JP2008020370A - 自律移動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の自律移動装置18は、距離データを測定するレーザレンジセンサ20と、レーザレンジセンサ20を回転させる回転装置30と、回転装置30が搭載される移動体16と、回転装置30の回転角を検出するエンコーダ38と、レーザレンジセンサ20とエンコーダ38から入力されるデータを用いて3次元距離データを演算する演算部52aと、回転装置30を制御する回転制御部52bを有しており、回転制御部52bは、床面形状測定時に、床面上のレーザレンジセンサ20から遠い位置にレーザを走査するときは、床面上のレーザレンジセンサ20から近い位置にレーザを走査するときに比べて遅い角速度で回転装置30を回転させる。
【選択図】図12
Description
この測定装置では、距離測定装置が光線を照射しながら光線を照射する方向を走査軸周りで変化させる。距離測定装置は、各照射角度において光線を照射し、光線を照射した方向に物体が存在するか否かを検出する。光線を照射した方向に物体が存在する場合には、その物体までの距離を測定する。すなわち、距離測定装置は、光線を照射した走査軸周りの角度と物体までの距離によって表される2次元距離データを測定する。2次元距離データの測定と同時に、回転装置が回転軸回りに距離測定装置を回転させ、距離測定装置による光線の照射方向が回転軸周りで変更される。その際、回転装置による回転軸周りの回転角(すなわち、距離測定装置が光線を照射した回転軸周りの角度)がセンサによって検出される。光線を照射した走査軸周りの角度と回転軸周りの角度が分かれば、光線を照射した方向を特定することができる。このため、演算装置は、距離測定装置で測定された2次元距離データとセンサで検出された回転装置の回転角とを用いて3次元距離データを演算する。
なお、特許文献1には、光線を走査軸周りに走査することで光線が走査された走査線上の距離データを測定する距離測定装置を用いて空間の3次元形状を測定する技術が開示されている。特許文献1の技術では、鉄道車両上に距離測定装置を設置し、距離測定装置によって2次元距離データを測定するとともに、鉄道車両を移動させることによって、空間の3次元形状を測定している。
一方、自律移動装置では、通常、距離測定装置が走査軸及び自律移動装置の進行方向と直交する回転軸周りに一定の角速度で回転される。このように、距離測定装置を回転軸周りに一定の角速度で回転させて平面の形状を測定すると、平面上の距離測定装置から遠い位置では光線が走査される間隔が広くなり、測定の解像度が低下する。このため、自律移動装置から遠い位置にある障害物を早期に検出することができない。このように、従来の自律移動装置では、平面上の距離測定装置から遠い位置の形状を測定する際に解像度が低下するという問題があった。
演算装置で演算された3次元距離データを用いて移動体の移動方向及び移動速度を制御する移動体制御装置とを有している。そして、回転制御装置が、距離測定装置から基準平面に向けて光線を走査する場合に、その基準平面上の距離測定装置から遠い位置に光線を走査するときは、その基準平面上の距離測定装置から近い位置に光線を走査するときに比べて遅い角速度で回転装置を回転させることを特徴とする。
この自律移動装置では、回転制御装置が、基準平面上の距離測定装置から遠い位置に光線を走査するときは、その基準平面上の距離測定装置から近い位置に光線を走査するときに比べて遅い角速度で回転装置を回転させる。従って、回転装置を一定の角速度で回転させる場合と比較して、基準平面上の距離測定装置から遠い位置に光線を走査する場合にも、光線が走査される間隔が広くなることが抑えられ、解像度の低下を抑制することができる。
ここで、「基準平面」とは、自律移動装置により形状を測定する対象として設定された平面をいう。したがって、測定対象として設定された平面と実際に測定する平面とは異なっていてもよい。例えば、自律移動装置が水平な床面の形状を測定すると設定された場合において、自律移動装置が実際に測定する床面が傾斜していてもよい。この場合、回転制御装置は実際に測定する平面の形状によっては、距離測定装置からの距離が遠くなるにつれて、光線が走査される間隔が広く(又は狭く)なることがある。なお、「基準平面」の設定方法としては、回転装置を回転軸周りに等角速度で回転させて測定した平面を「基準平面」として設定してもよい。例えば、自律移動装置が傾斜した床面を測定する場合、まず、回転装置を回転軸周りに等角速度で回転させて床面を測定し、その測定結果から床面の傾斜角を算出し、その算出された傾斜角で傾く床面を「基準平面」とする。
