JP2008030678A - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】先行車との接触回避制御中に、ドライバがアクセルペダルを急に戻すと、車両に大きい制動が発生してしまう。
【解決手段】接触回避制動トルク算出部20は、自車両の速度、先行車までの車間距離および相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクTwを算出し、ドライバ要求制駆動トルク算出部30は、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクTdを算出する。要求制駆動トルク制限処理部50は、接触回避制動トルクTwとドライバ要求制駆動トルクTdを加算して得られる要求制駆動トルクTrに対して、リミット処理を施し、リミット処理後の要求制駆動トルクTr_lmtを出力する。エンジンECU5およびトランスミッションECU4は、リミット処理後の要求制駆動トルクTr_lmtに基づいて求められるエンジントルク指令TE_COMおよび変速比指令RATIO_COMに基づいて、車両の制駆動を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】接触回避制動トルク算出部20は、自車両の速度、先行車までの車間距離および相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクTwを算出し、ドライバ要求制駆動トルク算出部30は、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクTdを算出する。要求制駆動トルク制限処理部50は、接触回避制動トルクTwとドライバ要求制駆動トルクTdを加算して得られる要求制駆動トルクTrに対して、リミット処理を施し、リミット処理後の要求制駆動トルクTr_lmtを出力する。エンジンECU5およびトランスミッションECU4は、リミット処理後の要求制駆動トルクTr_lmtに基づいて求められるエンジントルク指令TE_COMおよび変速比指令RATIO_COMに基づいて、車両の制駆動を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルク、および、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクに基づいて、車両の制駆動を制御する車両用走行制御装置に関する。
従来、アクセルペダルの踏み込み量に対応する駆動トルク発生量を、先行車との接触可能性に基づいて補正する技術が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の技術では、先行車との接触回避制御中に、ドライバがアクセルペダルを急に戻すと、車両に強い制動力が発生してしまうという問題があった。
(1)本発明による車両用走行制御装置は、自車両の速度、先行車までの車間距離、および、自車両に対する先行車の相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出し、算出した接触回避制動トルクおよびドライバ要求制駆動トルクに基づいて算出される要求制駆動トルクに基づいて、車両の制駆動を制御する装置であって、ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、要求制駆動トルクの減少を抑制することを特徴とする。
(2)本発明による車両用走行制御装置は、自車両の速度、先行車までの車間距離、および、自車両に対する先行車の相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出し、算出した接触回避制動トルクおよびドライバ要求制駆動トルクに基づいて算出される要求制駆動トルクに基づいて、自動変速機の変速比およびエンジントルク指令値を算出し、算出した変速比に基づいて、自動変速機を制御するととともに、算出したエンジントルク指令値に基づいて、エンジンを制御する装置であって、ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、エンジンの回転数の上昇を抑制することを特徴とする。
(2)本発明による車両用走行制御装置は、自車両の速度、先行車までの車間距離、および、自車両に対する先行車の相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出し、算出した接触回避制動トルクおよびドライバ要求制駆動トルクに基づいて算出される要求制駆動トルクに基づいて、自動変速機の変速比およびエンジントルク指令値を算出し、算出した変速比に基づいて、自動変速機を制御するととともに、算出したエンジントルク指令値に基づいて、エンジンを制御する装置であって、ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、エンジンの回転数の上昇を抑制することを特徴とする。
(1)本発明による車両用走行制御装置によれば、ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、要求制駆動トルクの減少を抑制するので、ドライバのアクセルペダルオフ操作時に、車両に過大な制動力が発生するのを防ぐことができる。
(2)本発明による車両用走行制御装置によれば、ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、エンジンの回転数の上昇を抑制するので、ドライバのアクセルペダルオフ操作時に、エンジン回転数が急に吹け上がるのを防ぐことができる。
(2)本発明による車両用走行制御装置によれば、ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、エンジンの回転数の上昇を抑制するので、ドライバのアクセルペダルオフ操作時に、エンジン回転数が急に吹け上がるのを防ぐことができる。
−第1の実施の形態−
図1は、第1の実施の形態における車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。第1の実施の形態における車両用走行制御装置は、車間距離センサ1と、アクセル開度センサ2と、車速センサ3と、トランスミッションECU4と、エンジンECU5と、スロットルアクチュエータ6と、制駆動トルク制御ECU10とを備える。
図1は、第1の実施の形態における車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。第1の実施の形態における車両用走行制御装置は、車間距離センサ1と、アクセル開度センサ2と、車速センサ3と、トランスミッションECU4と、エンジンECU5と、スロットルアクチュエータ6と、制駆動トルク制御ECU10とを備える。
車間距離センサ1は、例えば、レーザレーダを備えており、自車両前方にレーザ光を送出して、反射光を受光することにより、先行車両を検出するとともに、先行車両との間の車間距離L、および、自車両に対する先行車両の相対速度Vrを検出する。相対速度Vrは、車間距離Lの時間変化に基づいて求めることができる。車間距離センサ1によって検出される車間距離Lおよび相対速度Vrは、制駆動トルク制御ECU10に出力される。
アクセル開度センサ2は、ドライバのアクセルペダル踏み込み量APOを検出して、制駆動トルク制御ECU10に出力する。車速センサ3は、自車両の速度Vsを検出して、制駆動トルク制御ECU10に出力する。
トランスミッションECU4は、変速比を無段階に変更することができる自動変速機(不図示)の変速比RATIOを検出して、制駆動トルク制御ECU10に出力する。トランスミッションECU4は、また、制駆動トルク制御ECU10から出力される変速比指令値、および、後述する制御実行フラグflg_MBに基づいて、自動変速機の変速比を制御する。すなわち、制御実行フラグflg_MBが1の場合には、制動制御実行状態と判定して、自動変速機の変速比が変速比指令値と一致するように制御し、制御実行フラグflg_MBが0の場合には、制動制御停止状態と判定して、ドライバのアクセル踏み込み量APOと車速Vsに応じた変速比を設定して、自動変速機の変速比を制御する。
