JP2008025562A - 内燃機関用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関への負荷が高負荷域の場合であっても、吸気ガスを気筒内へ短期間に流入させて、ポンプ損失を低減させることができ、構成および制御が簡単な内燃機関用制御装置を得る。
【解決手段】内燃機関の吸気弁4近傍の吸気通路に設けられ、吸気弁4から気筒1内への吸気量を調節するソレノイドバルブ2と、クランク角検出信号から回転数を算出し、回転数とアクセル踏み込み量とから所望の吸気量を算出し、ソレノイドバルブ2を動作させて吸気量を調節するコントロールユニット11とを備え、コントロールユニット11は、ソレノイドバルブ2の開期間または開口面積のうち少なくとも一方を内燃機関に対する負荷に応じて変化させ、吸気弁4の開時期より先にソレノイドバルブ2を動作させて吸気通路を開き、次サイクルでの吸気弁4の閉時期より先にソレノイドバルブ2を動作させて吸気通路を閉じる。
【選択図】図1

Description

この発明は、吸気通路に備えた弁を制御して吸気弁から気筒内へ吸気される吸気ガスの吸気量を調節する内燃機関用制御装置に関する。
従来、内燃機関の吸気弁近傍の吸気通路にシャッターバルブが設けられ、このシャッターバルブをバイパスする副吸気通路にロータリーバルブが設けられており、内燃機関への負荷が高負荷域の場合には、シャッターバルブを開けて気筒内へ流入する吸気ガスの吸気量を調節し、アイドリング時などの極低負荷域および低負荷域の間の場合には、シャッターバルブを閉じロータリーバルブの開期間の位相のみを制御して、ロータリーバルブと吸気弁との開期間のオーバーラップ量を変化させて気筒内へ流入する吸気ガスの吸気量を調節する内燃機関用制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−101868号公報
しかしながら、このものの場合、2つの吸気通路があり、両流路には吸気量を制御する弁がそれぞれ設けられているので、構成および制御が複雑でさらに製造コストが高くなるという問題点があった。
また、内燃機関への負荷が高負荷域の場合には、シャッターバルブは開くものの、高速の開閉制御ができず、1サイクルの間は常にシャッターバルブが開いたままであるので、要求された吸気量以上の吸気ガスの流入を防ぐために、シャッターバルブの開度は小さく制御される。その結果、吸気ガスを気筒内へ短期間に流入させることができず、気筒内での吸気量が不足してポンプ損失が増大してしまうという問題点があった。
この発明は、上述のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、構成および制御が簡単で製造コストが低減され、さらに、内燃機関への負荷が高負荷域の場合であっても、吸気ガスを気筒内へ短期間に流入させ、気筒内の圧力と大気圧であるピストンを挟んだクランク軸側の空間の圧力との差を低減させることで、ポンプ損失を低減させることができる内燃機関用制御装置を提供するものである。
この発明に係る内燃機関用制御装置は、内燃機関の吸気弁近傍の吸気通路に設けられ、前記吸気弁から気筒内への吸気量を調節する弁装置と、クランク角検出信号から内燃機関の回転数を算出し、前記回転数とアクセル踏み込み量とから所望の前記吸気量を算出し、前記弁装置を制御して、前記吸気量を調節するコントロールユニットとを備え、前記コントロールユニットは、前記弁装置の開期間または前記弁装置の開口面積のうち少なくとも一方を内燃機関に対する負荷に応じて変化させ、前記吸気弁の開時期より先に前記弁装置を動作させて前記吸気通路を開き、次サイクルでの前記吸気弁の閉時期より先に前記弁装置を動作させて前記吸気通路を閉じる。
この発明に係る内燃機関用制御装置によれば、構成および制御が簡単で製造コストが低減され、さらに、内燃機関への負荷が高負荷域の場合であっても、吸気ガスを気筒内へ短期間に流入させ、気筒内に必要な吸気量の吸気ガスを流入させ、気筒内の圧力と大気圧であるピストンを挟んだクランク軸側の空間の圧力との差を低減させることで、ポンプ損失を低減させることができる。
以下、この発明の各実施の形態を図に基づいて説明するが、各図において、同一または相当の部材、部位については、同一符号を付してある。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る内燃機関用制御装置を示す構成図、図2(a)は図1のソレノイドバルブ2の断面図、図2(b)は図2(a)のA−A線に沿って視た矢視断面図である。
内燃機関は、気筒1と、気筒1内への吸気量を調節する弁装置であるソレノイドバルブ2と、燃料噴射量および燃料噴射時期を調節する燃料噴射弁3と、気筒1内へ流入する吸気ガスの吸気量および吸気時期を調節する吸気弁4と、気筒1内から排気される排気ガスの排気量および排気時期を調節する排気弁5と、気筒1内の混合気を燃焼させるための火花を発生させる点火プラグ6とを備えている。
ソレノイドバルブ2の下流側の吸気管16には、ソレノイドバルブ下流部2aが設けられている。
ソレノイドバルブ2の上流側の吸気通路には、一時的に空気を溜めるサージタンク7が設けられている。このサージタンク7はソレノイドバルブ2を介して気筒1と連通されている。ここで、サージタンク7内に溜められている空気の圧力は、大気圧Pと同じである。
サージタンク7の上流側の吸気通路内には、サージタンク7へ流入する吸気量を検出するエアフローセンサ8が設けられている。
気筒1内には、クランク軸9aが設けられており、このクランク軸9aの近傍には、クランク角検出信号を生成するクランク角センサ10が設けられている。また、気筒1内には、クランク軸9aと連結し、気筒1内を往復運動するピストン9bが設けられ、このピストン9bの反クランク軸9a側の気筒1内には、燃焼空間である気筒内空間1aが形成されている。
