JP2008020500A - 感光性組成物、並びに、パターン形成材料及びパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】感度特性、及び解像度に優れ、ラミ後経時でのエッチング特性に優れる感光性組成物、該感光性組成物により形成された感光層を有するパターン形成材料等の提供。
【解決手段】バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含有してなり、該光重合開始剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、該バインダーが、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体である感光性組成物等。
Figure 2008020500

【選択図】なし

Description

本発明は、ドライフィルムレジスト(DFR)等に好適な感光性組成物、並びに、該感光性組成物を用いたパターン形成材料、及びパターン形成方法に関する。
配線パターンなどのパターンを形成するに際して、支持体上に感光性組成物を塗布、乾燥することにより感光層を形成させたパターン形成材料が用いられている。前記パターンの製造方法としては、例えば、前記パターンが形成される銅張積層板等の基体上に、前記パターン形成材料を積層させて積層体を形成し、該積層体における前記感光層に対して露光を行い、該露光後、前記感光層を現像してパターンを形成させ、その後エッチング処理等を行うことにより前記パターンが形成される。
近年、電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型、薄型、軽量とともに、高性能、高機能、高品質、高信頼性が要求されるようになってきており、このような電子機器に搭載される電子部品モジュールも小型、高密度化が要求されるようになってきている。
前記パターン形成材料においては、高い感度、高い解像度、ラミネート後経時でのエッチング性などが求められる。
前記パターン形成材料では解像度を向上させるために、光重合開始剤として、ヘキサアリールビイミダゾール化合物が含まれている感光性組成物が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、このような感光性組成物は、感度特性が不十分であるため、高精細なパターンを形成することが困難であるという問題があった。また、ラミネート後経時でのエッチング性が十分であるかは不明であった。
したがって、感度特性及び解像度に優れ、さらにラミネート後経時でのエッチング性に優れ、高精細なパターンの形成に好適に用いられる感光性組成物は未だ提供されていないのが現状である。
特開2005−292289号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、感度特性、及び解像度に優れ、且つ、ラミネート後経時でのエッチング性に優れる感光性組成物、並びに、該感光性組成物により形成された感光層を有するパターン形成材料、及びパターン形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含有してなり、該光重合開始剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、該バインダーが、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)であることを特徴とする感光性組成物である。
Figure 2008020500
前記一般式(1)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。k、l、m及びnは、それぞれ0〜5のいずれかの整数を表し、k、l、m及びnが1以上の場合は、Z1〜Z4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。
<2> 一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である前記<1>に記載の感光性組成物である。
Figure 2008020500
前記一般式(2)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。R1〜R4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。
<3> 一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である前記<2>に記載の感光性組成物である。
Figure 2008020500
前記一般式(3)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
<4> 一般式(1)で表される化合物の含有量が、3〜15質量%であり、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)の含有量が、40〜60質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<5> バインダーが、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)以外の樹脂(その他のバインダー)を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<6> その他のバインダーが、アルカリ性水溶液に対し膨潤性乃至溶解性である前記<5>に記載の感光性組成物である。
<7> 重合性化合物が、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物を含有し、該ポリアルキレンオキサイド鎖が、エチレン基及びプロピレン基の少なくともいずれかを有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<8> ヘテロ縮環系化合物を更に含み、該へテロ縮環系化合物が、ヘテロ縮環系ケトン化合物、キノリン化合物、及びアクリジン化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<9> 重合禁止剤を更に含み、該重合禁止剤が、フェノール性水酸基を少なくとも2個以上有する化合物、イミノ基で置換された芳香環を有する化合物、イミノ基で置換された複素環を有する化合物、及びヒンダードアミン化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<8>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<10> トリアリルメタン骨格を有する化合物を含む染料、還元剤、及び水素供与体化合物を更に含む前記<1>から<9>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<11> 支持体と、該支持体上に前記<1>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層とを有することを特徴とするパターン形成材料である。
<12> 感光層の厚みが1〜100μmである前記<11>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<13> 支持体が、長尺状である前記<11>から<12>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<14> パターン形成材料が、長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<11>から<13>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<15> パターン形成材料における感光層上に保護フィルムを有する前記<11>から<14>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<16> 感光層上に保護フィルムを有し、該保護フィルムが、エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂から選択される少なくとも1種を含む前記<11>から<15>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<17> 感光層が、該感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギーが1〜15mJ/cmである前記<11>から<16>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<18> 前記<11>から<17>のいずれかに記載のパターン形成材料を備えており、
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形成材料における感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置である。
該<18>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<19> 前記<11>から<17>のいずれかに記載のパターン形成材料における感光層に対し、露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法である。
<20> 前記<11>から<17>のいずれかに記載のパターン形成材料における感光層を、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層した後、該感光層に対して露光を行う前記<19>に記載のパターン形成方法である。
<21> 露光が、350〜415nmの波長のレーザ光を用いて行われる前記<19>から<20>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<22> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<19>から<21>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<23> さらに現像を行う前記<19>から<22>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<24> 前記<19>から<23>に記載のパターン形成方法により形成されることを特徴とするパターンである。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、感度が高く、良好なレジストパターン形状が得られ、ラミネート後経時でのエッチング特性を改良することができ、高精細なパターンを形成可能な感光性組成物、該感光性組成物により形成された感光層を有するパターン形成材料、及びパターン形成方法を提供することができる。
本発明は、感光性組成物、並びに、該感光性組成物からなる感光層を積層してなるパターン形成材料、及びパターン形成方法であり、以下順に説明する。
(感光性組成物)
本発明の感光性組成物は、バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、を少なくとも含み、必要に応じて適宜選択されたその他の成分を含む。
前記バインダーは、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)であり、前記光重合開始剤が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする。
本発明の感光性組成物は、前記バインダーが、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)であり、前記光重合開始剤が、特定の化合物であることにより、感度が高く、解像性が良好になり、ラミネート後経時でのエッチング特性に優れる。
Figure 2008020500
前記一般式(1)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。k、l、m及びnは、それぞれ0〜5のいずれかの整数を表し、k、l、m及びnが1以上の場合は、Z1〜Z4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。
本発明の感光性組成物は、前記一般式(1)で表される化合物の含有量が、3〜15質量%であり、前記共重合体(A)の含有量が、40〜60質量%であることが好ましい。前記一般式(1)で表される化合物の含有量及び前記共重合体(A)の含有量が、それぞれ好適な範囲内であると、感度が高く、解像性が良好になり、ラミネート後経時でのエッチング特性により優れた感光性材料を提供できる。
なお、前記一般式(1)の含有量は、前記感光性組成物の全固形分量に対する、前記一般式(1)で表される化合物の固形分量を示し、前記共重合体(A)の含有量は、前記感光性組成物の全固形分量に対する、前記共重合体(A)の固形分量を示す。
