JP2008036978A - インクジェットヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電層の撓み量の減少を抑制する。
【解決手段】アクチュエータユニット21は、3つの圧電層41〜43と、圧電層41上に配置された個別電極35と、圧電層41,42間に配置された共通電極34とを有している。個別電極35は、圧力室10と対向する領域内において圧力室10の中央部を挟んで配置された主電極領域35aを有している。圧電層41の主電極領域35aと共通電極34との間の活性部は、電界が印加されたときに、圧力室10の容積を増加させるように変形する。主電極領域35aは、圧力室10の容積を増加させる変形を阻害するように変形する範囲に活性部が及ばないように配置されている。
【選択図】図5
【解決手段】アクチュエータユニット21は、3つの圧電層41〜43と、圧電層41上に配置された個別電極35と、圧電層41,42間に配置された共通電極34とを有している。個別電極35は、圧力室10と対向する領域内において圧力室10の中央部を挟んで配置された主電極領域35aを有している。圧電層41の主電極領域35aと共通電極34との間の活性部は、電界が印加されたときに、圧力室10の容積を増加させるように変形する。主電極領域35aは、圧力室10の容積を増加させる変形を阻害するように変形する範囲に活性部が及ばないように配置されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、記録媒体にインクを吐出するインクジェットヘッドに関する。
特許文献1には、ノズルに連通した複数の圧力室と、各圧力室の容積を変化させるアクチュエータユニットとを含むインクジェットヘッドについて記載されている。このインクジェットヘッドにおいて、アクチュエータユニットは、互いに積層された5枚の圧電シートと、各圧力室の中央部と対向する領域に配置された複数の個別電極と、複数の圧力室に跨って配置された共通電極とを有している。
個別電極は第1層の圧電シートの上面と、第2及び第3層の圧電シートの間とに形成されている。共通電極は第1及び第2層の圧電シートの間と、第3及び第4層の圧電シートの間とに形成されている。第1〜第3の圧電シートの各電極に挟まれた部分は、そこに電界が印加されたときに分極方向と直角な方向に縮む活性層(活性部)となっており、第4及び第5の圧電シートは電界の影響を受けない非活性層となっている。つまり、アクチュエータユニットは、活性層に電界が印加されたときに、第1〜第3の圧電シートと第4及び第5の圧電シートとの間で分極方向への歪みに差が生じて、5枚の圧電シートの圧力室と対向する領域が圧力室側に凸となる圧電ユニモルフを構成している。この構成により、アクチュエータユニットは、圧力室の容積を一旦増加させて圧力室内にインクを引き込んだ後、圧力室の容積を減少させることによりインクに大きな圧力を付与する、いわゆる、引き打ちが可能に構成されている。
即ち、ノズルからインクを吐出させずに印字を行わせないでいるときは、共通電極がグランド電位に保持された状態で、所定の電圧が個別電極に供給されており、複数枚の圧電シートが圧力室側に凸となるように変形(ユニモルフ変形)し、圧力室の容積が減少した状態でいる。そして、ノズルからインクを吐出させて印字を行うときに、個別電極の電圧をゼロとし、複数の圧電シートを復元させ、圧力室の容積を元に戻す、すなわち、圧力室の容積が印字を行わせないでいるときの状態から増加して、圧力室内に圧力波が発生する。さらに、この圧力波が圧力室内で正に転じるタイミングで、個別電極へ所定の電圧が供給されると、複数枚の圧電シートが圧力室側に凸となるように変形し圧力室内の容積が減少するが、このとき、圧電シートの復元に伴う圧力波と圧力室の容積減少に伴う圧力波とが合成されて、インクに大きな圧力が付与される。そのため、このインクジェットヘッドのアクチュエータユニットは、比較的低い駆動電圧でインクに大きな圧力を付与することができ、アクチュエータユニットの駆動効率が高くなる。
しかしながら、上述した特許文献1に記載のインクジェットヘッドにおいては、ノズルからインクを吐出させずに印字を行わせないでいるときは、圧電シートの個別電極と共通電極との間の活性部に電界が印加された状態となっている。つまり、印字を行うときの時間に比べて比較的長時間となる待機時間中、複数の圧電シートが圧力室側に凸に変形した状態となる。このように、圧電シートへの電圧負荷時間が長くなると、圧電シートに分極劣化が生じて圧電シートの撓み量が次第に減少(経時劣化)し、圧力室内のインクに付与する圧力が低下する。
そこで、本発明の目的は、圧電層の撓み量の減少を抑制するインクジェットヘッドを提供することである。
本発明のインクジェットヘッドは、ノズルに連通する圧力室が凹部として一表面に形成された流路ユニットと、前記圧力室の前記凹部を塞ぐように前記一表面に固定された振動板、前記振動板に積層されることによって前記振動板と共に圧電ユニモルフを構成する圧電層、前記圧力室に対応して前記圧電層の一方の面側に形成された帯状の第1の電極、及び、前記圧電層の厚み方向に関して前記第1の電極と対向するとともに、前記圧電層の他方の面側に形成された第2の電極を有する圧電アクチュエータとを備えている。そして、前記圧力室が細長形状を有しており、前記圧電層における前記第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた活性部が、前記厚み方向から見て、前記圧力室と対向する領域において前記圧力室の中央部に対向する範囲を避けつつ前記圧力室の前記中央部を挟んで配置されており、前記活性部に電界が印加されたときに前記圧電層の前記圧力室と対向する領域が前記圧力室の容積を増加させるように変形し、前記厚み方向から見て、前記活性部が、前記圧力室の短手方向に関して、前記活性部に電界が印加されたときに前記圧電層の前記圧力室と対向する領域の前記圧力室の容積を増加させる変形を阻害するように変形する範囲にまで及んでいない。なお、導電性の振動板が第2の電極を兼ねていてもよい。
これによると、活性部は電界が印加されると、その面と平行な方向に縮み、圧電層の圧力室と対向する領域が圧力室と反対側、すなわち、振動板とは反対側に凸となるように変形する。すると、圧力室の容積が増加して、圧力室内に圧力波が生じる。さらにこの圧力波が圧力室内で正に転じるタイミングで、活性部への電界の印加を停止すると、圧電層が元の形状に戻って圧力室内の容積が減少するが、圧力室の容積増加に伴う圧力波と、圧電層の復元に伴い生じる圧力波とが合成され、圧力室内のインクに大きな圧力が付与され、ノズルからインクが吐出する。このように、インクを吐出するタイミングにおいてのみ活性部に電界を印加する構成となるため、圧電層の分極劣化による圧電層のたわみ量の減少が抑制される。加えて、活性部に電界が印加されたときに、圧力室の容積を増加させる変形にこれを阻害する変形が混在するのが抑制される。そのため、圧力室内のインクに付与される圧力の減少が抑制され、駆動効率の優れたヘッドとなる。