このような構成によれば、距離測定装置から基準平面上の光線が走査される位置までの距離に応じて回転速度が制御されるため、基準平面上に適切に光線を走査することができる。
このような構成によれば、距離測定装置によって自律移動装置が移動する床面形状が測定されるため、自律移動装置は安全に床面上を移動することができる。
このような構成によれば、基準平面に対して等間隔に光線が走査されるため、基準平面に対応する平面の形状を均一な解像度で測定することができる。
(形態1)自律移動装置は、自律移動体と、自律移動体上に搭載された3次元測定装置によって構成されている。
(形態2)3次元測定装置は、レーザを走査軸周りに走査することでレーザが走査された走査面上の距離データを測定するレーザレンジセンサと、レーザレンジセンサが取付けられ、レーザレンジセンサを走査軸と直交するピッチ軸周りに回転させる回転装置と、回転装置の回転角を検出するセンサと、レーザレンジセンサから入力される距離データとセンサから入力される回転角を用いて3次元距離データを演算する演算装置と、回転装置の回転軸周りの回転運動を制御する回転制御装置を有している。
(形態3)回転制御装置は、レーザレンジセンサから基準平面に向けてレーザを走査する場合に、その基準平面上のレーザレンジセンサから遠い位置に光線を走査するときは、その基準平面上のレーザレンジセンサから近い位置に光線を走査するときに比べて遅い角速度で回転装置を回転させる。
(形態4)回転制御装置の回転軌道は、レーザレンジセンサから基準平面上のレーザが走査される位置までの距離が長くなるのに従って、回転装置の回転角速度が遅くなるように決定されている。
(形態5)回転制御装置の回転軌道は、距離測定装置の各周期において基準平面上に走査される光線の走査線の間隔が等間隔となるように決定されている。
(形態6)回転制御装置は、自律移動装置が移動する床面に相当する平面を基準平面として回転装置を制御する。
(形態7)自律移動体は、4つの車輪を駆動することによって移動する4輪台車と、4輪台車の車輪の回転数を制御することによって4輪台車の移動方向及び移動速度を制御する移動体制御装置によって構成されている。
自律移動体16は、4輪台車40と、4輪台車40を制御する制御装置14によって構成されている。
4輪台車40は、台車本体42と、台車本体42を支持する4つの車輪44a〜44dによって構成されている。台車本体42上には、3次元測定装置18が搭載されている。車輪44a〜44dにはモータ46a〜46dが接続されている。モータ46a〜46dが回転すると、車輪44a〜44dが回転し、自律移動装置10は移動する。車輪44a〜44dの回転速度を調節することによって自律移動装置10の移動速度を調節でき、左右の車輪44a〜44dの回転速度を変えることで自律移動装置10の移動方向を変更することができる。モータ46a〜46dにはエンコーダ48a〜48dがそれぞれ接続され、エンコーダ48a〜48dによって各モータ46a〜46dの回転量o、p、q、r(すなわち、車輪の回転量)が検出される。エンコーダ48a〜48dは、制御装置14に電気的に接続されている。エンコーダ48a〜48dで検出した車輪の回転量o、p、q、rは制御装置14に入力される。
制御装置14は、CPU,ROM,RAMを備えたマイクロプロセッサ等によって構成されている。制御装置14は、台車本体42に搭載されており、モータ46a〜46d及びエンコーダ48a〜48dと電気的に接続されている。制御装置14には図示しない入力装置が接続され、入力装置によって制御装置14に目的地が設定(入力)される。また、制御装置14は、後述する3次元測定装置18の制御装置52と電気的に接続されている。後で詳述するが、3次元測定装置18の制御装置52は3次元マップを算出し、3次元マップは制御装置14へ入力される。制御装置14は、入力された3次元マップ及び目的地に基づいて、モータ46a〜46dの目標回転速度を算出する。そして、エンコーダ48a〜48dから入力される回転量o、p、q、rに基づいて算出される各モータ46a〜46dの回転速度と、算出された目標回転速度との差に基づいて、各モータ46a〜46dに制御指令値を入力する。各モータ46a〜46dは、入力された制御指令値に基づいて駆動するので、自律移動装置10は目的地に向かって移動する。