<バインダー>
前記バインダーは、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)であり、必要に応じて、その他のバインダーを併用することができる。
−スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)−
前記共重合体(A)としては、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を少なくとも含有してなり、必要に応じて、その他のモノマーに由来する構造単位を含有してなる。
前記スチレン及びスチレン誘導体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えば、t-Boc等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレン、などが挙げられる。
前記その他のモノマーとしては、例えば、特開2005−338405号公報の明細書の段落「0047」から「0057」に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記共重合体(A)の質量平均分子量としては、例えば、2,000〜300,000が好ましく、4,000〜150,000がより好ましい。前記質量平均分子量が、2,000未満であると、膜の強度が不足しやすく、また安定な製造が困難になることがあり、300,000を超えると、現像性が低下することがある。
前記質量平均分子量の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、GPC法、などが挙げられる。
前記共重合体(A)の酸価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜250mgKOH/gが好ましく、90〜200mgKOH/gがより好ましく、100〜180mgKOH/gが特に好ましい。
前記酸価が、70mgKOH/g未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがあり、250mgKOH/gを超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪化し、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがある。
前記酸化の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、KOH滴定法、などが挙げられる。
<光重合開始剤>
前記光重合開始剤は、前記一般式(1)で表されるヘキサアリールビイミダゾール化合物であり、必要に応じて、その他の光重合開始剤を併用することができる。
−ヘキサアリールビイミダゾール化合物−
前記ヘキサアリールビイミダゾール化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2008020500
前記一般式(1)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。k、l、m及びnは、それぞれ0〜5のいずれかの整数を表し、k、l、m及びnが1以上の場合は、Z1〜Z4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。
前記一般式(1)中、Xにおける炭素数1〜10のアルキル基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、などが挙げられる。
前記一般式(1)中、Z1〜Z4における炭素数1〜10のアルキル基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、などが挙げられる。
前記一般式(1)中、Z1〜Z4における炭素数1〜10のアルコキシ基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピロキシ基、などが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、下記式(1)〜(11)で表される化合物が挙げられる。本発明に用いられる前記一般式(1)で表される化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008020500
前記一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であると、より高感度、高解像な感光性組成物を提供することができる。
Figure 2008020500
前記一般式(2)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。R1〜R4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。
前記一般式(2)中、X、Y1、Y2、i、及びjは、それぞれ、前記一般式(1)中、X、Y1、Y2、i、及びjと同様の内容である。
前記一般式(2)中、R1〜R4は、それぞれ、前記一般式(1)中、Z1〜Z4と同様の内容である。
前記一般式(2)で表される化合物としては、例えば、前記式(4)〜(10)で表される化合物が挙げられる。本発明に用いられる前記一般式(2)で表される化合物はこれらに限定されるものではない。
前記一般式(2)で表される化合物は、下記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物であると、より高感度、高解像であり、さらに経時でのエッチング特性により優れた感光性組成物を提供することができる。
Figure 2008020500
前記一般式(3)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
前記一般式(3)中、Xは、前記一般式(1)中、Xと同様の内容である。
前記Xは、より高感度な感光性組成物を提供できる点で、メチル基が好ましい。
前記一般式(3)で表される化合物としては、例えば、前記式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。本発明に用いられる前記一般式(3)で表される化合物はこれらに限定されるものではない。
−その他の光重合開始剤−
前記その他の光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは、330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、前記一般式(1)で表される化合物以外のヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、メタロセン類などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性、及び感光層とプリント配線板形成用基板との密着性等の観点から、トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素、オキシム誘導体、ケトン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物が好ましい。具体的には、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0288」から「0309」に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記光重合開始剤(前記一般式(1)で表されるヘキサアリールビイミダゾール化合物及びその他の光重合開始剤)の固形分含有量は、前記感光性組成物の全固形分量に対して、3〜15質量%が好ましく、4〜10質量%がより好ましく、5〜8質量%が特に好ましい。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ウレタン基を有する化合物、アリール基を有する化合物、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物、その他の重合性化合物が挙げられる。また、これらは、重合性基を2種以上有することが好ましい。
前記重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和結合(例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、ビニルエステルやビニルエーテル等のビニル基、アリルエーテルやアリルエステル等のアリル基など)、重合可能な環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタン基等)などが挙げられ、これらの中でもエチレン性不飽和結合が好ましい。
−ウレタン基を有する化合物ー−
前記ウレタン基を有する化合物としては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0211」から「0262」に記載されている化合物が挙げられる。
前記ウレタン基を有する化合物の前記重合性化合物中における含有量は、70質量%以下が好ましく、20〜60質量%がより好ましく、30〜50質量%が更に好ましい。前記含有量が70質量%を超えると、解像、密着性などが悪化することがある。
−アリール基を有する化合物−
前記アリール基を有する化合物としては、アリール基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アリール基を有する多価アルコール化合物、多価アミン化合物及び多価アミノアルコール化合物の少なくともいずれかと不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。具体的には、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0264」から「0271」に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記アリール基を有する化合物の前記重合性化合物中における含有量は、70質量%以下が好ましく、20〜60質量%がより好ましく、30〜50質量%が更に好ましい。前記含有量が70質量%を超えると、解像、密着性、テント性などが悪化することがある。
−ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物−
前記重合性化合物は、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物を含有していてもよい。
前記ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物としては、特に制限はなく、単官能モノマーであってもよいし、多官能モノマーであってもよい。
前記単官能モノマーとしては、例えば、下記構造式(i)で表される化合物が好適に挙げられる。
Figure 2008020500
前記構造式(i)において、Rは、水素原子、及びメチル基のいずれかを表す。
Xは、炭素原子数が2〜6のアルキレン基を表し、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキレン基は、分岐を有していてもよい。該アルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、などが挙げられるが、これらの中でもエチレン基及びプロピレン基が好ましい。
nは、1〜30の整数であって、nが2以上の場合、複数の(−X−O−)は互いに同一であっても、異なってもよく、(−X−O−)は互いに異なる場合には、例えば、エチレン基とプロピレン基との組合せなどが好適に挙げられる。
としては、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、これらの基は更に置換基により置換されていてもよい。
前記アルキル基としては、炭素数が1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、などが挙げられる。該アルキル基は、置換基を有してもよく、分岐や環構造を有していてもよい。
前記アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、などが挙げられる。該アラルキル基は置換基を有していてもよい。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、クロロフェニル基、シアノフェニル基、ジブロモフェニル基、トリブロモフェニル基、ビフェニリル基、ベンジルフェニル基、α−ジメチル−ベンジルフェニル基、などが挙げられる。該アリール基は置換基を有していてもよい。
