JP2008036385A - カーテンの仕上げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱収縮なく熱処理ができ、作業者の補正を必要とせず容易に均一なジグザグ形状(ひだ深さ)を形成し、かつジグザグ形状に形成する際、カーテン生地に無理な力をかけず、効率よく作業出来、さらには、カーテンの仕様(ひだ間、ひだ深さ)に合わせて簡単にカーテン生地をセット出来るカーテン仕上げ装置を提供すること。
【解決手段】 カーテンの天部保持手段7と、カーテンのひだを形成しながら昇降するアイロン部5と、折り込み具が並列に等間隔に配置された裏側折り込み部と、裏側折り込み部と噛み合うように半ピッチずらして折り込み具が配置された表側折り込み部と、カーテン裾部を熱セットする加熱手段を有し、昇降する裾形成手段6と、本体フレームの下部に設置され、カーテンの耳部を固定する耳固定部8を備えたカーテンの仕上げ装置。
【選択図】図1

Description

この発明は、縫製済みカーテンを吊した状態でその丈方向に多数本の波板状のひだ仕上げを行うためのカーテンの仕上げ装置に関するものである。
従来より、熱処理によりカーテンを波板状に仕上げる仕上げ装置として、縫製済みカーテンを吊り下げた状態で天部以外の下方部分に波形ひだを形成し、カーテンの製造の最終工程で仕上げを実施するカーテンの仕上げ装置が提供されている。(特許文献1)
詳しくは、熱可塑性合成繊維を含有する編織物からなり、天部に所定間隔で一山以上の縫いひだを備えたカーテンを吊り下げ、このカーテンの上記縫いひだよりも下の部分を横断面ジグザグ状に屈曲し、このカーテンの表側および裏側の少なくとも一方で蒸気噴射ノズルをカーテンの縦方向または横方向に移動しながらカーテンに過熱蒸気を噴射して上記ジグザグ状屈曲部の表側に凸のひだ山部分および該ひだ山部分の中間のひだ谷部分の少なくとも一方をその屈曲形状に固定し、カーテンを波板状に仕上げることを特徴とするカーテンの仕上げ装置である。
さらには、カーテンの裾部は通常3つ折りなどされた状態で裾縫いされており、裾部を仕上げればカーテンの中程(天部に付けられた縫いひだと裾部の間)まで縦ひだが形成されるため、過熱蒸気の噴射をカーテンの裾部もしくは裾部の近傍とし、カーテンの仕上げ作業を効率よく行い、生産性を向上させるカーテン仕上げ方法および装置が提供されている。(特許文献2)
また、過熱蒸気を使用せず、天部フックを掛け止め具に掛けると共に縫いひだの中間箇所を前または後ろに押し込んで天部を横断面ジグザグ状に保持し、裾部の左右耳部を位置決めピンに止めると共に、幅方向に間隔をあけて配置した前ピンと後ピンの前後の隙間に裾部を通し、後ピンに対して前ピンを移動して裾部を前後方向に引っ張って、裾部を天部と同様の横断面ジグザグに拘束すると共に、裾部の上側では縦向きのトンネル状の通路を幅方向に沿って前後に交互に突出する状態に保持し、その後に裾部に熱風を与え、その熱風が裾部から通路を経て天部まで上昇してカーテンの形状を整えるカーテンの熱セット方法が提供されている。(特許文献3)
特許第2860763号明細書 特開2001−299568号公報 特開2006−116073号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2においては、過熱蒸気を噴射する際に裾部分を完全には保持しておらず熱収縮によって若干生地が縮んだり、カーテンを横断面ジグザグ状に屈曲させる際の耳部の位置決め手段を有していないため、ジグザグ形状(ひだ深さ)を均一にするために作業者が耳部を保持したり引っ張るなどして補正しなければならないという課題を有していた。
また、上記特許文献3においては、裾部を横断面ジグザグ状に形成する際、裾ラインが直線の状態から前ピンが後ピンに対して相対的に後方へ移動して裾部を前後方向へ引っ張るため、カーテン生地に無理な力がかかり生地を伸ばしたり、傷める恐れがあり、さらには、熱風がトンネル状の通路を通ってカーテンの形状を整えるとはいうものの、実際には熱が外部に逃げてしまいそのため包囲ケースを使用する必要があり、また、包囲ケースを使用したとしても、カーテンを取り外す度に包囲ケースをあける為にケース内の温度が下がり加工温度まで上昇させるのに時間が掛かり作業効率が悪いという課題を有していた。
