JP2008032492A - 体型寸法計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一人で簡単且つ良好に胴部の所定体型寸法を計測できる画期的な体型寸法計測装置。
【解決手段】本体部Sに長尺体2を引き出し,引き戻し自在に設け、この長尺体2を引き戻し方向に常時付勢する引き戻し付勢手段3と、長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの所定位置に保持する先端保持部4とを備え、長尺体2の引き出し量に応じた計測値を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認し得るように構成した計測値視認取得部6を本体部Sに設け、この計測値視認取得部6は本体部Sの当接部5を被計測者1の胴部1Aに沿設当接した際にこの胴部1Aから離間する位置に配設し、計測時には、引き戻し付勢手段3の付勢に抗して引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回し、引き出し先端2aを本体部Sの先端保持部4に保持して長尺体2を胴部1Aに締付巻回した状態で前記計測値視認取得部6により計測値を取得する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば被計測者の胴回り寸法などの所定の体型寸法を計測する体型寸法計測装置に関するものである。
近年、メタボリック症候群(または内臓脂肪症候群や代謝症候群など)と呼ばれる複合生活習慣病がマスコミ,メディアなどで多く取り上げられている。
これは、内臓脂肪型の肥満に加えて、高血圧,高脂血症又は高血糖などの症状が複数重なった状態を呼ぶものであり、近年では、中高年男性の約半数,女性では約二割がその症候群又は予備群であるとも言われ、高い注目を集めている。
このメタボリック症候群は、一般に下記(1),(2)の双方の条件を満たしているか否かにより、このメタボリック症候群であるか否かが診断される。
(1)腹囲(ヘソの位置の胴回り)が男性の場合85cm以上,女性の場合90cm以上
(2)高血圧,高脂血症,高血糖のうちの何れか二つ以上の項目に該当
従って、上記(1)の条件の診断、即ち腹囲の計測であれば、例えば市販の一般的なメジャー(巻尺)を用いて気軽に行うことができ、よって、この腹囲の計測は、上述のメタボリック症候群であるか否かを診断するための一つの目安として非常に好適である。
ところで、この種のメジャーは一般に、特開2005−172514号公報に記載の通り、目盛り(指標部)が設けられた長尺体を本体部から引き出し、この長尺体の引き出し量に応じて長さを計測するものである。
よって、このようなメジャーを用いて被計測者の腹囲を計測する場合には、本体部から引き出した長尺体を被計測者の胴部(ヘソの位置)に巻回し、この長尺体の引き出し先端(目盛りが0の部位)と重合する長尺体の引き出し途中位置の目盛りを読むことで、この被計測者の腹囲を取得するものである。
従って、この種のメジャーによる腹囲の計測には次のような問題がある。
メジャーによる腹囲の計測を、被計測者一人で行う際、
(ア)胴部に巻回した長尺体の目盛りを読む場合には、体を大きく前傾させ長尺体の目盛りを横方から覗き込んで視認しなければならず、この前傾姿勢により被計測者の腹囲寸法が変わってしまい計測誤差が生ずるなど、正確な計測が困難である。
(イ)そこで、胴部に巻回した長尺体の目盛りを読むのではなく、計測値を示す前記長尺体の所定の目盛り位置を指で摘み、長尺体の巻回状態を解いて胴部から巻き外したうえでこの指で摘んだ位置の目盛りを読むようにした場合には、所期通りの目盛り位置を正確に摘むのが困難で、この摘み時に位置ズレ(計測誤差)が生じ易く、また、この指で摘む位置は長尺体の目盛りを見て決定するので、この摘み位置を決定する際に結局体を大きく前傾させて胴部に巻回された長尺体を横方から覗き込まなければならず、上記(ア)と同様に、この被計測者の前傾姿勢により腹囲寸法が変わってしまい計測誤差が生ずるといった問題が生じ、やはり正確な計測が困難である。
