JP2008021625A - 光遮断器の構造及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光遮断器の信頼性と歩留まりを向上させると共に、製造工程数を削減する対向式遮光フード光遮断器とその製造方法を提供する。
【解決手段】 この対向式遮光フード光遮断器は、信号源と、受信器と、基部と、を包含する。基部には第1張出部及び第2張出部が設けられかつ信号源と受信器をその中に設置する。対向式遮光フード光遮断器の製造方法は、モジュール板に複数の対向式遮光フードを形成し、さらに、基板を圧着し、最後に切断することで、複数の光遮断器を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光遮断器及びその製造方法に関し、特に、対向式遮光フードの光遮断器及びその製造方法に関する。
光遮断器は、光信号の有無を検知することで、スイッチとしての機能を持たせたものであって、応用の範囲は、非常に広範にわたっている。目前の光遮断器の発展傾向は、小型化、低コスト化、及び高精度化である。従来方式による光遮断器製造の工程は、非常に繁雑であり、図1Aは、その光遮断器の各要素を示す断面分解図である。同図に示すように、光遮断器は、第1基板102と、第2基板124と、光センサー104と、第1遮光フード108と、薄鉄板110と、第2遮光フード112と、発光素子114と、を包含する。光センサー104及び発光素子114は、それぞれワイヤボンディングされかつ保護材106によって第1基板102及び第2基板124に実装されている。
光遮断器全体の組み合わせ方法は、先ず、光センサー104を第1遮光フード108の第1凹部116内に設置して、熱圧着法によって光センサー104が取り付けられた第1基板102を第1遮光フード108に圧着する。また、発光素子114も同様にして、第2凹部122内に設置して第2基板124と、第2遮光フード112とを圧着する。第1遮光フード108と、第2遮光フード112とに、それぞれ光センサー104と発光素子114が取り付けられた後、第1遮光フード108の面aと、第2遮光フード112の面bとを互いに粘着させることで、光遮断器の製作が完了する。
また、凹部116の底部には、一つの孔(図示せず)が有って、光センサー104が、発光素子114から発射される信号を受信できるようになっている。しかしながら、遮光フード108及び112は、製作過程において、精度上良好な位置決めが得られ難いために、さらに、一つの小孔を備えた薄鉄板110を追加して取り付けることで、光センサー104が露出した部分を縮減させて、検知感度を上げるようにされている。図1Bは、図1Aの線I−IIに沿って、cの方向から見た光遮断器の平面図である。図1Bに示すように、点線範囲が、元来の凹部の底部における孔118であって、薄鉄板110を介して貼り合わせることで、光センサー104の外部露出部分を薄鉄板上の小孔120のみに抑え、光センサー104の受光範囲を縮小して、検知感度を向上させるようになっている。
従来の光遮断器では、先ず、発光部及び検知部分をそれぞれ個別に製作した後、粘着させるようにしているので、製作の過程が繁雑である。また、面aと面bの粘着状態が、光遮断部器の信頼度及び歩留まりに影響するので、如何にして光遮断器の製作工程数を削減し、ひいてはコストを低減させると共に、光遮断器の信頼度と歩留まりを増加させるかが、目前、メーカが切に望む目標である。
そこで、本発明の目的は、光遮断器の信頼度と歩留まりを向上させるための対向式遮光フード光遮断器を提供することにある。
本発明の他の目的は、光遮断器の製作工程と、コストとを削減するための対向式遮光フード光遮断器の製造方法を提供することにある。
本発明の前記目的を達成するために、対向式遮光フード光遮断器を提供する。それは、信号源と、受光器と、基部と、第1凹部と、第2凹部と、を包含する。受光器及び信号源は、それぞれワイヤボンディングされて第1及び第2基板上に実装されている。基部には、第1張出部及び第2張出部が基部の両側に設けられ、かつ、この第1張出部及び第2張出部が基部と一体に成形された構造となっている。第1張出部と、第2張出部には、それぞれ受信器及び信号源を設置するための第1凹部と、第2凹部とを備えている。そして、第1凹部と第2凹部の底部には、それぞれ一つの孔が有って、受信器が信号源から発射される信号を検知できるようになっている。