また、カーテンのひだ間と、ひだ深さは、生地元幅(ひだ取りする前の幅)に対する仕上がり幅(ひだ取りした後の幅)やひだ個数等で決まり、その条件は様々であり、その度、外径の異なる外筒を後ピンに差し込み直さなければならず面倒でもあった。
本発明は、上述の課題を解決するものであって、その目的は、熱収縮なく熱処理ができ、作業者の補正を必要とせず容易に均一なジグザグ形状(ひだ深さ)を形成し、かつジグザグ形状に形成する際、カーテン生地に無理な力をかけず効率よく作業出来、さらには、カテンの仕様(ひだ間、ひだ深さ)に合わせて簡単にカーテン生地をセット出来るカーテン仕上げ装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のカーテン仕上げ装置は、カーテンの天部を保持する天部保持手段と、カーテンのひだを形成しながらカーテン天部と裾部間で昇降するアイロン部と、折り込み具が並列に等間隔に配置された裏側折り込み部と、裏側折り込み部と噛み合うように半ピッチずらして折り込み具が配置された表側折り込み部と、カーテン裾部を熱セットする加熱手段を有し、カーテン天部と裾部間で昇降する裾形成手段と、本体フレームの下部に設置され、カーテンの耳部を固定する耳固定手段を備えたことを特徴とする。
また、アイロン部は、加熱具を有するアイロンユニットと、前記加熱具に対向し、加熱具と噛み合うように半ピッチずらして前進後退可能に配設された折り込み具を有することを特徴とする。
また、前記折り込み具は、先端にカートリッジ式ヒータを内蔵した円柱状アルミブロックを有することを特徴とする。
また、前記アイロンユニットは、天部保持手段の通過を可能にするため前進後退する駆動手段と、カーテンのひだ深さに合わせて前進後退する駆動手段を有することを特徴とする。
また、裏表折り込み部は、先端にカートリッジ式ヒータを内蔵した円柱状アルミブロックを設けたことを特徴とする。
また、前記裏側折り込み部は、カーテンのひだの深さに合わせて前進後退する駆動手段を有し、表折り込み部は、開閉状態を固定する揺動手段を有することを特徴とする。
また、耳固定手段は、原点位置でカーテン耳部を固定する固定耳保持手段と、カーテンのひだ数に合わせて固定位置を調整できる移動耳保持手段を有することを特徴とする。
また、天部保持手段は、本体フレームに設置された内側支柱に昇降可能に設置され、アイロン部及び裾形成手段は、外側支柱に昇降可能に設置されたことを特徴とする。
また、外側支柱下部にカーテン下端を検知する下端検知センサーを設置したことを特徴とする。
本発明によれば、カーテン両耳部分は耳保持手段により固定されている為、カーテン裾部が均一にジグザグ状に形成され、適度なテンションを持った状態で保持され、カーテン裾部がある程度整反された状態からジグザグ状にひだを形成することで、生地には無理な力がかからず、伸ばしたり傷めたりする心配が無く、作業者の補正を必要とせず、容易に均一なジグザグ形状のひだを形成でき、またカーテンの仕様に合わせて簡単にカーテン生地をセットすることができる。
また、カーテン裾部はカートリッジ式ヒーターが内蔵された裏表折り込み具によりジグザグ状に保持されており、裾部を効率よく重点的に熱処理すると同時に、裾部が適度なテンションを持った状態で保持されている為、熱処理による丈方向の収縮を防止する事が出来る。
また、アイロン部、裾保持部は連動して谷側、山側の位置決めが可能でカーテンのひだの深さに対して好適な位置に配置でき、また、アイロン部のアイロンユニット、折り込み具、裾保持部の裏表折り込みユニットに内蔵されているカートリッジ式ヒーターは温度調節器により温度管理され、常に設定温度に保たれる為、カーテンをセットする度に温度上昇させる時間を必要とせず、効率よく作業を行う事が可能となっている。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図10を用いて説明する。