(ウ)また、特に、メタボリック症候群の危険性の高い肥満体型の人ほど、胴部(腹部)が出っぱっているが為にこの胴部に巻回した長尺体の目盛りを自分で横方から覗き込んで視認することが一層困難であり、よってこの肥満体型で前記の腹囲の計測の必要性が高い人ほどこの計測が困難であるという問題があった。
特開2005−172514号公報
本発明は、上述のような問題に鑑みて完成したものであって、一般的なメジャーと同様に本体部から引き出した長尺体を被計測者の胴部に巻回し、この際の長尺体の引き出し量に応じて被計測者の胴部回りの所定の体型寸法(例えば腹囲など)を計測する構成でありながら、上記従来例のような問題は生ぜず、被計測者が一人で簡単に、しかも精度良く前記体型寸法の計測を行えることとした画期的で極めて実用性に秀れた体型寸法計測装置を提供することを課題とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
当接部5を被計測者1の胴部1Aに沿設当接した状態でこの被計測者1の所定の体型寸法を計測する本体部Sを有し、この本体部Sは、計測用の長尺体2を引き出し,引き戻し自在に設けると共に、この長尺体2を引き戻し方向に常時付勢する引き戻し付勢手段3と、この引き戻し付勢手段3の付勢に抗して引き出した前記長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの所定位置に保持する先端保持部4とを備えた構成とし、この本体部Sから引き出した前記長尺体2の引き出し量に応じた計測値を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認し得るように構成した計測値視認取得部6を本体部Sに設け、この計測値視認取得部6は、前記本体部Sの当接部5を被計測者1の胴部1Aに沿設当接した際にこの被計測者1の胴部1Aから離間する位置に配設した構成とし、計測時には、前記引き戻し付勢手段3の付勢に抗して引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回すると共にこの被計測者1の胴部1Aに前記当接部5を沿設当接した本体部Sの先端保持部4にこの長尺体2の引き出し先端2aを保持することで、この長尺体2が被計測者1の胴部1Aに対して緩まず、且つこの胴部1Aを締付変形させない締付力でこの胴部1Aに締付巻回されるように前記引き戻し付勢手段3の付勢力を設定して、被計測者1の胴部1Aに長尺体2を締付巻回した状態で前記計測値視認取得部6により所定の計測値を上方から視認若しくは反射視認し得るように構成したことを特徴とする体型寸法計測装置に係るものである。
また、前記長尺体2をテープ状に構成し、このテープ状の長尺体2の表面に長さ方向に指標部7を設け、この指標部7を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認することで所定の計測値を取得するように前記計測値視認取得部6を構成したことを特徴とする請求項1記載の体型寸法計測装置に係るものである。
また、前記計測値視認取得部6は、長尺体2の引き出し若しくは引き戻し時に前記本体部S内の所定の通過位置pを通過する長尺体2と対向する位置にミラー体8を配設し、このミラー体8を介して、前記所定の通過位置pを通過する長尺体2に設けられた指標部7を被計測者1が上方から反射視認できるように前記計測値視認取得部6を構成したことを特徴とする請求項2記載の体型寸法計測装置に係るものである。
また、前記計測値視認取得部6は、本体部Sから引き出した長尺体2の引き出し長さ寸法を計測値とするのではなく、本体部Sから引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回してこの長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの所定位置に先端保持部4により保持した際の、この長尺体2が締付巻回された被計測者1の胴部1Aの周長さ寸法を計測値として前記被計測者1が上方から視認若しくは反射視認し得るように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の体型寸法計測装置に係るものである。
