JP2008029099A - 電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力緩和室を外気に開放することなく、軸受部分の気圧差を緩和して潤滑剤漏洩を防止できる電動機を得る。
【解決手段】回転子軸9を支承する潤滑油を保持する2個の軸受装置8a,8bと、回転子軸9の片側に設けられた内気を循環させる内気循環用ファン12と、外気とは遮断されて機外に設けられた内気循環通風路外周部5aと、循環する内気により負圧が発生する側の軸受装置8aに設けられた、軸受装置8a内の潤滑油を保持する空間と機内空間とに連通された圧力緩和室17と、圧力緩和室17と内気循環通風路外周部5aとを結ぶ圧力導入路PSとを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動機、特に、電車等の車両駆動用電動機の軸受構造に関する。
車両駆動用電動機(以下、主電動機という)は、一般に冷却風を外部から取り入れているが、電車の床下に取付けられており、塵埃や雨水を含んだ空気を吸い込んで冷却していることから、主電動機内部に塵埃が侵入するような環境で使用されている。このため主電動機内部の通風路に塵埃が堆積すると冷却が阻害されるため、定期的に主電動機を分解して清掃作業を行っているが、近年、保守周期の延長を図るために、内部汚損のない全閉式の主電動機の開発検討が行われている。主電動機が全閉化されると、次に保守周期を決める因子は軸受の潤滑寿命となることから、潤滑寿命の延長が課題となっている。
従来の主電動機の軸受装置は、一般的に取扱いが容易で油漏れ防止構造が容易なグリース潤滑方式となっている。しかし、グリース潤滑方式の場合は、組立状態によるグリース交換ができないことから、非解体状態で潤滑油が交換可能な油潤滑方式の軸受装置の開発検討が行われている。主電動機の内部には冷却風を循環させるためのファンが取付いており、反ファン側軸受の機内側の気圧は負圧となり、軸受室の潤滑油が機内に漏れ出すのを防止するために、軸受の機内側に圧力緩和室を設け、この緩和室を連通穴により機外に連通させ、連通穴の機外への出口にフィルター材を有するブリーザを取付けていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−32946号公報(段落[0020]、図4)
従来の主電動機の油潤滑用軸受装置では、機内への漏油を防ぐために、軸受の機内側に圧力緩和室を設け、圧力緩和室の気圧を大気圧に近づけるために、連通穴により機外に連通させている。この連通穴の機外への出口には異物混入防止のためのフィルター材を有するブリーザを付けているが、湿気を含んだ空気や、微細な塵埃がブリーザのフイルター材を通り軸受室に混入して、潤滑油を劣化させるという問題点があった。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、圧力緩和室を外気に開放することなく、軸受部分の気圧差を緩和して潤滑剤漏洩を防止できる電動機を得ようとするものである。
この発明に係る電動機は、回転子軸を支承する潤滑油を保持する2個の軸受装置と、回転子軸の片側に設けられた内気を循環させる内気循環用ファンと、外気とは遮断されて機外に設けられた内気循環通風路外周部と、循環する内気により負圧が発生する側の前記軸受装置に設けられた、前記軸受装置内の潤滑油を保持する空間と機内空間とに連通された圧力緩和室と、該圧力緩和室と前記内気循環通風路外周部とを結ぶ圧力導入路とを備えたものである。
この発明によれば、圧力緩和室を外気に開放することなく、軸受部分の気圧差を緩和して潤滑剤漏洩を防止できる電動機を得ることができる。
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図について説明する。図1は実施の形態1における主電動機の構成を示す縦断面図、図2は実施の形態1における軸受装置の構成を示す拡大縦断面図、図3は実施の形態1における主電動機内部の気圧測定結果を示す線図である。図4は図1に示すIV−IV線における断面図である。図5は図1に示す矢視V方向から見た端面図である。
