JP2008025886A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Toshiyuki Kurihara
利行 栗原
Hiromune Matsuoka
弘宗 松岡
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Abstract

【課題】融雪のための冷媒の温熱量を充分に確保すること。
【解決手段】冷媒が室内空気へ放熱する室内熱交換器(25)と、冷媒が舗装体へ直接放熱して融雪を行う融雪用熱交換器(52)とが接続された冷媒回路(20)を備えている。冷媒回路(20)は、冷媒として二酸化炭素が循環して超臨界冷凍サイクルを行うように構成されている。従って、冷媒の高温領域が大きくなり、冷媒が室内熱交換器(25)で放熱した後も融雪用熱交換器(52)で舗装体へ温熱を付与でき、室内の暖房と舗装体の融雪を確実に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクルによって得られた温熱を利用するヒートポンプ装置に関するものである。
例えば特許文献1に開示されているように、室内を冷暖房する機能と融雪を行う機能とを兼ね備えたヒートポンプ装置が従来より知られている。
このヒートポンプ装置は、熱源側である冷媒回路と、利用側である水回路とを備えている。そして、冷房運転では、冷媒回路の冷媒によって冷却された水回路の水が室内熱交換器で室内空気から吸熱し、室内空気が冷却される。暖房運転では、冷媒回路の冷媒によって加熱された水回路の温水が室内熱交換器で室内空気へ放熱し、室内空気が加熱される。また、暖房運転では、室内熱交換器で放熱した温水が屋根に設置されたパネルへ流れて放熱し、屋根の上の雪を融かしている。
特開2002−267277号公報
しかしながら、上述したヒートポンプ装置において、温水の温熱量が室内の暖房にも用いられるので、単に冷媒回路で通常の冷凍サイクルを行うだけでは、融雪に必要な熱量が不足し、確実に雪を融かすことができないという問題があった。さらに、冷媒回路の冷媒から水に付与された温熱が利用されるので、冷媒と水の熱交換率によって冷媒回路で生成した熱量が割り引かれる。したがって、冷媒回路におけるエネルギー効率が悪いという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内の暖房と融雪を行う冷媒回路を備えたヒートポンプ装置において、室内の暖房だけでなく舗装体の融雪に必要な熱量を確保することである。
第1の発明は、冷媒の放熱用熱交換器(25,45)と、冷媒が外気と熱交換する室外熱交換器(26)とが接続されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、上記放熱用熱交換器(25,45)で得られた温熱を利用して室内の暖房を行うヒートポンプ装置を前提としている。そして、上記冷媒回路(20)には、舗装体に埋設され、上記室内の暖房中に、放熱用熱交換器(25,45)を通過した冷媒が上記舗装体へ放熱して該舗装体の融雪を行う融雪用熱交換器(52)が設けられている。一方、上記冷媒回路(20)は、超臨界冷凍サイクルを行うものである。
上記の発明では、暖房運転時に、室内の暖房と舗装体の融雪とが同時に行われる。具体的には、先ず、冷媒が放熱用熱交換器(25,45)で放熱し、その放出された温熱が室内の暖房に利用される。放熱用熱交換器(25,45)で放熱した冷媒は、融雪用熱交換器(52)へ流入して舗装体へ放熱し、その後室外熱交換器(26)で蒸発する。つまり、放熱用熱交換器(25,45)から流出した冷媒に残存する温熱が舗装体へ付与される。これにより、舗装体が加熱され、その舗装体の上の雪や氷が融ける。
ところが、冷媒の温熱が室内の暖房と融雪とに用いられるので、融雪に必要な熱量が不足するおそれがある。そこで、本発明に係る冷媒回路(20)では、超臨界冷凍サイクル(臨界温度以上の蒸気圧領域を含む冷凍サイクル)が行われる。つまり、放熱用熱交換器(25,45)へ流れる超臨界圧力状態の冷媒は、温度が臨界温度以上と高く、通常のいわゆる亜臨界状態の冷媒に比べて高温領域が大きい。したがって、放熱用熱交換器(25,45)で放熱した後も、冷媒には充分な温熱が残存し、その温熱によって舗装体が充分に加熱されて融雪が確実に行われる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記放熱用熱交換器(25)は、冷媒が室内空気へ放熱して室内の暖房を行うように構成されているものである。