ソレノイドバルブ2、エアフローセンサ8、クランク角センサ10および図示しないアクセルセンサは、コントロールユニット11と電気的に接続されている。
コントロールユニット11は、気筒1内に要求される吸気量である要求吸気量とエンジン回転数をパラメータとしたソレノイドバルブ2の閉時期の値を持つソレノイドバルブ制御用のマップを内部に備えている。
ソレノイドバルブ2は、弁本体であるプランジャ12、励磁コイル13、バネ14およびブラケット15を有している。
ブラケット15は、図2(b)に示すように、吸気管16によって2点で支持されている。
励磁コイル13は、ブラケット15の内部に配設されている。
プランジャ12とブラケット15との間には、バネ14がプランジャ12を反ブラケット15側に付勢して設けられている。
吸気管16の内壁面には、弁座17が形成されており、プランジャ12が弁座17に当接する。
ソレノイドバルブ2は、励磁コイル13に電圧を印加して電磁力を発生させ、バネ14の力に対抗してプランジャ12をブラケット15側へ引き寄せて、開弁する。励磁コイル13への電圧の印加を解除すると、バネ14の力によりプランジャ12は、反ブラケット15側に移動し、弁座17と再び当接して、ソレノイドバルブ2は閉弁する。
また、励磁コイル13に導通する電流値を変化させることで、プランジャ12のリフト量が変化し、プランジャ12と弁座17との間の開口面積が調節される。
ソレノイドバルブ2が閉弁すると、吸気ガスはソレノイドバルブ下流部2aに流入しない。
ソレノイドバルブ2は、上述したように導通する電流値を変化させることでプランジャ12のリフト量を変化させることができるので、ソレノイドバルブ2の開口面積を変化させることができる。また、ソレノイドバルブ2は、電圧を印加するタイミングおよび電圧の解除のタイミングを変化させることで、ソレノイドバルブ2の閉時期、開時期および開期間を変化させることができる。
次に、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置の動作について説明する。
コントロールユニット11には、クランク角センサ10からクランク角信号が入力され、エアフローセンサ8から吸気量検査信号が入力され、図示しないアクセルセンサからアクセル踏み込み量が入力される。
コントロールユニット11は、入力されたアクセル踏み込み量とクランク角検出信号から算出したエンジン回転数とから、マップを用いて要求吸気量を算出する。
さらに、コントロールユニット11は、算出された要求吸気量およびエンジン回転数から、マップを用いてソレノイドバルブ2の閉時期を算出し、ソレノイドバルブ2へソレノイドバルブ制御信号を出力して気筒1に流入する吸気量を調節する。
その後、コントロールユニット11は、エアフローセンサ8から検出したサージタンク7へ流入した吸気量およびエンジン回転数を用いて、気筒1内に流入した吸気量を算出し、上記で算出した要求吸気量と比較した上で、再びソレノイドバルブ2へソレノイドバルブ制御信号を出力して気筒1内に流入する吸気量を調節する。
なお、ソレノイドバルブ2の開時期はIVO(吸気弁4の開時期)より先になるように設定する。
次に、ソレノイドバルブ制御用のマップの設定について説明する。
ソレノイドバルブ2の閉時期は、各エンジン回転数に対する要求吸気量の値によって以下の通りになる。
吸気弁4を閉じた状態で、ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力が大気圧Pとなるソレノイドバルブ2から流入した吸気量をコレクト吸気量といい、要求吸気量が、このコレクト吸気量以下で、ソレノイドバルブ2がIVOより先に閉じる場合、つまり、内燃機関への負荷が極低負荷域から低負荷域までの間では、気筒1内に流入する吸気量が要求吸気量となるように、ソレノイドバルブ2は、IVOより先で、ソレノイドバルブ下流部2aに要求吸気量の吸気ガスが溜まった時点に閉時期が設定される。
また、要求吸気量がコレクト吸気量以上である場合、つまり、中負荷域から高負荷域までの間では、気筒1内に流入する吸気量が要求吸気量となるように、ソレノイドバルブ2は、IVOの後で、要求吸気量の吸気ガスが気筒1内に溜まった時点に閉時期が設定される。
なお、要求吸気量に対するソレノイドバルブ2の閉時期の設定値は、各エンジン回転数で、上記の内容に従った実機試験等を実施して求めたものである。
次に、一般的なポンプ損失の原因について説明する。
図3は、内燃機関への負荷が低負荷域の場合の気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係の中で気筒内空間1aが大気圧P以下となる部分を拡大した図である。
Lb(実線)は、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置のときの気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係を示している。
L1b(二点鎖線)は、サージタンク7の上流側の吸気通路にスロットルバルブを設け、このスロットルバルブの開度調節によって吸気量を調節する従来装置(以下、第1の従来装置とする。)のときの気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係を示している。
L2b(破線)は、内燃機関の吸気弁4近傍の吸気通路に設けられたシャッターバルブと、このシャッターバルブをバイパスする副吸気通路に設けられたロータリーバルブとを用いて吸気量を調節する従来装置(以下、第2の従来装置とする。)のときの気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係を示している。
