JP2008028102A - レジストマスクの除去方法および除去装置 - Google Patents

レジストマスクの除去方法および除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生産コストを上昇させることなく、ポッピングによるパーティクル汚染の防止と、ウエハ基板のダメージの低減を同時に達成する。
【解決手段】硬化変質層20aに対して氷微粒子が混在されたIPAを吹き付け、氷微粒子の衝突によって亀裂部21aないしは欠損部21bを生じさせ、内部の非変質層20bを部分的に露呈させる。次いで、硫酸過水(SPM)を吹き付け、亀裂部21aないしは欠損部21bから非変質層20bに浸透させ、非変質層21bを溶解させて除去する。そして、アンモニア加水(APM)を吹き付け、半導体ウエハ基板3上に残留した硬化変質層20aを除去する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウエハプロセス工程において不要となったレジストマスクの除去方法および除去装置に関し、より詳しくは、イオン注入またはドライエッチングを行った後に残るレジストマスクの除去方法および除去装置に関する。
半導体ウエハプロセス工程において、半導体ウエハ基板上に形成され、エッチングやイオン注入のマスクとして用いられたレジストマスクを除去(剥離)する工程がある。このレジストマスクの除去方法として、硫酸過水(SPM)などの薬液を用いたウェットプロセスが従来より知られているが、レジストマスクが高濃度のイオン注入やドライエッチングのマスクとして使用された場合には、その表層に硬化変質層が形成されるため、ウェットプロセスでは完全な除去が難しいといった問題がある。
この硬化変質層は、例えば、イオン注入の場合には、1015個/cm以上の高ドーズ量の不純物イオン(P,B,As等)がレジストマスクの表面に注入され、イオンの衝突にともなう発熱を主原因として架橋反応が強度に進むことによって形成されるものであり、非常に硬く、上記の薬液では溶解されにくい。また、硬化変質層の厚さは、イオンのドーズ量が増すにつれて大きくなる。
この問題ゆえに、現在では上記のウェットプロセスに代えて、プラズマアッシングに代表されるドライアッシングが広く用いられている。プラズマアッシングは、酸素(O)プラズマの衝突により上記の硬化変質層を破砕するとともに、硬化変質層で覆われていた内部のレジスト樹脂(有機溶剤)を酸化反応により除去する方法である。
このプラズマアッシングにも欠点があり、露呈したウエハ基板上がアッシングのための酸素プラズマによってダメージを受ける、いわゆるプラズマダメージの問題がある。このプラズマダメージを低減するには、酸素プラズマのエネルギーを下げればよいが、これを行うとアッシング速度が低下してスループット(処理効率)が低下する。さらに、プラズマダメージの低減に加えてスループットの向上を図るには、アッシング速度を高めるように、ウエハ基板の温度を、例えば200℃以上の高温とすることが考えられるが、ウエハ基板の温度を高めると、硬化変質層で覆われた内部のレジスト樹脂が気化して膨張し、その圧力によって硬化変質層が破砕される、いわゆるポッピングが生じる。ポッピングが生じると、硬化変質層の断片がパーティクルとなってウエハ基板上ないし装置内へ飛び散り、汚染を招く。このとき、ウエハ基板は高温であるため、ウエハ基板上に飛散したパーティクルは、熱によって強固にウエハ基板上に固着し、洗浄によって除去することも困難となる。
そこで、これらの問題を解決するために、特許文献1では、高密度プラズマ処理によって硬化変質層を除去した後、オゾン(O)中のUV照射により、内部のレジスト樹脂を除去する方法が提案されている。
特開平8−139004号公報