エンジンECU5は、制駆動トルク制御ECU10から出力されるエンジントルク指令値、および、後述する制御実行フラグflg_MBに基づいて、スロットル開度を算出し、スロットルアクチュエータ6にスロットル開度信号を出力する。すなわち、エンジンECU5は、制御実行フラグflg_MBが1の場合には制動制御実行状態と判定し、駆動力制御ECU10から出力されるエンジントルク指令値に基づいたエンジントルクが出力されるように、スロットルアクチュエータ6を制御する。一方、制御実行フラグflg_MBが0の場合には、制動制御停止状態と判定して、ドライバのアクセル踏み込み量APOに応じたエンジントルクが出力されるように、スロットルアクチュエータ6を制御する。スロットルアクチュエータ6は、スロットル開度信号に基づいて、スロットルバルブの開度を調整する。
制駆動トルク制御ECU10は、マイクロコンピュータとその周辺部品により構成され、制御周期(例えば、10ms)ごとに、車間距離センサ1、アクセル開度センサ2、車速センサ3、および、トランスミッションECU4からの信号を取り込んで、トランスミッションECU4およびエンジンECU5に指令値を出力する。制駆動トルク制御ECU10は、図1に示すように、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される接触回避制動トルク算出部20、ドライバ要求制駆動トルク算出部30、制御実行判定部40、要求制駆動トルク制限処理部50、制駆動トルク制御部60、アクセルオフ判定部70、および、加算部80を備える。
図2は、接触回避制動トルク算出部20の内部で行われる制御内容を表したブロック図である。接触回避制動トルク算出部20は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される衝突時間依存制動トルク算出部21と、車間時間依存制動トルク算出部22と、セレクトロー処理部23とを備える。
衝突時間依存制動トルク算出部21は、車間距離センサ1によって検出される車間距離Lおよび相対速度Vrに基づいて、次式(1)より、衝突時間TTCを算出するとともに、次式(2)より、接触回避制動トルクTw_ttcを算出する。
TTC=L/Vr (1)
ただし、|Vr|<0.1km/hの場合には、|Vr|=0.1km/hとする。
Tw_ttc=K_ttc×(TTC−TTC_TH)×Vr (2)
ただし、Tw_ ttc>0の場合には、Tw_ ttc=0とする。また、式(2)におけるK_ ttc(K_ ttc>0)は所定の定数、TTC_TH(TTC_TH>0)は所定のしきい値である。
TTC=L/Vr (1)
ただし、|Vr|<0.1km/hの場合には、|Vr|=0.1km/hとする。
Tw_ttc=K_ttc×(TTC−TTC_TH)×Vr (2)
ただし、Tw_ ttc>0の場合には、Tw_ ttc=0とする。また、式(2)におけるK_ ttc(K_ ttc>0)は所定の定数、TTC_TH(TTC_TH>0)は所定のしきい値である。
なお、衝突時間TTCは、先行車に対する現在の自車両の接近度合を示す物理量であり、現在の走行状況が継続した場合、つまり自車速Vsおよび相対車速Vrが一定の場合に、何秒後に車間距離Lがゼロとなり自車両と先行車両とが接触するかを示す値である。衝突時間TTCの値が小さいほど、先行車への接触が緊迫し、先行車への接近度合が大きいことを意味している。また、接触回避制動トルクTw_ttcは、値が小さくなるほど、制動力が大きくなる。
車間時間依存制動トルク算出部22は、車間距離センサ1によって検出される車間距離L、および、車速センサ3によって検出される車速Vsに基づいて、次式(3)より、車間時間THWを算出するとともに、次式(4)より、接触回避制動トルクTw_thwを算出する。
THW=L/Vs (3)
ただし、Vs<1km/hの場合には、Vs=1km/hとする。
Tw_thw=K_thw×(THW−THW_TH)×Vs (4)
ただし、Tw_ thw>0の場合には、Tw_ thw=0とする。また、式(4)におけるK_ thw(K_ thw>0)は所定の定数、THW_TH(THW_TH>0)は所定のしきい値である。
THW=L/Vs (3)
ただし、Vs<1km/hの場合には、Vs=1km/hとする。
Tw_thw=K_thw×(THW−THW_TH)×Vs (4)
ただし、Tw_ thw>0の場合には、Tw_ thw=0とする。また、式(4)におけるK_ thw(K_ thw>0)は所定の定数、THW_TH(THW_TH>0)は所定のしきい値である。
なお、車間時間THWは、想定される将来の先行車の車速変化による車間時間TTCへの影響度合、つまり相対車速Vrが変化すると仮定したときの影響度合を示す物理量である。式(3)で示すように、車間時間THWは、車間距離Lを自車速Vsで除したものであり、先行車の現在位置に自車両が到達するまでの時間を表す。この車間時間THWが大きい場合には、先行車の車速が変化しても、先行車までの接近度合には大きな影響を与えないことを示す。また、接触回避制動トルクTw_thwは、値が小さくなるほど、制動力が大きくなる。
セレクトロー処理部23は、衝突時間依存制動トルク算出部21によって算出される接触回避制動トルクTw_ttcと、車間時間依存制動トルク算出部22によって算出される接触回避制動トルクTw_thwとを比較し、値の小さい方(制動力の大きい方)を接触回避制動トルクTwとして出力する。この時、どちらの接触回避制動トルクが選択されたかを示す信号Select_Twも出力する。この信号Select_Twは、Tw_ttcが選択された場合には、Select_Tw=Select_ttcと設定され、Tw_thwが選択された場合には、Select_Tw=Select_thwと設定される。
ドライバ要求制駆動トルク算出部30は、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクTdを算出する。具体的には、アクセル開度センサ2によって検出されるアクセルペダル踏み込み量APO、および、車速センサ3によって検出される車速Vsに基づいて、ドライバ要求制駆動トルクTdを算出する。
図3は、車速Vsおよびアクセルペダル踏み込み量APOと、ドライバ要求制駆動トルクTdとの関係の一例を示す図である。図3に示すように、車速Vsが低いほど、また、アクセルペダル踏み込み量APOが大きいほど、ドライバ要求制駆動トルクTdは大きくなる。ドライバ要求制駆動トルク算出部30は、図3に示すようなデータ(マップ)を保有しており、このデータと、車速Vsおよびアクセルペダル踏み込み量APOとに基づいて、ドライバ要求制駆動トルクTdを求める。
加算部80は、接触回避制動トルク算出部20から出力される接触回避制動トルクTwと、ドライバ要求制駆動トルク算出部30から出力されるドライバ要求制駆動トルクTdとを加算することにより、要求制駆動トルクTrを求める。
制御実行判定部40は、先行車との接触を回避するための減速制御を行うか否かを判断するための制御実行フラグflg_MBの設定を行う。図4は、制御実行判定部40によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS1では、制御実行フラグflg_MBが0に設定されているか否かを判定する。ただし、制御実行フラグflg_MBの初期値は0とする。制御実行フラグflg_MBが0に設定されていると判定するとステップS2に進み、1に設定されていると判定すると、ステップS4に進む。
ステップS2では、接触回避制動トルク算出部20によって求められる接触回避制動トルクTwが所定のしきい値Tw_th(Tw_th<0)より小さいか否かを判定する。接触回避制動トルクTwが所定のしきい値Tw_thより小さいと判定すると、ステップS3に進み、制御実行フラグflg_MBを1に設定する。一方、接触回避制動トルクTwが所定のしきい値Tw_th以上である場合には、何もせずに、制御実行フラグflg_MBを0の状態で維持する。
ステップS4では、接触回避制動トルク算出部20によって求められる接触回避制動トルクTwが0以上であるか否かを判定する。0以上であると判定すると、ステップS5に進み、制御実行フラグflg_MBを0に設定する。一方、接触回避制動トルクTwが0未満であると判定すると、何もせずに、制御実行フラグflg_MBを1の状態で維持する。制御実行フラグflg_MBは、トランスミッションECU4およびエンジンECU5に出力される。
