JP2008025501A - 圧縮機の制御装置及び石炭ガス化発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の圧縮機の制御装置では、圧縮機とIGVとを、配置上離れた場所に設置した場合、IGVの開度と実際に流れる流量との非線形性が大きくなりIGVの制御が難しくなるという問題があった。
【解決手段】そのために、本発明の圧縮機の制御装置は、圧縮機と、前記圧縮機の吸入側に配設されたIGVと、圧縮機の吐出側と吸入側とを接続するリサイクルラインと、リサイクルラインに設けられたリサイクル弁とを有する圧縮機において、圧縮機への供給流量指令値に基づくIGV開度指令値を非線形性を是正する非線形弁開度関数発生器を設け、これによりIGVを制御するようにした。これにより、流量とIGV開度の線形性を持たせることができ、制御性能を改善することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば石炭ガス化発電システム等のエネルギー・石油化学プラントにおいて、空気、燃料ガス、不活性ガス等を圧送する圧縮機の制御装置及び石炭ガス化発電システムに関するものである。
ガスを圧縮する圧縮機の制御装置として、図16に図示のように、圧縮機1に対する燃料ガスの流入量を調整する流入量調整手段95と、圧縮機1から吐出される燃料ガスを圧縮機1の入口側に戻すためのリサイクル弁4と、圧縮機1を所定の運転点で運転させるための制御操作値を設定し、その制御操作値に基づいて流入量調整手段95およびリサイクル弁4を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、制御操作値が所定値以上であるときに、その操作値の増大に伴って増加する信号を流入量調整手段95の制御信号として発生する第1の制御信号発生手段96と、制御操作値が所定値未満であるときに、その操作値の増大に伴って減少する信号をリサイクル弁4の制御信号として発生する第2の制御信号発生手段97と、を有するものを提案した。
なお、7はヘッダタンク、5は逆止弁、6は開閉弁(遮断弁)、PCは圧力調節器、FCは流量調節器、HSは高位選択器であり、設定圧力は、圧力調節器PCに入力される(例えば、特許文献1。)。
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、流入量調整手段95の開度と圧縮機1に対する燃料ガスの流入量の関係が線形性を持たない場合、圧力調節器PCの制御操作量変化に対する燃料ガスの流入量変化が流入量調整手段95の開度によって異なり、圧力の制御が難しくなる可能性があるという問題がある。
また、化石燃料とガス化剤を接触させて可燃性ガスを生成するガス化炉と、可燃性ガスの燃焼によりタービンを回転させて発電するガスタービンと、ガスタービン空気圧縮機から一部抽気された空気を、抽気空気圧縮機により上記ガス化炉にガス化剤として供給する抽気空気系ラインとを備えたガス化発電システムが提案されている(例えば、特許文献2。)。
しかしながら、特許文献2には、ガスタービンの負荷が大きく変動する場合、抽気空気圧縮機への空気の流入量も変化するため、抽気空気圧縮機内の各弁類を制御する必要があるが、この弁類の開度と圧縮機に対する空気の流入量の関係が線形性を持たない場合の制御については開示されておらず、抽気空気圧縮機の制御が難しくなる可能性がある。
特開2005−76461号公報 特開平10−251669号公報
本発明は、上述の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、流入量調整手段の開度と圧縮機に対する燃料ガス等の気体の流入量の関係に線形性を持たせて、圧力の制御を容易に行なうことができる圧縮機の制御装置及び石炭ガス化発電システムを提供することを目的とするものである。
上記の問題点に対し本発明は、以下の各手段を以って課題の解決を図る。
(1)第1の手段の圧縮機の制御装置は、
圧縮機と、前記圧縮機の吸入側に配設されたIGVと、前記圧縮機の吐出側と吸入側とを接続するリサイクルラインと、前記リサイクルラインに設けられたリサイクル弁とを有する圧縮機の制御装置において、
前記圧縮機への供給流量指令値、供給圧力設定値、前記圧縮機の下流側に接続されたヘッダタンクの圧力を計測するヘッダタンク圧力計により計測された供給圧力計測値に基づき弁操作補正値を演算する弁開度演算部と、
前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信して、前記弁操作補正値が所定のスプリット点以上であるときに前記弁操作補正値の増大に伴って増加し、前記スプリット点以下のときに所定の流量調整開度下限値とするIGV開度指令値を演算する調整流量関数発生器と、
前記調節流量関数発生器から前記IGV開度指令値を入力して、前記IGV開度指令値と前記圧縮機を実際に流れる流量が比例関係となるように、前記IGVの開度を制御するための前記IGV開度指令補正値を演算する非線形弁開度関数発生器と、
前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信し、前記弁操作補正値が所定のスプリット点未満のときに前記弁操作補正値の増大に伴って減少するリサイクル弁開度指令値を演算し、前記リサイクル弁の制御信号として出力するリサイクル弁開度関数発生器と、
を備えたことを特徴とする。
(2)第2の手段の圧縮機の制御装置は、
圧縮機と、前記圧縮機の吸入側に配設されたIGVと、前記圧縮機の吐出側と吸入側とを接続するリサイクルラインと、前記リサイクルラインに設けられたリサイクル弁とを有する圧縮機の制御装置において、
前記圧縮機への供給流量指令値、供給圧力設定値、前記圧縮機の下流側に接続されたヘッダタンクの圧力を計測するヘッダタンク圧力計により計測された供給圧力計測値に基づき弁操作補正値を演算する弁開度演算部と、
前記供給圧力設定値と前記圧縮機の下流側の圧力を計測する入口抽気空気圧力計により計測された入口圧力計測値との比である供給圧力設定値/入口圧力計測値比を演算する比較器と、
前記比較器から供給圧力設定値/入口圧力計測値比を受信して、供給圧力設定値/入口圧力計測値比に応じて増加する開度指令下限値を演算する開度指令下限値演算器と、
前記比較器から供給圧力設定値/入口圧力計測値比を受信して、供給圧力設定値/入口圧力計測値比に応じて増加するスプリット点を演算するスプリット点演算器と、
前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信し、前記開度指令下限値演算器から前記開度指令下限値を受信し、前記スプリット点演算器から前記スプリット点を受信すると共に、前記弁操作補正値が前記スプリット点以上であるときに弁操作補正値の増大に伴って増加し、前記スプリット点以下のときに前記開度指令下限値とするIGV開度指令値を演算する調整流量関数発生器と、
前記調節流量関数発生器から前記IGV開度指令値を入力して、前記IGV開度指令値と前記圧縮機を実際に流れる流量が比例関係となるように、前記IGVの開度を制御するための前記IGV開度指令補正値を演算する非線形弁開度関数発生器と、
前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信し、前記スプリット点演算器から前記スプリット点を受信すると共に、前記弁操作補正値が前記スプリット点未満のときに前記弁操作補正値の増大に伴って減少するリサイクル弁開度指令値を演算し、前記リサイクル弁の制御信号として出力するリサイクル弁開度関数発生器と、