また、前記本体部Sから長尺体2を引き出し,引き戻しする長尺体出入口9をこの本体部Sの当接部5の一端側に近接状態に設け、長尺体2の引き出し先端2aを保持する前記先端保持部4をこの本体部Sの当接部5の他端側に近接状態に設けた構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の体型寸法計測装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、本体部の当接部を被計測者の胴部に沿設当接させ、この本体部から引き戻し付勢手段の付勢に抗して引き出した長尺体を胴部に巻回し、この長尺体の引き出し先端を本体部の先端保持部に保持させることで、被計測者の胴部に、長尺体を締付巻回できる。
この状態で、例えば被計測者が顔を少し下方に向けるか、或いは下方に目線をやり、この被計測者の胴部から離間した位置にある計測値視認取得部を上方から視認若しくは視認取得することで所定の体型寸法を取得できる。
しかも、長尺体を被計測者の胴部に適度な締付力で締付巻回した状態で前記計測を実施できるため、被計測者が呼吸により胴部(特に腹部)を膨縮変形させても、この胴部に対して長尺体が緩んで計測誤差が生ずることを確実に阻止でき、被計測者がリラックスした最も自然な体勢で前記計測が行え、この点においても一層精度の良い計測値を取得可能である。
よって、本発明は、これまでのように例えばメジャーから引き出した長尺体の目盛りを横方から覗きこんで視認すべく体を前傾させたり、被計測者以外の他の計測者から目盛りを読んでもらったりする必要は一切無く、被計測者の胴部から離間した位置にある計測値視認取得部を被計測者自身が上方から視認若しくは反射視認することで所定の体型寸法を容易に取得でき、従って、誰でも簡単に精度良く胴部の所定の体型寸法を計測でき、例えば、本発明を用いれば上述のメタボリック症候群の診断方法の一つである腹囲の計測なども一人で簡単に、精度良く行うことができるなど、極めて実用性に秀れた画期的で商品価値の高い体型寸法計測装置となる。
また、請求項2,3記載の発明においては、被計測者が計測値視認取得部を上方から視認若しくは反射視認することで所定の計測値が得られる構造を確実に実現できる。特に、請求項3に記載の発明のように、長尺体自体に設けられた指標部を、ミラー体によって被計測者が上方から反射視認し得るように構成するミラー視認構造を採用することで、計測値を上方から視認取得(反射視認取得)できる本発明の構成を容易に実現でき、この点、一層実用性及び量産性に秀れた体型寸法計測装置となる。
また、請求項4記載の発明においては、被計測者の胴部の周長さ寸法を計測するに好適な体型寸法計測装置となる。よって、例えば、従来例に記載のメタボリック症候群の診断基準の一つである腹囲(ヘソの位置の胴部の周長さ寸法)の計測にも一層好適である。
また、請求項5記載の発明においては、長尺体が本体部の当接部を沿設当接させる被計測者の胴部に近接した位置から引き出されて、この胴部に近接した位置に引き出し先端を保持されることとなるから、一層確実に長尺体が被計測体の胴部に密接され、それだけこの被計測者の胴部の周長さなど所定の体型寸法を一層精度良く計測できる秀れた体型寸法計測装置となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本体部Sの当接部5を被計測者1の胴部1Aに沿設当接し、この本体部Sに引き出し,引き戻し自在に設けた長尺体2を、引き戻し付勢手段3の付勢(引き戻し方向の付勢)に抗して前記本体部Sから引き出して前記被計測者1の胴部1Aに巻回し、この長尺体2の引き出し先端2aを、被計測者1の胴部1Aに当接部5を沿設当接させた前記本体部Sの所定位置に先端保持部4によって保持する。
この本体部Sに設けた計測値視認取得部6を視認若しくは反射視認して所定の体型寸法(例えば、この長尺体2を巻回した被計測者1の胴部1Aの周長さ寸法など)を取得できる。