しかしながら、特許文献1の方法を用いてレジストマスクの除去を行ったとしても、ウエハ基板は、プラズマおよびUV照射によるダメージを受ける。また、特許文献1の方法を実施するには、高密度プラズマ処理およびオゾン中でUV照射を行う特別な装置が必要となるため、スループットが向上したとしても装置のコスト高により、デバイスの生産コストが上昇すると考えられる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、生産コストを上昇させることなく、ポッピングによるパーティクル汚染の防止と、ウエハ基板のダメージの低減を同時に達成するとことができるレジストマスクの除去方法および除去装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のレジストマスクの除去方法は、半導体ウエハプロセス中に行われるイオン注入またはドライエッチングにより、表層に硬化変質層が形成されるとともに内部が非変質層として残ったレジストマスクを、半導体ウエハ基板上から除去するレジストマスクの除去方法において、前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせ、前記非変質層を部分的に露呈させる硬化変質層破損工程と、有機物除去用の第1の薬液を、前記亀裂部ないしは欠損部から前記非変質層に浸透させ、前記非変質層を溶解させて除去する非変質層除去工程と、パーティクル除去用の第2の薬液によって、前記半導体ウエハ基板上に残留した前記硬化変質層を除去する硬化変質層除去工程と、からなることを特徴とする。
なお、前記硬化変質層破損工程において、氷微粒子、ドライアイス微粒子、または高圧水を前記硬化変質層に吹き付けることにより、前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせることが好ましい。前記氷微粒子、ドライアイス微粒子、または高圧水の吹き付けは、スピン洗浄装置を用いて行われることが好ましい。
また、前記硬化変質層破損工程において、酸素を含むガスを用いて前記硬化変質層にプラズマ処理を行うことにより、前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせることも好ましい。前記プラズマ処理は、ダウンフロー方式のアッシング装置を用いて行われることが好ましい。
また、前記第1の薬液は、硫酸過水であることが好ましい。さらに、前記第2の薬液は、アンモニア過水であることが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明のレジストマスクの除去装置は、半導体ウエハプロセス中に行われるイオン注入またはドライエッチングにより、表層に硬化変質層が形成されるとともに内部が非変質層として残ったレジストマスクを、半導体ウエハ基板上から除去するレジストマスクの除去装置において、前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせ、前記非変質層を部分的に露呈させる硬化変質層破損手段と、有機物除去用の第1の薬液を、前記亀裂部ないしは欠損部から前記非変質層に浸透させ、前記非変質層を溶解させて除去する非変質層除去手段と、パーティクル除去用の第2の薬液によって、前記半導体ウエハ基板上に残留した前記硬化変質層を除去する硬化変質層除去手段と、からなることを特徴とする。
なお、前記硬化変質層破損手段は、氷微粒子、ドライアイス微粒子、または高圧水を前記半導体ウエハ基板上に吐出する第1ノズルからなり、前記非変質層除去手段は、前記第1の薬液を前記半導体ウエハ基板上に吐出する第2ノズルからなり、前記硬化変質層除去手段は、前記第2の薬液を前記半導体ウエハ基板上に吐出する第3ノズルからなることが好ましい。
また、前記第1の薬液は、硫酸過水であることが好ましい。また、前記第2の薬液は、アンモニア過水であることが好ましい。
さらに、前記半導体ウエハ基板を保持し、前記レジストマスクの形成面を前記第1〜第3ノズルに対向させた状態で前記半導体ウエハ基板を回転させるスピンチャックを設けたことが好ましい。
