JP2008031405A - 熱伝導性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂成分100重量部に、熱伝導率が10W/m・K以上の充填材200重量部以上の表面をシリコーン重合体で処理して分散させ、かつシランカップリング剤を配合する熱伝導性樹脂組成物の製造方法であって、{(充填材の比表面積)×(充填材の配合重量)}:{(シランカップリング剤の最小被覆面積)×(シランカップリング剤の配合重量)}が1:0.7〜1:3.0であり、硬化物の熱伝導率が1.5W/m・K以上である熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
また、電気自動車など低電圧大電流を流すプリント配線板では電流量に比例して導体回路部から発熱が起こる。
そのため発生した熱を放散する必要がある。
有機絶縁層の熱伝導性はMaxwellの理論式、即ち、次式で表され、この式から樹脂硬化物の熱伝導率を高めるためには絶縁樹脂中の高熱伝導性充填材の充填率を高くすればいいことがわかる。
また、本発明は、樹脂成分が、熱硬化性樹脂を必須成分とするものである請求項1又は2記載の熱伝導性樹脂組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、樹脂成分が、さらに可撓性材料を含有する上記の熱伝導性樹脂組成物の製造方法に関する。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。特に加工性、取り扱い性、価格の点でエポキシ樹脂が好ましい。
また、これらのハロゲン化エポキシ樹脂を添加せずに難燃性を満足させるためにテトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルエーテル、酸化アンチモン、テトラフェニルフォスフィン、有機リン化合物、酸化亜鉛等の一般に難燃剤、難燃助剤と言われる化合物を特性が著しく低下しない範囲で添加してよい。
上記の溶剤は、単独で用いてもよく、併用して用いてもよい。また特性上問題がなければ粉末状にした上記材料を鹸濁化などすることによる水溶液化でもよい。
可とう性材料の配合量は、熱硬化性樹脂、硬化剤及び硬化促進剤からなる熱硬化樹脂組成物全量100重量部に対して20〜150重量部が好ましく、60〜120重量部がより好ましい。20重量部未満では効果が小さく、150重量部を超えると樹脂硬化物の耐電食性が著しく悪化する傾向がある。
充填材は、平均粒径が0.1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
本発明に用いられるシリコーン重合体は、例えば、一般式(I)
で表されるシラン化合物を加水分解、重縮合させて得ることができる。前記一般式(I)で表されるシラン化合物の具体例としては、下記式(II)〜(X)
シリコーン重合体の反応は、シラン化合物と触媒、水、溶媒を適宜配合・攪拌して得られるが、その際のシラン化合物の濃度や反応温度、反応時間等については特に制限はない。
表面処理の方法としては、(1)予め充填材のみをシリコーン重合体で処理したあと樹脂に配合してもよく、また(2)樹脂成分に充填材を配合後にシリコーン重合体を加えて表面処理してもよく、(3)樹脂成分にシリコーン重合体を配合した後に充填材を加えて表面処理してもよく、(4)樹脂成分にシリコーン重合体と充填材とを同時に配合して表面処理してもよい。(1)の場合、例えば、充填材にシリコーン重合体又はその溶液を噴霧してシリコーン重合体で表面コーティングした充填材を、樹脂成分又はその溶液に配合し、撹拌して表面処理された充填材を分散させてもよいし、あるいは、シリコーン重合体又はその溶液中に充填材を添加して表面処理した後、そのシリコーン重合体又はその溶液と充填材との混合物を樹脂成分又はその溶液に配合し、撹拌して表面処理された充填材を分散させてもよい。(2)、(3)、(4)の場合も、シリコーン重合体及び樹脂成分は、そのまま用いてもよく、溶液として用いてもよい。均一な表面処理及び分散処理を行なうためには、溶液として用いることが好ましい。
シランカップリング剤の添加量は、{(充填材の比表面積(m2/g))×(充填材の配合重量)}:{(シランカップリング剤の最小被覆面積(m2/g))×(シランカップリング剤の配合重量)}が1:0.7〜1:3.0となる量であり、好ましくは1:0.9〜1:2.0とされる。1:0.7未満では、充填材の表面を覆うのに不足で効果が少なく、1:3.0を超えると効果が飽和してくる傾向がある。
シランカップリング剤も、そのまま添加してもよいし、溶液として添加してもよい。溶液とする場合、溶媒としては上記したものなどを用いることができ、固形分濃度は50〜100重量%とすることが好ましい。シリコーン重合体、樹脂成分及びシランカップリング剤のいずれかを溶液として用いた場合、通常、本発明の熱伝導性樹脂組成物は、ワニスとして得られる。