前記アルキル基、アラルキル基、及びアリール基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、シアノ基、などが挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、などが挙げられる。
前記アリール基は、総炭素数6〜20が好ましく、6〜14がより好ましい。該アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、などが挙げられる。
前記アルケニル基としては、総炭素数2〜10が好ましく、2〜6がより好ましい。該アルケニル基としては、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチリル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、分岐していてもよい、総炭素数1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。該アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
前記構造式(i)で表される化合物としては、具体的には、下記構造式で表される化合物、などが挙げられる。ただし、下記式中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、nは、1〜30の整数を表し、m及びLは、それぞれ1以上の整数を表し、m+Lは、1〜30の整数を表し、Meは、メチル基を表し、Buはブチル基を表す。
Figure 2008020500
Figure 2008020500
また、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物において、エチレン基及びプロピレン基の少なくともいずれかを有する化合物として、エチレン基又はプロピレン基の数が10〜30であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールも好適に挙げられる。
前記ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜30であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#1000ジメタクリレート等)、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜18であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ドデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等)、エチレングリコール鎖/プロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコール鎖のジ(メタ)アクリレート(例えば、国際公開第01/98832号パンフレットに記載の化合物等)、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも、その入手の容易さ等の観点から、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール鎖/プロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコール鎖のジ(メタ)アクリレートなどが好ましい。
前記ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物の前記重合性化合物中における含有量は、0.1〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、1〜25質量%が更に好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、剥離性や現像ラチチュード改良の効果が不十分になることがあり、40質量%を超えると、解像、密着性、テント性などが悪化することがある。
−その他の重合性化合物−
前記その他の重合性化合物としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミドなどが挙げられる。具体的には、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0274」から「0284」に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記感光層における、重合性化合物の含有量としては、例えば、5〜90質量%が好ましく、15〜60質量%がより好ましく、20〜50質量%が特に好ましい。
前記含有量が、5質量%となると、テント膜の強度が低下することがあり、90質量%を超えると、保存時のエッジフュージョン(ロール端部からのしみだし故障)が悪化することがある。
また、重合性化合物中における、重合性基を2個以上有する多官能モノマーの含有量としては、5〜100質量%が好ましく、20〜100質量%がより好ましく、40〜100質量%が特に好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、ヘテロ縮環系化合物、発色剤、重合禁止剤、増感剤、可塑剤、着色剤、染料、還元剤、水素供与体、界面活性剤などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、顔料、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、表面張力調整剤、連鎖移動剤等)を併用してもよい。
−ヘテロ縮環系化合物−
前記ヘテロ縮環系化合物としては、後述する感光層への露光における露光感度や感光波長を調整する目的で、或いは、前記感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該現像の前後において変化させない前記光の最小エネルギー(感度)を向上させる観点から添加される。
前記ヘテロ縮環系化合物は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光レーザ及び可視光レーザなどに対応した適宜のものを選択するのが好ましい。
前記ヘテロ縮環系化合物は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
尚、ヘテロ縮環系化合物は、感光層の感度の向上を図るだけでなく、光励起によりモノマーの重合を開始させるような光重合開始剤としての機能をも有している。
前記ヘテロ縮環系化合物とは、環の中にヘテロ元素を有する多環式化合物を意味し、前記環の中に、窒素原子を含むのが好ましい。
前記ヘテロ縮環系化合物としては、例えば、ヘテロ縮環系ケトン化合物、キノリン化合物、アクリジン化合物から選択される少なくとも1種を含むのが好ましい。
前記ヘテロ縮環系ケトン化合物としては、具体的には、例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン、などのアクリドン化合物;3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、また、特開平5−19475号公報、特開平7−271028号公報、特開2002−363206号公報、特開2002−363207号公報、特開2002−363208号公報、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物、などが挙げられる。
前記キノリン化合物としては、具体的には、例えば、キノリン、9−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロキノリン−2−オン、9−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−2−オン、9−ジブチルアミノ−1,2−ジヒドロキノリン−2−オン、8−ヒドロキシキノリン、8−メルカプトキノリン、キノリン−2−カルボン酸、などが挙げられる。
前記アクリジン化合物としては、具体的には、例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン、などが挙げられる。
前記ヘテロ縮環系化合物の中でも、環の中に窒素元素を含有するものがより好ましい。前記環内に窒素元素を含有するものとしては、前記アクリジン化合物、アミノ基により置換されたクマリン化合物、アクリドン化合物、などが好適に挙げられる。この中でもアクリドン化合物が特に好ましい。
前記ヘテロ縮環系化合物としては、前記アクリドン、アミノ基により置換されたクマリン、9−フェニルアクリジン、などが更に好ましく、これらの中でも、前記アクリドンが特に好ましい。
前記光重合開始剤、前記ヘテロ縮環系化合物との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
前記ヘテロ縮環系化合物の前記感光層中における含有量は、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。該含有量が、0.05質量%未満であると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、保存時に前記感光層から前記ヘテロ縮環系化合物が析出することがある。
前記ヘテロ縮環系化合物に加えて、必要に応じて他の増感剤を添加してもよい。
−重合禁止剤−
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記重合禁止剤は、前記露光により前記光重合開始剤から発生した重合開始ラジカル成分に対して水素供与(又は、水素授与)、エネルギー供与(又は、エネルギー授与)、電子供与(又は、電子授与)などを実施し、重合開始ラジカルを失活させ、重合開始を禁止する役割をはたす。
前記重合禁止剤としては、孤立電子対を有する化合物(例えば、酸素、窒素、硫黄、金属等を有する化合物)、パイ電子を有する化合物(例えば、芳香族化合物)などが挙げられ、具体的には、フェノール性水酸基を有する化合物、イミノ基を有する化合物、ニトロ基を有する化合物、ニトロソ基を有する化合物、芳香環を有する化合物、複素環を有する化合物、金属原子を有する化合物(有機化合物との錯体を含む)などが挙げられる。これらの中でも、フェノール性水酸基を有する化合物、イミノ基を有する化合物、芳香環を有する化合物、複素環を有する化合物が好ましい。
前記フェノール性水酸基を有する化合物は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、フェノール性水酸基を少なくとも2個有する化合物が好ましい。該フェノール性水酸基を少なくとも2個有する化合物において、少なくとも2個のフェノール性水酸基は、同一の芳香環に置換されていてもよく、同一分子内における異なる芳香環に置換されているもよい。
前記フェノール性水酸基を少なくとも2個有する化合物は、例えば、下記構造式(37)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2008020500
前記構造式(37)において、Zは、置換基を表し、mは、2以上の整数を表し、nは、0以上の整数を表し、該m及びnは、m+n=6となるように選ばれる整数が好ましい。また、nが2以上の整数である場合、前記Zは、互いに同一であってもよく異なっていてもよい。
前記mが、2未満となると、解像度が悪化することがある。