図1は本発明のカーテン仕上げ装置の全体図、図2(a)はフック部の拡大正面図、(b)は側面図、図3(a)はアイロン部の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図、図4(a)は表側折り込みユニットが閉じている状態の裾保持部(形成部)平面図、(b)は正面図、(c)は表側折り込みユニットが開いている状態の裾保持部平面図、(d)は表側折り込みユニットが閉じている状態を示す側面図、(e)は前記ユニットが開いている状態を示す側面図、図5(a)は耳固定部の拡大平面図、(b)は同正面図、(c)は側面図、図6(a)は折り込み具、(b)は蒸気ユニットの拡大側面図、図7(a)(b)は裾保持部(裾形成部)動作説明図、図8(a)(b)はフック部、折り込みユニットの動作説明図、図9(a)〜(f)は裾保持部の動作説明図で、それぞれ上方図は平面図、下方図は側面図、図10(a)〜(e)はアイロン部の動作説明図で、それぞれ上方図は平面図、下方図は側面図である。
本発明のカーテン仕上げ装置は、本体フレーム1の左右に設置された外側支柱2a、2b間に昇降自在に装設されたアイロン部5と裾保持部(形成部)6と、内側支柱3a、3b間に昇降自在に装設されたフック部7と、本体フレーム1の下部に設置された耳固定部8の4つのユニットから構成されている。
アイロン部5と裾保持部6は、外側支柱2a、2bに設けた同一レール2cに沿って昇降自在に装着されており、常にアイロン部5は裾保持部6よりも上方に配置される。
フック部7は、内側支柱3a、3bの内面をレールとして使用して昇降し、アイロン部5の間をすり抜けて昇降出来る構造になっており、アイロン部5の上方、下方に移動可能となっている。
フック部7、アイロン部5、裾保持部6の両端はそれぞれ、内側支柱・外側支柱内に張設された左右チェーン9a、9b、10a、10bに連結され、本体フレーム1下部に設けられた駆動モーター11、12、13により昇降するように構成されている。
以下、フック部7、アイロン部5、裾保持部6、耳固定部8の各ユニットごとに詳細構成を説明する。
フック部7は、内側支柱3a、3bに張設された左右のチェーン9a、9bに連結されたステー14上に取設され、カーテン天部を保持するため、カーテンフックを引っ掛ける丸パイプ15aが並列に複数個配列された天部保持手段15から構成され、この天部保持手段15はステー14上から簡単に脱着可能となっている。16は昇降ガイドローラである。
アイロン部5は、カートリッジ式ヒーター19が内蔵され、必要に応じて過熱蒸気を噴射する噴射口17bを備えた蒸気噴射手段を内蔵する加熱具17aが並列に複数個配列されたアイロンユニット17と、このアイロンユニット17に対向し、かつ加熱具17aと噛み合うように幅方向位置を半ピッチずらして折り込み具18aが複数個配列されている折り込みユニット18から構成されている。
折り込み具18aの先端に取り付けられた円柱状アルミブロック20にもカートリッジ式ヒーター19が内蔵されている。17cは蒸気通路、17dは温度センサーである。
アイロンユニット17は、左右のシリンダー21により前進後退可能(フック部の通り抜けを可能とする為)となっており、さらに前進後退モータ22の駆動により前進後退可能(ひだ深さに合わせて調整する為)な二重構造となっている。
これにより、カーテン仕様に合わせて山側のひだ深さを自由に調整可能となり、従来装置のアイロンユニットでは、揺動動作のみで前進後退機能を有していないので、山側のひだ深さは一定で、谷側の深さを調整することで対応していた為、カーテンによってはひだの深さを調整することは困難な場合もあったが、本発明ではカーテン仕様に合わせて山側のひだ深さを自由に調整できる。
折り込みユニット18は、左右のシリンダー21cにより前進後退可能となっている。
本実施の形態では特に説明していないが、折り込みユニット18の上部に冷却用のファン47を取り付けたり、折り込み具の根元に蒸気吸引口を取り付ける事も可能である。
裾保持部6は、複数個の裏側(山側)折り込み具24aが並列に等間隔に配置された裏側折り込みユニット24と、それに対向して表側(谷側)折り込み具25aが裏側折り込み具24aと噛み合うように幅方向位置を半ピッチずらして複数個配列された表側折り込みユニット25から構成されている。
