JP2008028049A - 平角線折り曲げ装置、平角線折り曲げ機および平角線折り曲げ方法 - Google Patents

平角線折り曲げ装置、平角線折り曲げ機および平角線折り曲げ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 線材硬さに応じて折り曲げ角度を補正することができ、常に一定で、かつ確実に所望の折り曲げ角度で折り曲げることができ、ねじれのない多層の角筒コイル成形ができる平角線折り曲げ装置、平角線折り曲げ機および平角線折り曲げ方法を提供する。
【解決手段】 折り曲げ装置10を、平角線Wの幅方向一方側端面と当接し折り曲げの中心となる巻治具11、他方側端面を巻治具11側に押圧して折り曲げ成形する成形治具20、成形治具20を支持し巻治具11の周囲を回動する回動手段30、折り曲げた平角線Wがスプリングバックにより戻った位置での測定部位までの距離を測定する変位測定器50、及びその測定値と予め測定可能な平角線の適正な位置での測定値との変位差量を角度に換算し、その角度を所望の折り曲げ角度に加算して折り曲げ補正角度を決定し、この折り曲げ補正角度で回動手段を回動制御する構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、平角線折り曲げ装置、平角線折り曲げ機および平角線折り曲げ方法に係り、より詳しくは、断面矩形状の平角線を、その幅方向一方側端面を内側とするとともに幅方向他方側端面を外側として所定角度折り曲げる平角線折り曲げ装置、平角線折り曲げ機および平角線折り曲げ方法に関する。
従来、トランスやモータ等用として、断面矩形形状の平角線を順次折り曲げて形成された角形コイルが用いられている。この角形コイルは、断面丸形状の導線である丸線のソレノイドコイルと比較して、空間の利用効率がよいうえに、大電流を流すことができ、また熱損失も少ないものであることから多用されている。
一般に、平角線をその厚み方向に折り曲げることは容易であるが、幅方向に折り曲げることは困難である。平角線を曲げ困難な幅方向に折り曲げる装置として、線材をコイリングするコイル成形装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
図17に示すように、上記特許文献1に開示されたコイル成形装置110は、治具111とローラ113とを備えて構成され、治具111の軸部112周りをローラ113が回動することにより線材W100が曲げ加工され、この曲げ加工を繰り返すことによりコイリングするようになっている。
特開2003−181579号公報
ところで、線材(平角線)が治具(巻芯)を中心にして折り曲げられるとき、巻芯の上端に設けたフランジで平角線を押して略水平とするが、巻治具(ローラ)と当接する部分の平角線は折り曲げとともに塑性変形するため、この側の平角線の厚みは素材寸法よりも厚くなる。
平角線には絶縁皮膜処理が施されているため、平角線の折り曲げ時に、上記絶縁皮膜の剥れがないようにしなければならず、そのため、フランジと平角線との間に、この平角線の厚み方向の膨らみを見込んだ隙間を確保しなければならない。
ところが、前記特許文献に開示されたコイル成形装置では、このフランジが平角線の全幅をガイドし、かつ平角線の他端側は成形ローラの円筒面が当たるため、平角線は隙間分だけ広い空間内でその姿勢が変わりうる、という問題がある。
また、平角線に限らず金属材料においては、降伏点を超えない範囲で折り曲げた場合、材料のもつ復元性により元の姿勢に戻ろうとする力、つまりスプリングバックがある。このスプリングバックは材質によってその変位量が異なる。そのため、折り曲げる材料のスプリングバックを把握することが製品の完成度を高めることになる。
ところが、前記特許文献1に開示されたコイル成形装置では、治具111とローラ113とを用いて線材である平角線W100を折り曲げているが、曲げ加工後のスプリングバックについては、詳細な記載がなされていない。
上記コイル成形装置では、ローラ113を回動させて平角線W100を折り曲げる際に、スプリングバックを考慮して直角よりわずか多めに回動範囲を決めて行う旨の記載がなされている。
さらに、線材、つまり平角線のロット毎、および同一ロット内においての周期的な線材硬さのわずかな変動が、スプリングバック量をばらつかせ、多層の角筒成形コイル成形の際にコイルのねじれの原因となっている。
そのため、上記のような影響を抑え、平角線の正確なスプリングバックを把握し、そのスプリングバックを考慮に入れて折り曲げることができる装置が望まれている。
本発明の目的は、断面矩形形状の平角線の線材硬さに応じて折り曲げ角度を補正することができ、常に一定で、かつ確実に所望の折り曲げ角度で折り曲げることができ、ねじれのない多層の角筒コイル成形ができる平角線折り曲げ装置、平角線折り曲げ機および平角線折り曲げ方法を提供することである。
本発明の平角線折り曲げ装置は、上流側から連続して送り出される断面矩形形状の平角線を、当該平角線の幅方向一方側端面を内側とするとともに他方側端面を外側として所定角度折り曲げる平角線折り曲げ装置であって、前記平角線の幅方向一方側端面と当接しかつ折り曲げの中心となる巻治具と、この巻治具と対向配置されるとともに前記平角線の他方側端面を前記巻治具側に押圧して前記巻治具とで挟持し、かつ前記平角線を折り曲げ成形する成形治具と、この成形治具を支持するとともに前記平角線を前記巻治具と前記成形治具とで挟持した状態で前記巻治具の周囲を回動する回動手段と、前記巻治具の近傍に設けられ、前記平角線を所定角度折り曲げた後その位置からスプリングバックにより戻った位置の測定部位までの距離を測定する変位測定器と、を備えて構成し、この変位測定器により測定した前記スプリングバック後の測定値と、定数として制御装置に予め入力可能な適正スプリングバック位置での測定値との変位差を演算し、その変位差を角度に換算するとともに前記平角線の所望の折り曲げ角度に加算して折り曲げ補正角度を決定し、この折り曲げ補正角度で前記回動手段を回動制御することを特徴とする。