上記の発明では、放熱用熱交換器(25)において、室内空気が冷媒と熱交換し、加熱される。加熱された室内空気は、室内へ供給され、室内の暖房が行われる。つまり、放熱用熱交換器(25)で得られた温熱が室内空気の加熱に利用される。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記放熱用熱交換器(45)は、冷媒が熱媒流体へ放熱するように構成されている。一方、本発明は、上記放熱用熱交換器(45)で冷媒から吸熱した熱媒流体の温熱により室内を暖房する暖房用部材(62)を有し、該暖房用部材(62)と放熱用熱交換器(45)の間で熱媒流体を循環させる暖房用循環路(60)を備えているものである。
上記の発明では、暖房用循環路(60)内を循環する熱媒流体が放熱用熱交換器(45)において冷媒と熱交換する。放熱用熱交換器(45)では、冷媒から熱媒流体へ温熱が付与される。温熱が付与された熱媒流体は、放熱用熱交換器(45)から暖房用部材(62)へ流入し、その暖房用部材(62)を通過する間に放熱する。熱媒流体が放出した温熱は、室内を暖房するために利用される。暖房用部材(62)で放熱した熱媒流体は、放熱用熱交換器(45)へ送り返されて冷媒によって再び加熱される。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒回路(20)には、室内の暖房中に、放熱用熱交換器(25,45)を通過した冷媒が融雪用熱交換器(52)を流れる状態と、放熱用熱交換器(25,45)を通過した冷媒が融雪用熱交換器(52)をバイパスして流れる状態とに切り換えるバイパス開閉弁(24)が設けられているものである。
上記の発明では、暖房運転時に、バイパス開閉弁(24)が閉状態に切り換えられると、冷媒が放熱用熱交換器(25,45)から融雪用熱交換器(52)へ流れ、舗装体の融雪が行われる。また、舗装体の融雪を行う必要がない場合、バイパス開閉弁(24)が開状態に切り換えられ、放熱用熱交換器(25,45)から流出した冷媒が融雪用熱交換器(52)を流れずに室外熱交換器(26)へ流れる。
第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1の発明において、上記冷媒回路(20)は、冷媒として二酸化炭素が用いられているものである。
上記の発明では、放熱用熱交換器(25,45)へ流れる二酸化炭素がその臨界圧力より高い超臨界圧力状態になっており、高温領域が大きい。
本発明によれば、冷媒回路(20)が超臨界冷凍サイクルを行うものであるため、冷媒の高温領域を大きくとることができる。したがって、暖房運転において、室内の暖房だけでなく舗装体の融雪に必要な冷媒の温熱量を充分に稼ぐことができる。これにより、室内の暖房中に、舗装体の上の雪や氷を確実に融かすことができる。
さらに、冷媒が融雪用熱交換器(52)を流れる間、冷媒が直接舗装体へ放熱するので、例えば一旦冷媒の放熱によって水を加熱し、その水を循環させることにより融雪を行う場合に比べて、冷媒の温熱を有効に舗装体の融雪に利用することができ、装置の省エネ性が向上する。
また、第4の発明によれば、舗装体の融雪を行う必要がない場合、バイパス開閉弁(24)を開状態に切り換えることで、冷媒が融雪用熱交換器(52)へ流れるのを防止できる。これにより、舗装体が必要以上に高温となるのを防止することができる。
また、第5の発明によれば、冷媒回路(20)において、冷媒に二酸化炭素を用いて超臨界冷凍サイクルを行うようにした。ここで、一般に、二酸化炭素を冷媒とするヒートポンプ装置(10)で室内の暖房をする場合、放熱後の冷媒の温度は、せいぜい40℃程度にまでしか低下しない。このため、温熱として利用できる熱量が少なく、低いCOP(成績計数)しか得られないという問題があった。それに対し、この発明における暖房運転では、室内を暖房するために放熱した冷媒を更に舗装体の融雪に利用している。融雪を行うための温熱にそれ程高い温度レベルは必要ないため、融雪のために放熱した冷媒の温度は、冷媒の温熱を暖房だけに利用する場合に比べて低温(例えば20℃程度)となる。したがって、冷媒の圧縮に要するエネルギは増大させずに利用できる温熱の量だけを増大させることができ、高いCOPを得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態は、本発明に係るヒートポンプ装置により構成された空調・融雪システム(10)である。
図1に示すように、本実施形態の空調・融雪システム(10)は、冷媒回路(20)を備えている。また、この空調・融雪システム(10)には、室内ファン(15)と室外ファン(16)とが設けられている。
