JP2008033202A - 映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空中に立体的なスクリーンを発生させ、そのスクリーンに映像を投影してより立体感のある映像を空中に映し出すことができる映像表示装置を提供する。
【解決手段】 映像表示装置は、前記複数の霧射出部1を面状に固定する霧射出部固定体2を有しており、それぞれ前記粒子を放出する複数の射出口1aが列状に並ぶ射出口列1bを構成して、この射出口列1bを複数並列して設けて、個々の射出口1aから放出する粒子量を前記投影する画像の特性に応じて制御する霧射出制御部(「放出粒子制御部」に相当)20と、霧射出制御部20によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに画像を投影するプロジェクター6からなる映像投影部を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空間中に光を反射する粒子を霧状に放出してスクリーンを立体的に発生させ、そのスクリーンに映像を投影する映像表示装置に関する。
従来から、立体写真や3次元ディスプレイについて様々な研究がなされている。古くは、カメラのレンズの位置を調整し、人間の左目から見たことに相当する写真と、右目から見たことに相当する写真を並べて、それらを双眼鏡型のアダプタを通して見る手法がある。
立体視を実現するには、両眼に異なった画像を表示することで立体感を感じる視差や、眼と物体との距離で変わる目のピント調整、眼と物体との距離で目の方向が変わる輻輳の変化等の様々な要因がある。
しかしながら、従来の3次元ディスプレイでは、視差の再現に限定しているものが多いため、従来の3次元ディスプレイを利用して立体表示した時に違和感を生じている。
また、ホログラフィは、光の情報を再現する事で、現実の立体物を見た時と違和感のない立体表示が可能であるが、大型化が難しい、作成に時間がかかる、表示させる画像を変えることが出来ないなどの欠点がある。
そこで、空間中に画像を結像することで、まるで空中に物体が浮かんでいるように立体感を感じることができる空間表示型ディスプレイが、新たな立体映像表示装置として注目を浴びている。
空間表示型ディスプレイの一手法として、霧や水滴を空間中に厚みあまりないほぼ平坦なスクリーン状に放出し、そのスクリーンに映像を投影する事で空中に映像が浮かび上がるフォグスクリーンと呼ばれる技術が存在する。
また、格子状に発光部を設置し、各発行部を格子面と垂直方向に独立に動かす事で、立体的な表示を行う表示装置が存在する。
実開平2−44731号公報(特許文献1)や特開平5−27694号公報(特許文献2)に示される従来のフォグスクリーンでは、一列に並んだ霧の発生部から霧を発生させて平面的なフォグスクリーンを形成して空中に平面的な映像を投影するもののため、映像そのものに立体感が乏しかった。
また、特許第3127447号公報(特許文献3)においては、二次元状配列された複数の軸部を三次元情報に基づいて各々垂直な方向に駆動手段で移動させるようにし、前記軸部おのおのの先端に発光手段を設置し、各軸部を駆動手段で移動させてその移動位置により前記三次元情報に基づく立体形状を表現する立体表示装置が開示されている。この立体表示装置では、三次元情報によって位置制御された発光手段またはその外部を覆う外被手段によって外形モデル的に立体的表現をするものであって、スクリーンを用いておらずかつスクリーンの背面の空間を見ることのできるようなものでないため、空中に映像が浮かびあがるような効果を得ることできないものであった。
実開平2−44731号公報 特開平5−27694号公報 特許第3127447号公報
本発明は、上記のような従来の問題点を解消するためのものであって、空中に立体的なスクリーンを発生させ、そのスクリーンに映像を投影してより立体感のある映像を空中に映し出すことができる映像表示装置を提供するものである。
本発明は、光を反射する多数の粒子を射出口から霧状に放出する霧射出部を複数備えて、その複数の射出口から霧状に放出した粒子をスクリーンとしてその霧状の粒子からなるスクリーンに画像を投影する映像表示装置において、それぞれ前記粒子を放出する複数の射出口が列状に並ぶ射出口列になっていて、この射出口列を複数並列して設けて、個々の射出口から放出する粒子量を前記投影する画像の特性に応じて制御する放出粒子制御部と、放出粒子制御部によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに画像を投影する映像投影部とを備えたことを特徴とする映像表示装置である。
