするためには、例えば、トリマーによるトリミング加工の直後で、キャンウォッシャーによる脱脂・洗浄・化成処理よりも前に、缶体の胴部外面にヘアライン加工を施すことで、缶体の胴部外面に多数の微細な凹凸線条によるヘアライン加工面を形成することとなる。
なお、ヘアライン加工を、トリマーによるトリミング加工の直後で、キャンウォッシャーによる脱脂・洗浄・化成処理よりも前に行った場合、増加する工程は、ヘアライン加工装置でのマンドレルへの缶体の着脱とヘアライン加工だけであって、工程数や成形・加工時間を大幅に増やすことなくヘアライン加工を実施することができ、しかも、缶体の内外面の脱脂・洗浄・化成処理よりも前にヘアライン加工を行うことで、ヘアライン加工面への印刷インキや塗料の密着性を損なうことなく、また、ヘアライン加工面での耐食性を損なうようなことがないという利点がある。
そのようなヘアライン加工を実施するための装置の一例について以下に説明すると、図1に示すように、缶体2の胴部外面に多数の微細な凹凸線条(ヘアライン)を形成するためのヘアライン加工装置1において、缶体2は、その胴部の内径よりも僅かに小さい直径のマンドレル3に冠着されており、駆動装置4によって回転駆動されるマンドレル3の回転(自転)により、缶体2はその軸芯を中心として回転することとなる。
一方、缶体2を冠着させるマンドレル3と対向するように、不織布製砥石(研磨用砥石粒を塗布した合成繊維製不織布)のような研磨材を表面に装着した研磨具5が配置されている。なお、研磨具5の研磨材については、スポンジ状研磨材、硬質の樹脂繊維による不織布、布や紙や不織布等の表面に砥石粉を塗布したもの、硬質の樹脂繊維や金属などによるブラシ等の適宜のものが使用できる。
研磨具5は、エアーモータやACサーボモータ等のようなモーター6により回転駆動されるものであって、研磨具5がその軸芯を中心に回転しつつ、回転する缶体2の胴部外面に接触することで、缶体2の円筒状の胴部(開口端から底部に到るまでの円筒状の部分)に対して、多数の微細な凹凸線条(ヘアライン)を形成するヘアライン加工を施すこととなる。回転軸同士が同軸的に連結された状態の研磨具5とモータ6は、保持具7により一体的に保持されていて、モータ6は、そのハウジングの部分で保持具7により固定的に保持され、研磨具5は、その回転軸の部分で保持具7により回転自在に保持されている。
研磨具5とモータ6とを一体的に保持する保持具7は、第1移動機構8と第2移動機構9とからなる移動機構に連結されており、第1移動機構8によって、研磨具5は、マンドレル3(缶体2)に対して接近・離隔する方向に移動させられ、また、第2移動機構9によって、研磨具5は、マンドレル3(缶体2)の軸線方向に沿った方向に移動させられるようになっている。
すなわち、第1移動機構8と第2移動機構9とからなる移動機構では、第1移動機構8の本体部分8aに対して、移動部分8bがエアシリンダーにより前進又は後退するように設けられ、この移動部分8bの前端に保持具7が一体的に連結されている。また、第1移動機構8の本体部分8aは第2移動機構9に固定されていて、第2移動機構9は、第1移動機構8を載置した状態で、サーボモータを駆動源として、基台等に固定された摺動部10に沿って前進又は後退するように設けられている。
上記のような移動機構(第1移動機構8、第2移動機構9)を備えた装置1に対して、予め設定された時間通りに装置1を作動させるためのシーケンサー(制御装置)11が設けられており、このシーケンサー(制御装置)11からの信号により、回転を停止しているマンドレル3に缶体2を冠着してから、マンドレル3を回転させ、研磨具5を回転させながら、研磨具5をマンドレル3に向けて前進させ、研磨具5を缶体2の胴部外面に接触する位置まで移動させて、缶体2の胴部外面にヘアライン加工を施した後、研磨具5をマンドレル3から遠ざけるように後退させてから、マンドレル3の回転を止めて缶体2をマンドレル3から取り外すように、装置1が自動的に制御されることとなる。
なお、缶体2の胴部外面に研磨具5を押し当てるヘアライン加工の際に、マンドレル3だけを回転させても、研磨具5だけを回転させても良いが、上記のようにマンドレル3と研磨具5を回転させながら、研磨具5を缶体2の胴部外面に押し当てつつ、しかも、缶体2の軸線方向に研磨具5を移動させる(より好ましくは、缶体2の底部側から開口部側へ移動させる)のが、ヘアライン加工の高能率化の観点、および、ヘアライン加工の仕上がり具合の均一性を維持する観点から好ましいことが判っている。その場合に、第2移動機構9によって研磨具5を缶体2の軸線方向に沿って移動させることとなる。
