JP2008027643A - 放電ランプ点灯装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フェードイン/フェードアウトの速度が変化しても光出力制御の応答速度が最適化されている放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】放電ランプ点灯装置DLOは、直流電源DCと、入力端が直流電源に接続したインバータおよびインバータの出力端に接続し放電ランプが接続される負荷回路を備えたインバータ点灯主回路DOCと、外部からの調光信号を受信し、調光信号に含まれる調光指示値の変化速度に応じてインバータ点灯主回路の制御の応答速度を相応に変化させるとともに調光指示値に対応してインバータ点灯主回路の出力を変化させる制御回路CCとを具備している。
【選択図】図1
【解決手段】放電ランプ点灯装置DLOは、直流電源DCと、入力端が直流電源に接続したインバータおよびインバータの出力端に接続し放電ランプが接続される負荷回路を備えたインバータ点灯主回路DOCと、外部からの調光信号を受信し、調光信号に含まれる調光指示値の変化速度に応じてインバータ点灯主回路の制御の応答速度を相応に変化させるとともに調光指示値に対応してインバータ点灯主回路の出力を変化させる制御回路CCとを具備している。
【選択図】図1
Description
本発明は、調光機能を備えた放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置に関する。
調光演出用の照明器具において、ランプを外部から供給される調光信号の調光指示値を所定の時間で変化させる、いわゆるフェードイン/フェードアウト制御を行うように放電ランプを調光点灯させることは既知である(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載のように従来の調光演出用の照明器具は、フェードイン/フェードアウト制御を行う場合、調光信号に対する調光回路の応答速度については特に考慮されていない。
ところで、ランプとして放電ランプを用いて調光を行う場合、その光出力を変化させるためには、目標ランプ電力を設定して帰還制御により実際のランプ電力を目標ランプ電力に一致させるように制御するなど制御が白熱電球の場合に比較すると複雑になる。放電ランプの光出力が調光信号に応じて変化する際の応答速度は、制御回路の設計により決まり、一般的には一定であった。
ところが、制御回路の応答速度が一定の場合には問題点のあることが分かった。例えば、10秒間でフェードインするときに制御回路の応答速度が最適で円滑な追従動作を行うように設定されている場合において、オペレータが光出力0%から100%までを10秒間でフェードインする第1の操作と、同じく1秒間で行う第2の操作との対比により説明する。この場合、第1の操作では問題がない。ところが、第2の操作になると、フェードイン時間の1秒より長い時間の中で光出力が変化するので、光出力の変化が操作に追従できないで遅れることになり、オペレータなどに強い違和感を与える。
反対に、1秒間でフェードインするときに制御回路の応答速度が最適で円滑な追従動作を行うように設定されている場合において、上記と同様な操作を行うと、第2の操作では問題がないが、第1の操作になると、次の問題がある。すなわち、変化していく目標値に対して光出力が増減を交互に繰り返すハンティングを行いながら追従するので、オペレータなどに強い違和感を与える。
したがって、照明を調光演出する際にフェードイン/フェードアウトの速度を自在に変化させるときに、上述のような問題が解決されて、常に円滑な調光を行えることが要求される。
本発明は、上記要求に応えるもので、フェードイン/フェードアウトの速度が変化しても光出力制御の応答速度が最適化されている放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
本発明の放電ランプ点灯装置は、直流電源と;入力端が直流電源に接続したインバータおよびインバータの出力端に接続し放電ランプが接続される負荷回路を備えたインバータ点灯主回路と;外部からの調光信号を受信し、調光信号に含まれる調光指示値の変化速度に応じてインバータ点灯主回路の制御の応答速度を相応に変化させるとともに調光指示値に対応してインバータ点灯主回路の出力を変化させる制御回路と;を具備していることを特徴としている。
