JP2008034988A - 照明器具及び照明システム - Google Patents

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淳郎 七原
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Abstract

【課題】送信情報を送信する可視光通信時と送信情報を送信しない非通信時との間で可視光の輝度変化を低減する。
【解決手段】光源10は、緑色光を放射する緑色発光ダイオード100と、青色光を放射する青色発光ダイオード101と、赤色光を放射する赤色発光ダイオード102とを有し、白色光を照射する。緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101は、可視光通信時であるか否かに関係なく予め設定された電流値の直流電流によって一定の光出力で点灯している。発振周期制御部14は、可視光通信時に、送信情報を含む情報信号に基づいた電流パターンを電源13からの直流電流に重畳してパルス状の電流とし、このパルス状の電流を赤色発光ダイオード102に出力するように発振部141を制御することによって、光源10のうち赤色発光ダイオード102のみに対しパルス状の電流に基づいて点灯及び消灯を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明用の可視光を用いて通信を行う照明器具及び照明システムに関するものである。
従来、照明用の可視光を用いて通信を行う照明システムは、特許文献1に開示されているように、照明器具と、受光器(受信機)とを備える。従来の照明器具は、照明用の可視光を放射する複数の発光ダイオードと、複数の発光ダイオードの点灯及び消灯を制御するスイッチング制御回路とを備える。この従来の照明器具は、スイッチング制御回路によって複数の発光ダイオードのすべてに対し、送信情報を送信する可視光通信時の点灯時間と消灯時間を所定の割合で固定して複数の発光ダイオードのすべてを点灯させたり消灯させたりすることによって、可視光通信中の可視光の明るさ(輝度)を一定にするものである。
特開2004−120101号公報(段落0009〜0019及び第1,2図)
しかしながら、上記従来の照明器具には以下に記載の問題があった。従来の照明器具は、可視光通信中において可視光の輝度が一定となるものの、複数の発光ダイオードのすべてが可視光通信時に所定の割合で消灯するので、可視光通信時の可視光の輝度が、送信情報を送信しない非通信時より小さくなる。このため、可視光通信時と非通信時との間で可視光の輝度変化が大きくなり、使用者にとって違和感のある照明となってしまうという問題があった。このような可視光の輝度変化を低減するために非通信時の可視光の輝度も可視光通信時と同様に小さくすることが考えられるが、非通信時の可視光の輝度を小さくすると発光効率の低下を招いてしまうという新たな問題が発生する。
また、近年の照明器具には、照度センサを備え、この照度センサの検知結果によって光源を点灯制御するものがあるが、このような照度センサ付きの照明器具が周辺に設置されていると、可視光通信時と非通信時との間の可視光の輝度変化が発生するたびに照度センサ付きの照明器具の点灯も変化するので、さらに使用者にとって違和感のある照明となってしまうという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、送信情報を送信する可視光通信時と送信情報を送信しない非通信時との間で可視光の輝度変化を低減することができる照明器具及び照明システムを提供することにある。
請求項1に記載の照明器具の発明は、赤色光を放射する赤色発光ダイオード、緑色光を放射する緑色発光ダイオード及び青色光を放射する青色発光ダイオードを有する光源と、前記光源のうち前記赤色発光ダイオードのみに対し送信情報に基づいて点灯及び消灯を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の照明器具の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記送信情報を送信する可視光通信時と当該送信情報を送信しない非通信時とで前記赤色光の光出力が等しくなるように、前記可視光通信時における前記赤色発光ダイオードの点灯時に当該赤色発光ダイオードに流れる電流の大きさを制御することを特徴とする。