クランク室1bは、内部の気圧が常に大気圧Pであるので、気筒内空間1aの圧力が負圧の状態でピストン9bを押し下げると、負の仕事が発生し、逆に気筒内空間1aの圧力が負圧の状態でピストン9bを押し上げると、正の仕事が発生する。
ポンプ損失は、負の仕事から正の仕事を差し引いたものであり、図3に示すLb、L1bおよびL2bに囲まれたそれぞれの面積である。
次に、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置を用いた時のポンプ損失について説明する。
図4は、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置を用いたときのソレノイドバルブ2の開口面積とクランク角との関係を示しており、縦軸がソレノイドバルブ2の開口面積、横軸がクランク軸である。
A(実線)は、極低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開閉、B(破線)は、低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開閉、C(二点鎖線)は、高負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開閉を示し、Gは、ソレノイドバルブ2が最も開弁した時の面積である。
図5は、ソレノイドバルブ2の開口面積が図4の状態におけるソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力とクランク角との関係を示しており、縦軸がソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力、横軸がクランク軸である。
Pa(実線)は極低負荷域の場合を示し、Pb(破線)は低負荷域の場合を示し、Pc(二点鎖線)は高負荷域の場合を示している。
図6は、高負荷域の場合の気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係の中の気筒内空間1aが大気圧P以下となる部分を拡大した図であり、Lc(実線)は実施の形態1に係る内燃機関用制御装置を用いたときであり、L1c(二点鎖線)は第1の従来装置を用いたときであり、L2c(破線)は第2の従来装置を用いたときのものである。
高負荷域の場合は、ソレノイドバルブ2の開口面積がIVC(吸気弁4の閉時期)の直後から次のIVCの直前であるソレノイドバルブ2の閉時期CTcまでの間が全開Gとなっており、IVCからCTcまでの間は、ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力がほぼ大気圧Pとなる。したがって、図6に示すように、気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係を示したLcに囲まれた面積が小さくなっており、ポンプ損失が低減する。
低負荷域の場合は、ソレノイドバルブ2の開口面積がIVCの直後からソレノイドバルブ2の閉時期CTbまでの間が全開Gとなっている。ソレノイドバルブ2の開期間がある程度の長さ以上であるので、IVOより先に、ソレノイドバルブ下流部2aには吸気圧力がほぼ大気圧Pとなるほどの吸気が充填されている。したがって、図3に示すように、気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係を示したLcに囲まれた面積が小さくなっており、ポンプ損失が低減する。
図7は、極低負荷域の場合の気筒内空間1aの筒内圧力と筒内容積との関係の中の気筒内空間1aが大気圧P以下となる部分を拡大した図であり、La(実線)は実施の形態1に係る内燃機関用制御装置を用いたときであり、L1a(二点鎖線)は第1の従来装置を用いたときであり、L2a(破線)は第2の従来装置を用いたときのものである。
極低負荷域の場合は、ソレノイドバルブ2の開口面積がIVCの直後からソレノイドバルブ2の閉時期CTaまでの間が全開Gとなっている。ソレノイドバルブ2の開期間を短くし、要求以上の吸気がソレノイドバルブ2の上流側の吸気通路からソレノイドバルブ下流部2aへ流入しない。したがって、ソレノイドバルブ下流部2aの容積を小さく設計する必要がなくなり、ソレノイドバルブ2をエンジンブロック内に設けなくてもよく、製造コストを低減させることができる。
図7に示すように、LaとL2aとは、ほとんど同じグラフである。このことから、極低負荷域において、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置を用いたときと第2の従来装置を用いたときとでは、ポンプ損失の差はない。
以上説明したように、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置によると、吸気流路が1つであり、吸気量を調節する弁も1つとなり、構成および制御が簡単で、製造コストも低減させることができる。
また、アイドリング時など内燃機関への負荷が低負荷域の場合では、IVOより先にソレノイドバルブ下流部2aに要求吸気量が溜まった時点で、ソレノイドバルブ2が閉じるので、ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力Pbは、ソレノイドバルブ2の閉時期までにほぼ大気圧Pとなり、ポンプ損失が低減する。
また、高負荷域では、IVOの後に気筒1内に吸気された吸気ガスの量が要求吸気量となった時点でソレノイドバルブ2が閉じるので、ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力Pcは、IVOからソレノイドバルブ2の閉時期までがほぼ大気圧Pとなり、ポンプ損失を低減させることができる。
