JP2008025379A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Masachika Yasuda
正力 安田
Tsuneaki Aoki
恒明 青木
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Abstract

【課題】動作速度を高速化することができる、外形の長さが変化可能な変形部材を、変形部材の損傷を防止しながら用いることができる技術を提供する。
【解決手段】バルブシート32は、燃料噴射孔32dを有している。燃料噴射孔32dは、バルブ41の当接面43aがバルブシート32のシール面32bに当接することによって閉じられる。スプリング56の弾性力は、燃料噴射孔32dが閉じる閉方向にバルブ41が移動するように作用する。磁歪素子52が伸長すると、バルブ41は、スプリング56の弾性力に抗して、燃料噴射孔32dが開く方向に移動する。バルブ41と磁歪素子52との間には、皿バネ53が弾性圧縮された状態で配設されている。皿バネ53の弾性力によって、バルブ41と磁歪素子52が当接する際の衝撃が吸収される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関等に好適に用いることができる燃料噴射弁に関する。
従来、内燃機関等の燃料噴射弁として、ソレノイドコイルとスプリングを有する電磁式燃料噴射弁が用いられている。この電磁式燃料噴射弁では、燃料噴射孔を開閉するバルブに作用する電磁力とスプリングの弾性力によって、バルブが閉方向あるいは開方向に移動するように構成されている。バルブに作用する電磁力の制御は、ソレノイドコイルへの通電を制御することによって行われる。
ところで、近年、燃料噴射弁の動作速度の高速化に対する要望が高まっている。そこで、動作速度が速い磁歪素子あるいは圧電素子を用いた燃料噴射弁が開発されている。(特許文献1参照)
従来の磁歪素子を用いた燃料噴射弁では、バルブは、磁歪素子の長さの変化とスプリングの弾性力によって閉方向あるいは開方向に移動する。すなわち、磁歪素子に磁界を印加することによって磁歪素子を伸ばし(伸長し)、磁歪素子の伸びによってバルブを開方向に移動させる。そして、磁歪素子への磁界の印加を停止することによって磁歪素子を縮ませ(収縮させ)、スプリングの弾性力によってバルブを閉方向に移動させる。
また、圧電素子を用いた燃料噴射弁では、バルブは、圧電素子の長さの変化とスプリングの弾性力によって閉方向あるいは開方向に移動する。すなわち、圧電素子に電圧を印加することによって圧電素子を伸ばし(伸長し)、圧電素子の伸びによってバルブを開方向に移動させる。そして、圧電素子への電圧の印加を停止することによって圧電素子を縮ませ(収縮させ)、スプリングの弾性力によってバルブを閉方向に移動させる。
特開平9−310654号公報
従来の磁歪素子あるいは圧電素子を用いる燃料噴射弁では、磁歪素子あるいは圧電素子が伸びている状態(伸長している状態)から縮んだ状態(収縮状態)に変化した場合、バルブはスプリングの弾性力によって移動する。
ここで、バルブを閉方向に移動させるスプリングの復元速度は、磁歪素子あるいは圧電素子が縮む速度(収縮速度)より遅い。このため、磁歪素子への磁界の印加が停止すると、磁歪素子が縮む(収縮する)ことによってバルブと磁歪素子との当接が解除され、バルブと磁歪素子の間に間隙が発生する。そして、その後、スプリングの弾性力によってバルブが閉方向に移動し、バルブと磁歪素子が当接する。圧電素子への電圧の印加が停止した場合も同様に動作する。
このように、バルブと磁歪素子の間に間隙が発生している状態で、バルブと磁歪素子あるいはバルブと圧電素子が当接すると、バルブと磁歪素子あるいはバルブと圧電素子に衝撃力が発生する。そして、この衝撃力によって、磁歪素子あるいは圧電素子が損傷する虞がある。この衝撃力は、バルブと磁歪素子との間あるいはバルブと圧電素子との間の間隙の長さが長いほど大きい。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、動作速度を高速化することができる、外形の長さが変化可能な変形部材(変形素子)を、変形部材の損傷を防止しながら用いることができる技術を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための本発明は、以下に示す構成を備えている。なお、本発明の燃料噴射弁は、種々の内燃機関の燃料噴射弁として使用可能である。
本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの燃料噴射弁である。
本発明の燃料噴射弁は、ボディ、バルブシート、バルブ、第1の弾性部材、変形部材、第2の弾性部材を備えている。ボディは、燃料通路を有している。一般的に、ボディは、複数の部材により構成される。また、燃料通路も、複数の部材によって形成される。バルブシートとバルブは、燃料通路に配設される。バルブシートは燃料噴射孔を有しており、バルブは、燃料噴射孔を閉じる閉方向あるいは燃料噴射孔が開く開方向に移動可能に配設されている。典型的には、バルブシートは、シール面を有し、バルブは、シール面に当接可能な当接面を有している。また、バルブは、燃料通路を形成する壁面に沿って移動する。そして、バルブが閉方向に移動してバルブの当接面とバルブシートのシール面が当接することによって燃料噴射孔が閉じる。一方、バルブが開方向に移動してバルブの当接面とバルブシートのシール面との当接が解除されることによって燃料噴射孔が開く。
第1の弾性部材は、弾性力を発生する。第1の弾性部材としては、典型的にはスプリングが用いられる。変形部材は、剛性を有し、外形の長さが変化可能である。変形部材としては、例えば、磁界の変化によって長さが変化する(伸縮する)磁歪素子や電圧の変化によって長さが変化する(伸縮する)圧電素子が用いられる。第1の弾性部材と変形部材は、第1の弾性部材の弾性力と変形部材の長さの変化によって、バルブが閉方向あるいは開方向に移動するように配設される。典型的には、第1の弾性部材と変形部材によって押圧した状態でバルブを挟持し、変形部材の長さの変化によって、第1の弾性部材が圧縮される方向あるいは第1の弾性部材が復元する方向にバルブが移動するように、第1の弾性部材と変形部材が配設される。第1の弾性部材や変形部材としては種々の構造のものを用いることができる。第1の弾性部材と変形部材の配設位置は、適宜選択することができる。第1の弾性部材の弾性力や変形部材の長さの変化量(伸縮量)は、適宜選択することができる。