請求項3に記載の照明システムの発明は、請求項1又は2に記載の照明器具と、前記照明器具からの赤色光を受光して送信情報を受信する受信機とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の照明器具の発明によれば、赤色発光ダイオードからの赤色光のみを用いて送信情報を送信することができるので、送信情報を送信する可視光通信時と送信情報を送信しない非通信時との間で可視光の輝度変化を低減することができる。また、例えば赤外線用(近赤外線用を含む)などで赤色光も受光可能なものとして既に広く普及されている受信機を用いることができるので、高効率な可視光通信を容易に行うことができる。さらに、制御手段のハードウェアが赤色発光ダイオードのみに対応するものであればよいので、可視光通信を行わない照明器具と同様の簡単な構成にすることができる。
請求項2に記載の照明器具の発明によれば、可視光通信時と非通信時とで赤色光の光出力を等しくすることができるので、可視光通信時と非通信時との間で、赤色光、緑色光及び青色光の三原色の光による白色光の色変化を低減することができる。
請求項3に記載の照明システムの発明によれば、照明器具において、赤色発光ダイオードからの赤色光のみを用いて送信情報を送信することができるので、可視光通信時と非通信時との間で可視光の輝度変化を低減することができる。また、例えば赤外線用などで赤色光も受光可能なものとして既に広く普及されている受信機を照明器具とともに用いることができるので、高効率な可視光通信を容易に行うことができる。さらに、照明器具において、制御手段のハードウェアが赤色発光ダイオードのみに対応するものであればよいので、可視光通信を行わない照明器具と同様の簡単な構成にすることができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図1,2を用いて説明する。図1は、実施形態1の構成を示すブロック図である。図2は、実施形態1に係る照明器具の各発光ダイオードの発光スペクトル及び受信機の受光部の感度スペクトルを示す分布図である。
まず、実施形態1となる照明システムの構成について説明する。この照明システムは、照明用の可視光を用いて通信を行うものであり、図1に示すように、照明器具1と、受信機2とを備えている。
照明器具1は、光源10と、3つの電源11,12,13と、発振周期制御部14とを備えている。光源10は、緑色光を放射する緑色発光ダイオード100と、青色光を放射する青色発光ダイオード101と、赤色光を放射する赤色発光ダイオード102とをそれぞれ複数有して構成されている。この光源10は、緑色光、青色光及び赤色光の三原色の光によって白色光を生成し、この白色光を外部に放射する。青色光のピーク波長は約470nmであり、緑色光のピーク波長は約530nmであり、赤色光のピーク波長は約630nmである(図2参照)。なお、光源10は、緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれが個別に複数配置されたものであってもよいし、1つのパッケージ化された発光ダイオードユニットの中に緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102が組み込まれたタイプであってもよい。
電源11は緑色発光ダイオード用のものであり、電源12は青色発光ダイオード用のものであり、電源13は赤色発光ダイオード用のものである。電源11(12)は入力側から順に、整流平滑部110(120)と、定電流部111(121)とを備え、入力側で交流電源3と接続し、出力側で緑色発光ダイオード100(青色発光ダイオード101)と接続している。電源13は入力側から順に、整流平滑部130と、定電流部131とを備え、入力側で交流電源3と接続し、出力側で後述の発振部141と接続している。交流電源3は例えば商用電源などである。整流平滑部110(120,130)は例えばダイオードブリッジ回路などで構成され、交流電源3からの交流電流を整流し、平滑して定電流部111(121,131)に出力する。定電流部111(121,131)は例えばシャントレギュレータ又はカレントミラー回路などで構成され、整流平滑部110(120,130)からの電流の大きさを一定にし、一定の大きさの直流電流を緑色発光ダイオード100(青色発光ダイオード101,発振部141)に出力する。
上記より、電源11は緑色発光ダイオード100に直流電流を供給し、電源12は青色発光ダイオード101に直流電流を供給する。これにより、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101は一定の大きさの光出力で定常的に点灯することができる。一方、電源13は発振部141を介して赤色発光ダイオード102に電流を供給する。
