JP2008031078A - モノクロルベンゼンの加水分解方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加水分解反応混合物がもつ熱を有効利用し、省エネルギーの点で優れたモノクロルベンゼンの加水分解方法。
【解決手段】下記の工程を含み、蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を、原料気化工程において加水分解原料液を気化させる熱源として用いる。
原料気化工程:モノクロルベンゼンと水を含有する加水分解原料液を加熱して気化し、加水分解原料気体を得る
加水分解反応工程:加水分解原料気体を加水分解反応に付し、モノクロルベンゼンの少なくとも一部をフェノールと塩化水素に変換し、フェノール、モノクロルベンゼン、水及び塩化水素を含む加水分解反応混合物を得る
蒸留分離工程:加水分解反応混合物を蒸留塔に供給し、塔底からフェノールに富む液体を得る
【選択図】図1
【解決手段】下記の工程を含み、蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を、原料気化工程において加水分解原料液を気化させる熱源として用いる。
原料気化工程:モノクロルベンゼンと水を含有する加水分解原料液を加熱して気化し、加水分解原料気体を得る
加水分解反応工程:加水分解原料気体を加水分解反応に付し、モノクロルベンゼンの少なくとも一部をフェノールと塩化水素に変換し、フェノール、モノクロルベンゼン、水及び塩化水素を含む加水分解反応混合物を得る
蒸留分離工程:加水分解反応混合物を蒸留塔に供給し、塔底からフェノールに富む液体を得る
【選択図】図1
Description
本発明は、モノクロルベンゼンを気相で加水分解する方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、加水分解反応混合物のもつ熱を有効利用し、省エネルギーの点で極めて優れたモノクロルベンゼンの加水分解方法に関するものである。
モノクロルベンゼンを加水分解し、フェノールを得る方法は公知である(たとえば、特許文献1参照。)。
ところで、気相でモノクロルベンゼンの加水分解反応を行う場合、一般に300℃以上の高温が必要となる。このため生成した加水分解反応混合物(ガス)がもつ熱をいかに有効利用するかは、重要な問題である。
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、加水分解反応混合物がもつ熱を有効利用し、よって省エネルギーの点で極めて優れたモノクロルベンゼンの加水分解方法を提供する点にある。
すなわち、本発明は、下記の工程を含むモノクロルベンゼンの加水分解方法であって、蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を、直接又は間接に、原料気化工程において加水分解原料液を気化させるための熱源として用いるモノクロルベンゼンの加水分解方法に係るものである。
原料気化工程:モノクロルベンゼン及び水を含有する加水分解原料液を加熱して気化し、加水分解原料気体を得る工程
加水分解反応工程:原料気化工程で得られた加水分解原料気体を加水分解触媒の存在下に加水分解反応に付し、モノクロルベンゼンの少なくとも一部をフェノールと塩化水素に変換し、フェノール、未反応モノクロルベンゼン、水及び塩化水素を含有する加水分解反応混合物を得る工程
蒸留分離工程:加水分解反応工程で得られた加水分解反応混合物を蒸留塔に供給し、蒸留塔の塔頂部に主にモノクロルベンゼンからなる液を供給し、塔頂からモノクロルベンゼン、塩化水素及び水に富む気体を得、塔底からフェノールに富む液体を得る工程
原料気化工程:モノクロルベンゼン及び水を含有する加水分解原料液を加熱して気化し、加水分解原料気体を得る工程
加水分解反応工程:原料気化工程で得られた加水分解原料気体を加水分解触媒の存在下に加水分解反応に付し、モノクロルベンゼンの少なくとも一部をフェノールと塩化水素に変換し、フェノール、未反応モノクロルベンゼン、水及び塩化水素を含有する加水分解反応混合物を得る工程
蒸留分離工程:加水分解反応工程で得られた加水分解反応混合物を蒸留塔に供給し、蒸留塔の塔頂部に主にモノクロルベンゼンからなる液を供給し、塔頂からモノクロルベンゼン、塩化水素及び水に富む気体を得、塔底からフェノールに富む液体を得る工程
本発明により、加水分解反応混合物がもつ熱を有効利用し、よって省エネルギーの点で極めて優れたモノクロルベンゼンの加水分解方法を提供することができる。
本発明の原料気化工程は、モノクロルベンゼン及び水を含有する加水分解原料液を加熱して気化し、加水分解原料気体を得る工程である。その具体的な態様をあげると、次のとおりである。