本発明において、複数並列された射出口列の複数の射出口は、全体的に格子状に配置されていることが好適である。
本発明において、放出粒子制御部は、投影する画像の色情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御することが好適である。
本発明において、放出粒子制御部は、投影する画像の奥行き情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御することが好適である。
本発明において、放出粒子制御部は、投影する画像の特性に応じて個々の射出口から粒子を放出しまたは放出しない制御を行うことが好適である。
本発明において、映像投影部は、投影する画像の奥行き情報に応じてピント調整を行うことが好適である。
本発明において、映像投影部によって投影する画像の所定の領域の色情報を、奥行き情報に応じて映像投影部で投影されない色に変換する画像色変換部を、さらに備えたことが好適である。
本発明によれば、それぞれ光を反射する粒子を放出する複数の射出口が列状に並ぶ射出口列になっていて、この射出口列を複数並列して設けて、放出粒子制御部によって個々の射出口から放出する粒子量を前記投影する画像の特性に応じて制御し、上記放出粒子制御部によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに映像投影部によって画像を投影するので、空中に立体的に展開する霧状のスクリーンを形成させて、そのスクリーンに映像を投影することによって、霧状のスクリーンであっても平面的なスクリーンに比較してより立体感のある映像を空中に映し出すことが可能となる。
また、放出粒子制御部によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに映像投影部から画像を投影するので、濃淡が部分的に異なる霧状スクリーンによって奥行きのある映像表現すなわち立体的な表現を顕著に実現することを可能にする。
なお、複数並列された射出口列の複数の射出口を、全体的に格子状に配置すれば、スクリーンの濃淡位置を正確に制御することができる。
また、放出粒子制御部は、投影する画像の色情報に応じて各射出口から放出する粒子量の大小を制御することによって、画像の色に対応した映像を表現できる。
また、放出粒子制御部は、投影する画像の奥行き情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御することによって、画像の奥行き表現を適切に行うことができる。
また、映像投影部は、投影する画像の奥行き情報に応じてピント調整を行うことによって、ピントの合った鮮明な画像を表現することができる。
また、映像投影部によって投影する画像の所定の領域の色情報を、奥行き情報に応じて映像投影部で投影されない色に変換する画像色変換部を、さらに備えたことによって、画像の奥行き表現を投影されない色によっても行うことができ、さらに立体感を向上させた表現ができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る映像表示装置を側面視した全体構成説明図、図2は水の粒子を放出する射出口を有してその射出口から放出する霧放出部の説明図、図3は映像表示装置の制御系を示すブロック図、図4は実施形態に係る射出口列が複数並列して、格子状に配列された状態を説明する平面図、図5の(a)は立体画像の色情報の説明図、図5の(b)は奥行情報の説明図、図6は霧射出部のOn/Off制御の説明図、図7は霧状に放出した粒子からなるスクリーンであって手前と奥のスクリーンに画像を投影した状態を示す説明図、図8(a)、(b)は第2の実施形態に係る色情報および奥行き情報が付加されたある立体画像の説明図、図9(a)、(b)、(c)は第3の実施形態に係る色情報および奥行き情報が付加されたある立体画像の奥行き情報、塗りつぶし処理の説明図、該処理後の説明図である。
図1に示すように、実施形態の映像表示装置は、多数の微細な水滴からなる光を反射する多数の粒子(つまり噴霧した水滴粒子)を射出口1aから霧状に放出する霧射出部1を複数備えて、その複数の射出口1aから霧状に放出した粒子をスクリーンとしてその霧状の粒子からなるスクリーンに画像を投影するものである。