発振周期制御部14は入力側で信号受信部140と接続し、出力側で発振部141と接続している。信号受信部140は情報信号を外部機器4から受信し、受信した情報信号を発振周期制御部14に出力する。外部機器4は例えば制御機器などであるが、上記に限定されるものではなく用途に応じて適宜設定される。情報信号には、受信機2に送信する情報である送信情報が含まれている。また、実施形態1の情報信号は、「1」と「0」の比率が同じパルス状のものが一定の通信頻度で繰り返された信号である(図3(d)の「t2〜t3,t4〜t5」参照)。この情報信号を入力するときに用いられる通信方式は、規格化された一般的なものが多く、例えばRS485などの1対複数の通信方式である。
上記の発振周期制御部14は、光源10のうち赤色発光ダイオード102のみに対し、信号受信部140から入力した情報信号に基づいて点灯及び消灯を制御する制御手段である。具体的には、発振周期制御部14は発振部141に対して、情報信号に基づいた電流パターンを電源13からの直流電流に重畳してパルス状の電流とし、このパルス状の電流を赤色発光ダイオード102に出力するように制御することによって、赤色発光ダイオード102の点灯及び消灯を情報信号に基づいて制御する。赤色発光ダイオード102はパルス状の電流の供給によって点灯したり消灯したりする。
受信機2は、入力側から順に、受光部20と、増幅部21と、バンドパスフィルタ22と、判断部23と、表示部24とを備えている。受光部20は、汎用性及び入手性が高く簡易な構成であって安価に入手可能な近赤外線用のものであり、例えばフォトダイオードなどの光電変換素子(図示せず)と、例えば抵抗などの回路素子(図示せず)とを備え、照明器具1からの可視光を受光する。特に、受光部20は、赤色発光ダイオード102からの赤色光を高い感度で受光する。この受光部20は、受光した赤色光に含まれる送信信号(送信情報を含む)を電気信号に変換し、この電気信号を増幅部21に出力する。
ここで、実施形態1の照明器具1の緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれの発光スペクトルと受信機2の受光部20の感度スペクトルとの関係について図2を用いて説明する。受光部20の感度スペクトルは約780nmをピーク波長として広い帯域を満たしている。この受光部20の感度スペクトルにおいて、赤色発光ダイオード102からの赤色光(約630nm)に対する受光感度が、緑色発光ダイオード100からの緑色光(約530nm)に対する受光感度及び青色発光ダイオード101からの青色光(約470nm)に対する受光感度より高くなっている。実施形態1では赤色発光ダイオード102からの赤色光を用いて可視光通信を行うので、汎用性が高く安価に入手可能な近赤外線用の受光部20であっても効率のよい可視光通信を行うことができる。
増幅部21は、図1に示すように、例えばオペアンプなどで構成され、受光部20からの電気信号を増幅してバンドパスフィルタ22に出力する。バンドパスフィルタ22は、例えばオペアンプなどで構成される汎用のものであり、増幅部21で増幅された電気信号の周波数の差を検出しやすくする。判断部23は例えばマイコンなどで構成され、バンドパスフィルタ22からのデジタル信号を、予め設定された通信速度で受信データに復調し、復調した受信データを表示部24に出力する。表示部24は例えば液晶表示パネルなどの汎用のものであり、判断部23で復調された受信データの内容(送信情報)を表示する。
次に、実施形態1の照明器具1の動作について図1を用いて説明する。なお、緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれに流れる電流の電流値は、白色光を目標の色温度にするために予め設定されている。最初に、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101の点灯について説明する。まず、電源11,12が交流電源3から交流電流を入力し、入力した交流電流を、予め設定された電流値の直流電流に変換し、変換した直流電流を緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101に出力する。そして、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101が電源11,12からの直流電流によって、可視光通信時であるか否かに関係なく一定の光出力で定常的に点灯し続ける。