変形部材の長さの変化量と第1の弾性部材の弾性力によってバルブを閉方向あるいは開方向に移動させる場合、第1の弾性部材の復元速度が変形部材の伸縮速度(伸長速度あるいは収縮速度)より遅いと、バルブと変形部材の間に間隙が発生する。バルブと変形部材との間に間隙が発生すると、間隙の消滅時にバルブと変形部材に衝撃力が発生する虞がある。
本発明では、このような間隙が発生するのを防止するために第2の弾性部材が設けられている。第2の弾性部材としては、弾性力を発生する弾性部材、例えば、ゴムやスプリング等、好適には皿バネが用いられる。第2の弾性部材としては、第1の弾性部材の復元速度より速い復元速度を有する弾性部材を用いるのが好ましい。
第2の弾性部材は、バルブと変形部材との間あるいはバルブとボディとの間に、第1の弾性部材の復元速度の遅れによってバルブと変形部材との間に発生する間隙を抑制するように、弾性圧縮された状態で配設される。第2の弾性部材は、第1の弾性部材と変形部材によってバルブを押圧する力が通常の範囲である時には殆ど弾性を有していない状態(剛性を有する状態)となり、通常の範囲より低下した時に弾性を有する状態となる弾性部材を用いるのが好ましい。バルブとボディとの間に配設する態様としては、燃料通路を形成する壁面に沿って摺動可能な摺動面に対して、変形部材が配設されている側に配設する態様と、変形部材が配設されている側と反対側に配設する態様を用いることができる。第2弾性部材がバルブと変形部材との間、あるいは、摺動面に対して、変形部材が配設されている側で、バルブとボディとの間に配設されている場合には、バルブと変形部材との間あるいはバルブとボディとの間において第2の弾性部材が復元することにより、バルブと変形部材との間あるいはバルブとボディとの間に間隙が発生するのを抑制することができる。また、摺動面に対して、変形部材が配設されている側と反対側で、バルブとボディとの間に第2の弾性部材が配設されている場合には、第2の弾性部材の復元によってバルブが変形部材の方向に移動することにより、バルブとボディとの間に間隙が発生するのが抑制される。
なお、第2の弾性部材がバルブと変形部材との間に配設されている場合には、第2の弾性部材とバルブとの当接時の衝撃力を効果的に抑制することができる。
本発明では、バルブと変形部材との間あるいはバルブとボディの間に間隙が発生する場合、第2の弾性部材の弾性力によって第2の弾性部材が復元することにより、あるいは、第2の弾性部材の復元によってバルブが移動することにより、間隙の発生が抑制される。
本発明では、動作速度が速い、外形の長さが変化可能な変形部材を用いているため、動作速度を高速化することができる。また、バルブと変形部材との間の間隙あるいはバルブとボディとの間の間隙の発生は第2の弾性部材によって抑制することができる。これにより、バルブが変形部材に当接する際の衝撃力を低減することができ、変形部材の損傷を防止することができる。
本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの燃料噴射弁である。
本発明では、第1の弾性部材としてスプリングが用いられ、変形部材として、磁界の印加の制御によって長さが変化する(伸縮する)磁歪素子あるいは電圧の印加の制御によって長さが変化する(伸縮する)圧電素子が用いられている。磁歪素子の長さの変化方向や変化量あるいは圧電素子の長さの変化方向や変化量は適宜選択することができる。磁界印加時時の磁歪素子の長さの変化方向や電圧印加時の圧電素子の長さの変化方向に応じて、第1の弾性部材や変形部材の配設態様が決定される。
第1の弾性部材と変形部材は、好ましくは、第1の弾性部材の弾性力が、バルブが閉方向に移動するように作用し、変形部材が伸びる(伸長する)ことによってバルブが開方向に移動し、変形部材が縮む(収縮する)ことによってバルブが閉方向に移動するように配設される。例えば、磁歪素子への磁界の印加によって磁歪素子が伸長(あるいは、圧電素子への電圧の印加によって圧電素子が伸長)すると、磁歪素子の伸長(あるいは、圧電素子の伸長)による力が第1の弾性部材の弾性力に抗してバルブに加わり、バルブは開方向に移動する。また、磁歪素子への磁界の印加の停止によって磁歪素子が収縮する(あるいは、圧電素子への電圧の印加の停止によって圧電素子が収縮する)と、第1の弾性部材の弾性力によって、バルブは閉方向に移動する。この場合、第1の弾性部材の弾性力が、バルブが閉方向に移動するように作用するため、信頼性が向上する。また、変形部材の伸長によってバルブが開方向に移動するため、バルブの移動速度を効果的に速めることができる。
本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの燃料噴射弁である。
本発明では、第2の弾性部材として皿バネが用いられている。
動作速度の高速化の観点からは、第2の弾性部材は、第1の弾性部材と変形部材によってバルブを押圧する力が通常の範囲である時には殆ど弾性を有していない状態(剛性を有する状態)となり、通常の範囲より低下した時に弾性を有する状態となる弾性部材を用いるのが好ましい。
第2の弾性部材として皿バネを用いることにより、このような特性を有する第2の弾性部材を、大きな配置スペースを要することなく配設することができる。したがって、変形部材とバルブとの当接による衝撃力を抑制することができる燃料噴射弁を安価で小型に製造することができる。
本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの燃料噴射弁である。
本発明では、燃料通路とボディとの間に変形部材を配設している。燃料通路とボディとの間に変形部材を配設する態様には、燃料通路とボディの一部の間に変形部材を配設する態様が含まれる。典型的には、燃料通路を形成する内周面を有する、筒状に形成された変形部材が、筒状に形成されたボディの内側に挿入される。
本発明では、ボディの内側に変形部材を配置するため、組み付けが容易である。
本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの燃料噴射弁である。
本発明では、燃料通路と変形部材の間にボディが配設されている。燃料通路と変形部材の間にボディを配設する態様には、ボディの一部を配設する態様が含まれる。