モノクロルベンゼン及び水は予め混合して加水分解原料液とする。予め混合する理由は以下の通りである。
例えば1気圧下でモノクロルベンゼン及び水を蒸発させる場合、純モノクロルベンゼン沸点は132℃であり、モノクロルベンゼンを単独で加熱すると、全量がこの温度で気化する。これに対し、モノクロルベンゼンと水は1気圧下ではモル比28:72の重量比の最低沸点共沸混合物を形成し、91℃で共沸する。従ってモノクロルベンゼンと水を予め混合すると、混合物中の水モル数の約28/72倍量以下のモノクロルベンゼンは共沸温度(91℃)で気化させることができ、気化温度は混合せずに単独で加熱した場合より約40℃低くなるため、より低温の加熱源の利用が可能になる。水についても、単独では100℃で気化するのに対して、予めモノクロルベンゼンと混合することで約9℃低い温度で気化させることができ、同様の優位性がある。モノクロルベンゼンや水が純品でなくそれぞれベンゼン、塩化水素等を含んでいる場合には共沸温度が若干変化するが、最低共沸混合物を形成できる条件であれば気化温度低下の効果は発現する。
加水分解原料液を気化するための加熱源は特に限定されないが、その一部または全部に
以下に説明する蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を使用する。
以下に説明する蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を使用する。
加水分解原料液を気化する圧力は特に限定されないが、必要以上に高圧にすると気化温度が上昇してモノクロルベンゼンが多核化あるいは炭化する場合があるため、好ましくは1MPa以下、更に好ましくは0.5MPa以下である
加水分解原料液を気化するための装置の形式は特に限定されず、例えば多管式熱交換器を用いることができる。装置の材質も限定されないが、加水分解原料中に塩化水素が含まれる場合は酸に対して十分な耐食性を持ち、かつ有機物による劣化も小さいものを用いることが好ましく、例えばタンタル製、あるいはバインダーとしてフッ素化炭化水素を含浸させたカーボン製の熱交換器が挙げられる。
本発明の加水分解反応工程は、原料気化工程で得られた加水分解原料気体を加水分解触媒の存在下に加水分解反応に付し、モノクロルベンゼンの少なくとも一部をフェノールと塩化水素に変換し、フェノール、未反応モノクロルベンゼン、水及び塩化水素を含有する加水分解反応混合物を得る工程である。その具体的な態様をあげると、次のとおりである。
モノクロルベンゼンと水を反応させる方法は公知の方法を使用することができ、次のとおりである。反応は気相にて実施される。水とモノクロルベンゼンのモル比は通常0.5以上であり、反応温度は600℃以下であり、反応圧力は減圧、常圧、加圧いずれでもよいが、通常は常圧もしくは加圧である。触媒として担持リン酸系触媒、担時銅系触媒、担持ニッケル触媒などを用いることができる。
本発明の蒸留分離工程は、加水分解反応工程で得られた加水分解反応混合物を蒸留塔に供給し、蒸留塔の塔頂部に主にモノクロルベンゼンからなる液を供給し、塔頂からモノクロルベンゼン、塩化水素及び水に富む気体を得、塔底からフェノールに富む液体を得る工程である。その具体的な態様をあげると、次のとおりである。
蒸留塔の塔頂部に供給されるモノクロルベンゼンの量は蒸留塔の熱バランスと目標とする分離度を勘案して決定される。蒸留塔に供給される加水分解反応混合物中の水はその実質的全量を塔頂部から留去することが、蒸留塔内での塩化水素が溶解した遊離水相形成による腐食等の問題を回避する上で好ましい。ここで加水分解反応混合物中の水の実質的全量とは、加水分解反応混合物に含まれる水の99.95%以上を意味する。水の実質的全量を塔頂部から留去するには、蒸留塔の塔頂部に供給されるモノクロルベンゼンと加水分解反応混合物中に含まれるモノクロルベンゼンの合計量を、蒸留塔に供給される加水分解反応混合物中の水1モルに対し0.4モル以上とし、かつ塔頂から塔頂から得られる蒸気中のモノクロルベンゼンが加水分解反応混合物中の水1モルに対し0.39モル以上となるよう運転すればよい。塔頂から得られる蒸気中のモノクロルベンゼンの量が加水分解反応混合物中の水に対して過少であると、加水分解反応混合物中の水を完全に塔頂に留去できないことにより蒸留塔内に塩化水素が溶解した水相が形成される場合があり、このとき塔の材質は塩酸による腐食に耐える高級材料に限定され、安価で加工性、強度の確保が容易な鉄を主成分とする材料の使用は困難となる。
本発明の最大の特徴は、蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を、直接又は間接に、原料気化工程において加水分解原料液を気化させるための熱源として用いる点にある。このことにより、本発明が解決しようとする課題が、完全に解決できる。その具体的な態様をあげると、次のとおりである。