続いて、赤色発光ダイオード102の点灯について説明する。まず、電源13が交流電源3から交流電流を入力し、入力した交流電流を直流電流に変換し、変換した直流電流を発振部141に出力する。外部機器4からの情報信号の入力がない非通信時である場合、赤色発光ダイオード102が、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101と同様に予め設定された電流値の直流電流によって定常的に点灯する。これに対して、外部機器4からの情報信号の入力がある可視光通信時である場合、信号受信部140が外部機器4から情報信号を受信する。その後、発振周期制御部14が信号受信部140から情報信号を入力し、入力した情報信号に基づいた電流パターンを発振部141に出力することによって、発振部141に対して電源13からの直流電流に電流パターンを重畳してパルス状の電流とし、このパルス状の電流を赤色発光ダイオード102に出力するように制御する。そして、赤色発光ダイオード102が、発振部141からのパルス状の電流に基づいて点灯及び消灯を行う。
以上、実施形態1によれば、照明器具1において、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101が一定の光出力で点灯したまま、赤色発光ダイオード102からの赤色光のみを用いて送信情報を送信することができるので、送信情報を送信する可視光通信時と送信情報を送信しない非通信時との間の可視光の輝度変化を低減することができる。また、赤色光を受光可能なものとして既に広く普及されている近赤外線用の受信機2を照明器具1とともに用いることができるので、高効率な可視光通信を容易に行うことができる。さらに、照明器具1において、発振周期制御部14のハードウェアが赤色発光ダイオード102のみに対応するものであればよいので、可視光通信を行わない照明器具と同様の簡単な構成にすることができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2について図1,3を用いて説明する。図3は、実施形態2に係る照明器具の各発光ダイオード及び情報信号のタイムチャートである。
まず、実施形態2となる照明システムの構成について説明する。この照明システムは、図1に示すように、照明器具1と、受信機2とを実施形態1の照明システムと同様に備えているが、実施形態1の照明システムにはない以下の特徴部分を有する。
実施形態2に係る照明器具1の発振周期制御部14は、送信信号を送信する可視光通信時と送信信号を送信しない非通信時とで、赤色発光ダイオード102からの赤色光の光出力が等しくなるように、可視光通信時における赤色発光ダイオード102の点灯時に赤色発光ダイオード102に流れる電流の電流値を、非通信時に赤色発光ダイオード102に流れる電流より大きくするように制御する。なお、実施形態2の発振周期制御部14は上記以外の点において、実施形態1の発振周期制御部と同様である。
ここで、実施形態2の発振周期制御部14について、さらに具体的に説明する。発振周期制御部14は信号受信部140から情報信号を入力し、入力した情報信号に基づいて電流パターンを生成する。実施形態2では、可視光通信時と非通信時とで、赤色発光ダイオード102からの赤色光の光出力が等しくなるように電流パターンの電流値の振幅を設定している。また、上記の発振周期制御部14は、一定の電流値の振幅を有する電流パターンを発振部141に出力し、発振部141に対して、電流パターンを電源13からの直流電流に電流パターンを重畳してパルス状の電流とするように制御する。これにより、パルス状の電流における電流値の振幅は直流電流の電流値より電流パターンの電流値の振幅分だけ大きくなる(図3(c)参照)。発振周期制御部14は、さらに発振部141に対して、パルス状の電流を赤色発光ダイオード102に出力するように制御することによって、赤色発光ダイオード102の点灯及び消灯を情報信号に基づいて制御する。
次に、実施形態2の照明器具1の動作について図3を用いて説明する。なお、緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれに流れる電流の電流値I,I,IR1は、白色光を目標の色温度にするために予め設定されている。また、情報信号は、「1」と「0」の比率が同じパルス状のものが一定の通信頻度で繰り返された信号である(図3(d)の「t2〜t3,t4〜t5」参照)。最初に、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101は、実施形態1と同様に、可視光通信時であるか否かに関係なく予め設定された電流値I,Iの直流電流によって定常的に点灯し続ける(図3(a),(b)参照)。