本発明において、前記圧力室が、前記厚み方向から見て、長手方向の両端に2つの鋭角部を有する平行四辺形形状又は角部が丸まった平行四辺形形状を有しており、前記第1の電極が、前記長手方向に沿って延在していることが好ましい。これにより、圧力室の平面形状が各平行四辺形形状のものにおいても適用することができるとともに、圧電層の圧力室と対向する領域を電界印加時において圧力室を増加させるように効果的に変形させることができる。
また、このとき、前記第1の電極が、前記厚み方向から見て、前記一方の鋭角部及びこの鋭角部を挟んで隣接する2つの前記斜辺に沿って延在したU字形状を有していてもよい。これにより、圧電層の圧力室と対向する領域を電界印加時において圧力室を増加させるように効果的に変形させることができる。
また、このとき、前記第1の電極が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の外形線に沿った環状形状を有していてもよい。これにより、圧電層の圧力室と対向する領域を電界印加時において圧力室を増加させるように効果的に変形させることができる。
また、このとき、前記第1の電極は、前記圧力室の開口に対向して配置された主電極領域と、前記圧電アクチュエータを駆動する信号を供給する信号線が接続される接続領域とからなり、前記厚み方向から見て、前記接続領域が前記一方の鋭角部から前記他方の鋭角部と反対側に前記圧力室の外形線を跨ぐように延在していてもよい。これによると、圧電層の圧力室の一方の鋭角部近傍と対向する領域は、圧電層の変形に影響がほとんどない領域であり、その領域上に接続領域が形成されているため、圧電層の接続領域と第2の電極との間に電界が印加されても、圧力室の容積変化に影響をほとんど与えない。
また、このとき、前記主電極領域は、前記厚み方向から見て、前記圧力室の外形線に沿う外側外縁部と、前記一方の鋭角部と前記他方の鋭角部とを結ぶ仮想線に平行で、且つ前記仮想線から互いに同じ間隔だけ離隔した内側外縁部とを有していてもよい。これにより、圧電層が圧力室の中央部と対向する領域を中心として変形することになるので、圧電アクチュエータによる圧力室の容積変化の効率が向上する。
また、このとき、前記第2の電極が、前記厚み方向に関して前記第1の電極の前記接続領域を除く前記主電極領域の全域と対向していてもよい。これにより、圧電層の接続領域と対向する領域に電界が印加されないので、その領域からの影響を受けない。そのため、圧力室の容積変化に影響を与えない。
また、このとき、前記圧力室は、少なくとも前記一方の鋭角部において、前記流路ユニットの前記一表面が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の最外郭線を跨いで前記圧力室の内側に延在したオーバーハング領域を有し、前記第1の電極は、前記圧力室の開口に対向して配置された主電極領域と、前記圧電アクチュエータを駆動する信号を供給する信号線が接続される接続領域とからなり、前記接続領域の中心が前記オーバーハング領域と重なっていてもよい。これにより、厚み方向から見て、接続領域の中心が圧力室と重なって形成されているので、圧力室の高密度配置が可能になる。また、圧電層の圧力室の一方の鋭角部近傍と対向する領域は、圧電層の変形に影響がほとんどない領域であり、その領域上に接続領域が形成されているため、圧電層の接続領域と第2の電極との間に電界が印加されても、圧力室の容積変化に影響をほとんど与えない。接続領域がオーバーハング領域と重なって配置されているので、接続領域と信号線とを接続する際に加わる外力によって圧電アクチュエータが破損しにくくなる。
また、本発明のインクジェットヘッドは、別の観点では、ノズルに連通する圧力室が凹部として一表面に形成された流路ユニットと、前記圧力室の前記凹部を塞ぐように前記一表面に固定された振動板、前記振動板に積層されることによって前記振動板と共に圧電ユニモルフを構成する圧電層、前記圧力室に対応して前記圧電層の一方の面側に形成された帯状の第1の電極、及び、前記圧電層の厚み方向に関して前記第1の電極と対向するとともに、前記圧電層の他方の面側に形成された第2の電極を有する圧電アクチュエータとを備えている。そして、前記第1の電極が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の中央部を避けるとともに前記圧力室と対向しつつ前記圧力室の外形線に沿って延在した主電極領域と、前記圧電アクチュエータを駆動する信号を供給する信号線が接続される接続領域とを有し、前記接続領域の中心が、前記厚み方向から見て、前記圧力室と重なっており、前記圧電層における前記第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた活性部に電界が印加されると、前記圧力室の容積が増加する。
これによると、活性部は電界が印加されると、その面と平行な方向に縮み、圧電層の圧力室と対向する領域が圧力室と反対側、すなわち、振動板とは反対側に凸となるように変形する。すると、圧力室の容積が増加して、圧力室内に圧力波が生じる。さらにこの圧力波が圧力室内で正に転じるタイミングで、活性部への電界の印加を停止すると、圧電層が元の形状に戻って圧力室内の容積が減少するが、圧力室の容積増加に伴う圧力波と、圧電層の復元に伴い生じる圧力波とが合成され、圧力室内のインクに大きな圧力が付与され、ノズルからインクが吐出する。このように、インクを吐出するタイミングにおいてのみ活性部に電界を印加する構成となるため、圧電層の分極劣化による撓み量の減少が抑制される。加えて、接続領域の中心が圧力室と重なっているので、圧力室の高密度配置が可能になる。
また、本発明において、前記圧力室が、前記厚み方向から見て、細長形状を有するとともにその長手方向の両端に2つの鋭角部を有する平行四辺形形状又は角部が丸まった平行四辺形形状を有しており、前記主電極領域が、前記長手方向に沿って延在していることが好ましい。これにより、圧力室の平面形状が細長形状の各平行四辺形形状のものにおいても適用することができるとともに、圧電層の圧力室と対向する領域を電界印加時において圧力室を増加させるように効果的に変形させることができる。
