JP2008035710A - Rna結合ペプチド - Google Patents
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Abstract
【課題】c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA中の特定の塩基配列に結合し、c-Myc及び/又はL-Mycの産生を阻害し得るRNA結合ペプチド、その誘導体又はこれらの塩の提供。
【解決手段】YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部への特異的結合活性を有するペプチド、例えば、下記式(I): MDAXXRRRXXRAXKQAXW (I)で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
【選択図】なし
【解決手段】YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部への特異的結合活性を有するペプチド、例えば、下記式(I): MDAXXRRRXXRAXKQAXW (I)で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
【選択図】なし
Description
本発明は、YGGGRAG配列を含むRNAへの結合活性を有するRNA結合ペプチドに関する。
UGGGAAG配列は、c-Myc遺伝子(c-myc)のmRNA中の5'非翻訳領域におけるドメイン1(c-myc 5'UTR D1)に見られるステムループ構造である(非特許文献1、2)。また、CGGGGAG配列は、L-Myc遺伝子(L-myc)のmRNA中の5'非翻訳領域(L-myc 5'UTR)に見られるステムループ構造である(非特許文献3)。
これらc-Myc遺伝子及びL-Myc遺伝子は、予てより、細胞増殖との関連が示唆されている(非特許文献4)。そのため、c-Myc遺伝子及びL-Myc遺伝子の発現を制御することは腫瘍細胞の増殖を抑制することにつながり、このような発現制御物質は抗癌剤として使用可能と考えられる。また、このような物質は、c-Myc遺伝子及びL-Myc遺伝子の過剰発現を検出できる癌マーカーとしても利用できると考えられる。
これらc-Myc遺伝子及びL-Myc遺伝子は、予てより、細胞増殖との関連が示唆されている(非特許文献4)。そのため、c-Myc遺伝子及びL-Myc遺伝子の発現を制御することは腫瘍細胞の増殖を抑制することにつながり、このような発現制御物質は抗癌剤として使用可能と考えられる。また、このような物質は、c-Myc遺伝子及びL-Myc遺伝子の過剰発現を検出できる癌マーカーとしても利用できると考えられる。
これらの知見から、c-Myc及びL-Myc(タンパク質)の産生を当該ループへの結合により阻害することで癌細胞の増殖を抑制できる可能性があるが、この目的に該当するような物質は、アンチセンス鎖核酸以外に未だ知られていない。アンチセンス鎖核酸は、その物性から、医薬品やマーカーへの利用が困難であるのに対して、例えばペプチドやタンパク質は、その物性から、医薬品やマーカーとしての利用が容易である。しかしながら、ペプチドやタンパク質で、この目的に該当する物質は未だ知られていない。
Sabrina Cencigl et al., Oncogene, 23, p.267-277, 2004
Le Quesne JP et al., J. Mol. Biol., 310, p.111-126, 2001
Willis et al., RNA, 10, p.287-298, 2004
Romania Ponzielli et al., European Journal of Cancer, 41(16), p.2485-2501, 2005
本発明は、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA中の特定の塩基配列に結合し、c-Myc及び/又はL-Mycのタンパク質の産生を阻害し得るRNA結合ペプチド、その誘導体又はこれらの塩を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、c-Myc遺伝子mRNA及びL-Myc遺伝子mRNA中のYGGGRAG(具体的には、UGGGAAG及びCGGGGAG)ループ配列に着目し、この配列に結合することができるペプチドを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1) YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部への特異的結合活性を有するペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(1) YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部への特異的結合活性を有するペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(2) 以下の(a)又は(b)のペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(a) 次式(I):
MDAXXRRRXXRAXKQAXW(配列番号1) (I)
(Xは任意のアミノ酸残基を表す。)
で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(b) 上記式(I)で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部に結合し得るペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(a) 次式(I):
MDAXXRRRXXRAXKQAXW(配列番号1) (I)
(Xは任意のアミノ酸残基を表す。)
で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(b) 上記式(I)で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部に結合し得るペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩においては、YGGGRAG配列は、例えば、UGGGAAG又はCGGGGAGで示される塩基配列が挙げられ、また、RNAは、例えば、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNAが挙げられる。
上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩は、例えば、アミノ酸配列の一部に化学修飾が施されたものが挙げられる。
上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩は、例えば、アミノ酸配列の一部に化学修飾が施されたものが挙げられる。
(3) 上記(1)又は(2)記載のペプチドをコードするポリヌクレオチド。
上記(3)記載のポリヌクレオチドは、例えば、DNAが挙げられる。
(4) 上記(3)記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
(5) 上記(4)記載の組換えベクターを含む形質転換体。
上記(3)記載のポリヌクレオチドは、例えば、DNAが挙げられる。
(4) 上記(3)記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
(5) 上記(4)記載の組換えベクターを含む形質転換体。
