JP2008028880A - 画像処理装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】SD画像の画角をHD画像となるように変換する。
【解決手段】動きベクトル抽出部22は、SD画像における各画素の動きベクトルを抽出し、領域外画素レンダリング部24は、SD画像における各画素の動きベクトル、およびSD画像に基づいて、HD画像内におけるSD画像領域外の領域の画素を生成し、合成部26は、生成されたHD画像内におけるSD画像領域外の領域の画素、および、SD画像の画素を合成し、HD画像を生成する。本発明は、テレビジョン受像機に適用することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、狭画角の画像を自然な広画角の画像に変換できるようにした画像処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
従来のカラーテレビジョン受像機は4:3のアスペクト比で60Hzのインターレース映像を表示するものであった。従って、従来のテレビ放送映像信号や記録装置もこれを前提に作られている。
今現在においても、放送用のカメラ、編集・記録装置、配信設備、個人のカメラ、編集・記録装置、再生装置でも4:3のアスペクト比を持つ表示装置にしか対応しないものが多い。さらに、4:3のアスペクト比を持つ大量のコンテンツが記録・保存されており、未だにその数は増えているのも現実である。
これらの記録にはβ、VHS(Video Home System)などのアナログ方式やDV(Digital Video)やMPEG(Moving Picture Experts Group)フォーマットなどのデジタル方式が含まれる。
一方いわゆるハイビジョンテレビジョン受像機(HDテレビジョン受像機)は、1080本の有効走査線、16:9のアスペクト比を持ち60Hzのインターレース映像を表示できる。上述のような4:3の従来映像コンテンツから16:9で、かつ、HD画質のコンテンツまで様々な解像度フォーマットの映像を表示できる。それに合わせて、カメラ、記録・編集装置、配信装置、再生装置も16:9の高精細解像度の規格に変わりつつある。
しかしながら、上述のように従来の4:3のアスペクト比による画像にのみ対応した装置が依然として多いこともあり、未だに多くの映像コンテンツが4:3のまま配信、販売、再生されている。
このようなことから、図1で示されるように、表示画面が16:9のHDテレビジョン受像機で既存の4:3映像コンテンツ(4:3=12:9)を表示する場合、できるだけ画質を落とさぬよう上下端を合わせて、図中の領域SCに表示しようとしていた。
結果として、左右端で切れてしまってしまうため、画面全体の(16-12)÷16×100=25%が表示されないまま領域SR,SLとして残り、せっかくの左右画角の広い表示装置の特徴が生かされないことがあった。
そこで、この問題に対処するための、4:3映像を横長16:9映像に変換する技術が提案されている(特許文献1参照)。また、例えば、映像の一部を16:9で切り出し、目いっぱい表示されるよう等方的な画像スケーリングを行う方式や、左右方向に画像スケールし横長に引き伸ばす、映像の中心部分から端に行くにつれ左右のスケール率を増加させながら左右方向に違和感なく引き伸ばす方式などがあった。
特開平10−200827号公報
しかしながら、上述した方式では、本来あるはずの映像の一部が見えなくなる(人物の顔が切れる)こと、解像度を低下させ画像を粗くすること、映像を歪ませ不自然な映像になってしまう(人物が太ったように見える)ことなど、映像劣化の問題を引き起こしてしまい、自然な映像を表示することができなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、特に、オリジナルの画像データに処理を加えることなく、狭画角の画像を広画角の画像に変換できるようにするものである。
本発明の一側面の画像処理装置は、第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置であって、前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出手段と、前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成手段と、前記画素生成手段により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成手段とを含む。
前記第1の画像はSD画像とすることができ、前記第2の画像はHD画像とすることができる。
前記第1の動きベクトルに基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成する動きベクトル生成手段を更に含ませるようにすることができ、前記画素生成手段には、前記第2の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成させるようにすることができる。
前記動きベクトル生成手段には、前記第1の動きベクトルを用いて補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成させるようにすることができる。
前記動きベクトル生成手段には、前記第1の動きベクトルを用いて、注目フレームとその他のフレームとの関係から、前記第1の画像における起点となる画素と、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の終点となる画素との対応関係を求め、前記第1の動きベクトルと前記対応関係とを用いて補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成させるようにすることができる。
前記動きベクトル抽出手段には、前記第1の画像における各画素の時間方向の動きベクトル、および反時間方向の動きベクトルを、それぞれ時間方向の第1の動きベクトル、および反時間方向の第1の動きベクトルとして抽出させ、前記動きベクトル生成手段には、前記時間方向の第1の動きベクトル、および反時間方向の第1の動きベクトルをそれぞれ補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の時間方向の動きベクトル、および反時間方向の動きベクトルを、それぞれ反時間方向の第2の動きベクトル、および時間方向の第2の動きベクトルとして生成させるようにすることができる。
前記画素生成手段には、前記第1の画像の各画素を前記第2の動きベクトルを用いて、前前記第2の動きベクトルの時間方向と反時間方向にマッピングすることにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成させるようにすることができる。
本発明の一側面の情報処理方法は、第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置の画像処理方法であって、前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出ステップと、前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成ステップと、前記画素生成ステップの処理により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成ステップとを含む。
本発明の一側面のプログラムは、第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置を制御するコンピュータに、前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出ステップと、前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成ステップと、前記画素生成ステップの処理により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成ステップとを含む処理を実行させる。
本発明の一側面の画像処理装置および方法、並びにプログラムにおいては、前記第1の画像における各画素の動きベクトルが、第1の動きベクトルとして抽出され、前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素が生成され、生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素とが合成され、前記第2の画像が生成される。
本発明の画像処理装置は、独立した装置であっても良いし、画像処理を行うブロックであっても良い。
本発明の一側面によれば、狭画角の画像を自然な広画角の画像に変換することが可能となる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本明細書に記載の発明と、発明の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本明細書に記載されている発明をサポートする実施の形態が本明細書に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、本明細書に記載されている発明の全てを意味するものではない。換言すれば、この記載は、本明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現、追加される発明の存在を否定するものではない。
即ち、本発明の一側面の画像処理装置は、第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置(例えば、図3の画像変換装置2)であって、前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出手段(例えば、図3の動きベクトル抽出部22)と、前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成手段(例えば、図3の領域外画素レンダリング部24)と、前記画素生成手段により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成手段(例えば、図3の合成部26)とを含む。