この発明によれば、平角線を折り曲げたとき生じるスプリングバックの変位差に基づいて折り曲げ補正角度が決定され、この折り曲げ補正角度で平角線が順次折り曲げられる。その結果、線材硬さに応じて折り曲げ角度を補正することができ、常に一定で、かつ確実に所望の折り曲げ角度とすることができ、また、多数回順次折り曲げても、折り曲げ角度を常に一定とすることができるので、ねじれのない多層の角筒コイル成形を形成することができ、角度が揃った高品質の製品とすることができる。
本発明では、前記請求項1に記載の平角線折り曲げ装置において、前記平角線の送出方向先端側を下流としたとき、上流側が下流側より高くなるように傾斜させた状態で送出する構成が好ましい。
この発明では、平角線の送出方向の上流側が下流側より高くなるように、平角線を傾斜させて送出することで、平角線を順次折り曲げて積層した場合の、平角線間のより高い密着性を得ることができる。
本発明では、請求項1または2に記載の平角線折り曲げ装置において、前記巻治具を、前記平角線の幅方向一方側端部が当接する巻芯とこの巻芯の上端に設けた、前記平角線の幅の略半分弱を押さえるフランジとを含み構成し、このフランジを、前記平角線を折り曲げるときその平角線が略水平となるように押し当て可能とし、前記成形治具の上部に、前記平角線の幅方向他方側端部の略半分弱をガイドする凹溝を形成した構成が好ましい。
この発明では、巻治具側のフランジは同じく膨らみを見込んだ隙間で平角線の幅の半分弱をガイドし、折り曲げ時に線材厚みに変化のない平角線の外側端の上面を成形治具に設けた凹溝の上側フランジで規制することにより、折り曲げ時の平角線の姿勢を確実にし、より安定したコイル成形が可能になる。
本発明では、請求項3に記載の平角線折り曲げ装置において、前記平角線の折り曲げ時の荷重がかかる前記巻芯の上部を補強部材で補強するとともに、前記巻芯の下部を固定の巻芯ガイド部材で支持した構成が好ましい。
この発明では、巻治具の巻芯の上部が補強部材で補強され、下部が固定の巻芯ガイド部材で支持されているので、巻芯を中心としてその周りを成形治具が回動して平角線を折り曲げるとき、巻芯にかかる曲げ応力を補強部材と巻芯ガイド部材とで受けることができる。その結果、折り曲げ時に巻芯の変位を抑えることができ、折り曲げごとの折り曲げ角度を一致させることができる。
本発明では、請求項4に記載の平角線折り曲げ装置において、前記回動手段を、前記巻芯ガイド部材の外周に装着した軸受とこの軸受を保持する軸受箱とを備えた構成とし、前記回動手段を回動駆動手段により前記折り曲げ補正角度の範囲内で一方向または反対方向に回動させる構成が好ましい。
この発明では、軸受と軸受箱とを備えて回動手段が構成されているので、回動手段のスムーズな回動動作を得ることができる。その結果、折り曲げ動作をスムーズに行うことができる。
本発明では、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の平角線折り曲げ装置において、前記変位測定器を、レーザー変位測定器で構成した構成が好ましい。
この発明では、高精度の測定が可能となり、平角線の正確な折り曲げ角度の維持が可能となる。
本発明の平角線折り曲げ機は、請求項1ないし6のいずれか一つに記載の平角線折り曲げ装置を備えた平角線折り曲げ機であって、前記平角線折り曲げ装置の前記平角線の送出方向上流側に配置されるとともに、前記平角線を前記平角線折り曲げ装置にガイドする線材ガイドユニットを備え、この線材ガイドユニットの線材ガイド部材の前記平角線折り曲げ装置側先端に挿通孔を形成するとともに、この挿通孔に前記巻芯の上部を挿通可能とし、前記線材ガイド部材で前記巻芯の上部を補強する前記補強部材を兼用させたことを特徴とする。
この発明では、平角線折り曲げ装置の巻芯の上部を補強する補強部材を、平角線をガイドする線材ガイドユニットで兼用させたので、補強部材を新たに設けなくてもよく、複数の用途を1つの部材で兼用することができる。その結果、部材点数を少なくすることができる。
本発明では、請求項7に記載の平角線折り曲げ機において、前記線材ガイド部材の上面に、前記平角線の送出方向上流側が下流側より高くなった傾斜の傾斜ガイド面を形成した構成が好ましい。
本発明では、請求項7または8に記載の平角線折り曲げ機において、前記線材ガイド部材の前記巻治具および成形治具側端部に、前記傾斜ガイド面に沿って送られた前記平角線を覆い当該平角線を前記線折り曲げ装置の巻治具と成形治具とにガイドする最終ガイド部材を設けた構成が好ましい。
この発明では、平角線を傾斜ガイド面から、平角線折り曲げ装置の巻治具と成形治具とに送る際、平角線が最終ガイド部材でガイドされているので、正確に送ることができる。
本発明では、請求項9に記載の平角線折り曲げ機において、前記最終ガイド部材の上面の一部に、前記線材ガイドの一方側側面から送出方向に沿った前記平角線側に向かって高くなる傾斜の傾斜面を形成し、この傾斜面の上端に折り曲げられた前記平角線の先端部が乗り上げる構成が好ましい。
この発明では、順次折り曲げられ、積層される平角線の下面が、最終ガイド部材の傾斜面でガイドされ、かつ折り曲げの先端部が傾斜面の上端に乗り上げるようになっているので、平面内で折り曲げられる平角線を線材ガイド部材の上面から上方に積層することができる。