本発明では、変形部材が燃料通路に面していないため、変形部材が欠けた場合でも、破片が燃料に混入することがない。
本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの燃料噴射弁である。
本発明では、バルブとボディの間に、燃料通路をシールするシール部材が配設されている。シール部材は、燃料流入側と燃料流出側に配設される。例えば、燃料通路を形成する壁面に沿って摺動可能な摺動面に対して燃料流入側及び燃料流出側の箇所にシール部材が配設される。シール部材としては、バルブの移動に追従することができるものを用いる。好適には、ゴム製のシール部材が用いられる。
本発明では、燃料通路のシールを、簡単に確実に行うことができる。また、シール部材によって、バルブと変形部材との当接による衝撃力を低減することもできる。
なお、燃料通路と変形部材の間にボディを配設する構成と、バルブとボディの間にシール部材を配設する構成を組み合わせることによって、変形部材の破片が燃料に混入するのを防止する効果が格段に高まる。
請求項1〜6に記載の技術を用いることによって、動作速度を高速化することができる、長さが変形可能な変形部材を、変形部材の損傷を防止しながら用いることができる。これにより、信頼性が高く、高速で動作する燃料噴射弁を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施の形態の燃料噴射弁10を、図1〜図4を用いて説明する。図1は、バルブが、燃料噴射孔を閉じる閉方向(図1、図2では、下方向)に移動した時における、燃料噴射弁10の縦断面図である。図2は、バルブが、燃料噴射孔を開く開方向(図1、図2では、上方向)に移動した時における、燃料噴射弁10の縦断面図である。図3は、図1にIIIで示す要部の拡大図である。図4は、図2にIVで示す要部の拡大図である。
図1、図2では、燃料は上方から下方に流れる。以下では、燃料が流れる方向に対して上流側(図1の上側)を「燃料流入側」あるいは「流入側」といい、燃料が流れる方向に対して下流側(図1の下側)を「燃料流出側」あるいは「流出側」という。
第1の実施の形態の燃料噴射弁10は、概略すると、本体部20、シート部30、可動部40、駆動部50により構成されている。
本体部20は、第1ボディ21、第2ボディ22、第3ボディ23、コネクタ25により構成されている。第1ボディ21、第2ボディ22、第3ボディ23、コネクタ25は、筒状に形成されている。第1ボディ21及び第2ボディ22は、磁性材料により形成され、第3ボディ23は、非磁性材料により形成されている。
第3ボディ23は、第1ボディ21より内側に配置され、第2ボディ22は、第1ボディ21及び第3ボディ23より燃料流入側に配置されている。コネクタ25は、第2ボディ22より燃料流入側に配置されている。第1ボディ21、第2ボディ22、第3ボディ23、コネクタ25は、圧入、溶接等の方法で組み付けられる。第2ボディ22の内周面22aによって燃料通路22bが形成され、コネクタ25の内周面によって燃料通路25aが形成されている。
シート部30は、シートボディ31、バルブシート32、プレート33により構成されている。
シートボディ31は、筒状に形成されており、第1ボディ21及び第3ボディ23より燃料流出側に配設されている。バルブシート32は、底を有する筒状に形成され、圧入等によってシートボディ31の内周面に挿入される。バルブシート32の底部には、シール面32bと燃料噴射孔32dが形成されている。また、バルブシート32の内周面32aによって燃料通路32cが形成されている。プレート33は、燃料噴射孔33aと燃料噴射口33bが形成されており、バルブシート32の燃料流出側の端面に取り付けられる。プレート33がバルブシート32に取り付けられた状態では、バルブシート32の燃料噴射孔32dはプレート33の燃料噴射孔33aと連通される。これにより、燃料は、燃料通路32cから、バルブシート32の燃料噴射孔33d、プレート33の燃料噴射孔33a及び燃料噴射口33bを介して噴射可能である。
可動部40は、バルブシート32の燃料噴射孔32dを開閉するバルブ41により構成されている。バルブ41は、燃料通路22b、52a内に移動可能に配設されている。バルブ41は、バルブボディ42と、バルブボディ42より燃料流出側に配置されるシール部43と、バルブボディ42より燃料流入側に配置される支持部44を有している。
シール部43には、バルブシート32のシール面32bと対向する箇所に当接面43aが形成されているとともに、バルブシート32の内周面32aに沿って摺動可能な摺動面43bが形成されている。
支持部44には、第2ボディ22の内周面22aに沿って摺動可能な摺動面44aが形成されている。また、燃料流入口44cと燃料流出口44dの間に連通している燃料通路44bが形成されている。また、支持部44には、燃料流入側に流入側当接面44eが形成され、燃料流出側に流出側当接面44fが形成されている。
これにより、バルブ41は、シール部43の摺動面43bがバルブシート32の内周面32aと当接し、支持部44の摺動面44aが第2ボディ22の内周面22aに当接した状態で、内周面32a、22aに沿って移動可能である。すなわち、バルブ41は、軸方向に沿って本体部20に対して相対移動可能である。
なお、バルブシート32の燃料噴射孔32dは、バルブ41の当接面43aがバルブシート32のシール面32bに当接することによって閉じ、当接が解除されることによって開く。したがって、以下では、バルブ41の当接面43aがバルブシート32のシール面32bに当接する方向(図1、図2では下方向)を「燃料噴射孔を閉じる閉方向」あるいは「閉方向」と言い、バルブ41の当接面43aとバルブシート32のシール面32bとの当接が解除される方向(図1、図2では上方向)を「燃料噴射孔が開く開方向」あるいは「開方向」と言う。
駆動部50は、バルブ41を開方向あるいは閉方向に駆動する駆動力を発生する。駆動部50は、磁歪素子52とスプリング56を有している。磁歪素子52は、剛性を有し、磁界の印加によって長さが変化可能(伸縮可能)である。スプリング56は、弾性力を発生可能である。本実施の形態では、バルブ41は、概略、磁歪素子52の軸方向に沿った長さの変化とスプリング56の軸方向に沿って作用する弾性力によって閉方向あるいは開方向に移動する。