また、このとき、前記圧力室は、少なくとも前記一方の鋭角部において、前記流路ユニットの前記一表面が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の最外郭線を跨いで前記圧力室の内側に延在したオーバーハング領域を有し、前記接続領域の中心が、前記オーバーハング領域と重なっていてもよい。これにより、圧電層の圧力室の一方の鋭角部近傍と対向する領域は、圧電層の変形に影響がほとんどない領域であり、その領域上に接続領域が形成されているため、圧電層の接続領域と第2の電極との間に電界が印加されても、圧力室の容積変化に影響をほとんど与えない。また、接続領域がオーバーハング領域と重なって配置されているので、接続領域と信号線とを接続する際に加わる外力によって圧電アクチュエータが破損しにくくなる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるインクジェットヘッドの縦断面図である。図2は、図1のヘッド本体70の平面図である。図3は、図2中の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図1に示すように、インクジェットヘッド1は、インクを吐出するヘッド本体70と、ヘッド本体70の上面に配置されたリザーバユニット71と、ヘッド本体70に電気的に接続されたフレキシブルプリント配線基板(Flexible Printed Circuit:FPC)50と、このFPC50に電気的に接続された制御基板54とを有している。このうち、ヘッド本体70は、内部にインク流路が形成された流路ユニット4とアクチュエータユニット21とから構成されている。リザーバユニット71は、流路ユニット4にインクを供給する。FPC50は、途中に駆動信号を供給するドライバIC52が実装され、アクチュエータユニット21の上面と接続されている。
ヘッド本体70は、流路ユニット4の上面(一表面)に、アクチュエータユニット21が配置された構成を有する。図2に示すように、流路ユニット4の上面には、内部のインク流路に連通する10個のインク供給口5bが形成されている。インク流路は、後述するように、流路ユニット4の上面に形成された圧力室10と、この圧力室10に連通したインク吐出用のノズル8とを含んでいる。
リザーバユニット71の上方には、制御基板54が水平に配置され、FPC50の他端部が、コネクタ54aを介して接続されている。そして、制御基板54からの指令に基づいて、ドライバIC52が、FPC50の配線(信号線)を介してアクチュエータユニット21に駆動信号を供給するように構成されている。
リザーバユニット71は、その内部にインクを貯溜するインクリザーバ71aを有しており、このインクリザーバ71aは流路ユニット4のインク供給口5bに連通している。したがって、このインクリザーバ71a内のインクは、インク供給口5bを介して流路ユニット4内のインク流路に供給される。
アクチュエータユニット21、リザーバユニット71、制御基板54及びFPC50等は、サイドカバー53とヘッドカバー55とからなるカバー部材58により覆われており、外部に飛散するインクやインクミストが侵入するのが防止されている。なお、このカバー部材58は金属材料で形成されている。また、リザーバユニット71の側面には、弾力性を有したスポンジ51が配設されている。FPC50上のドライバIC52は、図1に示すように、ちょうどスポンジ51と対向するように実装されており、スポンジ51によってサイドカバー53の内面に押しつけられている。したがって、ドライバIC52で発生した熱がサイドカバー53及びサイドカバー53を経由してヘッドカバー55に伝わり、金属製のカバー部材58を介して速やかに外部へ放散されるようになっている。ここでは、カバー部材58は放熱部材としても機能している。
次に、ヘッド本体70について詳細に説明する。図2及び図3に示すように、ヘッド本体70の流路ユニット4には、多数の圧力室10及びこれら圧力室10にそれぞれ連通した多数のノズル8が形成されている。流路ユニット4の上面には、多数の圧力室10が、上下方向を長手方向として、2方向に沿ってマトリクス状に配置されている。これらの圧力室10が集まって、図3に示すように、圧力室群9が形成されている。さらに、圧力室群9の配置に対応して、4つのアクチュエータユニット21が千鳥状に2列に配列された状態でそれぞれ接着されている。圧力室群9とアクチュエータユニット21とは、図2に示すように、台形の外形形状を有している。
アクチュエータユニット21の接着領域に対向した流路ユニット4の下面は、多数のノズル8が配置されたインク吐出領域となっている。これらのノズル8も、圧力室10と同様に、マトリクス配置されて複数のノズル列を構成している。各ノズル列は、流路ユニット4の長手方向に平行対向辺が重なるインク吐出領域に対して、その対応するノズル列とも互いに重なっている。つまり、千鳥状に配列されたインク吐出領域のうち、1つ置きに配置されたインク吐出領域では、流路ユニット4の長手方向に見たときに、各ノズル列が対応するノズル列とそれぞれ直線状に繋がっている。
本実施形態では、図3に示すように、流路ユニット4の長手方向に等間隔に並ぶ圧力室10の列が、流路ユニット4の短手方向に互いに平行に16列配列されている。各圧力室列に含まれる圧力室10の数は、アクチュエータユニット21の外形形状に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。また、ノズル8もこの圧力室10と同様の配置がされている。これにより、全体として、600dpiの解像度で画像形成が可能となっている。なお、各圧力室10は、その長手方向の両端部に鋭角部を、短手方向の両端に鈍角部を有する略菱形形状(角が丸まった平行四辺形形状)となっている。
図2及び図3に示すように、流路ユニット4内には、インク供給口5bに連なるマニホールド流路5と、このマニホールド流路5から分岐する副マニホールド流路5aが形成されている。マニホールド流路5は、アクチュエータユニット21の斜辺に沿うように延在している。2つのアクチュエータユニット21に挟まれた領域では、1つのマニホールド流路5が、隣接するアクチュエータユニット21に共有されており、副マニホールド流路5aがマニホールド流路5の両側から分岐している。副マニホールド流路5aは、流路ユニット4の長手方向に延在している。
多数のノズル8は、図3に示すように、流路ユニット4の長手方向に配列されている。各ノズル8は、圧力室10と絞り流路であるアパーチャ12を介して副マニホールド流路5aと連通している。なお、図面を分かりやすくするために、図3においては、アクチュエータユニット21が二点鎖線で描かれており、さらに、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室10、アパーチャ12が実線で描かれている。
さらに、ヘッド本体70の断面構造について説明する。図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図である。図4に示すように、ヘッド本体70は、流路ユニット4とアクチュエータユニット21とが貼り合わされたものである。流路ユニット4は、上から、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャプレート24、サプライプレート25、マニホールドプレート26、27、28、カバープレート29及びノズルプレート30の、9枚の金属プレートが積層された積層構造を有する。そして、これらの金属プレート22〜30にそれぞれ形成された孔により、流路ユニット4内に、副マニホールド流路5aの出口からアパーチャ12、圧力室10を介してノズル8に至る、個別インク流路32が形成されている。なお、キャビティプレート22に形成された圧力室10となる孔が、図4に示すように、ベースプレート23によって部分的に塞がれることで、流路ユニット4の上面には、凹部として形成された圧力室10の開口が形成される。そして、アクチュエータユニット21が圧力室10の開口を塞ぐように流路ユニット21の上面に接着されている。