図において、固定子1は、主電動機を電車の台車等の取付個所に取付けるための固定子枠2と、固定子枠2に一体化して設けられた固定子鉄心3と、固定子鉄心3に巻装された固定子コイル4とを具備している(図1参照)。固定子枠2は、主電動機を電車の台車等の取付個所に取付けるための対をなす取付部2a,2aと、取付部2a,2a間に形成された角筒状胴部2bによって構成されている(図1および図4参照)。円筒状の固定子鉄心3は、その軸線を固定子枠2の角筒状胴部2bの軸線と同一にして角筒状胴部2bと溶接接合された形で固定子枠2と一体化されている(図4参照)。
回転子7は、回転子軸9と回転子鉄心10とを具備し、回転子軸9は一端9aを軸受装置8aにより回転自在に支承され、他端9bを軸受装置8bにより回転自在に支承される。
回転子軸9の一端9aを回転自在に支承する軸受装置8aは、固定子枠2の一端面に設けられたブラケット13aにより固定子1に支持される。軸受装置8aには、潤滑油LBにより潤滑される軸受本体14aと、潤滑油LBを溜める軸受室15と、回転子軸9に取り付けられた跳ね掛け円板16とが設けられている。回転子軸9に取付けられた跳ね掛け円板16の外周部を潤滑油LBに浸しておき、回転子軸9の回転により跳ね掛け円板16に付着した潤滑油LBが掻き上げられ軸受本体14aに供給されることにより潤滑を行う。
回転子軸9の他端9bを回転自在に支承する軸受装置8bは、固定子枠2の他端面に設けられたブラケット13bにより固定子1に支持される。軸受装置8bには、潤滑油LBにより潤滑される軸受本体14bと、潤滑油LBを溜める軸受室15と、回転子軸9に取り付けられた跳ね掛け円板16とが設けられている。回転子軸9に取付けられた跳ね掛け円板16の外周部を潤滑油LBに浸しておき、回転子軸9の回転により跳ね掛け円板16に付着した潤滑油LBが掻き上げられ軸受本体14bに供給されることにより潤滑を行う。
軸受装置8bで支承される回転子軸9の他端9bには、主電動機における固定子枠2およびブラケット13a,13bにより形成される内部空間に存在する空気(以下、内気という)を回転子軸9の一端9aの方向へ循環するための内気循環用ファン12が設けられている。
固定子鉄心3の外周部分には、固定子鉄心3の外周面3cと固定子枠2の角筒状胴部2bとの間に内気循環用ファン12から回転子軸9の一端9a方向へ循環し内気循環用ファン12へ戻る内気循環通風路5の一部として内気循環通風路外周部5aが形成されている。内気循環通風路外周部5aは、固定子枠2の角筒状胴部2bの四隅と円筒状固定子鉄心3の外周面3cとの間において4個所の軸方向空気通路が形成される(図4参照)。
内気循環通風路外周部5aに対応する固定子枠2の角筒状胴部2bの外面にはフィン6が設けられており、内気を外気と熱交換することにより内気を冷却するよう構成されている。
また、回転子鉄心10には、内気循環通風路外周部5aを介して内気循環用ファン12から回転子軸9の一端9a方向へ循環し内気循環用ファン12へ戻る内気循環通風路5の一部として回転子風穴11(図1および図4参照)が形成されている。
内気循環通風路5は、内気循環通風路5の一部となる空間を介し回転子鉄心10の他端面10b部分と対向して回転子軸9に設けられた内気循環用ファン12から固定子コイル4の端部とブラケット13bとの隙間3b部分を通り、固定子鉄心3の外周面3c部分に設けられた内気循環通風路外周部5aを通って、固定子コイル4の端部とブラケット13aとの隙間3a部分に至り、回転子鉄心10の一端面10a部分から回転子風穴11を通り回転子鉄心10の他端面10b部分に戻る空気通路を形成している。
そして、内気循環用ファン12が設けられた回転子軸9の他端9bと反対側に設けられた回転子軸9の一端9aを支承する軸受装置8aを支持するブラケット13aには、圧力緩和室17が設けられている。
圧力緩和室17はブラケット13aに回転子軸9を囲む環状の中空部を形成して設けられたものであって、軸受装置8aを構成する軸受本体14aの機内に近い位置に設けられる。圧力緩和室17の一端面17aは軸受装置8aを構成する軸受本体14aと回転軸9の軸線を中心とする周方向に延在する微細間隙を介して通じており、圧力緩和室17の他端面17bは機内空間の回転子鉄心10の一端面10a部分に対応する空間と回転軸9の軸線を中心とする周方向に延在する微細間隙を介して通じている。