裏表折り込み具24a、25aの先端に取り付けられた円柱状アルミブロック20には、カートリッジ式ヒーター19が内蔵されている。裏側折り込みユニット24はモーター駆動により前進後退可能(ひだ深さに合わせて調整する為)になっており、さらに左右のシリンダー23により裏側仕切り24bに対して裏側折り込み具24aのみが後退できる構造になっている。
表側折り込みユニット25は左右の支持レバー26により全体が揺動可能となっており、図4に示すように、手動にて5段階に設定された位置調整穴26aにセットすることで前後位置を調整出来るようになっている。さらに、左右のシリンダー21bにより表側仕切り25bに対して表側折り込み具25aのみが後退出来る構造になっている。
耳固定部8は、固定された1個の耳保持手段27aと3個の左右に移動可能な耳保持手段27bから構成されている。固定された耳保持手段27aは、右端原点にあり、移動可能な耳保持手段27bは、位置決め用のプランジャー28bを有し、位置決めブロック29の位置決め用穴29aにセットする事により、カーテンのひだ数に合わせて左右位置調整が可能となっている。また、耳保持手段27a、27bは、前後に移動可能となっており、カーテン仕様に合わせて位置決めノブ28aをゆるめて簡単に前後位置が調整可能となっている。
また、フック部7の丸パイプ15a、アイロン部5の加熱具17a、裾保持部6の裏側折り込み具24aの幅方向位置は全て同一線上に配置されている。
操作ボックス30は、外側支柱2a、2bの側に作業者が操作しやすい高さで配置されている。(図1参照)
カーテン下端検知センサー31は外側支柱2bの側の前面に配置され、外側支柱2a前面に配置された反射板31aにより反射されたビームを検出する事によりカーテン下端を検知し、カーテン丈に関係なくカーテン裾部が常に一定の位置で停止するように作用する。
この停止位置は、耳固定部8の耳保持手段27a、27bにより耳を保持するのに好適な位置となっている。
左右の外側支柱2a、2bの上端には、中空の第1上部軸4a,および該第1上部軸4aの中心を通る第2上部軸4bがそれぞれ回転自在に軸支され、第1上部軸4aの両端に固定された第1上部スプロケット32およびその下方に設けた第1下部スプロケット33に第1チェーン10aが巻装され、この左右の第1チェーン10aにチェーン連結プレート34により裾形成部(裾保持部)6が連結され、外側支柱2a(右)後方に配置された裾形成部昇降モーター13により昇降自在となっている。
第2上部軸4bの両端に固定された第2上部スプロケット35および下方の第2下部スプロケット36に第2チェーン10bが巻装され、この左右の第2チェーン10bにチェーン連結ブラケット37によりアイロン部5が連結され、外側支柱2b(左)側面に配置されたアイロン部昇降モーター12により昇降自在となっている。
左右の内側支柱3a、3bの下端には下部軸38が回転自在に支持され、下部軸の両端に固定された第3下部スプロケット40および上方の第3上部スプロケット39に第3チェーン9aが巻装され、この左右の第3チェーン9aにチェーン接続金具34によりフック部7が連結され、内側支柱3b(左)後方に配置されたフック部昇降モーター11により昇降自在となっている。
フック部7、アイロン部5、裾形成部(裾保持部)6の両端には、それぞれ昇降ガイドローラー16が取設されており、フック部7は、内側支柱内3a、3bの内面をレールとして、アイロン部5および裾形成部(裾保持部)6は、外側支柱2a、2b内に設けた昇降レール2c上に沿ってガタ無く昇降可能となっている。
アイロン部5の左右にはスライドレール41が配置され、アイロンユニット17および折り込みユニット18は、該スライドレール41上を前進後退可能となっている。
アイロン部5の折り込みユニット18にはフロントカバー42が設けられ、作業者への過熱蒸気の飛散を防止している。
裾形成部6両端のチェーン連結プレート34の前方には、上下方向に長い支持ブラケット43が上向きに固定され、この左右の支持ブラケット43の上端から上下方向に長い支持レバー26が前後揺動自在に垂下され、この左右の支持レバー26の下端が表側折り込みユニット25に接続されている。