次に、アクチュエータユニット21について説明する。図5は、アクチュエータユニットを示す図であり、(a)は断面図であり、(b)は個別電極の平面図である。図5(a)、(b)に示すように、アクチュエータユニット21は、積層された3つの圧電層41、42、43と、最上層の圧電シート41の上面に形成された複数の個別電極(第1の電極)35と、2枚の圧電シート41、42の間に配置された共通電極(第2の電極)34とを有している。
圧電シート41〜43は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなり、ヘッド本体70内の1つのインク吐出領域内に形成された、1つの圧力室群9(図2参照)に属する全ての圧力室10に跨って配置されている。なお、3つの圧電層41〜43のうち、2つの圧電層42,43には後述するように活性部K(図7参照)が形成されておらず、振動板として機能している。つまり、アクチュエータユニット21は、活性部Kを含む圧電層41と残りの圧電層(振動板)42,43とで圧電ユニモルフを構成している。
変形例として、圧電層43は、金属からなる金属平板(振動板)であってもよい。この場合、圧電層42が絶縁層となるため、共通電極34と振動板とが電気的に接続されない。加えて、圧電層43が金属平板からなるので、アクチュエータユニット21の剛性が高くなる。さらに、共通電極34と圧電層43を設けずに、圧電層42を導電性材料からなる平板であってもよい。この場合、平板が振動板と共通電極を兼用することが可能となる。また、平板が金属製からなると、アクチュエータユニットの剛性が向上する。
複数の個別電極35と共通電極34は、共に、例えばAg−Pd系などの金属材料からなる。個別電極35は、各圧力室10に対応して配置されている。図5(b)中には、圧力室10がキャビティプレート22の上面で占める領域をアクチュエータユニット21の平面上に対応させており、アクチュエータユニット21の圧力室領域40として破線で示してある。
個別電極35は、圧力室領域40の長手方向に延在した主電極領域35aと、圧力室領域40の1つの鋭角部(図5(b)中左側)近傍に対向しつつ主電極領域35aと繋がった接続電極領域(接続領域)35bとを含んでおり、圧力室領域40の中央部を避けた略U字形状の帯状電極となっている。
主電極領域35aは、図5(b)に示すように、圧力室領域40の中央部を挟んで長手方向にそれぞれ延在した一対の電極37から構成されている。一対の電極37は、圧力室領域40の長手方向に平行な外側外縁部37aと内側外縁部37bとをそれぞれ有している。また、一対の電極37は、互いの内側外縁部37bが圧力室領域40の一方の鋭角部から圧力室領域40の中心を通り他方の鋭角部を結ぶ圧力室領域40の長手方向に平行な仮想直線(仮想線)から同じ距離だけ離隔して配置されている。また、電極37は、仮想直線を中心線として対称に形成されている。
接続電極領域35bは、圧力室領域40の1つの鋭角部から圧力室領域40の外形線(最外輪郭線)を跨いで左方に向かって延出された延出部35cを有している。延出部35cは、圧力室10の領域外に設けた電極ランド36に接続されている。ランド36は、例えば、ガラスフリットを含む金からなる。また、ランド36には、FPC50に設けられた配線が接続される。つまり、複数の個別電極35は、ランド36及びFPC50の配線を介してドライバIC52にそれぞれ独立して電気的に接続されており、ドライバIC52から選択的に駆動信号(駆動電圧)が供給されるようになっている。
共通電極34は、図5(a)に示すように、ランド36、延出部35c及び接続電極領域35bと対向する領域を除いて圧電層41,42間全域に形成されている。これにより、最上層の圧電層41の圧力室領域40において、主電極領域35aと共通電極34とに挟まれる部分が、主電極領域35aと共通電極34との間に電位差が生じたときに、分極方向と直交する方向に収縮する活性部K(図7参照)となる。
また、ランド36、延出部35c及び接続電極領域35aには対向する共通電極34がないので、これに対応する圧電層41の部分は、自発的に変位することがなく、隣接する圧力室10に構造的なクロストークが及ぶこともない。この部分は、インク吐出にも寄与しない。
本実施形態においては、3つの圧電層41〜43からなる積層体中には、図5(a)に示すようなアクチュエータの単位構造20が、圧力室10毎に作り込まれて1つのアクチュエータユニット21を構成している。上述のように、1つのアクチュエータユニット21は、1つの圧力室群9が対応している。
最上層の圧電層41の上面には、複数の個別電極35とともに表面電極(図示省略)が形成されており、この表面電極と共通電極34は、圧電層41を貫通するスルーホールを介して電気的に接続されている。そして、複数の個別電極35と同様に、この表面電極もFPC50の配線と接続され、ドライバIC52により所定の基準電位(例えば、グランド電位)に保持されている。
圧力室の容積変化に影響を与える領域について以下に説明する。図6は、圧電層が圧力室の容積変化に影響を与える領域を、インクの吐出に対する影響の仕方とその度合いに応じて区別して示した図である。図6中には、アクチュエータユニット21の圧力室領域40を実線で示してある。圧力室領域40内の特定位置には、基準線60aが示されている。この基準線60aは、そこに電極(微小な個別電極)があって、これだけに駆動電圧が供給されたと仮定したときに、圧力室10の容積変化に全く寄与しない位置を示すものである。つまり、基準線60a上に電極が存在し基準線60aと重なる位置に活性部が存在していたとしても、この電極には、インク吐出を行う圧力室の容積変化を与える働きはない。この基準線60aは、圧力室10とほぼ相似の略菱形の領域を囲んでいる。この基準線60aに囲まれた領域は、そこに電極(微小な個別電極)があって、これだけに駆動電圧が供給されたと仮定したときに、圧力室10の容積を変化させてインク吐出に寄与するように機能する機能領域60である。
一方、基準線60aの外側の領域は、そこに電極(微小な個別電極)があって、これだけに駆動電圧が供給されたと仮定したときに、基準線60aの内側にある電極の働きを阻害するように機能する。しかしながら、図6に示すように、基準線60aの鈍角部近傍を除く外側近傍部分(基準線60aと後述の阻害領域61間)においては、実質的にインク吐出を阻害するように機能することはほとんどない。さらに、圧力室領域40の鋭角部近傍においても同様に、インク吐出を阻害するように機能することはほとんどない。
本実施形態においては、図6に示されるように、所望のインク吐出を無視できない程度に阻害するように機能する阻害領域61が、2つの鈍角部近傍から圧力室領域40の外縁に沿って2つの鋭角部付近まで延在している。この阻害領域61は、2つの鈍角部近傍では、一部が圧力室領域内にまで広がっている。