また、コントロールユニット11は、マップを用いて、エンジンの回転数およびアクセル踏み込み量をパラメータとして要求吸気量を算出し、さらに、マップを用いて、エンジンの回転数と要求吸気量をパラメータとして、内燃機関への負荷が高負荷域、低負荷域、極低負荷域のそれぞれの場合にあわせて、ソレノイドバルブ2を制御して、ポンプ損失を低減させることができる。
また、極低負荷域の場合に、ソレノイドバルブ2の開期間を短くし、要求吸気量以上の吸気ガスがソレノイドバルブ2の上流側の吸気通路からソレノイドバルブ下流部2aへ流入するのを防ぐので、ソレノイドバルブ下流部2aの容積を小さくする必要がない。したがって、ソレノイドバルブ2をエンジンブロック内に設ける必要がなく、製造コストを低減させることができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る内燃機関用制御装置では、ソレノイドバルブ2の開期間を固定し、開期間の位相または開口面積のうち少なくとも一方を変化させて、気筒1内に流入する吸気ガスの吸気量を調節する。
まず、開期間の位相および開口面積を変化させて、気筒1内に流入する吸気ガスの吸気量を調節する場合について説明する。
図8は、実施の形態2に係る内燃機関用制御装置のソレノイドバルブ2の開口面積とクランク角との関係を示している。
D(実線)は極低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積、E(破線)は低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積、F(二点鎖線)は高負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積を示し、Gは、ソレノイドバルブ2が最も開弁した時の面積である。
DとFとの関係は、ソレノイドバルブ2の開期間を一定にした状態で、開口面積を変化させること示している。
EとFとの関係は、ソレノイドバルブ2の開期間を一定にした状態で、開時期を進角または遅角してソレノイドバルブ2の開期間の位相を変化させることを示している。
CTfは高負荷域の場合のソレノイドバルブ2の閉時期を示している。
図9は、ソレノイドバルブ2の開口面積が図5の状態におけるソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力とクランク角との関係を示している。
Pd(実線)は極低負荷域の場合を示し、Pe(破線)は低負荷域の場合を示し、Pf(二点鎖線)は高負荷域の場合を示している。
内燃機関への負荷が高負荷域の場合、開期間の位相を変化させてソレノイドバルブ2と吸気弁4との開期間のオーバーラップ量を調節する。ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力は、IVOからソレノイドバルブ2の閉時期CTfまでの間、ほぼ大気圧Pとなる。
前サイクルのIVCからIVOまでのソレノイドバルブ2の開口面積Fは、実施の形態1に係る内燃機関用制御装置のものと異なるものの、IVOからIVCまでのソレノイドバルブ2の開口面積Fは同等であり、実施の形態1のものと同様にソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力Pfは、IVOからソレノイドバルブ2の閉時期までの間がほぼ大気圧Pとなるので、ポンプ損失は、実施の形態1のものと同等となる。
低負荷域の場合、ソレノイドバルブ2の開口面積Eは、ソレノイドバルブ2の開期間中に全開Gとなり、吸気弁4との開期間のオーバーラップ量がゼロになるように、IVOより先にソレノイドバルブ2が閉まる。このとき、ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力Peは、吸気圧力がほぼ大気圧Pとなるほどの吸気ガスが充填されるので、低負荷域におけるポンプ損失は、実施の形態1のものと同等である。
極低負荷域の場合、ソレノイドバルブ2の開口面積Dは、要求以上の吸気ガスがソレノイドバルブ2の上流からソレノイドバルブ下流部2aへ流入しないように小さくなっている。また、ソレノイドバルブ2の開期間が固定されているので、極低負荷域におけるソレノイドバルブ2の開期間は実施の形態1のものよりも長くなっている。
このとき、ソレノイドバルブ下流部2aの吸気圧力Pdは、燃焼に必要な吸気量のみの吸気ガスが流入されているので、大気圧P以下となる。したがって、実施の形態1のものと同様に、ソレノイドバルブ下流部2aの容積を小さくする必要がない。
なお、ソレノイドバルブ2の開期間の位相および開口面積は、要求吸気量とエンジン回転数をパラメータとしたソレノイドバルブ制御用のマップを用いて制御する。
次に、ソレノイドバルブ2の開期間および開期間の位相を固定し、開口面積のみを調節した場合について説明する。
図10は、実施の形態2に係る内燃機関用制御装置において、ソレノイドバルブ2の開口面積のみを調節したときの、ソレノイドバルブ2の開口面積とクランク軸との関係をしめした図である。
I(実線)は、極低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積、J(破線)は、低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積、K(二点鎖線)は、高負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積を示している。
Gは、ソレノイドバルブ2が最も開弁した時の面積である。
Mは、ソレノイドバルブ2の開口面積の開期間中の最小面積である。