続いて、赤色発光ダイオード102について説明する。赤色発光ダイオード102は、外部機器4からの情報信号の入力がない非通信時である場合、実施形態1と同様に、予め設定された電流値IR1の直流電流によって定常的に点灯する(図3(c)の「t1〜t2,t3〜t4」参照)。これに対して、外部機器4からの情報信号の入力がある可視光通信時の場合、信号受信部140が外部機器4から情報信号を受信する(図3(d)の「t2〜t3,t4〜t5」参照)。発振周期制御部14が信号受信部140から情報信号を入力し、入力した情報信号に基づいた電流パターン(電流値の振幅(IR2−IR1))を発振部141に出力することによって、発振部141に対して電源13からの直流電流に電流パターンを重畳し、直流電流の電流値よりも大きな電流値の振幅を有するパルス状の電流とし、このパルス状の電流を赤色発光ダイオード102に出力するように制御する。そして、赤色発光ダイオード102が、発振部141からのパルス状の電流に基づいて点灯及び消灯を行う(図3(c)の「t2〜t3,t4〜t5」参照)。
白色光を目標の色温度にするために、緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれに流れる電流の電流値I,I,IR1が設定されているが、可視光通信時も電流値IR1を振幅とするパルス状の電流とすると、可視光通信中に消灯する時間帯が発生するので、赤色光の光出力が可視光通信時に低下し、可視光通信時と非通信時とで色温度が変わってしまう。しかし、実施形態2では、可視光通信時に赤色発光ダイオード102の点灯時に流れる電流を、図3(c)に示すように、非通信時の電流値IR1よりも大きな電流値IR2とすることによって、可視光通信時の赤色光の消灯による光出力の低下を補うことができ、赤色光の光出力を可視光通信時と非通信時との間で等しくすることができるので、可視光通信時であっても白色光を目標の色温度にすることができ、非通信時と同様の演出を行うことができる。
以上、実施形態2によれば、可視光通信時の赤色発光ダイオード102の点灯時に流れる電流の電流値IR2を非通信時の電流値IR1より大きくすることによって、可視光通信時の赤色光の消灯による光出力の低下を補うことができ、可視光通信時と非通信時とで赤色光の光出力を等しくすることができるので、可視光通信時と非通信時との間で、赤色光、緑色光及び青色光の三原色の光による白色光の色変化を低減することができる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3について図4を用いて説明する。図4は、実施形態3に係る照明器具の構成を示すブロック図である。
まず、実施形態3となる照明システムの構成について説明する。この照明システムは、実施形態1と同様の受信機2(図1参照)を備えているとともに、図4に示すような照明器具1aを備えている。照明器具1aは、図4に示すように、光源10と、2つの電源11,12とを実施形態1の照明器具1(図1参照)と同様に備えているが、実施形態1の照明器具1にはない以下の特徴部分を有する。
照明器具1aは、積分回路部15を備えているとともに、実施形態1の電源13(図1参照)に代えて電源13aを備えている。また、照明器具1aの信号受信部140は、実施形態1と同様の情報信号を外部機器4から受信するだけでなく、「1」と「0」の比率及び通信頻度がさまざまな組み合わせとなる情報信号を外部機器4から受信する。
積分回路部15は、入力側で信号受信部140と接続し、出力側で後述の定電流部131aと接続している。この積分回路部15は、信号受信部140が受信した情報信号を入力して積分し、積分した信号を定電流部131aに出力するものであり、発振周期制御部14とともに制御手段を構成する。
電源13aは入力側から順に、実施形態1と同様の整流平滑部130を備えているとともに、実施形態1の定電流部131に代えて定電流部131aを備えている。定電流部131aは、整流平滑部130からの電流に積分回路部15からの信号を加算するとともに一定の大きさにし、一定の大きさの直流電流を発振部141に出力する。
次に、実施形態3の照明器具1aの動作について図4を用いて説明する。なお、緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれに流れる電流の電流値は、白色光を目標の色温度にするために予め設定されている。また、情報信号は、「1」と「0」の比率及び通信頻度がさまざまな組み合わせから構成されるものである。最初に、緑色発光ダイオード100及び青色発光ダイオード101は、実施形態1と同様に、可視光通信時であるか否かに関係なく予め設定された電流値の直流電流によって定常的に点灯し続ける。