ヘアライン加工の際の研磨材の目の粗さについては、缶体への研磨材の押し当て強さによって大きく影響されるので一概には言い難いが、本発明者等による多くの加工実験からの知見によると、好適な研磨材の目の粗さは、砥石粒を塗布した繊維からなる不織布(又はスポンジ状研磨材)の場合には、#150〜#700であった。また、缶体の回転数と研磨具の回転数については、回転が速いほど研磨目が細かくて明度が高くなり、研磨具の移動量および移動時間を長くするほど明度が高くなることが判った。
また、研磨材の目の粗い方が短時間の加工で明度を上げ易くなるが、逆にヘアライン加工による線模様が目立つようになり、一方、研磨材の目が細かいほどヘアライン加工による線模様が目立たないが、目の粗い研磨材を使用した場合と略同じ明度にまで上げるためには、目の細かい研磨材を使用して数10パーセント余分な加工時間が掛かることが判った。このことから、ヘアライン加工の線模様が目立たないのを望む場合には、目の細かい研磨材を使用して少し加工時間を延ばすようにするのが良い。
上記のようなヘアライン加工装置を使用して缶体の胴部外面にヘアライン加工が施されている本発明のヘアライン加工面付きアルミ缶について、その各実施例を各比較例と共に以下に説明する
先ず、本発明の各実施例(実施例1,実施例2)と各比較例(比較例1,比較例2,比較例3)について説明すると、製缶は、3004−H19のアルミニウム合金板の板厚0.28mm材を使用し、周知の打ち抜き絞り加工と再絞りしごき加工(3回のしごき加工によりしごき率40.7%)とトリミング加工とによって、胴部の外径が約66mm、胴部の高さが約128mm、胴部の平均肉厚が0.105mmである飲料用の絞りしごき缶(DI缶)を成形した。
この缶体の胴部外面に対して、上記のようなヘアライン加工装置を使用して、下記のような条件でヘアライン加工を行い、下記のように処理してから、缶体の胴部外面の平均粗さ、光沢度、および明度(L値)を測定した。なお、ヘアライン加工を施さない缶体(ヘアライン加工時間が0ms)についても、ヘアライン加工を施した缶体と同様に、下記のように処理してから、缶体の胴部外面の平均粗さ、光沢度、および明度(L値)を測定した。
[条件]
・研磨具 合成繊維に砥石粒が塗布された不織布を円柱状に形成した研磨具((株)イチグチ製の「スコーライトフラップS#600」)を使用。
・缶体の回転速度 1800rpm(回転/分)
・研磨具の回転速度 3000rpm(回転/分)
・研磨具の軸線方向への移動速度 80mm/s(秒)
・研磨具の軸線方向への移動距離 4mm
・ヘアライン加工時間 50ms,100ms、200ms、300ms(ミリ秒)
[処理]
ヘアライン加工が施された缶体を、周知のネットコンベアに倒置した状態で並べて搬送し、このネットコンベアの上方と下方から、各缶体に対して、周知の脱脂処理液、洗浄水、化成処理液、洗浄水、脱イオン水をそれぞれ噴霧することで、脱脂処理、化成処理、洗浄処理を施して、缶体を乾燥させた後、缶体を塗装装置のマンドレルに冠着させ、缶体の外面側にクリアー塗料(ポリエステルエポキシアミノ系塗料で、塗料中の固形分の量は48±1.5重量%)をロール塗装してから、塗装装置のマンドレルから缶体を取り外して、乾燥装置により缶体の外面側の塗膜を乾燥させた。
上記のような条件でヘアライン加工してから上記のように処理した缶体について、缶体の胴部外面(クリア塗料が塗装された状態でのヘアライン加工面の非印刷部分)の光沢度と明度(L値)を測定した。なお、光沢度は、日本電色工業(株)製の光沢度測定器(VGS−300A)を使用して測定した(測定角度60度)。また、明度(L値)は、日本電色工業(株)製の色差計(Σ80)を使用して測定した。
また、上記の条件でヘアライン加工してからクリア塗装を施す前の各缶体について、缶体の底部(接地部)から缶体の高さ方向へ30mmの位置に表面粗さ計の接触子を当て、この接触子を缶体の高さ方向に4.8mm移動させて、缶体の胴部外面(クリア塗料が塗装される前のヘアライン加工面)の表面粗さを測定した。この表面粗さ(算術平均粗さ)の測定は、(株)ミツトヨ製の表面粗さ計(SV−3000)を使用して、各缶体毎に、同じ高さで、缶体の円周方向に120度ずつ間隔をおいて3箇所測定した。
さらに、外観性の評価として、脱脂処理と化成処理を施して乾燥させた缶体の胴部外面の一部に、赤色と黄色(地金の金属光沢の影響を受けて金色になる)と黒色の印刷インキを使用した図柄を印刷し、その上に上記のようなクリアー塗料を胴部全面にロール塗装して乾燥させたものを、黒い紙の上に置いて、印刷が施されていない部分の光沢度と明度、各色の印刷インキの色の発色状態と鮮やかさ、および、ヘアライン加工の線模様の目立つ程度を観察した。外観性の評価のための観察は、明るさが約700ルクスの室内で、缶体と水平距離が約40cmの位置から肉眼で観察したものであり、缶体を回転させて全周を観察した。