本発明によれば、硬化変質層に亀裂部ないし欠損部を生じさせ、この亀裂部ないし欠損部から内部の非変質層に硫酸過水などの薬液を浸透させて非変質層の除去を行うので、非変質層の気化およびこれに伴う硬化変質層の破砕・断片の飛散(ポッピング)が生じず、パーティクル汚染を防止することができる。
また、硬化変質層破損工程では硬化変質層を完全に破砕させるほどの作用(エネルギー)が必要とされず、非変質層除去工程および硬化変質層除去工程は低ダメージの薬液処理にて行われるので、ウエハ基板へのダメージを低減することができる。さらに、硬化変質層破損工程は、従来より知られたスピン洗浄装置やアッシング装置を用いて行うことができるため、デバイスの生産コストを大きく上昇させることはない。
図1は、本発明のレジストマスクの除去方法に用いられるレジスト除去装置2の構成を示す。レジスト除去装置2は、半導体ウエハ基板3の表面(上面)3aから不要になったレジストマスクを剥離して除去するための枚葉式の装置であり、ウエハ基板3をほぼ水平に保持して回転するスピンチャック4と、このスピンチャック4に保持されたウエハ基板3の表面3aに薬液を吐出するための第1〜第3ノズル5〜7とを備えている。第1ノズル5は、HOを主成分とする氷の微粒子(以下、氷微粒子という。)が混入されたIPA(イソプロピルアルコール)を吐出する。第2ノズル6は、硫酸(HSO)と過酸化水素水(H)とが所定の割合(例えば、3:1)で混合されてなるSPM(硫酸過水)を吐出する。第3ノズル7は、アンモニア水(NHOH)、過酸化水素水(H)、および純水(HO)が所定の割合(例えば、1:1:5)で混合されてなるAPM(アンモニア過水)を吐出する。ウエハ基板3は、ほぼ円形平板状のシリコン基板である。
スピンチャック4は、ほぼ鉛直に延びたスピン軸8と、このスピン軸8の上端にほぼ水平に取り付けられたスピンベース9と、このスピンベース9の上面に立設された複数個の挟持部材10とから構成されている。挟持部材10は、ウエハ基板3の外周に沿ってほぼ等しい間隔を空けて配設されており、ウエハ基板3の端部を複数の位置で挟持することによって、ウエハ基板3をほぼ水平な姿勢で保持している。また、挟持部材10は、スピン軸8の中心軸線を中心とする円周上に配置されており、ウエハ基板3を保持したときに、ウエハ基板3の中心がスピン軸8の中心軸線上に位置する。
スピン軸8には、モータなどの駆動源を含む回転駆動部11が結合されている。この回転駆動部11からスピン軸8を駆動し、スピン軸8をその中心軸線まわりに回転させる。よって、ウエハ基板3は、挟持部材10によって保持された状態で、スピンベース9とともに、その中心軸まわりに回転される。
なお、ウエハ基板3を保持して回転させるスピンチャックとしては、上記の挟持式のものに限らず、例えば、ウエハ基板3の裏面(非デバイス面)を真空吸着することによってウエハ基板3を保持する真空吸着式のもの(バキュームチャック)を用いてもよい。
第1ノズル5には、供給源(図示せず)から氷微粒子が混入されたIPAを供給するための第1供給配管5aが接続されている。第1供給配管5aには、第1バルブ5bが介装されており、この第1バルブ5bを開くと、第1供給配管5aから供給される氷微粒子入りのIPAが第1ノズル5からスプレー状に噴出され、第1バルブ5bを閉じると、第1ノズル5の噴出が停止される。
同様に、第2ノズル6には、供給源(図示せず)からSPMを供給するための第2供給配管6aが接続され、第2供給配管6aには、第2バルブ6bが介装されており、第2バルブ6bの開閉に応じて第2ノズル5からSPMがスプレー状に噴出される。また、第3ノズル7には、供給源(図示せず)からAPMを供給するための第3供給配管7aが接続され、第3供給配管7aには、第3バルブ7bが介装されており、第3バルブ7bの開閉に応じて第3ノズル7からAPMがスプレー状に噴出される。