前記置換基としては、例えば、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ヒドロキシ基、炭素数30以下のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基)、炭素数30以下のアリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基)、炭素数30以下のアルキルスルホニルアミノカルボニル基(例えば、メチルスルホニルアミノカルボニル基、オクチルスルホニルアミノカルボニル基)、アリールスルホニルアミノカルボニル基(例えば、トルエンスルホニルアミノカルボニル基)、炭素数30以下のアシルアミノスルホニル基(例えば、ベンゾイルアミノスルホニル基、アセチルアミノスルホニル基、ピバロイルアミノスルホニル基)、炭素数30以下のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、フェノキシエトキシ基、フェネチルオキシ基等)、炭素数30以下のアリールチオ基、アルキルチオ基(例えば、フェニルチオ基、メチルチオ基、エチルチオ基、ドデシルチオ基等)、炭素数30以下のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−トリルオキシ基、1−ナフトキシ基、2−ナフトキシ基等)、ニトロ基、炭素数30以下のアルキル基、アルコキシカルボニルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ基、ステアリルオキシカルボニルオキシ基、フェノキシエトキシカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、クロロフェノキシカルボニルオキシ基)、炭素数30以下のアシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等)、炭素数30以下のアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、モルホリノスルホニル基、ピペリジノスルホニル基等)、炭素数30以下のアルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、トルフルオロメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ドデシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、ナフタレンスルホニル基、ピリジンスルホニル基、キノリンスルホニル基)、炭素数30以下のアリール基(例えばフェニル基、ジクロロフェニル基、トルイル基、メトキシフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、t−オクチルフェニル基、ナフチル基等)、置換アミノ基(例えば、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アシルアミノ基等)、置換ホスホノ基(例えば、ホスホノ基、ジエチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基)、複素環式基(例えば、ピリジル基、キノリル基、フリル基、チエニル基、テトラヒドロフルフリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、イソキノリル基、チアジアゾリル基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、インドリル基、イソインドリル基、チオモルホリノ基)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、ジメチルウレイド基、フェニルウレイド基等)、スルファモイルアミノ基(例えば、ジプロピルスルファモイルアミノ基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、エトキシカルボニルアミノ基等)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ基)、アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等)、シリル基(例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ基等)等が挙げられる。
前記構造式(37)で表される化合物としては、例えば、アルキルカテコール(例えば、カテコール、レゾルシノール、1,4−ヒドロキノン、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−di−tert−ブチルカテコール等)、アルキルレゾルシノール(例えば、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノール等)、アルキルヒドロキノン(例えば、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−di−tert−ブチルヒドロキノン等)、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。
また、前記フェノール性水酸基を有する化合物は、例えば、前記フェノール性水酸基を少なくとも1個有する芳香環が互いに2価の連結基で連結された化合物も好ましい。
前記2価の連結基としては、例えば、1〜30個の炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、SO等を有する基が挙げられる。前記硫黄原子、酸素原子、SO、及びSOは、直接結合していてもよい。
前記炭素原子及び酸素原子は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、上述した前記構造式(37)におけるZが挙げられる。
また、前記芳香環は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、上述した前記構造式(37)におけるZが挙げられる。
前記フェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールM、感熱紙に顕色剤として用いられる公知のビスフェノール化合物、特開2003−305945号公報に記載のビスフェノール化合物、酸化防止剤として用いられるヒンダードフェノール化合物などが挙げられる。また、4−メトキシフェノール、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、サリチル酸メチル、ジエチルアミノフェノール等の置換基を有するモノフェノール化合物なども挙げられる。
前記フェノール性水酸基を有する化合物の市販品としては、本州化学社製のビスフェノール化合物が挙げられる。
前記イミノ基を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、分子量が50以上のものが好ましく、分子量が70以上のものがより好ましい。
前記イミノ基を有する化合物は、イミノ基で置換された環状構造を有することが好ましい。該環状構造としては、芳香環及び複素環の少なくともいずれかが縮合しているものが好ましく、芳香環が縮合しているものがより好ましい。また、前記環状構造では、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を有していてもよい。
前記イミノ基を有する化合物の具体例としては、フェノチアジン、フェノキサジン、ジヒドロフェナジン、ヒドロキノリン、又は、これらの化合物を上述した前記構造式(37)におけるZで置換した化合物が挙げられる。
前記イミノ基で置換された環状構造を有する化合物としては、ヒンダードアミンを一部に有するヒンダードアミン誘導体が好ましい。
前記ヒンダードアミンとしては、例えば、特開2003−246138号公報に記載のヒンダードアミンが挙げられる。
前記ニトロ基を有する化合物又は前記ニトロソ基を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、分子量が50以上のものが好ましく、分子量が70以上のものがより好ましい。
前記ニトロ基を有する化合物又は前記ニトロソ基を有する化合物の具体例としては、ニトロベンゼン、ニトロソ化合物とアルミニウムとのキレート化合物等が挙げられる。
前記芳香環を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記芳香環が孤立電子対を有する置換基(例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する置換基)で置換されているものが好ましい。
前記芳香環を有する化合物の具体例としては、例えば、上述のフェノール性水酸基を有する化合物、上述のイミノ基を有する化合物、アニリン骨格を一部に有する化合物(例えば、メチレンブルー、クリスタルバイオレット等)が挙げられる。
前記複素環を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、該複素環が、窒素、酸素、硫黄等の孤立電子対を有する原子を有するものが好ましい。
前記複素環を有する化合物の具体例としては、ピリジン、キノリンなどが挙げられる。
前記金属原子を有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記金属原子としては、前記重合開始剤から発生したラジカルと親和性を有する金属原子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム、チタンなどが挙げられる。
前記重合禁止剤の中でも、フェノール性水酸基を少なくとも2個有する化合物、イミノ基で置換された芳香環を有する化合物、イミノ基で置換された複素環を有する化合物が好ましく、イミノ基が環状構造の一部を構成している化合物、ヒンダードアミン化合物が特に好ましい。具体的には、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン、又はこれらの誘導体が好ましい。
前記重合禁止剤は、一般に市販の重合性化合物中に微量に含まれているが、本発明においては、解像度を向上させる観点から、市販の前記重合性化合物中に含まれる重合禁止剤とは別に上述の重合禁止剤を含ませるものである。よって、前記重合禁止剤は、安定性付与のために市販の前記重合性化合物中に含まれる4−メトキシフェノール等のモノフェノール系化合物を除いた化合物が好ましい。
前記重合禁止剤の含有量は、前記感光層の前記重合性化合物に対して、0.005〜0.5質量%が好ましく、0.01〜0.4質量%がより好ましく、0.02〜0.2質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.005質量%未満であると、解像度が低下することがあり、0.5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
なお、前記重合禁止剤の含有量は、安定性付与のために市販の前記重合性化合物中に含まれる4−メトキシフェノール等のモノフェノール系化合物を除いた含有量を表す。
−発色剤−
前記発色剤は、露光後の前記感光層に可視像を与える(焼きだし機能)ために添加される。
前記発色剤の具体的としては、例えば、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0320」から「0321」に記載されている発色剤、などが挙げられる。
前記発色剤の前記感光層における含有量は、0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が特に好ましい。また、前記ハロゲン化合物の前記感光層における含有量は、0.001〜5質量%が好ましく、0.005〜1質量%がより好ましい。
−染料−
前記染料は、塗布面状の検査時における視認性等の取り扱い性を向上させるために添加され、前記感光性組成物からなる感光層の塗布面状及び露光感度を低下させないものが好ましい。
前記染料としては、吸収波長が発色剤による発色後の吸収波長との差が大きく、露光波長に対して吸収がないものが好ましい。
また、前記染料の吸収波長としては、前記感光層が検査時の視認性に優れ、作業者の視覚に刺激を与えない緑色を呈することが好ましいため、500〜650nmに最大吸収波長を有することが好ましい。
前記染料としては、該染料0.5質量%のメチルエチルケトン溶解液の孔径0.45μmフィルターでの濾過圧が、0.3MPa以下の染料であることが好ましい。
前記染料としては、トリアリルメタン骨格を有する化合物であるのが好ましい。また、前記染料は、イオン性染料であるのが好ましく、該イオン性染料のカウンターアニオンが、例えば、芳香族酸、カルボン酸、リン酸等を有するものが特に好ましい。
前記芳香族酸としては、例えば、ナフタレンスルホン酸、フェニルスルホン酸、などが挙げられ、これらの中でも、溶解性の観点から、ナフタレンスルホン酸が好適に挙げられる。
前記トリアリルメタン骨格を有する化合物としては、有機溶剤に対する溶解性に優れ、前記感光層の塗布面状の検査時における視認性などの取り扱い性に優れ、該感光層の塗布面状及び露光感度の低下させない観点から、アリルスルホン酸化合物を使用するのが好ましく、ナフタレンスルホン酸化合物が特に好ましい。
前記ナフタレン酸化合物としては、例えば、ビクトリアピュアブルーNAPSが好適に挙げられる。
前記染料は、該染料0.5質量%のメチルエチルケトン溶解液の孔径0.45μmフィルターでの濾過圧が、0.3MPa以下であることが好ましい。該濾過圧は、以下のようにして測定することができる。なお、濾過圧の測定は、室温、大気圧の条件下で行った。
(1)染料をメチルエチルケトン溶液に0.5質量%溶解する。
(2)シリンジ(テルモ社製、SS−20ESZ;直径1.5cm、長さ9.5cm)に、孔径0.45μmのフィルター(ADVANTEC社製、DISMIC;25HP045AN)を接続し、該フィルターを介して、シリンジ内に充填した着色染料0.5質量%のメチルエチルケトン溶解液を濾過する。この際の濾過速度は50cc/分とする。
(3)前記濾過の際の、シリンジに作用する圧力を圧力計で計測し、着色染料0.5質量%メチルエチルケトン溶解液の濾過圧とする。