磁歪素子52は、筒状に形成されており、第3ボディ23の内周面に取り付けられる。バルブシート32の燃料流入側には、スペーサ51が配設されている。そして、磁歪素子52は、磁歪素子52の流出側端面52cがスペーサ51の流入側端面と当接するように配設される。スペーサ51によって、磁歪素子52の軸方向の位置が調整される。これにより、磁界の印加あるいは磁界の印加の停止によって磁歪素子52が伸縮する場合には、磁歪素子52の流出側端面52cを固定端、流入側端面52bを可動端とし、流入側端面52bの位置が軸方向に沿って(閉方向あるいは開方向に)移動する。
磁界が印加された時あるいは磁界の印加が停止した時の磁歪素子52の長さの変化方向は適宜選択することができる。本実施の形態では、磁界が印加された時には磁歪素子52が伸び(伸長し)、磁界の印加が停止した場合には磁歪素子52が縮む(収縮する)特性を利用している。
なお、磁歪素子52の内周面によって燃料通路52aが形成されている。バルブ41は、燃料通路52a内に移動可能に配設される。
また、磁歪素子52の流入側端面52bと、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fとの間には、スプリング56の復元速度の遅れによって磁歪素子52とバルブ41との間に間隙が発生するのを抑制するための弾性部材が、弾性変形された状態で配設される。磁歪素子52とバルブ41との間に配設する弾性部材としては、スプリング56の復元速度より速い復元速度を有する弾性部材を用いるのが好ましい。本実施の形態では、磁歪素子52とバルブ41の間に、皿バネ53が、弾性変形(弾性圧縮)された状態で配設されている。
コネクタ25の内周面には、スプリングアジャスタ55が、圧入等によって取り付けられる。スプリングアジャスタ55は、軸方向に直角な断面形状が略C字形状あるいは筒状等に形成されている。スプリングアジャスタ55の内周面によって燃料通路55aが形成されている。
そして、バルブ41の支持部44の流入側当接面44eとスプリングアジャスタ55の間に、スプリング56が、圧縮された状態(弾性変形された状態)で配設される。スプリング56の圧縮状態(弾性力)は、スプリングアジャスタ55の取付位置を調整することによって調整することができる。
また、磁歪素子52の長さを変化させる(伸縮させる)ために、磁歪素子52への磁界の印加あるいは磁界の印加を停止するコイル58が設けられている。コイル58は、第1ボディ21、第2ボディ22、第3ボディ23の間に配設されるコイルボビン57に巻かれている。コイル58には、コイル58に電流を供給するための電力線59が接続されている。この電力線59を介してコイル58に電流が印加されると、磁歪素子52に磁界が印加され、磁歪素子52が伸びる(伸長する)。一方、コイル58への電流の供給が停止されると、磁歪素子52への磁界の印加が停止され、磁歪素子52が縮む(収縮する)。電力線59を介するコイル58への電流の供給の制御は、外部に設けられている制御回路(図示省略)によって行われる。
なお、コネクタ56の燃料通路25aの燃料流入側の位置には、フィルタ60が取り付けられている。
本実施の形態では、本体部20が本発明の「ボディ」に対応し、燃料通路22b等が本発明の「燃料通路」に対応し、バルブシート32が本発明の「バルブシート」に対応し、バルブ41が本発明の「バルブ」に対応し、スプリング56が本発明の「第1の弾性部材」に対応し、磁歪素子52が本発明の「変形部材」に対応し、皿バネ53が本発明の「第2の弾性部材」に対応する。
以上のように構成されている第1の実施の形態の燃料噴射弁10では、バルブ41は、磁歪素子52の長さの変化とスプリング56の弾性力によって、閉方向あるいは開方向に移動する。
また、磁歪素子52が縮む(収縮する)時に、スプリング56の復元速度の遅れによって磁歪素子52とバルブ41の間に間隙が発生する虞がある。第1の実施の形態では、磁歪素子52とバルブ41の間に配設されている皿バネ53によって、磁歪素子52とバルブ41の間に間隙が発生するのが抑制される。
次に、第1の実施の形態の燃料噴射弁の動作を説明する。
コイル58に電流が供給されていない時には、コイル58から磁界が発生していないため、図1、図3に示すように、磁歪素子52の長さは通常状態の長さである。これにより、バルブ41は、スプリング56の弾性力によって閉方向に移動し、バルブ41のシール部43の当接面43aがバルブシート32のシール面32bに当接した位置で停止している。
この時、バルブシート32の燃料噴射孔32dが閉じられるため、燃料噴射口33bから燃料は噴射されない。
また、皿バネ53の第1端面(流入側端面)53aと第2端面(流出側端面)53bは、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bによって押圧されている。
図1、図3に示す状態で、コイル58に電流が供給されると、コイル58から磁界が発生する。これにより、磁歪素子52に磁界が印加されるため、磁歪素子52が伸びる(伸長する)。磁歪素子52は、流出側端面52cが固定されているため、流入側端面52bの位置が、スプリング56の弾性力に抗して、開方向(図1、図3で上方向)に移動する。これにより、バルブ41は、開方向に移動する。この場合、皿バネ53の第1端面(流入側端面)53aと第2端面(流出側端面)53bは、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bによって押圧された状態のままである。バルブ41の当接面43aとバルブシート32のシール面32bとの当接が解除されると、燃料噴射孔32dが開き、燃料通路32cから燃料噴射孔32d、33aを介して燃料噴射口33bから燃料が噴射される。
そして、図2、図4に示すように、バルブ41は、磁歪素子52の伸びが停止した位置に停止する。この状態では、バルブシート32の燃料噴射孔32dが開いている。なお、バルブ41の流入側端面がストッパ(例えば、コネクタ25の流出側端面)に当接した位置でバルブの開方向の移動を停止させるように構成することもできる。
次に、図2、図4に示す状態で、コイル58への電流の供給を停止すると、コイル58からの磁界の発生が停止する。これにより、磁歪素子52への磁界の印加が停止し、磁歪素子52が縮む(収縮する)。すなわち、磁界が印加されていない通常時の長さに復元する。