前記第1の動きベクトルに基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成する動きベクトル生成手段(例えば、図4の反時間方向動きベクトル生成部43または時間方向動きベクトル生成部53)をさらに含ませるようにすることができ、画素生成手段には、前記第2の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成させるようにすることができる。
前記動きベクトル生成手段(例えば、図4の反時間方向動きベクトル生成部43または時間方向動きベクトル生成部53)には、前記第1の動きベクトルを用いて補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成させるようにすることができる。
前記動きベクトル生成手段(例えば、図4の反時間方向動きベクトル生成部43または時間方向動きベクトル生成部53)には、前記第1の動きベクトルを用いて、注目フレームとその他のフレームとの関係から、前記第1の画像における起点となる画素と、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の終点となる画素との対応関係を求め、前記第1の動きベクトルと前記対応関係とを用いて補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成させるようにすることができる。
前記動きベクトル抽出手段(例えば、図3の動きベクトル抽出部22)には、前記第1の画像における各画素の時間方向の動きベクトル、および反時間方向の動きベクトルを、それぞれ時間方向の第1の動きベクトル、および反時間方向の第1の動きベクトルとして抽出させ、前記動きベクトル生成手段(例えば、図4の反時間方向動きベクトル生成部43または時間方向動きベクトル生成部53)には、前記時間方向の第1の動きベクトル、および反時間方向の第1の動きベクトルをそれぞれ補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の時間方向の動きベクトル、および反時間方向の動きベクトルを、それぞれ反時間方向の第2の動きベクトル、および時間方向の第2の動きベクトルとして生成させるようにすることができる。
前記画素生成手段(例えば、図3の領域外画素レンダリング部24)には、前記第1の画像の各画素を前記第2の動きベクトルを用いて、前前記第2の動きベクトルの時間方向と反時間方向にマッピングすることにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成させるようにすることができる。
本発明の一側面の情報処理方法は、第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置の画像処理方法であって、前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出ステップ(例えば、図11のステップS2)と、前記第1の動きベクトルに基づいて、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成ステップ(例えば、図11のステップS3)と、前記画素生成ステップの処理により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成ステップ(例えば、図11のステップS3)とを含む。
図2を参照して、本発明を適用した画像処理システムの構成について説明する。
SD(Standard Definition)画像再生装置1は、図示せぬ記録媒体より読み出されたり、電波などにより送信されてくる4:3のアスペクト比のSD画像信号を発生し、画像変換装置2に供給する。
画像変換装置2は、画像再生装置1より供給されてくるSD画像を、アスペクト比が16:9のHD(High Definition)画像に変換し、HD画像表示装置3に出力する。より詳細には、画像変換装置2は、図1で示される領域SCで示される領域に表示されるSD画像より、領域SLおよびSRの画像を生成すると供に、SD画像と合成することでアスペクト比が16:9となるHD画像を生成する。尚、このHD画像は、単にSD画像の一部を拡大してHD画像にしたものではなく、SD画像を水平方向に広画角化したHD画像である。
HD画像表示装置3は、画像変換装置2よりアスペクト比が4:3から16:9に変換されたSD画像が水平方向に広画角化されたHD画像を16:9の画面に表示する。
次に、図3を参照して、画像変換装置2の構成例について説明する。
入力画像バッファ21は、SD画像信号からなるSD画像を順次一時的に記憶すると供に、適宜動きベクトル抽出部22、領域外画素レンダリング部24および合成部26に供給する。動きベクトル抽出部22は、入力画像バッファ21に蓄積されたSD画像の各画素について、反時間方向および時間方向の隣接するフレーム間で、例えば、パターンマッチングにより、反時間方向および時間方向のそれぞれの動きベクトルを抽出して、抽出した動きベクトルを動きベクトルバッファ23に一時的に記憶させる。尚、動きベクトル抽出部22は、動きベクトルとして、1フレーム間の起点画素と終点画素とで求められるベクトルのみを抽出するものとする。
領域外画素レンダリング部24は、動きベクトルバッファ23に蓄積されているSD画像の反時間方向および時間方向の動きベクトルと、入力画像バッファ21に蓄積されたSD画像とに基づいて、生成すべきHD画像における、SD画像領域以外の領域の画素を生成し、領域外画素バッファ25に一時的に蓄積させる。
尚、以降において、HD画像におけるSD画像の領域、すなわち、図1で示される領域SCを領域内とも称し、HD画像におけるSD画像の領域以外の領域、すなわち、図1で示される領域SLおよびSRを領域外とも称するものとする。従って、図1で示されるHD画像において、領域SCの画素、すなわち、元々のSD画像内の画素は、領域内画素と称し、領域SLおよびSR内の画素は、領域外画素とも称するものとする。結果として、領域外画素バッファ25には、図1における領域SLおよびSR内の画素である、領域外画素のみが蓄積される。
合成部26は、領域外画素バッファ25に蓄積された画素と、入力画像バッファ21に蓄積されたSD画像の画素とを合成して、HD画像を生成し、HD画像表示装置3に出力し表示させる。
次に、図4を参照して、領域外画素レンダリング部24の構成例について説明する。
反時間方向対応点リスト生成部41は、入力画像バッファ21に蓄積された複数のフレームのSD画像および動きベクトルバッファ23に蓄積された反時間方向動きベクトルに基づいて、領域外画素を生成しようとするフレーム(以降、単に注目フレームと称するものとする)における反時間方向動きベクトルの起点と、その反時間方向動きベクトルの逆ベクトルの延長線上の注目フレーム近傍のフレームとの交点であって領域外となる終点との対応関係を反時間方向対応点リストメモリ42に反時間方向対応点リストとして蓄積させる。
反時間方向動きベクトル生成部43は、反時間方向対応点リストメモリ42の情報、および動きベクトルバッファ23に蓄積された反時間方向動きベクトルとに基づいて、領域外画素毎の反時間方向の動きベクトルを生成し、反時間方向動きベクトルバッファ44に蓄積させる。
反時間方向バックワードレンダリング部45は、反時間方向動きベクトルバッファ44に蓄積されている領域外画素の反時間方向動きベクトルと、入力画像とを用いて、バックワードレンダリングにより領域外画素を生成し、領域外画素バッファ25に蓄積させる。この際、反時間方向バックワードレンダリング部45は、自らが生成した領域外画素を用いて、新たな領域外画素を生成することがある。また、反時間方向バックワードレンダリング部45は、生成できない画素については、無効画素として設定する。
時間方向対応点リスト生成部51は、入力画像バッファ21に蓄積された複数のフレームのSD画像および動きベクトルバッファ23に蓄積された時間方向動きベクトルに基づいて、領域外画素を生成しようとする注目フレームにおける時間方向動きベクトルの起点と、その時間方向動きベクトルの逆ベクトルの延長線上の注目フレーム近傍のフレームとの交点であって領域外となる終点との対応関係を時間方向対応点リストメモリ52に時間方向対応点リストとして蓄積させる。
時間方向動きベクトル生成部53は、時間方向対応点リストメモリ52の情報、および動きベクトルバッファ23に蓄積された時間方向動きベクトルとに基づいて、領域外画素毎の時間方向の動きベクトルを生成し、時間方向動きベクトルバッファ44に蓄積させる。
時間方向バックワードレンダリング部55は、領域外画素バッファ25に蓄積されている領域外画素のうち時間方向バックワードレンダリング部45により無効画素として登録されている画素についてのみ、時間方向動きベクトルバッファ54に蓄積されている領域外画素の時間方向動きベクトルと、入力画像とを用いて、バックワードレンダリングにより領域外画素を生成し、領域外画素バッファ25に蓄積させる。この際、時間方向バックワードレンダリング部55は、自らが生成した領域外画素を用いて、新たな領域外画素を生成することがある。また、時間方向バックワードレンダリング部55は、生成できない画素については、無効画素として設定する。
次に、図5を参照して、反時間方向対応点リスト生成部41の構成例について説明する。
起点画素設定部71は、入力画像バッファ21の所定フレームnの注目画素pを起点画素pとして設定し、設定したフレームnの起点画素pの情報を反時間方向動きベクトル判定部72に供給する。反時間方向動きベクトル判定部72は、起点画素である注目画素の動きベクトルが反時間方向動きベクトルv1のみであるか否かを判定して、反時間方向動きベクトルv1のみである場合、その反時間方向動きベクトルv1を終点画素計算部73に供給する。