ここで、本発明においては、計測値視認取得部6を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認でき、且つこの被計測者1の胴部1Aから離間する位置にこの計測値視認取得部6が配設されているから、例えば図6に図示したように、被計測者1は顔を少し下方に向けるか、或いは下方に目線をやるだけで計測値視認取得部6を視認して計測値を取得できる。即ち、本発明は、従来のように胴部1Aに巻回したメジャーの指標(目盛り)を横方から視認すべく体を大きく前傾させたり、被計測者1の他の計測者にメジャーの指標(目盛り)を横方から視認してもらったりする必要は無く、被計測者1が一人で簡単に、前傾姿勢を取らずほぼ直立状態のままででそれだけ精度良く胴部1Aの所定の体型寸法を計測できることとなる。
更に本発明では、前記長尺体2には引き戻し付勢手段3により引き戻し方向の付勢が付与されており、よって、長尺体2は前記付勢により被計測者1の胴部1aに締め付けられた状態に巻回されることとなる。この際、この長尺体2の締付力は、被計測者1の胴部1Aに対して緩まず、且つ胴部1Aを締付変形させない締付力となるように前記引き戻し付勢手段3の付勢力を設定している。
よって、本発明は、例えば被計測者1が呼吸などにより胴部(特に腹部)を膨縮変形させても、この膨縮変形に応じて長尺体2が本体部Sに引き出し,引き戻ししてこの胴部1Aに丁度良い締付力で締付巻回された状態が保持されることとなる。
つまり、本発明によれば、計測時に、被計測者1の胴部1Aの膨縮変形により、この胴部1Aに対して長尺体2が緩むことなく(且つ、強く締め付け過ぎてこの胴部1Aを変形させてしまうこともなく)、この長尺体2の緩みによる計測誤差は生ぜず、また、被計測者1が呼吸を落ち着かせてリラックスした最も自然な体勢で前記計測が行え、それだけ精度の良い計測値が取得できることとなる。
尚、このように計測値視認取得部6により所定の計測値を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認できるようにする構造としては、様々なものが考えられるが、本発明では、例えば、前記長尺体2をテープ状に構成し、このテープ状の長尺体2の表面に長さ方向に指標部7を設け、この指標部7を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認することで所定の計測値を取得するように前記計測値視認取得部6を構成している。
更に具体的には、例えば長尺体2の引き出し若しくは引き戻し時に前記本体部S内の所定の通過位置pを通過する長尺体2と対向する位置にミラー体8を配設し、このミラー体8を介して、前記所定の通過位置pを通過する長尺体2に設けられた指標部7を被計測者1が上方から反射視認できるように前記計測値視認取得部6を構成する。
これにより、被計測者1は、上方から前記計測値視認取得部6のミラー体8を介して、前記長尺体2の指標部7を反射視認して所定の計測値を取得できることとなる。
また、この計測値も様々設定できるが、本発明では、例えば、本体部Sから引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回してこの長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの所定位置に先端保持部4により保持した際の、この長尺体2が締付巻回された被計測者1の胴部1Aの周長さ寸法を計測値とし、これが前記ミラー体8を介して前記長尺体2の指標部7を反射視認することで被計測者1が取得可能に構成する。
よって、本発明は、例えば長尺体2を被計測者1の胴部1Aのヘソの位置に締付巻回し、この胴部1Aのヘソの位置の周長さ寸法(腹囲)の計測を行うことで、上述したメタボリック症候群の診断基準の一つである腹囲の計測を簡便に実施できる。しかも本発明なら、例えば腹部の出っぱった肥満体型の人であっても簡単且つ良好にこの腹囲の計測が行え、よって、このメタボリック症候群の診断基準の一つである腹囲の計測に用いる体型寸法計測装置としての極めて高い実用価値を有することとなる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、図6に図示したように、当接部5を被計測者1の胴部1Aに沿設当接した状態で、この本体部Sから引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回し、この際の前記長尺体2の引き出し量に応じて、この被計測者1の胴部1Aの周長さを計測(図示した本実施例では、ヘソの高さ位置で腹囲を計測)するための体型寸法計測装置である。