ここで、スプリング56の復元速度は、磁歪素子52の収縮速度より遅い。このため、皿バネ53が設けられていない場合には、図6に示すように、先ず、磁歪素子52が収縮する。この場合、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの当接が解除され、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間に間隙Gが発生する。
このように、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間に間隙が発生すると、その後に、スプリング56の弾性力によってバルブ41が閉方向に移動して間隙が消滅する時に、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの当接による衝撃力が発生する虞がある。
本実施の形態では、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間に皿バネ53が配設されている。このため、図5に示すように、磁歪素子52が収縮して、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間の距離が長くなると、皿バネ53が弾性力により復元する。したがって、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間に間隙が発生するのが抑制される。この場合、スプリング56が復元し、スプリング56の弾性力によってバルブ41が閉方向に移動すると、皿バネ53の第1端面(流入側端面)53aと第2端面(流出側端面)53bが、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bによって押圧される。このため、皿バネ53は、図3に示すような、弾性圧縮された状態となる。そして、図3に示す状態となる。
なお、バルブ41の動作速度の高速化の観点からは、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間に配設する弾性部材(第2の弾性部材)は、スプリング56の弾性力によって、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bにより押圧されている時(押圧力が通常の範囲内の時)には、弾性を殆ど有していない状態(剛性を有している状態)となり、スプリング56の復元力の復元速度の遅れによって、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bにより押圧する力が低下した時(押圧力が通常の範囲より低下した時)には、弾性を有する状態となる弾性部材を用いるのが好ましい。
すなわち、磁歪素子52の流入側端面52bとバルブ41の流出側当接面44fとの間に皿バネ53を配設する場合には、皿バネ53の第1端面(流入側端面)53aと第2端面(流出側端面)53bが、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bにより通常の押圧力によって押圧されている時には、弾性を殆ど有していない状態(剛性を有している状態)となり、通常の押圧力より小さい押圧力によって押圧される時には、弾性を有する状態となる皿バネを用いるのが好ましい。典型的には、皿バネ53の第1端面(流入側端面)53aと第2端面(流出側端面)53bが、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bにより通常の押圧力によって押圧されている時には、皿バネ53の第1端面(流入側端面)53aと第2端面(流出側端面)53bが、バルブ41の支持部44の流出側当接面44fと磁歪素子52の流入側端面52bに略フラットな状態で密着する皿バネを用いる。
また、皿バネ(第2の弾性部材)53としては、スプリング(第1の弾性部材)のバネ定数より小さいバネ定数を有する皿バネ(第2の弾性部材)53を用いるのが好ましい。
以上のように、本実施の形態では、磁歪素子52(磁歪素子52の流入側端面52b)とバルブ41(バルブ41の流出側当接面44f)との間に皿バネ(第2の弾性部材)53が配設されているため、磁歪素子52とバルブ41との間に間隙が発生するのを抑制することができる。これにより、磁歪素子52とバルブ41の当接によって発生する衝撃を低減することができ、衝撃力による磁歪素子52の損傷を防止することができる。
特に、皿バネを用いた場合には、磁歪素子52とバルブ41との当接による衝撃力を抑制することができる燃料噴射弁を、安価で、小型に製造することができる。
第1の実施の形態では、磁歪素子52とバルブ41の間に、第2の弾性部材として皿バネ53を配設したが、これに限定されない。以下に、第1の実施の形態の変更例を図7〜図9に示す。なお、図7〜図9に示す変更例は、図1〜図5に示した第1の実施の形態と、磁歪素子とバルブとの間に配設する部材が異なるだけであるため、異なる構成についてのみ説明する。また、下位2桁の数字が同じものは同じ構成要素を示している。
図7は、第1の実施の形態の第1の変更例の要部の拡大図である。図7に示す変更例では、磁歪素子152(流入側端面152b)とバルブ141(流出側当接面144f)との間に、皿バネ153と金属プレート154を配設している。これにより、皿バネ153の配設が容易となり、また、皿バネ153の弾性力がバルブ141に効果的に作用する。
図8は、第1の実施の形態の第2の変更例の要部の拡大図である。図8に示す変更例では、バルブ241の支持部244に流出側端面244fが形成されている。また、流出側端面244fには、環状の凹部(収納部)244gが形成されている。そして、環状の凹部244gに、環状に形成された弾性体253が収納(挿入)されている。弾性体253は、環状のボディ253aと、環状のボディ253aの磁歪素子252に対向する箇所に形成された環状の凸部253bを有している。弾性体253は、環状の凸部253bの先端面が磁歪素子252の流入側端面252bに当接し、弾性変形(弾性圧縮)された状態で凹部244gに収納されている。
図9は、第1の実施の第3の変更例の要部の拡大図である。図9に示す変更例では、バルブ341の支持部344に流出側端面344gが形成されている。そして、バルブ341(バルブ341の流出側端面344g)と第3ボディ323(第3ボディ323の流入側端面323a)の間に、スプリング353が、弾性変形(弾性圧縮)された状態で配設されている。