終点画素計算部73は、起点画素pと反時間方向動きベクトルv1に基づいて、反時間方向のフレームn’上の終点画素qの位置を計算し、計算結果を終点画素領域判定部74に供給する。終点画素領域判定部74は、計算された終点画素の位置が領域外であるか否かを判定し、領域外であるとき、起点画素p、終点画素q、およびフレーム番号nを反時間方向対応点リスト登録部75に供給すると供に、フレームn’を1インクリメントして、再び終点画素計算部73に通知し、インクリメントされたフレームn’上の終点画素qをさらに計算させる。
反時間方向対応点リスト登録部75は、終点画素領域判定部74より供給されてきた起点画素p,終点画素q、およびフレームnを要素m(={p(i,j),q(x,y),N=n})として、反時間方向対応点リストメモリ42の反時間方向対応点リストBL(n’)に登録させる。
次に、図6を参照して、時間方向対応点リスト生成部51の構成例について説明する。
起点画素設定部81は、入力画像バッファ21の所定フレームnの注目画素pを起点画素pとして設定し、設定したフレームnの起点画素pの情報を時間方向動きベクトル判定部82に供給する。時間方向動きベクトル判定部82は、起点画素である注目画素の動きベクトルが反時間方向動きベクトルv0のみであるか否かを判定して、時間方向動きベクトルv0のみである場合、その時間方向動きベクトルv0を終点画素計算部83に供給する。
終点画素計算部83は、起点画素pと時間方向動きベクトルv0に基づいて、時間方向のフレームn’上の終点画素qの位置を計算し、計算結果を終点画素領域判定部84に供給する。終点画素領域判定部84は、計算された終点画素の位置が領域外であるか否かを判定し、領域外であるとき、起点画素p、終点画素q、およびフレーム番号nを時間方向対応点リスト登録部85に供給すると供に、フレームn’を1インクリメントして、再び終点画素計算部83に通知し、インクリメントされたフレームn’上の終点画素qをさらに計算させる。
時間方向対応点リスト登録部85は、終点画素領域判定部84より供給されてきた起点画素p、終点画素q、およびフレームnを要素m’(={p(i,j),q(x,y),n=N})として、時間方向対応点リストメモリ52の時間方向対応点リストBF(n’)に登録させる。
次に、図7を参照して、反時間方向動きベクトル生成部43について説明する。
注目画素設定部101は、領域外画素のうちの未処理の画素を、処理対象とする注目画素Pとして設定し、設定した注目画素Pの情報を領域外近傍要素収集部102および領域内近傍反時間方向ベクトル収集部103に供給する。
領域外近傍要素収集部102は、反時間方向対応点リストメモリ42の要素mのうち、注目画素P近傍の終点画素qを持つ要素m[k](={q[k],P[k],N[k]}:k=1・・・M)を収集して反時間方向動きベクトル補間計算部104に供給する。
領域外近傍反時間方向ベクトル収集部103は、動きベクトルバッファ23に格納されている反時間方向動きベクトルのうち、注目画素P近傍の起点画素rを持つベクトルqv[k](k=1・・・S)を収集して反時間方向動きベクトル補間計算部104に供給する。
反時間方向動きベクトル補間計算部104は、領域外近傍要素収集部102より供給された要素m[k]の集合およびベクトルqv[k]の集合に基づいて、領域外画素の各画素について反時間方向動きベクトルV(P)を補間生成し、反時間方向動きベクトル登録部105に供給する。
反時間方向動きベクトル登録部105は、領域外画素の反時間方向動きベクトルV(P)を順次反時間方向動きベクトルバッファ44に登録する。
次に、図8を参照して、時間方向動きベクトル生成部53について説明する。
注目画素設定部121は、領域外画素のうちの未処理の画素を、処理対象とする注目画素Pとして設定し、設定した注目画素Pの情報を領域外近傍要素収集部122および領域内近傍反時間方向ベクトル収集部123に供給する。
領域外近傍要素収集部122は、時間方向対応点リストメモリ52の要素mのうち、注目画素P近傍の終点画素qを持つ要素m’[k](={q[k],P[k],N[k]}:k=1・・・M)を収集して時間方向動きベクトル補間計算部124に供給する。
領域外近傍反時間方向ベクトル収集部123は、動きベクトルバッファ23に格納されている時間方向動きベクトルのうち、注目画素P近傍の起点画素rを持つベクトルqv[k](k=1・・・S)を収集して時間方向動きベクトル補間計算部124に供給する。
時間方向動きベクトル補間計算部124は、領域外近傍要素収集部122より供給された要素m’[k]の集合およびベクトルqv[k]の集合に基づいて、領域外画素の各画素について時間方向動きベクトルV(P)を補間生成し、時間方向動きベクトル登録部125に供給する。
時間方向動きベクトル登録部125は、領域外画素の時間方向動きベクトルV(P)を順次時間方向動きベクトルバッファ54に登録する。
次に、図9を参照して、反時間方向バックワードレンダリング部45の構成例について説明する。
注目画素設定部142は、領域外画素のうちの未処理の画素を、処理対象とする注目画素Pとして設定し、設定した注目画素Pの情報を反時間方向動きベクトル抽出部141に供給する。反時間方向動きベクトル抽出部141は、反時間方向動きベクトルバッファ44に蓄積されている、領域外画素の反時間方向動きベクトルV1(P)のうち、注目画素設定部142により設定された画素Pに対応する反時間方向動きベクトルV1(P)を抽出し領域内判定部143に供給する。
領域内判定部143は、注目画素Pを起点として、反時間方向動きベクトルV1(P)を設定した場合の終点となる終点画素Qの位置を求め、領域内(領域SC)であるか否かを判定する。終点画素Qが領域内の場合、領域内画素抽出部144を制御して、領域内である終点画素Qの近傍の4画素を入力画像バッファ21より抽出して、双線形補間部149に供給し、4近傍双1次線形補間処理により画素値を生成させて、注目画素Pの画素として領域外画素バッファ25に登録させる。終点画素Qが領域内ではない場合、領域内判定部143は、反時間方向ベクトル抽出部141より供給された領域外の反時間方向ベクトルV1(P)を領域外判定部145に供給する。
領域外判定部145は、注目画素Pを起点として、反時間方向動きベクトルV1(P)を設定した場合の終点となる終点画素Qの位置が領域外(領域SRまたはSL)であるか否かを判定する。終点画素Qが領域外の場合、領域外判定部145は、終点画素Qの位置情報を近傍画素抽出部147を制御して、領域外画素バッファ25にアクセスさせて、終点画素Qの近傍の複数の画素(例えば、4画素)を抽出させ、無効判定部148に供給させる。
無効判定部148は、近傍画素抽出部147より供給されてくる複数の近傍画素が全て無効画素であるか否かを判定する。例えば、全て無効画素ではない(少なくとも1画素は無効画素ではない)場合、無効判定部148は、近傍画素を双線形補間部149に供給する。双線形補間部149は、4点の近傍画素を4近傍双1次線形補間処理することにより画素を生成して注目画素Pの画素として領域外画素バッファ25に登録する。
一方、全てが無効画素であった場合、無効判定部148は、近似動きベクトル計算部150に対して終点画素Qの近傍の4点の画素の反時間方向動きベクトルを、4近傍双1次線形補間処理することにより終点画素Qを起点とする反時間方向近似動きベクトルV2(Q)を生成させて、新たな終点画素Q’を求めて領域内判定部143に供給し、同様の処理を繰り返させる。ただし、この場合、反時間方向に1フレーム前の画素が利用される。
さらに、終点画素Qが領域外ではないと判定された場合、すなわち、領域内でも、領域外でもない場合、終点画素Qは生成される画像内ではないとみなされ、領域外判定部145は、無効登録部146を制御して、注目画素Pを無効画素として領域外画素バッファ25に登録させる。
次に、図10を参照して、時間方向バックワードレンダリング部55の構成例について説明する。
注目画素設定部162は、領域外画素バッファ25より無効画素抽出部171により抽出されてくる、反時間方向バックワードレンダリング部45の処理により無効画素として設定された領域外画素のうちの未処理の画素を、処理対象とする注目画素Pとして設定し、設定した注目画素Pの情報を時間方向動きベクトル抽出部161に供給する。時間方向動きベクトル抽出部161は、時間方向動きベクトルバッファ54に蓄積されている、領域外画素の時間方向動きベクトルV0(P)のうち、注目画素設定部162により設定された画素Pに対応する時間方向動きベクトルV0(P)を抽出し領域内判定部163に供給する。
領域内判定部163は、注目画素Pを起点として、時間方向動きベクトルV0(P)を設定した場合の終点となる終点画素Qの位置を求め、領域内(領域SC)であるか否かを判定する。終点画素Qが領域内の場合、領域内画素抽出部164を制御して、領域内である終点画素Qの近傍の4画素を入力画像バッファ21より抽出して、双線形補間部169に供給し、4近傍双1次線形補間処理により画素値を生成させて、注目画素Pの画素として領域外画素バッファ25に登録させる。終点画素Qが領域内ではない場合、領域内判定部163は、時間方向ベクトル抽出部161より供給された領域外の時間方向ベクトルV0(P)を領域外判定部165に供給する。
領域外判定部165は、注目画素Pを起点として、時間方向動きベクトルV0(P)を設定した場合の終点となる終点画素Qの位置が領域外(領域SRまたはSL)であるか否かを判定する。終点画素Qが領域外の場合、領域外判定部165は、終点画素Qの位置情報を近傍画素抽出部167を制御して、領域外画素バッファ25にアクセスさせて、終点画素Qの近傍の複数の画素(例えば、4画素)を抽出させ、無効判定部168に供給させる。