(6) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む医薬組成物。
上記(6)記載の医薬組成物は、例えば、抗癌剤として使用するためのものが挙げられる。
(7) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む癌遺伝子検出用試薬。
(8) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む癌の診断薬。
上記(6)記載の医薬組成物は、例えば、抗癌剤として使用するためのものが挙げられる。
(7) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む癌遺伝子検出用試薬。
(8) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む癌の診断薬。
(9) CUGGGAAGG又はGCGGGGAGCで示される塩基配列を有するRNA。
上記(9)記載のRNAは、例えば、GGGRA配列(RはA又はGを表す。)がターミナルループ配列であるものが挙げられる。
(10) 上記(9)記載のRNAをコードするDNA。
(11) 上記(10)記載のDNAを含む組換えベクター。
(12) 上記(11)記載の組換えベクターを含む形質転換体。
上記(9)記載のRNAは、例えば、GGGRA配列(RはA又はGを表す。)がターミナルループ配列であるものが挙げられる。
(10) 上記(9)記載のRNAをコードするDNA。
(11) 上記(10)記載のDNAを含む組換えベクター。
(12) 上記(11)記載の組換えベクターを含む形質転換体。
(13) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩と、これに結合するRNAとの複合体。
(14) 上記(13)記載の複合体を含む医薬組成物。
(15) 上記(13)記載の複合体を含む癌遺伝子検出用試薬。
(14) 上記(13)記載の複合体を含む医薬組成物。
(15) 上記(13)記載の複合体を含む癌遺伝子検出用試薬。
(16) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む、RNAの担体。
(17) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む、RNAの機能促進剤。
(18) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩と、RNAとを結合させることを特徴とする、当該RNAの標的となる核酸又はタンパク質の機能を抑制する方法。
(17) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む、RNAの機能促進剤。
(18) 上記(1)又は(2)記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩と、RNAとを結合させることを特徴とする、当該RNAの標的となる核酸又はタンパク質の機能を抑制する方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列への特異的結合活性を有するペプチドに関する。本発明のペプチドは、例えばYGGGRAG配列を含むRNA(例えば、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA)の機能を阻害するというものである。
本発明は、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列への特異的結合活性を有するペプチドに関する。本発明のペプチドは、例えばYGGGRAG配列を含むRNA(例えば、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA)の機能を阻害するというものである。
1.YGGGRAGループを含む核酸
本発明は、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列から構成されるループ構造(YGGGRAGループという)に結合することができるペプチドが、抗癌剤等の医薬品として利用できるものと考え、鋭意努力の結果、本発明を完成するに至った。
一般に、ワトソン・クリックの塩基対からなる核酸の二重らせん構造は、塩基間の水素結合と、塩基対間のスタッキング相互作用によって安定化される。さらに、核酸は、この二重鎖以外にも非塩基対部位や多重鎖構造を形成する。非塩基対部位は、塩基対を形成していない部位と、塩基対を形成している部位に分類され、塩基対を形成していない部位として、バルジアウト、インターナルループ、ターミナルミスマッチ、ヘアピンループ、ダングリングエンドなどが例示され、塩基対を形成する部位として、ミスマッチ塩基対などが例示される。
本発明は、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列から構成されるループ構造(YGGGRAGループという)に結合することができるペプチドが、抗癌剤等の医薬品として利用できるものと考え、鋭意努力の結果、本発明を完成するに至った。
一般に、ワトソン・クリックの塩基対からなる核酸の二重らせん構造は、塩基間の水素結合と、塩基対間のスタッキング相互作用によって安定化される。さらに、核酸は、この二重鎖以外にも非塩基対部位や多重鎖構造を形成する。非塩基対部位は、塩基対を形成していない部位と、塩基対を形成している部位に分類され、塩基対を形成していない部位として、バルジアウト、インターナルループ、ターミナルミスマッチ、ヘアピンループ、ダングリングエンドなどが例示され、塩基対を形成する部位として、ミスマッチ塩基対などが例示される。
本発明において、YGGGRAGループを含む核酸は、YGGGRAGループ配列とステム配列により構成される。図1及び図2において、点線で囲った「YGGGRAG」の部分、すなわち「UGGGAAG」(図1)及び「CGGGGAG」(図2)の部分の配列が、YGGGRAGループであり、ターミナルループ(ターミナルミスマッチ)を形成する。ターミナルループの配列に連結するステム配列は、図1では5'方向から3'方向に向かって「UCC」で示される塩基配列とその相補鎖とにより形成されるステム配列であり、図2では5'方向から3'方向に向かって「GGG」で示される塩基配列とその相補鎖とにより形成されるステム配列である。
図1及び図2は、具体的にRNAの塩基配列を例示しているが、DNA配列であってもよい。また、図1及び図2は本発明を説明するための例示であって、これらの図に示す塩基配列に限定されるものではない。
ステム配列の長さは、ステムを形成する限り、必ずしも互いにワトソン・クリックの相補塩基対(例えば、Aに対してU又はT、Gに対してC)を形成する関係にある必要はなく、力学的エネルギーの関係により非ワトソン・クリック塩基対による相補鎖を形成すればよい。ステム配列の長さは、特に限定されるものではないが、例えば3〜20塩基、好ましくは3〜10塩基、より好ましくは3〜8塩基、さらに好ましくは4塩基である。
本発明においては、発現させたときに上記ターミナルループとステムを形成するように塩基配列を設計し、これをベクターに組み込んで、抗転写終結反応を用いたタンパク質RNA相互作用検出系に供することができる。
ステム配列の長さは、ステムを形成する限り、必ずしも互いにワトソン・クリックの相補塩基対(例えば、Aに対してU又はT、Gに対してC)を形成する関係にある必要はなく、力学的エネルギーの関係により非ワトソン・クリック塩基対による相補鎖を形成すればよい。ステム配列の長さは、特に限定されるものではないが、例えば3〜20塩基、好ましくは3〜10塩基、より好ましくは3〜8塩基、さらに好ましくは4塩基である。