また、制御装置14は、エンコーダ48a〜48dから入力される回転量o,p,q,rに基づいて自律移動体16の位置及び進行方向を算出し、算出された自律移動体16の位置及び進行方向を制御装置52に入力する。
3次元測定装置18は、レーザレンジセンサ20と、レーザレンジセンサ20を回転させる回転装置30と、制御装置52によって構成されている。回転装置30及び制御装置52は、4輪台車40上に設置されている。レーザレンジセンサ20は、回転装置30上に取付けられている。
回転装置30は、フレーム35と、モータ37と、モータ37の回転角度を検出するエンコーダ38によって構成されている。
フレーム35は、4輪台車40上に固定されている基台部35aと、基台部35aの両端から上方にそれぞれ伸びる二つの縦フレーム35b、35cによって構成されている。縦フレーム35b,35cの先端近傍にはそれぞれ貫通孔36a,36bが形成されている(図3参照)。貫通孔36a,36bには、後述するレーザレンジセンサ20の軸部22a、22bがそれぞれ挿入されている。これによって、レーザレンジセンサ20が縦フレーム35b,35c間に回転可能に支持されている(詳細には、図1に示す回転軸32(すなわち、自律移動装置10のピッチ軸)周りに回転可能に支持されている)。
縦フレーム35bにはモータ37が設置されている。モータ37は、レーザレンジセンサ20の軸部22aに接続されている。モータ37が回転すると、それに応じて軸部22aが回転し、軸部22aが回転することでレーザレンジセンサ20が縦フレーム35b,35cに対して回転軸32周りに回転する。モータ37は、制御装置52と電気的に接続され、制御装置52から出力される制御指令値に従って回転する。モータ37には、モータ37の回転角度θ(すなわち、レーザレンジセンサ20の床面に対する角度θ(以下、鉛直角度θともいう))を検出するエンコーダ38が接続されている。エンコーダ38は、制御装置52と電気的に接続されており、エンコーダ38が検出したレーザレンジセンサ20の鉛直角度θは制御装置52に入力される。
レーザレンジセンサ20は、レーザが出射される角度φ(レーザのY方向に対する角度φ(以下、水平角度φともいう)(図3参照))を0°〜180°の間で変化させながらレーザを走査し、レーザを走査した走査面上の距離データを測定する。また、レーザレンジセンサ20は、その鉛直角度θの方向にレーザを照射する。回転装置30によって、レーザレンジセンサ20を回転することによって、レーザが出射される鉛直角度θが変更される。レーザレンジセンサ20のレーザを出射する水平角度φの変更と同時に、回転装置30によりレーザレンジセンサ20の鉛直角度θを変更することで、レーザレンジセンサ20は水平角度φ=0°〜180°及び所定の鉛直角度θの角度範囲内にレーザを走査し、距離データを測定する。
フレーム22の方形状の部分の側面22c、22dには軸部22a、22bが形成されている。上述したように、軸部22a、22bは、回転装置30の縦フレーム35b、35cの貫通孔36a、36bにそれぞれ挿入されている。フレーム22の半円状の部分の側面22eは全面にわたって開口し、その開口部は樹脂部材27によって閉じられている。樹脂部材27は、波長が900nm前後の赤外線光はよく透過するが、その他の波長の光はカットする樹脂材料によって形成されている。樹脂部材27は、レーザレンジセンサ20の内部に外部の光が入射するのを防止し、レーザレンジセンサ20の誤動作を防止する。