図10の開口面積が最小面積Mよりも大きい部分を注視して、JとKとを比較すると、実施の形態1と同様に閉時期のみを変更してソレノイドバルブ2の制御がなされ、内燃機関への負荷が高負荷域および低負荷域の場合に適した吸気量に調節している。
IとJとを比較すると、開口面積のみを変更してソレノイドバルブ2の制御がなされ、極低負荷域の場合に適した吸気量を調整している。また、ソレノイドバルブ2の開期間が固定されているので、極低負荷域におけるソレノイドバルブ2の開期間は実施の形態1のものよりも長くなっている。
この内燃機関用制御装置の場合、吸気弁4の開期間に、常にソレノイドバルブ2の開口面積が最小面積M以上であるため、吸気弁4の開期間中は、ソレノイドバルブ2の上流からソレノイドバルブ下流部2aを介して気筒1内へ吸気ガスが流入する。したがって、実施の形態1のものよりも、吸気ガスが流入する時間が長くなり、要求された吸気量に達するまでの間に気筒内空間1aの吸気圧力が大気圧P以下となってしまいポンプ損失の低減効果が減少するものの、ソレノイドバルブ2の制御を簡単に行うことができる。
以上説明したように、実施の形態2に係る内燃機関用制御装置によると、ソレノイドバルブ2の開期間を固定した場合でも、ソレノイドバルブ2の開期間の位相と開口面積を調節することで、極低負荷域でのソレノイドバルブ2の開期間が実施の形態1よりも長くなるので、実施の形態1よりもソレノイドバルブ2の開閉の応答速度が遅くてもポンプ損失を低減させることができる。
また、ソレノイドバルブ2の開期間および開期間の位相を固定した場合でも、ソレノイドバルブ2の開口面積を調節することで、極低負荷域でのソレノイドバルブ2の開期間が実施の形態1よりも長くなるので、実施の形態1よりもソレノイドバルブ2の開閉の応答速度が遅くてもポンプ損失を低減させることができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る内燃機関用制御装置のコントロールユニット11は、要求吸気量とエンジン回転数とをパラメータとしたソレノイドバルブ2の閉時期の値と、ソレノイドバルブ2の後述する第1の開き速度、第2の開き速度および閉じ速度の値とを持つマップをさらに備え、ソレノイドバルブ2へソレノイドバルブ制御信号を出力して気筒1に流入する吸気量を調節する。
第1の開き速度は、IVOの直前に、ソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなる開き速度である。
第2の開き速度は、ソレノイドバルブ2が開弁するときの最大駆動速度であり、閉じ速度は、ソレノイドバルブ2が閉弁するときの最大駆動速度である。
また、ソレノイドバルブ2の上流側の吸気管16には、ソレノイドバルブ上流部2bが設けられている。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、内燃機関への負荷の違いによるソレノイドバルブ2の開口面積の変化について説明する。
まず、低負荷域の場合について説明する。
ここで、低負荷域とは、算出された要求吸気量が実施の形態1で説明したコレクト吸気量よりも少ないときの内燃機関への負荷の領域とする。
図11は、実施の形態3に係る内燃機関用制御装置の低負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積とクランク角との関係を示す図である。
図11の中で、Ia(二点鎖線)は要求吸気量がコレクト吸気量の半分程度の場合のソレノイドバルブ2の開口面積の変化を示し、Ib(実線)は要求吸気量がコレクト吸気量の場合のソレノイドバルブ2の開口面積の変化を示している。
ソレノイドバルブ2の開時期(I1)をIVCと同時にし、ソレノイドバルブ2の閉時期(I3)をIVOと同時にし、I1からソレノイドバルブ2の開口面積が最大となる時期(I2)までは、ソレノイドバルブ2をゆっくり開いて流路面積を徐々に増大させ、I2からI3までは、ソレノイドバルブ2をゆっくり閉じて流路面積を徐々に縮小させる。I1からI2までの流路面積が増大する速度と、I2からI3までの流路面積が縮小する速度は同じ速度に設定している。
なお、流路面積の増大させる速度および縮小させる速度は、要求吸気量に応じて決められる。
このようにすることで、IVOまでに、要求吸気量をソレノイドバルブ下流部2aに流入させるとともに、ソレノイドバルブ2の開期間をなるべく長くすることができ、ソレノイドバルブ2の開閉速度をできるだけ遅くすることができる。
その結果、ソレノイドバルブ2の急激な開閉によりソレノイドバルブ上流部2bで発生する圧力脈動を低減させることができる。
なお、図11では、ソレノイドバルブ2の開時期(I1)をIVCと同時にしているが、ソレノイドバルブ2の開期間が十分長くとれるのであれば、ソレノイドバルブ2の開時期(I1)をIVCの後に設定してもよく、また、IVCよりも前でも吸気弁4がほぼ閉じている時期にソレノイドバルブ2の開時期(I1)を設定してもよい。
次に、中負荷域の場合について説明する。
ここで、中負荷域とは、コレクト吸気量よりも要求吸気量が大きく、ソレノイドバルブ2の開時期をIVCと同時にし、IVOと同時にソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなり、IVOと同時に閉じ速度で流路面積の縮小を開始して閉じたときのソレノイドバルブ下流部2aに溜められた吸気量より、要求吸気量が小さいときの内燃機関への負荷の領域とする。
図12は、中負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積とクランク角との関係を示す図である。