また、図6中には、個別電極35及びランド36が破線で示されており、個別電極35の主電極領域35aの大部分が機能領域60内に含まれるように配置されている。電極37の外側外縁部37aの長手方向端部は、機能領域60と阻害領域61との間に配置されている。一方、接続電極領域35bも大部分が機能領域60内に含まれるように配置されており、延出部35cが機能領域60の外側に配置されている。
このような個別電極35の配置形態において、主電極領域35aと共通電極34との間の活性部Kは、機能領域60から若干はみ出しているもののインク吐出を阻害するようにほとんど機能しない部分にはみ出しているだけなので、当該活性部に電界が印加されてもその変形は圧力室10を増加させる変形のみとなる。つまり、活性部Kが圧力室側に凸に変形するユニモルフが圧力室領域40の中央部を挟んで両側にあることで、圧力室領域40の中央が上に凸に膨らみ、トータルで圧力室10の容積が増加する(詳しくは後述する)。
次に、インク吐出時におけるアクチュエータユニット21の動作について説明する。図7は、アクチュエータユニット21の変形状態を示す部分断面図である。複数の個別電極35に対してドライバIC52から選択的に駆動電圧が供給されると、主電極領域35aと共通電極34の間に挟まれた圧電層41の部分に上下方向の電界が印加される。すると、駆動電圧が供給された主電極領域35aの直下の圧電層41の部分(活性部K)が、分極方向である厚み方向に伸びて、分極方向と直交する、面と平行な方向に収縮する。
ここで、上述したように、主電極領域35aは、平面視において、圧力室領域40の中央部を避けつつ中央部を挟んで形成されているため、図7に示すように、アクチュエータユニット21の、圧力室10の縁部と中央部との間と重なる領域が、変形する駆動領域A1となり、圧力室10の中央部と重なる領域が、駆動領域A1の変形に伴って変形する従動領域A2となる。また、圧力室10の外側の、圧電層41〜43がキャビティプレート22に接合された領域は、変形が拘束された被拘束領域A3となる。そして、駆動領域A1の圧電層41は面と平行な方向に収縮する一方で、この駆動領域A1における圧電層42,43は自発的に変位しないことから、駆動領域A1が圧力室10側に凸となるように変形しようする。しかし、被拘束領域A3がキャビティプレート22に固定されているので、駆動領域A1は、圧力室10と反対側に反るように変形し、従動領域A2も、圧力室10と反対側に凸となるように変形する。これら駆動領域A1と従動領域A2との変形が合成され、結果的に、図7に示すような従動領域A2の中央を頂点として、圧力室10と反対側に凸となるように変形する。すると、圧力室10内の容積が増加して、圧力室10内に負圧の圧力波が発生する。
仮に、主電極領域35aが阻害領域61と重なる位置に配置され、阻害領域61内に活性部が形成されていると、駆動領域A1内の活性部Kと阻害領域61内の活性部とが、電界が印加されたときに、互いに面と平行な方向に収縮する。このように両活性部が収縮すると、両活性部の隣接部分の収縮力が互いに逆方向となる(すなわち、互いに引き合う)ため、結果的に駆動領域A1内の収縮力が低下する。そのため、従動領域A2の変形も小さくなり、圧力室10内の容積増加率が低下する。
そして、この圧力室10の容積増加に伴う圧力波が圧力室10の長手方向に片道伝搬する時間が経過したときに、圧力室10内の圧力は正に転じる。そこで、ドライバIC52は、この圧力室10内の圧力が正に転じるタイミングで、個別電極35への駆動電圧の供給を停止する。すると、個別電極35の電位がグランド電位になり、圧電層41〜43が元の形状に戻って圧力室10内の容積が減少する。このとき、上述の圧力室10の容積増加に伴う圧力波と、圧電層41〜43の復元に伴い生じる圧力波とが合成されて、圧力室10内のインクに大きな圧力が付与されて、インクがノズル8から吐出される。
以上のような本実施形態におけるインクジェットヘッド1によると、インクを吐出するタイミングにおいてのみ個別電極35に駆動電圧を供給して圧電層41の活性部Kに電界を作用させることができるため、圧電層41に対する電圧負荷時間が短くなる。そのため、圧電層41に分極劣化が生じにくくなり、圧電層41〜43の撓み量の経時的な減少が抑制される。加えて、活性部Kが、阻害領域61に存在していないので、活性部Kに電界が印加されたときに、圧力室10の容積を増加させる変形にこれを阻害する変形が混在することがほとんどない。そのため、圧力室10内のインクに付与される圧力の減少が抑制され、駆動効率の優れたヘッドとなる。
また、主電極領域35aが圧力室10の長手方向に沿って延在しており、従動領域A2も長手方向に延びている。そのため、従動領域A2の変位点が、この変位を規制する鋭角部近傍の固定部分から離れることになるので、良好な変位が長手方向に沿う広い範囲で得られる。つまり、電界印加時において、アクチュエータユニット21の圧力室10と対向する領域を、圧力室10を増加させるように効果的に変形させることができる。また、圧力室10の平面形状が平行四辺形形状のものにおいても適用することができる。本実施の形態では、圧力室10の鋭角部にインクの流入口と流出口が設置されているので、圧力室10内のインクの流れが滞留することなく滑らかになる。また、高密度配置が容易にできる形態でもあるので、良好なインク吐出特性を持ち、高解像度のインクジェットヘッド1を構成することができる。
また、主電極領域35aが圧力室領域40の中央部を挟んで上述の仮想直線に対して対称に形成されているので、個別電極35に駆動電圧を供給したときに、圧電層41〜43が圧力室10の中央部と対向する領域を中心としてバランス良く変形する。そのため、アクチュエータユニット21による圧力室10の容積変化の効率が向上する。
また、接続電極領域35bが圧力室10の外形線を跨いで延在していても、圧電層41の圧力室10の一方の鋭角部近傍と対向する領域は、インク吐出に影響をほとんど与えない領域であり、圧電層41の接続電極領域35bと共通電極34との間に電界が印加されても、圧力室10の容積変化に影響をほとんど与えない。また、ランド36、延出部35c及び接続電極領域35bと対向する領域には、共通電極34が形成されていないので、圧電層41の接続電極領域35bと対向する領域には電界が印加されない。そのため、その領域は圧力室の容積変化に影響を与えない。
続いて、本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドについて、以下に説明する。図8は、本発明の第2実施形態によるインクジェットヘッドの個別電極の平面図である。本実施形態においては、個別電極235の平面形状が第1実施形態の個別電極35と異なるだけで、それ以外は同様なものである。したがって、第1実施形態と同様なものは同符号で示し、説明を省略する。なお、図8中には、図6中の機能領域60及び阻害領域61の外形線を2点鎖線で示し、これらの領域にハッチングを施している。また、圧力室10を破線で示している。