を備えたことを特徴とする。
(3)第3の手段の石炭ガス化発電システムは、
化石燃料とガス化剤を接触させて可燃性ガスを生成するガス化炉と、
可燃性ガスの燃焼によりタービンを回転させて発電するガスタービンと、
前記ガスタービンにより駆動されるガスタービン空気圧縮機から一部抽気された空気を、上記ガス化炉にガス化剤として供給する抽気空気ラインと、
大気を導入する原料用空気圧縮機と、
前記原料用空気圧縮機に接続された空気分離装置と、
前記空気分離装置において分離された窒素の一部を上記ガス化炉に導入し、残りの窒素を上記ガス化炉と上記ガスタービンの間のシステム系内へ導入する窒素供給ラインと、
分離された酸素を上記抽気空気ラインに混合する酸素富化空気供給ラインとを有する石炭ガス化発電システムにおいて、
前記抽気空気ラインに上記第1又は第2の手段の圧縮機の制御装置を備えたことを特徴とする。
特許請求の範囲に記載の各請求項に係る発明は、上記の各手段を採用しており、圧縮機とIGVとが、配置上離れた場所に設置しなければならなくなり、IGVの開度と実際に流れる流量との非線形性が大きくなり圧縮機の制御に支障を来たす場合において、流量とIGV開度の線形性を持たせることができ、制御性能を改善することができる。
(石炭ガス化複合発電システムの全体の構成)
以下、本発明の実施の形態に係る圧縮機の制御装置、及び石炭ガス化複合発電システムにつき説明する。
図1は、本発明の各実施の形態に係る圧縮機の制御装置を採用した石炭ガス化複合発電システムの全体の構成図である。
図2は、図1の石炭ガス化複合発電システムの制御装置の概略図である。
先ず、図1に基づき、本発明の各実施の形態に係る圧縮機の制御装置を採用した石炭ガス化複合発電システムの全体の構成につき説明する。
なお、図1に図示の石炭ガス化複合発電システムの全体の構成は、抽気空気圧縮機64以外は特開平10−251669号公報(特許文献2)に開示されたものに類似している。
図1に図示のように、石炭ガス化複合システムは、上流側から順にアニュラス部51aに配設されるガス化炉51、生成ガス冷却器52、サイクロン53とポーラスフィルタ54からなる脱塵装置55、脱硫装置56及びガスタービン57の順に配設されている。
ガス化炉51の上流側には、微粉炭供給装置58(ミル)が配設されている。
原料炭は、原料炭供給ライン101から微粉炭供給装置58(ミル)に導入されて、微粉炭供給装置58の下部の粉砕ローラにより粉砕される。
そして、粉砕された粉炭は圧送空気ライン108からの窒素ガス(不活性ガス)により搬送されて、微粉炭供給装置58の上部のロータリセパレータにより所定の粒径以下の微粉炭が選別され、選別された微粉炭は微粉炭搬送ライン102を通りガス化炉51に供給される。
ガス化炉51は、微粉炭供給装置58で微粉炭を、その内部で後述する抽気空気中の酸素等のガス化剤と接触させる。
そして、ガス化炉51は、微粉炭を1500〜2000℃の高温で燃焼及びガス化し、可燃性ガスを発生させ、それを生成ガス冷却器52に排出する。
この際、ガス化炉51内で生じたスラグは、ガス化炉51の下部のスラグ排出ライン109から排出される。
生成ガス冷却器52では、導入された一酸化炭素、水素ガス、メタンガスなどを含む高温の可燃性ガスが冷却されて熱が回収され、冷却された可燃性ガスは下流側の脱塵装置55に排出される。
脱塵装置55では、可燃性ガスに含まれる固体成分の未反応チャーの粗粒子がサイクロン53で脱塵され、さらにサイクロン53で脱塵できなかった微粒子はポーラスフィルタ54で脱塵される。
ここで可燃性ガスから分離されたチャーは、チャー供給ライン113を経て、ガス化炉51に回収され再利用される。
他方、脱塵装置55により脱塵された可燃性ガスは、脱硫装置56に排出される。
脱硫装置56では、可燃性ガス中に含まれる硫黄が分離される。
そして、脱硫装置56から排出された可燃性ガスは、可燃性ガス供給ライン103を経て燃焼部57bに供給される。
燃焼部57bにおいて、脱硫装置56から排出された可燃性ガスは、ガスタービン空気圧縮機57aからの圧縮空気と混合されて燃焼する。
燃焼し膨張した燃焼ガスはガスタービン57に排出される。
ガスタービン57は、燃焼し膨張した燃焼ガスにより回転させられ、これに軸連結された発電機57cを駆動し、発電機57cにより発電を行なう。
ガスタービン57の下流側に配設されている排熱回収ボイラ61は、ガスタービン57から導入された高温の燃焼ガスの熱により蒸気を発生させて、この蒸気を蒸気排出ライン111を経て蒸気タービン62に排出する。
そして、蒸気タービン62は、排熱回収ボイラ61から排出された蒸気及び、生成ガス冷却器52から復水蒸発ライン112を経て排出された蒸気により回転させられ、これに軸連結された発電機62aを駆動し、発電機62aにより発電を行なう。
なお、蒸気タービン62から排出した蒸気は冷却器62bで冷却され、復水ポンプ62cにより、生成ガス冷却器52に送られる。
また、ガスタービン空気圧縮機57aで圧縮された圧縮空気の一部は、抽気空気ライン104aに導入される。
この抽気空気ライン104a、104bには、上流側の再生熱交換器59、抽気空気圧縮機64、下流側の再生熱交換器60、抽気空気制御弁74及び流量計79が介装されている。
そして、ガスタービン空気圧縮機57aで圧縮された圧縮空気の一部は、上流側の再生熱交換器59を通り抽気空気圧縮機64で更に圧縮され、下流側の再生熱交換器60を通り、ガス化剤供給ライン107を経て、ガス化炉51に導入される。
なお、抽気空気圧縮機64は、圧縮機1、原動機2、IGV3、ヘッダタンク7等により構成されているが、詳細は後述する。
石炭ガス化複合発電システムには、原料用空気圧縮機65、空気分離装置63等も配設されている。
空気分離装置63は、空気に含まれている窒素と酸素を分離する装置である。
空気分離装置63には、空気を吸入するため発電システム系外の大気から空気を吸入する原料用空気圧縮機65が接続されている。
空気分離装置63により分離された空気のうち、窒素ガスは窒素供給ライン106に排出され、酸素は酸素富化空気供給ライン105に排出される。
なお、抽気空気圧縮機64へは、ガスタービン空気圧縮機57aで圧縮された空気の一部が搬送されており、残りの空気は燃焼部57bに搬送される。
従って、抽気空気圧縮機64へ流入する抽気空気量、圧力は、燃焼部57b、ガスタービン57及び発電機57cの運転状況に応じて大きく変化する。
そこで、抽気空気圧縮機64にIGV3、リサイクル弁4等を備えることにより、ガス化炉51へ搬送する圧力を調整するようにしている。
一方、原料用空気圧縮機65、窒素圧縮機66、酸素圧縮機67、高圧窒素ガス圧縮機68については、大気からの空気を導入し、圧縮、搬送するものであるため、リサイクル弁4等は必要がなく、石炭ガス化複合発電システムにおける設置位置も自由度がある。
窒素供給ライン106では、窒素圧縮機66により窒素ガスは圧縮されて後流側に排出された後、2方向に分岐する。
すなわち、一部の窒素ガスは、高圧窒素ガス圧縮機68により更に圧縮された後、窒素制御弁70が介装された圧送空気ライン108を通り微粉炭供給装置58に供給され、また、窒素制御弁71が介装された加圧ライン110を通りガス化炉51に供給される。