アクセルオフ判定部70は、アクセル開度センサ2によって検出されるアクセルペダル踏み込み量APOに基づいて、ドライバがアクセルオフ操作を行ったか否かを判定する。図5は、アクセルオフ判定部70の内部で行われる制御内容を表したブロック図である。アクセルオフ判定部70は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成されるアクセル操作速度算出部71と、アクセルオフ動作判定部72とを備える。
アクセル操作速度算出部71は、次式(5)より、アクセル操作速度dAPOを求める。ただし、式(5)中のsは、ラプラス演算子である。式(5)により求められるアクセル操作速度dAPOは、アクセル開度センサ2によって検出されるアクセルペダル踏み込み量APOに対して、微分演算に時定数τAの一次遅れ処理を施したものである。
dAPO=APO・{s/(τAs+1)} (5)
dAPO=APO・{s/(τAs+1)} (5)
アクセルオフ動作判定部72は、アクセル開度センサ2によって検出される踏み込み量APO、および、アクセル操作速度算出部71によって算出されるアクセル操作速度dAPOに基づいて、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFを設定する。図6は、アクセルオフ動作判定部72によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS10では、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが0に設定されているか否かを判定する。ただし、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFの初期値は0とする。アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが0に設定されていると判定するとステップS11に進み、1に設定されていると判定すると、ステップS13に進む。
ステップS11では、アクセル開度センサ2によって検出されるアクセルペダル踏み込み量APOが所定のしきい値APO_OFF_TH(APO_OFF_TH>0)より小さく、かつ、アクセル操作速度算出部71によって算出されるアクセル操作速度dAPOが所定のしきい値dAPO_OFF_TH(dAPO_OFF_TH<0)より小さいか否かを判定する。APO<APO_OFF_TH、かつ、dAPO<dAPO_OFF_THが成立する場合には、アクセルオフ動作であると判定して,ステップS12に進む。
ステップS12では、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFを1に設定する。一方、ステップS11の判定を否定した場合には、アクセルペダル踏み込み中であると判断して、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFを0の状態で維持する。
ステップS13では、アクセル開度センサ2によって検出されるアクセルペダル踏み込み量APOが所定のしきい値APO_ON_TH(APO_ON_TH>APO_OFF_TH)より大きいか、または、アクセル操作速度算出部71によって算出されるアクセル操作速度dAPOが所定のしきい値dAPO_ON_TH(dAPO_ON_TH>0)より大きいか否かを判定する。APO>APO_ON_TH、または、dAPO>dAPO_ON_THが成立する場合には、アクセルオン動作であると判定して、ステップS14に進む。
ステップS14では、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFを0に設定する。一方、ステップS13の判定を否定した場合には、アクセルオフ動作が継続中であると判断して、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFを1の状態で維持する。
図7は、要求制駆動トルク制限処理部50の内部で行われる制御内容を表したブロック図である。要求制駆動トルク制限処理部50は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される要求制駆動トルク下限値算出部51と、要求制駆動トルク下限リミッタ処理部52とを備える。要求制駆動トルク下限値算出部51は、車速センサ3によって検出される車速Vs、および、接触回避制動トルク算出部20から出力される信号Select_Twに基づいて、要求制駆動トルク下限値Tr_minを求める。この要求制駆動トルク下限値Tr_minは、要求制駆動トルクTrのリミット値である。
図8は、車速Vsと要求制駆動トルク下限値Tr_minとの関係を示す図であり、実線は、Select_Tw=Select_ttcの時の関係を、点線は、Select_Tw=Select_thwの時の関係をそれぞれ示している。接触回避制動トルクTwとして、接触回避制動トルクTw_ ttcが選択されている場合には、接触回避制動トルクTw_ thwが選択されている場合に比べて、車両に発生させる制動力の制限量を小さくする(制動トルクの絶対値は大きくなる)ために、要求制駆動トルク下限値Tr_minを小さくしている。すなわち、自車両が先行車両に急接近する場合や、自車両の前に急な割り込み車両が出現した場合に、自車両に大きな制動力を発生させるために、要求制駆動トルクTrのリミット値である要求制駆動トルク下限値Tr_minを小さくしている(制限量を小さくしている)。また、強いエンジンブレーキを実現するためには、車速が高くなるほど、より高いエンジン回転数が要求されるので、エンジンブレーキによる減速制御実行時のエンジン音を抑えるために、車速が高くなるほど、要求制駆動トルク下限値Tr_minを大きくしている(制限量を大きくし、制動トルクの絶対値を小さくしている)。
要求制駆動トルク下限リミッタ処理部52は、アクセルオフ判定部70から出力されるアクセルオフ判定フラグflg_APO_OFF、加算部80から出力される要求制駆動トルクTr、および、要求制駆動トルク下限値算出部51で求められる要求制駆動トルク下限値Tr_minに基づいて、後述する制駆動トルク制御部60に出力するための要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtを求める。
図9は、要求制駆動トルク下限リミッタ処理部52によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS20では、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが0に設定されているか否かを判定する。アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが0に設定されていると判定するとステップS21に進み、1に設定されていると判定すると、ステップS22に進む。ステップS21では、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrを要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに設定する。すなわち、ドライバのアクセルオフ操作が行われていないので、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrを制限する処理を行わない。
ステップS22では、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrが要求制駆動トルク下限値算出部51で求められる要求制駆動トルク下限値Tr_minより小さいか否かを判定する。要求制駆動トルクTrが要求制駆動トルク下限値Tr_minより小さいと判定するとステップS23に進む。ステップS23では、要求制駆動トルク下限値Tr_minを要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに設定する。すなわち、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrを、要求制駆動トルク下限値Tr_minの値に制限するリミット処理を行う。