上記冷媒回路(20)は、二酸化炭素(CO)が冷媒として充填された閉回路である。この冷媒回路(20)では、充填された二酸化炭素を循環させることによって冷凍サイクルが行われる。また、この冷媒回路(20)で行われる冷凍サイクルでは、その高圧が二酸化炭素の臨界圧力以上の値に設定されている。
上記冷媒回路(20)には、圧縮機(21)と、室内熱交換器(25)と、四路切換弁(22)と、室外熱交換器(26)と、膨張弁(23)と、融雪用熱交換器(52)とが設けられている。この冷媒回路(20)において、圧縮機(21)は、吸入側が四路切換弁(22)の第2ポートに接続され、吐出側が室内熱交換器(25)を介して四路切換弁(22)の第1ポートに接続されている。室外熱交換器(26)は、一端が四路切換弁(22)の第4ポートに接続され、他端が膨張弁(23)の一端に接続されている。膨張弁(23)の他端は、融雪用熱交換器(52)を介して四路切換弁(22)の第3ポートに接続されている。
上記圧縮機(21)は、いわゆる全密閉型に構成されている。この圧縮機(21)は、吸入した冷媒(二酸化炭素)をその臨界圧力以上にまで圧縮して吐出する。四路切換弁(22)は、第1ポートと第3ポートが連通し且つ第2ポートと第4ポートが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートが連通し且つ第2ポートと第3ポートが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わるように構成されている。この四路切換弁(22)は、融雪動作とデフロスト動作を切り換えるために冷媒回路(20)での冷媒の流通経路を変更する経路変更機構を構成している。
上記室内熱交換器(25)は、室内空気を冷媒と熱交換させて加熱するためのものであって、放熱用熱交換器を構成している。室内ファン(15)は、この室内熱交換器(25)へ室内空気を供給する。室外熱交換器(26)は、室外空気を冷媒と熱交換させるためのものである。室外ファン(16)は、この室外熱交換器(26)へ室外空気を供給する。膨張弁(23)は、開度可変の電子膨張弁によって構成されている。
上記融雪用熱交換器(52)は、融雪用部材を構成している。この融雪用熱交換器(52)は、平面内を蛇行する銅管等の金属製の伝熱管で構成されている。この融雪用熱交換器(52)では、冷媒を流すための冷媒通路(54)が伝熱管によって形成されている。この融雪用熱交換器(52)は、舗装体の内部に埋設されている。融雪用熱交換器(52)の設置場所としては、住宅やマンション等の玄関や駐車場、あるいは歩道や車道などが例示される。また、舗装体の材質としては、アスファルト、コンクリートおよびモルタル等が例示される。
また、上記冷媒回路(20)では、融雪用熱交換器(52)の一端側と他端側を接続するようにバイパス開閉弁(24)が設けられている。バイパス開閉弁(24)は、電磁弁によって構成されている。
−運転動作−
上記空調・融雪システム(10)では、暖房運転が行われる。また、暖房運転中には、融雪動作とデフロスト動作が交互に行われる。この空調・融雪システム(10)は、例えば融雪動作を1時間行う毎に、デフロスト動作を10分程度行う。なお、ここに示した時間の長さは単なる例示である。また、以下に示す温度等の値も、全て単なる一例である。
〈融雪動作〉
融雪動作中の運転動作について、図1を参照しながら説明する。融雪動作中には、室内熱交換器(25)による室内の暖房と、融雪用熱交換器(52)による融雪とが並行して行われる。
この融雪動作では、四路切換弁(22)が第1状態に設定され、膨張弁(23)の開度が適宜調節されると共に、バイパス開閉弁(24)が閉鎖される。この状態で、圧縮機(21)から吐出された超臨界状態の冷媒は、室内熱交換器(25)へ送られる。室内熱交換器(25)では、冷媒が室内空気に対して放熱し、冷媒の温度が90℃程度から40℃程度にまで低下する。室内熱交換器(25)で加熱された室内空気は、室内へ供給される。
上記室内熱交換器(25)から流出した冷媒は、四路切換弁(22)を通って融雪用熱交換器(52)へ流入する。融雪用熱交換器(52)では、冷媒が舗装体に対して放熱し、冷媒の温度が40℃程度から20℃程度にまで低下する。一方、舗装体は、冷媒によって加熱され、その温度が5℃程度に保たれる。したがって、舗装体の上に降った雪が融解する。
上記融雪用熱交換器(52)から流出した冷媒は、膨張弁(23)を通過する際に減圧され、その後に室外熱交換器(26)へ送られる。室外熱交換器(26)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(26)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(22)を通って圧縮機(21)に吸入される。圧縮機(21)は吸入した冷媒を圧縮して再び吐出し、この循環が繰り返される。