本実施形態における個別電極235は、図8に示すように、第1実施形態の接続電極領域35bと、第1実施形態の主電極領域35aが圧力室領域40の他方の鋭角部近傍において連続したU字形状の主電極領域235aとを有している。また、個別電極235は、圧力室領域40内において、圧力室10の中央部を避けつつ圧力室10の外形線に沿った環状の帯状電極となっている。
このような個別電極235に駆動電圧が供給されたときにおいても、主電極領域235aと共通電極34とに挟まれた領域、すなわち活性部が、第1実施形態と同様に、圧電層41は面と平行な方向に収縮し、圧電層42,43は面と平行な方向に収縮しないことから、アクチュエータユニットが、圧電層41の圧力室10と対向する領域(圧力室領域40)の中心を頂点として、圧力室10の容積を増加させるように変形する。このとき、主電極領域235aは、阻害領域61上に形成されていないので、阻害領域61内には活性部が存在しない。そのため、第1実施形態と同様に、活性部に電界が印加されたときに、圧力室10の容積を増加させる変形にこれを阻害する変形が混在することがほとんどない。そのため、圧力室10内のインクに付与される圧力の減少が抑制され、駆動効率の優れたヘッドとなる。
そして、第1実施形態と同様に、圧力室10内の圧力が正に転じるタイミングで駆動電圧の供給を停止すると、圧力室10内のインクに大きな圧力が付与されて、インクがノズルから吐出される。つまり、第1実施形態と同様に、インクを吐出するタイミングにおいてのみ個別電極235に駆動電圧を供給する構成となって、圧電層41に分極劣化が生じにくくなり、圧電層41〜43の撓み量の減少が抑制される。
続いて、本発明の第3実施形態によるインクジェットヘッドについて、以下に説明する。図9は、本発明の第3実施形態によるインクジェットヘッドの個別電極の平面図である。本実施形態においては、個別電極335の平面形状が第1実施形態の個別電極35と異なるだけで、それ以外は同様なものである。したがって、第1実施形態と同様なものは同符号で示し、説明を省略する。なお、図9中には、図6中の機能領域60及び阻害領域61の外形線を2点鎖線で示し、これらの領域にハッチングを施している。また、圧力室10を破線で示している。
本実施形態における個別電極335は、図9に示すように、第1実施形態の接続電極領域35bと、圧力室10の長手方向に延在した主電極領域335aとを含んでおり、圧力室10の中央部を避けた略U字形状の帯状電極となっている。
主電極領域335aは、第1実施形態の一対の電極37とほぼ同様な一対の電極337から構成されている。一対の電極337は、圧力室10の外形線に沿い且つ基準線60a上を延在した外側外縁部337aと第1実施形態の内側外縁部37bとをそれぞれ有している。また、一対の電極337は、互いの内側外縁部37bが上述の仮想直線から同じ距離だけ離隔して配置されている。また、電極337は、仮想直線を中心線として対称に形成されている。
このような個別電極335に駆動電圧が供給されたときにおいても、主電極領域335aと共通電極34とに挟まれた領域、すなわち活性部が、第1実施形態と同様に、圧電層41は面と平行な方向に収縮し、圧電層42,43は面と平行な方向に収縮しないことから、アクチュエータユニットが、圧電層41の圧力室10と対向する領域(圧力室領域40)の中心を頂点として、圧力室10の容積を増加させるように変形する。このとき、主電極領域335aは、機能領域60のみと重なるように配置されているので、活性部が機能領域60内に形成される。そのため、活性部に電界が印加されたときに、圧力室10の容積を増加させる変形にこれを阻害する変形が混在しない。さらに、圧力室10の鈍角部近傍では、活性層が第1実施形態より広く作られているので、その分圧力室10の容積変化を大きなものにしている。つまり、第1実施形態よりも圧力室10を増加させるようにアクチュエータユニット21を変形させることができる。そのため、より駆動効率の優れたヘッドとなる。
そして、第1実施形態と同様に、圧力室10内の圧力が正に転じるタイミングで駆動電圧の供給を停止すると、圧力室10内のインクに大きな圧力が付与されて、インクがノズルから吐出される。つまり、第1及び第2実施形態と同様に、インクを吐出するタイミングにおいてのみ個別電極335に駆動電圧を供給する構成となって、圧電層41に分極劣化が生じにくくなり、圧電層41〜43の撓み量の減少が抑制される。
続いて、本発明の第4実施形態によるインクジェットヘッドについて、以下に説明する。図10は、本発明の第4実施形態によるインクジェットヘッドのアクチュエータユニットを示す図であり、(a)は部分断面図であり、(b)は個別電極の平面図である。本実施形態においては、流路ユニット404及びアクチュエータユニット421が第1実施形態の流路ユニット4及びアクチュエータユニット21と若干異なるだけでそれ以外は同様なものである。したがって、第1実施形態と同様なものは同符号で示し、説明を省略する。
本実施形態における流路ユニット404は、図10(a)、(b)に示すように、第1実施形態の流路ユニット4の上面に、さらにキャビティプレート22と同じ材質からなるキャビティプレート422が設けられたものである。キャビティプレート422は、キャビティプレート22の圧力室10となる孔と対向する領域に形成された孔411を複数有している。孔411は、図10(b)に示すように、圧力室10と対向する領域において、圧力室10の一方(図10中左方)の鋭角部近傍を除く領域に対応した平面形状を有している。
このような2枚のキャビティプレート22,422が積層することで、流路ユニット404には、圧力室10の一方の鋭角部近傍を覆うオーバーハング領域412と、圧力室10となる孔及び孔411とが連通した圧力室410とが形成されている。オーバーハング領域412は、圧力室410の一方の鋭角部から内側に延在している。なお、圧力室410の最外輪郭線と第1実施形態の圧力室10の最外輪郭線(外形線)とは同じであり、流路ユニット404の上面における圧力室410の開口が第1実施形態の圧力室10の開口よりも小さくなっているだけである。つまり、圧力室410の大部分は、圧力室10と同様であり、その平面形状もほとんど同じものであると言える。また、流路ユニット404のその他の構成は、第1実施形態の流路ユニット4と同様である。
本実施形態におけるアクチュエータユニット421は、個別電極435と共通電極434の平面形状が、第1実施形態と異なるだけでそれ以外は同様である。共通電極434は、2つの圧電層41,42間において全域に形成されている。つまり、後述の接続電極領域435bと対向する領域にも共通電極434が形成されている。個別電極435は、第1実施形態の主電極領域35aと、平面視においてオーバーハング領域412と重なりつつ主電極領域35aに繋がった接続電極領域435bとを含んでおり、圧力室410の中央部を避けた略U字形状の帯状電極となっている。