続いて、赤色発光ダイオード102について説明する。赤色発光ダイオード102は、外部機器4からの情報信号の入力がない非通信時である場合、実施形態1と同様に、予め設定された電流値の直流電流によって定常的に点灯する。これに対して、外部機器4からの情報信号の入力がある可視光通信時の場合、信号受信部140が外部機器4から情報信号を受信する。積分回路部15が信号受信部140から情報信号を入力して積分し、積分した信号を定電流部131aに出力する。そして、定電流部131aが整流平滑部130からの電流に積分回路部15からの信号を加算するとともに一定の大きさにし、直流電流を発振部141に出力する。これとは別に、発振周期制御部14が、実施形態1と同様に、信号受信部140から入力した情報信号に基づいた電流パターンを発振部141に出力することによって、発振部141に対して電源13aからの直流電流に電流パターンを重畳してパルス状の電流とし、このパルス状の電流を赤色発光ダイオード102に出力するように制御する。そして、赤色発光ダイオード102が、発振部141からのパルス状の電流に基づいて点灯及び消灯を行う。
白色光を目標の色温度にするために、緑色発光ダイオード100、青色発光ダイオード101及び赤色発光ダイオード102のそれぞれに流れる電流の電流値が設定されているが、可視光通信時も非通信時と同じ電流値の電流とすると、可視光通信中に消灯する時間帯が発生するので、赤色光の光出力が可視光通信時に低下し、可視光通信時と非通信時とで色温度が変わってしまう。しかし、実施形態3では、可視光通信時に赤色発光ダイオード102の点灯時に流れる電流を非通信時の電流値よりも大きな電流値とすることによって、可視光通信時の赤色光の消灯による光出力の低下を補うことができ、赤色光の光出力を可視光通信時と非通信時との間で等しくすることができるので、可視光通信時であっても白色光を目標の色温度にすることができ、非通信時と同様の演出を行うことができる。
以上、実施形態3によれば、「1」と「0」の比率及び通信頻度がさまざまな組み合わせとなる情報信号の場合であっても、可視光通信時の赤色発光ダイオード102の点灯時に流れる電流の電流値を非通信時の電流値より大きくすることができる。これにより、可視光通信時の赤色光の消灯による光出力の低下を補うことができ、可視光通信時と非通信時とで赤色光の光出力を等しくすることができるので、可視光通信時と非通信時との間で、赤色光、緑色光及び青色光の三原色の光による白色光の色変化を低減することができる。
なお、実施形態1〜3のいずれかにおける変形例として、照明器具1(1a)が、発光ダイオード100,101,102ごとに電源11,12,13(13a)を備えるのではなく、電源のうち整流平滑部を共通にし、定電流部を発光ダイオード100,101,102ごとに備える構成であってもよい。
また、実施形態1〜3のいずれかにおける他の変形例として、照明器具1(1a)が、外部機器4から受信した情報信号に含まれる送信情報を送信するのではなく、内部に設けられた記憶媒体(図示せず)に予め記憶された固定データの送信情報を送信してもよい。
さらに、実施形態1〜3のいずれかにおける他の変形例として、照明器具1(1a)が、光源10からの白色光を調光するために、各発光ダイオード100,101,102にパルス状の電流を供給するための調光制御手段を備えてもよい。
本発明の実施形態1,2の構成を示すブロック図である。 同上に係る照明器具の各発光ダイオードの発光スペクトル及び受信機の受光部の感度スペクトルを示す分布図である。 本発明の実施形態2に係る照明器具において、(a)が緑色発光ダイオードに流れる電流のタイムチャート、(b)が青色発光ダイオードに流れる電流のタイムチャート、(c)が赤色発光ダイオードに流れる電流のタイムチャート、(d)が情報信号のタイムチャートである。 本発明の実施形態3に係る照明器具の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,1a 照明器具
10 光源
100 緑色発光ダイオード
101 青色発光ダイオード
102 赤色発光ダイオード
14 発振周期制御部
15 積分回路部
2 受信機

Claims (3)

  1. 赤色光を放射する赤色発光ダイオード、緑色光を放射する緑色発光ダイオード及び青色光を放射する青色発光ダイオードを有する光源と、
    前記光源のうち前記赤色発光ダイオードのみに対し送信情報に基づいて点灯及び消灯を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする照明器具。
  2. 前記制御手段が、前記送信情報を送信する可視光通信時と当該送信情報を送信しない非通信時とで前記赤色光の光出力が等しくなるように、前記可視光通信時における前記赤色発光ダイオードの点灯時に当該赤色発光ダイオードに流れる電流の大きさを制御することを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  3. 請求項1又は2記載の照明器具と、
    前記照明器具からの赤色光を受光して送信情報を受信する受信機と
    を備えることを特徴とする照明システム。
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