圧力緩和室17には、圧力緩和室17が位置する機内空間の回転子鉄心10の一端面部分に対応する空間よりも内気循環通風路5における上流の固定子鉄心外周部3cに形成された内気循環通風路外周部5aから連通穴18aおよびパイプからなる連通路18で構成される圧力導入路PSを介して大気圧程度の圧力が導入される。
B位置(図1および図2参照)として示される内気循環通風路5の回転子鉄心10の一端面10a部分に対応する空間の圧力は、内気循環用ファン12により内気循環通風路5を循環する通風経路の終端部分に相当するため大気圧よりもかなり低下しているが、圧力緩和室17へ大気圧程度の圧力が導入されるため、軸受本体14aからの潤滑油LBの漏洩は微細間隙の存在にも拘らず確実に阻止される。
連通穴18aおよびパイプからなる連通路18で構成される圧力導入路PSの断面積は、圧力緩和室17の他端面17bと内気循環通風路5における回転子鉄心10の一端面10a部分に対応する空間とを通ずる微細間隙のG寸法(図2参照)に相当する断面積に比べて十分大きくされ、圧力緩和室17の圧力が確保されるように設定されている。連通穴18aおよびパイプからなる連通路18で構成される圧力導入路PSの断面積を十分大きくすることによって圧力導入路PSにおける圧力損失はG寸法(図2参照)で示される微細間隙のそれよりも十分小さく保たれ、内気循環通風路外周部5aにおける大気圧程度の圧力に比べて圧力緩和室17の圧力が大幅に低下することがないように構成されて圧力緩和室17の圧力が確保されるものである。
パイプからなる連通路18は、図1および図2ならびに図5に示すように、内気循環通風路外周部5aの端面に設けられた連通穴18aからブラケット13aの外周および端面上部を通りブラケット13aを貫通してブラケット13aの内面に沿い圧力緩和室17に至るものである。
次に、動作について説明する。
まず、軸受装置8a,8bにより回転子軸9を支承された回転子7が回転すると、回転子軸9の端部9bに取り付けられた内気循環用ファン12が同時に回転する。内気循環用ファン12の回転により駆動圧が発生して、回転子鉄心10の他端面10b部分の空気は固定子コイル4の端部とブラケット13bと隙間3b部分を通って固定子鉄心3の外周面3c部分に設けられた内気循環通風路5における内気循環通風路外周部5aに押し込まれる。
内気循環用ファン12の内周側は負圧になることから、内気循環通風路5の空気は固定子コイル4の端部とブラケット13aとの隙間3a部分を通り回転子鉄心10の一端面10a部分を通って回転子鉄心10に設けられた回転子風穴11の方向に導かれる。
このように、内気循環用ファン12から内気循環通風路外周部5aを介し固定子鉄心3の一端面3c部分および回転子鉄心10と軸受装置8aが設けられたブラケット13aとの間の空間を通り回転子鉄心10に設けられた回転子風穴11を介して内気循環用ファン12へ戻る内気循環通風路5により内気が循環される。
ブラケット13aに設けられた軸受装置8aの軸受本体14aと電動機内部における回転子鉄心10の一端面10a部分の空間との間においてブラケット13aの中空部に形成された圧力緩和室17には、内気循環通風路5の上流側である固定子鉄心3の外周面3c部分に設けられた内気循環通風路外周部5aから連通穴18aおよびパイプからなる連通路18で構成される圧力導入路PSを介して大気圧程度の空気圧力が導入され、軸受装置8aの軸受本体14aから微細間隙を介して電動機内部における回転子鉄心10の一端面10a部分の空間へ向う潤滑油LBの漏洩を阻止することができる。
主電動機内部における各部位の気圧を比較した結果を図3に示す。気圧測定部位は、図1および図2の図中に表示した、A〜Fで示す位置とした。この発明による実施の形態1における圧力緩和室を設けた場合の各部位の気圧を曲線P1で示し、これと比較する圧力緩和室無しの場合の各部位の気圧を曲線P0で示している。
内気循環用ファン12の外周部Aの気圧は、図3における曲線P1に示すように「正圧」になっており、内気循環通風路5における内気循環通風路外周部5a内のE位置の気圧は大気圧「0」に近似した値となる。反ファン側軸受装置8aの機内側のB位置の気圧は大きな「負圧」になっており、曲線P0に示すような圧力緩和室の無い構造では、B位置と軸受室15内のC位置の気圧差が大きく、跳ね掛け円板16の回転で発生したオイルミストが機内側に吸出され、潤滑油LBが漏洩することになる。