このように、超臨界冷凍サイクルでは冷媒の高温領域が大きいため、冷媒は、室内熱交換器(25)で放熱した後も、融雪用熱交換器(52)において舗装体へ温熱を充分に付与することができる。したがって、確実に舗装体の融雪を行うことができる。
なお、暖房運転中には、融雪を停止して室内の暖房だけを行うことも可能である。この場合は、バイパス開閉弁(24)が開放され、室内熱交換器(25)で放熱した冷媒がバイパス開閉弁(24)を通過して膨張弁(23)へ送られる。つまり、この場合は、冷媒が融雪用熱交換器(52)をバイパスして循環する。
〈デフロスト動作〉
デフロスト動作中の運転動作について、図2を参照しながら説明する。デフロスト動作中には、室内熱交換器(25)による室内の暖房と、室外熱交換器(26)の除霜とが並行して行われる。
このデフロスト動作では、四路切換弁(22)が第2状態に設定され、膨張弁(23)の開度が適宜調節されると共に、バイパス開閉弁(24)が閉鎖される。融雪動作中と同様に、圧縮機(21)から吐出された超臨界状態の冷媒は、室内熱交換器(25)へ送られて室内空気へ放熱する。室内熱交換器(25)で加熱された室内空気は、室内へ供給される。室内熱交換器(25)から流出した40℃程度の冷媒は、四路切換弁(22)を通って室外熱交換器(26)へ送られる。室外熱交換器(26)では、融雪動作中に付着した霜が冷媒によって加熱されて融解する。
上記室外熱交換器(26)から流出した冷媒は、膨張弁(23)を通過する際に減圧され、その後に融雪用熱交換器(52)へ流入する。融雪用熱交換器(52)では、冷媒が舗装体から吸熱して蒸発する。融雪用熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(22)を通って圧縮機(21)に吸入される。圧縮機(21)は吸入した冷媒を圧縮して再び吐出し、この循環が繰り返される。
このように、デフロスト動作では、融雪動作中に舗装体に蓄えられた温熱が冷媒に付与されて、室内の暖房と室外熱交換器(26)の除霜に利用される。上述したように、舗装体は、極めて熱容量の大きな材料で構成されている。一方、デフロスト動作は、比較的短時間に亘って行われるものである。このため、デフロスト動作を行っても舗装体の温度はさほど低下せず、舗装体の温度は0℃よりも高く保たれる。
−実施形態1の効果−
本実施形態の空調・融雪システム(10)によれば、冷媒として二酸化炭素を用いて冷媒回路(20)において超臨界冷凍サイクルを行うようにしたので、冷媒の高温領域を大きくとることができる。したがって、暖房運転において、室内の暖房と舗装体の融雪に必要な冷媒の温熱量を充分に確保することができる。これにより、室内の暖房中であっても、舗装体の雪や氷を確実に融かすことができる。
また、融雪用熱交換器(52)へ冷媒を送り込み、冷媒の温熱を舗装体へ直接付与するようにしているので、このような熱の授受を例えば水などの熱媒流体を介して行う場合に比べて、舗装体の温度を確実に上昇させることができる。したがって、舗装体の雪や氷を確実に融かすことができる。
また、二酸化炭素を冷媒とするヒートポンプ装置で室内の暖房をする場合、放熱後の冷媒の温度は、せいぜい40℃程度にまでしか低下しない。このため、温熱として利用できる熱量が少なく、低いCOP(成績計数)しか得られないという問題があった。
それに対し、上記空調・融雪システム(10)における暖房運転の融雪操作では、室内熱交換器(25)で放熱した冷媒を更に舗装体の融雪に利用している。融雪を行うための温熱にそれ程高い温度レベルは必要ないため、融雪用熱交換器(52)で放熱した冷媒の温度は、冷媒の温熱を暖房だけに利用する場合に比べて低温(例えば20℃程度)となる。したがって、本実施形態によれば、二酸化炭素を冷媒とするヒートポンプ装置において、圧縮機(21)の消費電力は増大させずに利用できる温熱の量だけを増大させることができ、高いCOPを得ることが可能となる。
また、デフロスト動作中であっても、融雪動作中に舗装体に蓄えられた温熱を利用することで、室内の暖房が継続して行われる。つまり、室内の暖房を中断せずに室外熱交換器(26)の除霜を行うことが可能となる。したがって、本実施形態によれば、室外熱交換器(26)の除霜に伴う暖房運転の中断を回避することができ、寒冷地においても室内の暖房を中断なく行うことで室内の快適性を向上させることができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。ここでは、本実施形態の空調・融雪システム(10)について、上記実施形態1の空調・融雪システム(10)と異なる点を説明する。