無効判定部168は、近傍画素抽出部167より供給されてくる複数の近傍画素が全て無効画素であるか否かを判定する。例えば、全て無効画素ではない(少なくとも1画素は無効画素ではない)場合、無効判定部168は、近傍画素を双線形補間部169に供給する。双線形補間部169は、4点の近傍画素を4近傍双1次線形補間処理することにより画素を生成して注目画素Pの画素として領域外画素バッファ25に登録する。
一方、全てが無効画素であった場合、無効判定部168は、近似動きベクトル計算部170に対して終点画素Qの近傍の4点の画素の反時間方向動きベクトルを、4近傍双1次線形補間処理することにより終点画素Qを起点とする反時間方向近似動きベクトルV3(P)を生成させて、新たな終点画素Q’を求めて領域内判定部163に供給し、同様の処理を繰り返させる。ただし、この場合、時間方向に1フレーム後の画素が利用される。
さらに、終点画素Qが領域外ではないと判定された場合、すなわち、領域内でも、領域外でもない場合、生成される画像内ではないとみなされ、領域外判定部165は、無効登録部166を制御して、注目画素Pを無効画素として領域外画素バッファ25に登録させる。
次に、図11のフローチャートを参照して、図2の画像処理システムにおける画像変換処理について説明する。
ステップS1において、入力画像バッファ1は、SD画像再生装置1より入力されてくるSD画像をフレーム単位で順次蓄積する。
ステップS2において、動きベクトル抽出部22は、入力画像バッファ1に蓄積されたSD画像の各フレームについて、画素単位で動きベクトルを抽出し、抽出した動きベクトルを動きベクトルバッファに蓄積する。このとき、動きベクトル抽出部22は、例えば、図12で示されるように時間方向および反時間方向についてそれぞれ動きベクトルを抽出する。
図12においては、入力画像バッファ1に蓄積されているSD画像のフレームが示されており、図中の左からフレーム#−1、#0、#1、#2が時間方向に配置されている例が示されている。図中の各フレームの実線で示される方形は、画素を示しており、その中の点線は、各画素の水平方向および垂直方向の中心位置を示している。また、図12において、時間方向動きベクトルは点線で示されており、反時間方向動きベクトルが実線で示されている。
従って、SD画像の各画素には、反時間方向動きベクトルおよび時間方向動きベクトルの最大で2個の動きベクトルが抽出される。また、SD画像の各画素における反時間方向動きベクトルおよび時間方向動きベクトルは、起点が画素単位の座標、すなわち、画素数を表現する整数単位の座標で表現することができる。尚、SD画像の各画素における反時間方向動きベクトルおよび時間方向動きベクトルの終点画素の座標は、いずれも画素単位以下の座標、すなわち、少数単位の座標で表現されることがある。
ステップS3において、領域外画素レンダリング部24は、領域外画素レンダリング処理を実行し、入力画像バッファ21に蓄積されたSD画像の各画素と、動きベクトルバッファ23に蓄積されたSD画像の動きベクトルとに基づいて、領域外画素、すなわち、生成しようとするHD画像における、HD画像に含まれるSD画像以外の領域の画素を生成して領域外画素バッファ25に蓄積させる。尚、領域外画素レンダリング処理については、図13以降において、詳細を説明する。
ステップS4において、合成部26は、フレーム毎に、入力されたSD画像に領域外画素バッファ25に蓄積された領域外画素を合成することによりHD画像を生成してHD画像表示装置3に出力し表示する。
以上の処理により、入力画像であるSD画像が広画角化されて順次HD画像に変換されて表示されることになる。
次に、図13のフローチャートを参照して、図4の領域外画素レンダリング部24による領域外画素レンダリング処理について説明する。
ステップS21において、反時間方向対応点リスト生成部41は、反時間方向対応リスト生成処理を実行し、反時間方向動きベクトルにおける領域外画素を含む画素間の起点と終点との対応を示す反時間方向対応リストを生成し、反時間方向対応リストメモリ42に記憶させる。
ここで、図14のフローチャートを参照して、反時間方向対応リスト生成処理について説明する。
ステップS41において、起点画素設定部71は、処理対象となる注目画素としてSD画像のフレームn上の起点画素p(i,j,n)を設定し、反時間方向動きベクトル判定部72および終点画素計算部73に供給する。ここで、i,jは、それぞれ起点画素pの水平方向および垂直方向の座標であり、nはフレーム番号である。尚、i,jは、SD画像のフレームn上の画素であるので、いずれも整数である。
ステップS42において、反時間方向動きベクトル判定部72は、動きベクトルバッファ23よりフレームnの画素pの反時間方向動きベクトルv1を読み出す。
ステップS43において、反時間方向動きベクトル判定部72は、反時間方向動きベクトルv1のみであるか否かを判定する。すなわち、動きベクトルは、画素について複数であることもあるため、反時間方向動きベクトルv1のみであるか否かが判定される。例えば、反時間方向動きベクトルv1のみではない場合、処理は、ステップS49に進み、未処理の画素があればステップS41に戻り、未処理の画素が無ければ処理は終了する。
ステップS43において、反時間方向動きベクトルv1が1個のみであると判定された場合、ステップS44において、反時間方向動きベクトル判定部72は、判定結果を終点画素計算部73に供給し、終点画素の計算を要請する。これにより終点画素計算部73は、反時間方向動きベクトルの終点となるフレームn’をフレーム(n+1)に設定する。すなわち、ここでは、時間方向に1フレーム分進んだフレームが終点となるフレームに設定される。
ステップS45において、終点画素計算部73は、反時間方向動きベクトルv1の逆ベクトルの延長線上におけるフレームn上の起点画素pに対応するフレームn’上の終点画素q(x,y,n’)を計算し、計算した計算結果である終点画素q(x,y,n’)および起点画素p(i,j,n)を終点画素領域判定部74に供給する。
より詳細には、終点画素計算部73は、反時間方向動きベクトルの逆ベクトルの延長線上における起点画素pを起点とする半直線上の点列L(i,j,n,n’)=p+(n’−n)×(−v1)を設定し、この半直線上であって、かつ、フレームn’上の画素を終点画素q(x,y,n’)=L(i,j,n,n’)として計算する。尚、ここで、x,yは、それぞれ終点画素の水平方向および垂直方向の座標(点列Lとフレームn’との交点であるためx,yは、整数とならないこともある)であり、n’は、終点画素のフレーム番号n’である。
ステップS46において、終点画素領域判定部74は、終点画素q(x,y,n’)が領域外に属するか否か、すなわち、図1における領域SRまたはSLに存在する画素であるか否かを判定する。例えば、ステップS46において、終点画素q(x,y,n’)が領域外に属すると判定された場合、ステップS47において、終点画素領域判定部74は、その判定結果、並びに、起点画素p(i,j,n)および終点画素q(x,y,n’)を反時間方向対応点リスト登録部75に供給する。これにより、反時間方向対応点リスト登録部75は、要素m(={p(i,j),q(x,y),N=n})を反時間方向対応点リストメモリ42の反時間方向対応点リストBL[n’]に登録する。尚、ステップS47において、終点画素領域判定部74は、同一の終点画素を求めるフレームn’を1インクリメントして再度処理を進めるように終点画素計算部73に対して指示する信号を供給する。
ステップS48において、終点画素計算部73は、反時間方向動きベクトルの終点となるフレームn’を1インクリメントしてフレーム(n’+1)に設定し、処理は、ステップS45に戻る。
すなわち、点列Lが、複数のフレームn’と、領域外に属する場合、ステップS45乃至S48の処理が繰り返されて、複数の反時間方向対応点リストBL[n’]が反時間方向対応点リストメモリ42に登録されることになる。
一方、ステップS46において、終点画素q(x,y,n’)が領域外に属さないと判定された場合、処理は、ステップS49に進む。
以上の処理により、SD画像の反時間方向動きベクトルの逆ベクトルの延長線上における起点画素pを通る直線上であって、領域外のフレーム上の画素位置が終点画素qとして順次求められ、起点画素p、終点画素q、およびフレーム番号n’からなる要素mが反時間方向対応点リストBLとして反時間方向対応点リストメモリ42に登録される。
ここで、反時間方向対応点リストBLの情報は、例えば、図15で示されるような関係を示したリストであると言える。図15においては、画像内で物体A,Bが移動するとき、フレーム間の時間方向動きベクトルと反時間方向動きベクトルの関係を示している。また、図15においては、縦軸(x軸)は、生成されるHD画像の水平方向を示しており、横軸(t軸)は、時間方向を示している。さらに、図15においては、時間方向にフレームn1乃至n12が配置されており、図中の上段が領域SRであり、中段が領域SCであり、下段が領域SLである。すなわち、下端から上端までがHD画面の水平方向の幅である。
図15において、物体Aは、時間の変化と供にフレームn5乃至n10の間にフレームインしていることが示されている。また、物体Bは、時間の変化と供にフレームn1乃至n7の間にフレームアウトした後、フレームn8乃至n10においてフレームインしている。図15においては、物体Bについてのみ、反時間方向動きベクトルが示されている。尚、反時間方向動きベクトルは、模式的な表現であるため、各フレームについて3画素分のもののみが示されている。
このように、反時間方向対応点リストBLには、領域内と領域外とを跨ぐ反時間方向動きベクトルの起点画素と終点画素との関係が登録されることになる。従って、たとえば、注目画素pがフレームn4上であったとき、BL[n5]の要素として、起点画素p(i,j)と終点画素q1(x1,y1)との対応関係が求められるとき、その要素mは、m={p(i,j),q1(x1,y1),N=n5}として登録されることになる。さらに、この場合、ステップS48によりフレーム番号n’が1インクリメントされることにより、BL[n6]の要素として、起点画素p(i,j)と終点画素q2(x2,y2)との対応関係が求められるので、その要素mは、m={p(i,j),q2(x2,y2),N=n6}として登録されることになる。