本発明の平角線折り曲げ方法は、上流側から連続して送り出される断面矩形形状の平角線を、当該平角線の幅方向一方側端面を内側とするとともに他方側端面を外側として折り曲げる平角線折り曲げ方法であって、前記送出方向の上流に配置された複数のユニットから前記平角線を送り出す第1の工程と、この第1の工程で送り出された平角線を、平角線折り曲げ装置により送出方向と略直交する方向に折り曲げる第2の工程と、この第2の工程で折り曲げられた平角線のスプリングバック後の位置を変位測定器により測定する第3の工程と、この第3の工程で測定された測定値と、予め定数として制御装置に入力可能な適正スプリングバック位置での測定値との変位差を制御装置により演算し、その変位量を角度に換算するとともに前記平角線の所望の折り曲げ角度に加算して折り曲げ補正角度を決定する第4の工程と、この第4の工程で決定された折り曲げ補正角度により、前記平角線折り曲げ装置の回動機構を回動制御し、前記平角線を所望の折り曲げ回数に達するまで順次折り曲げる第5の工程と、を有することを特徴とする。
この発明では、平角線を順次折り曲げ、積層して成形コイルを形成するとき、コイル成形工程の最初の折り曲げにおいて、変位測定器により測定された距離情報から、適正な折り曲げ補正角度を演算して、線材の硬さのばらつきによるスプリングバック量への影響を抑えることができる。
本発明では、請求項11に記載の平角線折り曲げ方法において、前記第2の工程で前記平角線を折り曲げる際、送り出される平角線が、平角線折り曲げ装置の折り曲げ中心となる巻治具と、平角線を折り曲げる成形治具の初期位置と結ぶ線を所定距離越えたとき成形治具を回動させて折り曲げ、この折り曲げ時には、巻治具を構成する巻芯を前記平角線側に移動させて、当該平角線を略水平となるように押し当てることが好ましい。
この発明によれば、平角線が、当該平角線の折り曲げ後に生じるスプリングバック量を基準として、所望の折り曲げ角度に加えた折り曲げ補正角度で順次折り曲げられる。その結果、折り曲げられた後、その部分がスプリングバックにより所定寸法戻るが、戻った位置が所望の折り曲げ角度となるので、線材硬さの変動によるスプリングバック量のバラツキを抑えることができ、折り曲げ角度が常に一定となり、かつ確実に所望する折り曲げ角度とすることができる。
以下、本発明に係る平角線折り曲げ装置10(以下、単に曲げ装置という)の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2には、上記曲げ装置10を備えた平角線折曲げ機1が示されている。図1は、平角線折曲げ機1の正面を示し、図2は、平角線折曲げ機1の平面を示す。
まず、図1、図2に基づいて平角線折曲げ機1の説明をする。
ここで、図1、図2における左方を平角線Wの送出方向上流とし、右方を送出方向下流とする。
平角線折曲げ機1は、図1,2の左方に配置された図略のボビンから連続的に繰り出され、かつ矢印K方向に送出される平角線Wを平角線折曲げ機1にガイドする入口ガイドユニットAと、この入口ガイドユニットAの平角線Wの送出方向下流位置に配置され、送出される平角線Wの幅方向の癖を取る幅方向癖取りユニットBと、幅方向癖取りユニットBの下流位置に配置され、平角線Wの厚み方向の癖を取る厚み方向癖取りユニットCと、厚み方向癖取りユニットCの下流位置に配置され、幅および厚み方向の癖が取られた平角線Wを所定の速度に制御して送出する平角線送りユニットDと、平角線送りユニットDから送出された平角線Wをガイドする平角線ガイドユニットEと、この平角線ガイドユニットEを経由して送出された平角線Wを所定の角度に折り曲げる平角線曲げユニットF、すなわち前記曲げ装置10とを備えて構成されている。
そして、前記各ユニットA〜Fは、ベース2を介して架台3に取り付けられている。
入口ガイドユニットAは、ボビンから連続的に繰り出され、かつ送出される平角線Wを挟み込んでガイドする一対のガイドローラA1を備えて構成されている。
このガイドローラA1は、回転軸を介して支持部材A2に回転自在に支持されており、支持部材A2はベース2に固着されている。
幅方向癖取りユニットBは、水平面内において平角線Wの幅方向両端面と当接する複数個(実施形態では5個)の幅方向癖取りローラB1を備えて構成されている。この幅方向癖取りローラB1は、図2に示すように、平角線Wの幅方向一方側に3個、他方側に2個が交互に配置されている。
交互に配置された前記各幅方向癖取りローラB1のうち、2個の幅方向癖取りローラB1は、図2に矢印Hで示すように、平角線Wの幅方向に移動できるように構成され、平角線Wに対して位置調整可能となっている。そのため、平角線Wの幅方向端部との接触隙間を調整できるようになっている。
そして、これらの幅方向癖取りローラB1は、ローラ支持台C2を介してベース2に取り付けられている。
厚み方向癖取りユニットCは、垂直面内において平角線Wの厚み方向両面(表裏面)と当接する複数個(実施形態では5個)の厚み方向癖取りローラC1を備えて構成されている。厚み方向癖取りローラC1は、図1に示すように、平角線Wの厚み方向裏面側に3個、表面側に2個が交互に配置されている。そして、これらの厚み方向癖取りローラC1は、ローラ支持台C2を介してベース2に取り付けられている。
交互に配置された前記各厚み方向癖取りローラC1のうち、2個の厚み方向癖取りローラC1は、図1に矢印Jで示すように、平角線Wの厚み方向下方側に移動できるように構成され、平角線Wに対して位置調整可能となっている。そのため、平角線Wの厚み方向上方側との接触隙間を調整できるようになっている。
平角線送りユニットDは、平角線Wを送り出す一対の送りローラD1を備えている。このローラD1は、平角線Wを所定圧で挟み込んで保持し、あるいは保持を開放して平角線Wを移動フリーとすることができる。
そして、送りローラD1は、垂直面内で回転可能となっており、それぞれが互いに反対方向に回転し、平角線Wを送り出せるようになっている。また、送りローラD1は、ローラ支持台D2に支持されるとともに、カップリングD3等を介して駆動源D4に連結されている。また、送りローラD1は、前記ベース2に固着されている。