そして、前記映像表示装置は、前記複数の霧射出部1を面状に固定する霧射出部固定体2を有しており、それぞれ前記粒子を放出する複数の射出口1aが列状に並ぶ射出口列1bを構成して、この射出口列1bを複数並列して設けて、個々の射出口1aから放出する粒子量を前記投影する画像の特性に応じて制御する霧射出制御部(「放出粒子制御部」に相当)20と、霧射出制御部20によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに画像を投影するプロジェクター6からなる映像投影部とを備えたものである。
霧射出制御部20は、色情報と奥行き情報とフォーカス制御情報が付加された立体画像を供給する立体画像供給部21と、プロジェクター6のフォーカスを制御するフォーカス制御部22と共に、実施形態に係る映像表示装置の全体的な制御をする制御部4に設けられている。
複数並列された射出口列の複数の霧射出部1は、全体的に格子状に配置されている。
霧射出制御部20は、投影する画像の色情報に応じて各射出口1aから放出する粒子量を制御する。
また、霧射出制御部20は、投影する画像の奥行き情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御する。
また、霧射出制御部20は、投影する画像の特性に応じて個々の射出口から粒子を放出しまたは放出しない制御を行う。
映像投影部は、投影する画像の奥行き情報に応じてピント調整を行う。
映像投影部によって投影する画像の所定の領域の色情報を、奥行き情報に応じて映像投影部で投影されない色に変換する画像色変換部を備えている。
詳しくは、第1実施形態に係る映像表示装置では、霧射出部1は図4の構成図に示すように、上方に位置してほぼ水平状に展開する格子状(縦横それぞれがほぼ等間隔)に配置された複数の霧射出部1と、これら複数の霧射出部1を格子状の状態で支える霧射出部固定体2と、霧射出部1が霧状の水滴からなる粒子にして放出するための水を貯める貯水部3と、映像表示装置全体を制御する制御部4と、放出された水滴からなる粒子がスクリーンとして使用した後のものを水として回収する霧回収部5と、そのスクリーンに映像を投影するプロジェクター6と、を有して構成されている。
前記霧射出部固定体2は、映像表示装置においては縦方向に延びる剛性のある本体部2aがプロジェクター6の投射方向遠方側に配設されている。この本体部2aの上端部には、この本体部2aからプロジェクター6の投射方向近接側に向かって水平方向に延びかつ幅方向にも延びて展開する構造であって複数の霧射出部1を支持懸架する支部枠部2bが設けられている。また、本体部2aの下端部には、本体部2aからプロジェクター6の投射方向近接側に向かって水平方向に延びかつ幅方向にも延びて展開して周辺部が立ち上がっている構造であって、落下してくる水滴を受ける矩形の皿状(トレイ状)、または椀状を呈した霧回収部5が設けられている。また、本体部2aの上端部にはプロジェクター6を支持する腕状に延びた支持部材6aが設けられる。この支持部材6aは本体部2aに一体としても別体としても、いずれでもよい。
貯水部3から供給された水を、格子状に配置された霧射出部1によって下方に霧として噴出することで霧のスクリーンを作り出し、プロジェクター6から映像をそのスクリーンに投射する。霧射出部1から噴出された霧は、霧回収部5によって回収する。回収された水は、再度、ポンプ装置(図示省略)によって汲み上げて貯水部3に移動させて再利用する。霧射出部1が上方に位置して霧が下方に流れて下方の霧回収部5に回収しやすくなっている。
各霧射出部1は、図2の構成図に示すように、超音波振動する振動子10と、密閉した貯水容器部11とを有しており、振動子10が貯水容器部11底部または内部に有する。その貯水容器部11内部空間の上部に霧通路11aの基端部が接続・連通しており、この霧通路11aが側方から下方に向けて延びている。この霧通路11aの先端部には、貯水容器部11内に発生した霧を外部に流し出すための開口部からなる送風部13を配設する。送風部13には適宜の強制送風ファンを設けて発生させた霧を強制的に吹き出させるようにすることができる。