図10(b)に示すように、接続電極領域435bには第1実施形態の延出部35cの延在距離が短くなった延出部435cが形成されている。延出部435cは、圧力室410の最外輪郭線を跨いで圧力室410の外側に僅かに延在している。そして、ランド36が、接続電極領域435b上において、その半分以上が延出部435cに重なり形成されている。また、接続電極領域435bは、平面視において、その中心がオーバーハング領域412と重なっているとともに、ランド36の中心もオーバーハング領域412に重なっている。
このような個別電極435に駆動電圧が供給されたときにおいても、アクチュエータユニット421が第1〜第3実施形態と同様の動作を示す。具体的には、圧電層41〜43の圧力室410の開口と対向する領域の中心と対向する点を頂点として、圧力室410の容積を増加させるように変形する。そして、第1実施形態と同様に、圧力室410内の圧力が正に転じるタイミングで駆動電圧の供給を停止すると、圧力室410内のインクに大きな圧力が付与されて、インクがノズルから吐出される。したがって、第1〜第3実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、接続電極領域435bの延出部435cが、平面視において、圧力室410の外側に僅かにしかはみ出しておらず、接続電極領域435b全体で見るとほとんど圧力室410と対向する領域内に形成されているので、圧力室410の高密度配置が可能になる。また、接続電極領域435bが圧力室410の最外輪郭線を跨いで延在していても、圧電層41の圧力室410の一方の鋭角部近傍と対向する領域は、インク吐出に影響をほとんど与えない領域であり、その領域上に接続電極領域435bが形成されているため、圧電層41の接続電極領域435bと共通電極434との間に電界が印加されても、圧力室410の容積変化に影響をほとんど与えない。これは、隣接する圧力室410に対して、構造的なクロストークが及びにくい構成とも言える。
また、接続電極領域435bの中心がオーバーハング領域412と重なって配置されており、ランド36の中心もオーバーハング領域412と重なっているので、接続電極領域435bとFPC50の配線とを接続する際に加わる外力によってアクチュエータユニット421が破損しにくくなる。なお、第1実施形態と同様な構成においては、同様な効果を得ることができる。また、圧力室410内に延出したオーバーハング領域412によって、圧力室410内のインクの流れがより滑らかになり、気泡や異物の滞留がなくなる。
本実施の形態においては、圧力室410内にオーバーハング領域412を形成するために、第1実施形態の流路ユニット4の上面にキャビティプレート422をさらに設けていたが、圧力室10となる孔を形成するときに、キャビティプレート22の両面(上面及び下面)からのエッチング時間を調整することで、オーバーハング領域412と同様なオーバーハング領域を圧力室10内に形成することが可能になる。
具体的には、キャビティプレート22の一方の面(例えば、上面)からのエッチング時間を、他方の面(例えば、下面)からのエッチング時間より少なくし、他方の面の開口を圧力室10の最外輪郭線に設定すると、圧力室10の一方の面(上面)における開口が、他方の面の開口よりも小さくなる。つまり、他方の面の開口と一方の面の開口とを繋ぐ側周面が、圧力室10の内側に張り出したように湾曲して形成され、その領域がオーバーハング領域となる。これにより、キャビティプレート422をさらに一枚追加しなくても、同様な効果を得ることができる。さらに、このオーバーハング領域が、2つの鋭角部に形成されることになるので、圧力室内のインクの流れが滑らかになる。加えて、2つの鋭角部に形成されたオーバーハング領域上のいずれにも、接続電極領域を形成することが可能になって、設計の自由度が向上する。
続いて、本発明の第5実施形態によるインクジェットヘッドについて、以下に説明する。図11は、本発明の第5実施形態によるインクジェットヘッドのアクチュエータユニットを示す図であり、(a)は部分断面図であり、(b)は個別電極の平面図である。本実施形態においては、個別電極535の平面形状が第4実施形態の個別電極435と若干異なるだけでそれ以外は同様なものである。したがって、第4実施形態と同様なものは同符号で示し、説明を省略する。
本実施形態における個別電極535は、図11(a)、(b)に示すように、圧力室410の長手方向に延在した主電極領域535aと、オーバーハング領域412と重なりつつ主電極領域535aに繋がった接続電極領域535bとを含んでおり、圧力室410の中央部を避けた略U字形状の帯状電極となっている。
図11(b)に示すように、主電極領域535aは、圧力室410の中央部を挟んで長手方向にそれぞれ延在した一対の電極537から構成されている。一対の電極537は、圧力室410の長手方向に平行な外側外縁部537aと内側外縁部537bとをそれぞれ有している。各電極537は、第1実施形態の電極37よりも圧力室410の短手方向(図11(b)中上下方向)に関して幅広に形成されており、外側外縁部537aがちょうど圧力室410の鈍角部と重なっている。また、一対の電極537は、第1実施形態と同様に仮想直線から同じ距離だけ離隔して配置されている。また、電極537は、仮想直線を中心線として対称に形成されている。なお、接続電極領域537bは、主電極領域537aの拡大によって大きくなっているだけで、第4実施形態の接続電極領域435bとほぼ同様である。
このような個別電極535に駆動電圧が供給されたときにおいても、アクチュエータユニット421が第4実施形態と同様の動作を示す。そのため、インクを吐出するタイミングにおいてのみ個別電極535に駆動電圧を供給する構成となって、圧電層41に分極劣化が生じにくくなり、圧電層41〜43の撓み量の減少が抑制される。なお、第1及び第4実施形態と同様な構成においては、同じ効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した各実施形態においては、圧力室の平面形状が2つの鋭角部を有し角部が丸まった平行四辺形形状(略菱形形状)となっているが、三角、四角、楕円などの平面形状であってもよい。また、第1〜第3実施形態において、共通電極34は接続電極領域35bと対向する領域に形成されていてもよい。また、個別電極には主電極領域と繋がった接続電極領域が形成されていなくてもよい。この場合、平面視で圧力室の中央部を挟む位置に配置された主電極領域のそれぞれにFPC50の配線を電気的に接続すればよい。
1 インクジェットヘッド
4,404 流路ユニット
8 ノズル
10,410 圧力室
20 圧電アクチュエータ
21 アクチュエータユニット
34,434 共通電極(第2の電極)
35,235,335,435,535 個別電極(第1の電極)
35a,235a,335a,535a 主電極領域
35b,435b 接続電極領域(接続領域)
37a,337a,537a 外側外縁部
37b,537b 内側外縁部
41,42 圧電層
43 圧電層(振動板)