なお、微粉炭供給装置58に供給された窒素ガスは、微粉炭をガス化炉51に搬送する際の搬送媒体等として使用される。
残りの窒素ガスは、窒素制御弁72が介装された窒素ガス付加ライン114を通り、系内の生成ガス冷却器52の後流側に送られる。
このようにして、ガス化炉51への投入酸素濃度が最適となるような量の窒素ガスを系内に流す。
なお、圧送空気ライン108、加圧ライン110、窒素ガス付加ライン114には、各々流量計75、76、77が配設されている。
また、空気分離装置63にて分離された酸素富化空気は、酸素富化空気供給ライン105を通り、酸素圧縮機67により圧縮されて、後流側に排出された後、酸素制御弁73、流量計78を介して、抽気空気ライン104bの抽気空気と混合される。
この場合、混合は抽気空気ライン104bの途中でもよいし、ガス化炉51のバーナ先端でもよい。
(石炭ガス化複合発電システムの制御)
次に、図2に基づき、本発明の各実施の形態に係る圧縮機の制御装置を採用した石炭ガス化複合発電システムの制御につき説明する。
なお、図2に図示の石炭ガス化複合発電システムの制御も、特開平10−251669号公報(特許文献2)に開示されたものと類似している。
図2に示す空気供給制御盤41は、抽気空気ライン104a、104b、窒素供給ライン106、酸素富化空気供給ライン105、圧送空気ライン108、加圧ライン110及び窒素ガス付加ライン114の各ガスの流量を制御するためのもので、上述及び後述する制御弁70〜73及び抽気空気ライン104bに設けた抽気空気制御弁74を流れる、各ガスの流量を制御する。
これらの制御弁が配設されている各ラインの管路には、管路を流れる各ガス或いは抽気空気の流量を検知する流量計75〜79が設けられている。
また、空気供給制御盤41は、発電機57c、62aを制御するタービン制御盤42、微粉炭供給装置58を制御する原料炭粉砕機制御盤46、抽気空気圧縮機64を制御する抽気空気圧縮機制御盤45a(45b)、各圧縮機65〜68を制御する圧縮機制御盤43a〜43d、窒素制御弁70、71、72、酸素制御弁73、74を制御する弁制御盤44a〜44dに接続されている。
なお、チャー供給ライン113にも、チャーの流量を検知する流量計80と制御弁81が配設され、これを制御する弁制御盤44eが空気供給制御盤41に接続され、チャーの流量を制御している。
なお、空気供給制御盤41等は、中央監視制御盤40に接続されている。
このような構成により、石炭ガス化複合発電システムは、ガスタービン空気圧縮機57aで圧縮された空気を再生熱交換器59で冷却させて抽気空気圧縮機64で圧縮した後、再度、再生熱交換器60を経て、ガス化炉51側に排出する。
この際、空気分離装置63で分離された酸素が酸素富化空気供給ライン105を経て、抽気空気ライン104bの空気と混合する。
このとき、酸素富化空気供給ライン105に配設された流量計78は、酸素ガスの流量を、抽気空気ライン104bに配設された流量計79は、抽気空気流量を検知する。
そして、空気供給制御盤41は、酸素制御弁73、抽気空気制御弁74の絞り量を調整し、ガス化剤として好ましい混合比で、酸素と窒素を含んだガスを、ガス化炉51内に導入する。
これによって、効率良く可燃性ガスが生成する。
他方、窒素供給ライン106では、同じく空気供給制御盤41が、流量計75、76、77により窒素ガスの流量を検知し、窒素制御弁70、71、72の絞り量を調整し、窒素制御弁70、71については、微粉炭及びチャーの圧送空気ライン108又は加圧ライン110に対して、適した絞り量に調整し、また窒素制御弁72についてはこれらの全ての窒素と酸素の混合比が好適となるように絞り量を調整し、窒素ガス付加ライン114に戻す。
なお、上述の各計測機器、或いは各操作盤から送信される各計測値、或いは出力信号は、言うまでもなく一般に用いられている所定の電気信号に変換されたものである。
更に、上述の各制御盤等は、一体或いは別個のコンピュータの形態をなしており、各制御盤内の各関数発生器、演算器等は、それを実行するプログラム、シーケンスブロック、或いはメモリの形態をなしているが、これに限定されるものではなく、個々の電気回路により構成するようにしても良い。
(第1の実施の形態の抽気空気圧縮機の構成及び制御)
次に、図3〜図9に基づき、本発明の第1の実施の形態における抽気空気圧縮機の制御装置につき説明する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る抽気空気圧縮機64の構成図である。
図4は、図3の指令値関数発生器22における供給流量指令値SV1と供給圧力設定値SV2との関係を弁操作値MV1をパラメータとして例示した特性図である。
図5は、図3の指令値関数発生器22における供給流量指令値SV1と弁操作値MV1との関係を例示したグラフである。
図6は、図3の調整流量関数発生器24における弁操作補正値MV3とIGV開度指令値MV4との関数を例示したグラフである。
図7は、非線形開度関数発生器25におけるIGV開度指令値MV4とIGV開度指令補正値MV6との関係を例示したグラフである。
図8は、図3のリサイクル弁開度関数発生器26における弁操作補正値MV3とリサイクル弁開度指令値MV5との関数を例示したグラフである。
図9は、本発明の第1の実施の形態における作動状態を示す図である。
上述の図1に図示の石炭ガス化複合発電システムにおいて、原料用空気圧縮機65への空気供給源は大気であるため、原料用空気圧縮機65の入口側の圧力、流量等の運転条件は殆ど変化しない。
窒素圧縮機66、酸素圧縮機67、高圧窒素ガス圧縮機68も、原料用空気圧縮機65の下流側に接続されており同様である。
しかしながら、抽気空気圧縮機64の供給源は、ガスタービン空気圧縮機57aであり、ガスタービン空気圧縮機57aに接続されたガスタービン57及び発電機57cの出力等により大きく変動する。
したがって、抽気空気圧縮機64については、ガスタービン57及び発電機57cの大きく変動する出力等に応じて制御する必要がある。
また、一般的に、IGV(入口ガイドベーン/inlet guide vane、又は入口案内翼/以下「IGV」と称する)により流量を制御する場合、IGVを閉める(開度を小さくする)と、圧力損失が大きくなり、開度と実際に流れる流量とは、比例せず、非線形性がなくなる。
但し、IGVと圧縮機が近接して配設されている場合、IGV出口に旋回流(うずまきのような流れ)が発生し、この効果によってIGVの開度と実際に流れる流量とは線形性が保たれる、或いは、非線形性が実用上殆ど問題とならない程度となる。
しかしながら、石炭ガス化複合発電システムにおける抽気空気圧縮機64の場合、ガスタービン空気圧縮機57a、再生熱交換器59、60、微粉炭供給装置58との間の抽気空気ライン104a、104bに配設されているため、圧縮機1とIGV3とが、配置上離れた場所に設置しなければならなくなる場合がある。
この場合、IGV3の開度と実際に流れる流量との非線形性は大きくなり、IGV3の制御に支障を来たす。
そこで、この非線形性を是正して制御する必要がある。
先ず、図3に基づき、抽気空気圧縮機64の構成につき説明する。
図3に図示のように、ガスタービン空気圧縮機57aには、図1に図示の再生熱交換器59(図3では図示を省略)を介して、抽気空気ライン104a(配管)が接続されている。