図3に示すように、本実施形態の空調・融雪システム(10)では、冷媒回路(20)が主回路(30)と空調用回路(35)とによって構成されている。また、この空調・融雪システム(10)には、暖房用中間熱交換器(45)と暖房用循環路(60)とが設けられている。なお、本実施形態の冷媒回路(20)は、上記実施形態1のバイパス開閉弁(24)が省略される。
上記主回路(30)は、上記実施形態1の冷媒回路(20)とほぼ同様に構成されている。ここでは、主回路(30)について、上記実施形態1の冷媒回路(20)と異なる点を説明する。主回路(30)において、圧縮機(21)の吐出側は、暖房用中間熱交換器(45)を介して四路切換弁(22)の第1ポートに接続されている。また、主回路(30)における膨張弁(23)と融雪用熱交換器(52)の間には、第1開閉弁(36)が設けられている。この第1開閉弁(36)は、電磁弁によって構成されている。
上記空調用回路(35)には、その一端側から他端側へ向かって順に、室内熱交換器(25)と第2開閉弁(37)とが設けられている。この第2開閉弁(37)は、電磁弁によって構成されている。空調用回路(35)は、一端が主回路(30)における四路切換弁(22)の第3ポートと融雪用熱交換器(52)との間に接続され、他端が主回路(30)における膨張弁(23)と第1開閉弁(36)との間に接続されている。
上記暖房用中間熱交換器(45)は、1次側通路(46)と2次側通路(47)を備え、1次側通路(46)を流れる流体と2次側通路(47)を流れる流体とを熱交換させるように構成されている。この暖房用中間熱交換器(45)は、1次側通路(46)が冷媒回路(20)の主回路(30)に接続されている。つまり、主回路(30)では、圧縮機(21)の吐出側と四路切換弁(22)の第1ポートとの間に暖房用中間熱交換器(45)の1次側通路(46)が配置されている。上記実施形態1では室内熱交換器(25)が放熱用熱交換器を構成していたのに対し、本実施形態では暖房用中間熱交換器(45)が放熱用熱交換器を構成している。
上記暖房用循環路(60)では、不凍液等から成るブラインが熱媒流体として充填された閉回路である。暖房用循環路(60)には、暖房用中間熱交換器(45)と、暖房用ポンプ(61)と、床暖房用熱交換器(62)とが設けられている。暖房用循環路(60)では、暖房用中間熱交換器(45)の2次側通路(47)と、床暖房用熱交換器(62)と、暖房用ポンプ(61)とが直列に接続されている。暖房用中間熱交換器(45)では、1次側通路(46)の冷媒と2次側通路(47)のブラインとの間で熱交換が行われる。
上記床暖房用熱交換器(62)は、暖房用部材を構成している。この床暖房用熱交換器(62)は、平面内を蛇行する樹脂製の伝熱管によって形成されている。床暖房用熱交換器(62)では、ブラインを流すための流体通路(63)が伝熱管によって形成されている。この床暖房用熱交換器(62)は、住宅等の居室の床下に設置されている。
−運転動作−
上記空調・融雪システム(10)では、暖房運転と冷房運転とが切り換えて行われる。暖房運転中には、上記実施形態1の場合と同様に、融雪動作とデフロスト動作が交互に繰り返される。
〈暖房運転、融雪動作〉
暖房運転の融雪動作中における運転動作について、図3を参照しながら説明する。この融雪動作中には、四路切換弁(22)が第1状態に設定され、膨張弁(23)の開度が適宜調節される。また、第1開閉弁(36)が開放され、第2開閉弁(37)が閉鎖されると共に、暖房用ポンプ(61)が運転される。
この状態で、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、暖房用中間熱交換器(45)へ流入し、1次側通路(46)を通過する間に2次側通路(47)のブラインへ放熱する。暖房用中間熱交換器(45)で放熱した冷媒は、四路切換弁(22)を通って融雪用熱交換器(52)へ流入し、舗装体へ放熱する。これにより、舗装体上の雪が融ける。融雪用熱交換器(52)で放熱した冷媒は、膨張弁(23)を通過する際に減圧された後に室外熱交換器(26)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(26)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(22)を通って圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。