各部の構成を具体的に詳述する。
本体部Sは、図3,図4に図示したように、長方形状の底部Saの四方周囲に周壁部Sbを立設して、上部に後述の拡大レンズ部13を備えた天部Scを設けて成る方形容器状に構成している。
また、図1及び図3にに図示したように、この方形容器状の本体部Sの四方に立設した周壁部Sbのうちの一の周壁部Sb(図1中、下側の周壁部Sb)を、前記被計測者1の胴部1Aに沿設当接する当接部5として設定している。
また、この本体部Sに計測用の長尺体2を引き出し,引き戻し自在に設けると共に、この長尺体2を引き戻し方向に常時付勢する引き戻し付勢手段3を備えている。
具体的には、回動自在な巻取回動体17の外周部にテープ状の長尺体2を巻回し、この巻取回動体17の外周部に巻回したテープ状の長尺体2を巻き出し,巻き取り自在に構成したテープ巻回体10を図3に図示したように本体部S内に収納配設して、このテープ巻回体10から前記本体部Sの周壁部Sbに略平行に対向状態に前記テープ状の長尺体2を巻き出し,巻き取り自在に構成している。
また、本体部Sの前記当接部5に設定した周壁部Sb(図1中、下側の周壁部Sb)の一端側の近接位置には長尺体出入口9を設けている。具体的には、図3に図示したように本体部Sの周壁部Sbの一部に切欠スリットを縦設して長尺体出入口9を形成する。
本体部Sに収納配設したテープ巻回体10から引き出したテープ状の長尺体2は、図1に図示したように、本体部Sの当接部5の一方側(図1中、右側)の端側近接位置に形成したガイドローラ12を経由して、この本体部Sの当接部5の他方側(図1中、左側)に設けた長尺体出入口9を介してこの本体部Sから引き出し,引き戻し自在となるように構成している。
従って、図1に図示したように、本体部Sに収納配設したテープ巻回体10から巻き出したテープ状の長尺体2は、本体部Sの周壁部Sbの内面部に近接沿設位置を通過し、ガイドローラ12を経由して、必ず本体部Sの当接部5の内面部近傍を該当接部5に沿設状態に通過して前記長尺体出入口9を介して外方に引き出しされる(よって、この必ず長尺体2が通過する本体部S内の前記当接部5の内面部近傍を、図1に図示したように、所定の通過位置pとして設定する。)。
尚、この長尺体2の引き出し先端2a側には、ストッパ部材14を設けて、図1に図示したように、このストッパ部材14によってこの長尺体2の引き出し先端2aが前記長尺体出入口9を超えて本体部Sの内方へと引き戻ることが阻止されるようにしている。
また、前記テープ巻回体10は、長尺体2の巻き出し,巻き取りに伴って回動する巻取回動体17と、この巻取回動体17の中心部の固定軸(図示省略)との間に、薄帯板を渦巻き状に多重に巻回して成る板バネ体18を配設し、この板バネ体18により巻取回動体17に付勢(長尺体2をこの巻取回動体17の外周部に巻き取る方向に付勢)が付与されるように構成し、これにより、本体部Sから引き出す長尺体2が引き戻し方向に常時付勢されるように構成したものである。即ち、この板バネ体18が前記引き戻し付勢手段3に相当し、この板バネ体18による付勢によって引き戻し付勢手段3の引き戻し付勢を実現したものである。
また、この引き戻し付勢手段3の付勢に抗して引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回すると共にこの被計測者1の胴部1Aに前記当接部5を沿設当接した本体部Sの先端保持部4にこの長尺体2の引き出し先端2aを保持することで、この長尺体2が被計測者1の胴部1Aに対して緩まず、且つこの胴部1Aを締付変形させない締付力でこの胴部1Aに締付巻回されるように前記引き戻し付勢手段3の付勢力(即ち、前記板バネ体(図示省略)のバネ圧)を設定している。
また、本実施例では、この引き戻し付勢手段3の付勢に抗して引き出した長尺体2の引き出し先端2aをこの本体部Sの所定位置に保持する先端保持部4を前記本体部Sに備えている。