ここで、図13のフローチャートに戻る。
ステップS21において、反時間方向対応点リスト生成処理により反時間方向対応点リストBLが生成されると、ステップS22において、時間方向対応点リスト生成部51は、時間方向対応点リスト生成処理を実行し、時間方向動きベクトルにおける領域外画素を含む画素間の起点と終点との対応を示す時間方向対応リストFLを生成し、時間方向対応リストメモリ52に記憶させる。
ここで、図16のフローチャートを参照して、時間方向対応リスト生成処理について説明する。尚、時間方向対応リスト生成処理は、反時間方向動きベクトルに代えて時間方向動きベクトルを用いる以外、基本的に、上述した反時間方向対応リスト生成処理と同様の処理である。
すなわち、ステップS61において、起点画素設定部81は、処理対象となる注目画素としてSD画像のフレームn上の起点画素p(i,j,n)を設定し、時間方向動きベクトル判定部82および終点画素計算部83に供給する。ここで、i,jは、それぞれ起点画素pの水平方向および垂直方向の座標であり、nはフレーム番号である。尚、i,jは、SD画像のフレームn上の画素であるので、いずれも整数である。
ステップS62において、時間方向動きベクトル判定部82は、動きベクトルバッファ23よりフレームnの画素pの時間方向動きベクトルv0を読み出す。
ステップS63において、時間方向動きベクトル判定部82は、反時間方向動きベクトルv0のみであるか否かを判定する。例えば、時間方向動きベクトルv0のみではない場合、処理は、ステップS69に進み、未処理の画素があればステップS61に戻り、未処理の画素が無ければ処理は終了する。
ステップS63において、時間方向動きベクトルv0が1個のみであると判定された場合、ステップS64において、時間方向動きベクトル判定部82は、判定結果を終点画素計算部83に供給し、終点画素の計算を要請する。これにより終点画素計算部83は、時間方向動きベクトルの終点となるフレームn’をフレーム(n−1)に設定する。すなわち、ここでは、時間方向に1フレーム分前のフレームが終点となるフレームに設定される。
ステップS65において、終点画素計算部83は、時間方向動きベクトルv0の逆ベクトルの延長線上におけるフレームn上の起点画素pに対応するフレームn’上の終点画素q(x,y,n’)を計算し、計算した計算結果である終点画素q(x,y,n’)および起点画素p(i,j,n)を終点画素領域判定部74に供給する。
より詳細には、終点画素計算部83は、時間方向動きベクトルの逆ベクトルの延長線上における起点画素pを起点とする半直線上の点列L(i,j,n,n’)=p+(n’−n)×(−v0)を設定し、この半直線上であって、かつ、フレームn’上の画素を終点画素q(x,y,n’)として計算する。尚、ここで、x,yは、それぞれ終点画素の水平方向および垂直方向の画素であり、n’は、終点画素のフレーム番号n’である。
ステップS66において、終点画素領域判定部84は、終点画素q(x,y,n’)が領域外に属するか否か、すなわち、図1における領域SRまたはSLに存在する画素であるか否かを判定する。例えば、ステップS66において、終点画素q(x,y,n’)が領域外に属すると判定された場合、ステップS67において、終点画素領域判定部84は、その判定結果、並びに、起点画素p(i,j,n)および終点画素q(x,y,n’)を時間方向対応点リスト登録部85に供給する。これにより、時間方向対応点リスト登録部85は、要素m’(={p(i,j),q(x,y),N=n})を反時間方向対応点リストメモリ52の時間方向対応点リストBF[n’]に登録する。尚、ステップS67において、終点画素領域判定部84は、同一の終点画素を求めるフレームn’を1デクリメントして再度処理を進めるように終点画素計算部83に対して指示する信号を供給する。
ステップS68において、終点画素計算部83は、時間方向動きベクトルの終点となるフレームn’を1デクリメントしてフレーム(n’−1)に設定し、処理は、ステップS65に戻る。
一方、ステップS66において、終点画素q(x,y,n’)が領域外に属さないと判定された場合、処理は、ステップS69に進む。
以上の処理により、SD画像の時間方向動きベクトルの逆ベクトルの延長線上における起点画素pを通る直線上であって、領域外のフレーム上の画素位置が終点画素qとして順次求められ、起点画素p、終点画素q、およびフレーム番号n’からなる要素m’が時間方向対応点リストFLとして時間方向対応点リストメモリ52に登録される。
すなわち、図17で示されるように、時間方向対応点リストFLには、領域内と領域外とを跨ぐ反時間方向動きベクトルの起点画素と終点画素との関係が登録されることになる。従って、たとえば、注目画素pがフレームn9上であったとき、FL[n8]の要素として、起点画素p(i,j)と終点画素q1(x1,y1)との対応関係が求められるとき、その要素m’は、m’={p(i,j),q1(x1,y1),N=n8}として登録されることになる。さらに、この場合、ステップS68によりフレーム番号n’が1デクリメントされることにより、FL[n7]の要素として、起点画素p(i,j)と終点画素q2(x2,y2)との対応関係が求められるので、その要素m’は、m’={p(i,j),q2(x2,y2),N=n7}として登録されることになる。
ここで、図13のフローチャートに戻る。
ステップS22において、時間方向対応点リスト生成処理により時間方向対応点リストFLが生成されると、ステップS23において、反時間方向動きベクトル生成部43は、反時間方向動きベクトル生成処理を実行し、領域外画素における反時間方向動きベクトルを生成し、反時間方向動きベクトルバッファ44に記憶させる。
ここで、図18のフローチャートを参照して、反時間方向動きベクトル生成処理について説明する。
ステップS71において、注目画素設定部101は、処理対象となる注目画素として領域外画素の注目画素P(i,j,n)を設定し、領域外近傍要素102および領域内近傍反時間方向ベクトル収集部103に供給する。ここで、i,jは、それぞれ領域外画素の水平方向および垂直方向の座標であり、nはフレーム番号である。
ステップS72において、領域外近傍要素102は、反時間方向対応点リスト42にアクセスし、各要素mのうち、注目画素Pの近傍の終点画素q(x,y,n’)を備えた要素m[k](={p[k],q[k],N[k]}:k=1,2・・・M)を領域外近傍要素として抽出し反時間方向動きベクトル補間計算部104に供給する。ここで、p[k]は、起点画素であり、q[k]は終点画素であり、N[k]はフレーム番号であり、M個の要素m[k]が抽出されることが示されている。
ステップS73において、領域内近傍反時間方向ベクトル収集部103は、動きベクトルバッファ23にアクセスし、反時間方向動きベクトルv1のうち、注目画素Pの近傍の反時間方向動きベクトルqv[k](k=1,2・・・S)を領域内近傍反時間方向ベクトルとして抽出し反時間方向動きベクトル補間計算部104に供給する。
ステップS74において、反時間方向動きベクトル補間計算部104は、以下の式(1)を演算することにより、領域外画素Pの反時間方向動きベクトルV(P)を求め、反時間方向動きベクトル登録部105に供給する。
Figure 2008028880
ここで、式(1)において、第1項に含まれるVm(P)は、以下の式(2)で示される。
Figure 2008028880
また、式(1)において、第2項に含まれるVd(P)は、以下の式(3)で示される。
Figure 2008028880
さらに、式(1)において、第1項および第2項に含まれるd(P)は、以下の式(4)で示される。
Figure 2008028880
尚、式(4)におけるg(r,σ)は、ガウス関数であり、図19で示されるように距離rが小さいほど大きく、rが大きくなるについて小さくなる関数である。
すなわち、式(2)で示されるVm(P)は、注目画素Pに近い終点画素qを含む反時間方向対応点リストBLの起点画素pと終点画素qとからなるベクトルを正規化したベクトルを、注目画素Pからの距離に応じた重みを付して平均化したものである。つまり、Vm(P)は、注目画素P近傍に存在する、領域外の注目画素周辺の複数のベクトルを、注目画素Pからの距離に応じて重み付け平均したベクトルであると言える。
また、式(3)で示されるVd(P)は、注目画素Pに近いSD画像の反時間方向動きベクトルv1を、注目画素からの距離に応じた重みを付して平均化したものである。
さらに、式(4)で示されるd(V)は、注目画素pと終点画素qとの距離に基づいた重みの平均が所定の閾値εよりも小さいとき1であり、それ以外のとき0である。
従って、式(1)は、注目画素Pと終点画素qとの距離に基づいた重みの平均が所定値εよりも小さいとき、すなわち、注目画素Pの十分近傍に終点画素qを持つ要素mがあるとき、Vm(P)を採用し、逆に、注目画素Pと終点画素qとの距離に基づいた重みの平均が所定値εよりも大きいとき、すなわち、注目画素Pの十分近傍に終点画素qを持つ要素mが存在しないとき、Vd(P)を採用する。
換言すれば、式(1)は、注目画素Pに対して十分に近い位置に存在する、信頼性の高い領域外画素を用いて得られるベクトルにより反時間方向ベクトルが求められるときには、それらの重み付け平均であるVm(P)が採用され、それ以外のとき、注目画素P近傍の領域内画素の反時間方向動きベクトルの距離に応じた重み付け平均であるVd(P)が採用される。
結果として、領域外画素を用いたベクトルと領域内画素により得られている動きベクトルとを、注目画素との距離に応じた信頼度に応じて切替えて、領域外画素の反時間方向動きベクトルを生成される。
ステップS75において、反時間方向動きベクトル登録部105は、反時間方向動きベクトル補間計算部104より供給されてきた、領域外画素の反時間方向動きベクトルV(P)を反時間方向動きベクトルバッファ44に登録する。