また、本発明の前記目的を達成するために、対向式遮光フードの光遮断器製造方法を提供する。それは、複数の対向式遮光フードを備えたモジュール板を製作し、さらに、特定の素子を備えた基板をモジュール板の正反対の両面に圧着し、最後に、基板を切断することで、一度に複数の光遮断器に分割する工程を包含する。
本発明では、高精度の射出成形技術で遮光フードを製作するので、薄鉄板で光センサーの露出範囲を縮減する必要がなくなり、薄鉄板のコストを節約することができる。さらに、対向式の遮光フードを採用したことで、光遮断器の信頼度と歩留まりとに最も影響する粘着作業を省くことができ、製作工程数も削減できると共に、光遮断器の歩留まりと、信頼度と、生産速度とを向上させることができる。
本発明では、精密射出成形法で、複数の対向式遮光フード構造が配置されたモジュール板を製作したことにより、従来の光遮断器における繁雑な製作工程数を削減できるばかりでなく、さらに、寸法を精確にコントロールすることができるので、薄鉄板で光センサーの露出範囲を制限する必要がなくなり、何れの所属技術分野における通常知識の所有者でも、必要に応じて対向式遮光フード構造の材質及びパラメータを変更させることで製品仕様条件を満足させることができる。
図2は、本発明の一実施例における対向式光遮断器の断面分解図である。同図において、主な要素は、信号源202と、受信器204と、基部214である。信号源202は、ワイヤ210でボンディングされ、さらに、保護材212で第2基板208上に実装されている。受信器204も、同様にワイヤ210でボンディングされ、さらに、保護材212で第1基板206に実装されている。基部214には、第1張出部216と第2張出部218とが、それぞれ基部214の両側に設けられかつ基部214と、第1張出部216と、第2張出部218とは一体に成形された構造の対向式遮光フード構造201となっている。受信器204と信号源202とは、それぞれが第1張出部216と第2張出部218の中に設置されている。
光遮断器全体の外観を平坦にするために、第1張出部216にさらに、第1凹部220を設け、第2張出部218にはさらに、第2凹部222を設ける。第2凹部の開口226の方向と第1凹部の開口224との方向は、逆になっている。また、第2凹部の開口226の方向は、図2に示すように、第1凹部の開口224に向いていない。第1凹部220及び第2凹部222を設けたことにより、受信器204及び発光素子202をそれぞれ第1凹部220及び第2凹部222内に配置させることができるようになり、光遮断器全体の外観を平坦に保つことができる。
また、受信器204が、確実に信号源202の信号を受信できるようにするために、第1凹部220及び第2凹部222の底部に、それぞれ第1孔228と第2孔230とを設け、かつ両孔228、230の位置を互いに対向させて、受信器204が信号源202から発射される信号を受信できるように形成されている。第1基板206及び第2基板208を、基部214の両側に熱圧着することで、基板206、208を基部214に固定することができる。本実施例では、信号源202が発光素子で、受信器204が光センサーである。
本実施例における対向式遮光フード光遮断器と、従来の光遮断器との外観には大きな差はないが、基部214と、第1張出部216及び第2張出部218との構造が、一体成形の対向式遮光フード構造201となっている。このために、従来の光遮断器において必要な粘着工程を、削減することができる。さらに、本実施例では、対向式遮光フード構造201は、高精度の射出成形で製作され、第1凹部220の底部における第1孔228の寸法を精確に形成することができるので、従来の遮光フードでの薄鉄板を粘着することで受信器204の露出範囲を制限することが必要ではないため、薄鉄板のコストが低減される。
詳細に本実施例の工程を説明するために、図2、及び図3A乃至図3Eを参照する。そのうちで、図3A乃至図3Eは、本発明による実施例の製造方法を説明するための説明図である。全体の工程が開始されると、先ず、モジュール板302を射出成形する、図3Aは、モジュール板302の平面図である。モジュール板302には複数の対向式遮光フード構造201が設けられている。また、対向式遮光フード構造201は、この面(図3Aに図示の面)には第1凹部220及び第1孔228が有る。さらに、図3Bを参照すると、この図は、モジュール板302のI−II線に沿った断面図である。この図では、モジュール302の図3Bにおいて上下の両面と、対向式遮光フード構造201の第1凹部220と、第2凹部222とがはっきりと見える。第1凹部220の底部には、第1孔228が有って、第2凹部222の底部には、第2孔230が設けられている。また、対向式遮光フード構造201の真ん中が中空構造304である。
