JP2008027747A - 電池充電用燃料電池 - Google Patents

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昭雄 矢野
庸一 ▲高▼須
Yoichi Takasu
Kensuke Yoshida
賢介 吉田
Kazuhiko Takeno
和彦 竹野
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Abstract

【課題】電池充電用燃料電池に関し、液体燃料を用いて電力を発生し、その電力で携帯電話機などの携帯情報機器の内蔵電池を充電する燃料電池に於いて、種々な形状の携帯情報機器と良好にフィットして、取り付け・取り外しを簡単且つ容易に行う。
【解決手段】酸素を活物質として還元する正極、有機燃料成分を酸化する負極、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質層を含む発電セル110と、発電セル110を内蔵すると共に表面一部に発電セル110で発生した電力で内蔵電池を充電される携帯電話機200を取り付け・取り外しすることを可能にする粘着性材料からなる機器取り付け部材140が設けられた筐体101とを含んでなる。
【選択図】 図13

Description

本発明は、例えば携帯電話機などの携帯情報機器に内蔵された電池を充電する場合に用いて好適なメタノール等のアルコール系液体燃料を用いる電池充電用燃料電池の改良に関する。
現在、携帯情報機器は、半導体技術や通信技術の進歩に依って、小型化、軽量化、高速化、高機能化などの面で更に進歩しつつあり、そして、その進歩に伴って、電源である電池も小型化、軽量化、高容量化などが着実に進歩してきた。
現在の携帯電話機や携帯型コンピュータシステム(たとえば、ノート型のパーソナルコンピュータやPDA)など携帯情報機器における最も一般的な駆動電源はリチウムイオン電池である。
リチウムイオン電池は実用化された当初から高い駆動電圧と電池容量を示し、携帯電話機の進歩に呼応して更なる性能改善が図られてきたところであるが、しかし、リチウムイオン電池の性能改善にも限界があり、今後も高機能化が進む携帯情報機器の駆動電源として要求されている諸事項に対応することは困難になりつつある。
このような状況にあることから、リチウムイオン電池に代替可能で、しかも、高い性能をもつ新たなエネルギーデバイスの開発に期待がかけられ、その一つとして燃料電池が挙げられている。
通常、燃料電池は、負極に燃料を供給することで電子とプロトンを生成し、正極に酸素を供給して該プロトンと反応させることで発電する発電デバイスであり、この発電デバイスの最大の特徴は燃料及び酸素を補給することで長時間連続発電が可能なことであり、二次電池における充電の代わりに燃料を補給することで二次電池と同様に所望の機器の電源として使用することができる。
また、燃料電池の理論エネルギー密度は、活物質換算に依れば、燃料をメタノールとしてリチウムイオン電池と比較すると約10倍高いので、小型軽量化に大きく寄与することができる。
このようなことから、燃料電池は分散電源や電気自動車用の大型の発電機としてだけでなく、携帯型情報機器や携帯電話機に適用するための超小型の発電ユニットとして盛んに研究開発が行われている。特に、小型燃料電池の分野に於いては、燃料としてメタノールを用いる、いわゆる、ダイレクトメタノール型と呼ばれる燃料電池の研究開発が盛んである。
この場合、燃料電池の1構造単位、即ち、単位セルは、燃料極、高分子固体電解質、空気極、そして、これらを挟むように設置された集電体から構成される発電部と、これに燃料を供給する燃料カートリッジとで構成することが考えられている(例えば、特許文献1を参照。)。但し、燃料カートリッジは、積層された複数の単位セルに対して1個を設置した場合もあり、従って、単位セルが一つであれば、必ず一つの燃料カートリッジを設置しなければならないが、単位セルが複数個積層されている場合には、各単位セルが燃料カートリッジを必ず備えているとは限らない。
燃料極(負極)及び空気極(正極)は、主に白金系の超微粒子を炭素系担持体表面に固定して成る電極触媒から構成される。また、高分子固体電解質は、常温で固体でありながら、電解質溶液のごとくプロトンを透過・輸送することが可能な材料であり、パーフルオロスルホン酸ポリマーであるデュポン社製のNafionなどが多用されている。単位セルは、これらの材料が層状に積層され、薄いシート状の形態を成している。尚、燃料極側には、燃料の貯液部を設けられ、一定量の燃料が接するように構成されている。