本発明は、インバータ点灯主回路の出力を制御回路で制御するのに加えて、当該制御の応答速度を調光指示値の変化に対して相応に変化させるように構成している点が特徴である。そのために、好適には外部から供給される調光信号に含まれる調光指示値の変化速度を検出して、その変化速度に応じて点灯主回路を制御するときの応答速度を相応に変化させる。なお、応答速度を相応に変化させるとは、調光指示値の変化速度の変化に対して正の相関を有して変化することを意味する。
調光指示値の変化速度を検出するために、調光指示値の変化速度検出回路を付設することができる。また、上記変化速度検出回路としては、例えば微分回路を採用することができる。
制御の応答速度を変化させるためには、例えば制御回路のインバータ点灯主回路の出力を制御する部分の応答速度を左右するような部位を、上記変化速度検出回路の出力に応じて自動的に調整するように構成することにより実現できる。このための構成としては、例えば制御回路のインバータ点灯主回路の出力を制御する部分に誤差増幅器が用いられている場合、その誤差増幅器の積分用のコンデンサの静電容量は、制御の応答速度を左右するので、このコンデンサの静電容量を上記変化速度検出回路の出力に応じて負の相関関係となるように変化させることができる。すなわち、調光指示値の変化速度が増大すると、帰還コンデンサの容量が小さくなるようにすれば、応答速度が増大する。
本発明によれば、調光指示値に対応してインバータ点灯主回路の出力を変化させる制御回路を、調光信号に含まれる調光インバータ点灯主回路DOC指示値の変化速度に応じてインバータ点灯主回路の制御の応答速度を相応に変化するように構成したことにより、フェードイン/フェードアウトの速度が変化しても光出力制御の応答速度が最適化されている放電ランプ点灯装置およびこれを用いた照明装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の放電ランプ点灯装置を実施するための第1の形態における放電ランプ点灯装置全体を示す回路ブロック図である。
図1に示す本発明の放電ランプ点灯装置DLOは、直流電源DC、インバータ点灯主回路DOC、制御回路CCおよび受信インターフェースDIFを具備し、放電ランプDLを点灯する。
直流電源DCは、主としてインバータ点灯主回路DOCのインバータに直流を供給する電源であり、電池電源および整流化直流電源などであることが許容される。
インバータ点灯主回路DOCは、インバータ、負荷回路および放電ランプ動作情報検出回路OICを含んでいる。
インバータは、上記直流を入力してこれを高周波交流に変換する回路手段であるが、既知の各種回路形式のインバータ回路を適宜採用でき、例えばハーフブリッジ形インバータを用いて構成されている。インバータの出力を変化させるには、例えば周波数を変化させる。これにより、限流インピーダンスが変化し、ランプ電流を所望に制御して調光することができる。また、インバータの前段に昇圧チョッパなどの直流−直流変換器を介在させて直流−直流変換器を制御することでインバータの入力電圧を変化させることもできる。
負荷回路は、直列共振回路および限流インピーダンスを含んでいる。なお、直列共振回路のインダクタと限流インピーダンスを兼ねることができる。そして、限流インピーダンスに直列接続されるように放電ランプDLを接続して、インバータから出力される高周波交流電圧を放電ランプDLの駆動に適した電圧および波形に調整して放電ランプDLに印加することができる。
放電ランプ動作情報検出回路OICは、放電ランプDLの動作情報を検出して後述する制御回路CCにその情報を供給する回路手段である。例えば、図1に示すようにランプ電流検出回路IlDおよびランプ電圧検出回路VlDにより放電ランプ動作情報検出回路OICを構成することができる。ランプ電流検出回路IlDは、放電ランプDLに直列に挿入された低インピーダンスの電圧降下によりランプ電流を検出する。ランプ電圧検出回路VlDは、ランプ電圧が現れる回路部分に電圧分圧器を接続してなり、放電ランプDLの両端間における電圧降下であるランプ電圧に比例する電圧を検出する。
そうして、インバータ点灯主回路DOCは、放電ランプDLのフィラメント電極予熱時、始動時、全光時および調光時に後述する制御回路CCによって制御されることにより、それぞれの段階において所要の電圧を出力して、放電ランプDLの一対の電極間に印加する。その結果、放電ランプDLは、予熱、始動過程を経て点灯し、さらに調光され、また所望時に消灯させることができる。