本発明においては、発現させたときに上記ターミナルループとステムを形成するように塩基配列を設計し、これをベクターに組み込んで、抗転写終結反応を用いたタンパク質RNA相互作用検出系に供することができる。
2.YGGGRAGループに結合することができるペプチド又はその塩
本発明のペプチドは、前述したように、YGGGRAGで示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部又は一部への特異的結合活性を有するペプチドであればよく、ペプチドを構成するアミノ酸残基の種類及び数などは特に限定はされない。
本発明のペプチドは、前述したように、YGGGRAGで示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部又は一部への特異的結合活性を有するペプチドであればよく、ペプチドを構成するアミノ酸残基の種類及び数などは特に限定はされない。
本発明のペプチドとしては、下記式(I)で示されるアミノ酸配列(配列番号1)を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩が好ましく例示できる。
MDAXXRRRXXRAXKQAXW(配列番号1) (I)
なお、式(I)のペプチドは、アミノ酸の1文字表記で示したものであり、例えばMはメチオニン(Met)、Dはアスパラギン酸(Asp)、Aはアラニン(Ala)を意味する。ただし、Xは任意のアミノ酸残基を表す。任意のアミノ酸残基は、20種類のアミノ酸残基(A(Ala), R(Arg), D(Asp), N(Asn), C(Cys), Q(Gln), E(Glu), G(Gly), H(His), I(Ile), L(Leu), K(Lys), M(Met), F(Phe), P(Pro), S(Ser), T(Thr), W(Trp), Y(Tyr), V(Val))から選ばれる。本明細書では、他のペプチドを表す場合も、式(I)と同様に1文字表記で表すことがある。
MDAXXRRRXXRAXKQAXW(配列番号1) (I)
なお、式(I)のペプチドは、アミノ酸の1文字表記で示したものであり、例えばMはメチオニン(Met)、Dはアスパラギン酸(Asp)、Aはアラニン(Ala)を意味する。ただし、Xは任意のアミノ酸残基を表す。任意のアミノ酸残基は、20種類のアミノ酸残基(A(Ala), R(Arg), D(Asp), N(Asn), C(Cys), Q(Gln), E(Glu), G(Gly), H(His), I(Ile), L(Leu), K(Lys), M(Met), F(Phe), P(Pro), S(Ser), T(Thr), W(Trp), Y(Tyr), V(Val))から選ばれる。本明細書では、他のペプチドを表す場合も、式(I)と同様に1文字表記で表すことがある。
本発明において、「ペプチド」とは、2個以上のアミノ酸がペプチド結合によって結合して構成されたものを意味し、オリゴペプチド、ポリペプチドなどが含まれる。さらに、ポリペプチドが一定の立体構造を形成したものはタンパク質と呼ばれるが、本発明においては、このようなタンパク質も上記「ペプチド」に含むこととする。従って、本発明のRNA結合ペプチドは、YGGGRAGループの全部又は一部に結合することができる限り、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質のいずれをも意味するものである。
本発明のペプチドは、上記式(I)のアミノ酸配列を含むペプチドであり、構成アミノ酸の残基数は、好ましくは18以上であり、限定はされず、例えば18〜100であってもよいし、18〜50であってもよい。
より具体的には、本発明のペプチドは、下記式(1)〜(6)で示されるアミノ酸配列又はその変異体を含む。
より具体的には、本発明のペプチドは、下記式(1)〜(6)で示されるアミノ酸配列又はその変異体を含む。
MDAATRRRERRAEKQAQW(配列番号3) (1)
MDAQARRRERRAEKQAQW(配列番号4) (2)
MDAQTRRRARRAEKQAQW(配列番号8) (3)
MDAQTRRREARAEKQAQW(配列番号9) (4)
MDAQTRRRERRAAKQAQW(配列番号11) (5)
MDAQTRRRERRAEKQAAW(配列番号14) (6)
MDAQARRRERRAEKQAQW(配列番号4) (2)
MDAQTRRRARRAEKQAQW(配列番号8) (3)
MDAQTRRREARAEKQAQW(配列番号9) (4)
MDAQTRRRERRAAKQAQW(配列番号11) (5)
MDAQTRRRERRAEKQAAW(配列番号14) (6)
また、本発明のペプチドがYGGGRAGループの全部又は一部に結合することができる限り、当該アミノ酸配列の1個又は数個のアミノ酸に欠失、置換、付加等の変異が生じてもよい(これらを本発明において「変異体」という)。例えば、上記式(I)で示されるアミノ酸配列(配列番号1)又は上記式(1)〜(6)のいずれかで示されるアミノ酸配列(配列番号3, 4, 8, 9, 11, 14)の1個又は数個、好ましくは1〜9個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸が欠失してもよく、上記式(I)で示されるアミノ酸配列又は上記式(1)〜(6)のいずれかで示されるアミノ酸配列に1個又は数個、好ましくは1〜9個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸が付加してもよく、あるいは、上記式(I)で示されるアミノ酸配列又は上記式(1)〜(6)のいずれかで示されるアミノ酸配列の1個又は数個、好ましくは1〜9個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換してもよい。また、上記式(I)で示されるアミノ酸配列又は上記式(1)〜(6)のいずれかで示されるアミノ酸配列を含む18残基以上の長さのアミノ酸配列において、上記欠失、置換、付加等の変異を含むペプチドも、YGGGRAGループの全部又は一部に結合することができる限り、本発明のペプチドに含まれる。
なお、本発明においては、上記式(I)のペプチドは、MDAQTRRRERRAEKQAQW(配列番号16)以外のものであることが好ましい。
本発明のペプチドとYGGGRAGループとの結合活性は、抗転写終結反応を用いた細胞内タンパク質RNA相互作用検出系おけるレポーター遺伝子の発現量を基に、既知のペプチドとの相対的定量化を行い評価することにより測定することができる。このときの解離定数は1μM〜10nMである。
本発明は、上記ペプチドのほかにその誘導体も含まれる。「誘導体」とは、本発明のペプチドを起源とし、アミノ酸残基数を減らしたもの(少なくとも3残基)、又は一部のアミノ酸を、非天然のアミノ酸を含む他のアミノ酸に置換したものをいう。また、上記誘導体は、天然物の一部を修飾したものであっても、化学合成により合成された修飾残基を含むペプチドであってもよい。
本発明のペプチドとYGGGRAGループとの結合活性は、抗転写終結反応を用いた細胞内タンパク質RNA相互作用検出系おけるレポーター遺伝子の発現量を基に、既知のペプチドとの相対的定量化を行い評価することにより測定することができる。このときの解離定数は1μM〜10nMである。
本発明は、上記ペプチドのほかにその誘導体も含まれる。「誘導体」とは、本発明のペプチドを起源とし、アミノ酸残基数を減らしたもの(少なくとも3残基)、又は一部のアミノ酸を、非天然のアミノ酸を含む他のアミノ酸に置換したものをいう。また、上記誘導体は、天然物の一部を修飾したものであっても、化学合成により合成された修飾残基を含むペプチドであってもよい。