なお、下記の実施例と比較例で観察結果として記載している「生」の文字(銀色の文字の外形部分が金色で縁取りされた「生」の文字)については、縁取りしている金色の部分の幅が0.7mm、地金色である銀色の文字部分は太さが1.0mmと1.2mmの2種類(それぞれ太さが1.0mmの3本の横線と、太さが1.2mmの縦線と斜め線)、3本の横線を縁取りしている金色部分同士の間隔(銀色部分)は0.5mm、縁取り部分を含む文字の高さ方向の寸法は約10.0mm、横方向の寸法は約12.2mmである。
上記のような条件による本発明の各実施例(実施例1,実施例2)と各比較例(比較例1,比較例2,比較例3)について、その各測定結果と外観性の評価は以下の通りである。なお、平均値は、同じ条件で加工したサンプル各5缶の平均値である。
[実施例1]
ヘアライン加工時間 200ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2423μm
L値(平均値) 64.50
光沢度(平均値) 95.4
外観性 金属光沢もかなりあるが、図柄部分や非印刷部分が明るく、印刷インキの色が鮮やかである。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部良く見える。なお、ヘアライン加工の線模様はあまり目立たない
[実施例2]
ヘアライン加工時間 300ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2878μm
L値(平均値) 67.00
光沢度(平均値) 77.8
外観性 金属光沢も適度にあり、図柄部分や非印刷部分が明るく、印刷インキの色が鮮やかである。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部良く見える。なお、ヘアライン加工の線模様は殆ど目立たない
[比較例1]
ヘアライン加工時間 50ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2053μm
L値(平均値) 51.40
光沢度(平均値) 207.8
外観性 金属光沢は非常にあり、光の当たり方によって暗く見える部分がかなりあり、その部分では印刷インキの本来の色が出ていない。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、縁取り部分の一部が暗くて良く見えない(従って、「生」の文字が読み取れない)。更に、ヘアライン加工の線模様が目立ち、装飾効果を減殺している。
[比較例2]
ヘアライン加工時間 100ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2216μm
L値(平均値) 58.80
光沢度(平均値) 145.0
外観性 金属光沢がかなりあり、暗く見える部分も少しあり、その部分では印刷インキの色の鮮やかさが足りない。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、縁取り部分の一部が暗くて良く見えない(従って、「生」の文字が読み難い)。更に、ヘアライン加工の線模様が少し目立ち、装飾効果を減殺している。
[比較例3]
ヘアライン加工時間 0ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.0705μm
L値(平均値) 38.73
光沢度(平均値) 332.9
外観性 金属光沢は非常にあるが、図柄部分および非印刷部分に光の当たり方によって暗く見える部分がかなりあり、この部分では金属色が暗く、印刷インキの色も鮮やかさが足りない。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、縁取り部分の半分ほどが暗くて良く見えない(従って、「生」の文字が全く読み取れない)。
さらに、本発明の各実施例(実施例3,実施例4,実施例5,実施例6)と各比較例(比較例4,比較例5,比較例6)について説明すると、これらの各例(実施例3,4,5,6、および、比較例4,5,6)の場合も、缶体の材料や製缶工程、および、ヘアライン加工の後の脱脂処理、化成処理、洗浄処理等については、上記の各例(実施例1,2および比較例1,2,3)の場合と同じであるが、ヘアライン加工の条件を下記のように変更した。