412 オーバーハング領域
4,404 流路ユニット
8 ノズル
10,410 圧力室
20 圧電アクチュエータ
21 アクチュエータユニット
34,434 共通電極(第2の電極)
35,235,335,435,535 個別電極(第1の電極)
35a,235a,335a,535a 主電極領域
35b,435b 接続電極領域(接続領域)
37a,337a,537a 外側外縁部
37b,537b 内側外縁部
41,42 圧電層
43 圧電層(振動板)
412 オーバーハング領域
Claims (11)
- ノズルに連通する圧力室が凹部として一表面に形成された流路ユニットと、
前記圧力室の前記凹部を塞ぐように前記一表面に固定された振動板、前記振動板に積層されることによって前記振動板と共に圧電ユニモルフを構成する圧電層、前記圧力室に対応して前記圧電層の一方の面側に形成された帯状の第1の電極、及び、前記圧電層の厚み方向に関して前記第1の電極と対向するとともに、前記圧電層の他方の面側に形成された第2の電極を有する圧電アクチュエータとを備えており、
前記圧力室が細長形状を有しており、
前記圧電層における前記第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた活性部が、前記厚み方向から見て、前記圧力室と対向する領域において前記圧力室の中央部に対向する範囲を避けつつ前記圧力室の前記中央部を挟んで配置されており、前記活性部に電界が印加されたときに前記圧電層の前記圧力室と対向する領域が前記圧力室の容積を増加させるように変形し、
前記厚み方向から見て、前記活性部が、前記圧力室の短手方向に関して、前記活性部に電界が印加されたときに前記圧電層の前記圧力室と対向する領域の前記圧力室の容積を増加させる変形を阻害するように変形する範囲にまで及んでいないことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 前記圧力室が、前記厚み方向から見て、長手方向の両端に2つの鋭角部を有する平行四辺形形状又は角部が丸まった平行四辺形形状を有しており、
前記第1の電極が、前記長手方向に沿って延在していることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。 - 前記第1の電極が、前記厚み方向から見て、前記一方の鋭角部及びこの鋭角部を挟んで隣接する2つの前記斜辺に沿って延在したU字形状を有していることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
- 前記第1の電極が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の外形線に沿った環状形状を有していることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
- 前記第1の電極は、
前記圧力室の開口に対向して配置された主電極領域と、前記圧電アクチュエータを駆動する信号を供給する信号線が接続される接続領域とからなり、前記厚み方向から見て、前記接続領域が前記一方の鋭角部から前記他方の鋭角部と反対側に前記圧力室の外形線を跨ぐように延在していることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェットヘッド。 - 前記主電極領域は、
前記厚み方向から見て、前記圧力室の外形線に沿う外側外縁部と、前記一方の鋭角部と前記他方の鋭角部とを結ぶ仮想線に平行で、且つ前記仮想線から互いに同じ間隔だけ離隔した内側外縁部とを有していることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。 - 前記第2の電極が、前記厚み方向に関して前記第1の電極の前記接続領域を除く前記主電極領域の全域と対向していることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェットヘッド。
- 前記圧力室は、
少なくとも前記一方の鋭角部において、前記流路ユニットの前記一表面が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の最外郭線を跨いで前記圧力室の内側に延在したオーバーハング領域を有し、
前記第1の電極は、前記圧力室の開口に対向して配置された主電極領域と、前記圧電アクチュエータを駆動する信号を供給する信号線が接続される接続領域とからなり、前記接続領域の中心が前記オーバーハング領域と重なっていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。 - ノズルに連通する圧力室が凹部として一表面に形成された流路ユニットと、
前記圧力室の前記凹部を塞ぐように前記一表面に固定された振動板、前記振動板に積層されることによって前記振動板と共に圧電ユニモルフを構成する圧電層、前記圧力室に対応して前記圧電層の一方の面側に形成された帯状の第1の電極、及び、前記圧電層の厚み方向に関して前記第1の電極と対向するとともに、前記圧電層の他方の面側に形成された第2の電極を有する圧電アクチュエータとを備えており、
前記第1の電極が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の中央部を避けるとともに前記圧力室と対向しつつ前記圧力室の外形線に沿って延在した主電極領域と、前記圧電アクチュエータを駆動する信号を供給する信号線が接続される接続領域とを有し、
前記接続領域の中心が、前記厚み方向から見て、前記圧力室と重なっており、
前記圧電層における前記第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた活性部に電界が印加されると、前記圧力室の容積が増加することを特徴とするインクジェットヘッド。 - 前記圧力室が、前記厚み方向から見て、細長形状を有するとともにその長手方向の両端に2つの鋭角部を有する平行四辺形形状又は角部が丸まった平行四辺形形状を有しており、
前記主電極領域が、前記長手方向に沿って延在していることを特徴とする請求項9に記載のインクジェットヘッド。 - 前記圧力室は、
少なくとも前記一方の鋭角部において、前記流路ユニットの前記一表面が、前記厚み方向から見て、前記圧力室の最外郭線を跨いで前記圧力室の内側に延在したオーバーハング領域を有し、
前記接続領域の中心が、前記オーバーハング領域と重なっていることを特徴とする請求項10に記載のインクジェットヘッド。
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2006
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2007
- 2007-07-31 US US11/831,330 patent/US7789498B2/en active Active
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