第1の実施の形態では、第3ボディ23の内側、すなわち、本体部20の内側に磁歪素子52を配設し、磁歪素子52の内周面によって燃料通路52aを形成している。このように本体部20の内側に磁歪素子52を配設することにより、本体部20と磁歪素子52を容易に組み付けることができる。
ところで、磁歪素子52が燃料通路52aに面している場合、振動や異物の衝突により磁歪素子が欠け、磁歪素子52の破片が燃料に混入する虞がある。
磁歪素子等の変形部材の破片が燃料に混入するのを防止することができる第2の実施の形態の燃料噴射弁510を図10、図11に示す。図10は、バルブが、燃料噴射孔を閉じる閉方向に移動した時における、燃料噴射弁510の縦断面図である。図11は、図10にXIで示す要部の拡大図である。
第2の実施の形態では、変形部材と燃料通路との間にボディを配設することによって、変形部材の破片が燃料に混入するのを防止している。
また、第2の実施の形態では、バルブとボディとの間に第2の弾性部材を配設している。バルブとボディの間に第2の弾性部材を配設する態様としては、バルブの支持部に形成されている摺動面に対して、変形部材が配設されている側(例えば、燃料流出側)で、バルブとボディの間に第2の弾性部材を配設する態様と、バルブの支持部に形成されている摺動面に対して、変形部材が配設されている側と反対側(例えば、燃料流入側)で、バルブとボディの間に第2の弾性部材を配設する態様を用いることができる。第2の実施の形態では、バルブの支持部に形成されている摺動面に対して、変形部材が配設されている側と反対の側(燃料流入側)で、バルブとボディとの間に第2の弾性部材を配設している。
第2の実施の形態の燃料噴射弁510は、第1の実施の形態と同様に、本体部520、シート部530、可動部540、駆動部550により構成されている。
本体部520は、筒状に形成されている第1ボディ521、第2ボディ522、第3ボディ523、コネクタ525により構成されている。第1ボディ521及び第2ボディ522は、磁性材料により形成され、第3ボディ523は、非磁性材料により形成されている。
第3ボディ523は、第1ボディ521及び第2ボディ522より内側に、磁歪素子552を介して配置されている。第2ボディ522の内周面522aによって燃料通路522bが形成され、第3ボディ523の内周面によって燃料通路523aが形成され、コネクタ525の内周面によって燃料通路525aが形成されている。
シート部530は、バルブシート531により構成されている。
バルブシート531は、第1ボディ521及び第3ボディ523より燃料流出側に配置されている。バルブシート531は、底を有する筒状に形成され、圧入等によって第1ボディ531の内周面に挿入される。バルブシート531の底部には、シール面531b、燃料噴射孔531d及び燃料噴射口531eが形成されている。また、バルブシート531の内周面531aによって燃料通路531cが形成されている。
可動部540は、バルブ541により構成されている。バルブ541は、燃料通路522b、523a内に移動可能に配設されている。バルブ541は、バルブボディ542、シール部543、支持部544を有している。
シール部543には、バルブシート531のシール面531bと当接する当接面543a、バルブシート531の内周面531aに沿って摺動可能な摺動面543bが形成されている。
支持部544には、第2ボディ522の内周面522aに沿って摺動可能な摺動面544aが形成されている。また、燃料流入口544cと燃料流出口544dの間に連通している燃料通路544bが形成されている。
これにより、バルブ541は、バルブシート531の内周面531a、第2ボディ522の内周面522aに沿って移動可能である。すなわち、バルブ541は、軸方向に沿って本体部520に対して相対移動可能である。
なお、本実施の形態では、磁歪素子552を燃料通路から遮断して配置することによって、磁歪素子552の破片が燃料通路に混入するのを防止している。このため、磁歪素子552は燃料通路からシールされている。磁歪素子552のシール機構は、以下のように構成されている。
バルブ541の支持部544には、燃料流入側に流入側当接面544eが形成され、燃料流出側に流出側当接面544fが形成されている。流入側当接面544eには、環状の凹部(収納部)544gが形成され、流出側当接面544fには、環状の凹部(収納)544hが形成されている。また、コネクタ525の流出側端面525bには環状の凹部(収納部)525cが形成され、第3ボディ523の流入側端面523bには環状の凹部(収納部)523cが形成されている。
そして、バルブ541の凹部544gとコネクタ525の凹部525cの間には、燃料通路をシールするシール部材545が配設されている。また、バルブ541の凹部544hと第3ボディ523の凹部523cの間には、燃料通路をシールするシール部材546が配設されている。例えば、ゴムによって環状に形成されたシール部材545、546が、圧縮された状態(弾性変形した状態)で凹部544gと525c、凹部544hと523cに収納される。この時、バルブ541が閉方向(図10、図11の下方向)あるいは開方向(図10、図11の上方向)に移動しても、シール部材545、546が凹部544gと525c、凹部544hと523cに圧縮状態(弾性変形した状態)で収納されるように、すなわち、シール状態が維持されるように、シール部材545、546の材料や形状、凹部544gと525c及び凹部544hと523cの形状等が選択される。
また、燃料通路内の圧力によってシール部材545、546が凹部544gと525c、凹部544hと523cから脱落する虞がある。このため、凹部544gと525cの間、凹部544hと523cの間には、シール部材545、546より外側に環状のバックアップリング548が配設されている。なお、バルブ541の閉方向あるいは開方向への移動に対処できるようにするために、バックアップリング547、548は、軸方向(開閉方向)に隙間を持たせて凹部544gと525cの間、凹部544hと523cの間に配設されている。
駆動部550は、磁歪素子552とスプリング556を有している。本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、バルブ541は、概略、磁歪素子552の軸方向に沿った長さの変化とスプリング556の軸方向に沿った弾性力によって閉方向あるいは開方向に移動する。本実施の形態では、磁歪素子552を燃料通路から遮断するために、磁歪素子552は、燃料通路552との間に第3ボディ523を介して配設されている。