本発明のペプチドは、アミノ酸配列の一部に化学修飾が施されたものも含む。「化学修飾」とは、化学試薬をタンパク質に反応させ、主にアミノ酸残基側鎖の化学構造を変えることをいう。例えば、本発明のペプチドの活性部位又は活性部位近傍に存在すると予想されるアミノ酸を特異的に修飾する試薬(例えばポリエチレングリコール)を反応させる方法などが採用される。アフィニティラベルを行ってもよい。また、化学修飾にはアミノ酸のα炭素をメチル化したものも含む。化学修飾法は、当分野において周知である(大野素徳・金岡祐一・崎山文夫・前田浩 著、生物化学実験法 12、蛋白質の化学修飾(上)、学会出版センター)。
なお、化学修飾されたアミノ酸配列を含むペプチドの修飾部分は、ペプチド本来の活性には影響せず、他の効果として作用する(Yamaguchi, H. et al., Biosci. Biotechnol. Biochem., 67 (10), 2269-2272, 2003)。
置換、欠失等の変異が導入されているかどうかは、アミノ酸配列の配列決定、分子進化的工学やX線やNMRなどによる構造解析を用いて確認することができる。
また、本発明のペプチドの誘導体には、そのレトロエナンチオマーも含む。「レトロエナンチオマー」とは、上記ペプチドのアミノ酸配列の向きが逆になること(鏡像体を形成すること)を意味する。すなわち、ペプチドのN末端がC末端となり、C末端がN末端となり、かつ各アミノ酸がDアミノ酸によって構成されている配列となることを意味する。このようなレトロエナンチオマーも、YGGGRAGループへの結合活性を有する限り、本発明に含まれる。
置換、欠失等の変異が導入されているかどうかは、アミノ酸配列の配列決定、分子進化的工学やX線やNMRなどによる構造解析を用いて確認することができる。
また、本発明のペプチドの誘導体には、そのレトロエナンチオマーも含む。「レトロエナンチオマー」とは、上記ペプチドのアミノ酸配列の向きが逆になること(鏡像体を形成すること)を意味する。すなわち、ペプチドのN末端がC末端となり、C末端がN末端となり、かつ各アミノ酸がDアミノ酸によって構成されている配列となることを意味する。このようなレトロエナンチオマーも、YGGGRAGループへの結合活性を有する限り、本発明に含まれる。
さらに、本発明は、上記式(I)で示されるアミノ酸配列又は上記式(1)〜(6)のいずれかで示されるアミノ酸配列、その変異体、又はその誘導体を構成するアミノ酸配列の65%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩を提供する。
上記のとおり本発明のペプチドのアミノ酸配列が決定されると、その後は、当該アミノ酸配列をコードするDNAを構築し、これを発現させることにより、あるいは上記ペプチドを化学合成することにより、得ることができる。
上記のとおり本発明のペプチドのアミノ酸配列が決定されると、その後は、当該アミノ酸配列をコードするDNAを構築し、これを発現させることにより、あるいは上記ペプチドを化学合成することにより、得ることができる。
本発明のペプチドの塩としては、生理学的に許容される酸付加塩又は塩基性塩が好ましい。酸付加塩としては、例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸との塩、あるいは酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。塩基性塩としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウムなどの無機塩基との塩、あるいはカフェイン、ピペリジン、トリメチルアミン、ピリジンなどの有機塩基との塩が挙げられる。
塩は、塩酸などの適切な酸、あるいは水酸化ナトリウムなどの適切な塩基を用いて調製することができる。例えば、水中、又はメタノール、エタノール若しくはジオキサンなどの不活性な水混和性有機溶媒を含む液体中で、標準的なプロトコルを用いて処理することにより調製し得る。
塩は、塩酸などの適切な酸、あるいは水酸化ナトリウムなどの適切な塩基を用いて調製することができる。例えば、水中、又はメタノール、エタノール若しくはジオキサンなどの不活性な水混和性有機溶媒を含む液体中で、標準的なプロトコルを用いて処理することにより調製し得る。
3.ペプチドの化学合成
本発明のペプチドの化学合成を行う場合は、ペプチドの合成の周知方法によって合成できる。例えば、アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、DCC法、活性エステル法、カルボイミダゾール法、酸化還元法等が挙げられる。また、その合成は、固相合成法及び液相合成法のいずれをも適用することができる。市販のペプチド合成装置(PSSM-8等:島津製作所製)を使用してもよい。
反応後は、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶などの通常の精製法を組み合わせて本発明のペプチドを精製することができる。
本発明のペプチドの化学合成を行う場合は、ペプチドの合成の周知方法によって合成できる。例えば、アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、DCC法、活性エステル法、カルボイミダゾール法、酸化還元法等が挙げられる。また、その合成は、固相合成法及び液相合成法のいずれをも適用することができる。市販のペプチド合成装置(PSSM-8等:島津製作所製)を使用してもよい。
反応後は、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶などの通常の精製法を組み合わせて本発明のペプチドを精製することができる。
4.ペプチドをコードするポリヌクレオチド
本発明のペプチドをコードするポリヌクレオチドは、本発明のペプチドを遺伝子工学的に設計し、得ることができる。例えば、本発明のペプチドのアミノ酸配列をもとに塩基配列を設計し、合成すればよい。ポリヌクレオチドとしてはDNA、RNAなどが挙げられるが、DNAであることが好ましい。
変異体のペプチドを遺伝子工学的に得るには、当分野において周知の部位特異的突然変異誘発法を用いることができ、市販の部位特異的突然変異誘発用キットを使用してもよい(例えば、TaKaRa Site-Directed Mutagenesis System(Mutan-K、Mutan-Super Express Km等:タカラバイオ社製))。
本発明のペプチドをコードするポリヌクレオチドは、本発明のペプチドを遺伝子工学的に設計し、得ることができる。例えば、本発明のペプチドのアミノ酸配列をもとに塩基配列を設計し、合成すればよい。ポリヌクレオチドとしてはDNA、RNAなどが挙げられるが、DNAであることが好ましい。
変異体のペプチドを遺伝子工学的に得るには、当分野において周知の部位特異的突然変異誘発法を用いることができ、市販の部位特異的突然変異誘発用キットを使用してもよい(例えば、TaKaRa Site-Directed Mutagenesis System(Mutan-K、Mutan-Super Express Km等:タカラバイオ社製))。