図12の中で、Ja(二点鎖線)はIVOのときに、ソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pより小さい場合のソレノイドバルブ2の開口面積の変化を示し、Jb(実線)はIVOのときに、ソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなる場合のソレノイドバルブ2の開口面積の変化を示している。
中負荷域の中で、吸気量が最大となる場合は、Jbに示すように、ソレノイドバルブ2の開時期(J1)をIVCと同時にし、ソレノイドバルブ2の開口面積が最大となる時期(J2)をIVOと同時にし、ソレノイドバルブ2の開時期からIVOまでの間、つまりJ1からJ2までの間では、IVOのときにソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなるようにソレノイドバルブ2をゆっくり開く。
また、IVOからソレノイドバルブ2の閉時期(J3)、つまり、J2からJ3までの間では、最大駆動速度である閉じ速度でソレノイドバルブ2を閉じる。
中負荷域の中で、最大吸気量であるJbよりも少ない場合は、Jaに示すように、J1からソレノイドバルブ2の開口面積が最大となる時期(J4)までの間では、Jbの場合よりもゆっくりとソレノイドバルブ2を開き、IVOの時に、ソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pより低い圧力となるようにし、さらにIVOからソレノイドバルブ2の閉時期(J5)、つまり、J4からJ5までの間では、Jbと同様に、最大駆動速度である閉じ速度でソレノイドバルブ2を閉じる。
これにより、Jbよりも少ない吸気量をソレノイドバルブ下流部2aに溜めることができる。
ソレノイドバルブ2の開時期をIVCと同時に設定することで、ソレノイドバルブ2の開時期からIVOまでの間をできるだけ長くすることができ、ソレノイドバルブ2の開き速度をより遅くして、ソレノイドバルブ上流部2bに発生する圧力脈動を低減させることができる。
また、IVOから最大駆動速度でソレノイドバルブ2を閉じるので、吸気弁4およびソレノイドバルブ2の両方が開いているオーバーラップ期間を短くでき、吸気ガスを気筒1内へ短期間に流入させることができ、その結果、ポンプ損失を低減させることができる。
なお、図12では、ソレノイドバルブ2の開時期(J1)をIVCと同時にしているが、ソレノイドバルブ2の開時期(J1)からIVOまでの期間を十分長くとれるのであれば、ソレノイドバルブ2の開時期(J1)をIVCの後に設定してもよく、また、IVCよりも前でも吸気弁4がほぼ閉じている時期にソレノイドバルブ2の開時期(J1)を設定してもよい。
次に、中負荷域でのソレノイドバルブ上流部2bの圧力脈動の変化について説明する。
図13は、中負荷域の場合のソレノイドバルブ上流部2bの圧力脈動とクランク角との関係を示している。
Jc(実線)は実施の形態3に係る内燃機関用制御装置を用いたものであり、Jd(二点鎖線)は最大駆動速度で、ソレノイドバルブ2を開閉させたものである。
Jdの場合、ソレノイドバルブ2の開き速度が速いので、ソレノイドバルブ2を開いたときにソレノイドバルブ上流部2bからソレノイドバルブ2を介してソレノイドバルブ下流部2aへ急激に吸気ガスが流入する。その結果、ソレノイドバルブ上流部2bに大きな圧力脈動が発生する。
一方、Jcの場合、ソレノイドバルブ2の開き速度ができるだけ遅く設定されているので、ソレノイドバルブ上流部2bからソレノイドバルブ2を介してソレノイドバルブ下流部2aへ流入する吸気ガスの量が制限され、Jdと比較して、ソレノイドバルブ上流部2bで発生する圧力脈動が低減される。
Jcにおいて、ソレノイドバルブ2の閉じ速度は、最大駆動速度であるので、ソレノイドバルブ上流部2bで発生する圧力脈動が増大しているものの、Jdと比較して低減される。
次に、中負荷域での内燃機関用制御装置のポンプ損失の変化について説明する。
図14は、中負荷域の場合の筒内容積と筒内圧力との関係の中で、気筒1内の圧力が大気圧P以下となる部分を拡大した図である。
Je(実線)は実施の形態3に係る内燃機関用制御装置における中負荷域での気筒1内の筒内容積と筒内圧力との関係を示し、Jf(二点鎖線)は、最大開口面積を小さくし、IVOから次サイクルのIVCまでの間にゆっくりと流路面積を縮小させて閉じたときの気筒1内の筒内容積と筒内圧力との関係を示している。
JeのJ6→J7→J8→J6で囲まれた面積で示されるポンプ損失は、JfのJ6→J9→J10→J6で囲まれた面積で示されるポンプ損失よりも小さい。
次に、高負荷域の場合について説明する。
ここで、高負荷域とは、中負荷域のときの要求吸気量よりも大きく、ソレノイドバルブ2の開時期をIVCと同時にし、IVOと同時にソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなり、IVOの後に、上述した第2の開き速度でソレノイドバルブ2の流路面積を増大させ、その後、上述した閉じ速度でソレノイドバルブ2の流路面積を縮小させ、ソレノイドバルブ2の閉時期をIVCの直前としたときのソレノイドバルブ下流部2aに溜められた吸気量より、要求吸気量が小さいときの内燃機関への負荷の領域とする。
図15は、高負荷域の場合のソレノイドバルブ2の開口面積とクランク角との関係を示す図である。
図15の中で、Ka(実線)は高負荷域のときのソレノイドバルブ2の開口面積の変化を示し、Kb(実線と点線)は高負荷域のときの中で吸気量が最大となるときのソレノイドバルブ2の開閉を示し、Kc(二点鎖線)は、1サイクル通して、ソレノイドバルブ2の開口面積が最大のままとなる全負荷域のときを示している。