放電ランプDLは、本発明において特段限定されないが、一対のフィラメント電極を備えた蛍光ランプなどの低圧放電ランプが好適である。
制御回路CCは、インバータ点灯主回路DOCを適切に制御する回路手段であるが、本発明においてはこれに加えて、制御の応答速度を、外部から到来する調光信号中に含まれる調光指示値の変化速度に応じて自動的に変化させるように構成されている。
インバータ点灯主回路DOCの制御は、主としてインバータのスイッチング素子に所要の駆動信号を供給することにより行われる。所要の駆動信号としては、放電ランプDLを例えば目標ランプ電力になるように帰還制御された駆動信号である。なお、帰還制御は、放電ランプ動作情報検出回路OICにより得られるランプ動作情報が実際の動作情報であるので、これを目標ランプ動作データと比較して、実際のランプ動作情報が目標ランプ動作データに近づくようにする制御である。例えば、実際のランプ動作情報をランプ電力に変換してから、目標ランプ電力と比較してその差がなくなるように制御することができる。なお、目標ランプ動作データは、例えば調光指示値に基づいて作成することができる。また、場合によっては、予めマイコンなどに記憶させておいたものを読み出して目標ランプ動作データとすることもできる。
次に、制御の応答速度を外部から到来する調光信号中に含まれる調光指示値の変化速度に応じて自動的に変化させるには、例えば以下のように行うことができる。すなわち、調光指示値の変化速度を検出する変化速度検出回路FSDを配設し、そこで検出した変化速度に応じて制御回路CC内の光出力調整回路LRCの応答速度を変化させる。なお、変化速度検出回路FSDとしては、例えば微分回路を用いてこれを構成することができる。また、光出力調整回路LRCは、実際のランプ動作情報と目標ランプ動作データとの差を検出して、その差をなくすようにインバータ点灯主回路DOCに供給する駆動信号を自動制御する回路手段である。
光出力調整回路LRCの応答速度を変化させるには、例えば光出力調整回路LRCの応答速度に影響する回路部分を可変にすればよい。光出力調整回路LRCの応答速度に影響する回路部分としては、例えば誤差増幅回路の積分用のコンデンサなどが該当する。そして、上記コンデンサの静電容量を変化させると、応答速度が変化する。
本発明の第1の形態において、光出力調整回路LRCは、例えば帰還量検出回路FMC、フィルタ回路F、差動増幅回路PI、発振器VCOおよび駆動回路GDCにより構成されている。
帰還量検出回路FMCは、放電ランプDLの実際のランプ電力を検出して、これを帰還するための回路手段であり、ランプ電流検出回路IlDおよびランプ電圧検出回路VlDの検出出力を乗算して実際のランプ電力を求める。
フィルタ回路Fは、帰還量検出回路FMCの出力中の直流成分を抽出する。
差動増幅回路PIは、調光指示値と実際のランプ電力との差を0にするように誤差増幅を行う。また、差動増幅回路PIは、その応答速度が変化速度検出回路FSDの出力に応じて変化する。すなわち、調光指示値の変化が大きくなると、応答速度がそれに応じて速くなる。反対に、調光指示値の変化が小さくなると、応答速度がそれに応じて遅くなる。
発振器VCOは、差動増幅回路PIの出力に応じてその発振周波数が変化する。
駆動回路GDCは、インバータ点灯主回路DOCのインバータの駆動信号を生成する回路で、駆動信号の周波数が発振器VCOの発振周波数により決定される。
次に、受信インターフェースDIFは、外部から到来する調光信号を受信して制御回路CCに伝えるための手段であり、調光信号の態様に合わせて最適に構成することができる。
次に、本発明の放電ランプ点灯装置の動作について説明する。
放電ランプDLは、インバータ点灯主回路DOCの出力により付勢されて点灯する。インバータ点灯主回路DOCは、制御回路CCにより適切に制御され、かつ駆動される。放電ランプDLの点灯は、制御回路CCの光出力調整回路LRCにより制御される。
すなわち、放電ランプDLがある点灯状態において、調光信号が外部から到来すると、その調光指示値に基づく目標ランプ電力とそのときの実際のランプ電力との差が差動増幅回路PIにおいて比較により求められる。そして、両者間に差があれば、その差に応じて駆動信号の発振周波数が変化する。駆動信号の発振周波数が変化すると、インバータの動作周波数が変化するので、インバータの出力が実際のランプ電力が調光指示値に等しくなるように変化する。