前記したように、燃料電池は、小型軽量化が可能である為、携帯電話機などの携帯情報機器に用いて好適なのであるが、機器を駆動するのに充分な性能をもつ燃料電池を機器に内蔵させることができる程度には小型ではなく、また、内蔵させるには、未だ周辺技術の熟成が必要な状態でもある。
そこで、二次電池を電源とする携帯情報機器と相互に外装の状態で簡単に取り付け・取り外しが可能で、且つ、当該二次電池を充電することができる燃料電池が当面有効であると思われるが、ここで問題となるのは、「相互に外装の状態で簡単に取り付け・取り外しができる」、と云う命題であり、現在、これに対処できるものは存在しないと思われる。
特開2005−143033号公報
本発明では、液体燃料を用いて電力を発生し、その電力で携帯電話機などの携帯情報機器の内蔵電池を充電する燃料電池に於いて、種々な形状の携帯情報機器と良好にフィットして、取り付け・取り外しを簡単且つ容易に行うことができるようにする。
本発明に依る電池充電用燃料電池に於いては、少なくとも酸素を活物質として還元する正極、及び、有機燃料成分を酸化する負極、及び、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質層を含んでなる発電部(例えば発電セル110)と、該発電部を内蔵すると共に表面一部に該発電部で発生した電力で内蔵電池を充電される携帯情報機器を取り付け・取り外しすることを可能にする粘着性材料からなる機器取り付け部材(例えば機器取り付け部材140)が設けられた筐体(例えば筐体101)とが含まれる。
前記手段を採ることに依り、携帯情報機器、例えば、携帯電話機が様々な形状を成していても簡単且つ容易に取り付け及び取り外しを行うことができ、そして、取り付けた状態のままで携帯情報機器が動作可能であると共にその内蔵二次電池の充電も可能にした燃料電池が実現される。
本発明を実施した電池充電用燃料電池に於いては、携帯情報機器、例えば、携帯電話機を取り付けて内蔵電池を充電する場合、充電中であっても通話等の通信機能に何ら障害を及ぼさない機器取り付け手段を実現している。
図1は本発明に依る電池充電用燃料電池を表す要部説明図であり、図の(A)は要部平面を、そして、同じく(B)は要部切断側面をそれぞれ示し、図に於いて、100は燃料電池、101は筐体、110は発電セル、120は燃料カートリッジ、130は運転制御回路、140は粘着性をもつ材料からなる機器取り付け部材をそれぞれ示している。
図から明らかであるが、燃料電池100は、発電セル110を内蔵し、筐体101の表面には、粘着性材料からなる機器取り付け部材140が設けられ、この機器取り付け部材140は、例えば携帯電話機の内蔵電池を充電する為に携帯電話機を取り付けることを可能にすると共にその携帯電話機で通話を行うことも可能にする。
機器取り付け部材140は、粘着性をもつ材料で構成され、例えば、シリコーン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系などのゲル状粘着性材料のうちから、一つ以上を選択して適用することが可能である。
各材料は、その組成、例えば、ポリマーの分子量、分子量分布、低分子との比率、可塑剤の種類、可塑剤の量などを調整して、0.1N/cm〜10N/cmの引き剥がし(取り外し)力に調整することが可能である。
この場合、機器取り付け部材140の厚さについては、0.01mm〜10mmの範囲で選択することができ、好ましくは0.1mm〜8mm、最も好ましくは1mm〜5mmの範囲に絞られる。
前記ゲル状粘着性材料の場合、取り付け及び取り外しの繰返し数が200回〜3000回の多数回に及んでも安定な粘着性を維持することが可能であり、また、シリコーン系材料に於いては、その表面がホコリ等で汚染されて粘着力が低下してきた場合、水等で洗浄することで粘着力は回復し、元の強力な粘着性を発揮する。材料の状態で粘着特性を調整するには、2種類以上の粘着材をブレンドすることが有効である。
また、同一の寸法、且つ、同一の材料からなる機器取り付け部材140であっても、その表面に非粘着性、或いは、機器取り付け部材140の粘着力に比較して弱い粘着力を有する部分、即ち、非粘着部を設けることに依って更に精密に粘着力を調整することができる。
図2乃至図11は粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図であり、各図に於いて、黒で表されたパターンが粘着部である場合にはポジ(p)とし、逆に黒で表されたパターンPが非粘着部である場合にはネガ(n)であるとする。尚、各パターンに付与した(a−1)、(a−2)などの記号は、後に説明する表1に示した各パターンに関するデータと対応づける為のものである。