この発明による実施の形態1における図1および図2に示す圧力緩和室17を設けた構造では、圧力緩和室17を内気循環通風路5の上流側と接続したことから、圧力緩和室17へ大気圧に近い空気が導かれ、圧力緩和室17内のF位置の気圧と軸受室15内のC位置の圧力差が無くなり、軸受室15からのオイルミストの吸出しによる潤滑油LBの漏洩が無くなった。
ここで、内気循環用ファン12側の軸受装置8bは、内気循環用ファン12の外周部の気圧が「正圧」となっており、潤滑油LBの吸出し現象はない状態となっている。
このように圧力緩和室17内のF位置の気圧と軸受室15内のC位置の圧力差を無くすためには、図2の「G」に示す圧力緩和室17の微細間隙の断面積に対して、連通路18および連通穴18aからなる圧力導入路PSの断面積を大きくする必要がある。図1および図2に示す構成では代表例として、連通路18は1本のパイプで示しているが、パイプを複数本にして、パイプ寸法を小さくすることにより主電動機内部で連通路18を構成するパイプと、固定子コイル4との隙間寸法を大きくすることができる。
連通路18を構成するパイプを複数本にする場合には、例えば、固定子枠2の角筒状胴部2bにおける四隅に形成された内気循環通風路外周部5a(図4参照)の端面に設けられた計4個の連通穴18aにそれぞれ連通路18を構成するパイプの一端を接続し連通路18を構成する計4本のパイプの他端をそれぞれ圧力緩和室17に接続することにより構成することができる。
従来技術におけるような圧力緩和室を外気と連通させる連通穴の出口にブリーザを設けた方式では、湿気を含んだ空気や塵埃が外部から浸入していたが、以上のように構成することによって、この発明による実施の形態1における主電動機の軸受装置では、圧力緩和室17を内気循環通風路外周部5aに直接接続したことにより、湿気や塵埃の進入がなくなるととともに、軸受室15からの漏油をなくしたものである。したがって、軸受潤滑油LBの劣化を防止でき、安定して軸受に潤滑油LBを供給することができるという効果がある。
この発明による実施の形態1によれば、回転子軸9を支承する潤滑油を保持する2個の軸受装置8a,8bと、回転子軸9の片側に設けられた内気を循環させる内気循環用ファン12と、固定子鉄心3の外周面3c部分に外気とは遮断されて機外に設けられた内気循環通風路外周部5aと、循環する内気により負圧が発生する側の前記軸受装置8aに設けられた、前記軸受装置8a内の潤滑油を保持する空間と機内空間とに連通された圧力緩和室17と、圧力緩和室17と内気循環通風路外周部5aとを結ぶ連通路18および連通穴18aからなる圧力導入路PSとを備えたので、固定子鉄心3の外周面3c部分に外気とは遮断されて機外に設けられた内気循環通風路外周部5aから圧力を導入し、圧力緩和室17を外気に開放することなく、軸受部分の気圧差を緩和して潤滑剤漏洩を防止できる電動機を得ることができる。
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図6について説明する。図6は実施の形態1における主電動機の要部構成を示す縦断面図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
図6において、ブラケット13aに設けられた軸受装置8aの軸受本体14aと回転子鉄心10の一端面10a部分付近の空間との間において圧力緩和室17が設けられている。
圧力緩和室17はブラケット13aに回転子軸9を囲む環状の中空部を形成して設けられたものであって、軸受装置8aを構成する軸受本体14aと内気循環通風路5との間に設けられる。圧力緩和室17の一端面17aは軸受装置8aを構成する軸受本体14aと回転軸9の軸線を中心とする周方向に延在する微細間隙を介して通じており、圧力緩和室17の他端面17bは内気循環通風路5の回転子鉄心10の一端面10a部分に対応する空間と回転軸9の軸線を中心とする周方向に延在する微細間隙を介して通じている。