裾形成部(裾保持部)6の両端にはガスダンパー45が取り付けられ、表側折り込みユニット25を揺動させるシリンダー23の補助を行っている。
支持ブラケット43にはスライドレール41が配置され、該スライドレール41上を表側折り込みユニット25が前進後退可能になっている。
蒸気加熱具17aおよび円柱状アルミブロック20に内蔵されたカートリッジ式ヒーター19に近接して温度センサー17dが配置され、操作ボックス30の温度調節器へ接続されている。
次に、本装置を使用したカーテンの熱処理手順について説明する。
アイロン部5が上限位置(原点)、裾保持部6が下限にある状態から熱処理操作について説明する。
フック部7は作業者の目の高さ位置(カーテンセット位置)にあり、裾保持部6をフック部7直近まで上昇させる。
裾保持部6の表側折り込みユニット25を左右のシリンダー23により揺動させて開き、上方で固定する。(図4の(e)、図7(a)(b)、図9(a)参照)
図7(b)は、表側折り込みユニット25を省略したフック部の天部保持手段15の概略図である。
カーテン天部aのカーテンフックをフック部7の天部保持手段15の丸パイプ15aに引っ掛け(図8(a)参照)、ひだとひだの中間箇所(谷部)を手で後方へ押し込んでいく。(図10(a)参照)
この時、裏表折り込み具24a、25bは、カーテンセット時に作業者がカートリッジヒータ19で加熱された円柱状アルミブロック20と接触するのを防止する為シリンダー21a、21bにより円柱状アルミブロック20が後退した状態で、裏表仕切り24b、25bのみが突出した状態となっている。
表側折り込みユニット25を揺動シリンダ23で揺動させ、閉じた状態で固定する。(図8(b)参照)
この時、表側仕切り25bと裏側仕切り24bによりカーテン天部a付近がゆとりを持った状態でジグザグ状に形成される。(図9(b)参照)(ゆとりを持った状態とは、後述の裏側折り込みユニット24がモーター駆動により前進し、カーテン裾部bは適度なテンションが加わり保持された状態であるのに対して、カーテン天部aは裾保持部6が下降出来るようにテンションがかかっていない状態を意味する。)
次に、表側折り込みユニット25の前後位置を5段階に設けられた位置調整穴26aで手動で調整する。
表側折り込みユニット25の先端に取着された円柱状のアルミブロック20をカーテン谷部分に軽く触れる程度に調整することにより、谷側の位置(基準)が決まる。(図9(c)参照)
次に、裏表折り込み具24a、25aがシリンダー21a、21bにより、裏表仕切り24b、25bよりほんのわずかに突出する位置まで前進する。(図9(d)参照)
次に、フック部7、裾保持部6を上昇させ、カーテン丈に合わせて好適な位置で停止させ、耳保持手段27a、27bにより耳を固定する。(具体的には、裾部6の筒状耳巻部に板を差し込む。)
まず、原点側の耳を耳保持手段27aで固定し、ひだ数に合わせて移動可能な耳保持手段27bを左右に位置調整し、もう一方の耳を固定する。
カーテンが2枚ある場合には、同様の作業を繰り返す。
次に、裾保持部6がカーテンを整反(縦スジを通す)しながら下降し、裾保持部6がカーテンの裾付近まで下降すると自動停止する。(停止したときの裾保持部の表裏折込み具の状態は図9(e)参照)
裏側折り込みユニット24をモーター駆動により前進させる。
カーテン両耳部分は耳保持手段27a、27bにより固定されている為、カーテン裾部が均一にジグザグ状に形成され、適度なテンションを持った状態で保持される。(図9(f)参照)
この動作時、カーテン裾部6がある程度整反された状態からジグザグ状に形成される為、生地に無理な力が加わらず、生地を伸ばしたり傷めたりすることは無い。
裾保持部6の裏側折り込みユニット24が前進し、アイロン部5のアイロンユニット17も同調して前進し、後述のアイロンユニット17がシリンダー21により前進した際、カーテンのひだ深さに対して好適な位置に配置可能となっている。(図10(b)参照) (予めアイロンユニット17の先端は、裏側折り込みユニット24の先端よりもほんのわずか3mm程度後方に配置されており、下降時のゆとりを確保している)
アイロン部5が下降し、カーテン天部aで停止する。
折り込みユニット18がシリンダー21cにより前進し、谷部分に当たる位置で停止する。(図10(c)参照)