図2はパターンが縦ストライプ(a−1)である場合、図3はパターンが横ストライプ(a−2)である場合、図4はパターンが水玉状(c)である場合、図5はパターンが波形状(d)である場合、図6はパターンが煉瓦状(e)である場合、図7はパターンが網目状(f)である場合、図8はパターンが多角形状の一つである四角(g−1)である場合、図9はパターンが多角形状の一つである六角(g−2)である場合、図10はパターンが不定形状(h)である場合、図11はパターンが文字状(i)である場合をそれぞれ表している。
各図に見られるパターンの特徴及び効果について説明する。
図2の(a−1)縦ストライプの場合、粘着部の面積比率算出が容易である旨の特徴があり、例えば、粘着部の線幅から容易に計算することができる。そして、このパターンでは、剥離時に必要な力について面内異方性を期待できる。即ち、携帯電話機等を脱着する場合、その一方の端に力を加えながら斜めに剥離することを想定すると、携帯電話機等の形状と本充電装置の形状とで決まる剥離力の印加方向にストライプの方向を合わせることで、比較的小さな力で容易に脱着することが可能である。
図3のパターンは、図2のパターンと同様の特性をもち、その脱着力の強さの方向が異なっているのみである。尚、図2及び図3に見られるストライプのパターンでは、ストライプが延在する方向を図2の場合と図3の場合との中間の角度、即ち、斜め方向にしても良い。
図4のパターンは、水玉状であることから、その脱着力には異方性がなく、また、各粘着部に於いては、剥離する際、比較的小さな力で剥離が始まり、剥離の進行と共に剥離力を増すことが必要となり、パターンの中心を通る線上で最大の剥離力が必要であり、そこを過ぎると必要な剥離力は徐々に小さくなる旨の周期的変化を示すので、独特の剥離フィーリングが得られる旨の効果を奏することができる。
図5のパターンは、波型状であることから、その配置に依って、比較的均質な剥離力が必要である旨の特徴がある。波型を設計するについては、所要剥離力との兼ね合いで、正弦波状、三角波状、矩形波状、鋸歯状波状、及び、これ等の波の合成波など、任意の波形にすることが可能である。
図6のレンガ状パターン、及び、図7の網目状パターンに於いても、剥離力の均質化を期待することができ、また、粘着パターン間の相関が密であることから、比較的少ない粘着面の存在で大きな粘着力が得られる旨の効果がある。尚、図7の網目状パターンに在っては、その網目は単純な90°交差の格子状から、不規則周期の網目まで、任意のパターンを選択することができる。
図8並びに図9のパターンは、多角形である為、面積比率を比較的計算し易いこと、携帯電話機等への面内ひねり応力の印加に依って剥離し易くなる旨の効果がある。これは、ひねり力によって多角形の頂点部に大きな力が掛かり、そこから剥離が進行することに依る。
図10の不定形状のパターンは、デザイン性が強く、例えば雲状のパターンで使用者に安らぎを与えるなど精神安定効果を奏することができ、また、例えば豹柄のような視覚的美しさの創出で商品価値を高められることなどが期待される。必要とされる剥離力の点では、その形状のランダム性に依存するものの、比較的均質化される。
図11の文字状パターンは、製造メーカー名、製品ロゴ、連絡先、製造ロット番号、使用方法、使用上の注意事項など、装置に必要な情報を粘着パターンで表示することができる。このようにすることで、情報表示の為のスペースを別途確保する必要はなくなり、また、その為の工数を削減することができる旨の効果が得られる。この場合の剥離力は、文字や大きさを選択することで任意の値に調整可能であり、剥離力の異方性は比較的に少ない。
パターンとしては、例示したものの他、種々のパターンを用いることができ、例えば、文字状(i)のパターンとしては、図示のローマアルファベットの他、平仮名、片仮名、漢字などでも良く、或いは、前記各パターンの複合パターンにしても良い。
非粘着部の材質としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ABS(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン樹脂)、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性の樹脂フィルムを用いることができる。
非粘着部の形成にあたっては、例示したように、非粘着性の樹脂フィルムからなる材料を貼付しても良いし、スクリーン印刷やグラビア印刷、インクジェット印刷など、任意の形状を成すパターンを形成するための手段を適宜選択して非粘着性、或いは、粘着層の粘着力よりも弱い粘着力をもつ材料を該粘着層の表面に所要の形状に塗布しても良い。
更には、非粘着部の形成において、半導体技術に多用されているフォトリソグラフィ技術を応用することもできる。即ち、紫外線などの照射により、粘着層の表面近傍を変性、例えば、機械的柔軟性を喪失させるなどして、表面における粘着力を低減、或いは、無力化することで、総合的な粘着力を制御することが可能である。