すなわち、缶体に対して、ヘアライン加工装置のマンドレルを、その軸線方向(マンドレルに冠着される缶体の軸線方向)に移動可能なように修正した装置を使用して、下記のような「条件」でヘアライン加工を行った。すなわち、以下の各例では、上記の各例の場合と比べて、研磨具の目の粗さ、缶体の回転速度、研磨具の回転速度を下記のように変更すると共に、研磨具を軸線方向に移動させないで、缶体を軸線方向(缶体の高さ方向)に移動させるように変更して、ヘアライン加工時間を下記のように設定した。
・研磨具 合成繊維に砥石粒が塗布された不織布を円柱状に形成した研磨具((株)イチグチ製の「スコーライトフラップS#320」)を使用。
・缶体の回転速度 3333rpm(回転/分)
・研磨具の回転速度 1500rpm(回転/分)
・缶体の軸線方向への移動速度 40mm/s(秒)
・缶体の軸線方向への移動距離 4mm
・ヘアライン加工時間 30ms、50ms、100ms、200ms、300ms,600ms(ミリ秒)
上記のような条件でヘアライン加工した各サンプル(各5缶ずつ)について、各測定機器、測定条件、測定方法、印刷条件、および外観の評価の仕方については上記の各例の場合と同じである。その結果については以下の通りである。
[実施例3]
ヘアライン加工時間 100ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2360μm
L値(平均値) 62.41
光沢度(平均値) 89.46
外観性 金属光沢も適度にあり、図柄部分や非印刷インキ部分が明るく、印刷インキの色が鮮やかである。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部見える。なお、ヘアライン加工の線模様はあまり目立たない。
[実施例4]
ヘアライン加工時間 200ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2809μm
L値(平均値) 67.56
光沢度(平均値) 68.31
外観性 金属光沢も適度にあり、図柄部分や非印刷部分が明るく、印刷インキの色が鮮やかで本来の色感が出ている。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部見える。なお、ヘアライン加工の線模様は殆ど目立たない。
[実施例5]
ヘアライン加工時間 300ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.3287μm
L値(平均値) 69.43
光沢度(平均値) 61.11
外観性 金属光沢も適度にあり、図柄部分や非印刷部分が明るく、印刷インキの色が鮮やかで本来の色感が出ている。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部良く見える。なお、ヘアライン加工の線模様は殆ど目立たない。
[実施例6]
ヘアライン加工時間 500ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.3964μm
L値(平均値) 69.88
光沢度(平均値) 55.34
外観性 金属光沢も適度に残っており、図柄部分や非印刷部分が明るく印刷インキの色がほぼ本来の色感である。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部良く見える。なお、ヘアライン加工の線模様は殆ど目立たない。
なお、上記の実施例3〜6を比較すると、上記の実施例3ではヘアライン加工の線模様が少し目立ったが、印刷による装飾効果を減殺させるほどではなかった。更にヘアライン加工の線模様を目立たなくしたい場合には、実施例3〜6で使用したものよりも目の細かい研磨具を使用して、加工時間を30〜100パーセント増やすことで、明度と光沢度が略同一で線模様が目立たないヘアライン加工を施すことができる。
[比較例4]
ヘアライン加工時間 30ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.1983μm
L値(平均値) 54.61
光沢度(平均値) 149.45
外観性 金属光沢があり、光の当たり方によって暗く見える部分があり、その部分では印刷インキ本来の色とは明らかに色感が異なる。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、縁取り部分の一部が暗くて見えない(従って、「生」の文字が読み取り難い)。更に、ヘアライン加工の線模様も目立ち、装飾効果を減殺している。