霧射出部1では、振動子10が高周波(超音波)振動することにより、貯水容器部11に蓄えられた水12を高周波振動させる。これによって、その水12の水面から多数の水粒子を発生から霧を発生させて、その霧が送風部13により装置下部に送られる。
振動子10の振動のOn/Offで霧の発生のOn/Offを制御することができ、霧射出部1による霧の射出のOn/Offは、各霧射出部1毎に独立して制御可能である。
ここで、霧射出部1は、複数設けられ、各霧射出部1は、図4に平面視して示すように、霧射出部固定体2に、縦・横それぞれがほぼ同一間隔となるように配列して格子状に設置する。実施形態では、図4では、各霧射出部1がマトリクス状に配列されており(横方向にM個、縦方向にN個配置される)、それぞれをPijで示す(i:横方向の位置を、j:縦方向の位置を示す)。
制御部4は、図3に示すように、各霧射出部1からの霧の射出のOn/Off(霧を射出する/射出しない)を制御する霧射出制御部20と、色情報と奥行き情報とフォーカス制御情報が付加された立体画像を供給する立体画像供給部21、プロジェクター6のフォーカスを制御するフォーカス制御部22から構成され、立体画像の奥行き情報とフォーカス制御情報に従って、各霧射出部1の霧の発生のOn/Offと、プロジェクター6のフォーカスを制御する。
以下、本発明の詳細な動作について説明する。
立体画像供給部21にて供給される立体画像は、画像の色情報と、画像の横方向に付加された奥行き情報と、プロジェクター6のピントを合わせる位置情報が予め付加されている。
なお、画像の奥行き情報は、3次元CG作成ツールで容易に作り出す事が出来、実写の場合でも、2台のカメラを用いたステレオマッチングや、レーザーや赤外線を投射する立体カメラを用いて容易に作成することが可能である。
画像の奥行き情報による、霧射出部1のOn/Offは、霧射出制御部20により以下のように制御する。
画像の横方向の解像度がm、各横方向の画素(x)毎の奥行き情報がz(x)であり、z(x)の値は、最も手前の時に1、最も遠方の時に0となる範囲にあり、図4に示すように、霧射出部1が横方向にM個、縦方向にN個配置され、横方向i番目、縦方向j番目の霧射出部1をPijとすると、横方向i番目の列では、
j=average(z(m/M×(i−1)+1)〜z(m/M×i))×(N−1)+1
となるPijの位置の霧射出部1から霧を放出する。
ここで、average(f(a)〜f(b))は、f(a),f(a+1),…,f(b)の平均である。
例えば、立体画像の色情報が図5(a)、奥行き情報が図5(b)で示すものであるとき、図6で、“On”と示している霧射出部1から霧が発生し、図7に示すように、手前の霧スクリーン30と、奥の霧スクリーン31が作り出される。それ以外の霧射出部1は霧を発生しない“Off”状態である。
また、プロジェクター6により映し出す画像には、予めプロジェクター6のピントを合わせる奥行き情報Fを設定しておく。情報Fはz(x)と同様に最も手前の時に1、最も遠方の時に0の範囲にあり、縦方向が(F×(N−1)+1)番目の霧射出部1により作り出すスクリーンの位置に、プロジェクター6のピントを合わせるように制御する。
奥行き情報Fが設定されていない時は、z(x)の最大値をFとして利用し、最も手前となるスクリーン(図5の画像では、図8に示すように、手前の霧スクリーン30)にプロジェクターのピントを合わせる。
上記の処理は、プロジェクターの設置方向が、映像の視聴者と同方向である場合を仮定しているが、スクリーン後方からプロジェクターで投影する場合は、画像の色情報と奥行き情報をx方向に反転して、霧射出の霧射出部のOn/Offの処理を行い、作り出されらスクリーンに左右反転した映像を投射すれば良い。
このようにして、凹凸のある霧のスクリーンに画像を投影する事で、空中に奥行きのある立体画像が浮かびあがって表示される。
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、立体画像供給部にて、画像の色情報と、各画素毎に奥行き情報が付加された立体画像が供給される。画像の奥行き情報による、霧射出部のOn/Offは、霧射出制御部20により以下のように制御する。
図8に示すように、各画素の座標(x、y)に付加された奥行き情報がz(x、y)である時、画像の縦方向の座標αが一定の時、z(x、α)の値に応じて、第1の実施形態と同様に、霧射出制御部20を制御する。
ここで、αは可変であり、投影された画像を見ながら、立体画像の品質を上げるよう調整する。