ステップS76において、注目画素設定部101は、未処理の領域外画素が存在するか否かを判定し、未処理の領域外画素が存在する場合、処理は、ステップS71に戻り、未処理の領域外画素が存在しない場合、すなわち、全ての領域外画素について処理がなされた場合、処理は、終了する。
以上の処理により、近傍に領域外画素を用いたベクトルがあれば、そのベクトルの重み付け平均として、それ以外であれば、領域内画素、すなわち、入力画像の各画素の動きベクトルより、各領域外画素の反時間方向動きベクトルが求められる。
ここで、図13のフローチャートに戻る。
ステップS24において、領域外画素の反時間方向動きベクトルが生成されると、ステップS25において、時間方向動きベクトル生成部53は、時間方向動きベクトル生成処理を実行し、領域外画素における時間方向動きベクトルを生成し、時間方向動きベクトルバッファ54に記憶させる。
ここで、図20のフローチャートを参照して、時間方向動きベクトル生成処理について説明する。尚、時間方向動きベクトル生成処理は、反時間方向動きベクトルに代えて時間方向動きベクトルを用いる以外、基本的に、上述した反時間方向動きベクトル生成処理と同様の処理である。
すなわち、ステップS81において、注目画素設定部121は、処理対象となる注目画素として領域外画素の注目画素P(i,j,n)を設定し、領域外近傍要素収集部122および領域内近傍反時間方向ベクトル収集部123に供給する。ここで、i,jは、それぞれ領域外画素の水平方向および垂直方向の座標であり、nはフレーム番号である。
ステップS82において、領域外近傍要素収集部122は、時間方向対応点リスト52にアクセスし、各要素m’のうち、注目画素Pの近傍の終点画素q(x,y,n’)を備えた要素m’[k](={p[k],q[k],N[k]}:k=1,2・・・M)を領域外近傍要素として抽出し反時間方向動きベクトル補間計算部104に供給する。ここで、p[k]は、起点画素であり、q[k]は終点画素であり、N[k]はフレーム番号である。
ステップS83において、領域内近傍反時間方向ベクトル収集部123は、動きベクトルバッファ23にアクセスし、時間方向動きベクトルv0のうち、注目画素Pの近傍の時間方向動きベクトルqv[k](k=1,2・・・S)を領域内近傍反時間方向ベクトルとして抽出し時間方向動きベクトル補間計算部124に供給する。
ステップS84において、時間方向動きベクトル補間計算部124は、上述の式(1)を演算することにより、領域外画素Pの時間方向動きベクトルV(P)を求め、時間方向動きベクトル登録部105に供給する。
ステップS85において、時間方向動きベクトル登録部125は、時間方向動きベクトル補間計算部124より供給されてきた、領域外画素の時間方向動きベクトルV(P)を反時間方向動きベクトルバッファ44に登録する。
ステップS86において、注目画素設定部121は、未処理の領域外画素が存在するか否かを判定し、未処理の領域外画素が存在する場合、処理は、ステップS81に戻り、未処理の領域外画素が存在しない場合、すなわち、全ての領域外画素について処理がなされた場合、処理は、終了する。
以上の処理により、各領域外画素について、近傍に存在するベクトルの種類により時間方向動きベクトルが求められる。
ここで、図13のフローチャートに戻る。
ステップS25において、領域外画素の時間方向動きベクトルが生成されると、ステップS26において、反時間方向バックワードレンダリング部45は、反時間方向バックワードレンダリング処理を実行し、領域外画素を生成し、領域外画素バッファ25に蓄積する。
ここで、図21のフローチャートを参照して、反時間方向バックワードレンダリング処理について説明する。
ステップS101において、注目画素設定部142は、処理対象となる注目画素として領域外画素のフレームn上の注目画素P(i,j,n)を設定し、反時間方向動きベクトル抽出部141に供給する。ここで、i,jは、それぞれ起点画素pの水平方向および垂直方向の座標であり、nはフレーム番号である。尚、i,jは、HD画像のフレームn上の画素であるので、いずれも整数である。
ステップS102において、反時間方向動きベクトル抽出部141は、反時間方向動きベクトルバッファ44より注目画素Pの反時間方向動きベクトルV1(P)を抽出し、領域内判定部143に供給する。
ステップS103において、領域内判定部143は、反時間方向動きベクトルV1(P)の終点画素が領域内であるか否かを判定し、例えば、領域内であると判定された場合、ステップS104において、領域内判定部143は、領域内画素抽出部144を制御して、入力画像バッファ21に蓄積されているSD画像の画素のうち、反時間方向動きベクトルV1(P)の終点画素Qに対応する位置の画素の近傍の4画素を抽出させ、双線形補間部152に供給させる。
ステップS105において、双線形補間部149は、供給された反時間方向動きベクトルV1(P)の終点画素Qに対応する位置の画素の近傍の4画素を用いて、4近傍双1次線形補間処理により画素値を生成させて、領域外画素バッファ25に注目画素Pの画素値として登録させ、処理は、ステップS112に進む。
すなわち、反時間方向動きベクトルV1(P)の終点画素Qが領域内であるならば、注目画素Pの次のフレームにおいて、SD画像内の画素として表示されていることになるので、次のフレームの画素を反時間方向ベクトルとは逆方向にマッピングすることで、領域外画素を生成することができる。このようにベクトルに対して逆方向に順次マッピングすることから、このようなマッピングをバックワードマッピングと称するものとする。
一方、ステップS103において、終点画素が領域内ではないと判定された場合、ステップS106において、領域内判定部143は、反時間方向動きベクトルV1(P)を領域外判定部145に供給する。領域外判定部145は、注目画素Pに対する終点画素Qが、領域外から外れた領域に存在するか否かを判定する。ステップS106において、例えば、領域外から外れている、すなわち、HD画像の範囲を越えていると判定された場合、ステップS107において、領域外判定部145は、無効登録部146を制御して、注目画素Pの画素値を無効画素として領域外画素バッファ25に登録させ、処理は、ステップS113に進む。
すなわち、バックワードマッピングをするに当たり、反時間方向動きベクトルの終点画素がHD画像の範囲を越えている場合、マッピングに使用できる画素が存在しないことになるので、マッピングが不能となり、結果として、注目画素Pは、無効画素として登録されることになる。
ステップS106において、終点画素が領域外から外れていないと判定された場合、すなわち、ステップS103において、領域内ではないと判定され、領域外からも外れていないとすれば、注目画素Pは、領域外であるとみなされ、ステップS108において、領域外判定部145は、近傍画素抽出部147を制御して、反時間方向動きベクトルV1(P)の終点画素Qの近傍の4画素を領域外画素バッファ25より抽出させ、無効判定部148に供給させる。
ステップS109において、無効判定部148は、反時間方向動きベクトルV1(P)の終点画素Qの近傍の4画素が全て無効画素として登録されているか否かを判定する。ステップS109において、例えば、4画素全てが無効画素として登録されていた場合、ステップS110において、無効判定部148は、近似動きベクトル計算部150に対して、抽出された近傍の4画素の反時間方向動きベクトルを読み出させ、4近傍双一次線形補間計算により注目画素Pの反時間方向動きベクトルの終点画素Qを起点画素とする反時間方向動きベクトルの近似動きベクトルV2(Q)を生成させて、領域内判定部143に供給させ、処理は、ステップS103に戻る。
すなわち、注目画素Pの反時間方向動きベクトルの終点画素を起点画素とする反時間方向動きベクトルの近似動きベクトルが生成されることにより、近似動きベクトルの終点画素、すなわち、さらに1フレーム前の画素を、注目画素Pの画素値としてマッピングできるように処理する。このようにすることで、複数のフレームに渡って、無効登録された画素がバックワードマッピングにおいて連続するようなことがあっても、画像の先頭フレームまで検索し続けることができる。
ステップS109において、4画素が全て無効登録されておらず、少なくとも1画素は、既に求められていた場合、ステップS111において、無効判定部148は、4画素のうち、無効登録されていない画素の画素値を用いて、4近傍双一次線形補間計算することにより、反時間方向動きベクトルV(P)の終点画素の画素値を生成し、領域外画素バッファ25に登録する。
すなわち、反時間方向動きベクトルV(P)の終点画素の近傍に、既に求められている画素値がある場合、その画素値を用いて補間計算により、注目画素Pの画素値を求める。
ステップS112において、注目画素設定部142は、未処理の領域外画素が存在するか否かを判定し、未処理の領域外画素が存在する場合、処理は、ステップS101に戻り、それ以降の処理が繰り返される。そして、ステップS113において、未処理の領域外画素が存在しないと判定された場合、処理は、終了する。
以上の処理により、例えば、図22で示されるように、フレーム#−2乃至フレーム#2が時間t方向に順次配置され、フレーム#−2上に画素P0があり、フレーム#−1上に画素P1があり、フレーム#0上に画素P2乃至P4が存在し、画素P1乃至P4の反時間方向動きベクトルが、それぞれV11乃至V14である場合、以下のような処理が実現される。
例えば、フレーム#−1上の画素P1が注目画素であるとき、反時間方向動きベクトルV11の終点画素P0の近傍の4画素の画素値が求められていれば、その画素P0の近傍の4画素の画素値より、4近傍双1次線形補間により求められる画素値を注目画素P1の画素値に設定する。さらに、フレーム#0上の画素P2が注目画素である場合、反時間方向動きベクトルV12の終点画素P1の近傍の4画素の画素値が求められていれば、注目画素P2の画素値は、画素P1の近傍の4画素の画素値の4近傍双1次線形補間により求められる画素値が登録される。