一方、上述のようにランプ電力が変化するのと同時に、制御回路CCの応答速度が調光信号中の調光指示値の変化速度に応じて次のように変化する。
すなわち、調光信号が受信インターフェースDIFで受信されると、調光指示値が光出力調整回路LRCの差動増幅回路PIに制御入力するのと同時に、調光信号が変化速度検出回路FSDにも入力するので、調光指示値の変化速度が検出される。そして、検出された変化速度に応じて差動増幅回路PIの応答速度が最適な相応の値に自動的に変化する。
図2は、本発明における制御の応答速度の最適化を説明する概念的グラフである。図において、横軸は調光指示値変化速度を、縦軸は光出力変化速度を、それぞれ示す。図中の曲線は、応答速度変化曲線であり、調光指示値変化速度と光出力変化速度とが正の相関関係において変化することを示している。
図3は、本発明の放電ランプ点灯装置を実施するための第2の形態における光出力調整回路LRCの主要部を示す回路ブロック図である。なお、図において、図1と同一部分は同一符号を付して説明は省略する。
本形態においては、変化速度検出回路FSDが微分回路により構成され、差動増幅回路PIにおける積分用のコンデンサC1の静電容量が微分出力に応じて変化されるように構成されている。
図4は、本発明の放電ランプ点灯装置を実施するための第3の形態における光出力調整回路LRCの主要部を示す回路図である。なお、図において、図1と同一部分は同一符号を付して説明は省略する。
本形態は、差動増幅回路PIにおける積分用のコンデンサC1の静電容量を微分出力に応じて変化させるための一回路構成例を示している。すなわち、積分用のコンデンサC1に並列にMOSFETQ1および抵抗器R1の直列回路が接続している。そして、MOSFETQ1の導通度が変化速度検出回路FSDを構成する微分回路の出力により連続的に変化する。なお、抵抗器R1は、MOSFETQ1の導通度が高いときの限流抵抗として作用する。微分回路は、コンデンサC2および抵抗器R2の直列回路により構成され、抵抗器R2の両端電圧から微分出力が得られる。
図5は、本発明の照明装置を実施するための一形態を示す回路ブロック図である。図において、図1と同一部分は同一符号を付して説明は省略する。照明装置IAは、照明装置本体MB、放電ランプDLおよび放電ランプ点灯装置DLOを備え、リモコンRCにより操作される。
放電ランプ点灯装置DLOは、図1ないし図4に示す構成のいずれでもよい。
リモコンRCは、例えば赤外線リモコンにより構成されていて、放電ランプ点灯装置DLOを遠隔制御する。なお、放電ランプ点灯装置DLOは、ネットワークNに接続して統括的に制御されるように構成されている。
CC…制御回路、DC…直流電源、DIF…受信インターフェース、DL…放電ランプ、DLO…放電ランプ点灯装置、DOC…インバータ点灯主回路、F…フィルタ回路、FMC…帰還量検出回路、FSD…変化速度検出回路、GDC…駆動回路、LRC…光出力調整回路、PI…差動増幅回路、VCO…発振器
Claims (3)
- 直流電源と;
入力端が直流電源に接続したインバータおよびインバータの出力端に接続し放電ランプが接続される負荷回路を備えたインバータ点灯主回路と;
外部からの調光信号を受信し、調光信号に含まれる調光指示値の変化速度に応じてインバータ点灯主回路の制御の応答速度を相応に変化させるとともに調光指示値に対応して出力を変化させる制御回路と;
を具備していることを特徴とする放電ランプ点灯装置。 - 制御回路は、調光指示値を微分する微分回路および微分回路の微分出力に応じて応答速度を変化させる応答速度調節回路を備えていることを特徴とする請求項1記載の放電ランプ点灯装置。
- 照明装置本体と;
照明装置本体に配設された放電ランプと;
放電ランプを点灯する請求項1または2記載の放電ランプ点灯装置と;
を具備していることを特徴とする照明装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019212358A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 点灯装置及び照明器具 |
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2006
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