KaおよびKbに示すように、ソレノイドバルブ2の開時期(K1)をIVCと同時にし、ソレノイドバルブ2の開時期からIVOまでの間、つまりK1からK2までの間では、IVOのときのソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなるようにソレノイドバルブ2をゆっくり開く。
また、IVOからソレノイドバルブ2の閉時期、つまり、KaのK2→K3→K4(実線)または、KbのK2→K5→K6(実線と点線)に示すように、第2の開き速度でソレノイドバルブ2の流路面積を増大させ、閉じ速度でソレノイドバルブ2の流路面積を縮小させる。
高負荷域では、要求吸気量に合わせて、ソレノイドバルブ2の閉時期を変更し、ソレノイドバルブ2の閉時期がIVCと同時の場合に、吸気量が最大となる。
ソレノイドバルブ2の開時期をIVCと同時にし、IVOに達した時点で、ソレノイドバルブ下流部2aが大気圧Pとなるようにソレノイドバルブ2を開くので、ソレノイドバルブ2の開時期からIVOまでの間をできるだけ長くし、ソレノイドバルブ2の開き速度をより遅くすることができ、ソレノイドバルブ上流部2bに発生する圧力脈動を低減させることができる。
また、IVOからソレノイドバルブ2の閉時期までの間に、ソレノイドバルブ2を最大駆動速度である第2の開き速度で流路面積を増大させ、その後、最大駆動速度である閉じ速度で流路面積を縮小させるので、吸気弁4およびソレノイドバルブ2がともに開いているオーバーラップ期間では、ソレノイドバルブ2の開口面積を大きくして、ソレノイドバルブ2での吸気の抵抗を小さくなり、また、吸気弁4とソレノイドバルブ2とのオーバーラップ期間を短くなる。その結果、吸気ガスを気筒1内へ短時間に流入させて、ポンプ損失を低減させる。
なお、高負荷域では、図15のK2から急激にソレノイドバルブ2の開口面積を増大させるが、K2の時点でソレノイドバルブ上流部2bおよびソレノイドバルブ下流部2aは、大気圧Pなので、ソレノイドバルブ2で急激に吸気ガスの流れが変化することはなく、大きな圧力脈動は発生しない。
また、図15では、ソレノイドバルブ2の開時期(K1)をIVCと同時にしているが、ソレノイドバルブ2の開時期(K1)からIVOまでの期間を十分長くとれるのであれば、ソレノイドバルブ2の開時期(K1)をIVCの後に設定してもよく、また、IVCよりも前でも吸気弁4がほぼ閉じている時期にソレノイドバルブ2の開時期(K1)を設定してもよい。
全負荷域では、要求吸気量が非常に大きいので、吸気弁4の開期間の途中でソレノイドバルブ2を閉じて気筒1内に流入する吸気量を制限する必要がなく、ソレノイドバルブ2の開閉制御を実施しない場合であっても吸気弁4の開期間において、ソレノイドバルブ下流部2aは大気圧Pとなるので、ポンプ損失は小さい。さらに、ソレノイドバルブ2の開閉制御は、圧力脈動が発生する原因である。以上のことから、全負荷では、Kcに示すように、ソレノイドバルブ2の開閉制御を行わず、1サイクルを通して、ソレノイドバルブ2を全開にする。
以上説明したように、実施の形態3に係る内燃機関用制御装置によると、内燃機関への負荷が中負荷域の場合には、吸気弁4の開時期より先に第1の開き速度でゆっくりとソレノイドバルブ2を動作させて吸気通路の流路面積を増大させ、吸気弁4の開時期と同時に、吸気通路内の圧力を大気圧Pにし、第1の開き速度より速い閉じ速度で短期間に吸気通路の流路面積を縮小させるので、ソレノイドバルブ上流部2bに発生する圧力脈動を低減させるとともに、内燃機関に発生するポンプ損失を低減させることができる。
また、内燃機関への負荷が高負荷域の場合には、吸気弁4の開時期より先に第1の開き速度でゆっくりとソレノイドバルブ2を動作させて吸気通路の流路面積を増大させ、吸気弁4の開時期と同時に、吸気通路内の圧力を大気圧Pにし、吸気弁4の開時期の後に第1の開き速度より速い第2の開き速度で短期間に吸気通路の流路面積を増大させて、その後、第1の開き速度より速い閉じ速度で短期間に吸気通路の流路面積を縮小させるので、ソレノイドバルブ上流部2bに発生する圧力脈動を低減させるとともに内燃機関に発生するポンプ損失を低減させることができる。
また、第1の開き速度は、吸気弁4の開時期より先にソレノイドバルブ2を動作させて吸気通路を開き、吸気弁4の開時期の直前に吸気通路が大気圧Pとなる開き速度であるので、ソレノイドバルブ2の開閉動作を遅くなり、ソレノイドバルブ上流部2bに発生する圧力脈動を低減させることができる。
また、第2の開き速度および閉じ速度は、ソレノイドバルブ2の最大駆動速度であるので、ソレノイドバルブ2および吸気弁4の両方が開いているオーバーラップ期間が短くなり、ポンプ損失を低減させることができる。
また、コントロールユニット11は、要求吸気量が、コレクト吸気量より多い場合には、その要求吸気量に合わせて、ソレノイドバルブ2を制御するので、圧力脈動の低減およびポンプ損失の低減を効果的に行うことができる。
また、コントロールユニット11は、要求吸気量が、ソレノイドバルブ2を開いたままにして次のサイクルでの吸気弁4の閉時期までに得られる吸気量と同等の場合には、ソレノイドバルブ2の開閉制御を行わず、ソレノイドバルブ2を開いたままにするので、ソレノイドバルブ2の開閉により発生する圧力脈動を低減させることができる。
なお、上記各実施の形態では、弁装置としてソレノイドバルブ2を例にして説明したが、勿論このものに限らず、ソレノイドバルブ2と同程度またはそれ以上の応答速度で開閉を調節できるものであればよい。