一方、ステップS22において、要求制駆動トルクTrが要求制駆動トルク下限値Tr_min以上であると判定すると、ステップS24に進む。ステップS24では、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrを要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに設定する。すなわち、要求制駆動トルクTrを制限する処理は行われない。
図10は、制駆動トルク制御部60の内部で行われる制御内容を表したブロック図である。制駆動トルク制御部60は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される変速比指令設定部61と、エンジントルク指令算出部62とを備える。変速比指令設定部61は、車速センサ3によって検出される車速Vs、および、要求制駆動トルク制限処理部50から出力される要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに基づいて、変速比指令値RATIO_COMを求める。
図11(a)および図11(b)は、車速および駆動トルク指令値と、自動変速機の変速比との関係を示す図であり、図11(a)は加速側のデータを、図11(b)は減速側のデータをそれぞれ示している。図11(a)に示すように、車速が低くなるほど、また、加速時の駆動トルク指令値が大きくなるほど(駆動力が大きくなるほど)、変速比は大きくなる。また、図11(b)に示すように、車速が低くなるほど、また、減速時の制動力が大きくなるほど、変速比は大きくなる。変速比指令値設定部61は、図11(a)および図11(b)に示すようなデータ(マップ)を保有しており、このデータと、車速Vsおよび要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに基づいて、変速比指令値RATIO_COMを求める。求めた変速比指令値RATIO_COMは、トランスミッションECU4に出力される。
エンジントルク指令算出部62は、次式(6)より、エンジントルク指令値TE_COMを算出して、エンジンECU5に出力する。
TE_COM=Tr_lmt/(Gf×RATIO) (6)
ただし、RATIOは、トランスミッションECU4によって検出される変速比であり、Gfは、ファイナルギヤ比である。
TE_COM=Tr_lmt/(Gf×RATIO) (6)
ただし、RATIOは、トランスミッションECU4によって検出される変速比であり、Gfは、ファイナルギヤ比である。
図12は、上述した制駆動トルク制御ECU10の内部で行われる処理内容を簡単にまとめたフローチャートである。車両が起動すると、制駆動トルク制御ECU10は、ステップS110の処理を開始する。ステップS110において、アクセルオフ判定部70は、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFを設定する。アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFの設定方法は、図6に示すフローチャートを用いて説明したので、ここでは詳しい説明は省略する。
ステップS110に続くステップS120において、接触回避制動トルク算出部20は、上述した方法により、接触回避制動トルクTwを算出する。ステップS120に続くステップS130において、制御実行判定部40は、制御実行フラグflg_MBの設定を行う。制御実行フラグflg_MBの設定方法は、図4に示すフローチャートを用いて説明したので、ここでは詳しい説明は省略する。
ステップS130に続くステップS140において、ドライバ要求制駆動トルク算出部30は、上述した方法により、ドライバ要求制駆動トルクTdを算出して、ステップS150に進む。ステップS150において、加算部80は、接触回避制動トルク算出部20から出力される接触回避制動トルクTwと、ドライバ要求制駆動トルク算出部30から出力されるドライバ要求制駆動トルクTdとを加算することにより、要求制駆動トルクTrを算出する。
ステップS150に続くステップS160において、要求制駆動トルク制限処理部50は、上述した方法により、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrに対してリミット処理を行い、要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtを求める。要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtを求めると、ステップS170に進む。
ステップS170において、制駆動トルク制御部60は、要求制駆動トルク制限処理部50から出力される要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに基づいて、上述した方法により、エンジントルク指令値TE_COMを算出する。ステップS170に続くステップS180において、制駆動トルク制御部60は、要求制駆動トルク制限処理部50から出力される要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに基づいて、変速比指令値RATIO_COMを求める。ステップS180に続くステップS190では、ステップS170で求めたエンジントルク指令値TE_COMをエンジンECU5に出力するとともに、ステップS180で求めた変速比指令値RATIO_COMをトランスミッションECU4に出力する。
図13は、トランスミッションECU4によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS200では、制御実行フラグflg_MBが1に設定されているか否かを判定する。制御実行フラグflg_MBが1に設定されていると判定すると、ステップS210に進む。ステップS210では、自動変速機(不図示)の変速比が制駆動トルク制御部60から出力される変速比指令値RATIO_COMとなるように制御する。
一方、ステップS200において、制御実行フラグflg_MBが0に設定されていると判定すると、ステップS220に進む。ステップS220では、通常の制御、すなわち、ドライバのアクセル踏み込み量と車速に応じた変速比を設定し、自動変速機の変速比が設定した変速比になるように制御する。
図14は、エンジンECU5によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS300では、制御実行フラグflg_MBが1に設定されているか否かを判定する。制御実行フラグflg_MBが1に設定されていると判定すると、ステップS310に進む。ステップS310では、制駆動トルク制御部60から出力されるエンジントルク指令値TE_COMに基づいて、スロットル開度を算出し、スロットルアクチュエータ6にスロットル開度信号を出力する。スロットルアクチュエータ6は、スロットル開度信号に基づいて、スロットルバルブの開度を調整する。
一方、ステップS300において、制御実行フラグflg_MBが0に設定されていると判定すると、ステップS320に進む。ステップS320では、通常の制御、すなわち、ドライバのアクセル踏み込み量に応じたエンジントルクが出力されるように、スロットルアクチュエータ6を制御する。
図15は、要求制駆動トルク制限処理部50を設けない従来の装置の制御結果と、第1の実施の形態における車両用走行制御装置の制御結果とを示す図である。図15では、上から順に、アクセル踏み込み量APO、トルク指令、変速比指令値、および、エンジン回転数をそれぞれ示している。また、トルク指令のグラフには、ドライバ要求制駆動トルクTd、接触回避制動トルクTw、および、要求制駆動トルクのグラフをそれぞれ示している。点線は、従来の装置の制御結果を示しており、実線は、第1の実施の形態における車両用走行制御装置の制御結果を示している。