蒸留塔の塔頂から得られたモノクロルベンゼン、塩化水素及び水に富む気体は冷媒により冷却することによりその一部または全部を凝縮させる。凝縮した液は、主に塩化水素および水からなる水相と、主にモノクロルベンゼンからなる油相に分離される。蒸留塔の塔頂から得られた気体を冷媒で冷却して凝縮させる際、発生する凝縮熱は冷媒に与えられる。ここで加水分解反応混合物の少なくとも一部が気体のまま蒸留分離工程に供給される場合、蒸留分離工程の塔頂の圧力は気体の圧縮を行わない限り加水分解工程や、更に前段の原料気化工程の圧力より低くなる。このため蒸留塔の塔頂から得られる気体は原料気化工程より低い温度で凝縮する場合があり、このときは該凝縮で得られる熱を原料気化工程において加水分解原料液を気化させるための熱源として直接利用するのは困難となる。そこで蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体と水の間で熱交換することにより水蒸気を得、該水蒸気を昇圧し、該昇圧した水蒸気の熱を、加水分解原料液を気化させるための熱源として用いることが好ましい。
間接熱交換の媒体として水(水蒸気)を用いることで万一漏洩やコンタミが起きた場合のリスクを小さくすることができる。また、加水分解原料液および蒸留塔の塔頂から得られる気体との熱交換の際、加熱側、被加熱側の双方共に蒸発、凝縮といった相変化を伴わせることで熱伝達係数が相変化を伴わない伝導伝熱の場合より大きくなり、伝熱面でも有利である。また熱交換時の温度変化も小さくなるため、小さな温度差で大量の熱交換を行うことが可能になるという優位性がある。また、蒸留塔の塔頂から得られる気体の凝縮熱により発生させた水蒸気を圧縮した後、加水分解原料液との熱交換により凝縮させることで、圧縮しない場合より凝縮温度を高くすることができ、蒸留塔の塔頂から得られる気体の凝縮が加水分解原料液の気化より低温で起きる場合にも気体の凝縮熱を原料液の気化に利用することが可能である。ここで水蒸気の圧縮に用いる圧縮機の形式は特に限定されないが、例えばスクリュー式圧縮機が吐出側の圧力変動を小さくできる点で好ましい。
また、蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られた液を、主に水及び塩化水素からなる水相と、主にモノクロルベンゼンからなる油相に分離し、該油相の一部を蒸留塔の塔頂部に供給することが好ましい。
分離した油相の一部を蒸留塔の塔頂部に戻すことで、蒸留塔で水の実質的全量を塔頂に留去するのに必要なモノクロルベンゼン量の確保が容易になると同時に、蒸留塔内でのモノクロルベンゼンとフェノールの分離度を高めるのに必要な還流を確保することができる。原料分離した油相を蒸留塔に戻すには高さの差(ヘッド)を利用してもよいし、ポンプを用いてもよいが、蒸留塔に戻す油相の流量、あるいは蒸留塔外に抜き出される油相との流量比を適切に保つため、流路内に流量制御弁を備えることが望ましい。蒸留塔の外部に抜き出した油相はベンゼン等の低沸不純物を蒸留により除去した後、加水分解反応の原料の一部として原料気化工程にリサイクルして使用できる。
以下本発明を実施例により説明する。
実施例1
本発明は図1のフロー及び表1の物質収支により最適に実施できる。
モノクロルベンゼンと水を1:2.44のモル比で混合し、加水分解原料液(流体番号1a)を調整する。これを圧力0.21MPaの過熱水蒸気と熱交換器(A)にて、全モル数の78%を気化させる。得られたガスと液の混合物(流体番号1b)を更に熱交換器(B)にて0.8MPaスチームにより加熱して完全に気化したのち、更に加熱炉(C)で455℃まで昇温したガス(流体番号1c)を、塩化銅のゼオライト担持触媒を充填した断熱型の加水分解反応器(D)に供給する。加水分解反応器で、塩化銅のゼオライト担持触媒を用い、フィードしたモノクロルベンゼンの21.7%を水と反応させ、フェノールと塩化水素を生成させる。このとき、フェノール1モルにつき0.03モルのベンゼンが副生する。反応で得られた、フェノール、塩化水素および未反応のモノクロルベンゼン、水を含む反応混合物(流体番号2a)を熱交換器(E)にて圧力0.8MPaの水との熱交換によりスチームを発生させながら175℃まで冷却したガス(流体番号2b)を蒸留分離工程の蒸留塔(F)に供給する。発生した圧力0.8MPaのスチームの一部は、原料気化工程の熱交換器(B)で加水分解原料を完全に気化するための熱源として利用する。
実施例1
本発明は図1のフロー及び表1の物質収支により最適に実施できる。