実施の形態1に係る内燃機関用制御装置の構成図である。 図2(a)は図1のソレノイドバルブの断面図、図2(b)は図2(a)のA−A線に沿って視た矢視断面図である。 低負荷域の場合の気筒内の圧力と容積との関係を示す図である。 図1のソレノイドバルブの開口面積とクランク角との関係を示す図である。 図4のときのソレノイドバルブ下流部の吸気圧力とクランク角との関係を示す図である。 高負荷域の場合の気筒内の圧力と容積との関係を示す図である。 極低負荷域の場合の気筒内の圧力と容積との関係を示す図である。 実施の形態2に係る内燃機関用制御装置のソレノイドバルブの開期間のみを固定したときのソレノイドバルブの開口面積とクランク角との関係を示す図である。 図5のときのソレノイドバルブ下流部の吸気圧力とクランク角との関係を示す図である。 実施の形態2に係る内燃機関用制御装置のソレノイドバルブの開期間と開期間の位相を固定したときのソレノイドバルブの開口面積とクランク角との関係を示す図である。 実施の形態3に係る内燃機関用制御装置の低負荷域の場合のソレノイドバルブの開口面積とクランク角との関係を示す図である。 中負荷域の場合のソレノイドバルブの開口面積とクランク角との関係を示す図である。 中負荷域の場合のソレノイドバルブ上流部の圧力脈動とクランク角との関係を示す説明図である。 中負荷域の場合の内燃機関用制御装置の気筒内の圧力と容積との関係を示す図である。 高負荷域の場合のソレノイドバルブの開口面積とクランク角との関係を示す図である。
符号の説明
1 気筒、1a 気筒内空間、1b クランク室、2 ソレノイドバルブ、2a ソレノイドバルブ下流部、2b ソレノイドバルブ上流部、3 燃料噴射弁、4 吸気弁、5 排気弁、6 点火プラグ、7 サージタンク、8 エアフローセンサ、9a クランク軸、9b ピストン、10 クランク角センサ、11 コントロールユニット、12 プランジャ、13 励磁コイル、14 バネ、15 ブラケット、16 吸気管、17 弁座。

Claims (11)

  1. 内燃機関の吸気弁近傍の吸気通路に設けられ、前記吸気弁から気筒内への吸気量を調節する弁装置と、
    クランク角検出信号から内燃機関の回転数を算出し、前記回転数とアクセル踏み込み量とから所望の前記吸気量を算出し、前記弁装置を制御して、前記吸気量を調節するコントロールユニットとを備え、
    前記コントロールユニットは、前記弁装置の開期間または前記弁装置の開口面積のうち少なくとも一方を内燃機関に対する負荷に応じて変化させ、前記吸気弁の開時期より先に前記弁装置を動作させて前記吸気通路を開き、次サイクルでの前記吸気弁の閉時期より先に前記弁装置を動作させて前記吸気通路を閉じることを特徴とする内燃機関用制御装置。
  2. 前記コントロールユニットは、前記開期間の位相を内燃機関に対する負荷に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用制御装置。
  3. 前記コントロールユニットは、前記吸気弁の開時期より先に所望の前記吸気量が前記弁本体より下流側に溜まった場合に、前記弁本体を閉じさせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関用制御装置。
  4. 前記コントロールユニットは、前記吸気弁の開時期の後に所望の前記吸気量が前記気筒に満たされた場合に、前記弁本体を閉じさせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関用制御装置。
  5. 前記コントロールユニットは、前記回転数と前記所望の前記吸気量とをパラメータとしたマップを基に前記弁装置を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の内燃機関用制御装置。
  6. 前記コントロールユニットは、前記吸気弁の開時期より先に前記弁装置を動作させて前記吸気通路を開き、第1の開き速度で前記吸気通路の流路面積を増大させ、前記吸気弁の開時期より後に前記第1の開き速度より速い速度で前記吸気通路の流路面積を縮小させることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の内燃機関用制御装置。
  7. 前記コントロールユニットは、前記吸気弁の開時期より先に前記弁装置を動作させて前記吸気通路を開き、第1の開き速度で前記吸気通路の流路面積を増大させ、前記吸気弁の開時期より後に前記第1の開き速度より速い第2の開き速度で前記吸気通路の流路面積を増大させて、その後、前記第1の開き速度より速い閉じ速度で前記吸気通路の流路断面積を縮小させることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の内燃機関用制御装置。
  8. 前記第1の開き速度は、前記吸気弁の前記開時期の直前に、前記弁本体より下流側が大気圧となる開き速度であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の内燃機関用制御装置。
  9. 前記第2の開き速度および前記閉じ速度は、前記弁装置の最大駆動速度であることを特徴とする請求項6ないし請求項8の何れか1項に記載の内燃機関用制御装置。
  10. 前記コントロールユニットは、前記吸気弁を閉じたまま前記弁本体の下流側を大気圧にしたときの前記弁本体より下流側に溜まった前記吸気量より、所望の前記吸気量が多い場合に、前記弁装置の制御を行うことを特徴とする請求項6ないし請求項9の何れか1項に記載の内燃機関用制御装置。
  11. 前記コントロールユニットは、前記弁装置の閉時期を前記吸気弁の閉時期とほぼ同時にしたときの前記気筒に満たされた前記吸気量が、所望の前記吸気量と等しくなる場合に、前記弁装置の開閉制御を停止し、前記弁装置の前記開口面積を一定にすることを特徴とする請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の内燃機関用制御装置。
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