この抽気空気ライン104aは圧縮機吸入ライン9(配管)に接続され、圧縮機吸入ライン9は、抽気空気の流入を調整する流入量調整手段としてのIGV3を介して、圧縮機1の吸入口に接続されている。
この圧縮機1の回転軸は、図示略のクラッチ等を介して蒸気タービン、電動モータ等の原動機(モータ)2に連結されている。
なお、本実施の形態においては、IGV3は圧縮機1の吸入口近傍には配設されておらず、IGV3と圧縮機1の吸入口とは離れた位置に配設され、或いは、IGV3と圧縮機1の吸入口との間の圧縮機吸入ライン9が屈曲したものとなっている。
なお、上述のごとく、ガスタービン空気圧縮機57aから供給される抽気空気の諸条件(入口流体圧力等)は、ガスタービン57及び発電機57cの出力等により大きく変動する。
圧縮機1の吐出口は、圧縮機吐出ライン10(配管)、逆止弁5、遮断弁6、ヘッダタンク供給ライン12(配管)を介して、ヘッダタンク7の入口に接続されている。
ヘッダタンク7の出口は、抽気空気ライン104bにより、図1に図示の再生熱交換器60(図3では図示を省略)を介して、ガス化炉51に接続されている。
そして、圧縮機吐出ライン10とヘッダタンク供給ライン12との合流部と、圧縮機吸入ライン9と抽気空気ライン104aとの合流部とは、リサイクル弁4〔或いは、戻り弁、又はRCV(Recycle Valve)という〕が介在されたリサイクルライン11(或いは、戻り配管、バイパス配管ともいう)により接続されている。
なお、リサイクル弁4は、アンチサージ制御機能も持っており、圧縮機1がサージング状態に入ったときに、速やかにその状態から抜け出すために開いて吐出圧力を低下させる機能を有している。
このために、リサイクル弁4は、IGV3に比べて応答性、制御精度に優れたものが使用される。
上述の構成において、ガスタービン空気圧縮機57aから供給された抽気空気は、抽気空気ライン104a、IGV3及び圧縮機吸入ライン9を通り、圧縮機1により吸引され圧縮される。
圧縮機1によって圧縮された抽気空気は、圧縮機吐出ライン10、逆止弁5、遮断弁6及びヘッダタンク供給ライン12を通りヘッダタンク7に貯蔵される。
このヘッダタンク7は、抽気空気の急激な圧力、流量等の変動を緩和する機能を有する。
そして、ヘッダタンク7内の抽気空気は、抽気空気ライン104b等を介してガス化炉51に供給される。
なお、ヘッダタンク7、或いはヘッダタンク供給ライン12のヘッダタンク7近傍には、ヘッダタンク7内の抽気空気の圧力を計測しガス化炉51の需要先への供給圧力計測値PV1を出力するヘッダタンク圧力計8が取り付けられている。
抽気空気圧縮機64の運転時には、上述のヘッダタンク圧力計8での計測値は、信号電線を介して抽気空気圧縮機制御盤45aに送信される。
一方、抽気空気圧縮機制御盤45aの指令値関数発生器22には、空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)から、ガス化炉51に必要な抽気空気の吐出流量である供給流量指令値SV1が送信される。
次に、図4、図5に基づき抽気空気圧縮機制御盤45aの指令値関数発生器22における演算内容につき説明する。
指令値関数発生器22では、空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)から送信された供給流量指令値SV1と、抽気空気圧縮機制御盤45a内の圧力設定器21から送信された供給圧力設定値SV2とに基づき、図4に図示の関数にて弁操作値MV1が演算される。
即ち、図4において、圧力流量特性曲線a、b及びcは、それぞれIGV3の開度が20%、50%及び100%の場合における圧縮機1の吐出流量と吐出圧力の関係を例示したものである。
この関係によれば、空気供給制御盤41から圧力設定器21に送信、記憶された供給圧力設定値SV2がP1、供給流量指令値SV1がF1である場合、IGV3の弁操作値MV1を50%に設定することにより、圧縮機1が運転点A1で運転される。
そして、供給流量指令値SV1が低下した場合には、IGV3の開度を減少させて、抽気空気の吐出流量を上記供給流量指令値SV1に見合った量まで低下させる。
しかし、IGV3は、その構造に起因して、ある開度以下での制御精度が低くなる。
このため、この第1の実施の形態においては、後述するように、IGV3による精度の良い流量制御が可能なIGV3の最小開度指令値(この例では、開度20%となるような最小開度指令値)を設定して、IGV3の開度がこの最小開度よりも小さくならないようにしている。
上記最小開度指令値を設定すると、IGV3がこの最小開度まで到達した後は、吐出流量を減少させることができない。
そこで、後述するように、IGV3が最小開度まで到達した場合には、その開度を保持させるとともに、圧縮機1から吐出される抽気空気の一部を、リサイクル弁4を介して抽気空気ライン104a側に戻すようにしている。
即ち、要求された抽気空気の吐出流量が例えば図4に示すF2であるとすると、IGV3によっては開度20%に基づく吐出流量F3(>F2)までしか吐出流量を減少させることができないので、リサイクル弁4を開いてF3−F2に対応する量の抽気空気を抽気空気ライン104a側に戻すように、つまり、リサイクルするようにしている。
これによって、上記要求流量F2の抽気空気がガス化炉51側に供給されることになる。
この場合、圧縮機1の運転点は、A2ではなくA3となる。
上述の図4に基づく、供給流量指令値SV1と弁操作値MV1との関係は、図5に図示のような関数となる。
このようにして、指令値関数発生器22にて演算された弁操作値MV1は、開度指令加算器23に送信される。
開度指令加算器23では、指令値関数発生器22から送信された弁操作値MV1と、後述する圧力調節器27から送信された補正操作値MV2とを加算して弁操作補正値MV3を求め、弁操作補正値MV3を調整流量関数発生器24及びリサイクル弁開度関数発生器26に送信する。
なお、開度指令加算器23によって得られる弁操作補正値MV3は、圧縮機1の定常運転中においては、ほぼフィードバック制御用の弁操作値MV1と同一となる。
即ち、定常運転中においては、ヘッダタンク7内の圧力である供給圧力計測値PV1は、空気供給制御盤41から圧力設定器21に送信され、記憶された供給圧力設定値SV2に保たれており、且つ、ヘッダタンク7へ流入する抽気空気の量と流出する抽気空気の量は一定であるため、補正操作値MV2はほぼゼロとなるためである。
次に、開度指令加算器23に入力されるフィードフォワード制御用の補正操作値MV2につき説明する。
抽気空気圧縮機制御盤45aの弁開度演算部20aには、圧力設定器21が配設されている。
この圧力設定器21には、ガス化炉51へ供給される抽気空気の供給圧力設定値SV2が、空気供給制御盤41から送信されて記憶される。
この供給圧力設定値SV2は、圧力調節器27に入力される。
一方、圧力調節器27には、ヘッダタンク圧力計8によって計測された供給圧力計測値PV1も入力される。
圧力調節器27では、供給圧力設定値SV2と供給圧力計測値PV1との偏差に基づきPI(比例、積分)演算処理が行われて次式により補正操作値MV2が演算され、この補正操作値MV2はフィードバック制御用の操作信号として開度指令加算器23に出力される。
補正操作値MV2=K1・(SV2−PV1)+K2・∫(SV2−PV1)dt
なお、K1、K2は係数である。