また、画素P3が注目画素であった場合、反時間方向動きベクトルV13の終点画素がP1となるが、この画素P1の近傍の4画素の画素値が無効登録されていたり、まだ求められていない場合、画素P1の近傍の4画素(または、それ以外の数でもよい)の反時間方向動きベクトルを用いて双一次線形補間計算により近似的に画素P1の反時間方向動きベクトルV11を求めることにより、近似動きベクトルV11の終点画素P0が求められる。結果として、注目画素P3の画素値が画素P0の画素値として登録される。
さらに、画素P4が注目画素であるような場合、画素P4の反時間方向動きベクトルV4の終点画素が、フレーム#1上に存在しないので、このような場合、画素P4は無効画素として登録されることになる。
ここで、図13のフローチャートに戻る。
ステップS25において、領域外画素の反時間方向バックワードレンダリングにより領域外画素が生成されると、ステップS26において、時間方向バックワードレンダリング部55は、時間方向バックワードレンダリング処理を実行し、領域外画素を生成し、領域外画素バッフ25に記憶させる。
ここで、図23のフローチャートを参照して、時間方向バックワードマッピング処理について説明する。尚、時間方向バックワードマッピング処理は、反時間方向動きベクトルに代えて時間方向動きベクトルを用いる以外、基本的に、上述した反時間方向バックワードマッピング処理と同様の処理である。
すなわち、ステップS131において、注目画素設定部162は、無効画素抽出部174により領域外画素バッファ25において無効登録されている画素のうち、処理対象となる注目画素として領域外画素のフレームn上の注目画素P(i,j,n)を設定し、時間方向動きベクトル抽出部161に供給する。ここで、i,jは、それぞれ起点画素pの水平方向および垂直方向の座標であり、nはフレーム番号である。尚、i,jは、HD画像のフレームn上の画素であるので、いずれも整数である。
ステップS132において、時間方向動きベクトル抽出部161は、時間方向動きベクトルバッファ54より注目画素Pの時間方向動きベクトルV0(P)を抽出し、領域内判定部143に供給する。
ステップS133において、領域内判定部163は、時間方向動きベクトルV0(P)の終点画素が領域内であるか否かを判定し、例えば、領域内であると判定された場合、ステップS134において、領域内判定部163は、領域内画素抽出部164を制御して、入力画像バッファ21に蓄積されているSD画像の画素のうち、時間方向動きベクトルV(P)の終点画素に対応する位置の画素の近傍の4画素を領域外画素バッファ25より抽出させ、無効判定部168に供給させる。
ステップS135において、双線形補間部169は、供給された反時間方向動きベクトルV0(P)の終点画素Qに対応する位置の画素の近傍の4画素を用いて、4近傍双1次線形補間処理により画素値を生成させて、領域外画素バッファ25に注目画素Pの画素値として登録させ、処理は、ステップS142に進む。
一方、ステップS133において、終点画素が領域内ではないと判定された場合、ステップS136において、領域内判定部163は、時間方向動きベクトルV(P)を領域外判定部165に供給する。領域外判定部165は、時間方向動きベクトルV(P)の終点画素が、領域外から外れた領域に存在するか否かを判定する。
ステップS136において、例えば、領域外から外れている、すなわち、HD画像の範囲を越えていると判定された場合、ステップS137において、領域外判定部165は、無効登録部166を制御して、注目画素Pの画素値を無効画素として領域外画素バッファ25に登録させ、処理は、ステップS142に進む。
ステップS136において、終点画素が領域外から外れていないと判定された場合、すなわち、ステップS133において、領域内ではないと判定され、領域外からも外れていないとすれば、注目画素Pは、領域外であるとみなされ、領域外判定部165は、近傍画素抽出部167を制御して、時間方向動きベクトルV0(P)の終点画素の近傍の4画素を領域外画素バッファ25より抽出させ、無効判定部168に供給させる。
ステップS139において、無効判定部168は、時間方向動きベクトルV(P)の終点画素の近傍の4画素が全て無効画素として登録されているか否かを判定する。ステップS139において、例えば、4画素全てが無効画素として登録されていた場合、ステップS141において、無効判定部168は、近似動きベクトル計算部170に対して、抽出された近傍の4画素の反時間方向動きベクトルを読み出させ、4近傍双一次線形補間計算により注目画素Pの反時間方向動きベクトルの終点画素Qを起点画素とする反時間方向動きベクトルの近似動きベクトルV3(Q)を生成させて、領域内判定部163に供給させ、処理は、ステップS133に戻る。
ステップS139において、4画素が全て無効登録されておらず、少なくとも1画素は、既に求められていた場合、ステップS141において、無効判定部168は、4画素のうち、無効登録されていない画素の画素値を用いて、4近傍双一次線形補間計算することにより、反時間方向動きベクトルV0(P)の終点画素の画素値を生成し、領域外画素バッファ25に登録する。
すなわち、反時間方向動きベクトルV(P)の終点画素の近傍に、既に求められている画素値がある場合、その画素値を用いて補間計算により、注目画素Pの画素値を求める。
ステップS142において、注目画素設定部162は、未処理の領域外画素が存在するか否かを判定し、未処理の領域外画素が存在する場合、処理は、ステップS131に戻り、それ以降の処理が繰り返される。そして、ステップS142において、未処理の領域外画素が存在しないと判定された場合、処理は、終了する。
以上の処理により、反時間方向バックワードマッピング処理で無効登録されていた画素のみが時間方向バックワードマッピング処理により生成されることにより、反時間方向バックワードマッピング処理で生成できなかった領域外画素を効率良く生成することが可能となる。
ここで、図13のフローチャートに戻る。
以上のように、ステップS26の時間方向バックワードレンダリング処理が終了することにより、領域画素レンダリング処理が終了する。
以上の処理により、SD画像の各画素の動きベクトルを用いることにより、バックワードレンダリングによりHD画像のうちのSD画像領域外の領域外画素を生成することが可能となる。結果として、これまでHD画像を備えた表示装置が、SD画像を表示すると、図24の上部で示されるように、SD画像からなる領域SCには画像が表示されるが領域SL,SRには、画像が表示されなかったが、領域SL,SRの画素を生成することが可能となるので、SD画像をあたかもHD画像のようにSD画像の画角を広げて表示することが可能となる。
尚、以上の例においては、領域外画素レンダリング処理において、反時間方向レンダリング処理を先に実行し、時間方向レンダリング処理において、反時間方向レンダリング処理において、無効登録された画素のみを処理する例について説明してきたが、順序を逆にして、時間方向レンダリング処理を先に実行し、時間方向レンダリング処理により無効登録された画素についてのみ反時間方向レンダリング処理を実行して求めるようにしても良い。
さらに、領域外画素レンダリング処理において、反時間方向レンダリング処理および時間方向レンダリング処理を、領域外画素既に施し、2個の値が得られたときには、平均化するなどして、合成するようにしてもよい。
図25は、領域外画素レンダリング処理において、反時間方向レンダリング処理および時間方向レンダリング処理を、領域外画素の全てに施し、1画素について2個の値が得られたときには、距離に応じた重みを付して平均化するようにした領域外画素レンダリング部24の構成を示している。尚、図4における構成と同一の構成については、同一の符号を付しており、その説明は適宜省略するものとする。
図25において、図4の領域外画素レンダリング部24と異なるのは、反時間方向バックワードレンダリング部45、および時間方向バックワードレンダリング部55に代えて、反時間方向バックワードレンダリング部201、および時間方向バックワードレンダリング部202を設け、さらに、領域外画素合成部203を設けた点である。
反時間方向バックワードレンダリング部201、および時間方向バックワードレンダリング部202の機能は、反時間方向バックワードレンダリング部45、および時間方向バックワードレンダリング部55と基本的に同様であるが、いずれも、全領域外画素に対してバックワードレンダリング処理により領域外画素を生成する。さらに、反時間方向バックワードレンダリング部201、および時間方向バックワードレンダリング部202は、それぞれバックワードレンダリング処理を実行した後、結果を領域外画素合成部203に供給する。
領域外画素生成部203は、反時間方向バックワードレンダリング部201、および時間方向バックワードレンダリング部202より供給されてくる領域外画素の画素値の情報を取得して、同一の領域外画素の画素値が2種類得られた場合、それらを平均化して領域外画素バッファ25に登録する。
次に、図26のフローチャートを参照して、図23の領域外画素レンダリング部24による領域外画素レンダリング処理について説明する。尚、図26におけるステップS161乃至S166の処理は、図13のフローチャートにおけるステップS21乃至S26の処理と同様であるので、その説明は省略する。
すなわち、ステップS167において、領域外画素合成部203は、反時間方向バックワードレンダリング部201、および時間方向バックワードレンダリング部202より供給されてくる領域外画素の画素値の情報を取得して、同一の領域外画素の画素値が2種類得られた場合、それらを平均化して領域外画素バッファ25に登録する。
尚、図26のフローチャートにおいては、ステップS165,S166の処理は、事実上並列的に同時に実行されており、同一の位置の画素値を反時間方向バックワードレンダリング部201からの反時間方向バックワードレンダリング処理結果と、時間方向バックワードレンダリング部201からの時間方向バックワードレンダリング処理結果とが、ほぼ同一のタイミングで、領域外画素合成部203に供給されることが望ましい。ただし、この他にタイミングを吸収するためにバッファを設けるなどするようにしてもい。