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、立体画像供給部にて、画像の色情報と、各画素毎に奥行き情報が付加された立体画像が供給される。画像の奥行き情報による、霧射出部1のOn/Offは、霧射出制御部20により以下のように制御する。
各画素の座標(x、y)に付加された奥行き情報がz(x、y)である時、画像の縦方向の座標αが一定の時
|z(x、α)−z(x、y)|>β
となる座標の色情報をプロジェクターで投影されない色(通常は黒)に変換する。ここで、αとβは、可変に設定する事が可能であり、投影された画像を見ながら、立体画像の品質を上げるよう調整する。
たとえば、図8(a)の立体画像に対し、縦方向の座標がαである時の、横方向の座標xでの奥行き情報が図8(b)である時、横方向の座標uの時の奥行き情報は、図9(a)のようになる。ここで、z(u、y)の値が、図9(a)のハッチ部に含まれる時、画素(u、y)の色情報をプロジェクターで投影されない色(通常は黒)に変換する。つまり、図9(b)のハッチ部が黒で塗りつぶされる。上記の処理を全ての横方向の座標について行うと、最終的に図9(c)のような画像が作成される。
プロジェクター6では、色成分が黒の画素が投影されない時、以上の処理により変換された画像を投影する事で、画像の縦方向に対し奥行きが一定の画像のみが表示され、より自然な立体映像を得る事ができる。
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、立体画像供給部にて供給される画像の色情報により、霧射出部のOn/Offを、霧射出制御部20により以下のように制御する。
霧射出部1が横方向にM個配置されている時、横方向i番目の列の制御を以下に示す。
各画素の座標を(x、y)とした時、xが、(m/M×(i−1)+1)〜(m/M×i)の範囲で、画素の色がプロジェクターで投影されない色(通常は黒)である割合Riを取得する。Riが所定の値th以上の時、横方向i番目の列の霧射出部をOffとすることで、水とエネルギーの消費を減少させる効果が得られる。
thが1であれば、画像の劣化無しで水とエネルギーの消費を減少させることが可能である。thの値を1よりも小さくすると、(1−th)に比例して表示するべき画素が表示できなくなる割合が高くなるため投影された映像の品質が劣化するが、水とエネルギーの消費を更に減少させることが可能になる。
例えば、長時間装置を連続駆動し途中で水の補給が出来ない場合、水の残り量に応じてthの値を調節する事で、映像の品質の劣化を最小限に防ぎながら、長時間の駆動が可能となる。
なお、色情報による霧射出部1のOn/Off制御は、霧射出部1の配置を格子状に限定するものではなく、線上に配置された映像表示装置にも応用可能である。
実施形態の映像表示装置によれば、それぞれ光を反射する粒子を放出する複数の射出口1aが列状に並ぶ射出口列1bになっていて、この射出口列1bを複数並列して格子状に設けて、霧射出制御部20によって個々の射出口1aから放出する粒子量(実施形態ではOn/Off)を前記投影する画像の特性に応じて制御し、上記霧射出制御部20によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンにプロジェクター6によって画像を投影するので、空中に立体的に展開する霧状のスクリーンを形成させて、そのスクリーンに映像を投影することによって、霧状のスクリーンであっても平面的なスクリーンに比較してより立体感のある映像を空中に映し出すことが可能となる。
また、霧射出制御部20によって放出する水滴粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに映像投影部から画像を投影するので、濃淡が部分的に異なる霧状スクリーンによって奥行きのある映像表現すなわち立体的な表現を顕著に実現することを可能にする。
なお、複数並列された射出口列1bの複数の射出口1aを、全体的に格子状に配置するので、スクリーンの濃淡位置を正確に制御することができる。
また、霧射出制御部20は、投影する画像の色情報に応じて各射出口から放出する粒子量の大小を制御することによって、画像の色に対応した映像を表現できる。