前記濾過圧が、0.3MPa以下であることにより、着色染料の有機溶剤に対する溶解性に優れ、感光層の面状や露光感度を低下させることがなく、また、未溶解物の残渣を生じにくいものとなる。前記濾過圧が、0.3MPaを超えると、溶解性に劣り、未溶解物により感光層の面状故障の発生、露光感度の低下を招いたり、着色染料の残渣を生じ易くなることがある。
前記染料の含有量は、前記感光層の全成分に対して、0.001〜20質量%が好ましく、0.03〜3質量%がより好ましく、0.05〜0.1質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.001質量%未満であると、発色性が低下して面状検査時の視認性に乏しくなり、20質量%を超えると、発色剤による発色を確認できなくなることがある。
−還元剤及び水素供与体化合物−
前記還元剤としては、フリーラジカルと反応することができ、前記発色剤の発色を抑制することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、アルキル置換カテコール、フェノチアジン、ピロガロール、及びフェニドンなどが挙げられる。これらの中でも、フェニドンが好ましい。
前記水素供与体化合物としては、特に制限はないが、例えば、−SH基を有する化合物、−CHX−(X=R)基(Rは、O、N、及びSのいずれかを含む置換基を表す。)を有する化合物などが挙げられる。
前記−SH基を有する化合物としては、例えば、下記構造式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008020500
前記−CHX−(X=R)基を有する化合物としては、例えば、N−フェニルグリシン、ジメチルアミノ桂皮酸、ジメチルアミノベンズアルデヒドなどが挙げられる。
これらの水素供与体化合物の中でも、前記還元剤と同様の観点から、N−フェニルグリシンが好ましい。
−増感剤−
前記増感剤は、後述する光照射手段として可視光線や紫外光・可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から適宜選択することができる。
前記増感剤の具体例としては、例えば、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0313」から「0314」に記載されている増感剤、などが挙げられる。
前記増感剤の前記感光層における含有量としては、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.05質量%未満となると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、前記感光層から保存時に析出することがある。
−可塑剤−
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0318」に記載されている可塑剤、などが挙げられる。
前記可塑剤の前記感光層における含有量としては、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
−着色剤−
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、赤色、緑色、青色、黄色、紫色、マゼンタ色、シアン色、黒色等の公知の顔料又は染料が挙げられ、具体的には、ビクトリア・ピュアブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・イエローGT(C.I.ピグメント・イエロー12)、パーマネント・イエローGR(C.I.ピグメント・イエロー17)、パーマネント・イエローHR(C.I.ピグメント・イエロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボンブラックが挙げられる。
また、カラーフィルタの作製に好適な前記着色剤として、例えば、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64、C.I.ピグメント・イエロー139、C.I.ピグメント・イエロー83、C.I.ピグメント・バイオレット23、特開2002−162752号公報の「0138」〜「0141」に記載のもの等が挙げられる。前記着色剤の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。また、カラーフィルタを作製する場合は、前記平均粒子径として、0.5μm以下が好ましい。
−−密着促進剤−−
各層間の密着性、又はパターン形成材料と基体との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
前記密着促進剤の具体例としては、例えば、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0326」に記載されている密着促進剤、などが挙げられる。
前記密着促進剤の前記感光層における含有量としては、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましく、0.1質量%〜5質量%が特に好ましい。
前記感光層は、例えば、J.コーサー著「ライトセンシテイブシステムズ」第5章に記載されているような有機硫黄化合物、過酸化物、レドックス系化合物、アゾ又はジアゾ化合物、光還元性色素、有機ハロゲン化合物などを含んでいてもよい。
前記有機硫黄化合物、過酸化物、レドックス系化合物、アゾ又はジアゾ化合物、及び光還元性色素の具体例としては、例えば、特開2005−258431号公報の明細書の段落「0329」から「0333」に記載されている有機硫黄化合物、過酸化物、レドックス系化合物、アゾ又はジアゾ化合物、及び光還元性色素が挙げられる。
−−界面活性剤−−
本発明の前記パターン形成材料を製造する際に発生する面状ムラを改善させるために、公知の界面活性剤を併用することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素含有界面活性剤などから適宜選択できる。
前記界面活性剤の前記感光層における含有量としては、0.001〜10質量%が好ましい。前記含有量が、0.001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあり、10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
(パターン形成材料)
本発明のパターン形成材料は、支持体と、該支持体上に前記感光樹脂組成物からなる感光層を少なくとも有し、保護フィルム、適宜選択したその他の層を有していてもよい。
前記パターン形成材料は、後述するパターン形成方法に用いられ、該パターン形成方法は、前記パターン形成材料の感光層を基材上へ積層することにより行われる。
また、前記感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該現像の前後において変化させない光の最小エネルギーとしては、1〜15mJ/cmであることが好ましく、1〜10mJ/cmがより好ましく、1〜8mJ/cmが特に好ましい。
前記最小エネルギーが、1mJ/cm未満であると、処理工程にてカブリが発生することがあり、15mJ/cmを超えると、露光に必要な時間が長くなり、処理スピードが遅くなることがある。
ここで、前記「感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギー」とは、いわゆる現像感度を意味し、例えば、感光層を露光したときの該露光に用いた光のエネルギー量(露光量)と、前記露光に続く前記現像処理により生成した前記硬化層の厚みとの関係を示すグラフ(感度曲線)から求めることができる。
前記硬化層の厚みは、前記露光量が増えるに従い増加していき、その後、前記露光前の前記感光層の厚みと略同一かつ略一定となる。前記現像感度は、前記硬化層の厚みが略一定となったときの最小露光量を読み取ることにより求められる値である。
前記硬化層の厚みと前記露光前の前記感光層の厚みとの差が±1μm以内であるとき、前記硬化層の厚みが露光及び現像により変化していないとみなす。
前記硬化層及び前記露光前の前記感光層の厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜厚測定装置、表面粗さ測定機(例えば、サーフコム1400D、東京精密株式会社製)などを用いて測定する方法などが挙げられる。
<感光層>
前記パターン形成材料における感光層は、前記本発明の感光性組成物により形成される。
前記感光層の前記パターン形成材料において設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常、前記支持体上に積層される。
前記感光層の形成方法としては、前記本発明の感光性組成物を後述の支持体上などに塗布し、乾燥することで行うことができる。前記感光層の形成方法についての詳細な説明は、後述するパターン形成材料の製造方法の説明において記載する。
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1〜100μmが好ましく、2〜50μmがより好ましく、4〜30μmが特に好ましい。
<支持体>
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。
前記支持体は、合成樹脂製で、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2〜150μmが好ましく、5〜100μmがより好ましく、8〜50μmが特に好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの長さのものが挙げられる。
<保護フィルム>
前記パターン形成材料は、前記感光層上に保護フィルムを形成してもよい。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜30μmが特に好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を充たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記パターン形成材料は、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されることが好ましい。前記長尺状のパターン形成材料の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使い易いようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られることが好ましい。また、前記ロール状のパターン形成材料をシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置することが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いる事が好ましい。
前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコール等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、30〜150℃(特に50〜120℃)で1〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、バリア層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の層が挙げられる。前記パターン形成材料は、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよく、また、同種の層を2層以上有していてもよい。
[パターン形成材料の製造方法]
前記パターン形成材料は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、前記感光層、及びその他の層に含まれる材料を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて、塗布液を調製する。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、などのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
次に、前記支持体上に前記塗布液を塗布し、乾燥させて各層を形成し、パターン形成材料を製造することができる。例えば、前記感光性組成物を溶解、乳化又は分散させた感光性組成物溶液を支持体上に塗布し、乾燥させて、感光層を形成し、その上に保護フィルムを形成することによりパターン形成材料を製造することができる。
前記塗布液の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリットコート法、エクストルージョンコート法、カーテンコート法、ダイコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ナイフコート法等の各種の塗布方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