第1〜第3ノズル5〜7は、好ましくは、第1〜第3供給配管5a〜7aから供給された薬液を、コーン状(円錐状)に噴霧してウエハ基板3の表面3aに吹き付けるコーンノズルであるが、これに限られず、供給された液体を扇状に噴霧してウエハ基板3の表面3aに吹き付けるフラットノズルであってもよい。また、第1ノズル5以外の第2および第3ノズル6,7は、液体をスプレー状に噴出するものでなく、液体を柱状の連続流の状態として吐出し、ウエハ基板3の表面3a上に流下させるものであってもよい。
さらに、レジスト除去装置2は、マイクロコンピュータによって構成された制御部12を備えている。制御部12は、回転駆動部11の動作を制御するとともに、第1〜第3バルブ5b〜7bの開閉をそれぞれ制御する。
次に、レジスト除去装置2を用いて、イオン注入に用いられたレジストマスクをウエハ基板3上から除去する方法を説明する。図2(A)は、周知のレジスト塗布工程およびフォトリソグラフィ工程を経てウエハ基板3の表面(デバイス形成面)3a上に形成されたレジストマスク20を示す。図2(B)に示すように、このレジストマスク20に基づいてウエハ基板3に高濃度の不純物イオン(P,B,As等)が注入されると、前述したように、レジストマスク20の表層には、非常に硬い硬化変質層20aが形成される。なお、不純物イオンは、レジストマスク20の内部までは届かず、内部のレジスト樹脂は硬化されないまま、非変質層20bとして残る。
このようにしてイオン注入が行われた後のウエハ基板3を、レジストマスク20が残存した表面3aを上向きとするように、レジスト除去装置2のスピンチャック4に装着する。この状態で、レジスト除去装置2を作動させると、まず、スピンチャック4に保持されたウエハ基板3が所定の回転速度で回転される。その一方で、第1バルブ5bが開かれて、第1ノズル5から氷微粒子入りのIPAが回転中のウエハ基板3の表面3aに向けて噴出され、IPA中の氷微粒子がレジストマスク20の硬化変質層20aに衝突する。硬化変質層20aは、氷微粒子の衝突によってダメージを受け、その結果、図3(A)に示すように、亀裂部(クラック)21aないし欠損部21bが生じ、内部の非変質層20bが部分的に露呈する。なお、氷微粒子は、レジストマスク20のパターンサイズより十分に小さな大きさとされている。
次いで、第1バルブ5bが閉じられ、第1ノズル5からの氷微粒子入りIPAの噴出が停止される。この後、第2バルブ6bが開かれて、第2ノズル6からSPMが回転中のウエハ基板3の表面3aに向けて噴出される。SPMは、有機物除去用の薬液であり、図3(B)に示すように、硬化変質層20aの亀裂部21aないし欠損部21bからレジストマスク20の内部に浸透し、有機物からなる非変質層20bが溶解されてウエハ基板3の表面3aから次第に除去されていく。硬化変質層20aは、SPMには溶解されにくく、図3(C)に示すように、一部はウエハ基板3上に残留する。
次いで、第2バルブ6bが閉じられ、第2ノズル6からのSPMの噴出が停止される。この後、第3バルブ7bが開かれて、第3ノズル7からAPMが回転中のウエハ基板3の表面3aに向けて噴出される。APMは、パーティクル除去用の薬液であり、過酸化水素水によるウエハ基板3の表面3aの酸化と、その酸化膜を除去するアンモニア水の作用によって、図3(D)に示すように、ウエハ基板3上に残留した硬化変質層20aが完全に除去される。
硬化変質層20aの除去後、第3バルブ7bが閉じられ、第3ノズル7からのAPMの噴出が停止される。そして、スピンチャック4の回転が停止され、ウエハ基板3は、スピンチャック4から取り外された後、別の装置へ搬送される。この後、レジストマスク20が除去されたウエハ基板3に対して、HF(フッ酸)やHPM(塩酸過水)による洗浄、IPA乾燥などが適宜行われる。