さらに、本発明においては、本発明のペプチドをコードするポリヌクレオチドに相補的な配列に対し、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、YGGGRAGで示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列への結合活性を有するペプチドをコードするポリヌクレオチドも、本発明に含まれる。「ストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーション後の洗浄時の条件であって塩濃度が300〜1000mM、温度が40〜75℃、好ましくは塩濃度が600〜900mM、温度が65℃の条件を意味する。例えば、2×SSCで50℃等の条件を挙げることができる。当業者であれば、このようなバッファーの塩濃度、温度等の条件に加えて、反応時間等の諸条件を加味し、本発明のポリヌクレオチドを得るための条件を設定することができる。ハイブリダイゼーション法の詳細な手順については、Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd ed. (Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)等を参照することができる。
5.組換えベクター、形質転換体及びペプチド
タンパク質発現用組換えベクターは、上記ポリヌクレオチドを適当なベクターに連結することにより得ることができ、形質転換体は、本発明の組換えベクターを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することにより得ることができる(Sambrook J and Russel D. Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 3rd edition, CSHL Press, 2001)。
ベクターには、宿主微生物で自律的に増殖し得るファージ又はプラスミドが使用される。プラスミドDNAとしては、大腸菌、枯草菌又は酵母由来のプラスミドなどが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージが挙げられる。さらに、動物ウイルス、昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
タンパク質発現用組換えベクターは、上記ポリヌクレオチドを適当なベクターに連結することにより得ることができ、形質転換体は、本発明の組換えベクターを、目的遺伝子が発現し得るように宿主中に導入することにより得ることができる(Sambrook J and Russel D. Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 3rd edition, CSHL Press, 2001)。
ベクターには、宿主微生物で自律的に増殖し得るファージ又はプラスミドが使用される。プラスミドDNAとしては、大腸菌、枯草菌又は酵母由来のプラスミドなどが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージが挙げられる。さらに、動物ウイルス、昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
組換えベクターの作製は、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、適当なベクター DNAの制限酵素部位等に挿入してベクターに連結すればよい。
形質転換に使用する宿主としては、目的の遺伝子を発現できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、細菌(大腸菌、枯草菌等)、酵母、動物細胞(COS細胞、CHO細胞等)、昆虫細胞が挙げられる。
宿主への組換えベクターの導入方法は公知であり、任意の方法(例えばカルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等)が挙げられる。
形質転換に使用する宿主としては、目的の遺伝子を発現できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、細菌(大腸菌、枯草菌等)、酵母、動物細胞(COS細胞、CHO細胞等)、昆虫細胞が挙げられる。
宿主への組換えベクターの導入方法は公知であり、任意の方法(例えばカルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等)が挙げられる。
本発明において、本発明のペプチドは、前記形質転換体を培養し、その培養物から採取することにより得ることもできる。「培養物」とは、(a)培養上清、(b)培養細胞若しくは培養菌体又はその破砕物のいずれをも意味するものである。
培養法は、当分野において周知である(前記Sambrookら、Molecular Cloningを参照)。
培養後、目的ペプチドが菌体内又は細胞内に生産される場合には、菌体又は細胞を破砕することによりタンパク質を抽出する。また、目的タンパク質が菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去する。その後、タンパク質の単離精製に用いられる一般的な生化学的方法、例えば硫酸アンモニウム沈殿、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、目的のペプチドを単離精製することができる。
培養法は、当分野において周知である(前記Sambrookら、Molecular Cloningを参照)。
培養後、目的ペプチドが菌体内又は細胞内に生産される場合には、菌体又は細胞を破砕することによりタンパク質を抽出する。また、目的タンパク質が菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去する。その後、タンパク質の単離精製に用いられる一般的な生化学的方法、例えば硫酸アンモニウム沈殿、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、目的のペプチドを単離精製することができる。
本発明においては、in vitro翻訳によるペプチド合成を採用することができる。この場合は、RNAを鋳型にする方法とDNAを鋳型にする方法(転写/翻訳)の2通りの方法を用いることができる。鋳型RNAとしては、前記5に記載のポリヌクレオチドが挙げられ、鋳型DNAとしては、翻訳開始点の上流にプロモーターとリボゾーム結合部位を有している上記ポリヌクレオチド、あるいは翻訳開始点の上流に転写に必要なプロモーター等が組み込まれたポリヌクレオチドが挙げられる。in vitro翻訳システムは、市販のシステム、例えばExpresswayTMシステム(Invitrogen社)、PURESYSTEM(登録商標;ポストゲノム研究所)、TNTシステム(登録商標;Promega社)などを用いることができる。in vitro翻訳システムによるペプチド合成後は、上記の一般的な生化学的方法を単独又は組み合わせることにより、目的のペプチドを単離精製することができる。
6.YGGGRAGループ結合ペプチド又はその塩を含む医薬組成物
さらに、本発明のペプチドは、腫瘍細胞の増殖を抑制することができる。従って、本発明のペプチドを抗癌剤などの医薬組成物として、または実験用試薬として、使用することができる。
本発明のペプチドを例えば腫瘍細胞の増殖抑制剤又として使用する場合は、癌患者へ腫瘍増殖の抑制を特異目的として用いることができる。これらの疾患は、単独であっても、併発したものであっても、上記以外の他の疾病を併発したものであってもよく、いずれも本発明のペプチドを使用する対象とすることができる。
さらに、本発明のペプチドは、腫瘍細胞の増殖を抑制することができる。従って、本発明のペプチドを抗癌剤などの医薬組成物として、または実験用試薬として、使用することができる。
本発明のペプチドを例えば腫瘍細胞の増殖抑制剤又として使用する場合は、癌患者へ腫瘍増殖の抑制を特異目的として用いることができる。これらの疾患は、単独であっても、併発したものであっても、上記以外の他の疾病を併発したものであってもよく、いずれも本発明のペプチドを使用する対象とすることができる。