演算装置26は、制御部26a、センシング部26b、カウント部26c、記憶部26d、及び演算部26eを備えている。カウント部26cは、電源がONされてからの経過時間をカウントし続ける。制御部26aは、エンコーダ28aが検出するミラー25の回転角度ψを検出し、回転角度ψを検出すると同時にレーザ光源24aをパルス的に駆動する。これにより、エンコーダ28aの回転角度ψの検出タイミングに同期してレーザ光源24aからレーザ光がパルス的に出射される。また、制御部26aはレーザ光を出射すると同時に、カウント部26cの時間データjを読み取る。制御部26aが検出する回転角度ψ及び時間データjは記憶部26dに記憶される。センシング部26bは、受光素子24bの検出信号を読取る。読取った時間データkは記憶部26dに記憶される。演算部26eは、記憶部26dに記憶されている回転角度ψ、時間データj、kから、レーザ光の照射角度φと、そのレーザ光が反射された位置(障害物等の物体)とレーザレンジセンサ20間の距離dを算出する(図12参照)。
ステップS8でレーザ光源24aを駆動させると、それと同時に制御部26aはカウント部26cでカウントされている時間データjを読み取る(ステップS10)。読み取った時間データjは記憶部26dに記憶される。その際、記憶部26dは、時間データjをステップS6で記憶した回転角度ψと関連付けて記憶する。
上述の計算式から明らかなように、ミラー25の回転角度ψが0°〜90°の場合にはレーザの出射角度φは0°〜180°となる。また、回転角度ψが90°〜180°の場合には、ステップS4の判定によって、レーザ光源24aからレーザが出射されない。従って、レーザ光源24aから出射されたレーザ光は、角度φ=0°〜180°となる方向へ反射される。
受光素子24bがONしていない場合(ステップS12でNO)は、制御部26aはステップS8を実行してからの経過時間が所定時間(エンコーダ28aが回転角度ψを検出する周期である36.7μsecよりも短い時間に設定されている。)を経過したか否かを判定する(ステップS16)。所定時間を経過していない場合(ステップS16でNO)は、ステップS12に戻って、ステップS12からの処理を繰返す。一方、所定時間を経過している場合(ステップS16でYES)は、制御部26aはレーザ光を出射した方向に物体が存在しないと判定し、ステップS10で記憶した時間データjを記憶部26dから消去して、ステップS6で記憶したミラー25の回転角度ψについての距離データAをL(=レーザレンジセンサ20の検出限界距離)とする(ステップS18)。
演算部26eは、記憶部26dに記憶されている全ての距離データAに対して上記の演算を実行し、角度φ及び距離dによって構成される距離データBに変換する。変換された各距離データBは記憶部26dに記憶される。
制御装置52は、CPU,ROM,RAMを備えたマイクロプロセッサ等によって構成されている。制御装置52は、レーザレンジセンサ20とUSBケーブル60によって接続され、また、回転装置30及び制御装置14と電気的に接続されている。
図2に示すように、制御装置52は、レーザレンジセンサ20から入力される距離データB等を用いて3次元距離データを算出する演算部52aと、回転装置30を制御する回転制御部52bと、レーザレンジセンサ20から入力される距離データを記憶する記憶部52cを有する。
目標位置74は、レーザレンジセンサ20の鉛直角度θを変更することによって、X方向に移動する。回転軸32から目標位置74までのX方向の距離Xは、鉛直角度θによって決まる。図10に示すように、レーザ原点23aの床面からの高さH23aは、H−Jsin(θ+α)となっている。また、レーザ原点23aから目標位置74までのX方向の距離X23aは、X−Jcos(θ+α)となっている。従って、回転軸32から目標位置74までのX方向における距離Xと鉛直角度θは、以下の関係となっている。
また、回転軌道72は、図8に示すように、期間Fにおける回転軌道と、期間Gにおける回転軌道とによって構成されている。