この先端保持部4は、本体部Sの当接部5の一端側にして前記長尺体出入口9を設けた側(図1中、左側)と反対の他端側に設けている。具体的には、この本体部Sの当接部5の前記他端側に、板材をJ字状に湾曲して成る掛止部材4aをこの当接部5に沿設当接状態に取付固定して設け、図2に図示したように、本体部Sから引き出した長尺体2の引き出し先端2aに取り付けられた被掛止環15をこの当接部5の前記他端側の掛止部材4aに掛止保持することでこの長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの当接部5の他端側に掛止保持,保持解除自在に構成したものである。
また、本実施例では、この本体部Sから引き出した前記長尺体2の引き出し量に応じた計測値を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認し得るように構成した計測値視認取得部6を本体部Sに設けている。また、この計測値視認取得部6は、前記本体部Sの当接部5を被計測者1の胴部1Aに沿設当接した際にこの被計測者1の胴部1Aから離間する位置に配設した構成とする。
尚、このように計測値視認取得部6により所定の計測値を被計測者1が上方から視認若しくは反射視認できるようにする構造としては、様々なものが考えられるが、図示した本実施例においては、ミラー視認構造を採用している。
具体的には、図3に図示したように、テープ状の長尺体2の表面に長さ方向に指標部7を設けて、この指標部7を被計測者1が上方から反射視認することで計測値が取得できる構造である。
更に具体的には、上述の通り設定した本体部S内の所定の通過位置p(本体部Sの当接部5の内面部近傍(図1及び図3参照))を通過する長尺体2と対向する位置に、図3に図示したようにミラー体8を配設する。
このミラー体8は、図3に図示したように、前記所定の通過位置pを通過する長尺体2の表面に対して平行ではなく傾斜状態に対向するように配設し、このミラー体8を介して、前記所定の通過位置pを通過する長尺体2に設けられた指標部7を被計測者1が上方から反射視認できるように構成している。
従って、長尺体2の表面に設ける前記指標部7は、ミラー体8を介して上方から反射視認した際に通常向きの指標となるように、図3及び図4に図示したように、この長尺体2の表面には、数字などの各指標が左右反転した逆さ状態に印字して設けている。
また、このミラー体8と、前記所定の通過位置pを通過する長尺体2との間には、透明なクリア板体16を配設しており、このクリア板体16には基準線kを引線している。
以上のようなミラー視認構造を採用した本実施例の計測値視認取得部6は、図1及び図2に図示したように、当接部5から少し離間した位置(計測時には、被計測者1の胴部1Aから離間した位置)に配されたミラー体8を介して、所定の通過位置pを通過する長尺体2の表面の指標部7を反射視認できる。実際には、図1及び図2に図示したように、このミラー体8には、長尺体2に設けた指標部7の反射像7’と、透明な前記クリア板体16に引線した基準線kの反射像k’とが表示され、この基準線k(の反射像k’)に一致する前記指標部7(の反射像7’)を読むことで計測値を取得できるように構成している。
また、図1に図示したように、本体部Sから長尺体2を引き出していない状態でも、計測値視認取得部6のミラー体8に映し出される基準線kの反射像k’に対応する指標部7の反射像7’は、「0」ではなく「7」に設定されている。これは、本体部Sから引き出した長尺体2の引き出し長さ寸法を計測値とするのではなく、本体部Sから引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1Aに巻回してこの長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの所定位置に先端保持部4により保持した際の、この長尺体2が締付巻回された被計測者1の胴部1Aの周長さ寸法を計測値として取得できるように前記計測値視認取得部6を設定しているためである。即ち、前記長尺体2を本体部Sから引き出して被計測者1の胴部1Aに巻回し、この長尺体2の引き出し先端2aの被掛止環15を前記本体部Sの先端保持部4の掛止部材4aに掛止保持した際に、丁度この胴部1Aの周長さ寸法(cm)が前記ミラー体8に映しだされるように考慮して予め長尺体2の指標部7の始点位置の目盛りが「0」ではなく「7」からが始まるように設定されているものである。