圧力緩和室17には、圧力緩和室17が位置する内気循環通風路5の回転子鉄心10の一端面10a部分に対応する空間よりも内気循環通風路5における上流側の固定子鉄心外周面3c部分に形成された内気循環通風路外周部5aから連通穴20aならびに溝部20bおよび溝部2cからなる連通路20で構成される圧力導入路PSを介して大気圧程度の圧力が導入される。溝部20bはブラケット13aの外周面および外端面に開放溝として形成され、溝部2cはブラケット13aの内部で中空部を形成する中空溝として形成される。溝部20bの開放溝部分は蓋体20dで被包されて、溝部2cとともに連通路20を構成する。
内気循環通風路5における回転子鉄心10の一端面10a部分に対応する空間の圧力は、内気循環用ファン12により内気循環通風路5を循環する通風経路の終端部分に相当するため大気圧よりもかなり低下しているが、圧力緩和室17へ大気圧程度の圧力が導入されるため、軸受本体14aからの潤滑油LBの漏洩は微細間隙の存在にも拘らず確実に阻止される。
実施の形態1では、内気循環通風路5と圧力緩和室17を接続する連通路18はパイプにより接続した形状となっているが、この実施の形態2では、図6に示すようにブラケット13aに溝部を形成した連通路20により圧力導入路PSを構成したものである。
このようにすれば、主電動機の外部にパイプが露出しなくなるため、分解作業時にパイプを損傷させることを無くすことができるという効果がある。
この発明による実施の形態2によれば、回転子軸9を支承する潤滑油を保持する2個の軸受装置8a,8bと、回転子軸9の片側に設けられた内気を循環させる内気循環用ファン12と、固定子鉄心3の外周面3c部分に外気とは遮断されて機外に設けられた内気循環通風路外周部5aと、循環する内気により負圧が発生する側の前記軸受装置8aに設けられた、前記軸受装置8a内の潤滑油を保持する空間と機内空間とに連通された圧力緩和室17と、圧力緩和室17と内気循環通風路外周部5aとを結ぶ連通路18および連通穴18aからなる圧力導入路PSと、それぞれ1個の前記軸受装置8aまたは前記軸受装置8bを設けた2個のブラケット13a,13bとを備え、前記ブラケット13aに形成した連通路20からなる溝部により前記圧力導入路PSを構成したので、圧力緩和室17を外気に開放することなく、軸受部分の気圧差を緩和して潤滑剤漏洩を防止できるとともに、圧力導入路PSをブラケット13aに形成した溝部により構成して外部へ露出することなくその損傷を防止できる電動機を得ることができる。
この発明による実施の形態1における主電動機の構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態1における軸受装置の構成を示す拡大縦断面図である。 主電動機内部の気圧測定結果を示す線図である。 図1に示すIV−IV線における断面図である。 図1に示す矢視V方向から見た端面図である。 この発明による実施の形態2における主電動機の要部構成を示す拡大縦断面図である。
符号の説明
1 固定子、2 固定子枠、3 固定子鉄心、4 固定子コイル、5 内気循環通風路、6 フィン、7 回転子、8a,8b 軸受装置、9 回転子軸、10 回転子鉄心、11 回転子風穴、12 内気循環用ファン、13a,13b ブラケット、14a,14b 軸受本体、15 軸受室、16 跳ね掛け円板、17 圧力緩和室、18 連通路、18a 連通穴、20 連通路、20a 連通穴。

Claims (2)

  1. 回転子軸を支承する潤滑油を保持する2個の軸受装置と、
    回転子軸の片側に設けられた内気を循環させる内気循環用ファンと、
    外気とは遮断されて機外に設けられた内気循環通風路外周部と、
    循環する内気により負圧が発生する側の前記軸受装置に設けられた、前記軸受装置内の潤滑油を保持する空間と機内空間とに連通された圧力緩和室と、
    該圧力緩和室と前記内気循環通風路外周部とを結ぶ圧力導入路とを備えた電動機。
  2. それぞれ1個の前記軸受装置を設けた2個のブラケットを備え、
    前記ブラケットに形成した溝部により前記圧力導入路を構成することを特徴とする請求項1に記載の電動機。
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