平角線ガイドユニットEは、平角線送りユニットDから送り出される平角線Wを曲げ装置10にガイドする線材ガイド5を備えて構成されている。この線材ガイド5は、図2に示すように、平面略矩形状に形成され、取り付けボルト6によってベース2に固定されている。
図3,8に示すように、線材ガイド5は、曲げ装置10側先端部が突出部5Aとなって、後述する巻治具11の小径軸部12Aを越えた位置まで延びている。
突出部5Aには挿通孔5Bがあけられ、この挿通孔5Bには、巻治具11の巻芯12がスライド可能に挿通されている。言い換えれば、線材ガイド5の突出部5Aが巻芯12の補強部材を兼用しており、平角線Wを折り曲げる際にかかる曲げ圧力により巻芯12が水平面内で変位する、つまり倒れるのを防止している。
また、線材ガイド5の上面は、前記平角線の送出方向上流側が下流側より高くなるように、所望の傾斜角度となった傾斜ガイド面5Cに形成されている。この傾斜ガイド面5Cは、図3に示すように、平角線Wの送出方向上流側が高く、送出方向下流側が低くなった傾斜に形成されている。
図3〜7に示すように、線材ガイド5の一方の側面側には、線材送出方向とは直交するもう一つの傾斜ガイド面9Aが形成されている。この傾斜ガイド面9Aは、線材ガイド5の上面とほぼ同一高さとなっている。
送出方向から所定角度に折り曲げられた平角線Wは、順次折り曲げが繰返されるとともに、傾斜ガイド面9Aを滑って最終ガイド部材7の上面にガイドされ、装置上流側から送り出される平角線Wの上方に積層し、角筒状の成形コイルを形成する。
また、傾斜ガイド面9Aの上端には、平角線Wの送出方向に沿った横溝9Bが形成され、最終ガイド部材7の先端部を受ける構造になっている。
線材ガイド5において、前記曲げ装置10の巻治具11および成形治具20側端部には、最終ガイド部材7が取り付けられている。この最終ガイド部材7は、傾斜ガイド面5Cに沿って送られた平角線Wを覆い、かつ平角線Wを折り曲げ装置10の巻治具11と成形治具20とにガイドする構造となっている。
すなわち、図7に詳細を示すように、最終ガイド部材7は、平角線Wを覆うカバー状に形成され、内面に平角線Wをガイドするガイド溝7Aが形成されている。また、最終ガイド部材7の上面の一部には、傾斜面7Bが形成されている。傾斜面7Bは、最終ガイド部材7において前記傾斜ガイド面9Aの先端部7Cから平角線W側に向かって高くなる傾斜となっている。この傾斜面7Bは、傾斜ガイド面9Aとほぼ同じ傾斜に形成され、かつほぼ連続している。
以上のような傾斜面7Bには、水平状態で順次折り曲げられた平角線Wを積層して角筒状の成形コイルにする際に、平角線Wの最終ガイド部材7にさしかかった部位が乗り上げ、この動作を繰返すことにより、平角線Wが角筒状に積層される。
ここで、折り曲げられた平角線Wは、線材ガイド5の上面と、最終ガイド部材7における傾斜面7Bと水平面との交点とで支持されている。つまり、わずかに傾いた状態で積層されていくようになっている。
さらに、最終ガイド部材7の先端部7Cは、前記傾斜ガイド部材9の横溝9B内に係合するようになっている。
このような最終ガイド部材7は、図11等に示すように、上面からねじ込まれた小ねじ19により、線材ガイド5に固着されている。
次に、本発明の前記曲げ装置10を説明する。
曲げ装置10は、図8,9に詳細を示すように、平角線Wを折り曲げる際の折り曲げの中心となる巻治具11と、この巻治具11との間で平角線Wを折り曲げ成形する成形治具20と、平角線Wを巻治具11と成形治具20とで挟み込んだ状態で当該成形治具20を所定角度回動させる回動手段30とを備えて構成されている。
巻治具11は、略垂直に立設された巻芯12と、この巻芯12の上端部に設けられ平角線Wの幅半分弱をガイドするフランジ13とで形成され、巻芯12の下端は、巻芯移動手段である巻治具開閉シリンダ40と連結されている。
巻芯12は上部の小径軸部12Aと下部の大径軸部12Bとの2部材で構成され、中間部で連結組立てされる構造となっている。
フランジ13は小径軸部12Aの直径より大きな直径となっており、傾斜状態で送られてくる平角線Wを折り曲げるとき、図4に示すように、矢印M方向に下降し、平角線Wを押し当てて、当該平角線Wを略水平状態、すなわち線材ガイド5の上面と平行となるようにする機能を有している。
巻芯12の大径軸部12Bは、その一部が巻芯ガイド部材14に挿入されている。巻芯ガイド部材14の上部にはフランジ14Aが形成され、フランジ14Aは、取り付けボルト18によって線材ガイド5に取り付けられている。
また、巻芯ガイド部材14の下部において外周には雄ねじ14Bが切られ、この雄ねじ14Bは、次に述べる支持部材15の内径に切られた雌ねじ15Bに螺合され、これにより、巻芯ガイド部材14は支持部材15に支持されている。
支持部材15は、略丸パイプ状に形成されるとともに下部にフランジ15Aを有しており、このフランジ15Aを介して支持部材15が前記巻治具開閉シリンダ40と接続されている。
図8に示すように、支持部材15の内径空間部にはカップリング16が収容されており、このカップリング16の上部に巻芯12の前記大径軸部12Bが連結されている。また、カップリング16の下部に前記巻治具開閉シリンダ40のロッド40Aが連結されている。
従って、巻治具開閉シリンダ40を駆動させ、ロッド40Aを上下動させることにより、巻芯12およびフランジ13が上下移動する。そして、図4〜6に詳細を示すように、フランジ13は、巻治具11と成形治具20とで平角線Wを折り曲げるとき下降して、平角線Wが略水平となるように押し当てる作用を行う。また、平角線Wの移動時、つまり送出時には、平角線Wが傷つかないようにフランジ13が上昇するようになっている。