尚、計測値視認取得部6は、本実施例のようにミラー視認構造を用いて長尺体2の指標部7を被計測者1が上方から反射視認することで計測値を取得できる構成としたものであるが、これに限らず、例えば、長尺体2の引き出し量に応じた所定の計測値を算出する算出部と、この算出結果、即ち計測値を表示する表示部(例えば、デジタル表示部)とを備え、被計測者1が上方から前記表示部に表示された計測値を視認取得し得るように構成しても良く、他にも、本実施例と同様の機能を発揮し得る構成であれば、本実施例の構成に限られるものではない。
また、図中、符号13は拡大レンズ部13である。詳述すると、図3及び図4に図示したように、方形容器状の本体部Sの上部に天部Scを配設した際に、丁度この本体部Sの計測値視認取得部6のミラー体8の上方に前記拡大レンズ部13が配されるように構成し、被計測者1が上方からミラー体8に映し出された計測値(即ち、このミラー体8を介して反射視認した長尺体2の指標部7)を前記拡大レンズ部13により拡大して視認し易くしたものである。尚、この拡大レンズ部13を設ける前記本体部Sの天部Scは透明樹脂製とし、この天部Scの表面部に凸レンズ体を貼設して前記拡大レンズ部13を設けている。
本実施例は、上述のように構成したから、計測時には、図6に図示したように、本体部Sから引き出し付勢手段3の付勢に抗して引き出した長尺体2を被計測者1の胴部1A(ヘソの位置の胴回り)に巻回し、この長尺体2の引き出し先端2aを本体部Sの先端保持部4に掛止保持することで、この被計測者1の胴部1Aに長尺体2を緩まず、且つ強すぎず適度な締付力で締付巻回でき、そしてこの状態で、顔を少し下方に向ける、或いは目線を下方にやり、この被計測者1の胴部1Aから離間した位置にある前記計測値視認取得部6を上方から反射視認する(ミラー体8に映し出された基準線kの反射像k’に対応する長尺体2の指標部7の反射像7’を読む)ことで、被計測者1の腹囲寸法を取得できる。
よって、本実施例は、長尺体2を被計測者1の胴部1Aのヘソの位置に締付巻回し、この胴部1Aのヘソの位置の周長さ寸法(腹囲)の計測を行うことで、誰でも(例えば腹部の出っぱった肥満体型の人でも)一人で簡単にして精度良く良好に前記計測を実施できるから、例えばメタボリック症候群の診断基準の一つである腹囲を計測するための装置としての極めて高い実用価値を有する画期的で実用性に秀れた体型寸法計測装置となる。
尚、図5は、これまでに説明した本実施例の別例を示すものである。
具体的に説明すると、図5に示した別例は、本体部Sに収納配設したテープ巻回体10から巻き出した長尺体2を、上述した本実施例のようにガイドローラ12を経由して長尺体出入口9から引き出し,引き戻し自在に設けるのではなく、前記テープ巻回体10からの長尺体2の巻き出し方向側に長尺体出入口9を設けて、ガイドローラ12を経由せず直接このテープ巻回体10から長尺体出入口9を介して引き出し,引き戻し自在に設けた場合を示すものである。この場合、本体部Sの当接部5も前記長尺体2の通過する位置に合わせて変更する(図2中、下側の周壁部Sbを当接部5に設定する)。加えて、長尺体2が通過する所定の通過位置pと、この所定の通過位置pを通過する長尺体2と対向位置に設ける計測値視認取得部6のミラー体8の配設位置も図示した通り適宜設定する。
従って、この図5に図示した別例の場合、ガイドローラ12を不要としそれだけ部品点数が少なく済み量産性に秀れると共に、ガイドローラ12を経由せず本体部Sのテープ巻回体10から直接長尺体出入口9を介して長尺体2を引き出し,引き戻しする構造なので、それだけコンパクト化を図ることも容易である。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例に係る体型寸法計測値の説明平面図である。 本実施例に係る体型寸法計測値の説明平面図である。 本実施例に係る体型寸法計測値の説明分解斜視図である。 本実施例に係る体型寸法計測値の説明分解斜視図である。 本実施例の別例を示す図である。 本実施例に係る体型寸法計測装置の使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1 被計測者