アイロン部5が再び下降し、10〜20cm下降した地点(図10(d)参照)でアイロンユニット17がシリンダー21により前進し(図10(e)参照)、カートリッジ式ヒーター19でカーテンは加熱され、また過熱蒸気の噴射を開始する。過熱蒸気の噴射は、必要に応じて行うようにする制御で良く、過熱蒸気を噴射させなくても良い。
この時、カーテン裾部bはカートリッジ式ヒーター19が内蔵された裏表折り込み具24a、24bの円柱状アルミブロック20によりジグザグ状に保持されており、裾部bを効率的かつ重点的に熱処理すると同時に、裾部bは適度なテンションを持った状態で保持されている為、熱処理による丈方向の収縮を防止する事が出来る。
アイロン部5が裾保持部6直近まで下降すると下降を停止し、蒸気噴射を停止する。
アイロン部5のアイロンユニット17及び折り込みユニット18がシリンダー21、21cにより後退し、上限位置(原点)まで上昇する。(図10(a)参照)
この時、アイロンユニット17は後退せず、蒸気を噴射せずにカーテンを乾燥させながら上昇する。また、冷却ファン47によりカーテンを冷却しながら上昇する事も出来る。
次に、裾保持部6の裏表折り込み具24a、25aがシリンダー21a、21bにより後退する。
この状態で自然放置による冷却を行っても良いし、冷却ファンにより裾部の冷却を行っても良い。
裏表折り込みユニット24,25がモーター駆動により後退し、一連の熱処理が完了する。
アイロン部5のアイロンユニット17、折り込み具18a及び裾保持部6の裏表折り込みユニット24、25に内蔵されているカートリッジ式ヒーター19は温度調節器により温度管理され、常に設定温度に保たれる為、カーテンをセットする度に温度上昇させる時間を必要とせず、効率よく作業を行う事が可能となっている。
また、上述の説明において加熱具17aはカートリッジ式ヒーター19と噴射口17b、蒸気通路17cからなる蒸気噴射手段を併有して、必要に応じて蒸気を噴射する形態として説明しているが、蒸気噴射手段を設けずにカートリッジ式ヒーター19によって加熱具17aを加熱した状態とし、アイロン部5の下降時などに、過熱蒸気を使用することなくカーテンを熱処理する態様としても良い。さらにまた、カーテン裾部のみを熱処理することも可能で、更なる作業時間の短縮を行う事も出来る。
本実施の形態では、裏側折り込みユニット24をモーター駆動により前進させてカーテン裾部を保持する際、作業者が任意の位置で裏側折り込みユニットを停止させる方式を採用しているが、テンション検知センサー等を使用し、自動的に適度なテンションを持った状態で停止させる事も可能である。
本発明のカーテン仕上げ装置は、カーテン両耳部分が耳保持手段により固定されている為、カーテン裾部は均一にジグザグ状に形成され、適度なテンションを持った状態で保持され、カーテン裾部がある程度整反された状態からジグザグ状にひだを形成する為、生地に無理な力が加わらず、生地を伸ばしたり傷めたりする心配が無く、また、カーテン裾部はカートリッジ式ヒーターが内蔵された裏表折り込み具によりジグザグ状に保持されており、裾部を効率的かつ重点的に熱処理すると同時に、カーテン裾部は適度なテンションを持った状態で保持されている為、熱処理による丈方向の収縮を防止する事ができ、熱可塑性繊維を含有するカーテンにジグザグ状ひだを形成するカーテン仕上げ装置として最も好適である。
本発明のカーテン仕上げ装置の全体図。 (a)はフック部の拡大正面図、(b)は側面図。 (a)はアイロン部の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図。 (a)は表側折り込みユニットが閉じている状態の裾保持部(形成部)平面図、(b)は同正面図、(c)は表側折り込みユニットが開いている状態の裾保持部平面図、(d)は表側折り込みユニットが閉じている状態を示す側面図、(e)は表側折り込みユニットが開いている状態を示す側面図。 (a)は耳固定部の拡大平面図、(b)は同正面図、(c)は側面図。 (a)は折り込み具、(b)はアイロンユニットの拡大側面図。 (a)(b)は裾保持部(裾形成部)の動作説明図。 (a)(b)はフック部、折り込みユニットの動作説明図。 (a)〜(f)は裾形成部の動作説明図で、上方図は平面図、下方図は側面図。 (a)〜(e)はアイロン部の動作説明図で、上方図は平面図、下方図は側面図。