具体的には、水銀ランプやキセノンランプなどから発せられる254〜365nmの紫外光をアクリル酸エステルポリマーベースの粘着剤の表面に照射した場合、粘着力を1/3〜1/10以下に低減することができる。従って、所望のパターンをもつフォトマスクを作製し、上記紫外光を粘着層に短時間照射することで所定の非粘着部が生成され、トータルで粘着力の制御が可能になる。
前記した非粘着部の機器取り付け部材140表面全体に占める割合(以下、非粘着率と言う。)は、1%から99%の範囲であることが必要であり、好ましくは10%から90%、最も好ましいのは30%から70%の範囲であり、これは、粘着層の粘着強度、粘着層の材料、表面形状、平滑性などの関係を綜合して調整することができる。
前記説明した各種処理を行った場合、機器取り付け部材140に於いて、例えば携帯電話機を取り付ける面と、燃料電池本体に粘着する面の粘着強度に差を与えることができ、また、粘着部の材料層が寿命を達した場合、機器取り付け部材140に於ける燃料電池本体への粘着面を剥離することも可能であるから、容易に新品と交換することができる。
機器取り付け部材140には、シリコーン系ゲル状粘着体である3mm〜5mm厚のシートを用いることができ、シリコーン系強力粘着シートCRG−T25( 厚み3mm、株式会社タナック製)を用いた場合に於ける携帯電話機との粘着性を調査したところ、セパレータなしの場合は強力に接着され、携帯電話機は外し難い(30N/cm)のに対し、表1に例示してある構成にして表面に非粘着部を設けると30N/cm以下の任意の値に制御可能であることが判った。
非粘着部を設けた場合の前記値は、1000回の着脱を繰返した後に於いても、粘着力低下は最大10%であり、十分な信頼性を実現することができた。そして、機器取り付け部材140を交換する場合、前記本体側の粘着強度である30N/cmを越える力を加えることで容易に引き剥がすことで可能であり、繰返し使用で寿命に達した場合の交換も容易である。
本発明者等は、機器取り付け部材140について、形成方法、材料、パターン、その他を変化させて多くの種類のものを作製し、燃料電池と携帯情報機器(主に携帯電話機)とについて取り付け及び取り外しの試験を行い、その結果を表に纏めてあるので、それを開示する。
Figure 2008027747
表1を得る為、パターンの形成方法として、3種類の方法を採用している。表1では、各実施例毎に、その粘着パターンの形成方法、即ち、図2から図11に示した各パターンそれぞれにつき3種類の形成方法を適用した場合、非粘着率、即ち、当該パターンの全体に占める非粘着部の面積比率(パーセントで表示)、パターンの繰り返しピッチ、即ち、周期の平均長さ(mmで表示)、及び、この場合の剥離強度、即ち、剥離に要する最大力(N/cmで表示)を表してある。
フィルム貼付法では、厚さ12μmの汎用PETフィルム(東レ株式会社製ルミラー)を所定の形状、即ち、粘着力を抑止したい部分のパターンに合わせて切り出し、粘着材に貼付した。貼付する際、シリコーン系強力粘着シート(商品名CRG−T25:タナックス株式会社製)上に前記PETフィルムを載置し、フッ素樹脂(テフロン(登録商標):米国デュポン社製)のセパレータを介して油圧プレスを用い2MPaの圧力を印加して密着させた。
スクリーン印刷法では、シリコーン系白色スクリーンインキ(商品名KE−1800:信越化学工業株式会社製)を所要形状の印刷スクリーン(250メッシュ)を用い前記シリコーン系強力粘着シート上にパターン印刷後、120℃で30分間の硬化を行なって非粘着パターンを形成した。
UV露光法では、非粘着部分と同じ開口パターンを有する厚さ50μmのステンレス製マスクをエッチング法を適用して作製し、これを前記シリコーン系強力粘着シート上に載置して、超高圧紫外線ランプ(ウシオ電機製、150W/cm)で30秒間照射した後、前記ステンレス製マスクを除去することで形成した。
これ等の結果から、各パターンを表面に形成することで、当初、30N/cmであった粘着力が10〜50%低減させることができ、従って、その範囲で任意の値に制御できることが理解されよう。この際、粘着力と非粘着率とは、必ずしも直線的な関係にはなく、パターン形状に応じた複雑な関係にあると推察されるが、粘着力の設計にあたっては、幅広い制御範囲を実現することが可能である。
さきに、図1について説明した電池充電用燃料電池を実施例1として詳細に説明する。図示の燃料電池100に付設された燃料カートリッジ120は、発電セル110にメタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールなどのアルコールからなる燃料を供給する。