先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクが算出されている状態で、時刻t1において、ドライバがアクセルペダルを離すと、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少するので、要求制駆動トルクも減少する。この時、要求制駆動トルクに対してリミット処理を行わない従来の装置では、要求制駆動トルクが急減するために、急なシフトダウン、および、エンジン回転数の急な吹け上がりが生じ、車両にも強い制動力が発生する。
これに対して、第1の実施の形態における車両用走行制御装置では、要求制駆動トルクに対してリミット処理を行っているため、リミット処理を行わない従来の装置に対して、要求制駆動トルクの絶対値が小さくなる(制動力が小さくなる)。従って、変速比指令値およびエンジン回転数も、従来の装置に対して、小さい値となる。
すなわち、第1の実施の形態における車両用走行制御装置では、ドライバがアクセルペダルオフ操作を行った場合には、要求制駆動トルクに対してリミット処理を行うので、急なシフトダウンや、エンジン回転数の急な吹け上がりという問題は生じない。また、車両に過大な制動力が発生することがないので、ドライバが違和感を感じることもない。
図16および図17は、第1の実施の形態における車両用走行制御装置によって行われる制御シミュレーション結果の一例を示す図である。図16は、先行車に緩やかに接近している状況で、ドライバがアクセルペダルを離した時の制御結果を示しており、図17は、先行車に急接近している状況で、ドライバがアクセルペダルを離した時の制御結果を示している。
図16では、アクセルペダルオフ時の車間距離が9mで、相対速度が−3km/hとなっていることから分かるように、自車両が先行車両に対して緩やかに接近している状況を想定している。この場合、接触回避制動トルクTwとしては、車間距離と自車速Vsとに基づいて求められる接触回避制動トルクTw_thwが選択されている。従って、運転者がアクセルペダルを急に離すと、上述したように、要求制駆動トルクに強い制限がかかる(制限量が大きい)。図16に示す例では、アクセルペダルオフ時の接触回避制動トルクTwは、−573(Nm)であり、ドライバ要求制駆動トルクTdは、−104(Nm)であるから、要求制駆動トルクTrは、−677(Nm)となるが、要求制駆動トルク制限処理部50によってリミッタ処理が行われた要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtは、−231(Nm)となっている。これにより、強いエンジンブレーキは抑えられ、エンジン回転数の上昇も3000(rpm)以下となっている。また、アクセルペダルオフ後には、徐々に車間距離が広がっていることも分かる。
図17は、自車速が67km/hで、相対速度が−10km/h〜−15km/hで先行車に急接近している場合の制御結果を示している。この場合、接触回避制動トルクTwとしては、車間距離と相対速度Vrとに基づいて求められる接触回避制動トルクTw_ttcが選択されている。従って、要求制駆動トルクTrに対する制限量は、接触回避制動トルクTw_thwが選択されている場合に比べて小さいため(図8参照)、車両には強い制動力が発生する。
第1の実施の形態における車両用走行制御装置によれば、自車速Vs、先行車までの車間距離L、および、自車両に対する先行車両の相対速度Vrに基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクTwを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクTdを算出し、算出した接触回避制動トルクTw、および、ドライバ要求制駆動トルクTdに基づいて算出される要求制駆動トルクTrに基づいて、車両の制駆動を制御する装置であって、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少した場合に、要求制駆動トルクTrを制限する処理を行う。これにより、ドライバのアクセルオフ時に、車両に過大な制動力が発生するのを防ぐことができる。また、要求制駆動トルクTrに基づいて、エンジンブレーキを発生させる車両システムにおいては、急なシフトダウンや、エンジン回転数の急な吹け上がりを抑制することができる。
特に、第1の実施の形態における車両用走行制御装置によれば、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少した場合に、要求制駆動トルクTrの絶対値が所定トルクより小さくなるように、要求制駆動トルクTrを制限するので、車両に過大な制動力が発生するのを確実に防ぐことができる。
また、第1の実施の形態における車両用走行制御装置では、車速が高くなるほど、接触回避制動トルクTrの制限量を大きくするので、車速の高い領域において、エンジン回転数の上昇を効果的に抑制し、エンジン音を効果的に抑えることができる。
第1の実施の形態における車両用走行制御装置では、車間距離Lおよび車速Vsに基づいて、第1の接触回避制動トルクTw_thwを算出するとともに、車間距離Lおよび相対速度Vrに基づいて、第2の接触回避制動トルクTw_ttcを算出し、絶対値の大きい方を接触回避制動トルクTrとして算出している。これにより、自車両と先行車両との関係に応じた適切な接触回避制動トルクを算出することができる。また、接触回避制動トルクTrとして、第2の接触回避制動トルクTw_ttcが選択された場合には、第1の接触回避制動トルクTw_thwが選択された場合に比べて、接触回避制動トルクTrの制限量を小さくするので、先行車両の急減速や、他車両の急な割り込みが発生した場合には、充分な減速を行うことができる。
−第2の実施の形態−
図18は、第2の実施の形態における車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。第2の実施の形態における車両用走行制御装置が第1の実施の形態における車両用走行制御装置と異なるのは、要求制駆動トルク制限処理部500の内部で行われる処理である。
図18は、第2の実施の形態における車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。第2の実施の形態における車両用走行制御装置が第1の実施の形態における車両用走行制御装置と異なるのは、要求制駆動トルク制限処理部500の内部で行われる処理である。
図19は、要求制駆動トルク制限処理部500の内部で行われる制御内容を表したブロック図である。要求制駆動トルク制限処理部500は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される要求制駆動トルク変化量制限値設定部520と、要求制駆動トルク変化量制限処理部530とを備える。
要求制駆動トルク変化量制限値設定部520は、接触回避制動トルク算出部20から出力される信号Select_Twに基づいて、要求制駆動トルク変化量制限値d_Tr_THを求める。すなわち、Select_Tw=Select_ttcの場合には、d_Tr_TH=D_TTC_THとし、Select_Tw=Select_ thwの場合には、d_Tr_TH=D_THW_THとする。ただし、D_TTC_TH>D_THW_THである。この要求制駆動トルク変化量制限値d_Tr_THは、要求制駆動トルクTrの変化量を制限するためのリミット値である。D_TTC_TH>D_THW_THと設定することにより、接触回避制動トルクTwとして、接触回避制動トルクTw_thwが選択されている場合には、接触回避制動トルクTw_ttcが選択されている場合に比べて、制動力の変化制限量を大きくする。
要求制駆動トルク変化量制限処理部530は、アクセルオフ判定部70から出力されるアクセルオフ判定フラグflg_APO_OFF、加算部80から出力される要求制駆動トルクTr、および、要求制駆動トルク変化量制限値設定部520で設定される要求制駆動トルク変化量制限値d_Tr_THに基づいて、後述する制駆動トルク制御部60に出力するための要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtを求める。