凹部220及び222は、光遮断器の素子を設置するための空間である。第1孔228及び第2孔230と、中空構造304との構造で、対向する両凹部220、222の内部の光遮断器の素子が互いに信号を伝送することができる。
次に、図3Cを参照して、モジュール板302の製作の外に、欠かせないのが光遮断器の素子である。これもモジュール板302に対応して、一度に複数の素子に対してワイヤボンディングと、実装工程が行われる。図3Cは、第2基板208の上に形成された、ワイヤボンディング及び実装済みの複数の第2素子306を示している。なお、第2素子306の設置位置は、対向式遮光フード構造201の第2凹部222の位置に対応して設置されている。当然のことながら、対向式遮光フード構造201の第1凹部220に対応して、第1基板206と、その上に設置された第1素子308とが製作される。
図3Dは、基板206と基板208とが、モジュール板302に圧着される前の位置関係を示している。基板206,208における第1及び第2素子306,308が、モジュール板302の上下両面(互いに反対側の面)において、それぞれの対応する第1凹部220及び第2凹部222内に設置され、さらに、基板206,208を、モジュール板302に圧着する。
図3Eは、最後の切断工程を示している。a部分がモジュール板308全体の平面図であるが、図中の切断線310が、対向式遮光フード構造201の配列方向に沿っていることを表わすために、モジュール板308は、その上面に圧着されている第1基板206及び第1素子308を取り除いた状態での平面図である。また、図3Eのb部分は、この切断段階において、a部分のIII−III線に沿ったモジュール板302の断面図を表わしている。b部分からモジュール板308の上下の両面には、それぞれ第1基板206及び第2基板208が、その上に圧着されていてかつ対向式遮光フード構造201の両凹部220、222の中にはそれぞれ第1素子308と第2素子306が設けられていることが分る。また、切断線310の位置が、切断後のブロックが、丁度一つの図2に示すような光遮断器となるような位置である。
対向式遮光フード構造201のモジュール板302上における配置は、マトリックス配列方式である。モジュール板302における対向式遮光フード構造201は、全てが二つで対を成して配列することで、単位面積内で最大限の対向式遮光フード構造201が得られる。図3A乃至図3Eでは、両側の剰余面積不足のために、対向式遮光フード構造201は、単一配列として剰余空間を活かす設計となっている。
当然のことながら、切断された製品は、光遮断器であるので対向式遮光フード構造201の凹部220、222内に組み込む第1と第2素子308、306は、それぞれが光センサー及び発光素子である。また、凹部220、222の底部には、孔228、230が設けられ、さらに、両凹部220、222の間が、中空構造304であるから、光センサーが、発光素子から発射される信号を受信することができる。
第1基板206及び第2基板208は、熱圧着法によりモジュール板302の互いに反対側の面に圧着され、そして、最後の切断工程において、切断後のブロックが丁度一つの光遮断器の製品になるように、対向式遮光フード構造201の配列方向に沿った切断線310に沿って切断される。
本実施例で製造された対向式遮光フード光遮断器は、外観上、従来の光遮断器とは明確な差が認められないが、型を使用して一工程で複数の対向式遮光フード構造を製作し、また基板を利用して一工程で複数の素子を圧着して組み立ているので、一回で複数の光遮断器が製造されるのに等しく、最後に切断工程を経て、各光遮断器を分離したものである。
(発明の効果)
本実施例と、従来の繁雑な光遮断器の製造工程とを比較すれば、一回で複数の光遮断器が製造されるので、コストを低減し、生産効率を増大させることができる。さらに、対向式遮光フード構造をモジュール板の形態として製作したので、従来の最も光遮断器の歩留まり及び信頼度に影響が多い粘着工程を省略することができる。また、本発明の対向式遮光フード構造は、高精度の射出成形製作方式を利用したので、凹部の底部における孔を精確なサイズに収めることができるので、従来の薄鉄板で光センサーの露出範囲を制限するのに必要なコストを省くことができる。よって、本発明を応用すれば、光遮断器及びその製造方式が新たな段階へ導びかれたと言うことができる。