磁歪素子552は、磁歪素子552の流出側端面552cを固定端、流入側端面552bを可動端とし、流入側端面52bの位置が軸方向に沿って(閉方向あるいは開方向に)移動する。
また、バルブ541の支持部544の流入側当接面544eと、コネクタ525の流出側端面525bとの間には、スプリング556の復元速度の遅れによって磁歪素子552(磁歪素子552の流入側端面552b)とバルブ541(バルブ541の流出側当接面544f)との間に間隙が発生するのを抑制するための弾性部材が弾性変形した状態で配設される。すなわち、本実施の形態では、バルブ541の支持部544の摺動面544aに対して燃料流入側に、バルブ541とコネクタ525の間に、スプリング556の復元速度の遅れによって磁歪素子552とバルブ541との間に間隙が発生するのを抑制するための弾性部材が配設されている。本実施の形態では、バルブ541(流入側当接面544e)とコネクタ525(流出側端面525b)との間に配設する弾性部材して皿バネ553を用いている。
また、磁歪素子552の長さを変化させる(伸縮させる)ために、磁歪素子552への磁界の印加あるいは磁界の印加を停止するコイル558が設けられている。コイル558は、第1ボディ521、第2ボディ522、磁歪素子552の間に配設されるコイルボビン557に巻かれている。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、コイル558に電流が供給されると、磁歪素子552が伸び(伸長し)、コイル558への電流の供給が停止すると、磁歪素子552が縮む(収縮する)。
本実施の形態では、本体部20が本発明の「ボディ」に対応し、燃料通路522b、523a等が本発明の「燃料通路」に対応し、バルブシート531が本発明の「バルブシート」に対応し、バルブ541が本発明の「バルブ」に対応し、スプリング556が本発明の「第1の弾性部材」に対応し、磁歪素子552が本発明の「変形部材」に対応し、皿バネ553が本発明の「第2の弾性部材」に対応し、シール部材545、546が本発明の「シール部材」に対応する。
第2の実施の形態の燃料噴射弁の動作は、本質的には、第1の実施の形態の燃料噴射弁の動作と同様である。
コイル558に電流が供給されていない時には、コイル558から磁界が発生していないため、磁歪素子552の長さは通常状態の長さである。これにより、バルブ541は、スプリング556の弾性力によって閉方向に移動し、バルブ541の当接面543aがバルブシート531のシール面531bに当接した位置で停止している。
この時、皿バネ553は、バルブ541の流入側当接面544eとコネクタ525の流出側端面525bとの間で、弾性力により復元している。
この状態で、コイル558に電流が供給されると、磁歪素子552に磁界が印加される、磁歪素子552が伸びる(伸長する)。すなわち、磁歪素子552の流入側端面552bの位置が、スプリング556の弾性力に抗して、開方向に移動する。これにより、バルブ541は、開方向に移動する。この時、皿バネ553の第1端面(流入側端面)と第2端面(流出側端面)が、コネクタ525の流出側端面525bとバルブ541の支持部544の流入側当接面544eによって押圧される。すなわち、皿バネ553は、弾性圧縮された状態となる。この時、磁歪素子552の伸長による力がバルブ541に直接作用するため、バルブ541は高速で移動する。
そして、バルブ541は、磁歪素子552の伸びが停止した位置に停止する。この状態では、バルブシート531の燃料噴射孔531dが開く。
この場合、シール部材545は収縮し、シール部材546は伸長する。
次に、コイル558への電流の供給が停止されると、磁歪素子552への磁界の印加が停止し、磁歪素子552が縮む(収縮する)。すなわち、磁界が印加されていない通常時の長さに復元する。
ここで、スプリング556の復元速度は、磁歪素子552の収縮速度より遅いため、先ず、磁歪素子552が縮む(収縮する)。この場合、磁歪素子552の流入側端面552bとバルブ541の流出側当接面544fとの当接が解除され、磁歪素子552の流入側端面552bとバルブ541の流出側当接面544fとの間に間隙が発生する。
本実施の形態では、バルブ541の流入側端面544eとコネクタ525の流出側端面525bとの間に皿バネ553が配設されている。このため、磁歪素子552が収縮して、磁歪素子552の流入側端面552bとバルブ541の流出側当接面544fとの間に間隙が発生すると、皿バネ553が弾性力により復元する。この皿バネ553の弾性力によって、バルブ541が閉方向に移動し、磁歪素子552の流入側端面552bとバルブ541の流出側当接面544fとの間に間隙が発生するのが抑制される。
そして、スプリング556が復元すると、スプリング556の弾性力によってバルブ541が閉方向に移動する。
この場合、シール部材545は伸長し、シール部材546は収縮する。
以上のように、本実施の形態では、バルブ541とコネクタ525、すなわち、バルブ541の摺動面544aに対して燃料流入側に、バルブ541と本体部520の間に皿バネ(第2の弾性部材)553が配設されているため、磁歪素子552とバルブ541との間に間隙が発生するのを抑制することができる。これにより、磁歪素子552とバルブ541の当接によって発生する衝撃を低減することができ、衝撃力による磁歪素子552の損傷を防止することができる。
また、磁歪素子552と燃料通路523aとの間に第3ボディを介して配設しているため、すなわち、磁歪素子552を燃料通路に面していない状態で配設されているため、磁歪素子552の破片が燃料に混入されるのが防止される。さらに、バルブ541と第3ボディ523及びコネクタ525との間にシール部材545、546が配設されているため、磁歪素子552の破片が燃料に混入されるのがより防止される。
なお、皿バネ(第2の弾性部材)553は、バルブ541の摺動面544aに対して燃料流出側に、バルブ541と本体部520(第1ボディ521あるいは第3ボディ523)の間に配設することもできる。また、第1の実施の形態のように、バルブ541(支持部544の流出側当接面544f)と磁歪素子(変形部材)552(流入側端面552b)との間に配設することもできる。