また、本発明の医薬組成物は、経口又は非経口的に全身又は局所投与することができる。本発明の医薬組成物を経口投与する場合は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、トローチ剤、内用水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等のいずれのものであってもよく、使用する際に再溶解させる乾燥生成物にしてもよい。また、本発明の医薬組成物を非経口投与する場合は、静脈内注射(点滴を含む)、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射、坐剤などの製剤形態を選択することができ、注射用製剤の場合は単位投与量アンプル又は多投与量容器の状態で提供される。
これらの各種製剤は、製剤上通常用いられる賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、潤滑剤、界面活性剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤、等張化剤等などを適宜選択し、常法により製造することができる。
上記各種製剤は、医薬的に許容される担体又は添加物を共に含むものであってもよい。このような担体及び添加物の例として、水、医薬的に許容される有機溶剤、コラーゲン、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトール、ラクトースなどが挙げられる。使用される添加物は、本発明の剤型に応じて上記の中から適宜又は組み合わせて選択される。
上記各種製剤は、医薬的に許容される担体又は添加物を共に含むものであってもよい。このような担体及び添加物の例として、水、医薬的に許容される有機溶剤、コラーゲン、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトール、ラクトースなどが挙げられる。使用される添加物は、本発明の剤型に応じて上記の中から適宜又は組み合わせて選択される。
本発明の医薬組成物の投与量は、投与対象の年齢、投与経路、投与回数により異なり、広範囲に変えることができる。本発明のペプチドの有効量と適切な希釈剤及び薬理学的に使用し得る担体との組合せとして投与される有効量は、一回につき体重1kgあたり10〜1000mg/body、好ましくは50〜500mg/bodyの範囲の投与量を選ぶことができ、1日1回から数回に分けて1日以上投与される。
7.癌遺伝子の検出用試薬及び診断薬
本発明のペプチドは、癌遺伝子であるc-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子のmRNAに結合することができるため、癌遺伝子検出用試薬、すなわちc-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子の過剰発現の検出用試薬として使用することができる。
例えば、被験者から採取した癌細胞と本発明のペプチドと反応させる。本発明のペプチドに蛍光標識(フルオレセイン、ローダミン等)又は放射標識等(32P、35S)をしておくと、標識によりシグナルが得られた被検試料は、c-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子が過剰発現していると判定することができる。
本発明のペプチドは、癌遺伝子であるc-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子のmRNAに結合することができるため、癌遺伝子検出用試薬、すなわちc-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子の過剰発現の検出用試薬として使用することができる。
例えば、被験者から採取した癌細胞と本発明のペプチドと反応させる。本発明のペプチドに蛍光標識(フルオレセイン、ローダミン等)又は放射標識等(32P、35S)をしておくと、標識によりシグナルが得られた被検試料は、c-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子が過剰発現していると判定することができる。
8.RNA結合ペプチドとRNAとの複合体
本発明のペプチドとそれに結合するRNAとの複合体は、生理作用を持つ当該RNAの活性(例えば、標的核酸又はタンパク質の機能抑制)をより高めるために使用できる。複合体の一部を構成する本発明のペプチド、その誘導体又はこれらの塩は、RNAの担体として機能し、この担体の存在によって、当該RNAの機能を上昇(促進)させることが可能となる。従って、本発明のペプチド、その誘導体又はこれらの塩は、RNAの機能促進剤として有用である。
本発明のペプチドとそれに結合するRNAとの複合体は、生理作用を持つ当該RNAの活性(例えば、標的核酸又はタンパク質の機能抑制)をより高めるために使用できる。複合体の一部を構成する本発明のペプチド、その誘導体又はこれらの塩は、RNAの担体として機能し、この担体の存在によって、当該RNAの機能を上昇(促進)させることが可能となる。従って、本発明のペプチド、その誘導体又はこれらの塩は、RNAの機能促進剤として有用である。
例えば、RNAi法において特定の遺伝子の発現を抑制するために用いるsiRNA又はshRNAに、本発明のペプチドを結合させる。これにより、siRNA等の機能をより促進させる、すなわちRNAi法においてsiRNA等と標的mRNAとの結合効率をより高めることができる。その結果、siRNA等の標的となる核酸又はタンパク質の機能をより効果的に抑制することが可能である。従って、本発明においては、本発明のペプチド、その誘導体又はこれらの塩と、RNAとを結合させることにより、当該RNAの標的となる核酸又はタンパク質の機能を抑制する方法を提供する。
具体的には、c-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子の発現抑制を目的とするsiRNAと本発明のペプチドとを物理的に連結させて複合体を形成し、この複合体をRNAi法に用いると、複合体中の本発明のペプチド部分が、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA中のYGGGRAG配列を含むRNAに結合する。そうすると、当該siRNAを、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNAの近傍に容易に存在させることができ、RNAiの効率をより高めることができる。
また、c-Myc遺伝子及び/又はL-Myc遺伝子の発現抑制を目的とするshRNA(short hairpin RNA)であってヘアピン構造部分にYGGGRAG配列を含むものと、本発明のペプチドとを、本発明のペプチドのRNA結合活性によって結合させ複合体を形成する。そして、この複合体をRNAi法に用いると、複合体中の本発明のペプチド部分は、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA中のYGGGRAG配列を含むRNAとも結合することができる(すなわちshRNAとの結合を解離して、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNAと結合することができる)。本発明のペプチド部分が、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNA中のYGGGRAG配列と結合する際は、当該mRNAの近傍でshRNA部分が本発明のペプチド部分から解離する頻度が高い。そうすると、当該shRNAを、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNAの近傍に容易に存在させることができ、RNAiの効率をより高めることができる。