ここでいうキャリア箔とは、銅、アルミニウム及びこれら金属の合金からなる金属箔やPET、OPP等の有機フィルムなどが挙げられる。基材としてはガラス織布、ガラス不織布等の無機基材やアラミド布、アラミド不織布等の有機材料が挙げられる。
以下の材料を用いてシリコーン重合体を合成した。
テトラメトキシシラン40重量部にメタノール93重量部混合した溶液に、酢酸を0.47重量部及び蒸留水を18.9重量部配合し、50℃で8時間撹拌してシリコーン重合体を合成した。これにブタノンを加え25重量%の溶液(1)とした。シリコーン重合体のシロキサン単位の重合度は、10であり、末端にメトキシ基及び/又はシラノール基を有するものである。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名エピコート828)…50重量部
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ(株)製商品名、エピクロンN−865)…10重量部
ノボラック型フェノール樹脂(日立化成工業(株)製、商品名HP−850N)…40重量部
1−シアノ−2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成(株)製、商品名2E4MZ−CN)…0.3重量部
末端カルボキシ基NBRゴム(日本合成ゴム社製、商品名PNR−1H)20重量%ブタノン溶液500重量部
に、ブタノンを加えて溶解・攪拌し、25重量%の溶液(2)とした。
積層プレス終了後、アルミ板を保護フィルムで保護し、その後、銅箔面をエッチングで回路加工を行い、メタルコア配線板を作製した。
実施例1の配合でシリコーン重合体の溶液(1)を加えない以外は実施例1と同様の工程を経てメタルコア配線板を作製した。
実施例1の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの添加を行わない以外は実施例1と同様の工程を経てメタルコア配線板を作製した。
実施例1のアルミナの配合量を180重量部とし、シリコーン重合体の溶液(1)及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを添加しないこと以外は、実施例1と同様の工程を経てメタルコア配線板を作製した。
実施例1及び各比較例で作製したメタルコア配線板の特性を比較した。その結果を表1に示す。
表1中、銅箔ピール強度は、各メタルコア配線板の銅箔を10mm幅にパターン形成し、室温で、90゜垂直に、50mm/分のヘッドスピードで剥離して測定した。
また、表1中の熱伝導率は、各実施例、比較例で調製した熱伝導性樹脂組成物ワニスを用い、150℃で5分間加熱して溶剤除去・B−ステージ化を行ない、次いで180℃で70分間加熱して硬化させて硬化物とし、その硬化物の熱伝導率をレーザフラッシュ法にて測定した値である。
Claims (6)
- 樹脂成分100重量部に、熱伝導率が10W/m・K以上の充填材200重量部以上の表面をシリコーン重合体で処理して分散させ、かつシランカップリング剤を配合する熱伝導性樹脂組成物の製造方法であって、{(充填材の比表面積)×(充填材の配合重量)}:{(シランカップリング剤の最小被覆面積)×(シランカップリング剤の配合重量)}が1:0.7〜1:3.0であり、硬化物の熱伝導率が1.5W/m・K以上であることを特徴とする熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
- シリコーン重合体が、末端が無機酸化物の表面と反応可能なシラノール基を有しており、シロキサン単位の重合度が2〜100であるシリコーンオリゴマーである請求項1記載の熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
- 樹脂成分が、熱硬化性樹脂を必須成分とするものである請求項1又は2記載の熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
- 樹脂成分が、熱硬化性樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を含有するものである請求項3記載の熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
- 樹脂成分が、さらに可撓性材料を含有する請求項3又は4記載の熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
- 樹脂成分に、表面をシリコーン重合体で処理した充填材を分散させた後、シランカップリング剤を添加する請求項1〜5いずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物の製造方法。
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