以上、指令値関数発生器22、開度指令加算器23、圧力設定器21、圧力調節器27により、空気供給制御盤41からの供給流量指令値SV1、供給圧力設定値SV2及び、ヘッダタンク圧力計8からの供給圧力計測値PV1に基づき弁操作補正値MV3を演算する弁開度演算部20aが構成されている。
そして、調整流量関数発生器24では、図6に例示する関数に基づいて、弁操作補正値MV3が所定のスプリット点(例えば、50%)以下ではIGV開度指令値MV4を所定の下限値に保持し、弁操作補正値MV3が50%以上では弁操作補正値MV3が増大するに伴って直線的に増加するIGV開度指令値MV4が算出される。
算出されたIGV開度指令値MV4は、非線形弁開度関数発生器25に送信される。
非線形弁開度関数発生器25では、図7に図示のような補正関数が予め設定(或いは記憶)されている。
この非線形弁開度関数発生器25に設定(或いは記憶)された補正関数は、各々の石炭ガス化複合発電システムに特有の関数であり、石炭ガス化複合発電システムにおける、ガス化炉51、ガスタービン空気圧縮機57a、再生熱交換器59、60、圧縮機1とIGV3との位置関係、抽気空気ライン104a、104bの形状等により予め設定されている。
なお、この補正関数を、例えば、圧縮機吸入ライン9或いは圧縮機吐出ライン10に流量計を設置し、この流量計からの流量計測値と、IGV3の開度実測値とを比較して算出する、或いはフィードバック制御することも考えられる。
しかしながら、このように流量計測値とIGV3の開度実測値とに基づき補正するものでは、構造が複雑になるのみならず、必要以上に線形性を保つような制御となり、逆に制御が不安定になる可能性がある。
また、元々IGV3の開度と流量とはある程度の非線形性を有しており、制御において、厳密に線形性のある制御を行う必要はない。
次に、この図7に図示の補正関数につき詳細に説明する。
IGV3の開度が5%、30%、100%における、流量Q(Am/h)と出入口圧力比(Pd/Ps)との関係は、図7(a)に図示のようになる。
これの、IGV3の開度と、IGV3の開度100%における流量Qを100%として、規格化した流量の関係は、図7(b)に図示のように、ほぼ比例の特性曲線Lsに比べて大幅に離れた非線形性の強い特性曲線Lnとなる。
IGV開度指令値MV4と、規格化された流量は等価なものであり、IGV開度指令値MV4と、IGV開度指令補正値MV6の関係は図7(c)に図示のように、図7(b)のグラフの横軸、縦軸を入れ替えたグラフになる。
図7(c)のグラフの場合は、IGV開度指令値MV4が40%、90%、100%のとき、IGV開度指令補正値MV6が、各々5%、30%、100%となるように補正して、IGV3の開度を制御するものである。
なお、この予め設定(或いは記憶)された補正関数は、図7(c)に図示のような折れ線状のものでも、(0、0)、(40%、5%±1%)、(90%、30%±6%)、(100%、100%)の4点を結ぶ近似曲線でも良い。
また、上述のごとく、この4個の点の値において、各々20%程度の増減は許容の範囲内である。
即ち、非線形弁開度関数発生器25では、前記調節流量関数発生器24から前記IGV開度指令値MV4を入力して、前記IGV開度指令値MV4と前記圧縮機1を実際に流れる流量が比例関係となるように、前記IGV3の開度を制御するための前記IGV開度指令補正値MV6が演算される。
この場合、非線形弁開度関数発生器25には、図7(c)に図示のIGV3開度指令値(MV4)とIGV開度指令補正値(MV6)との関係を示す関係式(或いはグラフ)が、予め設定、記憶されている(言い換えれば、予め処理プログラム或いはシーケンスに組み込まれている)。
このようにして、非線形弁開度関数発生器25にて演算されたIGV開度指令補正値MV6によりIGV3が制御される。
一方、リサイクル弁開度関数発生器26には、弁開度演算部20aの開度指令加算器23から弁操作補正値MV3が入力される。
そして、リサイクル弁開度関数発生器26では、図8に例示する関数に基づいて、弁操作補正値MV3が、0%から50%になるまではリサイクル弁4開度を100%から0%まで直線的に減少し、弁操作補正値MV3が50%以上の時にリサイクル弁4開度を0%に保持するリサイクル弁開度指令値MV5が算出される。
算出されたリサイクル弁開度指令値MV5により、リサイクル弁4が制御される。
(抽気空気圧縮機制御盤45aの動作)
以下、この本発明の第1の実施の形態に係る抽気空気圧縮機制御盤45aの動作を説明する。
空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)から送信された供給流量指令値SV1は、指令値関数発生器22に入力される。
指令値関数発生器22では、供給流量指令値SV1がF1、供給圧力設定値SV2がP1の場合、図4に図示のように弁操作値MV1=50%が算出される。
そして、補正操作値MV2=0%の場合は、弁操作補正値MV3は50%となる。
この弁操作補正値MV3に基づき、調整流量関数発生器24から出力されるIGV開度指令値MV4によって、IGV3の開度は20%に設定される。
更に、弁操作補正値MV3に基づきリサイクル弁開度関数発生器26から出力されるリサイクル弁開度指令値MV5によってリサイクル弁4の開度は0%に設定される。
上記IGV3及びリサイクル弁4の開度設定は、フィードバック制御によって実行されるので、圧縮機1の吐出圧力が速やかに設定値P1に近付けられる。
そして、最終的には、弁操作補正値MV3に基づくフィードバック制御によって上記吐出圧力が設定値P1に精度良く制定され、その結果、圧縮機1の運転点が図4に示すA1点になる。
次に、例えば、図4に図示の吐出流量F2を要求する出力指令が空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)から抽気空気圧縮機制御盤45aに入力された場合、IGV3の開度は、前記最小開度である20%に設定される。
従って、圧縮機1の流量はF3になる。
一方、吐出流量F3−F2の抽気空気が抽気空気ライン104a側にリサイクルされるように、リサイクル弁4の開度が設定される。
つまり、リサイクル弁4が開かれて、IGV3を通る過剰な抽気空気が前記リサイクル弁4を介して抽気空気ライン104a側に戻される。
この結果、ヘッダタンク供給ライン12に流れる抽気空気の流量は、要求された吐出流量F2となる。
次に、石炭ガス化複合発電システムがトリップし、抽気空気遮断信号が空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)から入力された場合について説明する。
なお、この場合、圧力設定器21において、供給圧力設定値SV2は図4に図示のようにサージコントロールライン上のP2に設定される。
抽気空気遮断時には、たとえば、図4に図示の吐出流量F4(ガス化炉51における最小流量から、酸素富化空気供給ライン105からの流量を引いたもの)を要求する出力指令が、空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)から抽気空気圧縮機制御盤45aに入力される。
この場合、IGV3の開度が前記最小開度である20%に設定されると、圧縮機1が前記サージラインdを越えたサージ域で運転されることになる。
この場合、図6に図示のように、リサイクル弁4によって抽気空気がリサイクルされるので、サージコントロールラインeでの運転が実行される。