本発明のパターン形成材料は、感度特性及び解像度に優れ、ラミネート後経時でのエッチング性に優れ各種パターンの形成用、配線パターン等の永久パターンの形成用、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造用、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどのパターン形成用などに好適に用いることができるが、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。また、本発明のパターン形成方法及びパターン形成装置に好適に用いることができる。
(感光性積層体)
前記感光性積層体は、基体上に、前記感光層を少なくとも有し、目的に応じて適宜選択されるその他の層を積層してなる。
<基体>
前記基体は、感光層が形成される被処理基体、又は本発明のパターン形成材料の少なくとも感光層が転写される被転写体となるもので、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を持つものまで任意に選択できる。板状の基体が好ましく、いわゆる基板が使用される。具体的には、公知のプリント配線板製造用の基板、ガラス板(ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
〔感光性積層体の製造方法〕
前記感光性積層体の製造方法として、第1の態様として、前記感光性組成物を前記基体の表面に塗布し乾燥する方法が挙げられ、第2の態様として、本発明のパターン形成材料における少なくとも感光層を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら転写して積層する方法が挙げられる。
前記第1の態様の感光性積層体の製造方法は、前記基体上に、前記感光性組成物を塗布及び乾燥して感光層を形成する。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基体の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記パターン形成材料に用いたものと同じ溶剤が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
前記塗布方法及び乾燥条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記パターン形成材料に用いたものと同じ方法及び条件で行う。
前記第2の態様の感光性積層体の製造方法は、前記基体の表面に本発明のパターン形成材料を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する。なお、前記パターン形成材料が前記保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基体に前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
前記加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、15〜180℃が好ましく、60〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜1.0MPaが好ましく、0.2〜0.8MPaがより好ましい。
前記加熱の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネーター(例えば、大成ラミネータ社製 VP−II、ニチゴーモートン(株)製 VP130)などが好適に挙げられる。
(パターン形成方法、並びに、パターン、及びプリント配線板)
本発明のパターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、更に、現像工程、エッチング等のその他の工程を含むことが好ましい。
本発明のパターン及びプリント配線板は、本発明のパターン形成方法により得られる。
以下、本発明のパターン形成方法の説明を通じて、本発明のパターン及びプリント配線板の詳細も明らかにする。
[露光工程]
前記露光工程は、本発明のパターン形成材料における前記感光層に対し、露光を行う工程である。
前記露光工程は、画像データに基づいて光を変調しながら相対走査して露光することで2次元画像の形成を行なうマスクレスのパターン露光方式(以下、「デジタル露光」と称することがある。)を利用した露光工程を中心に説明する。
前記デジタル露光は、2次元状に並んだ空間光変調デバイスを用い、画像データに基づいて光を変調しながら相対走査することで2次元画像の形成を行なう露光方法である。
露光光を透過させない又は弱めて透過させる材質で画像(露光パターン;以下、パターンともいう。)が形成された「マスク」と呼ばれる物体を露光光の光路に配置し、感光層を前記画像に対応したパターン状に露光する従来のマスク露光方式(以下、「アナログ露光」と称することもある。)に対して、前記「マスク」を用いずに感光層をパターン状に露光する露光方式のことである。
前記デジタル露光では、光源として超高圧水銀灯や、レーザが用いられる。
前記超高圧水銀灯とは、石英ガラスチューブなどに水銀を封入した放電灯であり水銀の蒸気圧を高く設定して発光効率を高めたものであり、点灯時の水銀の蒸気圧はおよそ5MPaになるものもある(W.Elenbaas:Light Sources、Philips Technical Library 148-150)。輝線スペクトルのうち、405nm±40nmの単一露光波長が用いられ、h線(405nm)が主として用いることができる。
前記レーザは反転分布を持った物質中で起きる誘導放出の現象を利用し、光波の増幅、発振によって干渉性と指向性が一層強い単色光を作り出す発振器及び増幅器、励起媒質として結晶、ガラス、液体、色素、気体などあり、これらの媒質から固体レーザ(YAGレーザ)、液体レーザ、気体レーザ(アルゴンレーザ、He−Neレーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ)、半導体レーザなどの公知のレーザを前記波長領域において用いることができる。
前記半導体レーザは、搬送子の注入、電子ビームによる励起、衝突によるイオン化、光励起などによって電子と正孔とが接合部に流出する時、pn接合で可干渉光を誘導放出するような発光ダイオードを用いるレーザである。この放出される可干渉光の波長は、半導体化合物によって決まる。レーザの波長は、405nm±40nmの単一露光波長である。
本発明における単一露光波長とは、レーザによる場合は主波長のことをさし、超高圧水銀灯による場合は405nm以外の輝線をNDフイルターなどで365nmや405nmより大きい波長をカットして主波長を1波長のみにしたものをいう。
前記露光方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、これらの中でもレーザを用いたデジタル露光が好ましい。
前記デジタル露光の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特開2005−258431号公報に記載されている、光を照射する光照射手段、形成するパターン情報に基づいて該光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段などが挙げられる。
前記デジタル露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、形成するパターン形成情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行うことが好ましく、例えば、前記感光層に対し、光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の設定傾斜角度θをなすように配置された露光ヘッドを用い、前記露光ヘッドについて、使用描素部指定手段により、使用可能な前記描素部のうち、N重露光(ただし、Nは2以上の自然数)に使用する前記描素部を指定し、前記露光ヘッドについて、描素部制御手段により、前記使用描素部指定手段により指定された前記描素部のみが露光に関与するように、前記描素部の制御を行い、前記感光層に対し、前記露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて行う方法が好ましい。
本発明において「N重露光」とは、前記感光層の被露光面上の露光領域の略すべての領域において、前記露光ヘッドの走査方向に平行な直線が、前記被露光面上に照射されたN本の光点列(画素列)と交わるような設定による露光を指す。ここで、「光点列(画素列)」とは、前記描素部により生成された描素単位としての光点(画素)の並びうち、前記露光ヘッドの走査方向となす角度がより小さい方向の並びを指すものとする。なお、前記描素部の配置は、必ずしも矩形格子状でなくてもよく、たとえば平行四辺形状の配置等であってもよい。
ここで、露光領域の「略すべての領域」と述べたのは、各描素部の両側縁部では、描素部列を傾斜させたことにより、前記露光ヘッドの走査方向に平行な直線と交わる使用描素部の描素部列の数が減るため、かかる場合に複数の露光ヘッドをつなぎ合わせるように使用したとしても、該露光ヘッドの取付角度や配置等の誤差により、走査方向に平行な直線と交わる使用描素部の描素部列の数がわずかに増減することがあるため、また、各使用描素部の描素部列間のつなぎの、解像度分以下のごくわずかな部分では、取付角度や描素部配置等の誤差により、走査方向と直交する方向に沿った描素部のピッチが他の部分の描素部のピッチと厳密に一致せず、走査方向に平行な直線と交わる使用描素部の描素部列の数が±1の範囲で増減することがあるためである。なお、以下の説明では、Nが2以上の自然数であるN重露光を総称して「多重露光」という。
前記N重露光のNとしては、2以上の自然数であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3以上20以下の自然数が好ましく、3以上7以下の自然数がより好ましい。
本発明におけるレーザの波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、感光性組成物の露光時間の短縮を図る目的から、330〜650nmが好ましく、365〜445nmがより好ましく、395〜415nmであることが特に好ましい。
レーザのビーム径は、特に限定されないが、中でも、濃色離隔壁の解像度の観点から、ガウシアンビームの1/e2値で5〜30μmが好ましく、7〜20μmがより好ましい。
レーザビームのエネルギー量としては、特に限定されないが、中でも、露光時間と解像度の観点から、1〜100mJ/cm2が好ましく、5〜20mJ/cm2がより好ましい。
本発明ではレーザ光を画像データに応じて空間光変調することが必要である。この目的のため特開2005−258431号公報に記載されている空間光変調素子であるデジタル マイクロ デバイスを用いることが好ましい。
露光装置としては、特に制限はないが、例えば、レーザダイレクトイメージング装置「INPREX IP−3000(富士写真フイルム製)」を用いることができる。
<現像工程>
前記現像としては、前記感光層の未露光部分を除去することにより行われる。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
前記弱アルカリ性の水溶液のpHは、例えば、約8〜12が好ましく、約9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度は、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25〜40℃が好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
<エッチング工程>
前記エッチング工程としては、公知のエッチング処理方法の中から適宜選択した方法により行うことができる。
前記エッチング処理に用いられるエッチング液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点から塩化第二鉄溶液が好ましい。
前記パターンの形成においては、例えば、硬化処理工程、メッキ工程などを含んでいてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[その他の工程]
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、メッキ工程などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記メッキ工程としては、公知のメッキ処理の中から適宜選択した適宜選択した方法により行うことができる。