以上に説明したように、回転軌道72は、期間Gにおいては目標位置74が一定速度でX方向に移動するように決定されている。また、上述したように、レーザレンジセンサ20は一定周期(本実施例では、ミラー25の回転周期の半分である13.2msec)でレーザを走査する。したがって、期間Gにおいては、図11に示すように床面にレーザが等間隔で走査される。したがって、回転制御部52bが回転軌道72に従って回転装置30を制御することで、均一な解像度で床面の形状を測定することができる。また、図12は、レーザレンジセンサ20が図11のXII−XII線の方向にレーザを出射するときの様子を示している。図12に示すように、レーザ照射位置までの距離が長くなるにしたがって回転角速度を遅くする(すなわち、図12の角度ピッチを小さくする)ことで、レーザ照射位置(レーザの走査線)の間隔ΔXが等しくなる。このように、回転軌道72を用いると、期間Gにおいては、床面にレーザが等間隔で走査されるので、レーザレンジセンサ20によって床面の距離データが均一な解像度で取得される。なお、図12では、レーザ原点23aの位置と回転軸32の位置が非常に近いので、同一の点として示している。
図13に示すように、自律移動装置10が起動されると、まず、演算部52aが原点の設定を行う(ステップS34)。すなわち、演算部52aは、起動時の位置(図14における位置A)を原点に設定する(詳細には、自律移動装置10の回転軸32上の中点34(基準点34)を原点に設定する)。また、演算部52aは、起動時の自律移動装置10のX方向をx軸、Y方向をy軸、Z方向をz軸としたxyz座標系を設定する。
θ’ =θ+(dθ/dt)・td
ここで、θ’ は補正後の鉛直角度であり、dθ/dtはθを検出した時のレーザレンジセンサ20が回転する角速度であり、tdは鉛直角度θが読取られた時間と、距離データBが検出された時間との時間差である。本実施例では、レーザレンジセンサ20がφ=0°〜180°の区間にレーザ光を走査する時間は6.6msecであるので、td=φ/180×6.6となる。
なお、ステップS42で演算部52aが読取った位置(a,b)及び角度Rも、出射角度φ=0°のときのデータである。従って、位置(a,b)及び角度Rを補正するようにしてもよい。ただし、本実施例では、自律移動装置10の移動速度が遅く、レーザレンジセンサ20が距離データを測定する周期の間に自律移動装置10が移動する量が少ないため、位置(a,b)及び角度Rを補正しなくても誤差はほとんど生じない。従って、本実施例では位置(a,b)及び角度Rの補正を行っていない。
相対位置の算出は、距離データB(すなわち、出射角度φと距離d)と、補正後の鉛直角度θ’を演算することによって行われる。また、相対位置は、自律移動装置10の現在の位置(図14における位置B)における基準点34を原点とし、自律移動装置10の現在の進行方向をx’軸、垂直方向をz’軸、x’軸及びz’軸に直行する方向をy’軸としたx'y’z’座標系によって表される。
相対座標(x’,y’,z’)は、図10、図15に示す基準点34とレーザ原点23aとのオフセットベクトルJと、レーザの発振軌道を示すベクトルKとの和によって求められる。オフセットベクトルJのパラメータ(x’J,y’J,z’J)は、レーザレンジセンサ20と回転装置30との取り付け寸法により決まる定数x’J1及びz’J1 (図10参照)と鉛直角度θ’ によって求めることができる。すなわち、
また、ベクトルKのパラメータ(x’K,y’K,z’K)は、距離d及び出射角度φ及び鉛直角度θ’ によって求めることができる。すなわち、
記憶部52cに距離データBが存在している場合(ステップS58でYES)には、ステップS46に戻って、ステップS46からの処理を実行する。これによって、全ての距離データBについて3次元距離データ(x,y,z)が算出される。一方、記憶部52cに距離データBが存在していない場合(ステップS58でNO)には、演算部52aはプロットした3次元マップを制御装置14へ出力し(ステップ60)、ステップS36に戻り、ステップS36からの処理を実行する。
なお、ステップS46〜S60の処理は、レーザレンジセンサ20が各距離データBをUSBケーブル60に出力(図6のステップS26)してから、次の測定期間が開始される(すなわち、図6のステップS32のデータMの出力)までの間に実行される。従って、演算部52aがステップS46〜S60を実行している間に、レーザレンジセンサ20から演算部52aへデータMが入力されることは無い。