なお、空気供給制御盤41(或いは、中央監視制御盤40)からの供給流量指令値SV1が変化する場合も、上述と同様に演算、処理することにより、設定値P1〜P2間でサージコントロールラインeを越えないように、弁操作値MV1が演算される。
また、IGV3だけでなく、リサイクル弁4も吐出圧力の制御に活用されるので、全ての運転状態(石炭ガス化複合発電システムのトリップ時、通常運転時等)において圧縮機1の吐出圧力の変動を抑制すること、つまり、吐出圧力の制御性を向上することができる。
しかも、弁操作補正値MV3が50%以上のときに、リサイクル弁4の吐出圧力に対する指令信号をゼロにしてIGV3のみによって吐出圧力を制御し、弁操作補正値MV3が50%未満のときに、IGV3を最小開度(20%)に維持して、リサイクル弁4のみによって吐出圧力を制御するので、つまり、IGV3とリサイクル弁4がスプリットレンジで作動されるので、このIGV3とリサイクル弁4による吐出圧力制御の干渉が回避される。
これに加えて、非線形弁開度関数発生器25により線形性のあるIGV3の制御が可能となるので、ガスタービン空気圧縮機57aからの抽気空気の状態が変化しても、適正に抽気空気量を制御できる。
図9に、本発明の第1の実施の形態に係る作動状態を示す。
図9に図示のものは、IGV開度指令値MV4と規格化された流量との関係のグラフである。
図9にから明らかなように、従来のものに比べて非線形性が改善されている。
(第2の実施の形態の抽気空気圧縮機の構成及び制御)
次に、図10〜図15に基づき、本発明の第2の実施の形態に係る抽気空気圧縮機の制御装置につき説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る作動状態を示す図である。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る抽気空気圧縮機64の構成図である。
図12は、図11の開度指令下限値演算器32における供給圧力設定値SV2/入口圧力計測値PV2比と開度指令下限値R2との関係を例示したグラフである。
図13は、図11のスプリット演算器33における供給圧力設定値SV2/入口圧力計測値PV2比とスプリット点の弁操作開度補正値R3との関係を例示したグラフである。
図14は、図11の調整流量関数発生器24における弁操作補正値MV3とIGV開度指令値MV4との関数を例示したグラフである。
図15は、図11のリサイクル弁開度関数発生器26における弁操作補正値MV3とリサイクル弁開度指令値MV5との関数を例示したグラフである。
図3〜図9に図示の本発明の第1の実施の形態に係る抽気空気圧縮機の制御装置と異なる点は、抽気空気圧縮機制御盤45bにおいて、図3に図示の弁開度演算部20aをフィードフォワード制御とフィードバック制御を行なう弁開度演算部20bにすると共に、弁下限値演算部30を設けた点にある。
その他の構成は、第1の実施の形態に係る抽気空気圧縮機の制御装置と同じである。
即ち、図11に図示のように、本発明の第2の実施の形態における抽気空気圧縮機64は、本発明の第1の実施の形態と同様に、圧縮機1、原動機2、IGV3、リサイクル弁4、逆止弁5、遮断弁6、ヘッダタンク7、ヘッダタンク圧力計8等を備えている。
これに加えて、圧縮機吸入ライン9には、入口抽気空気圧力計14が取り付けられている。
また、ヘッダタンク供給ライン12には、ヘッダタンク7に供給される抽気空気の供給量を計測しタンク供給流量計測値PV4を出力するヘッダタンク供給ライン流量計13が取り付けられている。
抽気空気ライン104bには、ガス化炉51へ供給される抽気空気の流量を計測しタンク出口側流量計測値PV3を出力するタンク出口側ライン流量計15が取り付けられている。
一方、抽気空気圧縮機制御盤45bは、弁開度演算部20b、弁下限値演算部30、調整流量関数発生器24、非線形弁開度関数発生器25、リサイクル弁開度関数発生器26、弁下限値演算部30を備えている。
先ず、弁開度演算部20bにつき説明する。
弁開度演算部20bには、本発明の第1の実施の形態における圧力設定器21、指令値関数発生器22、開度指令加算器23に加えて、加算器28、流量調節器29が設けられている。
なお、圧力設定器21には、供給圧力設定値SV2が空気供給制御盤41から入力され記憶されている。
圧力調節器27には、圧力設定器21から供給圧力設定値SV2が入力され、ヘッダタンク圧力計8から計測された供給圧力計測値PV1が入力される。
圧力調節器27では、供給圧力設定値SV2と供給圧力計測値PV1との偏差に基づきPI(比例、積分)演算処理が行われて次式により圧力操作値MV7が演算され、この圧力操作値MV7はフィードバック制御用の操作信号として加算器28に出力される。
圧力操作値MV7=K1・(SV2−PV1)+K2・∫(SV2−PV1)dt
加算器28では、この圧力操作値MV7とタンク出口側ライン流量計15から入力されたタンク出口側流量計測値PV3(フィードフォワード制御用)とが次式のごとく加算されて、圧力操作補正値MV8として流量調節器29に出力される。
圧力操作補正値MV8=MV7+K3・PV3
流量調節器29には、ヘッダタンク供給ライン流量計13からタンク供給流量計測値PV4(フィードフォワード制御用)も入力される。
流量調節器29では、圧力操作補正値MV8とタンク供給流量計測値PV4との偏差に基づきPI(比例、積分)演算処理が行われて操作増減値(フィードフォワード信号用)が演算される。
即ち、最終的に、圧力調節器27加算器28及び流量調節器29においては、次式により補正操作値MV2が演算値される。
補正操作値MV2=K3・(MV8−PV4)+K4・∫(MV8−PV4)dt
なお、K1〜K4は定数である。
このように、フィードフォワード制御とフィードバック制御の組合せによって即応性の高い圧力制御が可能となる。
流量調節器29で演算された補正操作値MV2は、開度指令加算器23に出力される。
そして、指令値関数発生器22、開度指令加算器23では、本発明の第1の実施の形態のものと同様の演算、処理が行なわれる。
以上、指令値関数発生器22、開度指令加算器23、圧力設定器21、圧力調節器27、加算器28、流量調節器29により、空気供給制御盤41からの供給流量指令値SV1、供給圧力設定値SV2、及びヘッダタンク圧力計8からの供給圧力計測値PV1に基づき弁操作補正値MV3を演算する弁開度演算部20bが構成されている。
次に、図12、図13に基づき、供給圧力設定値SV2を変更した場合の、後述する調整流量関数発生器24及びリサイクル弁開度関数発生器26における開度指令下限値及びスプリット点の変更(補正)につき説明する。
即ち、空気供給制御盤41からの供給圧力設定値SV2の変更指令に応じて、比較器31、開度指令下限値演算器32及びスプリット点演算器33により、流量調整開度下限値及びスプリット点を変化させるようになっている。
まず、比較器31には、入口抽気空気圧力計14から入口圧力計測値PV2が送信され、圧力設定器21から供給圧力設定値SV2が送信される。
そして、比較器31では、供給圧力設定値SV2と入口圧力計測値PV2とが比較(除算)される。
この演算結果である供給圧力設定値/入口圧力計測値比R1(R1=SV2/PV2)は、開度指令下限値演算器32及びスプリット点演算器33に出力される。
開度指令下限値演算器32では、図12に例示する関数に基づいて、供給圧力設定値/入口圧力計測値比R1に応じて増加する開度指令下限値R2が演算される。