また、ドライエッチングに用いられたレジストマスクの表層にも同様に硬化変質層が形成される。ドライエッチングに用いられたレジストマスクをウエハ基板上から除去する方法も上記と同一であり、レジスト除去装置2を用いて行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、レジストマスクの硬化変質層に氷微粒子を衝突させることによって亀裂ないし欠損を生じさせ、この亀裂部ないし欠損部から内部の非変質層(レジスト樹脂)にSPMを浸透させて非変質層の除去を行うので、非変質層の気化およびこれに伴う硬化変質層の破砕・断片の飛散(ポッピング)が生じず、パーティクル汚染が防止される。また、硬化変質層に亀裂ないし欠損を生じさせるには、硬化変質層を完全に破砕させるほどの作用(エネルギー)が必要とされず、非変質層の除去は薬液処理にて行われるので、ウエハ基板へのダメージを低減することができる。さらに、本実施形態のレジスト除去装置2は、従来より知られたスピン洗浄装置として構成されているため、低コストで実施可能であり、デバイスの生産コストを極端に押し上げることはない。
なお、上記実施形態では、レジストマスクの硬化変質層に亀裂ないし欠損を生じさせる硬化変質層破損工程と、非変質層を溶解させて除去する非変質層除去工程と、ウエハ基板上に残存した硬化変質層を除去する硬化変質層除去工程とを単一の装置(レジスト除去装置2)で行っているが、各工程を別の装置で行ってもよい。また、非変質層除去工程および硬化変質層除去工程は、薬液をウエハ基板に吹き付けるスピン洗浄装置を用いた洗浄方式に限られず、薬液槽にウエハ基板を浸すことにより洗浄を行う、いわゆるディップ方式を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、氷微粒子を吹き付けることによって硬化変質層を破損させているが、氷微粒子に代えて、ドライアイス微粒子(ドライアイススノー)を用いることも好適である。このドライアイス微粒子を用いた洗浄装置は、ダメージのないドライ洗浄装置として実用化されており、硬化変質層を破損させるための装置として、容易に流用することが可能である。また、この他、高圧水を吹き付けることにより、硬化変質層を破損させることも可能である。
また、上記実施形態では、レジストマスクが除去されたウエハ基板を別の装置に移した後、HF(フッ酸)やHPM(塩酸過水)によりウエハ基板の洗浄を行っているが、レジストマスクの除去およびウエハ基板の洗浄を同一の装置にて行うことも可能である。図4に、上記のレジスト除去装置2に、第1〜第3ノズル5〜7に加えて、HFを吐出する第4ノズル13と、HPMを吐出する第5ノズル14とを追加してなるレジスト除去装置15を示す。第4ノズル13には、供給源(図示せず)からHFを供給するための第4供給配管13aが接続されており、第4供給配管13aには制御部12によって開閉が制御される第4バルブ13bが設けられている。同様に、第5ノズル14には、供給源(図示せず)からHPMを供給するための第5供給配管14aが接続されており、第5供給配管14aには制御部12によって開閉が制御される第5バルブ14bが設けられている。レジスト除去装置15は、ウエハ基板3からレジストマスク20を除去した後に、ウエハ基板3に対して、いわゆるRCA洗浄を行うことを可能とする。
また、上記実施形態では、スピン洗浄装置を用いて硬化変質層を破損させる方法を示しているが、スピン洗浄装置に代えてアッシング装置を用い、ウエハ基板にダメージを与えない程度に硬化変質層を軽く(低温、短時間で)エッチングすることによって硬化変質層を破損させることも可能である。このエッチングを行うためのアッシング装置としては、ウエハ基板に与えるダメージが小さいといった特徴を有するダウンフロー方式のものが好ましい。ダウンフロー方式のアッシング装置としては、プラズマ印加方式の違いにより、マイクロ波ダウンフロー方式のアッシング装置と、表面波プラズマ(SWP)ダウンフロー方式のアッシング装置とが知られている。以下、マイクロ波ダウンフロー方式のアッシング装置を用いた場合について説明を行う。
図5において、マイクロ波ダウンフロー方式のアッシング装置30は、ウエハ基板3を積載し、加熱ヒータ31を内蔵する加熱ステージ32と、シャワーヘッド33によりダウンフローチャンバ34と仕切られ、酸素(O)を含む反応ガスが供給されるプラズマ室35と、反応ガスをプラズマ室35内に供給するガス供給配管36と、マイクロ波透過窓37によりプラズマ室35と仕切られ、マイクロ波をプラズマ室35に導く導波管38と、ダウンフローチャンバ34内の活性ガスを下方向へ排出するガス排出菅39とを備えている。