自律移動装置10を起動する際には、まず、制御装置14に目的地を入力する(ステップS62)。目的地は、絶対座標系のxy座標値によって指定する。目的地が入力されると、3次元測定装置18が起動する。
なお、制御装置14は、自律移動装置10の移動方向に障害物がない場合は、所定速度まで自律移動装置10の移動速度を加速させる。すなわち、自律移動装置10の移動方向に障害物がない場合は、自律移動装置10が移動方向を変化させないため、その移動方向の3次元距離データが十分に得られている。従って、移動速度を加速しても自律移動装置10は障害物に衝突することなく移動することができる。
自律移動装置10が目的地に到着していないと判定する(ステップS74でNO)と、ステップS64に戻って、ステップS64からの処理を実行する。2回目以降のステップS64では、制御装置52は、回転軌道70と回転軌道72を交互に選択し、選択した回転軌道70又は72に基づいて測定された3次元マップを制御装置14に出力する。したがって、3次元測定装置18は、回転軌道70による3次元形状データの測定(すなわち、広範囲の空間形状の測定)と、回転軌道72による3次元形状データの測定(すなわち、床面形状の測定)とを交互に繰り返し実行する。
自律移動装置10は、目的地に到着したと判定する(ステップS74でYES)と、移動を停止する。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
14:制御装置
16:自律移動体
18:3次元測定装置
20:レーザレンジセンサ
23:回転軸
23a:レーザ原点
24:距離測定ユニット
24a:レーザ光源
24b:受光素子
24c:レンズ部
24d:筐体
25:ミラー
26:演算装置
26a:制御部
26b:センシング部
26c:カウント部
26d:記憶部
26e:演算部
27:樹脂部材
28:モータ
28a:エンコーダ
30:回転装置
32:回転軸
34:基準点
35:フレーム
37:モータ
38:エンコーダ
40:4輪台車
42:台車本体
44a〜44d:車輪
46a〜46d:モータ
48a〜48d:エンコーダ
52:制御装置
52a:演算部
52b:回転制御部
52c:記憶部
70:回転軌道
72:回転軌道
74:目標位置
Claims (4)
- 障害物を回避しながら目標地点まで移動する自律移動装置であり、
所定周期で光線を走査軸周りに走査することで光線が走査された走査線上の距離データを測定する距離測定装置と、
距離測定装置が取付けられ、距離測定装置を走査軸及び自律移動装置の進行方向と直交する回転軸周りに回転させる回転装置と、
回転装置が搭載される移動体と、
回転装置の回転角を検出するセンサと、
距離測定装置から入力される距離データとセンサから入力される回転角を用いて3次元距離データを演算する演算装置と、
回転装置の回転軸周りの回転運動を制御する回転制御装置と、
演算装置で演算された3次元距離データを用いて移動体の移動方向及び移動速度を制御する移動体制御装置と、を有しており、
回転制御装置は、距離測定装置から基準平面に向けて光線を走査する場合に、その基準平面上の距離測定装置から遠い位置に光線を走査するときは、その基準平面上の距離測定装置から近い位置に光線を走査するときに比べて遅い角速度で回転装置を回転させることを特徴とする自律移動装置。 - 回転制御装置の回転軌道は、距離測定装置から基準平面上の光線が走査される位置までの距離が長くなるのに従って、回転装置の回転角速度が遅くなるように決定されていることを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
- 回転制御装置は、自律移動装置が移動する床面に相当する平面を基準平面として回転装置を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の自律移動装置。
- 回転制御装置の回転軌道は、距離測定装置の各周期において基準平面上に走査される光線の走査線の間隔が等間隔となるように決定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自律移動装置。
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