前記巻芯ガイド部材14の外周、かつ雄ねじ14Bの上方には、上下に間隔をあけて2個の軸受31,31が装着されている。これらの軸受31,31は、軸受箱であるハウジング32に内嵌されるとともに、巻芯ガイド部材14のフランジ14Aの下面段付き部と、支持部材15の上端面と、各軸受31,31の間に介在されるスペーサー33とによって位置決めされている。
ハウジング32の外周にはブラケット34が嵌め込まれている。ブラケット34は、図2に平面形状を示すように、長さ方向一方側端部が半円形状の外形に形成されている。そして、半円形部に丸穴があけられ、この丸穴に前記ハウジング32が嵌着されている。
ブラケット34の上面には、本体部35を介して前記成形治具20を保持する成形治具ホルダ(以下、単にホルダという)36が取り付けられている。ホルダ36は、角板状部材で形成されており、本体部35に形成された溝に嵌合取付けされ、図8には示されていないシリンダによって、平角線Wに対して、その送出方向と直角方向に摺動可能な構造となっている。
そして、ここにおいて、前記軸受31,31、ハウジング32、スペーサー33、ブラケット34およびホルダ36を含み前記回動手段30が構成されている。
図4に詳細を示すように、ホルダ36の巻治具11側先端部には、成形治具20が装着されている。
成形治具20は、ホルダ36に挿入される軸部21Aを有する成形本体部21と、軸部21Aを含む成形本体部21をホルダ36に固定するナット22とを含み構成されている。成形本体部21の上部には、間隔をあけて2枚のフランジ21B,21Cが設けられ、これらのフランジ21B,21Cと成形本体部21の外径との間は、それらで形成される凹溝21Dとなっている。
凹溝21Dの幅寸法(フランジ21B,21C間の寸法)は、傾斜状態で送られてくる前記平角線Wが余裕をもって挿通できる大きさに形成されている。また、凹溝21Dの深さ寸法は、平角線Wの幅方向の例えば半分程度を挿通させ、かつガイドできる大きさに形成されている。
ここで、図4〜6に基づいて、巻治具11のフランジ13と、成形治具20のフランジ21B,21Cおよび凹溝21Dとの、上下方向の位置関係を説明する。
ホルダ36に固定された成形本体部21の上部のフランジ21B,21Cに対して、巻治具11のフランジ13は、前述のように上下方向に移動可能である。このフランジ13が、図4,5に示すように、最大限上方に位置するとき、フランジ13の下面は上記フランジ21Bの下面より所定寸法高い位置にあるように設定されている。
すなわち、平角線Wの上面とフランジ13の下面との間には、線送り、つまり平角線Wを送り出すために最大限の隙間S1が形成されている。
そして、平角線Wを送り出すときの状態は、図5に示すように、成形治具20は巻治具11のフランジ13から後退している。
また、図6に示すように、平角線Wを折り曲げるに際して、送出方向に沿って(図6で紙面直交方向)送られてくる平角線Wをフランジ13により略水平に押し下げたとき、フランジ13が最大限下方の位置にあり、このとき、前記フランジ21Bの下面と平角線Wの上面とが当設し合っている。また、フランジ21B,21C間の凹溝21Dの幅寸法は、前述のように、平角線Wの厚み寸法よりも所定寸法大きな寸法に形成されている。
これに対して、フランジ13の下面と平角線Wの上面との間は、巻芯側の折り曲げ部Rの線材膨らみによる皮膜剥離を防止するため、前記隙間S1より小さな隙間S2となっている。
そして、平角線Wを折り曲げるときの状態は、図6に示すように、成形治具20が巻治具11のフランジ13側に前進している。
送出方向に傾斜状態で送られてくる平角線Wに対して、フランジ13を押し下げて平角線Wを略水平にした後、フランジ13は上昇する。このフランジ13の下面は、前述のように、上方位置にあるときも、下方位置にあるときも、平角線Wの上面との間で隙間を形成するようになっており、上方位置にあるときS1、下方位置にあるときS2が形成されている。
また、平角線Wの走行時には、当該平角線Wの上面はフランジ21Bの下面で規制されるが、平角線Wの厚みより凹溝21Dの幅が大きいので、平角線Wの下面とフランジ21Cの上面との間にはわずかな隙間S2が形成される。その結果、平角線Wが傾斜状態であっても、上記隙間S2があるために何ら支障なく送出される。
図8,9に示すように、前記ハウジング32のフランジ32Aの下面には、前記回動手段30を所定角度回動させる駆動手段である駆動プーリ38が、取り付けボルト39によって取り付けられている。駆動プーリ38は、図示しない駆動源であるモータ等にベルトで連結されており、モータ等の駆動により回動させることができるようになっている。
従って、駆動プーリ38を回動させることにより、回動手段30および成形治具20が巻治具11を中心に回動することになる。その結果、巻治具11と成形治具20とで平角線Wを挾持した状態で成形治具20が巻治具11を中心に回動するので、平角線Wを折り曲げることができる。
そして、図2に実線で示すように、巻治具11に対して、成形治具20が、平角線Wの送出方向と直交する方向に位置しているとき、この位置が、成形治具20による折り曲げ開始の初期位置Sとなっている。
図4に示すように、曲げ装置10の前記巻治具11の近傍位置には、平角線Wを折り曲げ、スプリングバック後の位置を測定する変位測定器50が配置されている。
この変位測定器50によるスプリングバック量の測定は次のように行われる。
まず、図10に示すように、巻芯12と初期位置Sの成形治具20とを結ぶ線を越えた位置まで送られてきた平角線Wを、巻芯12を折り曲げの中心として、回動手段30の回動に連れて回動する成形治具20により、最初の折り曲げとして、矢印R方向に所定角度、例えば90度に折り曲げる。
次いで、変位測定器50により、平角線Wが最初の折り曲げ位置M1からスプリングバックにより戻ったスプリングバック位置M2の測定部位Nまでの距離を測定する。