前記メッキ処理としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイフローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなど処理が挙げられる。
前記メッキ工程によりメッキ処理した後に前記パターンを除去することにより、また、更に必要に応じて不要部をエッチング処理等で除去することにより、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
〔プリント配線板及びカラーフィルタの製造方法〕
本発明の前記パターン形成方法は、プリント配線板の製造、特にスルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造、及び、カラーフィルタの製造に好適に使用することができる。以下、本発明のパターン形成方法を利用したプリント配線板の製造方法及びカラーフィルタの製造方法の一例について説明する。
−プリント配線板の製造方法−
スルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造方法としては、(1)前記基体としてホール部を有するプリント配線板形成用基板上に、前記パターン形成材料を、その感光層が前記基体側となる位置関係にて積層して積層体を形成し、(2)前記積層体の前記基体とは反対の側から、所望の領域に光照射を行い感光層を硬化させ、(3)前記積層体から前記パターン形成材料における支持体、クッション層及びバリア層を除去し、(4)前記積層体における感光層を現像して、該積層体中の未硬化部分を除去することによりパターンを形成することができる。
その後、プリント配線板を得るには、前記形成したパターンを用いて、前記プリント配線板形成用基板をエッチング処理又はメッキ処理する方法(例えば、公知のサブトラクティブ法又はアディティブ法(例えば、セミアディティブ法、フルアディティブ法))により処理すればよい。これらの中でも、工業的に有利なテンティングでプリント配線板を形成するためには、前記サブトラクティブ法が好ましい。前記処理後プリント配線板形成用基板に残存する硬化樹脂は剥離させ、また、前記セミアディティブ法の場合は、剥離後さらに銅薄膜部をエッチングすることにより、所望のプリント配線板を製造することができる。また、多層プリント配線板も、前記プリント配線板の製造法と同様に製造が可能である。
次に、前記パターン形成材料を用いたスルーホールを有するプリント配線板の製造方法について、更に説明する。
まずスルーホールを有し、表面が金属メッキ層で覆われたプリント配線板形成用基板を用意する。前記プリント配線板形成用基板としては、例えば、銅張積層基板及びガラス−エポキシなどの絶縁基材に銅メッキ層を形成した基板、又はこれらの基板に層間絶縁膜を積層し、銅メッキ層を形成した基板(積層基板)を用いることができる。
次に、前記パターン形成材料上に保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離して、前記パターン形成材料における感光層が前記プリント配線板形成用基板の表面に接するようにして加圧ローラを用いて圧着する(積層工程)。これにより、前記プリント配線板形成用基板と前記積層体とをこの順に有する積層体が得られる。
前記パターン形成材料の積層温度としては、特に制限はなく、例えば、室温(15〜30℃)、又は加熱下(30〜180℃)が挙げられ、これらの中でも、加温下(60〜140℃)が好ましい。
前記圧着ロールのロール圧としては、特に制限はなく、例えば、0.1〜1MPaが好ましい。
前記圧着の速度としては、特に制限はなく、1〜3m/分が好ましい。
また、前記プリント配線板形成用基板を予備加熱しておいてもよく、また、減圧下で積層してもよい。
前記積層体の形成は、前記プリント配線板形成用基板上に前記パターン形成材料を積層することが好ましい。
次に、前記積層体の基体とは反対側の面から、光を照射して感光層を硬化させる。該露光を行った後、前記積層体から前記支持体を剥離する(剥離工程)。
次に、前記プリント配線板形成用基板上の感光層の未硬化領域を、適当な現像液にて溶解除去して、配線パターン形成用の硬化層とスルーホールの金属層保護用硬化層のパターンを形成し、前記プリント配線板形成用基板の表面に金属層を露出させる(現像工程)。
また、現像後に必要に応じて後加熱処理や後露光処理によって、硬化部の硬化反応を更に促進させる処理をおこなってもよい。現像は上記のようなウエット現像法であってもよく、ドライ現像法であってもよい。
次いで、前記プリント配線板形成用基板の表面に露出した金属層をエッチング液で溶解除去する(エッチング工程)。スルーホールの開口部は、硬化樹脂組成物(テント膜)で覆われているので、エッチング液がスルーホール内に入り込んでスルーホール内の金属メッキを腐食することなく、スルーホールの金属メッキは所定の形状で残ることになる。これにより、前記プリント配線板形成用基板に配線パターンが形成される。
前記エッチング液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点から塩化第二鉄溶液が好ましい。
次に、強アルカリ水溶液などにて前記硬化層を剥離片として、前記プリント配線板形成用基板から除去する(レジスト剥離工程)。前記レジスト剥離工程において剥離片が生じるが、本発明のパターン形成材料における感光層により形成されたパターンの剥離片は極めて微小であるため、剥離不良がなく、該剥離片による装置の汚染を防止できる。
前記強アルカリ水溶液における塩基成分としては、特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記強アルカリ水溶液のpHとしては、例えば、約12〜14が好ましく、約13〜14がより好ましい。
前記強アルカリ水溶液としては、特に制限はなく、例えば、1〜10質量%の水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
また、プリント配線板は、多層構成のプリント配線板であってもよい。
なお、前記パターン形成材料は上記のエッチングプロセスのみでなく、メッキプロセスに使用してもよい。前記メッキ法としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイフローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。
−カラーフィルタの製造方法−
ガラス基板等の基体上に、本発明の前記パターン形成材料における感光層を貼り合わせ、該パターン形成材料から支持体、クッション層及びバリア層を剥離する場合に、帯電した前記支持体(フィルム)と人体とが不快な電気ショックを受けることがあり、あるいは帯電した前記支持体に塵埃が付着することがある。このため、前記支持体上に導電層を設けたり、前記支持体自体に導電性を付与する処理を施すことが好ましい。また、前記導電層をクッション層とは反対側の前記支持体上に設けた場合は、耐傷性を向上させるために疎水性重合体層を設けることが好ましい。
次に、前記感光層を赤、緑、青、黒のそれぞれに着色した赤色感光層を有するパターン形成材料と、緑色感光層を有するパターン形成材料と、青色感光層を有するパターン形成材料と、黒色感光層を有するパターン形成材料を作製する。赤画素用の前記赤色感光層を有するパターン形成材料を用いて、赤色感光層を前記基体表面に積層して積層体を形成した後、像様に露光、現像して赤の画素を形成する。赤の画素を形成した後、前記積層体を加熱して未硬化部分を硬化させる。これを緑、青の画素についても同様にして行い、各画素を形成する。
前記積層体の形成は、前記ガラス基板上に前記パターン形成材料を積層してもよく、また、前記パターン形成材料製造用の感光性組成物溶液などを前記ガラス基板の表面に直接塗布し、乾燥させることにより前記ガラス基板上に感光層、バリア層、クッション層及び支持体を積層してもよい。また、赤、緑、青の三種の画素を配置する場合は、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等どのような配置であってもよい。
前記画素を形成した面上に前記黒色感光層を有するパターン形成材料を積層し、画素を形成していない側から背面露光し、現像してブラックマトリックスを形成する。該ブラックマトリックスを形成した積層体を加熱することにより、未硬化部分を硬化させ、カラーフィルタを製造することができる。
本発明の前記パターン形成方法は、本発明の前記パターン形成材料を用いるため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの製造に好適に使用することができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に使用することができる。本発明のパターン形成装置は、本発明の前記パターン形成材料を備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの製造に好適に使用することができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
前記支持体として、厚み16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、16FB50)に、下記の組成からなる感光性組成物溶液を塗布し乾燥させて、厚み18μmの感光層を形成し、パターン形成材料を製造した。
[感光性組成物溶液の組成]
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
・メチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):19/52/29、質量平均分子量:60,000、酸価189mgKOH/g、I/O値:0.55)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・139.6質量部
・下記構造式(38)で表される重合性化合物(第一工業製薬社製、GX8702c)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44.33質量部
・下記構造式(39)で表される重合性化合物(第一工業製薬社製、BPEM−10F)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44.33質量部
・下記構造式(40)で表される重合性化合物(東亞合成社製、アロニックスM270)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.37質量部
・ポリエチレングリコール#1000ジメタクリレート(新中村化学、NKエステル23G)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16.75質量部
・前記式(1)で表される化合物・・・・・・・・・・・・・・・・・18.5質量部
・N−ブチルクロロアクリドン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5質量部
・重合禁止剤としてのフェノキサジン・・・・・・・・・・・・・・0.016質量部
・ロイコクリスタルバイオレット・・・・・・・・・・・・・・・・・1.10質量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・327.4質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル・・・・・・・・・・・304.9質量部
・シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58.1質量部
・メタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36.3質量部
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩・・・・・・・0.186質量部
・N−フェニルグリシン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.370質量部
・フッ素系界面活性剤(大日本インキ社製、F780F)・・・・・・0.78質量部
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
Figure 2008020500
ただし、前記構造式(38)中、m+nは20を表す。なお、前記構造式(38)で表される化合物は、ウレタン基を有する重合性化合物の一例である。
Figure 2008020500
ただし、前記構造式(39)中、m+nは10を表す。なお、前記構造式(39)で表される化合物は、アリール基を有する重合性化合物の一例である。
Figure 2008020500
ただし、前記構造式(40)中、nは12を表す。なお、前記構造式(40)で表される化合物は、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物の一例である。