燃料電池100に発電セル110が複数個含まれる構成の場合であっても、個々の発電セル110には、前記同様、燃料カートリッジ120からの燃料を用いて発電し、その電力は、出力端子を介して例えば携帯電話機に供給され、内蔵電池を充電する。
図12は発電セル及びその近傍の構成を具体的に表す要部説明図であり、図1に於いて用いた記号と同じ記号で指示した部分は同一或いは同効の部分を表すものとする。
図に於いて、111は電解質層、112は燃料極(負極)、112aは燃料極触媒層 、112bは燃料極集電体層、113は空気極(正極)、113aは空気極触媒層、113bは空気極集電体層、114は燃料室、115は出力端子、200は携帯電話機をそれぞれ示している。
図示されているように、発電セル110は、電解質層111を燃料極112および空気極113にて挟んだ構成となっている。
燃料極112は、燃料を酸化してプロトンと電子を取り出す為のものであり、電解質層111の側から燃料極触媒層112a、燃料極集電体層112bの順に積層して配置される。
燃料極触媒層112aは、白金または白金とルテニウムなどの遷移金属からなる合金の微粒子と、炭素粉末と、電解質層111を構成する高分子とをカーボンペーパーなどの多孔質導電膜に塗布・充填して作製したものである。
燃料極集電体層112bは、ステンレス鋼(SUS)、ニッケル(Ni)などを用いた金属メッシュから成り、燃料極触媒層112aで生成された電子を効率的に取り出すものであり、この燃料極集電体層112bは、出力端子115を介して、電力を消費する外部の負荷、即ち、充電すべき電池に接続される。尚、複数の発電セル110が直列に接続されている場合、燃料極集電体層112bは、隣接する発電セル110の空気極集電体層113bに接続され、発電セル110の配列端の燃料極集電体層112bが出力端子115に接続される。
空気極113は、酸素を還元して発生したイオンと、燃料極112で生成された電子及びプロトンとから水を生成するものであり、電解質層111の側から空気極触媒層113a、空気極集電体層113bの順に積層して配置されている。
空気極触媒層113aは、燃料極触媒層112aと同様、白金(Pt)又は白金とルテニウム(Ru)などの遷移金属からなる合金の微粒子と、炭素粉末と、電解質層111を形成する高分子とをカーボンペーパーなどの多孔質導電膜に塗布・充填したものである。
空気極集電体層113bは、ステンレス鋼(SUS)、ニッケル(Ni)などの金属メッシュからなり、空気極触媒層113aに電子を効率的に供給する為のものである。この空気極集電体層113bは出力端子115を介して、電力を消費する外部の負荷、例えば携帯電話機などに内蔵された電池に接続される。尚、複数の発電セル110が直列に接続されている場合、空気極集電体層113bは、隣接する発電セル110の燃料極集電体層112bに接続され、発電セル110の配列端の空気極集電体層113bが出力端子115に接続される。
電解質層111は、燃料極112で生成したプロトンを空気極113に輸送する為の経路であり、電子伝導性を持たないイオン導電体で形成されている。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜、具体的にはデュポン社製のNafion膜などである。
電解質層111と対向しない燃料極112の主面には燃料室114が形成されている。燃料室114に貯留された燃料は、燃料室114から、流動、拡散などの自然現象による移動によって、図示されていない燃料導入路を通して燃料極112へ供給されるようになっている。
電解質層111と対向しない空気極113の主面は外気を自然拡散により導入できるように図示されていない空隙を備えた形状をもって開放されている。
さて、本発明にとって重要な構成要素である機器取り付け部材140としては、シリコーン系ゲル状粘着体からなる3〜5mm厚のシートを採用することができ、この厚みと面積で例えば携帯電話機への粘着力が決まるため、実験的に選定する必要がある。材料がシリコーン系であれば、その表面がホコリ等で汚染されて粘着力が低下した場合、水等で洗浄することで粘着力は回復して元の強力な粘着性を発揮することができる。
本実施例、即ち、シリコーン系ゲル状粘着体の粘着力25〜30N/cmであるが、この他、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系の材料などを用いることができ、場合によっては、2種類以上の材料をブレンドして調合することで自由な粘着特性を実現することができる。
この粘着特性を制御するには、ゲル状粘着体表面に非粘着性のセパレータ材料を配置する構成を採ることができる。その場合に於けるセパレータ材料の表面は、PET、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性の樹脂フィルムを用いることができる。