本発明では、既に前記の如き好適な一実施例を開示したが、それは本発明を限定するためのものではなく、当然のことながら、この技術に熟知するものなら誰しも本発明の精神と範囲内を逸脱せずに各種の変更と修飾を加えることができる。故に、本発明の保護範囲は、当然添付の請求項に限定されたものであると見なすべきである。
図1Aは、光遮断器の各要素の断面分解図である。 図1Bは、図1Aの線I−IIに沿って、cの方向から見た光遮断器の平面図である。 図2は、本発明の一実施例における対向式光遮断器の断面分解図である。 図3Aは、本発明による実施例の製造方法を説明するための説明図である。 図3Bは、本発明による実施例の製造方法を説明するための説明図である。 図3Cは、本発明による実施例の製造方法を説明するための説明図である。 図3Dは、本発明による実施例の製造方法を説明するための説明図である。 図3Eは、本発明による実施例の製造方法を説明するための説明図である。
符号の説明
102 第1基板
104 光センサー
106 保護材
108 第1遮光フード
110 薄鉄板
112 第2遮光フード
114 発光素子
116 第1凹部
118 孔
120 小孔
122 第2凹部
124 第2基板
201 対向式遮光フード構造
202 信号源
204 受信器
206 第1基板
208 第2基板
210 ワイヤ
212 保護材
214 基部
216 第1張出部
218 第2張出部
220 第1凹部
222 第2凹部
224 第1凹部開口
226 第2凹部開口
228 第1孔
230 第2孔
302 モジュール板
304 中空構造
306 第2素子
308 第1素子
310 切断線

Claims (10)

  1. 保護材によって、第1基板上に実装された受信器と、
    保護材によって、第2基板上に実装された信号源と、
    両端にそれぞれ設けられた第1張出部及び第2張出部を具備し、かつ、この第1張出部及び前記第2張出部と一体成形されている基部と、を少なくとも包含し、かつ、
    前記受信器及び前記信号源は、それぞれ前記第1張出部及び第2張出部に設置されかつ、前記受信器は、前記信号源が発射する信号を受信することができる対向式遮光フード光遮断器。
  2. 前記第1張出部にさらに、第1凹部が設けられ、前記第2張出部にさらに、第2凹部が設けられかつ、前記第2凹部の開口方向と前記第1凹部の開口方向とが互いに逆方向で、前記第2凹部の開口方向は、前記第1凹部の開口に向いていないことを特徴とする請求項1記載の対向式遮光フード光遮断器。
  3. 前記受信器及び前記信号源が、それぞれ前記第1凹部及び第2凹部内に配置され、前記第1凹部及び第2凹部の底部には、前記受信器が前記信号源から発射された信号を受信できるようにそれぞれ対応して配置された孔を有することを特徴とする請求項2記載の対向式遮光フード光遮断器。
  4. 前記信号源が発光素子であり、前記受信器が光受光器であることを特徴とする請求項1記載の対向式遮光フード光遮断器。
  5. (a)少なくとも一対の対向式遮光フード構造を備えたモジュール板を形成する工程と、
    (b)第1基板上に少なくとも一つの第1素子を実装し、第2基板上に少なくとも一つの第2素子を実装する工程と、
    (c)前記第1基板及び前記第2基板をそれぞれ前記モジュール板の互いに反対側の面に圧着する工程と、
    (d)前記モジュール板並びに、その互いに反対側の面に圧着された前記第1基板及び前記第2基板を切断する工程と、を少なくとも包含する対向式遮光フード光遮断器の製造方法。
  6. 前記対向式遮光フード構造が、前記モジュール板にマトリックス状に配列されたことを特徴とする請求項5記載の対向式遮光フード光遮断器の製造方法。
  7. 前記対向式遮光フード構造が、さらに、第1凹部と第2凹部とを包含しかつ前記第1凹部と前記第2凹部とを対向させて設置したことを特徴とする請求項5記載の対向式遮光フード光遮断器の製造方法。
  8. 前記工程(c)において、前記第1素子を前記第1凹部内に、前記第2素子を前記第2凹部内に圧着することを特徴とする請求項7記載の対向式遮光フード光遮断器の製造方法。
  9. 前記第1素子が光受光器であり、前記第2素子が発光素子であることを特徴とする請求項5記載の対向式遮光フード光遮断器の製造方法。
  10. 前記工程(d)において、前記対向式遮光フード構造の配列に沿って分割することを特徴とする請求項5記載の対向式遮光フード光遮断器の製造方法。
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