図20は、要求制駆動トルク変化量制限処理部530によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS30では、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが1に設定されているか否かを判定する。アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが1に設定されていると判定するとステップS31に進み、0に設定されていると判定すると、ステップS35に進む。ステップS35では、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrを要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに設定する。すなわち、ドライバのアクセルオフ操作が行われていないので、要求制駆動トルクTrを制限する処理は行わない。
ステップS31では、次式(7)が成り立つか否か、すなわち、要求制駆動トルクTrの変化量が所定のしきい値−d_Tr_TH(d_Tr_TH>0)より小さいか否かを判定する。式(7)において、Tr_lmt_1は、前回の処理時に求められた要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtの値である。
Tr−Tr_lmt_1<−d_Tr_TH (7)
Tr−Tr_lmt_1<−d_Tr_TH (7)
ステップS31において、上式(7)が成り立つと判定するとステップ32に進む。ステップS32では、要求制駆動トルクTrの変化量が所定のしきい値−d_Tr_THを超えたので、前回の処理値Tr_lmt_1から、所定値d_Tr_THを減算した値を、要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに設定する。
一方、ステップS31の判定を否定すると、ステップS33に進む。ステップS33では、要求制駆動トルクTrの変化量が所定のしきい値−d_Tr_THを超えていないので、加算部80から出力される要求制駆動トルクTrを要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtに設定する。すなわち、トルク制限処理は行わない。
ステップS32、S33、または、S35の処理を行うと、ステップS34に進む。ステップS34では、Tr_lmt_1として、今回求めた要求制駆動トルクリミッタ処理値Tr_lmtの値を設定する。このTr_lmt_1は、次回の処理時に用いられる。
図21は、第2の実施の形態における車両用走行制御装置の制御結果を示す図である。図21に示すグラフでは、図15と同様に、上から順に、アクセル踏み込み量APO、トルク指令、変速比指令値、および、エンジン回転数をそれぞれ示している。また、トルク指令のグラフには、ドライバ要求制駆動トルクTd、接触回避制動トルクTw、および、要求制駆動トルクのグラフをそれぞれ示している。点線は、要求制駆動トルク制限処理部500を設けない従来の装置の制御結果を示しており、実線は、第2の実施の形態における車両用走行制御装置の制御結果を示している。
図21に示すように、ドライバがアクセルペダルを離すと、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少するので、要求制駆動トルクも減少する。この時、要求制駆動トルクに対してリミット処理を行わない従来の装置では、要求制駆動トルクが急減するために、急なシフトダウン、および、エンジン回転数の急な吹け上がりが生じ、車両にも強い制動力が発生する。
これに対して、第2の実施の形態における車両用走行制御装置では、要求制駆動トルクの変化量に対してリミット処理を行っているため、要求制駆動トルクは急激に変化せず、これにより、変速比指令値およびエンジン回転数の急激な変化を防ぐことができる。
第2の実施の形態における車両用走行制御装置によれば、第1の実施の形態における車両用走行制御装置と同様に、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少した場合に、要求制駆動トルクTrを制限する処理を行うので、ドライバのアクセルオフ時に、車両に過大な制動力が発生するのを防ぐことができる。特に、要求制駆動トルクTrの変化量が所定の変化量より小さくなるように制限するので、要求制駆動トルクの急激な変化を抑制することができる。また、要求制駆動トルクTrに基づいて、エンジンブレーキを発生させる車両システムにおいては、急なシフトダウンや、エンジン回転数の急な吹け上がりを抑制することができる。
−第3の実施の形態−
図22は、第3の実施の形態における車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。第3の実施の形態における車両用走行制御装置では、制駆動トルク制御ECU10bがマイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される接触回避制動トルク算出部20、ドライバ要求制駆動トルク算出部30、制御実行判定部40、制駆動トルク制御部600、アクセルオフ判定部70、および、加算部80を備える。
図22は、第3の実施の形態における車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。第3の実施の形態における車両用走行制御装置では、制駆動トルク制御ECU10bがマイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される接触回避制動トルク算出部20、ドライバ要求制駆動トルク算出部30、制御実行判定部40、制駆動トルク制御部600、アクセルオフ判定部70、および、加算部80を備える。
図23は、制駆動トルク制御部600の内部で行われる制御内容を表したブロック図である。制駆動トルク制御部600は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により構成される変速比指令設定部61と、エンジントルク指令算出部62と、変速比指令リミッタ算出部63と、変速比指令リミッタ処理部64とを備える。変速比指令設定部61およびエンジントルク指令算出部62は、第1の実施の形態における変速比指令設定部61およびエンジントルク指令算出部62と同じ構成である。
変速比指令リミッタ算出部63は、車速センサ3によって検出される車速Vs、および、接触回避制動トルク算出部20から出力される信号Select_Twに基づいて、次式(8)より、変速比指令リミッタ値RATIO_LMTを求める。
RATIO_LMT=(NE_LMT[rpm]×2π・Rt[m])/(Vs[m/s]×60×Gf) (8)
式(8)において、Rtは、車両のタイヤ半径であり、Gfは、ファイナルギヤ比である。また、NE_LMTは、エンジン音の違和感が抑えられるように、変速比を制限するための所定の値である。NE_LMTは、Select_Tw=Select_ttcの場合には、NE_LMT=NE_LMT _TTCとし、Select_Tw=Select_ thwの場合には、NE_LMT=NE_LMT _THWとする。ただし、NE_LMT _TTC>NE_LMT _THWである。これにより、接触回避制動トルクTwとして、接触回避制動トルクTw_thwが選択されている場合には、接触回避制動トルクTw_ttcが選択されている場合に比べて、変速比指令の制限量が大きくなる。
RATIO_LMT=(NE_LMT[rpm]×2π・Rt[m])/(Vs[m/s]×60×Gf) (8)
式(8)において、Rtは、車両のタイヤ半径であり、Gfは、ファイナルギヤ比である。また、NE_LMTは、エンジン音の違和感が抑えられるように、変速比を制限するための所定の値である。NE_LMTは、Select_Tw=Select_ttcの場合には、NE_LMT=NE_LMT _TTCとし、Select_Tw=Select_ thwの場合には、NE_LMT=NE_LMT _THWとする。ただし、NE_LMT _TTC>NE_LMT _THWである。これにより、接触回避制動トルクTwとして、接触回避制動トルクTw_thwが選択されている場合には、接触回避制動トルクTw_ttcが選択されている場合に比べて、変速比指令の制限量が大きくなる。
変速比指令リミッタ処理部64は、アクセルオフ判定部70から出力されるアクセルオフ判定フラグflg_APO_OFF、変速比指令設定部61によって求められる変速比指令値RATIO_COM0、および、変速比指令リミッタ算出部63によって算出される変速比指令リミッタ値RATIO_LMTに基づいて、リミッタ処理後の変速比指令値RATIO_COMを求める。