[比較例5]
ヘアライン加工時間 50ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.2107μm
L値(平均値) 55.43
光沢度(平均値) 139.69
外観性 金属光沢がかなりあり、暗く見える部分も僅かにあり、その部分では印刷インキの色に暗さが残り鮮やかさが足りない。また、金色で縁取りされた「生」の文字では、縁取り部分の一部が暗くて見えない(従って、「生」の文字が読み取り難い)。更に、ヘアライン加工の線模様が目立ち、装飾効果を減殺している。
[比較例6]
ヘアライン加工時間 600ms
平均粗さ(算術平均粗さ) 0.4152μm
L値(平均値) 70.40
光沢度(平均値) 53.23
外観性 金属光沢が減っており、図柄部分や非印刷部分が明るすぎ、印刷インキ本来の色とは色感が異なる。なお、金色で縁取りされた「生」では、銀色の文字部分と金色の縁取り部分とが全部良く見える。また、ヘアライン加工の線模様は殆ど目立たない。
以上のような各実施例(1〜6)と各比較例(1〜6)における測定結果と外観性の評価から見て、比較的短いヘアライン加工時間で、金属色を利用した印刷による装飾効果を向上させて良好な外観性を得るためには、透明なクリア塗料が塗装された状態でのヘアライン加工面の非印刷部分で、明度(L値)が55〜70の範囲内となり、光沢度が55〜100の範囲内となるようにすることが必要であり、特に、明度(L値)が60〜70の範囲内で、光沢度が60〜90の範囲内であるのが好ましいということが判った。
なお、各実施例(1〜6)と各比較例(1〜6)では、金色で縁取りされた「生」の文字の他に、各文字の大きさが約2.0mmで金色の「非熱処理」という印刷文字を設けたが、上記の実施例1〜6と比較例5では、この「非熱処理」という金色の印刷文字が読み取れたのに対して、比較例1〜5では、この「非熱処理」という金色の印刷文字が読み取れなかった。このことから、印刷による装飾性の向上という観点からだけではなく、印刷文字の視認性という観点からも、実施例1〜6に示したような本発明のアルミ缶が優れていることが判った。
以上、本発明のヘアライン加工面付きアルミ缶の各実施例について説明したが、本発明は、上記のような各実施例のみに限定されるものではなく、例えば、上記の各実施例では、図1に示した装置によりヘアライン加工することで、アルミニウム合金板から絞りしごき加工により底部と胴部が一体成形される缶体に対して、その円筒状の胴部外面の全体(後加工によりネックイン加工される部分をも含む円筒状の胴部の開口端から底部に到るまでの円筒面全体)にヘアライン加工を施しているが、ヘアライン加工するための装置については、図示したような具体的な構造に限られるものではなく、また、ヘアライン加工が施される領域については、缶体の円筒状の胴部外面の全体に限らず、胴部外面で印刷が施される領域のみにヘアライン加工を施すようにしても良い等、適宜に変更可能なものであることはいうまでもない。
本発明のヘアライン加工面付きアルミ缶について、ヘアライン加工するための装置の一例を示す説明図。
符号の説明
1 ヘアライン加工装置
2 缶体
3 マンドレル
4 (マンドレルの)駆動装置
5 研磨具
6 (研磨具の)モーター
7 保持具
8 第1移動機構
9 第2移動機構
10 摺動部
11 シーケンサー

Claims (3)

  1. アルミニウム合金板を絞りしごき加工することで底部と胴部が一体成形された缶体に対して、その胴部外面に直接に印刷が施されてから透明なクリア塗料による塗装が施されるような金属缶において、印刷・塗装が施される前の缶体の胴部外面に、多数の微細な凹凸線条を形成するヘアライン加工が施されて、その上から透明なクリア塗料が塗装された状態で、ヘアライン加工面での明度(L値)が55〜70の範囲内となり、光沢度が55〜100の範囲内となるように、缶体の胴部外面にヘアライン加工が施されていることを特徴とするヘアライン加工面付きアルミ缶。
  2. ヘアライン加工面が、缶体の胴部外面で印刷が施される領域にだけ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘアライン加工面付きアルミ缶。
  3. ヘアライン加工面が、缶体の胴部で後加工によりネックイン加工される部分にまで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘアライン加工面付きアルミ缶。
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