本発明の複合体は、標的となる特定の遺伝子の機能を抑制することができる。従って、本発明の複合体を抗癌剤などの医薬組成物として、または癌遺伝子検出用試薬として、使用することができる。本発明の複合体を医薬組成物として使用するときの使用形態は前記6項で説明したものと同様であり、本発明の複合体を癌遺伝子検出用試薬として使用するときの使用形態は、前記7項で説明したものと同様である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<材料と方法>
(1) プラスミドの作製
レポータープラスミドは、pACLとpACKプラスミド(1)を親プラスミドとして、Pst I、BamH Iサイトを利用し、T4 DNAリガーゼを用いて作製した。試験ペプチドの配列をN端に含むNタンパク質をコードするDNA断片を、Nco I及びBsm I処理し、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)により精製して、インサートDNAを作製した。pBRベクターは、pBR N-をNco I処理、Bsm I 処理を行った後、フェノール抽出及びエタノール沈殿後、SAP処理して作製した。インサートDNAとT4 DNAリガーゼとを用いてライゲーション反応を行い、試験プラスミドを得た。これらの試験プラスミド混合物を用いて形質転換した。ライブラリーの導入されていない親プラスミドにより形質転換された細胞は約10%であり、残り90%が試験プラスミドにより形質転換された細胞であった。
(1) プラスミドの作製
レポータープラスミドは、pACLとpACKプラスミド(1)を親プラスミドとして、Pst I、BamH Iサイトを利用し、T4 DNAリガーゼを用いて作製した。試験ペプチドの配列をN端に含むNタンパク質をコードするDNA断片を、Nco I及びBsm I処理し、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)により精製して、インサートDNAを作製した。pBRベクターは、pBR N-をNco I処理、Bsm I 処理を行った後、フェノール抽出及びエタノール沈殿後、SAP処理して作製した。インサートDNAとT4 DNAリガーゼとを用いてライゲーション反応を行い、試験プラスミドを得た。これらの試験プラスミド混合物を用いて形質転換した。ライブラリーの導入されていない親プラスミドにより形質転換された細胞は約10%であり、残り90%が試験プラスミドにより形質転換された細胞であった。
(2) レポーター細胞の作製
前項(1)のようにして作製したpACLとpACKレポータープラスミドをヒートショック法によりN567細胞に導入し、レポーター細胞を作製した。pACLレポーターN567細胞は、一般的なヒートショック用のコンピテントセル作製法に基づいてコンピテントセル化し使用した。pACKレポーターN567細胞は、一般的なエレクトロポレーション用のコンピテントセル作製法に基づいてコンピテントセル化し使用した。
前項(1)のようにして作製したpACLとpACKレポータープラスミドをヒートショック法によりN567細胞に導入し、レポーター細胞を作製した。pACLレポーターN567細胞は、一般的なヒートショック用のコンピテントセル作製法に基づいてコンピテントセル化し使用した。pACKレポーターN567細胞は、一般的なエレクトロポレーション用のコンピテントセル作製法に基づいてコンピテントセル化し使用した。
(3) 検出試験
検出試験の工程を以下のようにして行った。スクリーニングして得られたpBRプラスミド(0.25μl)を用いて、標的のpAC LacZレポーターN567細胞(10μl)及びpAC RRE LacZレポーターN567細胞(10μl)のそれぞれを、ヒートショック法により形質転換し、トリプトン培地を各500μl加えて、37℃において1時間培養を行った。大腸菌を撒くプレート培地には、アンピシリン(100 mg/L)、クロラムフェニコール(20 mg/L)、IPTG(0.05 mM)、X-gal(5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-ガラクトピラノシド、80 mg/L)を含むものを使用した。培養後の各形質転換細胞を、10μlずつ1枚のプレートに撒いた。このとき1枚のプレート上で2種類の細胞の発色を比較するために撒く場所を2つに分けて撒いた。これを37℃において24時間培養し、その後さらに24℃で72時間培養して、コロニーの青色の発色を観察した。この特異性試験では、スクリーニングして得られたpBRプラスミドをpAC 標的 LacZレポーターN567細胞に導入するとX-galの分解による青い発色を呈するが、pAC RRE LacZレポーターN567細胞に導入してもX-galの分解による青い発色を呈さなかった場合は、スクリーニングして得られたpBRプラスミドは標的のpAC LacZレポーターN567細胞が発現するRNAと特異的な結合をしていることが分かる。こうして標的RNAに特異的に結合するポリペプチドを発現するpBRを選別した。また、この特異性試験で両方のレポーター細胞で青色を呈した場合は、非特異的なクローンを選別したという結果ととなり、両方とも発色が見られなかった場合は疑似陽性なクローンを選別したという結果となる。
検出試験の工程を以下のようにして行った。スクリーニングして得られたpBRプラスミド(0.25μl)を用いて、標的のpAC LacZレポーターN567細胞(10μl)及びpAC RRE LacZレポーターN567細胞(10μl)のそれぞれを、ヒートショック法により形質転換し、トリプトン培地を各500μl加えて、37℃において1時間培養を行った。大腸菌を撒くプレート培地には、アンピシリン(100 mg/L)、クロラムフェニコール(20 mg/L)、IPTG(0.05 mM)、X-gal(5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-ガラクトピラノシド、80 mg/L)を含むものを使用した。培養後の各形質転換細胞を、10μlずつ1枚のプレートに撒いた。このとき1枚のプレート上で2種類の細胞の発色を比較するために撒く場所を2つに分けて撒いた。これを37℃において24時間培養し、その後さらに24℃で72時間培養して、コロニーの青色の発色を観察した。この特異性試験では、スクリーニングして得られたpBRプラスミドをpAC 標的 LacZレポーターN567細胞に導入するとX-galの分解による青い発色を呈するが、pAC RRE LacZレポーターN567細胞に導入してもX-galの分解による青い発色を呈さなかった場合は、スクリーニングして得られたpBRプラスミドは標的のpAC LacZレポーターN567細胞が発現するRNAと特異的な結合をしていることが分かる。こうして標的RNAに特異的に結合するポリペプチドを発現するpBRを選別した。また、この特異性試験で両方のレポーター細胞で青色を呈した場合は、非特異的なクローンを選別したという結果ととなり、両方とも発色が見られなかった場合は疑似陽性なクローンを選別したという結果となる。
文献:
1) Peled-Zehavi, H., Horiya, S., Das, C., Harada, K., Frankel, A. D. (2003) Selection of RRE RNA binding peptides using a kanamycin antitermination assay. RNA 9, 252-61.