以上の処理により、反時間方向動きベクトルと時間方向動きベクトルとを用いた画素を両方利用することにより、領域外画素をより正確に登録することが可能となる。
本発明によれば、SD画像のフレーム間の画像と、各画素の動きベクトルを用いることにより、SD画像の画角を広げたHD画像を生成することが可能となる。
尚、以上においては、SD画像をHD画像で表示可能な画角に広げる例について説明してきたが、SD画像からHD画像へと画角を変化させるだけでなく、第1の様々形状の画像を、それよりも大きな第2の様々な形状の画像に変換することが可能となる。
ところで、上述した一連の画像処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
図29は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
従来のHD画面にSD画像を表示した場合の表示例を説明する図である。 本発明を適用した画像処理システムの一実施の形態の構成を示す図である。 図2の画像変換装置の構成例について説明するブロック図である。 図3の領域外画素レンダリング部の構成例を説明するブロック図である。 図4の反時間方向対応点リスト生成部の構成例を説明するブロック図である。 図4の時間方向対応点リスト生成部の構成例を説明するブロック図である。 図4の反時間方向動きベクトル生成部の構成例を説明するブロック図である。 図4の時間方向動きベクトル生成部の構成例を説明するブロック図である。 図4の反時間方向バックワードレンダリング部の構成例を説明する図である。 図4の時間方向バックワードレンダリング部の構成例を説明する図である。 画像変換処理を説明するフローチャートである。 時間方向および反時間方向についてそれぞれ動きベクトルを説明する図である。 図4の領域外画素レンダリング部による領域外画素レンダリング処理を説明するフローチャートである。 反時間方向対応リスト生成処理を説明するフローチャートである。 反時間方向対応点リストを説明する図である。 時間方向対応リスト生成処理を説明するフローチャートである。 時間方向対応点リストを説明する図である。 反時間方向動きベクトル生成処理を説明するフローチャートである。 ガウス関数を説明する図である。 時間方向動きベクトル生成処理を説明するフローチャートである。 反時間方向バックワードレンダリング処理を説明するフローチャートである。 反時間方向バックワードレンダリング処理を説明する図である。 時間方向バックワードマッピング処理を説明するフローチャートである。 本発明を適用した画像処理装置により生成される画像を説明する図である。 その他の領域外画素レンダリング部の構成例を説明するブロック図である。 図25の領域外画素レンダリング部による領域外画素レンダリング処理を説明する図である。 パーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
符号の説明
2 画像変換装置, 24 領域外画素レンダリング部, 41 反時間方向対応点リスト生成部, 42 反時間方向対応点リストメモリ, 43 反時間方向動きベクトル生成部, 44 反時間方向動きベクトルバッファ, 45 反時間方向バックワードレンダリング, 51 時間方向対応点リスト生成部, 52 時間方向対応点リストメモリ, 53 反時間方向動きベクトル生成部, 54 時間方向動きベクトルバッファ, 55 時間方向バックワードレンダリング, 71 起点画素設定部, 72 反時間方向動きベクトル, 73 終点画素計算部, 74 終点画素領域判定部, 75 反時間方向対応点リスト登録部, 81 起点画素設定部, 82 反時間方向動きベクトル, 83 終点画素計算部, 84 終点画素領域判定部, 85 反時間方向対応点リスト登録部, 101 注目画素設定部, 102 領域外近傍要素, 103 領域内近傍反時間方向ベクトル収集部, 104 反時間方向動きベクトル補間計算部, 105 反時間方向動きベクトル登録部, 121 注目画素設定部, 122 領域外近傍要素, 123 領域内近傍反時間方向ベクトル収集部, 124 時間方向動きベクトル補間計算部, 125 時間方向動きベクトル登録部, 141 反時間方向動きベクトル抽出部, 142 注目画素設定部, 143 領域内判定部, 144 領域内画素抽出部, 145 領域外判定部, 146 無効登録部, 147 登録済画素判定部, 148 領域外画素抽出部, 149 領域外画素再登録部, 150 近傍画素抽出部, 151 無効判定部, 152 双線形補間部, 153 近似動きベクトル計算部, 161 時間方向動きベクトル抽出部, 162 注目画素設定部, 163 領域内判定部, 164 領域内画素抽出部, 165 領域外判定部, 166 無効登録部, 167 登録済画素判定部, 168 領域外画素抽出部, 169 領域外画素再登録部, 170 近傍画素抽出部, 171 無効判定部, 172 双線形補間部, 173 近似動きベクトル計算部, 174 無効画素抽出部

Claims (9)

  1. 第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置において、
    前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出手段と、
    前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成手段と、
    前記画素生成手段により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成手段と
    を含む画像処理装置。
  2. 前記第1の画像はSD画像であり、前記第2の画像はHD画像である
    第1の画像処理装置。
  3. 前記第1の動きベクトルに基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成する動きベクトル生成手段を更に含み、
    前記画素生成手段は、前記第2の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する
    請求項1の画像処理装置。
  4. 前記動きベクトル生成手段は、前記第1の動きベクトルを用いて補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成する
    第3の画像処理装置。
  5. 前記動きベクトル生成手段は、前記第1の動きベクトルを用いて、注目フレームとその他のフレームとの関係から、前記第1の画像における起点となる画素と、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の終点となる画素との対応関係を求め、前記第1の動きベクトルと前記対応関係とを用いて補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の動きベクトルを、第2の動きベクトルとして生成する
    第3の画像処理装置。
  6. 前記動きベクトル抽出手段は、前記第1の画像における各画素の時間方向の動きベクトル、および反時間方向の動きベクトルを、それぞれ時間方向の第1の動きベクトル、および反時間方向の第1の動きベクトルとして抽出し、
    前記動きベクトル生成手段は、前記時間方向の第1の動きベクトル、および反時間方向の第1の動きベクトルをそれぞれ補間することにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素の時間方向の動きベクトル、および反時間方向の動きベクトルを、それぞれ反時間方向の第2の動きベクトル、および時間方向の第2の動きベクトルとして生成する
    第3の画像処理装置。
  7. 前記画素生成手段は、前記第1の画像の各画素を前記第2の動きベクトルを用いて、前前記第2の動きベクトルの時間方向と反時間方向にマッピングすることにより、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する
    第3の画像処理装置。
  8. 第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置の画像処理方法において、
    前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出ステップと、
    前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成ステップと、
    前記画素生成ステップの処理により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成ステップと
    を含む画像処理方法。
  9. 第1の画像を、前記第1の画像により表示される範囲を含む、前記第1の画像により表示される範囲よりも広い範囲を表示する第2の画像に変換する画像処理装置を制御するコンピュータに、
    前記第1の画像における各画素の動きベクトルを、第1の動きベクトルとして抽出する動きベクトル抽出ステップと、
    前記第1の動きベクトル、および前記第1の画像に基づいて、前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素を生成する画素生成ステップと、
    前記画素生成ステップの処理により生成された前記第2の画像内における前記第1の画像領域外の領域の画素、および、前記第1の画像の画素を合成し、前記第2の画像を生成する画像生成ステップと
    を含む処理を実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11341445A (ja) * 1998-05-06 1999-12-10 Thomson Multimedia Sa フレ―ムフォ―マット変換方法

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