次に、アッシング装置30を用い、イオン注入やドライエッチングによってレジストマスクの表層に生じた硬化変質層を、図3(A)と同様な程度に破損させるプラズマ処理方法について説明する。図2(B)のように、表層に硬化変質層20aが形成され、内部が非変質層20bであるレジストマスク20が表面3aに残存したウエハ基板3を、表面3aを上向きとした状態で加熱ステージ32上に載置する。本プラズマ処理では、硬化変質層20aを完全に破壊してしまうのではなく、硬化変質層20aに亀裂や欠損を生じさせる程度を目的とするため、加熱ステージ32の温度は、通常のアッシング処理時の温度(150℃〜250℃程度)より低くてよく、例えば50℃に設定する。なお、加熱ヒータ31を用いず、ステージ32の温度を室温としてもよい。
この状態で、マイクロ波を発生させ、プラズマ室35内で酸素を含むガスをプラズマ化すると、このプラズマガスがシャワーヘッド33を通過してダウンフローチャンバ34内に流れ込むことにより、プラズマガス中からイオンが除去される。この後に残るイオンを含まない活性化ガスのみがウエハ基板3上に到達する。そして、この活性化ガスが硬化変質層20aと反応し、硬化変質層20aがエッチングされる。このエッチング時間は、硬化変質層20aに、図3(A)に示すような亀裂部21aや欠損部21bが生じる程度とする。
この後の処理は上記と同様であり、スピン洗浄装置やディップ方式の洗浄装置を用いて、非変質層20bの除去、および硬化変質層20aの除去を順に行えばよい。以上のレジストマスクの除去方法も同様に、ドライエッチングに用いられたレジストマスクをウエハ基板上から除去する場合にも適用可能である。
以上説明した、アッシング装置30を用いたレジストマスクの除去方法では、ウエハ基板3の温度が通常のアッシング処理時より低く保たれ、エッチング時間が通常のアッシング処理時より短いため、ウエハ基板3上に残留する残渣は少なく、ウエハ基板3のダメージは、通常のアッシング処理時より小さい。また、アッシング装置30は、従来より知られたアッシング装置であるため、低コストで実施可能であり、生産コストを極端に押し上げることはない。
スピン洗浄方式のレジスト除去装置の構成を示す図である。 除去対象のレジストマスクを示す断面図であり、(A)は、フォトリソグラフィ工程直後のレジストマスクを示し、(B)は、イオン注入に使用された後のレジストマスクを示す。 ウエハ基板上からレジストマスクが除去される各段階を示す断面図であり、(A)は、氷微粒子によって硬化変質層が破損された段階を示し、(B)は、SPMが吹き付けられて非変質層が侵食された段階を示し、(C)は、SPMによって非変質層が除去された段階を示し、(D)は、APMによって硬化変質層が除去された段階を示す。 図1のレジスト除去装置に、HFを吐出する第4ノズルと、HPMを吐出する第5ノズルとを追加してなるレジスト除去装置の構成を示す図である。 他の実施形態として、硬化変質層をエッチングによって破損させるために使用するダウンフロー方式のアッシング装置の構成を示す図である。
符号の説明
2,15 レジスト除去装置
3 半導体ウエハ基板
4 スピンチャック
5〜7 第1〜第3ノズル
5a〜7a 第1〜第3供給配管
5b〜7b 第1〜第3バルブ
8 スピン軸
9 スピンベース
10 挟持部材
11 回転駆動部
12 制御部
20 レジストマスク
20a 硬化変質層
20b 非変質層
21a 亀裂部
21b 欠損部
30 アッシング装置
31 加熱ヒータ
32 加熱ステージ
33 シャワーヘッド
34 ダウンフローチャンバ
35 プラズマ室
36 ガス供給配管
37 マイクロ波透過窓
38 導波管
39 ガス排出菅

Claims (12)