変位測定器50により得られたスプリングバック位置の距離情報は、図示しない制御装置により、予め測定しておいた適正な線材位置との間で変位差が演算され、さらに変位差λが角度に換算される。そして、この変位差λの角度を設定折り曲げ角度に加算して折り曲げ補正角度α°が決定される。
平角線Wを折り曲げ、順次積層する工程にあっては、最初の折り曲げでの変位差λを測定し、その変位差λを基に上述のように折り曲げ補正角度α°を決定した後、次回以降は折り曲げ補正角度α°で折り曲げることで、折り曲げ角度が一定した成形コイルとすることができる。
なお、図10において仮想線で示す位置M3は、折り曲げ補正角度α°で折り曲げたときの補正角度折り曲げ位置である。また、各折り曲げごとに設定値との距離差を、次に折り曲げる際の角度のフィードバックによる補正を行うようにしてもよい。
次に、平角線折り曲げ機1による平角線Wの折り曲げ手順を、図11〜15を参照しながら、図16のフローチャートに基づいて説明する。
平角線Wの折り曲げの開始に際して、まず、ステップ(ST)1で、線材送りユニットDから、平角線Wの送出方向と直交する位置に配列された巻治具11と成形治具20とを結ぶ線を所定距離越える位置まで平角線Wを送り込む。
ステップ2で、図11に示すように、巻治具11を平角線W側に移動させ平角線Wを略水平の状態として、かつ巻治具11と成形治具20とで平角線Wを挟持した状態で、巻治具11を中心として、回動手段30および成形治具20を図9の矢印R方向に回動させて、所定の角度、例えば90度回動させ、1回目の折り曲げ加工として、平角線Wを90度に折り曲げる。このときの折り曲げは、スプリングバック量を測定、検出するためのものである。
ステップ3で、図11に示すように、変位測定器50により、折り曲げた平角線Wのスプリングバック位置M2(図8参照)までの距離を測定する。
このとき、回動手段30は逆方向に回動されて成形治具20が初期位置Sまで戻され、かつ、平角線Wから離れている。
ステップ4で、図示しない制御装置により、変位測定器50からの距離情報と、予め測定した線材の適正位置との変位差に基づいて、折り曲げ補正角度α°(図10参照)を演算する。
ステップ5で、図12に示すように、平角線Wを矢印K方向に所定寸法送り出す。
ステップ6で、図13に示すように、ステップ2と同様の動作により、成形治具20を今度は折り曲げ補正角度α°で回動させて平角線Wの2回目の折り曲げを行う。
ステップ7で、図13に示すように、平角線Wが折り曲げ補正角度α°の許容範囲内で折り曲げられているか否かを判定する。
この判定は、変位測定器50を使用して行う。すなわち、平角線Wの適性スプリングバック位置までの距離の測定値が、予め定数として制御装置に入力されており、折り曲げ補正角度α°で折り曲げた後、スプリングバック後に距離を測定し、その距離と記憶されている距離とが一致しているとき、折り曲げ補正角度α°が正確であると判定される。
なお、ステップ7で、折り曲げ補正角度α°の許容範囲内で折り曲げられていないと判定された場合(NO)、折り曲げは終了する。
ステップ8で、ステップ7において平角線Wが折り曲げ補正角度α°の許容範囲内で折り曲げられていると判定された場合(YES)、線材送りユニットDから、図14に示すように、平角線Wを矢印K方向に所定寸法送り出す。
ステップ9で、図15に示すように、所定寸法送り出された平角線Wを、成形治具20を折り曲げ補正角度α°で回動させて3回目の折り曲げを行う。
このとき、平角線Wの折り曲げ先端が最終ガイド部材7の傾斜上面7Bにガイドされて乗り上げる。
ステップ10で、ステップ1、ステップ8と同様の動作により平角線Wを矢印K方向に所定寸法送り出す。
このとき、成形治具20は平角線Wから離れている。
ステップ11で、ステップ10において所定寸法送り出された平角線Wを、ステップ2、ステップ9と同様の動作により、成形治具20を折り曲げ補正角度α°で回動させて4回目の折り曲げを行う。
ステップ12で、以上の1回目から4回目までの折り曲げを所定回数繰り返す。
ステップ13で、折り曲げを所定回数繰り返した後で、予め決められた所定の巻き数に達したか否か、つまり所定の積層となっているか否かを判定する。
所定の巻き数に達している(YES)と判定されたら、折り曲げ工程が終了する。
この場合、平角線Wを所定の部位、例えば巻治具11と初期位置の成形治具20とを結ぶ線の手前で切断し、角筒状に形成された成形コイルWAを、折り曲げ装置10から取り出す。
所定の巻き数に達していない(NO)と判定されたら、ステップ11に戻り、所定の巻き数に達するまで折り曲げ加工を繰返す。
以上のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)予め測定可能な線材の適正位置と、平角線Wを折り曲げた後のスプリングバック位置との変位差に基づいて折り曲げ補正角度α°が決定され、この折り曲げ補正角度α°で平角線Wが順次折り曲げられる。その結果、確実に所望の折り曲げ角度とすることができ、また、多数回折り曲げても、折り曲げ角度が常に一定しているので、平角線を順次折り曲げて螺旋状に積層し、例えば角筒状の成形コイルを形成する際、角度が一定した高品質の製品とすることができる。
(2)平角線Wの送出方向の上流側が下流側より高くなっているので、平角線Wを順次折り曲げて積層する場合、平角線W間の必要な密着性を得ることができる。
(3)成形治具20の上部に凹溝20Cが形成され、この凹溝20Cに平角線Wの幅方向他方側端部が挿入されるので、折り曲げ時に平角線Wが上方向に飛び出すことがなくなり、平角線Wを安定して保持することができる。