この関数は、例えば、供給圧力設定値/入口圧力計測値比R1が2.4、3.6、3.8のときに、開度指令下限値R2が各々40%(=y1)、90%(=y2)、100%(=y3)となるような関数である。
なお、この関数は、変曲点y2にて折れ曲がる折れ線或いは、点y1、y2、y3を通る多項式近似曲線の関数である。
演算された開度指令下限値R2(y1〜y2〜y3)は、調整流量関数発生器24に送信される。
スプリット点演算器33では、図13に例示する関数に基づいて、供給圧力設定値/入口圧力計測値比R1に応じて増加するスプリット点R3が演算される。
この関数は、例えば、供給圧力設定値/入口圧力計測値比R1が2.4、3.6、3.8のときに、スプリット点R3が各々50%(=x1)、75%(=x2)、95%(=x3)となるような関数である。
なお、この関数は、変曲点x2にて折れ曲がる折れ線或いは、点x1、x2、x3を通る多項式近似曲線の関数である。
演算されたスプリット点R3(x1〜x2〜x3)は、調整流量関数発生器24及びリサイクル弁開度関数発生器26に送信される。
上述のごとく、調整流量関数発生器24には、弁開度演算部20bの開度指令加算器23から弁操作補正値MV3が送信され、開度指令下限値演算器32から開度指令下限値R2が送信され、スプリット点演算器33からスプリット点R3が送信される。
そして、調整流量関数発生器24では、図14に例示する関数に基づいて、弁操作補正値MV3、開度指令下限値R2、スプリット点R3によりIGV開度指令値MV4が演算されて、IGV開度指令値MV4は非線形弁開度関数発生器25に出力される。
図14に例示する関数では、スプリット点がS1(x1=50%、y1=40%)の場合には、弁操作補正値MV3が0%から50%(=x1)になるまでは、IGV開度指令値MV4は50%(=y1)を保持し、弁操作補正値MV3が50%(=x1)から増大するに伴って、IGV開度指令値MV4は50%(=y1)から100%(スプリット点S3)まで直線的に増加する。
また、スプリット点がS2(x2=75%、y2=90%)の場合には、弁操作補正値MV3が0%から75%(=x2)になるまでは、IGV開度指令値MV4は90%(=y2)を保持し、弁操作補正値MV3が75%(=x2)から増大するに伴って、IGV開度指令値MV4は90%(=y2)から100%(スプリット点S3)まで直線的に増加する。
なお、スプリット点(S1〜S2〜S3)は、点S2(x2=70%、y2=50%)にて折れ曲がる折れ線上或いは、点S1(x1=50%、y1=40%)、S2(x2=75%、y2=90%)、S3(x3=95%、y3=100%)を通る多項式近似曲線上を移動する。
非線形弁開度関数発生器25では、本発明の第2の実施の形態のものと同様に、図7に図示のような予め設定、或いは記憶された補正関数により、IGV開度指令補正値MV6が演算される。
そして、非線形弁開度関数発生器25にて演算されたIGV開度指令補正値MV6によりIGV3が制御される。
開度指令下限値R2がIGV開度指令値MV4として出力されると、非線形弁開度関数発生器25にて演算されることで、流量調整開度下限値となり、供給圧力設定値(SV2)/入口圧力計測値(PV2)比R1との関係は、図10に例示したようになる。
一方、リサイクル弁開度関数発生器26には、弁開度演算部20bの開度指令加算器23から弁操作補正値MV3が入力され、スプリット点演算器33からスプリット点R3が入力される。
そして、リサイクル弁開度関数発生器26では図15に例示する関数に基づいて、弁操作補正値MV3が、0%からスプリット点R3(x1=50%〜x2=75%〜x3=95%)になるまではリサイクル弁4開度を100%から0%まで直線的に減少し、弁操作補正値MV3がスプリット点R3以上の時にリサイクル弁4開度を0%に保持するリサイクル弁開度指令値MV5が算出される。
算出されたリサイクル弁開度指令値MV5により、リサイクル弁4が制御される。
このようにして、供給圧力設定値SV2が大きくなるに従い(入口圧力計測値PV2が一定の場合)或いは、入口圧力計測値PV2が小さくなるに従い(供給圧力設定値SV2が一定の場合)、更には供給圧力設定値SV2と入口圧力計測値PV2との比である供給圧力設定値/入口圧力計測値比R1が大きくなるに従い(供給圧力設定値SV2及び入口圧力計測値PV2共に変化)、スプリット点を50%よりも大きくする(変化させる)ことにより、スプリット点は、リサイクル弁4の動特性等を勘案して、それらの制御性が向上するように適宜設定されるため、圧縮機1のIGV3(流入量調整手段)及びリサイクル弁4の開度を、サージングを起こすことなく精度の高い、エネルギー・石油化学プラントプラント等の状況に応じた圧力制御が可能になる。
これに加えて、第1の実施の形態の抽気空気圧縮機のものと同様に、非線形弁開度関数発生器25により線形性のあるIGV3の制御が可能となるので、ガスタービン空気圧縮機57aからの抽気空気が変化しても、適正に抽気空気量を制御できる。
なお、上述の抽気空気圧縮機64の制御装置は、石炭ガス化発電システムの抽気空気の圧縮、圧送に限定されるものではなく、その他の圧縮性の各種の気体に適用可能である。
また、本発明の第1の実施の形態における抽気空気圧縮機制御盤45aに、第2の実施の形態における弁下限値演算部30を組み込んでも良い。
本発明の各実施の形態に係る圧縮機の制御装置を採用した石炭ガス化複合発電システムの全体の構成図である。 図1の石炭ガス化複合発電システムの制御装置の概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る抽気空気圧縮機64の構成図である。 図3の指令値関数発生器22における供給流量指令値SV1と供給圧力設定値SV2との関係を弁操作値MV1をパラメータとして例示した特性図である。 図3の指令値関数発生器22における供給流量指令値SV1と弁操作値MV1との関係を例示したグラフである。 図3の調整流量関数発生器24における弁操作補正値MV3とIGV開度指令値MV4との関数を例示したグラフである。 非線形開度関数発生器25におけるIGV開度指令値MV4とIGV開度指令補正値MV6との関係を例示したグラフである。 図3のリサイクル弁開度関数発生器26における弁操作補正値MV3とリサイクル弁開度指令値MV5との関数を例示したグラフである。 本発明の第1の実施の形態における作動状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る作動状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る抽気空気圧縮機64の構成図である。 図11の開度指令下限値演算器32における供給圧力設定値SV2/入口圧力計測値PV2比と開度指令下限値R2との関係を例示したグラフである。 図11のスプリット演算器33における供給圧力設定値SV2/入口圧力計測値PV2比とスプリット点の弁操作開度補正値R3との関係を例示したグラフである。 図11の調整流量関数発生器24における弁操作補正値MV3とIGV開度指令値MV4との関数を例示したグラフである。 図11のリサイクル弁開度関数発生器26における弁操作補正値MV3とリサイクル弁開度指令値MV5との関数を例示したグラフである。 従来の圧縮機の制御装置の概略図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 原動機