図24は、変速比指令リミッタ処理部64によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS40では、アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが1に設定されているか否かを判定する。アクセルオフ判定フラグflg_APO_OFFが1に設定されていると判定するとステップS41に進み、0に設定されていると判定すると、ステップS44に進む。ステップS44では、変速比指令設定部61によって求められる変速比指令値RATIO_COM0をリミッタ処理後の変速比指令値RATIO_COMに設定する。すなわち、アクセルオフ操作が行われていないので、変速比制限処理は行わない。
ステップS41では、変速比指令設定部61によって求められる変速比指令値RATIO_COM0が変速比指令リミッタ算出部63によって算出される変速比指令リミッタ値RATIO_LMTより大きいか否かを判定する。RATIO_COM0>RATIO_LMTであると判定するとステップS42に進む。ステップS42では、変速比指令リミッタ算出部63によって算出される変速比指令リミッタ値RATIO_LMTリミッタ処理後の変速比指令値RATIO_COMに設定する。すなわち、変速比指令設定部61によって求められる変速比指令値RATIO_COM0を変速比指令リミッタ値RATIO_LMTの大きさに制限する処理を行う。
一方、ステップS41において、RATIO_COM0>RATIO_LMTが成り立たないと判定すると、ステップS43に進む。ステップS43では、変速比指令設定部61によって求められる変速比指令値RATIO_COM0をリミッタ処理後の変速比指令値RATIO_COMに設定する。すなわち、変速比制限処理は行わない。
図25は、第3の実施の形態における車両用走行制御装置の制御結果を示す図である。図25に示すグラフでは、図15と同様に、上から順に、アクセル踏み込み量APO、トルク指令、変速比指令値、および、エンジン回転数をそれぞれ示している。また、トルク指令のグラフには、ドライバ要求制駆動トルクTd、接触回避制動トルクTw、および、要求制駆動トルクのグラフをそれぞれ示している。点線は、変速比指令値に制限を設けない従来の装置の制御結果を示しており、実線は、第3の実施の形態における車両用走行制御装置の制御結果を示している。
図25に示すように、第3の実施の形態における車両用走行制御装置では、第1および第2の実施の形態における車両用走行制御装置と異なり、要求制駆動トルクにはリミットを設けていない。しかし、変速比指令値に上限を設けることにより、アクセルオフ操作時に、変速比指令値が急激に大きくなるのを防ぎ、結果的に、エンジン回転数が急激に大きくなるのを防ぐことができる。
第3の実施の形態における車両用走行制御装置によれば、自車両の速度、先行車までの車間距離、および、自車両に対する先行車の相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクTwを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクTdを算出し、算出した接触回避制動トルクTwおよびドライバ要求制駆動トルクTdに基づいて算出される要求制駆動トルクTrに基づいて、自動変速機の変速比およびエンジントルク指令値を算出し、算出した変速比に基づいて、自動変速機を制御するととともに、算出したエンジントルク指令値に基づいて、エンジンを制御する装置において、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少した場合に、変速比指令値の上昇を抑制するので、アクセルオフ操作時に、変速比指令値が急激に大きくなるのを防ぎ、結果的に、エンジン回転数が急激に大きくなるのを防ぐことができる。
本発明は、上述した第1〜第3の実施の形態に限定されることはない。例えば、第1および第2の実施の形態における車両用走行制御装置では、自動変速機の変速比およびエンジントルク指令値に基づいてエンジンブレーキを発生させることにより、車両に制動力を発生させたが、ブレーキアクチュエータを制御することによって、車両に制動力を発生させることもできる。また、電動モータを走行駆動源とする電気自動車や燃料電池車において、電動モータを回生運転させることによって、車両に制動力を発生させることもできる。
第3の実施の形態における車両用走行制御装置では、ドライバ要求制駆動トルクTdが減少した場合に、変速比指令値に上限を設けることにより、エンジン回転数が急激に大きくなるのを防いだが、エンジン回転数を所定回転数以下とするための直接的な制御を行うようにしてもよい。この制御を行う場合に、接触回避制動トルクTrとして、第2の接触回避制動トルクTw_ttcが選択された場合には、第1の接触回避制動トルクTw_thwが選択された場合に比べて、エンジン回転数の制限量を小さくするようにしてもよい。この制御によれば、先行車両の急減速や、他車両の急な割り込みが発生した場合には、充分な減速を行うことができる。
車間距離センサ1として、レーザレーダを用いる例を挙げて説明したが、ミリ波レーダ等の他のレーダ装置を用いてもよいし、車載カメラを設けて、車載カメラで撮影した映像に対して、画像処理を施すことにより、車間距離や相対速度を検出するようにしてもよい。
特許請求の範囲の構成要素と第1〜第3の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、車速センサ3が車速検出手段を、車間距離センサ1が先行車検出手段、車間距離検出手段、および、相対速度検出手段を、制駆動トルク制御ECU10が接触回避制動トルク算出手段、ドライバ要求制駆動トルク算出手段、要求制駆動トルク算出手段、要求制駆動トルク制限手段、変速比算出手段、エンジントルク指令値算出手段、エンジン回転数制限手段を、制駆動トルク制御ECU10、トランスミッションECU4およびエンジンECU5が制駆動制御手段を、トランスミッションECU4が自動変速機制御手段を、エンジンECU5およびスロットルアクチュエータ6がエンジン制御手段をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
1…車間距離センサ、2…アクセル開度センサ、3…車速センサ、4…トランスミッションECU、5…エンジンECU、6…スロットルアクチュエータ、10…制駆動トルク制御ECU、20…接触回避制動トルク算出部、21…衝突時間依存制動トルク算出部、22…車間時間依存制動トルク算出部、23…セレクトロー処理部、30…ドライバ要求制駆動トルク算出部、40…制御実行判定部、50…要求制駆動トルク制限処理部、51…要求制駆動トルク下限値算出部、52…要求制駆動トルク下限リミッタ処理部、60…制駆動トルク制御部、61…変速比指令設定部、62…エンジントルク指令算出部、63…変速比指令リミッタ算出部、64…変速比指令リミッタ処理部、70…アクセルオフ判定部、80…加算部、500…要求制駆動トルク制限処理部、520…要求制駆動トルク変化量制限値設定部、530…要求制駆動トルク変化量制限処理部、600…制駆動トルク制御部
Claims (12)
- 自車両の速度を検出する車速検出手段と、
先行車を検出する先行車検出手段と、
前記先行車検出手段によって検出される先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
前記先行車検出手段によって検出される先行車の自車両に対する相対速度を検出する相対速度検出手段と、
前記車速検出手段によって検出される車速、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離、および、前記相対速度検出手段によって検出される相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出する接触回避制動トルク算出手段と、
ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出するドライバ要求制駆動トルク算出手段と、