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、剛性を有し、外形の長さが変形可能な変形部材として磁歪素子を用いたが、動作速度がソレノイドより速い種々の変形部材を用いることができる。例えば、電圧の印加によって長さが変化する圧電素子を用いることができる。圧電素子を用いる場合には、圧電素子への電圧の印加、圧電素子への電圧の印加の停止を制御することによって、バルブの移動が制御される。
変形部材の長さの変化方向の利用態様としては、通常状態から伸びる態様(伸長する態様)あるいは通常状態から縮む態様(収縮する態様)を用いることができる。
変形部材と第1の弾性部材の配設位置は、変形部材の長さの変化と第1の弾性部材の弾性力によってバルブを閉方向あるいは開方向に移動させることができればよく、適宜選択することができる。
第2の弾性部材の配設位置は、第1の弾性部材の復元速度の遅れによってバルブと変形部材との間に間隙が発生するのを抑制することができればよく、適宜選択することができる。
第1の弾性部材、第2の弾性部材としては、弾性力を発生可能な種々の弾性部材を用いることができる。
各実施の形態で用いられている個々の構成は、単独で用いることもできるし、複数の構成を選択し、組み合わせて用いることもできる。
燃料噴射弁の構成は、実施の形態で説明した構成に限定されない。例えば、本体部(ボディ)、シート部、可動部、駆動部の構成は適宜変更可能である。
本発明の燃料噴射弁は、種々の内燃機関の燃料噴射便として用いることができる。
第1の実施の形態の縦断面図である。 第1の実施の形態の縦断面図である。 第1の実施の形態の要部の拡大図である。 第1の実施の形態の要部の拡大図である。 第1の実施の形態の要部の拡大図である。 従来例の要部の拡大図である。 第1の実施の形態の第1の変更例の要部の拡大図である。 第1の実施の形態の第2の変更例の要部の拡大図である。 第1の実施の形態の第3の変更例の要部の拡大図である。 第2の実施の形態の縦断面図である。 第2の実施の形態の要部の断面図である。
符号の説明
10、510 燃料噴射弁
20、520 本体部(ボディ)
21、121、221、321、521 第1ボディ
22、122、222、322、522 第2ボディ
22b、25a、32c、44b、52a、55a、122b、144b、152a、222b、244b、252a、322b、344b、352a、523a、525a、531c、544b、555a 燃料通路
23、123、223、323、523 第3ボディ
25、125、225、325、525 コネクタ
30、530 シート部
31 シートボディ
32、531 バルブシート
32b、531b シール面
32d、33a、531d 燃料噴射孔
33 プレート
33b、531e 燃料噴射口
40、540 可動部
41、541 バルブ
42、142、242、342、542 バルブボディ
43、543 シール部
43a、543a 当接面
43b、44a、144a、244a、543b、544a 摺動面
44、144、244、544 支持部
44e、144e、244e、344e、544e 流入側当接面
44f、144f、344f、544f 流出側当接面
50 駆動部
52、152、252、352、552 磁歪素子(変形部材)
53、153、553 皿バネ(第2の弾性部材)
55、555 スプリングアジャスタ
56、156、256、356、556 スプリング(第1の弾性部材)
57、157、257、357、557 コイルボビン
58、158、258、358、558 コイル
59 、559 電力線
60、560 フィルタ
154 金属プレート
244f、344g 流出側端面
244g、544g、544h 凹部(収納部)
253 弾性体(第2の弾性部材)
253a ボディ
253b 凸部
353 スプリング(第2の弾性部材)
546 シール部材
547 バックアップリング

Claims (6)

  1. 燃料通路を有するボディと、前記燃料通路に配設され、燃料噴射孔を有するバルブシートと、前記燃料通路に配設され、前記燃料噴射孔を開閉するバルブと、第1の弾性部材と、長さが変化可能な変形部材を備え、前記バルブは、前記燃料噴射孔が閉じる閉方向及び前記燃料噴射孔を開く開方向に移動可能に配設され、前記第1の弾性部材の弾性力と前記変形部材の長さの変化によって前記バルブが閉方向あるいは開方向に移動する燃料噴射弁であって、
    前記バルブと前記変形部材との間あるいは前記バルブと前記ボディとの間に、弾性圧縮された状態で配設されている第2の弾性部材を備えている、
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁であって、前記第1の弾性部材としてスプリングが用いられ、前記変形部材として、磁界の印加によって長さが変化する磁歪素子あるいは電圧の印加によって長さが変化する圧電素子が用いられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項1または2に記載の燃料噴射弁であって、前記第2の弾性部材として皿バネが用いられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射弁であって、前記燃料通路と前記ボディの間に前記変形部材が配設されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射弁であって、前記燃料通路と前記変形部材の間に前記ボディが配設されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の燃料噴射弁であって、前記バルブと前記ボディの間に、前記燃料通路をシールするシール部材が配設されていることを特徴とする燃料噴射弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103925134A (zh) * 2013-01-14 2014-07-16 株式会社电装 燃料喷射器和使用该燃料喷射器的燃料喷射装置
CN105978396A (zh) * 2016-05-10 2016-09-28 中国人民解放军军械工程学院 一种通电时输出杆上行的管式超磁致伸缩致动器
US10323627B2 (en) * 2012-08-17 2019-06-18 Andrey Leonidovich Kuznetsov Pump unit with electric drive

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