3 IGV
4 リサイクル弁
5 逆止弁
6 遮断弁
7 ヘッダタンク
8 ヘッダタンク圧力計
9 圧縮機吸入ライン
10 圧縮機吐出ライン
11 リサイクルライン
12 ヘッダタンク供給ライン
13 ヘッダタンク供給ライン流量計
14 入口抽気空気圧力計
15 タンク出口側ライン流量計
20a、20b 弁開度演算部
21 圧力設定器
22 指令値関数発生器
23 開度指令加算器
24 調整流量関数発生器
25 非線形弁開度関数発生器
26 リサイクル弁開度関数発生器
27 圧力調節器
28 加算器
29 流量調節器
30 弁下限値演算部
31 比較器
32 開度指令下限値演算器
33 スプリット点演算器
40 中央監視制御盤
41 空気供給制御盤
42 タービン制御盤
43a〜43d 圧縮機制御盤
44a〜44d 弁制御盤
45a、45b 抽気空気圧縮機制御盤
46 原料炭粉砕機制御盤
51 ガス化炉
51a アニュラス部
52 生成ガス冷却器
53 サイクロン
54 ポーラスフィルタ
55 脱塵装置
56 脱硫装置
57 ガスタービン
57a ガスタービン空気圧縮機
57b 燃焼部
57c 発電機
58 微粉炭供給装置
59、60 再生熱交換器
61 排熱回収ボイラ
62 蒸気タービン
62a 発電機
62b 冷却器
62c 復水ポンプ
63 空気分離装置
64 抽気空気圧縮機
65 原料用空気圧縮機
66 窒素圧縮機
67 酸素圧縮機
68 高圧窒素ガス圧縮機
70〜72 窒素制御弁
73 酸素制御弁
74 抽気空気制御弁
75〜80 流量計
81 制御弁
101 原料炭供給ライン
102 微粉炭搬送ライン
103 可燃性ガス供給ライン
104a、104b 抽気空気ライン
105 酸素富化空気供給ライン
106 窒素供給ライン
107 ガス化剤供給ライン
108 圧送空気ライン
109 スラグ排出ライン
110 加圧ライン
111 蒸気排出ライン
112 復水蒸発ライン
113 チャー供給ライン
114 窒素ガス付加ライン
R1 供給圧力設定値/入口圧力計測値比
R2 開度指令下限値
R3 スプリット点
SV1 供給流量指令値
SV2 供給圧力設定値
MV1 弁操作値
MV2 補正操作値
MV3 弁操作補正値
MV4 IGV開度指令値
MV5 リサイクル弁開度指令値
MV6 IGV開度指令補正値
MV7 圧力操作値
MV8 圧力操作補正値
PV1 供給圧力計測値
PV2 入口圧力計測値
PV3 タンク出口側流量計測値
PV4 タンク供給流量計測値

Claims (3)

  1. 圧縮機と、前記圧縮機の吸入側に配設されたIGVと、前記圧縮機の吐出側と吸入側とを接続するリサイクルラインと、前記リサイクルラインに設けられたリサイクル弁とを有する圧縮機の制御装置において、
    前記圧縮機への供給流量指令値、供給圧力設定値、前記圧縮機の下流側に接続されたヘッダタンクの圧力を計測するヘッダタンク圧力計により計測された供給圧力計測値に基づき弁操作補正値を演算する弁開度演算部と、
    前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信して、前記弁操作補正値が所定のスプリット点以上であるときに前記弁操作補正値の増大に伴って増加し、前記スプリット点以下のときに所定の流量調整開度下限値とするIGV開度指令値を演算する調整流量関数発生器と、
    前記調節流量関数発生器から前記IGV開度指令値を入力して、前記IGV開度指令値と前記圧縮機を実際に流れる流量が比例関係となるように、前記IGVの開度を制御するための前記IGV開度指令補正値を演算する非線形弁開度関数発生器と、
    前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信し、前記弁操作補正値が所定のスプリット点未満のときに前記弁操作補正値の増大に伴って減少するリサイクル弁開度指令値を演算し、前記リサイクル弁の制御信号として出力するリサイクル弁開度関数発生器と、
    を備えたことを特徴とする圧縮機の制御装置。
  2. 圧縮機と、前記圧縮機の吸入側に配設されたIGVと、前記圧縮機の吐出側と吸入側とを接続するリサイクルラインと、前記リサイクルラインに設けられたリサイクル弁とを有する圧縮機の制御装置において、
    前記圧縮機への供給流量指令値、供給圧力設定値、前記圧縮機の下流側に接続されたヘッダタンクの圧力を計測するヘッダタンク圧力計により計測された供給圧力計測値に基づき弁操作補正値を演算する弁開度演算部と、
    前記供給圧力設定値と前記圧縮機の下流側の圧力を計測する入口抽気空気圧力計により計測された入口圧力計測値との比である供給圧力設定値/入口圧力計測値比を演算する比較器と、
    前記比較器から供給圧力設定値/入口圧力計測値比を受信して、供給圧力設定値/入口圧力計測値比に応じて増加する開度指令下限値を演算する開度指令下限値演算器と、
    前記比較器から供給圧力設定値/入口圧力計測値比を受信して、供給圧力設定値/入口圧力計測値比に応じて増加するスプリット点を演算するスプリット点演算器と、
    前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信し、前記開度指令下限値演算器から前記開度指令下限値を受信し、前記スプリット点演算器から前記スプリット点を受信すると共に、前記弁操作補正値が前記スプリット点以上であるときに弁操作補正値の増大に伴って増加し、前記スプリット点以下のときに前記開度指令下限値とするIGV開度指令値を演算する調整流量関数発生器と、
    前記調節流量関数発生器から前記IGV開度指令値を入力して、前記IGV開度指令値と前記圧縮機を実際に流れる流量が比例関係となるように、前記IGVの開度を制御するための前記IGV開度指令補正値を演算する非線形弁開度関数発生器と、
    前記弁開度演算部から前記弁操作補正値を受信し、前記スプリット点演算器から前記スプリット点を受信すると共に、前記弁操作補正値が前記スプリット点未満のときに前記弁操作補正値の増大に伴って減少するリサイクル弁開度指令値を演算し、前記リサイクル弁の制御信号として出力するリサイクル弁開度関数発生器と、
    を備えたことを特徴とする圧縮機の制御装置。
  3. 化石燃料とガス化剤を接触させて可燃性ガスを生成するガス化炉と、
    可燃性ガスの燃焼によりタービンを回転させて発電するガスタービンと、
    前記ガスタービンにより駆動されるガスタービン空気圧縮機から一部抽気された空気を、上記ガス化炉にガス化剤として供給する抽気空気ラインと、
    大気を導入する原料用空気圧縮機と、
    前記原料用空気圧縮機に接続された空気分離装置と、
    前記空気分離装置において分離された窒素の一部を上記ガス化炉に導入し、残りの窒素を上記ガス化炉と上記ガスタービンの間のシステム系内へ導入する窒素供給ラインと、
    分離された酸素を上記抽気空気ラインに混合する酸素富化空気供給ラインとを有する石炭ガス化発電システムにおいて、
    前記抽気空気ラインに請求項1又は2に記載の圧縮機の制御装置を備えたことを特徴とする石炭ガス化発電システム。
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