本実施例では、セパレータとしてPETの12μm厚シートを使用し、また、粘着材としてタナック製強力粘着シートHGを用いた場合の携帯電話機に対する粘着性を調査したところ、セパレータなしの場合は強力に接着され、取り外し難く(30N/cm)なるのに対し、開口率が50%であるPETからなるセパレータを用いたところ、10N/cmまで低減することが可能となり、なめらかな脱着が実現された。これは、特に粘着ゲルの表裏で違う吸着特性を実現する際に重要である。
また、本発明に於いて採用している粘着材を燃料電池が電源になっている充電器に設けることで、燃料電池が発電する際に生じる熱を携帯電話機等に伝わるのを防ぐことができる。即ち、取り付けた際の隙間に於ける空気の対流及び輻射に依る伝熱をシリコーン樹脂のような熱伝導率が低い材料を充填することに依り、充電中の機器に於ける昇温を1〜5℃程度低減することができる。これに依り、機器側に於ける充電回路の誤動作に起因する充電の異常停止等を防止することが可能であり、安定な動作を実現することができる。
ところで、本発明に依る燃料電池を用いて携帯情報機器に於ける内蔵電池の充電を行なった場合、内蔵電池に於ける充電状態の如何に依って、短時間に多量の充電電流が流れ、発電セルが発熱する場合があり、従って、その発熱を効率よく外部に逸散させることが必要となる。
図13は本発明に依る電池充電用燃料電池を表す要部説明図であり、図の(A)は要部平面を、そして、同じく(B)は要部切断側面をそれぞれ示し、図1、図12に於いて用いた記号と同じ記号で指示した部分は同一或いは同効の部分を表すものとする。
図に於いて、150は発電セルと筐体との間に介在させた熱伝導体、200は携帯電話機をそれぞれ示している。図示の構成を採ることに依り、発電セル110から筐体100に向け、廃熱に相当する熱を熱伝導体150を使用して効率良く筐体101に伝播させ、筐体101を介して常に外部に放散することで発電セル110の温度上昇を抑止することができ、そして、このように発電セル110に於ける発熱の問題が解消されることで、燃料電池を小型化することが可能になる。
本発明の電池充電用燃料電池に於いて、例えば、1Wの発電出力で燃料15ccを消費した場合、約10時間の携帯電話機駆動が可能である。即ち、約3Whの容量を有する電池は約3時間で充電可能であり、1回の充電あたりの携帯電話機駆動時間が約3時間であるから、この充放電サイクルを3.3回以上繰り返すことができる。
本発明に依る電池充電用燃料電池を表す要部説明図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 粘着部或いは非粘着部のパターンを例示する要部平面図である。 発電セル及びその近傍の構成を具体的に表す要部説明図である。 本発明に依る電池充電用燃料電池を表す要部説明図である。
符号の説明
100 燃料電池
110 発電セル
101 筐体
120 燃料カートリッジ
130 運転制御回路
140 機器取り付け部材

Claims (5)

  1. 少なくとも酸素を活物質として還元する正極、及び、有機燃料成分を酸化する負極、及び、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質層を含んでなる発電部と、
    該発電部を内蔵すると共に表面一部に該発電部で発生した電力で内蔵電池を充電される携帯情報機器を取り付け・取り外しすることを可能にする粘着性材料からなる機器取り付け部材が設けられた筐体と
    が含まれてなることを特徴とする電池充電用燃料電池。
  2. 燃料電池に於ける機器取り付け部材を構成する粘着性材料がシリコーン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系から選択された一つ以上の材料からなること
    を特徴とする請求項1記載の電池充電用燃料電池。
  3. 燃料電池に於ける機器取り付け部材の表面に非粘着性の部分が設けられてなること を特徴とする請求項1又は2記載の電池充電用燃料電池。
  4. 機器取り付け部材は、粘着性の部分と非粘着性の部分とにより、所定の形状が形成されてなること
    を特徴とする請求項3記載の電池充電用燃料電池。
  5. 熱伝導率が10W/m・K以上である材料で構成された熱伝導体を発電部と筐体との間に介在させて該発電部の放熱を行なうこと
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1記載の電池充電用燃料電池。
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