(4)巻治具11の巻芯12の上部が補強部材としての線材ガイド5で補強され、下部が固定の巻芯ガイド部材14で支持されているので、巻芯12を中心としてその周りを成形治具20が回動して平角線Wを折り曲げるとき、巻芯12にかかる曲げ応力を線材ガイド5と巻芯ガイド部材14とで受けることができる。その結果、折り曲げ時に巻芯12の水平面内での変位を抑えることができ、折り曲げごとの折り曲げ角度を一致させることができる。
(5)軸受31とハウジング32とを備えて回動手段30が構成されているので、回動手段30のスムーズな回動動作を得ることができ、折り曲げ動作を効果的に、かつスムーズに行うことができる。
(6)変位測定器を、レーザー変位測定器50で構成したので、高精度の測定が可能となり、平角線の正確な折り曲げ角度の維持が可能となる。
(7)折り曲げ装置10の巻芯12の上部を補強する補強部材を、平角線Wをガイドする線材ガイドユニットEで構成したので、補強部材を新たに設けなくてもよく、複数の用途を1つの部材で兼用することができる。その結果、部材点数を少なくすることができる。
(8)平角線Wの送出方向最終位置に最終ガイド部材7が設けられているので、平角線Wを傾斜ガイド面5Aから、折り曲げ装置10の巻治具11と初期位置Sの成形治具20とに送る際、最初に先端を最終ガイド部材7に挿入させておけば、走行途中に平角線Wが多少変動しても最終ガイド部材7でガイドされるので、正常な姿勢で、かつ正確に送ることができる。
(9)最終ガイド部材7の上面の一部に、線材ガイド部材9の一部に形成された傾斜ガイド面9Aの先端部7Cから平角線W側に向かって高くなる傾斜の傾斜面7Bが形成されており、水平面内で順次折り曲げられた平角線Wを積層して角筒状の成形コイルにする際に、平角線Wの最終ガイド部材7にさしかかった部位が乗り上げるので、平角線Wを積層することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、変位測定器50を、レーザー光利用の構造のものとしたが、これに限らない。超音波式の変位測定器を使用すれば、低価格ですむという効果が得られる。また、光ファイバー変位計を使用すれば、同じく低価格で、有害な環境下や高温域でも高精度な測定が可能となる。
また、前記実施形態では、変位測定器50を平角線Wと略同一平面上に配置し、平角線Wの幅方向他方側端面を測定するようにしたが、これに限らない。
例えば、変位測定器50を平角線Wの厚みに相当する高さの範囲を上下させながら平角線Wまでの距離を連続測定し、測定器のメモリ上に蓄積される測定値の中から最小値を選ぶようにしてもよい。
また、平角線Wをその上下方向から挟む形で、上下に投光側を下方に受光側を配置した透過型のレーザー測長器で、スプリングバック後の平角線Wの位置を測定するようにしてもよい。
このようにすれば、平角線Wの断面において、その側端面が丸みをおびて形成されている場合に、丸みのトップを計測しにくい、という課題点を解決することができる。
また、前記実施形態では、平角線Wが常温の雰囲気下で線材ガイド5を経由して折り曲げ装置10に送られているが、平角線Wを予熱した状態で送るようにしてもよい。
すなわち、線材ガイド5の特に上面を、図略の加熱手段により所定温度に加熱しておくことで、平角線Wが折り曲げ装置10に順次送出される間、予熱されることになる。その結果、巻治具11と成形治具20とで平角線Wを折り曲げるとき、折り曲げ加工が容易となる。
本発明は、断面矩形形状の平角線を、その幅方向一方側端面を内側とするとともに、他方側端面を外側として順次折り曲げて積層し、例えば角筒状の成形コイルを形成する際に利用できる。
本発明の平角線折り曲げ機の実施形態を示す正面図である。 図1のII矢視図である。 線材ガイドの上面部の側面拡大図である。 前記実施形態の平角線を折り曲げる際の巻芯のフランジと成形治具と平角線相互の位置関係を示し、図3のIV−IV線に沿った断面拡大図である。 前記実施形態の平角線を折り曲げる前の巻芯のフランジと成形治具と平角線相互の位置関係を示す断面拡大図である。 前記実施形態の平角線を折り曲げる際に成形治具が回動した位置にある状態を示す縦断面図である。 図3のVII−VII線に沿った部分の断面拡大図である。 前記実施形態の平角線折り曲げ装置の成形治具が回動した位置にある状態を示す縦断面図である。 前記実施形態の平角線折り曲げ装置の成形治具が初期位置にある状態を示す縦断面図である。 変位測定器による平角線の折り曲げ部の変位測定方法を示す図である。 前記実施形態の平角線折り曲げ装置による平角線の1回目の折り曲げ状態を示す概略平面図である。 平角線の次の折り曲げに向けて送り出す状態を示す概略平面図である。 平角線の2回目の折り曲げ状態を示す概略平面図である。 平角線の次の折り曲げに向けて送り出す状態を示す概略平面図である。 平角線の3回目の折り曲げ状態を示す概略平面図である。 平角線の折り曲げ手順を示す図である。 従来の平角線折り曲げ装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1…平角線折り曲げ機
5…平角線ガイドユニットを構成する線材ガイド部材
5A…補強部材を兼用する突出部
5C…傾斜ガイド面
10…平角線折り曲げ装置
11…巻治具
12…巻芯
13…フランジ
14…巻芯ガイド部材
20…成形治具
30…回転部材
31…軸受
32…軸受箱であるハウジング
36…成形治具ホルダ
40…巻治具開閉シリンダー
50…変位測定器
α°…折り曲げ補正角度
M1…第1折り曲げ位置
M2…スプリングバック位置
M3…補正角度での折り曲げ位置
N…測定部位

Claims (12)

  1. 上流側から連続して送り出される断面矩形形状の平角線を、当該平角線の幅方向一方側端面を内側とするとともに他方側端面を外側として所定角度折り曲げる平角線折り曲げ装置であって、
    前記平角線の幅方向一方側端面と当接しかつ折り曲げの中心となる巻治具と、