  1. 半導体ウエハプロセス中に行われるイオン注入またはドライエッチングにより、表層に硬化変質層が形成されるとともに内部が非変質層として残ったレジストマスクを、半導体ウエハ基板上から除去するレジストマスクの除去方法において、
    前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせ、前記非変質層を部分的に露呈させる硬化変質層破損工程と、
    有機物除去用の第1の薬液を、前記亀裂部ないしは欠損部から前記非変質層に浸透させ、前記非変質層を溶解させて除去する非変質層除去工程と、
    パーティクル除去用の第2の薬液によって、前記半導体ウエハ基板上に残留した前記硬化変質層を除去する硬化変質層除去工程と、
    からなることを特徴とするレジストマスクの除去方法。
  2. 前記硬化変質層破損工程において、氷微粒子、ドライアイス微粒子、または高圧水を前記硬化変質層に吹き付けることにより、前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせることを特徴とする請求項1記載のレジストマスクの除去方法。
  3. 前記氷微粒子、ドライアイス微粒子、または高圧水の吹き付けは、スピン洗浄装置を用いて行われることを特徴とする請求項2記載のレジストマスクの除去方法。
  4. 前記硬化変質層破損工程において、酸素を含むガスを用いて前記硬化変質層にプラズマ処理を行うことにより、前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせることを特徴とする請求項1記載のレジストマスクの除去方法。
  5. 前記プラズマ処理は、ダウンフロー方式のアッシング装置を用いて行われることを特徴とする請求項4記載のレジストマスクの除去方法。
  6. 前記第1の薬液は、硫酸過水であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載のレジストマスクの除去方法。
  7. 前記第2の薬液は、アンモニア過水であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載のレジストマスクの除去方法。
  8. 半導体ウエハプロセス中に行われるイオン注入またはドライエッチングにより、表層に硬化変質層が形成されるとともに内部が非変質層として残ったレジストマスクを、半導体ウエハ基板上から除去するレジストマスクの除去装置において、
    前記硬化変質層に亀裂部ないしは欠損部を生じさせ、前記非変質層を部分的に露呈させる硬化変質層破損手段と、
    有機物除去用の第1の薬液を、前記亀裂部ないしは欠損部から前記非変質層に浸透させ、前記非変質層を溶解させて除去する非変質層除去手段と、
    パーティクル除去用の第2の薬液によって、前記半導体ウエハ基板上に残留した前記硬化変質層を除去する硬化変質層除去手段と、
    からなることを特徴とするレジストマスクの除去装置。
  9. 前記硬化変質層破損手段は、氷微粒子、ドライアイス微粒子、または高圧水を前記半導体ウエハ基板上に吐出する第1ノズルからなり、前記非変質層除去手段は、前記第1の薬液を前記半導体ウエハ基板上に吐出する第2ノズルからなり、前記硬化変質層除去手段は、前記第2の薬液を前記半導体ウエハ基板上に吐出する第3ノズルからなることを特徴とする請求項8記載のレジストマスクの除去装置。
  10. 前記第1の薬液は、硫酸過水であることを特徴とする請求項9記載のレジストマスクの除去装置。
  11. 前記第2の薬液は、アンモニア過水であることを特徴とする請求項9または10記載のレジストマスクの除去装置。
  12. 前記半導体ウエハ基板を保持し、前記レジストマスクの形成面を前記第1〜第3ノズルに対向させた状態で前記半導体ウエハ基板を回転させるスピンチャックを設けたことを特徴とする請求項8ないし11いずれか記載のレジストマスクの除去装置。
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