また、霧車射出制御部20は、投影する画像の奥行き情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御することによって、画像の奥行き表現を適切に行うことができる。
また、プロジェクター6は、投影する画像の奥行き情報に応じてピント調整を行うことによって、ピントの合った鮮明な画像を表現することができる。
また、プロジェクター6によって投影する画像の所定の領域の色情報を、奥行き情報に応じて映像投影部で投影されない色に変換する画像色変換部を、さらに備えたことによって、画像の奥行き表現を投影されない色によっても行うことができ、さらに立体感を向上させた表現ができる。
尚、本発明の映像表示装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば光を反射する多数の粒子は、水を霧化した微小水滴粒子の他、水以外の液体を霧化したものや粉体や煙とすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る映像表示装置を側面視した全体構成説明図である。 水の粒子を放出する射出口を有してその射出口から放出する霧放出部の説明図である。 映像表示装置の制御系を示すブロック図である。 実施形態に係る射出口列が複数並列して、格子状に配列された状態を説明する平面図である。 (a)は立体画像の色情報の説明図、(b)は奥行き情報の説明図である。 霧射出部のOn/Off制御の説明図である。 霧状に放出した粒子からなるスクリーンに画像を投影した状態を示す説明図である。 (a)、(b)は第2の実施形態に係る色情報および奥行き情報が付加されたある立体画像の説明図である。 (a)、(b)、(c)は第3の実施形態に係る色情報および奥行き情報が付加されたある立体画像の奥行き情報、塗りつぶし処理の説明図、該処理後の説明図である。
符号の説明
1 霧射出部
1a 射出口
1b 射出口列
2 霧射出部固定体
2a 本体部
2b 支部枠部
3 貯水部
4 制御部
5 霧回収部
6 プロジェクター(映像投影部)
6a 支持部材
10 振動子
11 貯水容器部
11a 霧通路
12 水
13 送風部
20 霧射出制御部
21 立体画像供給部
22 フォーカス制御部
30 手前の霧スクリーン
31 奥の霧スクリーン
i 横方向
j 縦方向

Claims (7)

  1. 光を反射する多数の粒子を射出口から霧状に放出する霧射出部を複数備えて、その複数の射出口から霧状に放出した粒子をスクリーンとしてその霧状の粒子からなるスクリーンに画像を投影する映像表示装置において、
    それぞれ前記粒子を放出する複数の射出口が列状に並ぶ射出口列になっていて、この射出口列を複数並列して設けて、
    個々の射出口から放出する粒子量を前記投影する画像の特性に応じて制御する放出粒子制御部と、
    放出粒子制御部によって放出する粒子量を部分的に変化させて濃淡が部分的に異なるようにしたスクリーンに画像を投影する映像投影部とを備えたことを特徴とする映像表示装置。
  2. 複数並列された射出口列の複数の射出口は、全体的に格子状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 放出粒子制御部は、投影する画像の色情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  4. 放出粒子制御部は、投影する画像の奥行き情報に応じて各射出口から放出する粒子量を制御することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  5. 放出粒子制御部は、投影する画像の特性に応じて個々の射出口から粒子を放出しまたは放出しない制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  6. 映像投影部は、投影する画像の奥行き情報に応じてピント調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  7. 映像投影部によって投影する画像の所定の領域の色情報を、奥行き情報に応じて映像投影部で投影されない色に変換する画像色変換部を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
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