1A 胴部
2 長尺体
2a 引き出し先端
3 引き戻し付勢手段
4 先端保持部
5 当接部
6 計測値視認取得部
7 指標部
8 ミラー体
9 長尺体出入口
S 本体部
p 通過位置

Claims (5)

  1. 当接部を被計測者の胴部に沿設当接した状態でこの被計測者の所定の体型寸法を計測する本体部を有し、この本体部は、計測用の長尺体を引き出し,引き戻し自在に設けると共に、この長尺体を引き戻し方向に常時付勢する引き戻し付勢手段と、この引き戻し付勢手段の付勢に抗して引き出した前記長尺体の引き出し先端を本体部の所定位置に保持する先端保持部とを備えた構成とし、この本体部から引き出した前記長尺体の引き出し量に応じた計測値を被計測者が上方から視認若しくは反射視認し得るように構成した計測値視認取得部を本体部に設け、この計測値視認取得部は、前記本体部の当接部を被計測者の胴部に沿設当接した際にこの被計測者の胴部から離間する位置に配設した構成とし、計測時には、前記引き戻し付勢手段の付勢に抗して引き出した長尺体を被計測者の胴部に巻回すると共にこの被計測者の胴部に前記当接部を沿設当接した本体部の先端保持部にこの長尺体の引き出し先端を保持することで、この長尺体が被計測者の胴部に対して緩まず、且つこの胴部を締付変形させない締付力でこの胴部に締付巻回されるように前記引き戻し付勢手段の付勢力を設定して、被計測者の胴部に長尺体を締付巻回した状態で前記計測値視認取得部により所定の計測値を上方から視認若しくは反射視認し得るように構成したことを特徴とする体型寸法計測装置。
  2. 前記長尺体をテープ状に構成し、このテープ状の長尺体の表面に長さ方向に指標部を設け、この指標部を被計測者が上方から視認若しくは反射視認することで所定の計測値を取得するように前記計測値視認取得部を構成したことを特徴とする請求項1記載の体型寸法計測装置。
  3. 前記計測値視認取得部は、長尺体の引き出し若しくは引き戻し時に前記本体部内の所定の通過位置を通過する長尺体と対向する位置にミラー体を配設し、このミラー体を介して、前記所定の通過位置を通過する長尺体に設けられた指標部を被計測者が上方から反射視認できるように前記計測値視認取得部を構成したことを特徴とする請求項2記載の体型寸法計測装置。
  4. 前記計測値視認取得部は、本体部から引き出した長尺体の引き出し長さ寸法を計測値とするのではなく、本体部から引き出した長尺体を被計測者の胴部に巻回してこの長尺体の引き出し先端を本体部の所定位置に先端保持部により保持した際の、この長尺体が締付巻回された被計測者の胴部の周長さ寸法を計測値として前記被計測者が上方から視認若しくは反射視認し得るように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の体型寸法計測装置。
  5. 前記本体部から長尺体を引き出し,引き戻しする長尺体出入口をこの本体部の当接部の一端側に近接状態に設け、長尺体の引き出し先端を保持する前記先端保持部をこの本体部の当接部の他端側に近接状態に設けた構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の体型寸法計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012082034A1 (en) * 2010-12-16 2012-06-21 Viveta Ab Accurate waist measurement
JP2016010662A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 国立大学法人弘前大学 脛骨移動量測定器

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