前記接触回避制動トルク算出手段によって算出される接触回避制動トルク、および、前記ドライバ要求制駆動トルク算出手段によって算出されるドライバ要求制駆動トルクに基づいて、要求制駆動トルクを算出する要求制駆動トルク算出手段と、
前記要求制駆動トルク算出手段によって算出される要求制駆動トルクに基づいて、車両の制駆動を制御する制駆動制御手段と、
前記ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、前記要求制駆動トルク算出手段によって算出される要求制駆動トルクの減少を抑制する要求制駆動トルク制限手段とを備えることを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1に記載の車両用走行制御装置において、
前記要求制駆動トルク制限手段は、前記要求制駆動トルク算出手段によって算出される要求制駆動トルクの絶対値が所定トルクより小さくなるように制限することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項2に記載の車両用走行制御装置において、
前記要求制駆動トルク制限手段は、前記車速検出手段によって検出される車速が高いほど、前記所定トルクを小さくすることを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1に記載の車両用走行制御装置において、
前記要求制駆動トルク制限手段は、前記要求制駆動トルク算出手段によって算出される要求制駆動トルクの変化量が所定の変化量より小さくなるように制限することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用走行制御装置において、
前記接触回避制動トルク算出手段は、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離、および、前記車速検出手段によって検出される車速に基づいて、第1の接触回避制動トルクを算出するとともに、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離、および、前記相対速度検出手段によって検出される相対速度に基づいて、第2の接触回避制動トルクを算出し、前記第1の接触回避制動トルクと前記第2の接触回避制動トルクのうち、絶対値の大きい方を前記接触回避制動トルクとして算出することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項5に記載の車両用走行制御装置において、
前記要求制駆動トルク制限手段は、前記接触回避制動トルクとして前記第2の接触回避制動トルクが選択された場合には、前記第1の接触回避制動トルクが選択された場合に比べて、前記要求制駆動トルクの減少を抑制する量を小さくすることを特徴とする車両用走行制御装置。 - 自車両の速度を検出する車速検出手段と、
先行車を検出する先行車検出手段と、
前記先行車検出手段によって検出される先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
前記先行車検出手段によって検出される先行車の自車両に対する相対速度を検出する相対速度検出手段と、
前記車速検出手段によって検出される車速、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離、および、前記相対速度検出手段によって検出される相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出する接触回避制動トルク算出手段と、
ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出するドライバ要求制駆動トルク算出手段と、
前記接触回避制動トルク算出手段によって算出される接触回避制動トルク、および、前記ドライバ要求制駆動トルク算出手段によって算出されるドライバ要求制駆動トルクに基づいて、要求制駆動トルクを算出する要求制駆動トルク算出手段と、
前記要求制駆動トルク算出手段によって算出される要求制駆動トルクに基づいて、自動変速機の変速比を算出する変速比算出手段と、
前記変速比算出手段によって算出される変速比に基づいて、前記自動変速機を制御する自動変速機制御手段と、
前記要求制駆動トルク算出手段によって算出される要求制駆動トルクに基づいて、エンジントルク指令値を算出するエンジントルク指令値算出手段と、
前記エンジントルク指令値算出手段によって算出されるエンジントルク指令値に基づいて、エンジンを制御するエンジン制御手段と、
前記ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、エンジンの回転数の上昇を抑制するエンジン回転数制限手段とを備えることを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項7に記載の車両用走行制御装置において、
前記エンジン回転数制限手段は、前記変速比算出手段によって算出される変速比が所定の変速比以下となるように制限することにより、前記エンジン回転数の上昇を抑制することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項7または請求項8に記載の車両用走行制御装置において、
前記接触回避制動トルク算出手段は、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離、および、前記車速検出手段によって検出される車速に基づいて、第1の接触回避制動トルクを算出するとともに、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離、および、前記相対速度検出手段によって検出される相対速度に基づいて、第2の接触回避制動トルクを算出し、前記第1の接触回避制動トルクと前記第2の接触回避制動トルクのうち、絶対値の大きい方を前記接触回避制動トルクとして算出することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項9に記載の車両用走行制御装置において、
前記要求制駆動トルク制限手段は、前記接触回避制動トルクとして前記第2の接触回避制動トルクが選択された場合には、前記第1の接触回避制動トルクが選択された場合に比べて、前記エンジン回転数の上昇を抑制する量を小さくすることを特徴とする車両用走行制御装置。 - 自車両の速度、先行車までの車間距離、および、自車両に対する先行車の相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出し、算出した前記接触回避制動トルクおよび前記ドライバ要求制駆動トルクに基づいて算出される要求制駆動トルクに基づいて、車両の制駆動を制御する車両用走行制御装置において、
前記ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、前記要求制駆動トルクの減少を抑制することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 自車両の速度、先行車までの車間距離、および、自車両に対する先行車の相対速度に基づいて、先行車との接触を回避するための接触回避制動トルクを算出するとともに、ドライバの運転操作に基づくドライバ要求制駆動トルクを算出し、算出した前記接触回避制動トルクおよび前記ドライバ要求制駆動トルクに基づいて算出される要求制駆動トルクに基づいて、自動変速機の変速比およびエンジントルク指令値を算出し、算出した変速比に基づいて、自動変速機を制御するととともに、算出したエンジントルク指令値に基づいて、エンジンを制御する車両用走行制御装置において、
前記ドライバ要求制駆動トルクが減少した場合に、エンジンの回転数の上昇を抑制することを特徴とする車両用走行制御装置。
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2006
- 2006-07-31 JP JP2006208194A patent/JP2008030678A/ja active Pending
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