    この巻治具と対向配置されるとともに前記平角線の他方側端面を前記巻治具側に押圧して前記巻治具とで挟持し、かつ前記平角線を折り曲げ成形する成形治具と、
    この成形治具を支持するとともに前記平角線を前記巻治具と前記成形治具とで挟持した状態で前記巻治具の周囲を回動する回動手段と、
    前記巻治具の近傍に設けられ、前記平角線を所定角度折り曲げた後その位置からスプリングバックにより戻った位置の測定部位までの距離を測定する変位測定器と、を備えて構成し、
    この変位測定器により測定した前記スプリングバック後の測定値と、定数として制御装置に予め入力可能な適正スプリングバック位置での測定値との変位差を演算し、その変位差を角度に換算するとともに前記平角線の所望の折り曲げ角度に加算して折り曲げ補正角度を決定し、この折り曲げ補正角度で前記回動手段を回動制御することを特徴とする平角線折り曲げ装置。
  2. 請求項1に記載の平角線折り曲げ装置において、
    前記平角線の送出方向先端側を下流としたとき、上流側が下流側より高くなるように傾斜させた状態で送出することを特徴とする平角線折り曲げ装置。
  3. 請求項1または2に記載の平角線折り曲げ装置において、
    前記巻治具を、前記平角線の幅方向一方側端部が当接する巻芯とこの巻芯の上端に設けた、前記平角線の幅の略半分弱を押さえるフランジとを含み構成し、このフランジを、前記平角線を折り曲げるときその平角線が略水平となるように押し当て可能とし、前記成形治具の上部に、前記平角線の幅方向他方側端部の略半分弱をガイドする凹溝を形成したことを特徴とする平角線折り曲げ装置。
  4. 請求項3に記載の平角線折り曲げ装置において、
    前記平角線の折り曲げ時の荷重がかかる前記巻芯の上部を補強部材で補強するとともに、前記巻芯の下部を固定の巻芯ガイド部材で支持したことを特徴とする平角線折り曲げ装置。
  5. 請求項4に記載の平角線折り曲げ装置において、
    前記回動手段を、前記巻芯ガイド部材の外周に装着した軸受とこの軸受を保持する軸受箱とを備えた構成とし、前記回動手段を回動駆動手段により前記折り曲げ補正角度の範囲内で一方向または反対方向に回動させることを特徴とする平角線折り曲げ装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一つに記載の平角線折り曲げ装置において、
    前記変位測定器を、レーザー変位測定器で構成したことを特徴とする平角線折り曲げ装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一つに記載の平角線折り曲げ装置を備えた平角線折り曲げ機であって、
    前記平角線折り曲げ装置の前記平角線の送出方向上流側に配置されるとともに、前記平角線を前記平角線折り曲げ装置にガイドする線材ガイドユニットを備え、この線材ガイドユニットの線材ガイド部材の前記平角線折り曲げ装置側先端に挿通孔を形成するとともに、この挿通孔に前記巻芯の上部を挿通可能とし、前記線材ガイド部材で前記巻芯の上部を補強する前記補強部材を兼用させたことを特徴とする平角線折り曲げ機。
  8. 請求項7に記載の平角線折り曲げ機において、
    前記線材ガイド部材の上面に、前記平角線の送出方向上流側が下流側より高くなった傾斜の傾斜ガイド面を形成したことを特徴とする平角線折り曲げ機。
  9. 請求項7または8に記載の平角線折り曲げ機において、
    前記線材ガイド部材の前記巻治具および成形治具側端部に、前記傾斜ガイド面に沿って送られた前記平角線を覆い当該平角線を前記線折り曲げ装置の巻治具と成形治具とにガイドする最終ガイド部材を設けたことを特徴とする平角線折り曲げ機。
  10. 請求項9に記載の平角線折り曲げ機において、
    前記最終ガイド部材の上面の一部に、前記線材ガイドの一方側側面から送出方向に沿った前記平角線側に向かって高くなる傾斜の傾斜面を形成し、この傾斜面の上端に折り曲げられた前記平角線の先端部が乗り上げる構成としたことを特徴とする平角線折り曲げ機。
  11. 上流側から連続して送り出される断面矩形形状の平角線を、当該平角線の幅方向一方側端面を内側とするとともに他方側端面を外側として折り曲げる平角線折り曲げ方法であって、
    前記送出方向の上流に配置された複数のユニットから前記平角線を送り出す第1の工程と、
    この第1の工程で送り出された平角線を、平角線折り曲げ装置により送出方向と略直交する方向に折り曲げる第2の工程と、
    この第2の工程で折り曲げられた平角線のスプリングバック後の位置を変位測定器により測定する第3の工程と、
    この第3の工程で測定された測定値と、予め定数として制御装置に入力可能な適正スプリングバック位置での測定値との変位差を制御装置により演算し、その変位量を角度に換算するとともに前記平角線の所望の折り曲げ角度に加算して折り曲げ補正角度を決定する第4の工程と、
    この第4の工程で決定された折り曲げ補正角度により、前記平角線折り曲げ装置の回動機構を回動制御し、前記平角線を所望の折り曲げ回数に達するまで順次折り曲げる第5の工程と、を有することを特徴とする平角線折り曲げ方法。
  12. 請求項11に記載の平角線折り曲げ方法において、
    前記第2の工程で前記平角線を折り曲げる際、送り出される平角線が、平角線折り曲げ装置の折り曲げ中心となる巻治具と、平角線を折り曲げる成形治具の初期位置と結ぶ線を所定距離越えたとき成形治具を回動させて折り曲げ、この折り曲げ時には、前記巻治具を構成する巻芯を前記平角線側に移動させて、当該平角線を略水平となるように押し当てることを特徴とする平角線折り曲げ方法。

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