一方、上記暖房用循環路(60)では、暖房用中間熱交換器(45)と床暖房用熱交換器(62)の間でブラインが循環する。暖房用循環路(60)を流れるブラインは、暖房用中間熱交換器(45)の2次側通路(47)を通過する間に60℃程度にまで加熱され、その後に床暖房用熱交換器(62)へ送られる。床暖房用熱交換器(62)では、ブラインが居室の床材に対して放熱する。床暖房用熱交換器(62)で放熱したブラインは、暖房用中間熱交換器(45)へ送り返されて再び加熱される。ブラインから床材に付与された温熱は、床面から室内空気へ放熱される。
なお、暖房運転中には、室内熱交換器(25)を利用して室内を暖房してもよい。この場合には、図4に示すように、第2開閉弁(37)が開放され、暖房用中間熱交換器(45)から流出した冷媒の一部が空調用回路(35)へ、残りが融雪用熱交換器(52)へそれぞれ流入する。空調用回路(35)へ流入した冷媒は、室内熱交換器(25)で室内空気へ放熱し、その後に主回路(30)へ流入して融雪用熱交換器(52)から流出した冷媒と合流する。室内熱交換器(25)で加熱された室内空気は、室内へ供給される。この場合には、暖房用ポンプ(61)を停止させて床暖房用熱交換器(62)による暖房を休止し、室内熱交換器(25)だけを用いて室内の暖房を行ってもよい。
また、暖房運転中には、融雪を停止して室内の暖房だけを行うことも可能である。この場合は、第1開閉弁(36)が閉鎖され、暖房用中間熱交換器(45)から流出した冷媒の全部が空調用回路(35)へ流れ、融雪用熱交換器(52)には冷媒が流れない状態となる。
〈暖房運転、デフロスト動作〉
暖房運転のデフロスト動作中における運転動作について、図5を参照しながら説明する。このデフロスト動作中には、四路切換弁(22)が第2状態に設定され、膨張弁(23)の開度が適宜調節される。また、第1開閉弁(36)が開放され、第2開閉弁(37)が閉鎖されると共に、暖房用ポンプ(61)が運転される。
この状態で、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、暖房用中間熱交換器(45)へ流入し、1次側通路(46)を通過する間に2次側通路(47)のブラインへ放熱する。融雪動作中と同様に、暖房用循環路(60)では、循環するブラインによって温熱が暖房用中間熱交換器(45)から床暖房用熱交換器(62)へ搬送される。暖房用中間熱交換器(45)で放熱した冷媒は、四路切換弁(22)を通って室外熱交換器(26)へ送られる。室外熱交換器(26)では、融雪動作中に付着した霜が冷媒によって加熱されて融解する。
上記室外熱交換器(26)から流出した冷媒は、膨張弁(23)を通過する際に減圧され後に融雪用熱交換器(52)へ流入し、舗装体から吸熱して蒸発する。融雪用熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(22)を通って圧縮機(21)に吸入される。圧縮機(21)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。つまり、上記実施形態1の場合と同様に、融雪動作中に舗装体に蓄えられた温熱が冷媒に付与されて、室内の暖房や室外熱交換器(26)の除霜に利用される。
〈冷房運転〉
冷房運転中の運転動作について、図6を参照しながら説明する。この冷房運転中には、室内熱交換器(25)を用いて室内の冷房が行われる。冷房運転では、四路切換弁(22)が第2状態に設定され、膨張弁(23)の開度が適宜調節される。また、第1開閉弁(36)が閉鎖され、第2開閉弁(37)が開放されると共に、暖房用ポンプ(61)が停止状態となる。
この状態で、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、暖房用中間熱交換器(45)と四路切換弁(22)を順に通過して室外熱交換器(26)へ流入し、室外空気へ放熱する。室外熱交換器(26)で放熱した冷媒は、膨張弁(23)を通過する際に減圧されてから空調用回路(35)へ流入し、室内熱交換器(25)で室内空気から吸熱して蒸発する。室内熱交換器(25)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(22)を通過後に圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。室内熱交換器(25)で冷却された室内空気は、室内へ供給される。
−実施形態2の効果−