前記パターン形成材料の感光層の上に、前記保護フィルムとして厚み25μmのポリエチレンフィルム(タマポリ社製、GF−1)を積層した。次に、前記基体として、表面を研磨、水洗、乾燥した銅張積層板(直径1、2、3、4、5及び6mmの穴部が各30ずつ、合計180穴開口したもの、銅厚み12μm)の表面に、前記パターン形成材料の保護フィルムを剥がしながら、該パターン形成材料の感光層が前記銅張積層板に接するようにしてラミネーター(MODEL8B−720−PH、大成ラミネーター(株)製)を用いて圧着させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された積層体を作製した。
圧着条件は、圧着ロール温度105℃、圧着ロール圧力0.3MPa、ラミネート速度1m/分とした。
<現像性>
前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。
<解像度>
(1)感度の測定
前記積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、「INPREX IP−3000(富士写真フイルム製)」を用いて、所定のパターンが得られるようにエネルギー量0.1mJ/cmから21/2倍間隔で100mJ/cmまでの光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記現像性で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。次いで、光の照射量と、硬化層の厚みとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から硬化領域の厚みが18μmとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量(感度)とした。結果を表1に示す。
(2)解像度の測定
前記積層体を室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン/スペース=1/1でライン幅5μm〜20μmまで1μm刻みで各線幅の露光を行い、ライン幅20μm〜50μmまで5μm刻みで各線幅の露光を行った。この際の露光量は、前記(1)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記現像工程で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去した。この様にして得られた硬化樹脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化樹脂パターンのラインにツマリ、ヨレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。結果を表1に示す。
<エッチング性>
前記積層体を露光前の状態で、暗所にて(遮光して)5日経過後に、前記パターン形成装置を用い、前記解像度の評価におけるのと同様な方法により露光及び現像し、作製したものを用いて、該積層体における露出した銅張積層板の表面に、塩化鉄エッチャント(塩化第二鉄含有エッチング溶液、40°ボーメ、液温40℃)を0.25MPaで、36秒スプレーして、硬化層で覆われていない露出した領域の銅層を溶解除去することによりエッチング処理を行った。次いで、2質量%の水酸化ナトリウム水溶液をスプレーすることにより前記形成したパターンを除去して、表面に前記永久パターンとして銅層の配線パターンを備えたプリント配線板を調製した。該プリント配線基板上の配線パターンを光学顕微鏡で観察し、該配線パターンの最小のライン幅を測定した。この最小ライン幅が小さいほど高精細な配線パターンが得られ、エッチング性に優れていることを意味する。
(実施例2)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記式(2)で表される化合物18.5質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例3)
実施例1において、バインダーとして、スチレン/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):52/19/29)の代わりに、スチレン/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):25/50/25、質量平均分子量:60,000、酸価163mgKOH/g)を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例4)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記式(4)で表される化合物18.5質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例5)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記式(6)で表される化合物18.5質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例6)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記式(11)で表される化合物18.5質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例7)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記式(1)で表される化合物9.3質量部と、下記式(12)で表される化合物9.3質量部とをを用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2008020500
(実施例8)
実施例1において、前記式(1)で表される化合物の含有量を18.5質量部から6.2質量部へ変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例9)
実施例1において、バインダーとして、スチレン/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):52/19/29、質量平均分子量:60,000、酸価189mgKOH/g)の含有量を139.6質量部から195.4質量部へ変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例10)
実施例1において、前記式(1)で表される化合物の含有量を18.5質量部から6.2質量部へ変更し、バインダーとして、スチレン/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):52/19/29、質量平均分子量:60,000、酸価189mgKOH/g)の含有量を139.6質量部から195.4質量部へ変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例11)
実施例1において、前記式(1)で表される化合物の含有量を18.5質量部から43質量部へ変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例12)
実施例1において、バインダーとして、スチレン/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):52/19/29、質量平均分子量:60,000、酸価189mgKOH/g)の含有量を139.6質量部から104.7質量部へ変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(比較例1)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記式(12)で表される化合物18.5質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
(比較例2)
実施例1において、光重合開始剤として、前記式(1)で表される化合物18.5質量部の代わりに、前記記式(13)で表される化合物18.5質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2008020500
(比較例3)
実施例1において、バインダーとして、スチレン/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):52/19/29)の代わりに、ベンジルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):52/19/25、質量平均分子量:60,000、酸価189mgKOH/g)を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性組成物、パターン形成材料、及び積層体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2008020500
実施例1から12は、前記一般式(1)で表される化合物である光重合開始剤と、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)であるバインダーと、重合性化合物とを含有しているため、前記光重合開始剤及び前記バインダーのいずれかを有さない比較例1から3と比較して、感度、解像度、及びエッチング性に優れていることが判った。
本発明の感光性組成物は、感度特性及び解像度に優れ、ラミネート経時後でのエッチング特性に優れているため、高精細なパターンの形成に好適に用いることができる。
本発明のパターン形成材料は、本発明の感光性組成物からなる感光層を備えているため、高精細なパターンを形成可能である。このため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。
また、本発明のパターン形成装置は、本発明の前記パターン形成材料を備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。
また、本発明のパターン形成方法は、本発明の前記パターン形成材料を用いるため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含有してなり、該光重合開始剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、該バインダーが、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)であることを特徴とする感光性組成物。
    Figure 2008020500
    前記一般式(1)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。k、l、m及びnは、それぞれ0〜5のいずれかの整数を表し、k、l、m及びnが1以上の場合は、Z1〜Z4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。
  2. 一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項1に記載の感光性組成物。
    Figure 2008020500
    前記一般式(2)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Y1及びY2は、塩素原子を表す。i及びjは、それぞれ0〜4のいずれかの整数を表す。R1〜R4は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数1〜10のアルコキシル基のいずれかを表す。
  3. 一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である請求項2に記載の感光性組成物。
    Figure 2008020500
    前記一般式(3)中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
  4. 一般式(1)で表される化合物の含有量が、3〜15質量%であり、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する共重合体(A)の含有量が、40〜60質量%である請求項1から3のいずれかに記載の感光性組成物。
  5. 支持体と、該支持体上に請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層とを有することを特徴とするパターン形成材料。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して、露光を行うことを特徴とするパターン形成方法。
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