1) Peled-Zehavi, H., Horiya, S., Das, C., Harada, K., Frankel, A. D. (2003) Selection of RRE RNA binding peptides using a kanamycin antitermination assay. RNA 9, 252-61.
<結果>
RNA結合ポリペプチドの細胞内選択
UGGGAAGループレポータープラスミドを標的とし、表1に示す15種類のRNA結合ペプチド(配列番号2〜16)について試験を行った。これらクローンの特異性試験の結果を表1に示す。
RNA結合ポリペプチドの細胞内選択
UGGGAAGループレポータープラスミドを標的とし、表1に示す15種類のRNA結合ペプチド(配列番号2〜16)について試験を行った。これらクローンの特異性試験の結果を表1に示す。
配列番号1:合成ペプチド
配列番号1:Xaaは任意のアミノ酸残基を表す(存在位置:4、5、9、10、13、17)。
配列番号2:合成ペプチド
配列番号3:合成ペプチド
配列番号4:合成ペプチド
配列番号5:合成ペプチド
配列番号6:合成ペプチド
配列番号7:合成ペプチド
配列番号8:合成ペプチド
配列番号9:合成ペプチド
配列番号10:合成ペプチド
配列番号1:Xaaは任意のアミノ酸残基を表す(存在位置:4、5、9、10、13、17)。
配列番号2:合成ペプチド
配列番号3:合成ペプチド
配列番号4:合成ペプチド
配列番号5:合成ペプチド
配列番号6:合成ペプチド
配列番号7:合成ペプチド
配列番号8:合成ペプチド
配列番号9:合成ペプチド
配列番号10:合成ペプチド
配列番号11:合成ペプチド
配列番号12:合成ペプチド
配列番号13:合成ペプチド
配列番号14:合成ペプチド
配列番号15:合成ペプチド
配列番号16:合成ペプチド
配列番号17:合成ペプチド
配列番号18:合成ペプチド
配列番号19:合成ペプチド
配列番号12:合成ペプチド
配列番号13:合成ペプチド
配列番号14:合成ペプチド
配列番号15:合成ペプチド
配列番号16:合成ペプチド
配列番号17:合成ペプチド
配列番号18:合成ペプチド
配列番号19:合成ペプチド
Claims (24)
- YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部への特異的結合活性を有するペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
- 以下の(a)又は(b)のペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(a) 次式(I):
MDAXXRRRXXRAXKQAXW(配列番号1) (I)
(Xは任意のアミノ酸残基を表す。)
で示されるアミノ酸配列を含むペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
(b) 上記式(I)で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ、YGGGRAG(YはC又はUを表し、RはA又はGを表す。)で示される塩基配列を含むRNAのうち当該YGGGRAG配列の全部または一部に結合し得るペプチド、その誘導体又はこれらの塩。 - YGGGRAG配列が、UGGGAAG又はCGGGGAGで示される塩基配列である、請求項1又は2記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
- RNAが、c-Myc遺伝子mRNA及び/又はL-Myc遺伝子mRNAである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
- アミノ酸配列の一部に化学修飾が施された、請求項1〜4のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のペプチドをコードするポリヌクレオチド。
- DNAである請求項6記載のポリヌクレオチド。
- 請求項6又は7記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
- 請求項8記載の組換えベクターを含む形質転換体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む医薬組成物。
- 抗癌剤として使用するための請求項10記載の医薬組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む癌遺伝子検出用試薬。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む癌の診断薬。
- CUGGGAAGG又はGCGGGGAGCで示される塩基配列を有するRNA。
- GGGRA配列(RはA又はGを表す。)がターミナルループ配列である請求項14記載のRNA。
- 請求項14又は15記載のRNAをコードするDNA。
- 請求項16記載のDNAを含む組換えベクター。
- 請求項17記載の組換えベクターを含む形質転換体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩と、これに結合するRNAとの複合体。
- 請求項18記載の複合体を含む医薬組成物。
- 請求項19記載の複合体を含む癌遺伝子検出用試薬。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む、RNAの担体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩を含む、RNAの機能促進剤。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のペプチド、その誘導体又はこれらの塩と、RNAとを結合させることを特徴とする、当該RNAの標的となる核酸又はタンパク質の機能を抑制する方法。
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JP2006210030A Pending JP2008035710A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | Rna結合ペプチド |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008035710A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005007686A1 (ja) * | 2003-07-16 | 2005-01-27 | Shinka Soyaku Inc. | Rna結合ペプチド |
-
2006
- 2006-08-01 JP JP2006210030A patent/JP2008035710A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005007686A1 (ja) * | 2003-07-16 | 2005-01-27 | Shinka Soyaku Inc. | Rna結合ペプチド |
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