以上のように、本実施形態によれば、室内熱交換器(25)を融雪用熱交換器(52)と並列に設けると共に、冷媒の流路を切り換える開閉弁(36,37)を設けるようにした。これにより、冷媒を冷房サイクルで循環させた場合、室外熱交換器(26)で放熱した冷媒を融雪用熱交換器(52)ではなく室内熱交換器(25)へ流すことができ、室内の冷房を行うことができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態2では、暖房用循環路(60)に床暖房用熱交換器(62)を設けているが、室内を暖房するために暖房用循環路(60)に設けられる熱交換器は、床暖房用熱交換器(62)に限定されない。例えば、暖房用循環路(60)にブラインと室内空気を熱交換させる空気熱交換器を設け、ブラインによって加熱された室内空気を室内へ供給することによって室内を暖房してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、暖房機能と融雪機能を併せ持つヒートポンプ装置として有用である。
実施形態1の空調・融雪システムの概略構成と暖房運転の融雪動作中における冷媒の流通経路を示す配管系統図である。 実施形態1の空調・融雪システムの概略構成と暖房運転のデフロスト動作中における冷媒の流通経路を示す配管系統図である。 実施形態2の空調・融雪システムの概略構成と暖房運転の融雪動作中における冷媒およびブラインの流通経路を示す配管系統図である。 実施形態2の空調・融雪システムの概略構成と暖房運転の融雪動作中における冷媒およびブラインの流通経路を示す配管系統図である。 実施形態2の空調・融雪システムの概略構成と暖房運転のデフロスト動作中における冷媒およびブラインの流通経路を示す配管系統図である。 実施形態2の空調・融雪システムの概略構成と冷房運転中における冷媒の流通経路を示す配管系統図である。
符号の説明
10 空調・融雪システム(ヒートポンプ装置)
20 冷媒回路
24 バイパス開閉弁
25 室内熱交換器(放熱用熱交換器)
26 室外熱交換器
45 暖房用中間熱交換器(放熱用熱交換器)
52 融雪用熱交換器
60 暖房用循環路
62 床暖房用熱交換器(暖房用部材)

Claims (5)

  1. 冷媒の放熱用熱交換器(25,45)と、冷媒が外気と熱交換する室外熱交換器(26)とが接続されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、
    上記放熱用熱交換器(25,45)で得られた温熱を利用して室内の暖房を行うヒートポンプ装置であって、
    上記冷媒回路(20)には、舗装体に埋設され、上記室内の暖房中に、放熱用熱交換器(25,45)を通過した冷媒が上記舗装体へ放熱して該舗装体の融雪を行う融雪用熱交換器(52)が設けられる一方、
    上記冷媒回路(20)は、超臨界冷凍サイクルを行うものである
    ことを特徴とするヒートポンプ装置。
  2. 請求項1において、
    上記放熱用熱交換器(25)は、冷媒が室内空気へ放熱して室内の暖房を行うように構成されている
    ことを特徴とするヒートポンプ装置。
  3. 請求項1において、
    上記放熱用熱交換器(45)は、冷媒が熱媒流体へ放熱するように構成される一方、
    上記放熱用熱交換器(45)で冷媒から吸熱した熱媒流体の温熱により室内を暖房する暖房用部材(62)を有し、該暖房用部材(62)と放熱用熱交換器(45)の間で熱媒流体を循環させる暖房用循環路(60)を備えている
    ことを特徴とするヒートポンプ装置。
  4. 請求項1において、
    上記冷媒回路(20)には、室内の暖房中に、放熱用熱交換器(25,45)を通過した冷媒が融雪用熱交換器(52)を流れる状態と、放熱用熱交換器(25,45)を通過した冷媒が融雪用熱交換器(52)をバイパスして流れる状態とに切り換えるバイパス開閉弁(24)が設けられている
    ことを特徴とするヒートポンプ装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項において、
    上記冷媒回路(20)は、冷媒として二酸化炭素が用いられている
    ことを特徴とするヒートポンプ装置。
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CN114815927A (zh) * 2022-05-24 2022-07-29 国网江苏省电力有限公司泰州供电分公司 一种配电站大型电源温度控制系统

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