符号の説明
1 本体フレーム
2a、2b 外側支柱
2c 昇降レール
3a、3b 内側支柱
4a 第1上部軸
4b 第2上部軸
5 アイロン部
6 裾保持部(裾形成部)
7 フック部
8 耳固定部(耳保持部)
9a、9b チェーン
10a 第1チェーン
10b 第2チェーン
11 フック部昇降モータ
12 アイロン部昇降モータ
13 裾保持部(裾形成部)昇降モータ
14 ステー
15 天部保持手段
15a 丸パイプ
16 ガイドローラ
17 アイロンユニット
17a 加熱具
17b 噴射口
17c 蒸気通路
17d 温度センサー
18 折り込みユニット
18a 折り込み部
19 カートリッジ式ヒータ
20 円柱状アルミブロック
21a、21b 前進後退シリンダ
22 前進後退モータ
23 揺動シリンダ
24 裏側折り込みユニット
24a 裏側折り込み具
24b 裏側仕切り
25 表側折り込みユニット
25a 表側折り込み具
25b 表側仕切り
26 支持レバー
26a 位置調整穴
27a、27b 耳保持手段
28 スライドブロック
28a 位置決めノブ
28b プランジャー
29 位置決めブロック
29a 位置決め用穴
30 操作ボックス
31 下端検知センサー
31a 反射板
32 第1上部スプロケット
33 第1下部スプロケット
34 チェーン接続金具
35 第2上部スプロケット
36 第2下部スプロケット
37 チェーン連結ブラケット
38 下部軸
39 第3上部スプロケット
40 第3下部スプロケット
41 スライドレール
42 フロントカバー
43 支持ブラケット
44 支持レバー
45 ガスダンパー
47 冷却ファン

Claims (9)

  1. カーテンの天部を保持する天部保持手段と、カーテンのひだを形成しながらカーテン天部と裾部間で昇降するアイロン部と、折り込み具が並列に等間隔に配置された裏側折り込み部と、裏側折り込み部と噛み合うように半ピッチずらして折り込み具が配置された表側折り込み部と、カーテン裾部を熱セットする加熱手段を有し、カーテン天部と耳部間で昇降する裾形成手段と、本体フレームの下部に設置され、カーテンの耳部を固定する耳固定手段を備えたカーテンの仕上げ装置。
  2. アイロン部は、カートリッジ式ヒーター、またはカートリッジ式ヒーターと蒸気噴射手段を内蔵する加熱具からなるアイロンユニットと、前記加熱具に対向し、加熱具と噛み合うように半ピッチずらして前進後退可能に配設された折り込み具を有することを特徴とする請求項1記載のカーテン仕上げ装置。
  3. 前記折り込み具は、先端にカートリッジ式ヒータを内蔵したことを特徴とする請求項2記載のカーテン仕上げ装置。
  4. 前記噴射ユニットは、天部保持手段の通過を可能にするため前進後退する駆動手段と、カーテンのひだ深さに合わせて前進後退する駆動手段を有することを特徴とする請求項2記載のカーテン仕上げ装置。
  5. 裾形成手段の裏表折り込み部は、先端にカートリッジ式ヒータを内蔵した円柱状アルミブロックを有することを特徴とする請求項1記載のカーテン仕上げ装置。
  6. 前記裏側折り込み部は、カーテンのひだの深さに合わせて前進後退する駆動手段を有し、表折り込み部は、開閉状態を固定する揺動手段を有することを特徴とする請求項5記載のカーテン仕上げ装置。
  7. 耳固定手段は、原点位置でカーテン耳部を固定する固定耳保持手段と、カーテンのひだ数に合わせて固定位置を調整できる移動耳保持手段を有することを特徴とする請求項1記載のカーテン仕上げ装置。
  8. 天部保持手段は、本体フレームに設置された内側支柱に昇降可能に設置され、アイロン部及び裾形成手段は、外側支柱に昇降可能に設置されたことを特徴とする請求項1記載のカーテン仕上げ装置。
  9. 外側支柱下部にカーテン下端を検知する下端検知センサーを設置したことを特徴とする請求項8記載のカーテン仕上げ装置。
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