モノクロルベンゼンと水を1:2.44のモル比で混合し、加水分解原料液(流体番号1a)を調整する。これを圧力0.21MPaの過熱水蒸気と熱交換器(A)にて、全モル数の78%を気化させる。得られたガスと液の混合物(流体番号1b)を更に熱交換器(B)にて0.8MPaスチームにより加熱して完全に気化したのち、更に加熱炉(C)で455℃まで昇温したガス(流体番号1c)を、塩化銅のゼオライト担持触媒を充填した断熱型の加水分解反応器(D)に供給する。加水分解反応器で、塩化銅のゼオライト担持触媒を用い、フィードしたモノクロルベンゼンの21.7%を水と反応させ、フェノールと塩化水素を生成させる。このとき、フェノール1モルにつき0.03モルのベンゼンが副生する。反応で得られた、フェノール、塩化水素および未反応のモノクロルベンゼン、水を含む反応混合物(流体番号2a)を熱交換器(E)にて圧力0.8MPaの水との熱交換によりスチームを発生させながら175℃まで冷却したガス(流体番号2b)を蒸留分離工程の蒸留塔(F)に供給する。発生した圧力0.8MPaのスチームの一部は、原料気化工程の熱交換器(B)で加水分解原料を完全に気化するための熱源として利用する。
蒸留塔は濃縮部と回収部を有し、塔頂にコンデンサー、塔底にリボイラーを備える。塔頂圧力は0.15MPaに保って運転される。蒸留塔の塔頂から得られるモノクロルベンゼン、水、塩化水素に富むガス(流体番号3a)はコンデンサー(G)にて水と熱交換の熱交換により圧力0.1MPaのスチーム(流体番号8b)を発生させながらその大部分を凝縮させ、凝縮した液は分液槽(I)に送る。また未凝縮のガスはベントコンデンサー(H)にて冷却水との熱交換により完全に凝縮させ同じく分液槽(I)に送る。蒸留塔のコンデンサーで発生させた圧力0.1MPaのスチームは、圧縮機(L)(総合効率67%)を用いて0.21MPaの過熱スチーム(流体番号8c)とし、原料気化工程の熱交換器(A)で加水分解原料液を気化する際の熱源として利用する。分液槽では凝縮した液を、主に水および塩化水素からなる水相と、主にモノクロルベンゼンからなる油相に分離する。分離した水相(流体番号4)は外部に抜き出す。分離した油相はポンプ(J)を用いてその一部(流体番号5)を塔頂に還流として供給し、残り(流体番号6)は外部に抜き出す。蒸留塔の塔底液の一部はリボイラー(K)により加熱して塔に戻し、その残りとしてフェノールに富む液(流体番号7)を得る。
このようにして蒸留分離工程の蒸留塔塔頂から得られるガスの凝縮熱を原料気化工程での原料の気化ための熱源として用いることにより、加熱炉での燃料、コンデンサーでの冷却水、および蒸留塔リボイラーでの外部からのスチームの使用料を著しく低減させ、省エネルギー的にモノクロルベンゼンの加水分解によりフェノール、塩化水素を製造することができる。
A:熱交換器
B:熱交換器
C:加熱炉
D:加水分解反応器
E:熱交換器
F:蒸留塔
G:コンデンサー
H:ベントコンデンサー
I:分液槽
J:ポンプ
K:リボイラー
L:圧縮機
B:熱交換器
C:加熱炉
D:加水分解反応器
E:熱交換器
F:蒸留塔
G:コンデンサー
H:ベントコンデンサー
I:分液槽
J:ポンプ
K:リボイラー
L:圧縮機
Claims (3)
- 下記の工程を含むモノクロルベンゼンの加水分解方法であって、蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られる熱の少なくとも一部を、直接又は間接に、原料気化工程において加水分解原料液を気化させるための熱源として用いるモノクロルベンゼンの加水分解方法。
原料気化工程:モノクロルベンゼン及び水を含有する加水分解原料液を加熱して気化し、加水分解原料気体を得る工程
加水分解反応工程:原料気化工程で得られた加水分解原料気体を加水分解触媒の存在下に加水分解反応に付し、モノクロルベンゼンの少なくとも一部をフェノールと塩化水素に変換し、フェノール、未反応モノクロルベンゼン、水及び塩化水素を含有する加水分解反応混合物を得る工程
蒸留分離工程:加水分解反応工程で得られた加水分解反応混合物を蒸留塔に供給し、蒸留塔の塔頂部に主にモノクロルベンゼンからなる液を供給し、塔頂からモノクロルベンゼン、塩化水素及び水に富む気体を得、塔底からフェノールに富む液体を得る工程 - 蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体と水の間で熱交換することにより水蒸気を得、該水蒸気を昇圧し、該昇圧した水蒸気の熱を加水分解原料液を気化させるための熱源として用いる請求項1記載の方法。
- 蒸留分離工程の蒸留塔の塔頂から得られる気体を凝縮させて得られた液を、主に水及び塩化水素からなる水相と、主にモノクロルベンゼンからなる油相に分離し、該油相の一部を蒸留塔の塔頂部に供給する請求項1記載の方法。
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